JP4637895B2 - 内視鏡検査のための洗浄または吸引機器用カセット - Google Patents

Description

本発明は、内視鏡検査において使用される洗浄または吸引機器に挿入されるカセットに関する。

本発明は、より詳細には、洗浄チューブまたは吸引チューブと、１つまたは２つの入口栓および１つまたは２つの出口栓を備えた支持体とを含むカセットに関し、該１つまたは該２つのチューブ、エルボを形成して流入方向および流出方向でそれぞれ１つの入口栓および出口栓または２つの入口栓および出口栓に係合するとともに、流入方向で洗浄ポンピングセグメントまたは吸引ポンピングセグメントを形成しているカセットに関する。

この種類のカセットは、文献、米国特許第５４６０４９０号により知られている。

この文献によれば、ポンピングセグメントは洗浄チューブ上に設けられている。吸引チューブはポンピングセグメントを１つも含んでいないので、吸引を生じるには吸込源に連結しておかねばならない。この構造は、ポンピングセグメントとして、支持体に対して洗浄チューブにより形成されたエルボを選択しているという欠点を有する。したがって、エルボには手が届きやすいままであり、支持体により保護されておらず、カセットを下手に操作したために洗浄チューブをねじ切るという危険性がある。

洗浄チューブおよび吸引チューブをより良く確実に保護するカセットは、文献、米国特許第５６２８７３１号により知られている。この文献によれば、支持体は、基部と、この基部を包囲して２つのチューブを保護するカバーとを有する。しかし、洗浄チューブ上に形成されたポンピングセグメントを解放するには、基部とカバーとに複数の孔を開けることが必要である。

それに加えて、洗浄チューブおよび吸引チューブは、支持体の基部の一つの同一平面上で互いに入れ子式に配置されている。概してカセットを使用している外科医が欲しがる第２の吸引チューブを支持体上で係合させなければならないので、この構造ではカセットの嵩がますます大きくなりがちである。

本発明の目的は、今、正に述べたことにしたがってカセットを変更し、洗浄チューブおよび吸引チューブの良好な保護を保証すると同時に、支持体がチューブに係合するのに必要な部品の数を低減し、カセットの全体的な嵩を増加させることなくバイパス式吸引チューブに係合することを可能にすることである。

従って、本発明の主題は、内視鏡検査において使用される洗浄または吸引機器に挿入されるカセットであって、洗浄チューブまたは吸引チューブと、１つまたは２つの入口栓および１つまたは２つの出口栓の備えられた支持体とを含み、該１つまたは該２つのチューブは、エルボを形成して流入方向および流出方向でそれぞれ該１つの入口栓および出口栓または該２つの入口栓および出口栓に係合するとともに、流入方向で洗浄ポンピングセグメントまたは吸引ポンピングセグメントを形成する、カセットであって、支持体がＴガイドを含み、該Ｔガイドは、各チューブの該エルボを保護するようにＴの頭部の形に形成されているとともに、該１つまたは該２つのチューブを流出方向へ案内する溝としてＴの胴部に沿った形に形成されており、該Ｔガイドが、溝の両側で各入口栓とＴの頭部との間に洗浄ポンピングセグメントまたは吸引ポンピングセグメントを形成するように１つまたは２つの入口栓の間を通ることを特徴とするカセットである。

Ｔガイドにより、支持体にカバーを設ける必要なしに流入および流出の２つの方向への１つまたは２つのチューブを保護することが可能になる。溝は１つまたは２つのチューブを案内する一方で、これらのチューブが互いに重ねて設置されるので、同一平面内の２つのチューブの配置と比較するとカセットの嵩が低減されることを可能にする。これらのチューブの２つの入口栓の間で延ばすことにより、さらにＴガイドは洗浄および吸引の２つのチューブの各々用にポンピングセグメントを形成することができる。

本発明の他の利点は、図面によって以下に示す実施形態の説明を読めば明らかとなろう。

図１〜図７を参照すると、内視鏡検査において使用される洗浄・吸引機器に挿入されるカセットは、洗浄チューブ１ｉと、吸引チューブ１ａと、２つの入口栓３ｉ、３ａおよび２つの出口栓７ｉ、７ａを備えた支持体５とを含む。該２つのチューブは共に、エルボ９ｉ、９ａを形成して流入方向Ｅおよび流出方向Ｓでそれぞれ２つの入口栓および出口栓に係合するとともに、流入方向Ｅでポンプ作用をする洗浄セグメント１１ｉまたは吸引セグメント１１ａの一方または他方を形成する。

