以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における情報メール配信システムの構成例を示す図である。図1において、情報メール配信システム1は、インターネット、イントラネット又はLAN(Local Area Network)等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない)によって相互に接続された、情報メール配信サーバ10、購読者端末20及び管理者端末30等によって構成されている。
購読者端末20は、情報メール配信サーバ10によって配信される電子メール(以下、「情報メール」という。)の購読者が、情報メールの受信及び購読等に利用する端末であり、Webブラウザ21及びメーラー22等のソフトウェアが実装されている。Webブラウザ21及びメーラー22は所定のものに限定されず、一般的なWebブラウザ又はメーラーでよい。なお、購読者端末20は、購読者一人に一台とは限らない。例えば、一人の購読者に関して、その購読者の自宅のPC(Personal Computer)、職場のPC(Personal Computer)、及び携帯電話のそれぞれが購読者端末20となり得る。
管理者端末30は、情報メール配信システム1の管理者が、情報メールに掲載する原稿や広告等に関する情報(以下「原稿情報」又は「広告情報」という。)を情報メール配信サーバ10に登録するために利用するPC(Personal Computer)等の端末であり、Webブラウザ31等のソフトウェアが実装されている。管理者は、例えば、Webブラウザ31に表示されるWebページを介して原稿情報や広告情報を入力する。なお、Webブラウザ31は所定のものに限定されず、一般的なWebブラウザでよい。
情報メール配信サーバ10は、購読者端末20に対して所定の情報が掲載された情報メールを配信するコンピュータであり、ユーザ管理部11、履歴情報取得部12、原稿登録部13、広告原稿登録部14、タイムテーブル作成部15、配信情報登録部16、情報メール配信部17、購読者情報管理テーブル51、開封履歴管理テーブル52、クリック履歴管理テーブル53、原稿情報管理テーブル54、広告情報管理テーブル55、デフォルトタイムテーブル管理テーブル56、及び配信情報管理テーブル57等より構成される。
原稿登録部13は、情報メールの原稿情報を管理者端末30より受信し、原稿情報管理テーブル54に登録する。
図2は、原稿情報管理テーブルの構成例を示す図である。図2において原稿情報管理テーブル54は、一つのレコードで一つの原稿に関する原稿情報を管理するテーブルであり、各レコードは、原稿ID、原稿種別、登録日時、原稿内容、及び原稿行数等の項目から構成される。
原稿IDは、各原稿情報を識別するためのIDが保持される項目である。原稿種別は、原稿のジャンル(例えば、ニュース、芸能情報又はスポーツ情報等の別)が保持される項目である。登録日時は、原稿情報が登録された日時が保持される項目である。原稿内容は、原稿1件分の内容(テキスト情報等)が保持される項目である。原稿行数は原稿の行数が保持される項目である。
なお、本実施の形態において情報メールと原稿とは必ずしも一対一に対応しない。すなわち、一通の情報メールは複数の原稿を含み得る。
広告原稿登録部14(図1)は、情報メールの広告情報を管理者端末30より受信し、広告情報管理テーブル55に登録する。
図3は、広告情報管理テーブルの構成例を示す図である。図3において広告情報管理テーブル55は、一つのレコードで一つの広告に関する広告情報を管理するテーブルであり、各レコードは、広告ID、広告種別、登録日時、付与ポイント、広告内容、及び広告行数、リンク先アドレス、及び遷移先アドレス等の項目から構成される。
広告IDは、各広告情報を識別するためのIDが保持される項目である。広告種別は、広告のジャンルが保持される項目である。登録日時は、広告情報が登録された日時が保持される項目である。付与ポイントは、当該広告のリンクにアクセスされた際に購読者に対して付与されるポイントが保持される項目である。ポイントは、例えば、購読者に対して特典を与えるための指標として用いられる。
広告内容は、広告1件分の内容(テキスト情報等)が保持される項目である。広告行数は広告の行数が保持される項目である。リンク先アドレスは、広告の対象とされた情報にアクセスさせるためのリンク情報として情報メールに掲載されるURL(Uniform Resource Locator)が保持される項目である。リンク先アドレスとしては、情報メール配信サーバ10に対するURLが登録される。遷移先アドレスは、リンク先アドレスにアクセスされた際の遷移先のURLが保持される項目である。すなわち、遷移先アドレスは、広告の対象とされた情報に対する真のURLである。リンク先アドレスと遷移先アドレスの用い方については後述される。
なお、本実施の形態において一通の情報メールに複数の広告が含まれ得るのは、原稿の場合と同様である。
ユーザ管理部11(図1)は、購読者の登録や解約等、ユーザ管理に関する処理を実行する。例えば登録の際、ユーザ登録部11は、購読者端末20より購読者情報を受信し、受信された購読者情報を購読者情報管理テーブル51に登録する。
図4は、購読者情報管理テーブルの構成例を示す図である。図4において、購読者情報管理テーブル51は、一つのレコードで一つの購読者情報を管理するテーブルであり、各レコードは、購読者ID、購読者名、自宅アドレス、携帯アドレス、職場アドレス、性別、年齢層、職業区分、ポイント数、及びタイムテーブル等の項目より構成される。
購読者IDは、各購読者を識別するためのIDが保持される項目である。購読者名は、購読者のニックネームが保持される項目である。自宅アドレスは、購読者の自宅における購読者端末20のメールアドレス(以下「自宅アドレス」という。)が保持される項目である。携帯アドレスは、購読者端末20としての購読者の携帯電話のメールアドレス(以下「携帯アドレス」という。)が保持される項目である。職場アドレスは、購読者の職場における購読者端末20のメールアドレス(以下「職場アドレス」という。)が保持される項目である。
性別は、購読者の性別が保持される項目である。年齢層は、購読者の年齢層が保持される項目である。職業区分は、購読者の職業区分が保持される項目である。ポイント数は、購読者に付与された現在のポイント数が保持される項目である。タイムテーブルは、タイムテーブルのバイナリデータが保持される項目である。タイムテーブルについては後述する。
履歴情報取得部12(図1)は、購読者端末20のメーラー22とのやりとりにより、購読者による情報メールの閲読状況を取得し、取得された閲読状況を開封履歴管理テーブル52やクリック履歴管理テーブル53に記録する。
図5は、開封履歴管理テーブルの構成例を示す図である。図5において開封履歴管理テーブル52は、一つのレコードで情報メールの一回の開封に関する情報(以下「開封情報」という。)を管理するテーブルであり、各レコードは、情報メールID、購読者ID、開封日時、及び開封日種別等の項目より構成される。
情報メールIDは、開封された情報メールの情報メールIDが記録される項目である。なお、情報メールIDは、各情報メールを識別するために、後述する配信情報テーブル57において情報メールごとに付される。購読者IDは、情報メールを開封した購読者の購読者IDが記録される項目である。開封日時は情報メールが開封された日時が記録される項目である。開封日種別は、開封日の「日種別」が記録される項目である。ここで、「日種別」とは、曜日又は祝祭日等の別をいう。
また、図6は、クリック履歴管理テーブルの構成例を示す図である。図6においてクリック履歴管理テーブル53は、一つのレコードで情報メールに記載されている広告のリンク先アドレスに対する一回のクリックに関する情報(以下「クリック情報」という。)を管理するテーブルであり、各レコードは、情報メールID、購読者ID、広告ID、クリック日時、クリック日種別、及びクリック行番号等の項目より構成される。
情報メールIDは、広告のリンク先アドレスがクリックされた情報メールの情報メールIDが記録される項目である。購読者IDは、広告のリンク先アドレスをクリックした購読者の購読者IDが記録される項目である。広告IDは、リンク先アドレスがクリックされた広告の広告IDが記録される項目である。クリック日時は、リンク先アドレスがクリックされた日時が記録される項目である。クリック日種別は、リンク先アドレスがクリックされた日の日種別が記録される項目である。クリック行番号は、リンク先アドレスがクリックされた広告が記載されていた記述位置を示す位置情報としての行番号(何行目に記載されていたか)が記録される項目である。なお、記述位置を示す位置情報は、かならずしも行番号である必要はなく、例えば、先頭からのバイト数等によって表現してもよい。
タイムテーブル作成部15(図1)は、開封履歴管理テーブル52又はクリック履歴管理テーブル53に登録されている開封情報の履歴やクリック情報の履歴等に基づいて、購読者ごとに適した配信時期、配信量、配信頻度、及び配信先等を判定し、その判定結果に基づいてタイムテーブルを作成する。本実施の形態においてタイムテーブルとは、購読者ごとの情報メールの閲読スケジュールを示す情報をいう。より詳しくは、タイムテーブルは、購読者が「いつ」、「どれくらいの量」、「どれくらいの頻度で」、「どのメールアドレス(端末)で」、「どのような内容の情報」を情報メールによって閲読しているかを示す情報をいう。なお、タイムテーブルは各購読者について日種別ごと、メールアドレス(自宅アドレス、携帯アドレス又は職場アドレスの別)ごとに作成される。作成されたタイムテーブルは、購読者情報管理テーブル51に登録される。
図7は、購読者AさんのX曜日のタイムテーブルの概念図である。図7のタイムテーブル150には、X曜日の購読者Aさんについて、自宅アドレス、携帯アドレス、職場アドレスごとに閲読パターンが示されている。なお、タイムテーブル150において、塗りつぶされている矢印は、情報メールが閲読されている(すなわち、メーラーが起動されている)ものと推測される時間帯を示す。一方、白抜きの矢印は、メーラーは起動されていないものと推測される時間帯を示す。
タイムテーブル150によれば、X曜日のAさんは、朝8時過ぎより携帯アドレスでニュースや天気予報を高い頻度で少しだけ閲読する。9時過ぎより職場アドレスでニュースを低い頻度で少しだけ閲読する。正午過ぎになると携帯アドレスで経済情報やIT情報を低い頻度で少しだけ閲読し、13時過ぎより経済情報やIT情報を中程度の頻度で中程度の分量だけ閲読するといったようなことが判別され得る。したがって、タイムテーブル150に基づいて情報メールを配信すれば、Aさんに対して効果的に情報配信を行うことができる。例えば、塗りつぶされている矢印の時間帯に情報メールを配信すれば、Aさんがまさにメーラーを起動している最中に情報メールが受信されるので、閲読される確率が高まることが期待される。
配信情報登録部16(図1)は、原稿情報管理テーブル54、広告情報管理テーブル55に保存されている原稿情報及び広告情報に基づいて各購読者に対する情報メールを生成し、生成された情報メール及び情報メールの配信に関する情報を(以下「配信情報」という。)配信情報管理テーブル57に登録する。配信情報登録部16は、情報メールの生成に際し、タイムテーブル基づいて、配信日時、配信量、配信頻度、配信先等が各購読者にとって適切になるように情報メール及びその配信情報を生成する。
図8は、配信情報管理テーブルの構成例を示す図である。図8において、配信情報管理テーブル57は、一つのレコードで一通の情報メールに関する配信情報を管理するテーブルであり、各レコードは、情報メールID,購読者ID,情報メール種別、付与ポイント、情報メール内容、配信先アドレス種別、配信予定日時、配信日時、配信日種別、原稿ID、及び広告ID等より構成される。
情報メールIDは、各情報メールを識別するためのIDが保持される項目である。購読者IDは、配信先の購読者の購読者IDが保持される項目である。情報メール種別は、情報メールの内容のジャンルの種別が保持される項目である。付与ポイントは、情報メールが開封されたときに購読者に対して付与されるポイントが保持される項目である。情報メール内容は、情報メールの内容(本文)が保持される項目である。本文には、原稿情報の原稿内容と広告情報の広告内容とが交互に組み合わされて含まれる。
配信先アドレス種別は、情報メールが配信されるアドレスの種別(自宅アドレス、携帯アドレス、又は職場アドレスの別)が保持される項目である。配信予定日時は、情報メールの配信予定の日時が保持される項目である。配信日時は、情報メールが実際に配信されたときにその日時が記録される項目である。配信日種別は、実際に配信された日の日種別が保持される項目である。原稿IDは、情報メールに掲載される原稿の原稿IDが保持される項目である。広告IDは、情報メールに掲載される広告の広告IDが保持される項目である。一通の情報メールは、複数の原稿及び複数の広告を含み得るため、複数の原稿ID及び広告IDが保持され得る。