本発明によれば、支持体５はＴガイド１３を含み、該Ｔガイドは、各チューブ１ｉ、１ａのエルボ９ｉ、９ａを保護するようにＴの頭部の形に形成されているとともに、一方のチューブ１ｉを他方のチューブ１ａに対して重ね合わせた２つのチューブを流出方向Ｓへ案内する溝１９としてＴの胴部に沿った形に形成されている。

図１〜図７に示された実施例において、Ｔの頭部は保護フード１４を含み、両丸め部分１７を形成して各チューブの２つのエルボ９ｉ、９ａを案内している。

図８の実施例において、Ｔの頭部はここでも保護フード１４を含むが、エルボ９ｉ、９ａは軟質プラスチックから製造された管状部品１０ｉ、１０ａにより形成されており、洗浄チューブおよび吸引チューブ各々の２つの部分の間に挿入されている。

Ｔガイド１３は、溝１９の両側で各入口栓３ｉ、３ａとＴの頭部との間にポンプ作用をする洗浄セグメント１１ｉまたは吸引セグメント１１ａを形成するように、２つの入口栓３ｉ、３ａの間で延びている。

Ｔガイド１３はハウジング２１に固定されており、該ハウジングは支持体５に一体化されているとともに該ハウジングには入口端１５ｉ、１５ａで開口した２つの入口チャネル２３ｉ、２３ａが設けられており、これらの入口チャネルは、その反対端では流入方向Ｅでの該チューブ１ｉまたは該２つのチューブ１ｉ、１ａとの連通が確実になるように、入口栓３ｉまたは入口栓３ｉ、３ａとなっている。

ハウジング２１には、一方の端部２６で開口し吸引チューブ１ａと連通する入口チャネル２３ａに対してバイパス式に配置されている第３入口チャネル２５が設けられており、この第３入口チャネルは、その反対端において入口栓３ａとなっており、吸引チューブ１ａとの連通を確実にしている。

吸引チューブ１ａと連通する入口チャネル２３ａ、およびバイパス式に設けられた第３入口チャネル２５は、吸引チューブ１ａとの連通を確実にする入口栓３ａの反対端で開いて、ハウジングと一体化されて２つの相補的な吸引チューブ３３、３５を受けるチャンバ３１へと通じており、該相補的な吸引チューブは、これら２つのチャネル２３ａ、２５に係合している一方で、チャンバ３１の後壁３６に押し付けられることによって、吸引チューブ１ａと連通するこの入口チャネル２３ａまたはこの第３入口チャネル２５を閉塞位置にするように、該後壁３６から或る距離のところに配置されている。

ハウジング２１には、一方の出口端で開口した２つの出口チャネル２９ｉ、２９ａが設けられており、これらの出口チャネルは、その反対端では流出方向Ｓでの２つのチューブ１ｉ、１ａとの連通が確実になるように、出口栓７ｉ、７ａとなっている。

出口チャネル２９ｉ、２９ａは、入口チャネル２３ｉ、２３ａ、２５に対して高くなるように、ハウジングの平面に対して垂直な平面内で延びる半ディスク形状の支持体２７により担持されている。

ハウジング２１には、洗浄チューブ１ｉと連通する出口チャネル２９ｉと、吸引チューブ１ａと連通する入口チャネル２３ａまたは該入口チャネル２３ａに対してバイパス式に設けられた第３入口チャネル２５との間に連通路２８が設けられている。

連通路２８は、ハウジング２１と一体化されたチャンバ４３内に配置されるとともにその後壁４５から或る距離のところに配置されたチューブにより確保されており、該連通路が閉塞位置にあるときにはこの後壁に押し付けられる。

図１〜図７に示す実施例において、ハウジング２１は、圧力ライン４９からの空気の通路用導管からなる１つまたは２つの圧力栓４７を組み込んでおり、この導管は、薄膜を用いた圧力検出器を経由して相補的な洗浄チューブ３９まで接続されている。

図９に示す実施例において、ハウジング２１は、２つの圧力栓４７と圧力ライン４９からの空気の通路用導管とを一体にするエラストマー部品４８を受けるように設計されている。

図８〜図１０に示された実施例に対し、図１１、図１２によって示す実施例では、吸引チューブ１ａ、入口栓３ａ、および吸引ポンピングセグメント１１ａは除去されている。ハウジング２１内では、吸引チャネル２３ａ、出口チャネル２９ａ、および相補的吸引チューブ３３、３５、４１も同様に除去されている。この実施例において、本発明によるカセットでは洗浄のみが可能であり、より具体的には、これは診断目的の内視鏡検査において使用するのに適している。