情報メール配信部17(図1)は、配信情報管理テーブル57の配信情報に基づいて情報メールを配信する。
なお、タイムテーブル作成部15、配信情報登録部16及び情報メール配信部17による処理は、例えばバッチ処理によって定期的に(例えば、一日に一回)実行される。
図9は、本発明の実施の形態における情報メール配信サーバのハードウェア構成例を示す図である。図9の情報メール配信サーバ10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100と、補助記憶装置102と、メモリ装置103と、演算処理装置104と、インタフェース装置105とを有するように構成される。
情報メール配信サーバ10での処理を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。
補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。演算処理装置104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って図1において説明した情報メール配信サーバ10に係る各機能を実現する。インタフェース装置105はネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
以下、図1の情報メール配信サーバ10の処理手順について説明する。まず、購読者の登録処理について説明する。情報メールの配信を受けるためには、ユーザは購読者として登録される必要がある。
図10は、ユーザ管理部による購読者登録処理を説明するためのフローチャートである。
例えば、情報メール配信サーバ10のホームページ(非図示)が購読者端末20のWebブラウザ21に表示されている場合を想定する。ユーザが、情報メールを購読してみよとホームページ上のユーザ登録ボタンをクリックすると(S11)、ユーザ管理部11は、購読者登録用のWebページ(以下「購読者登録ページ」という。)をWebブラウザ21に表示させる(S12)。
図11は、購読者登録ページの表示例を示す図である。図11において購読者登録ページ111は、名前入力領域1111、自宅アドレス入力領域1112、携帯アドレス入力領域1113、職場アドレス入力領域1114、性別選択ボタン1115、年齢層選択ボックス1116、職業選択ボックス1117、及び登録ボタン1118等より構成されている。
ユーザが、購読者登録ページ111において、ニックネーム(1111)、自宅アドレス(1112)、携帯アドレス(1113)、職場アドレス(1114)、性別(1115)、年齢層(1116)、及び職業(1117)等の購読者情報を入力し(S13)、登録ボタン1118をクリックすると(S14)、ユーザ管理部11は、Webブラウザ21より購読者情報を受信し、受信された購読者情報を購読者情報管理テーブル51(図4)に登録する(S15)。
続いて、ユーザ管理部11は、デフォルトタイムテーブル管理テーブル56より、カレントユーザに適したデフォルトタイムテーブルを取得し、取得されたデフォルトタイムテーブルを購読者情報管理テーブル51のカレントユーザのレコードに登録する(S16)。
ここで、デフォルトタイムテーブルとは、購読者の属性に応じて予め作成された(デフォルトの)タイムテーブルをいい、開封情報及びクリック情報の履歴が蓄積されていない購読者(すなわち、少なくとも登録後に最初に情報メールを配信する購読者)のニーズの判断基準として用いられる。
図12は、デフォルトタイムテーブル管理テーブルの構成例を示す図である。図12において、デフォルトタイムテーブル56は、一つのレコードで一つのデフォルトタイムテーブルに関する情報(以下「デフォルトタイムテーブル情報」という。)を管理するテーブルであり、各レコードは性別、年齢層、職業区分、日種別、配信先アドレス種別、及びタイムテーブル等の項目より構成される。
性別は、当該デフォルトタイムテーブル情報のタイムテーブルが適用される性別が保持される項目である。年齢層は、当該デフォルトタイムテーブル情報のタイムテーブルが適用される年齢層が保持される項目である。職業区分は、当該デフォルトタイムテーブル情報のタイムテーブルが適用される職業区分が保持される項目である。日種別は、当該デフォルトタイムテーブル情報のタイムテーブルが適用される日種別が保持される項目である。配信先アドレス種別は、当該デフォルトタイムテーブル情報のタイムテーブル適用される配信先アドレス種別が保持される項目である。タイムテーブルは、当該デフォルトタイム情報のタイムテーブルのバイナリデータが保持される項目である。
すなわち、上述したように、タイムテーブルは、開封情報の履歴やクリック情報の履歴に基づいて作成されるものである。しかし、購読者登録されて間もない購読者に関してはこれらの履歴が蓄積されていない。そこで、予め、性別、年齢層、及び職業区分等ごとに、そのカテゴリに属する購読者の平均的なタイムテーブル(デフォルトタイムテーブル)を作成しておき、新規に登録された購読者に対しては、その購読者のカテゴリに対するデフォルトタイムテーブルを判断基準として用いることにより、当初より、購読者のニーズにより近い形態で情報メールの配信を行おうというわけである。
次に、履歴情報取得部12による開封情報の取得処理、及びクリック情報の取得処理について説明する。
図13は、開封情報の取得処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、情報メールが購読者に既に配信されている状況を想定する。
購読者が、メーラー22において情報メールを開封すると(S21)、メーラー22は、情報メールに基づいて情報メール配信サーバ10に保存されている画像データへのアクセス要求を情報メール配信サーバ10に送信する(S22)。すなわち、情報メールには画像データへアクセスさせるためのコマンドが埋め込まれており、メーラー22は、そのコマンドを解釈して画像データへのアクセス要求を送信するというわけである。なお、画像データへアクセスするためのコマンドには、パラメータとして開封された情報メールの情報メールIDと、配信先の購読者の購読者IDが設定されている。したがって、メーラー22は、情報メールIDと購読者IDとを含めてアクセス要求を送信する。
履歴情報取得部12は、メーラー22からの画像データへのアクセス要求に基づいてその購読者IDに係る購読者によって情報メールIDに係る情報メールが開封された旨を検知する(S23)。続いて、履歴情報取得部12は、アクセス要求が受信された日時を開封日時としてその開封情報を開封履歴管理テーブル52に登録する(S24)。更に、履歴情報取得部12は、開封された情報メールが初回開封であるかどうかを開封履歴管理テーブル52を参照することにより判断し、今回の開封が初回であれば開封された情報メールの付与ポイントを配信情報管理テーブル57(図8)より取得し、取得された付与ポイントを開封した購読者のポイント数に加算する(図4)(S25)。
次に、クリック情報の取得処理について説明する。図14は、クリック情報の取得処理を説明するためのフローチャートである。
メール22によって情報メールを閲読している購読者が、情報メールに記載されている広告のリンク先アドレスへのURLをクリックすると、購読者端末20においてWebブラウザ21が起動される(S31)。Webブラウザ21は、リンク先アドレスへのアクセス要求(HTTPリクエスト)を情報メール配信サーバ10に送信する。
履歴情報取得部12は、リンク先アドレスへのアクセス要求から、情報メールID、購読者ID、広告ID及びクリックされた行番号(クリック行番号)を取得する(S32)。
図15は、情報メールの本文の例を示す図である。図15において情報メール500は、原稿510と広告511とを含んでいる。広告511には、リンク先アドレスへのURL511lが記載されている。URL511lには、引数511l−1、511l−2、511l−3、及び511l−4が含まれている。
引数511l−1には、「mailid=<情報メールID>」の形式で、情報メール500の情報メールIDが含まれている。引数511l−2には、「userid=<購読者ID>」の形式で、情報メール500の購読者の購読者IDが含まれている。引数511l−3には、「linkid=<広告ID>」の形式で広告511の広告IDが含まれている。引数511l−4には、「line=<行番号>」の形式で、情報メール500において広告511が記載されている行番号が含まれている。そして、URL511lにおけるドメイン511−5は、情報メール配信サーバ10に対するものとされている。
したがって、URL511lがクリックされることにより、リンク先アドレスへのアクセス要求が引数と共に情報メール配信サーバ10に送信され、履歴情報取得部12は、そのアクセス要求より、情報メールID、購読者ID、広告ID及びクリック行番号(広告の行番号)等のクリック情報を取得することができる。なお、各引数情報はセキュリティ上の観点等より暗号化されていることが望ましい。
続いて、履歴情報取得部12は、取得された情報に現在の日時及び日種別を加えた情報をクリック情報としてクリック履歴管理テーブル53(図6)に登録する(S33)。
続いて、履歴情報取得部12は、クリックされた広告が初回のクリックであるかどうかをクリック履歴管理テーブル53を参照することにより判断し、今回のクリックが初回のクリックであればクリックされた広告の付与ポイントを広告情報管理テーブル55(図3)より取得し、取得された付与ポイントをクリックした購読者のポイント数に加算する(図4)(S34)。
続いて、履歴情報取得部12は、クリックされた広告の遷移先アドレスを広告情報管理テーブル55(図3)より取得し、取得された遷移先アドレスをロードするためのスクリプトが記載されたWebページをWebブラウザ22に送信する(S35)。Webブラウザ22は、受信したWebページに基づいて広告の対象とされた情報が掲載されたWebページを表示させることになる。
情報メールが開封されるたびに図13の処理が実行され、広告がクリックされるたびに図14の処理が実行される。したがって、開封履歴管理テーブル52(図5)及びクリック履歴管理テーブル53(図6)には開封情報又はクリック情報の履歴が蓄積される。
次に、タイムテーブル作成部15によるタイムテーブル作成処理について説明する。図7においてその概念図を示したタイムテーブルは、本実施の形態においては、開封率・クリック率タイムテーブル151、配信量タイムテーブル152、及び配信間隔タイムテーブル153の三つのテーブルによって実装される。
図16は、開封率・クリック率タイムテーブルの構成例を示す図である。図16において、開封率・クリック率タイムテーブル151は、時間帯ごとに情報メールの各ジャンル(ニュース、芸能情報等)についての総開封ポイント、総開封可能ポイント、開封率、総クリックポイント、総クリック可能ポイント、及びクリック率等を管理するテーブルである。開封率は、その時間帯に開封される確率の高さ(メーラー22が起動されている確率の高さ)を推測するための指標であり、総開封ポイントを総開封可能ポイントで除すことによりその値が得られる。また、クリック率は、情報メールが開封されたときに広告がクリックされる確率の高さを推測するための指標であり、総クリックポイントを総クリック可能ポイントによってその値が得られる。例えば、図16においては、ニュースに関する情報メールについて、8:30〜9:00の時間帯に開封される確率が最も高く、また、8:30〜9:00及び10:00〜10:30に広告がクリックされる確率は同じであることが推測される。開封率・クリック率タイムテーブル151に関するその他の詳細については後述する。
図17は、配信量タイムテーブルの構成例を示す図である。図17において配信量タイムテーブル152は、時間帯ごとに情報メールの各ジャンルについての総クリック行数、総クリック回数、及び平均行数等を管理するテーブルである。ここでは、平均行数に注目する。平均行数は、一通の情報メールあたりに購読者が閲読したと推測される行数を示す指標であり、総クリック行数を総クリック回数で除すことによりその値が得られる。図17においては、ニュースに関する情報メールについて、8:30〜9:00の時間帯は52行、10:00〜10:30の時間帯は、70行程度閲読されていると推測されていることが示されている。配信量タイムテーブル152に関するその他の詳細については後述する。
図18は、配信間隔タイムテーブルの構成例を示す図である。図18において配信間隔タイムテーブル153は、情報メールが配信される間隔ごとに情報メールの各ジャンルについての総開封数、総配信数、及び開封率等を管理するテーブルである。ここでは、開封率に注目する。開封率は、その間隔に配信された情報メールが開封される確率を示す指標であり、総開封数を総配信数で除すことによりその値が得られる。図18においては、ニュースに関する情報メールについて1日おきに配信される場合に最も開封される確率が高いことが示されている。配信間隔タイムテーブル153に関するその他の詳細については後述する。
なお、以下において「タイムテーブル」というときは、以上三つのテーブルによって構成される情報を意味する。