本発明は、内視鏡検査において使用されるカセット付き洗浄・吸引機器にも適用される。

図１３〜図１８を参照すると、機器は、シュー５３ｉとローラ５５ｉ付きホイール５４ｉとを備えた蠕動洗浄ポンプ５１ｉを含み、一方（シュー５３ｉ）は架台６１上に、他方（ホイール５４ｉ）はキャリッジ６３上に対応して取り付けられており、このキャリッジは、移動Ｔの方向に延びるように、架台６１に固定されたランナ８３に沿って移動可能である。キャリッジ６３の移動は、シュー５３ｉをローラ５５ｉに対してクランプ解除する休止位置と、シュー５３ｉをローラ５５ｉに対して再クランプするポンピング位置との間でリニアアクチュエータ８５が制御する。機器はカセットホルダ６５も含み、このカセットホルダは、移動Ｔの方向に対して垂直であって洗浄ポンプ５１ｉのシュー５３ｉとローラ５５ｉ付きホイール５４ｉとの間を通る平面Ｐ内で延在するように架台６１に取り付けられている。

本発明によれば、機器は、シュー５３ａとローラ５５ａ付きホイール５４ａとを備えた蠕動吸引ポンプ５１ａを含み、一方（シュー５３ａ）は架台６１上に、他方（ホイール５４ａ）はキャリッジ６３上に対応して取り付けられており、蠕動洗浄ポンプ５１ｉが休止位置とポンピング位置との間でシュー５３ｉをローラ５５ｉに対してクランプ解除または再クランプすると、該シュー５３ａが該ローラ５５ａに対して移動Ｔの方向にクランプ解除または再クランプされる。移動Ｔの方向に対して垂直な平面Ｐは、同様に、吸引ポンプのシュー５３ａとローラ５５ａ付きホイール５４ａとの間を通る。

可動キャリッジ６３の移動Ｔの方向に対して垂直な平面内にカセットホルダ６５が配置されることにより、本発明によるカセットの洗浄ポンピングセグメント１１ｉと吸引ポンピングセグメント１１ａとを、蠕動洗浄ポンプ５１ｉおよび蠕動吸引ポンプ５１ａのシュー５３ｉ、５３ａとローラ５５ｉ、５５ａとの間にそれぞれ同時に配置することが可能になる。シューがローラに対して休止位置でクランプ解除されているとき、本発明によるカセットがカセットホルダ６５内へ導入され、その後、洗浄ポンピングセグメント１１ｉおよび吸引ポンピングセグメント１１ａがシューとローラとの間で層状にされてポンピング位置になる。

カセットホルダ６５は、架台６１に対して可動に取り付けられて、キャリッジが休止位置からポンピング位置へと変位されるとキャリッジ６３により変位させられるのが好ましい。カセットホルダ６５の変位は、移動Ｔの方向に対して平行な、架台６１に固定されたランナ８７に沿って生じる。

蠕動洗浄ポンプ５１ｉおよび吸引ポンプ５１ａのシュー５３ｉ、５３ａについては、移動Ｔの方向に対して平行に延びるランナ８９に沿って、架台６５に対して可動に取り付けるのが有利である。キャリッジ６３が変位してポンピング位置になると、ランナ８９の周りに配置されたばね９１の圧縮に抗してシュー５３ｉ、５３ａの変位が生じ、シュー５３ｉ、５３ａとローラ５５ｉ、５５ａとの間の層状圧力が調節される。

本発明によるカセットを洗浄・吸引機器へ導入または取り外すことを容易にするために、カセットホルダ６５は、移動Ｔの方向に対して垂直な平面Ｐと平行に変位するように、架台６１に固定されたランナ９３に沿って可動に取り付けられている。カセットホルダ６５の変位は、カセットホルダ６５が洗浄ポンプおよび吸引ポンプのシューとローラ付きホイールとに近接しているカセット挿入位置と、カセットホルダ６５が該シューと該ローラ付きホイールとから離れているカセット取出し位置との間で、リニアアクチュエータにより制御される。

カセット付き洗浄・吸引機器は、キャリッジ６３上に取り付けられた心出し手段７９をさらに含むので、カセットホルダが洗浄および吸引の２つのポンプのシュー５３ｉ、５３ａ、およびローラ付きホイール５４ｉ、５４ａに接近しカセット挿入位置になった後にも、キャリッジ６３と共に移動Ｔの方向で休止位置からポンピング位置へと変位される。

Ｔの頭部になる保護フード１４とＴの胴部に沿った溝１９とを備えたＴガイド１３と同様に、本発明によるカセットの支持体５、および入口チャネル２３ｉ、２３ａと、第３入口チャネル２５と、入口栓３ｉ、３ａと、出口栓７ｉ、７ａとが設けられた支持体２１と一体化されているハウジング、および支持体２７については、これらは射出成形プラスチックによる一つの一体成形品であるのが好ましい。

本発明によるカセットおよび洗浄・吸引機器の使用は、以下のやり方で行われる。カセットが手動でカセットホルダ６５に導入され、カセットホルダ６５に対して枢動可能に取り付けられた錠止手段７３が、カセットホルダにより担持されたばね６２の圧縮に抗してカセットの支持体５をカセットホルダ６５に対して錠止する。錠止手段７３の枢動は、カセットホルダ６５に固定された位置センサ６６により検知される。

保護フード１４および半ディスク形状の支持体は、カセットをカセットホルダ６５に挿入する際にそのことを使用者に知らせるための機能を提供するということに留意すべきである。

カセットホルダ６５の変位を制御するリニアアクチュエータは、洗浄チューブ１ｉおよび吸引チューブ１ａの洗浄ポンピングセグメント１１ｉおよび吸引ポンピングセグメント１１ａを、洗浄ポンプおよび吸引ポンプそれぞれのシュー５３ｉ、５３ａとローラ付きホイール５４ｉ、５４ａとの間に配置するようにカセットホルダを変位させてカセット挿入位置にする。架台６１には位置センサ８８が固定されており、移動Ｔの方向に対して垂直な平面Ｐ内におけるカセットホルダ６５の変位を監視する。カセットホルダ６５の変位を制御するリニアアクチュエータにはロッド８６が固定されており、カセットが挿入位置に来ると架台に当接してカセットホルダの変位を停止させる。

その後、可動キャリッジ６３の変位を制御するリニアアクチュエータ８５は、カセットホルダ６５を変位させてカセットの洗浄ポンピングセグメント１ｉおよび吸引ポンピングセグメント１ａを洗浄ポンプおよび吸引ポンプそれぞれのシューとローラとの間で押し付けるように、可動キャリッジを移動Ｔの方向で休止位置からポンピング位置へと変位させる。架台６１には位置センサ９０が固定されており、移動Ｔの方向におけるキャリッジ６３の変位を監視する。キャリッジ６３が変位してポンピング位置になると、蠕動洗浄および吸引ポンプのシュー５３ｉ、５３ａが、ランナ８７の周りに配置されたばね９１の圧縮に抗して変位して、シュー５３ｉ、５３ａとローラ５５ｉ、５５ａとの間の層状圧力が調節される。可動キャリッジ６３により担持される心出し手段７９は、カセットのハウジング２１により担持される心出し手段８１へと挿入され、カセットをキャリッジ６３に対して心出ししてポンピング位置に心出しする。

キャリッジ６３は、該キャリッジに対して移動Ｔの方向に可動なカセット認識フィンガ７７を担持するのが有利である。カセット認識フィンガ７７は、キャリッジにより移動Ｔの方向に対して平行に変位し、カセットのハウジング２１内に形成された対応するタグと協働するので、カセットがポンピング位置にあることが認識され、したがって、洗浄・吸引機器の一定の動作パラメータ、特に洗浄ポンプのローラ付きホイールの回転速度が事前に調節される。架台６３上には位置センサ６８が設けられていてカセット認識フィンガ７７の存在の有無を検知しており、したがって洗浄・吸引機器へ挿入されているカセットを識別する。

洗浄チューブ１ｉには、リザーバおよびハウジング２１の入口チャネル３ｉに挿し込まれた相補的洗浄チューブ３７からの生理液が供給される。洗浄チューブ１ｉのポンピングセグメント１１ｉは、洗浄・吸引機器内に配置された蠕動洗浄ポンプ５１ｉと協働する。この洗浄・吸引機器ではカセットが挿入され、生理液が、洗浄チューブ１ｉと連通する出口チャネル２９ｉに挿し込まれている相補的洗浄チューブ３９へと流されて、患者の外科的介入区域、例えば膝関節または肩甲関節に設置された内視鏡カニューレ内に通じている。