図19は、タイムテーブル作成処理を説明するためのフローチャートである。
まず、タイムテーブル作成部15は、購読者情報管理テーブル51(図4)より、全購読者の購読者情報のリストを取得する(S41)。続いて、タイムテーブル作成部15は、購読者情報のリストの中から一人分の購読者情報を取得する(S42)。ここで取得された購読者情報を、以下「カレント購読者情報」といい、カレント購読者情報に係る購読者を「カレント購読者」という。
続いて、タイムテーブル作成部15は、カレント購読者のタイムテーブルを初期化する(S43)。続いて、タイムテーブル作成部15は、開封履歴管理テーブル52(図5)、クリック履歴管理テーブル53(図6)、及び配信情報管理テーブル57(図8)等に基づいて開封率・クリック率タイムテーブル151を作成する(S44)。
続いて、タイムテーブル作成部15は、開封履歴管理テーブル52(図5)及びクリック履歴管理テーブル53(図6)等に基づいて配信量タイムテーブル152を作成する(S45)。続いて、タイムテーブル作成部15は、開封履歴管理テーブル52(図5)及び配信情報管理テーブル57(図8)に基づいて配信間隔タイムテーブル153を作成する。
続いて、タイムテーブル作成部15は、作成された開封率・クリック率タイムテーブル151、配信量タイムテーブル152、及び配信間隔タイムテーブル153のバイナリデータをカレント購読者情報のタイムテーブルとして購読者情報管理テーブル51(図4)に登録する(S47)。
続いて、タイムテーブル作成部15は、購読者情報のリストにおける全ての購読者について処理を行ったか否かを判定し(S48)、まだ処理されていない購読者が存在する場合は、それらの購読者についてステップS42からS47までの処理を繰り返す。
全ての購読者についてのタイムテーブルが作成されると(S48でYES)、タイムテーブル作成部15は、作成されたタイムテーブルに基づいて購読者の属性ごとに集計処理を実行し(S49)、その結果をデフォルトタイムテーブルとしてデフォルトタイムテーブル管理テーブル58(図12)に登録する(S50)。すなわち、デフォルトタイムテーブルについても日々更新される。
続いて、ステップS44における開封率・クリック率タイムテーブル151(図16)の作成処理について説明する。
図20は、開封率・クリック率タイムテーブルの作成処理を説明するためのフローチャートである。なお、図20の処理は、日種別ごと、かつ、配信先アドレス種別ごとに実行される。
まず、タイムテーブル作成部15は、配信情報管理テーブル57(図8)より、カレント購読者に係る最近(例えば、過去1ヶ月等、現在から所定の期間内)の配信情報を所定数取得する(S44a)。なお、ここでは、処理の対象とされている日種別及び配信先アドレスに係る配信情報が取得される。続いて、タイムテーブル作成部15は、取得された配信情報の中から一つの配信情報を処理対象として取り出す(S44b)。ここで取り出された配信情報を、以下「カレント配信情報」という。
続いて、タイムテーブル作成部15は、カレント配信情報に係る情報メール(以下「カレントメール」という。)の開封情報とクリック情報とを開封履歴管理テーブル52(図5)又はクリック履歴管理テーブル53(図6)より取得する(S44c)。
続いて、タイムテーブル作成部15は、配信情報、開封情報及びクリック情報に基づいてカレントメールの配信日時、開封日時、クリック日時を特定し、それらの日時に基づいてカレントメールの開封可能期間を判定する(S44d)。ここで、開封可能期間とは、カレントメールの開封が可能な状態、又はメーラー22が起動されていた状態であったと推測される期間をいう。
図21は、開封可能期間の算出方法を説明するための図である。タイムテーブル作成部15は、以下の3つのルールに基づいてカレントメールの開封可能期間を判定する。
ルール1として、カレントメールの配信日時が含まれる時間帯(ここでは30分単位)から初回の開封日時が含まれる時間帯の一つ前の時間帯を開封可能期間とする。情報メールが配信された後は開封が可能であると推測できるからである。但し、両時間帯が同一の場合は、後述するルール3が適用される。
ルール2として、配信されてから開封されるまでの期間が一定期間Aを超える場合、又は配信されたメールが開封されなかった場合、ルール1は適用せず、配信日時が含まれる時間帯から配信日時に一定時間Aを加えた時刻が含まれる時間帯までを開封可能期間とする。ここで、一定期間Aは、メールが開封されなかった場合等において、開封率の計算に影響させる最大の期間を意味し、例えば、管理者によって予め設定される。なお、ルール2は、数日たってから開封された場合や全く開封されなかった場合に、開封可能期間が不当に大きく算出されることにより、開封率の妥当性が低下するのを回避するためのルールである。
ルール3として、開封又はクリックが一定期間Bを置かずに繰り返し行われている場合はそれらを一連の期間とし、その一連の期間の開始時刻が属する時間帯から最終時刻に一定期間Cを加えた時刻が属する時間帯までの期間を開封可能期間とする。なお、開封又はクリックが一定期間B内に一度しか行われなかった場合は、その一度の開封又はクリックの時刻の属する時間帯からその時刻に一定期間Cを加えた時刻が属する時間帯までの期間を開封可能期間とする。ここで、一定期間Bは、開封及びクリックが連続して行われた場合、どれだけの時間間隔以内であれば一度の閲読操作によるものであるとみなせるかを決める期間を意味し、例えば、管理者によって予め設定される。また、一定期間Cは、最後のクリックや開封が行われた後に、メーラー22を起動していることが推測される期間を意味し、例えば、管理者によって予め設定される。すなわち、一定期間Cは、開封や広告のクリックが行われた後もしばらくの間はメーラー22は起動されているだろうという推測に基づくパラメータである。
上記を踏まえて図21を参照する。図中(A)には、カレントメールついて、9時過ぎに配信され(d1)、10時〜10時半の間に開封され(o11)、10時半から11時の間に広告のクリックが2度行われ(c11、c12)、更に13時から13時半の間に再び開封され(o12)、14時前に広告のクリックが行われた(c13)例が示されている。この場合、9時から10時まで(P1)はルール1により、10時から12時半まで(P2)はルール3により、13時から14時半まで(P3)はルール3により開封可能時間であったと判定される。