吸引チューブ１ａのポンピングセグメント１１ａは、洗浄・吸引機器内に配置された蠕動吸引ポンプ５１ａと協働し、カニューレまたは別の手術用器具、例えば「シェーバ」から生じる液体を、相補的吸引チューブ３３、３５によりそれぞれ吸引チューブ１ａへと吸引するが、一方を使用中であっても他方は押し潰して閉塞させることができる。この目的で、キャリッジ６３は、キャリッジ６３に対して移動Ｔの方向に可動な２つのシャッタ６７ａ、６９ａを担持する。リニアアクチュエータ９４はシャッタのうちのいずれかの変位を制御し、カセットのハウジング２１と一体化されたチャンバ３１の後壁３７に相補的吸引チューブ３３、３５のうちのいずれかを押し付けて、吸引チューブ１ａと連通する入口チャネル２３ａ、またはこの入口チャネル２３ａに対してバイパス式に取り付けられた第３入口チャネル２５を閉塞位置にする。

吸引された液体は、吸引チューブ１ａと連通する出口チャネル２９ａに挿し込まれた相補的吸引チューブ４１を経由して、洗浄・吸引機器の外部の容器へ向かって流れる。

洗浄チューブ１ｉと連通する出口チャネル２９ｉと、吸引チューブ１ａと連通する入口チャネル２３ａまたは入口チャネル２３ａに対してバイパス式に設けられた第３入口チャネル２５との間の連通路２８は、閉塞位置から流動位置まで制御され、患者の関節における不測の超過圧力が管理される。この目的で、可動キャリッジ６３は、該キャリッジ６３に対して移動Ｔの方向で可動な第３シャッタ７１を担持する。リニアアクチュエータ９６は第３シャッタの変位を制御し、ハウジング２１と一体化されたチャンバ４３の後壁４５に連通チューブ２８を押し付けてこの連通チューブ２８を閉塞位置にする。

可動キャリッジ６３は、圧力センサと連通する乳状突起９５からなる１つまたは２つの気圧栓を担持しており、圧力センサは、例えば架台６１に固定されて、例えば相補的洗浄チューブ３９上で、薄膜を用いた検知器により検知された圧力を求めることが有利である。乳状突起９５は可動キャリッジ６３上に配置されており、可動キャリッジ６３が変位されてポンピング位置にもたらされるときに、本発明によるカセットのハウジング２１に組み込まれている圧力栓４７へと挿入される。ハウジングに組み込まれている圧力栓４７の周囲にはシール４６が設けられており、可動キャリッジ６３がポンピング位置のときに乳状突起との気密接触を確実にする。

使用終了に際して、可動キャリッジ６３の変位を制御するリニアアクチュエータ８５は、可動キャリッジを移動Ｔの方向に変位させてポンピング位置から休止位置にし、洗浄ポンプおよび吸引ポンプそれぞれのシューとローラとの間で洗浄ポンピングセグメント１１ｉおよび吸引ポンピングセグメント１１ａをクランプ解除させる。架台６１に固定された位置センサ９０は、移動Ｔの方向でのキャリッジ６３の変位を監視する。架台６１には受け部が固定されており、キャリッジの変位を休止位置で停止させる。

その後、カセットホルダ６５の変位を制御するリニアアクチュエータは、カセットホルダをカセット取出し位置へと変位させ、洗浄ポンプおよび吸引ポンプそれぞれのシュー５３ｉ、５３ａおよびローラ付きホイール５４ｉ、５４ａから洗浄ポンピングセグメント１１ｉおよび吸引ポンピングセグメント１１ａを遠ざける。架台６１に固定された位置センサ８８は、移動Ｔの方向に対して垂直な平面Ｐにおけるカセットホルダ６５の変位を監視する。架台には受け部６４が固定されており、カセットホルダの変位をカセット取出し位置で停止させる。

洗浄・吸引機器からカセットを手動で取り出すには、該カセットホルダが移動Ｔの方向に対して垂直な平面Ｐと平行に変位してカセット挿入位置からカセット取出し位置になると、カセットホルダ６５に対して枢動可能に取り付けられた錠止手段７３が、架台６３に固定された受け部７５により操作されてカセットホルダ６５に対して枢動するようになっている。その後、カセットホルダにより担持される圧縮ばね６２が、カセットホルダからカセットを取り出す。洗浄・吸引機器は新たなカセットと共に使用される準備ができる。

本発明によるカセットを斜視図で示す。 カセットの正面を示す。 カセットを断面Ａ‐Ａで示す。 カセットを断面Ｂ‐Ｂで示す。 カセットを下からの図で示す。 カセットを断面Ｃ‐Ｃで示す。 カセットを断面Ｄ‐Ｄで示す。 本発明によるカセットの別の実施例を示す。 図８のカセットを下からの図で示す。 図８のカセットを断面Ｆ‐Ｆで示す。 図８によるカセットの実施例を示しており、吸引機能が除去され、洗浄機能のみが残されている。 図１１のカセットを下からの図で示す。 本発明による洗浄・吸引機器を斜視図で示しており、本発明によるカセットが挿入されている。 図１３によって示す機器のキャリッジとカセットホルダとを上からの図で示す。 図１４の側面図である。 図１４の断面Ｈ‐Ｈの図である。 図１３のキャリッジをより詳細に示す。 図１３のカセットホルダをより詳細に示す。