別の例として、図中(B)には、カレントメールについて、9時過ぎに配信され(d2)、一定期間A(ここでは2時間とされている)以上たった後の14時前に開封された(o21)例が示されている。この場合、9時から11時半まで(P4)はルール2により、13時半から14時半まで(P5)はルール3のなお書きより開封可能時間であったと判定される。
続いて(図20)、タイムテーブル作成部15は、開封日時及びクリック日時に基づいて、カレントメールの開封期間及び開封後期間を判定する(S44e)。ここで、開封期間とは、メーラー22が起動されていた状態であったと推測される期間をいう。また、開封後期間とは、カレントメールの開封後にメーラー22が起動されていたと推測される期間をいう。
図22は、開封期間及び開封後期間の判定方法を説明するための図である。図22中、図21(A)と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図22の例では、14時過ぎに更にカレントメールが開封されている(o13)点が図21(A)と異なる。
タイムテーブル作成部15は、以下の3つのルールに基づいてカレントメールの開封期間及び開封後期間を判定する。
ルール1として、開封又はクリックが一定期間Bを置かずに繰り返し行われている場合はそれらを一連の期間とし、その一連の期間の開始時刻が属する時間帯から最終時刻が属する時間帯までの期間を開封期間とする。なお、開封又はクリックが一定期間B内に一度しか行われなかった場合は、その一度の開封又はクリックの時刻の属する時間帯を開封期間とする。
ルール2として、上記一連の期間の最終時刻又は一度の開封又はクリックの時刻が属す時間帯から、上記一連の期間の最終時刻又は一度の開封又はクリックの時刻に一定期間Cを加えた時刻が属する時間帯までの期間を開封後期間とする。但し、開封後期間と開封期間が重複している場合は、当該期間は開封後期間とはしない。
上記を踏まえて図22を参照する。この場合、10時から11時まで(O1)と13時から14時半まで(O2)はルール1により開封期間と判定される。また、11時から11時半まで(A1)は開封後期間と判定される。なお、10時半から11時まで(A2)と14時から14時半まで(A3)は開封後期間となり得るが、開封期間と重複しているため、開封後期間とはされない。
続いて(図20)、タイムテーブル作成部15は、各時間帯についてカレントメールの開封ポイントと開封可能ポイントとを算出し、それぞれの値を開封率・クリック率タイムテーブル151の総開封ポイントと総開封可能ポイントに加算する(S44f)。
ここで、開封ポイントとは、開封期間又は開封後期間に属する時間帯に対して与えられるポイントをいい、開封期間に属する場合は「1」が、開封後期間に属する場合は「0.5」が与えられる。また、開封可能ポイントとは、開封可能期間に属する時間帯に対して与えられるポイントをいい、開封可能期間に属する場合「1」が与えられる。なお、開封期間と開封後期間とのポイントの差は、メーラー22が起動している可能性の高さに応じている。すなわち、開封後期間は、メーラー22が起動している可能性は推測されるが、開封期間に比べるとその可能性は低いと考えられるからである。
図23は、開封ポイント及び開封可能ポイント並びに総開封ポイント及び総開封可能ポイントの算出例を示す図である。
図23(A)には、カレントメールについて、9時過ぎに配信され(d3)、10時過ぎに開封され(o31)、10時半前に広告がクリックされた例が示されている。この場合、9時から11時まで(P4)は開封可能期間と判定される。また、10時から10時半まで(O3)は開封期間と判定される。また、10時半から11時まで(A4)は開封後期間と判定される。
したがって、各時間帯に付与される開封ポイント及び開封可能ポイントは図中(B)のようになる。すなわち、10時から10時半までには開封ポイントとして「1」が付与される。また、10時半から11時までには開封ポイントとして「0.5」が付与される。また、9時から11時までの各時間帯には開封可能ポイント「1」が与えられる。その他については、いずれのポイントについても「0」とされる。
ここで、カレントメールの情報メール種別は「ニュース」であったとすると、算出された開封ポイント及び開封可能ポイントは、図中(C)における開封率・クリック率タイムテーブル151のニュースにおける総開封ポイント及び総開封可能ポイントのそれぞれに加算される。なお、図中(C)における開封率・クリック率タイムテーブル151は、便宜上、開封率の列が省略されている。
続いて(図20)、タイムテーブル作成部15は、開封率・クリック率タイムテーブル151(図23(C)又は図16)のカレントメールの情報メール種別に関する各時間帯について総開封ポイントを総開封可能ポイントで除すことにより、各時間帯の開封率を算出し、算出された開封率を開封率・クリック率タイムテーブル151に書き込む(S44g)。
続いて、クリック率の算出処理が行われる。まず、タイムテーブル作成部15は、カレントメールの配信日時、開封日時及びクリック日時等に基づいて、カレントメールのクリック期間及び非クリック期間を判定する(S44h)。
図24は、クリック期間及び非クリック期間の判定方法を説明するための図である。タイムテーブル作成部15は、カレントメールに掲載されている広告のうち、クリックされた広告については、そのクリック日時が属する時間帯をクリック期間と判定する。
一方、カレントメールが開封されたにもかかわらず、クリックされなかった広告については、カレントメールの開封日時が属する時間帯を非クリック期間と判定する。但し、非クリック期間の判定は、初回の開封時に対してのみ行われ、同一メールについて2回目以降の開封に対してはその開封日時の属する時間帯は非クリック期間とは判定されない。
図24には、広告種別がそれぞれ「ニュース」、「芸能」、「スポーツ」の三つの広告が掲載された情報メールAについて、9時過ぎに配信され(d4)、10時過ぎに開封され(o41)、10時半前にニュースの広告がクリックされ(c41)、10時半過ぎに芸能の広告がクリックされた(c42)例が示されている。
また、広告種別がそれぞれ「ニュース」、「芸能」の二つの広告が掲載された情報メールBについて、12時半過ぎに配信され(d5)、13時過ぎに開封された(o51)例が示されている。なお、情報メールBの広告についてはいずれもクリックされていない。
図24の例において、カレントメールが情報メールAに該当する場合、ニュースの広告については10時から10時半まで(C1)がクリック期間と判定される。また、芸能の広告については10時半から11時まで(C2)がクリック期間と判定される。また、スポーツの広告についてはクリックされていないため、10時から10時半まで(C3)が非クリック期間と判定される。
一方、カレントメールが情報メールBに該当する場合、ニュース及び芸能の広告のいずれについても13時から13時半まで(C4、C5)が非クリック期間と判定される。
続いて(図20)、タイムテーブル作成部15は、各時間帯についてカレントメールのクリックポイントとクリック可能ポイントとを算出し、それぞれの値をクリック率・クリック率タイムテーブル151の総クリックポイントと総クリック可能ポイントに加算する(S44i)。
ここで、クリックポイントとは、クリック期間に属する時間帯に対して与えられるポイントをいい、クリック期間に属する場合は「1」が与えられる。また、クリック可能ポイントとは、クリック期間又はクリック可能期間のいずれかに属する時間帯に対して与えられるポイントをいい、当該期間に属する場合「1」が与えられる。
図25は、クリックポイント及びクリック可能ポイント並びに総クリックポイント及び総クリック可能ポイントの算出例を示す図である。
図25(A)には、広告種別がそれぞれ「ニュース」、「芸能」の二つの広告が掲載されたカレントメールについて、9時過ぎに配信され(d6)、9時半過ぎに開封され(o61)、10時過ぎに芸能の広告がクリックされ(c61)、10時半過ぎに再び開封され(o62)、11時前に芸能の広告がクリックされた(c62)例が示されている。
この場合、9時半から10時まで(C6)はニュースの広告について非クリック期間と判定される。また、10時から10時半まで(C7)と10時半から11時まで(C8)とは、芸能の広告についてクリック期間と判定される。
したがって、各時間帯に付与されるクリックポイント及びクリック可能ポイントは図中(B)のようになる。すなわち、ニュースの広告については全ての時間帯に対してクリックポイントは「0」となる。また、クリック可能ポイントは9時半から10時までの時間帯に「1」が与えられる。一方、芸能の広告については、10時から10時半までと10時半から11時までの時間帯にクリックポイント及びクリック可能ポイントとして「1」が与えられる。
算出されたクリックポイント及びクリック可能ポイントは、図中(C)におけるクリック率・クリック率タイムテーブル151のニュースにおける広告種別ごとの総クリックポイント及び総クリック可能ポイントのそれぞれに加算される。なお、図中(C)におけるクリック率・クリック率タイムテーブル151は、便宜上、クリック率の列が省略されている。
続いて(図20)、タイムテーブル作成部15は、開封率・クリック率タイムテーブル151(図25(C)又は図16)において広告種別ごとに今回更新された総クリックポイントを総クリック可能ポイントで除すことにより、各時間帯のクリック率を算出し、算出されたクリック率を開封率・クリック率タイムテーブル151に書き込む(S44j)。
ステップS44bからステップS44jまでの処理が全ての配信情報について行われると(S44kでYES)、開封率・クリック率タイムテーブル151の作成処理が終了する。
したがって、図20の処理が日種別ごと及び配信先アドレス種別ごとに実行されることにより、カレント購読者の過去の配信情報に基づいて、自宅アドレス、携帯アドレス及び職場アドレスのそれぞれに対する開封率・クリック率タイムテーブル151が日種別ごとに作成されることになる。
続いて、ステップS45における配信量タイムテーブル152(図17)の作成処理について説明する。
図26は、配信量タイムテーブルの作成処理を説明するためのフローチャートである。なお、図26の処理は、日種別ごと、かつ、配信先アドレス種別ごとに実行される。
まず、タイムテーブル作成部15は、クリック履歴管理テーブル53(図6)より、カレント購読者に係るクリック情報を最近のものから順に所定数取得する(S45a)。但し、同一の情報メールに属する(すなわち、同一の情報メールIDを有する)クリック情報が複数存在する場合は、それらのうち行番号が最も大きいものが取得される。なお、ここでは、処理の対象とされている日種別及び配信先アドレスに係るクリック情報が取得される。
続いて、タイムテーブル作成部15は、取得されたクリック情報の中から一つのクリック情報を処理対象として取り出す(S45b)。ここで取り出されたクリック情報を、以下「カレントクリック情報」という。
続いて、タイムテーブル作成部15は、カレントクリック情報の広告IDに基づいて、カレントクリック情報に対応する広告の広告種別を広告情報管理テーブル55(図3)より取得する(S45c)。ここで取得された広告種別を、以下「カレント広告種別」という。
続いて、タイムテーブル作成部15は、カレントクリック情報に基づいて配信量タイムテーブル152(図17)を更新する(S45d)。すなわち、配信量タイムテーブル152の総クリック行数にカレントクリック情報の行番号を加算し、加算された総クリック行数に対応する総クリック回数の値に1を加える。この際、カレント広告種別が該当する広告種別の欄においてカレントクリック情報のクリック日時が属する時間帯の総クリック行数が加算対象とされる。更に、タイムテーブル作成部15は、加算対象とされた総クリック行数をその総クリック回数で除すことにより、その平均行数を更新する。
ステップS45bからステップS44dまでの処理がステップS45aで取得された全てのクリック情報について行われると(S44eでYES)、配信量タイムテーブル152の作成処理が終了する。
したがって、図26の処理が日種別ごと及び配信先アドレス種別ごとに実行されることにより、カレント購読者の過去のクリック情報に基づいて、自宅アドレス、携帯アドレス及び職場アドレスのそれぞれに対する配信量タイムテーブル152が日種別ごとに作成されることになる。
ここで、配信量タイムテーブル152の総クリック行数、総クリック回数及び平均行数の意味について説明する。本実施の形態では、広告がクリックされた場合、その広告の行までの情報は閲読されたものと推定する。そうすると、総クリック行数は、過去の一定期間の各時間帯において閲読されたものと推定される総行数を意味する。そして、総クリック回数は、広告がクリックされた情報メールの数に相当する。したがって、平均行数は、情報メール一通当たりについて各時間帯に閲読されたものと推定される行数を意味する。
続いて、ステップS46における配信間隔タイムテーブル153(図18)の作成処理について説明する。
図27は、配信間隔タイムテーブルの作成処理を説明するためのフローチャートである。なお、図27の処理は、配信先アドレス種別ごとに実行される。