符号の説明

１ｉ、１ａ 洗浄チューブ、吸引チューブ
３ｉ、３ａ 入口栓
５ 支持体
７ｉ、７ａ 出口栓
９ｉ、９ａ エルボ
１０ｉ、１０ａ 洗浄チューブ部品、吸引チューブ部品
１１ｉ、１１ａ 洗浄ポンピングセグメント、吸引ポンピングセグメント
１３ Ｔガイド
１４ 保護フード
１５ｉ、１５ａ 入口端
１７ 丸め部分
１９ 溝
２１ ハウジング
２３ｉ、２３ａ 入口チャネル
２５ 第３入口チャネル
２６ 端部
２７ 半ディスク形状の支持体
２８ 連通路
２９ｉ、２９ａ 出口チャネル
３１ チャンバ
３３、３５ 相補的吸引チューブ
３６ 後壁
３７、３９ 相補的洗浄チューブ
４１ 相補的吸引チューブ
４３ チャンバ
４５ 後壁
４７ 圧力栓
４８ エラストマー部品
４９ 圧力ライン
５１ｉ、５１ａ 蠕動洗浄ポンプ、蠕動吸引ポンプ
５３ｉ、５３ａ シュー
５４ｉ、５４ａ ホイール
５５ｉ、５５ａ ローラ
６１ 架台
６２ 圧縮ばね
６３ キャリッジ
６４ 受け部
６５ カセットホルダ
６６ 位置センサ
６７ａ、６９ａ シャッタ
６８ 位置センサ
７１ 第３シャッタ
７３ 錠止手段
７５ 受け部
７７ 認識フィンガ
７９ 心出し手段
８３ ランナ
８５ リニアアクチュエータ
８６ ロッド
８７ ランナ
８８ 位置センサ
８９ ランナ
９０ 位置センサ
９１ ばね
９３ ランナ
９４ リニアアクチュエータ
９５ 乳状突起
９６ リニアアクチュエータ

Claims (18)

1. 内視鏡検査において使用される洗浄または吸引機器に挿入されることを目的としたカセットが、
   洗浄チューブ（１ｉ）または吸引チューブ（１ａ）と、
   １つの入口栓（３ｉ）または２つの入口栓（３ｉ、３ａ）および１つの出口栓（７ｉ）または２つの出口栓（７ｉ、７ａ）の備えられた支持体（５）とを含み、
   前記１つまたは前記２つのチューブは、エルボ（９ｉ、９ａ）を形成して流入方向（Ｅ）および流出方向（Ｓ）でそれぞれ前記１つの入口栓および出口栓または前記２つの入口栓および出口栓に係合するとともに、流入方向（Ｅ）で洗浄ポンピングセグメント（１１ｉ）または吸引ポンピングセグメント（１１ａ）を形成する、カセットであって、
   前記支持体（５）がＴガイド（１３）を含み、該Ｔガイドは、各チューブ（１ｉ、１ａ）の前記エルボ（９ｉ、９ａ）を保護するようにＴの頭部の形に形成されているとともに、前記１つまたは前記２つのチューブを前記流出方向（Ｓ）へ案内する溝（１９）としてＴの胴部に沿った形に形成されており、前記Ｔガイド（１３）が、前記溝（１９）の両側で各入口栓（３ｉ、３ａ）と前記Ｔの頭部との間に洗浄ポンピングセグメント（１１ｉ）または吸引ポンピングセグメント（１１ａ）を形成するように前記１つの入口栓または前記２つの入口栓（３ｉ、３ａ）の間を通ることを特徴とするカセット。
2. 前記Ｔの頭部が、各チューブの前記エルボ（９ｉ、９ａ）用に保護フード（１４）を含むことを特徴とする、請求項１記載のカセット。
3. 前記Ｔの頭部が、各チューブの前記エルボ（９ｉ、９ａ）を案内するための両丸め部分（１７）を含むことを特徴とする、請求項１または２記載のカセット。
4. 前記Ｔガイド（１３）がハウジング（２１）に固定されており、該ハウジングは前記支持体（５）と一体化されているとともに該ハウジングには入口端（１５ｉ、１５ａ）で開口した１つの入口チャネル（２３ｉ）または２つの入口チャネル（２３ｉ、２３ａ）が設けられており、該入口チャネルは、前記流入方向（Ｅ）での前記チューブ（１ｉ）または前記２つのチューブ（１ｉ、１ａ）との連通が確実になるように反対端で前記入口栓（３ｉ）または前記２つの入口栓（３ｉ、３ａ）で通じていることを特徴とする、請求項１記載のカセット。
5. 前記ハウジング（２１）には、一方の端部（２６）で開口した第３入口チャネル（２５）が設けられており、該第３入口チャネルは、反対端で前記入口栓（３ａ）で通じて、前記吸引チューブ（１ａ）との連通が確実になるように、前記吸引チューブ（１ａ）と連通する前記入口チャネル（２３ａ）に対してバイパス式に配置されていることを特徴とする、請求項４記載のカセット。
6. 前記吸引チューブ（１ａ）と連通する前記入口チャネル（２３ａ）、およびバイパス式に設けられた前記第３入口チャネル（２５）は、前記吸引チューブ（１ａ）との連通を確実にする前記入口栓（３ａ）の反対端で開口して、前記ハウジングと一体化されて２つの相補的吸引チューブ（３３、３５）を受けるチャンバ（３１）へと通じており、該相補的吸引チューブは、これら２つのチャネル（２３ａ、２５）に係合している一方で、前記チャンバ（３１）の後壁（３６）から或る距離のところに配置されており、当該後壁（３６）に押し付けられることによって、前記吸引チューブ（１ａ）と連通するこの入口チャネル（２３ａ）またはこの第３入口チャネル（２５）を閉塞位置にもたらされることを特徴とする、請求項５記載のカセット。
7. 前記ハウジング（２１）には、一方の出口端で開口した１つの出口チャネル（２９ｉ）または２つの出口チャネル（２９ｉ、２９ａ）が設けられており、該出口チャネルは、前記流出方向（Ｓ）での前記チューブ（１ｉ）または前記２つのチューブ（１ｉ、１ａ）との連通が確実になるように、反対端で前記出口栓（７ｉ）または前記２つの出口栓（７ｉ、７ａ）で通じていることを特徴とする、請求項４、５または６記載のカセット。
8. 前記出口チャネル（２９ｉ）または前記２つの出口チャネル（２９ｉ、２９ａ）は、前記入口チャネル（２３ｉ、２３ａ、２５）に対して高くなるように、前記ハウジングの平面に対して垂直な平面内で延びる支持体（２７）により担持されていることを特徴とする、請求項７記載のカセット。
9. 前記ハウジング（２１）には、前記洗浄チューブ（１ｉ）と連通する前記出口チャネル（２９ｉ）と、前記吸引チューブ（１ａ）と連通する前記入口チャネル（２３ａ）または該入口チャネルに対してバイパス式に設けられた前記第３入口チャネル（２５）との間に連通路（２８）が設けられていることを特徴とする、請求項７または８記載のカセット。
10. 前記連通路（２８）は、チャンバ（４３）内において且つ該チャンバの後壁（４５）から或る距離のところに配置されたチューブにより確保されており、当該後壁（４５）に押し付けられたときに閉塞位置となることを特徴とする、請求項９記載のカセット。
11. 前記支持体（５）、前記Ｔの頭部での前記両丸め部分（１７）と前記Ｔの胴部の前記溝（２１）とを備えた前記Ｔガイド（１３）、前記入口チャネル（２３ｉ）または前記２つの入口チャネル（２３ｉ、２３ａ）と、前記第３入口チャネル（２５）と、前記入口栓（３ｉ）または前記２つの入口栓（３ｉ、３ａ）と、前記出口栓（７ｉ）または前記２つの出口栓（７ｉ、７ａ）とが設けられた前記支持体（２１）と一体化されている前記ハウジングおよび前記支持体（２７）は、射出成形プラスチックの一体成形品であることを特徴とする、請求項１〜１０のいずれか１項記載のカセット。
12. 請求項１〜１１のいずれか１項記載のカセットを収容することを目的とし、内視鏡検査において使用され、
    ローラ（５５ｉ）付きホイール（５４ｉ）に対応して装着されたシュー（５３ｉ）を有する蠕動洗浄ポンプ（５１ｉ）であって、一方（５３ｉ）は架台（６１）上に、他方（５４）はキャリッジ（６３）上に取り付けられており、該キャリッジは、前記シュー（５３ｉ）を前記ローラ（５５ｉ）に対してクランプ解除された休止位置と、前記シュー（５３ｉ）を前記ローラ（５５ｉ）に対して再クランプされたポンピング位置との間で、前記架台に対して移動（Ｔ）の方向に可動である蠕動洗浄ポンプと、
    前記架台（６１）に取り付けられており且つ前記洗浄ポンプの前記シュー（５３ｉ）と前記ローラ（５５ｉ）付きホイール（５４ｉ）との間を通る前記移動（Ｔ）の方向に対して垂直な平面（Ｐ）内に延在しているカセットホルダ（６５）とを含んでおり、更に、
    ローラ（５５ａ）付きホイール（５４ａ）に対応して装着されたシュー（５３ａ）を有する蠕動吸引ポンプ（５１ａ）を含み、一方（５３ａ）は前記架台（６１）上に、他方（５４ａ）は前記キャリッジ（６３）上に取り付けられており、前記蠕動洗浄ポンプ（５１ｉ）の前記シュー（５３ｉ）が前記ローラ（５５ｉ）に対してクランプ解除または再クランプされて前記休止位置または前記ポンピング位置になると、前記シュー（５３ａ）が前記ローラ（５５ａ）に対して前記移動（Ｔ）の方向でクランプ解除または再クランプされ、前記カセットホルダ（６５）が延在している前記平面（Ｐ）は、前記蠕動吸引ポンプの前記シュー（５３ａ）と前記ローラ（５５ａ）付きホイール（５４ａ）との間を同様に通り、前記カセットホルダ（６５）は、前記キャリッジ（６３）が前記休止位置から前記ポンピング位置へと変位されると該キャリッジにより前記移動させられるように、前記架台（６１）に対して前記移動（Ｔ）の方向に可動に取り付けられている洗浄・吸引機器であって、
    前記カセットホルダ（６５）が前記蠕動洗浄ポンプ（５１ｉ）および前記蠕動吸引ポンプ（５１ａ）の前記シュー（５３ｉ、５３ａ）および前記ローラ付きホイール（５４ｉ、５４ａ）に近接しているカセット挿入位置と、前記カセットホルダ（６５）が前記シューおよび前記ローラ付きホイールから遠ざかっているカセット取出し位置との間で、前記移動（Ｔ）の方向に対して垂直な平面（Ｐ）と平行に変位されるように前記架台（６１）に対して可動に取り付けられており、前記挿入位置および前記取出し位置は、前記架台（６１）に関して第１受け部（８６）および第２受け部（６４）によりそれぞれ定められていることを特徴とする、洗浄・吸引機器。
13. 前記カセットホルダ（６５）には、当該カセットホルダ（６５）に対して枢動可能に取り付けられた錠止手段（７３）が設けられており、該カセットホルダが前記カセット挿入位置から前記カセット取出し位置へと前記移動（Ｔ）の方向に対して垂直な平面（Ｐ）と平行に変位するときに、該錠止手段は前記架台（６３）に固定された受け部（７５）により操作されて前記カセットホルダ（６５）に対して枢動するようになっていることを特徴とする、請求項１２記載のカセット付き洗浄・吸引機器。
14. 前記蠕動洗浄ポンプ（５１ｉ）および前記蠕動吸引ポンプ（５１ａ）の前記シュー（５３ｉ、５３ａ）が、前記架台（６５）に対して前記移動（Ｔ）の方向に可動に取り付けられていることを特徴とする、請求項１２または１３記載のカセット付き洗浄・吸引機器。
15. 該機器が、前記可動キャリッジ（６３）により担持された気圧栓（９５）と連通する気圧センサを含むことを特徴とする、請求項１２または１３記載のカセット付き洗浄・吸引機器。
16. 前記キャリッジ（６３）が、前記キャリッジ（６３）に対して前記移動（Ｔ）の方向に可動な２つのシャッタ（６７ａ、６９ａ）または３つのシャッタ（７１）を担持することを特徴とする、請求項１２または１３記載のカセット付き洗浄・吸引機器。
17. 前記キャリッジ（６３）が、前記キャリッジに対して前記移動（Ｔ）の方向に可動なカセット認識フィンガ（７７）を担持することを特徴とする、請求項１２または１３記載のカセット付き洗浄・吸引機器。
18. 該機器は、前記キャリッジ（６３）上に取り付けられた心出し手段（７９）を含んでおり、当該心出し手段は前記カセットホルダが前記洗浄および吸引の２つのポンプの前記シュー（５３ｉ、５３ａ）に接近し前記カセット挿入位置になった後にも、前記キャリッジ（６３）と共に前記休止位置から前記ポンピング位置へと前記移動（Ｔ）の方向に変位されることを特徴とする、請求項１２または１３記載のカセット付き洗浄・吸引機器。

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