まず、タイムテーブル作成部15は、配信情報管理テーブル57(図8)より、カレント購読者に係る配信情報を最近のものから順に所定数取得する(S46a)。なお、ここでは、処理の対象とされている配信先アドレスに係る配信情報が取得される。続いて、タイムテーブル作成部15は、取得された配信情報の中から一つの配信情報を処理対象として取り出す(S46b)。ここで取り出された配信情報を、以下「カレント配信情報」という。
続いて、タイムテーブル作成部15は、カレント配信情報の配信日時以前を配信日時とする配信情報の中から、カレント配信情報と情報メール種別(ジャンル)及び配信先アドレス種別を同じくする配信情報を取得する(S46c)。ここで取得された配信情報を、以下「前回配信情報」という。
続いて、タイムテーブル作成部15は、前回配信情報の配信日時とカレント配信情報の配信日時との差を求め、その差をカレント配信間隔とする(S46d)。続いて、タイムテーブル作成部15は、カレント配信情報が開封されたか否かを開封履歴管理テーブル52(図5)を参照することにより判定する(S46e)。
カレント配信情報が開封されていた場合(S46fでYES)、タイムテーブル作成部15は、配信間隔タイムテーブル153(図18)におけるカレント配信情報の情報メール種別に対応する欄のカレント配信間隔の総開封数及び総配信数のそれぞれに1を加え、更に、更新された総開封数をその総配信数で除すことによって算出された値によってその開封率を更新する(S46g)。
一方、カレント配信情報が開封されていない場合(S46fでNO)、タイムテーブル作成部15は、配信間隔タイムテーブル153におけるカレント配信情報の情報メール種別に対応する欄のカレント配信間隔の総配信数のみに1を加え、更新された総配信数に基づいてその開封率を更新する(S46h)。
ステップS46bからステップS46g又はS46hまでの処理が全ての配信情報について行われると(S46iでYES)、配信間隔タイムテーブル153の作成処理が終了する。
したがって、図27の処理が配信先アドレス種別ごとに実行されることにより、カレント購読者に対する過去の配信情報に基づいて、自宅アドレス、携帯アドレス及び職場アドレスのそれぞれに対する配信間隔タイムテーブル153が作成されることになる。
次に、配信情報登録部16による配信情報登録処理について説明する。図28は、配信情報登録処理を説明するためのフローチャートである。なお、図28の処理は、購読者情報管理テーブル51(図4)に登録されている購読者ごと、かつ、各購読者の配信先アドレス種別ごとに実行される。以下、処理対象とさている購読者を「カレント購読者」といい、カレント購読者について処理対象とされている配信先アドレス種別を「カレント配信先アドレス種別」という。
まず、配信情報登録部16は、カレント購読者のタイムテーブル(開封率・クリック率タイムテーブル151(図16)、配信量タイムテーブル152(図17)、配信間隔タイムテーブル153(図18))を購読者情報管理テーブル51(図4)より取得し、取得されたタイムテーブルにおいてカレント配信先アドレス種別に係るものを処理対象とする(S51)。ここで、処理対象とされたタイムテーブルを、以下「カレントタイムテーブル」という。
続いて、配信情報登録部16は、カレントタイムテーブルにおける全ての時間帯について処理を完了したか否かを判定する(S52)。処理が完了していない場合、一つの時間帯が処理対象とされ(カレント時間帯)、ステップS53に進む。
ステップS53において、配信情報登録部16は、カレントタイムテーブルにおける開封率・クリック率タイムテーブル151のカレント時間帯において開封率及びクリック率が高いジャンルを選択する(S53)。なお、ここでは、開封率が最も高いものだけでなく、複数のジャンルが選択され得る。続いて、配信情報登録部16は、選択されたジャンルの中から一つのジャンル(以下「カレントジャンル」という。)を選択する(S54)。
続いて、配信情報登録部16は、カレントタイムテーブルにおける配信間隔テーブル153等に基づいて、カレントジャンルのメールを今回配信するとした場合の配信頻度の適否を判定する(S55)。すなわち、情報メール種別がカレントジャンルと同じ配信情報(図8)の中から前回の配信日時(又は配信予定日時)と、今回の配信予定日との差分が算出される。更に、配信間隔タイムテーブル153において、カレントジャンルについて算出された差分(間隔)の開封率が所定の閾値を超えているか否かが判定される。開封率が、所定の閾値を超えている場合、配信頻度は適切と判定され、超えていない場合、判定頻度は不適切と判定される。
配信頻度は適切であると判定された場合(S55でYes)、配信情報登録部16は、カレント時間帯に配信する一通分の情報メールの内容を生成する(S56)。続いて、配信情報登録部16は、情報メールの内容や、配信先アドレス及び配信予定日時等、その他の配信情報を配信情報管理テーブル57(図8)に登録する(S57)。
ステップS54からS55又はS56までの処理が全てのジャンルについて繰り返されることにより(S58)、カレント購読者のカレント送信先アドレス種別に対してカレント時間帯に配信すべき配信情報が配信情報管理テーブル57(図8)に登録される。
更に、ステップS53からステップS58までの処理が全ての時間帯について繰り返されることにより(S52)、カレント購読者のカレント送信先アドレス種別に対して各時間帯に配信すべき配信情報が配信情報管理テーブル57(図8)に登録される。
更に、図28の処理が全ての購読者の各配信先アドレス種別について行われることにより、全ての購読者の各配信先アドレスに対して各時間帯に配信すべき配信情報が配信情報管理テーブル57(図8)に登録される。
続いて、ステップS53(図28)の、開封率・クリック率タイムテーブル151における開封率及びクリック率に基づく配信対象とするジャンルの選択処理について説明する。
図29は、開封率・クリック率タイムテーブルにおける開封率及びクリック率に基づく配信対象ジャンルの選択処理を説明するためのフローチャートである。
まず、配信情報登録部16は、カレントの開封率・クリック率タイムテーブル151より、カレント時間帯における各ジャンルの開封率及びクリック率を取得する(S53a)。続いて、配信情報登録部16は、開封率及びクリック率に基づいて各ジャンルに対するポイントを算出する。ここで、ポイントは例えば、以下の式で求められる。
ポイント=(2−(開封率×係数A+クリック率×係数B))×(0より大きく1以下の乱数)
ここで、係数Aは、開封率に対する重み付けであり0より大きく1以下の値をとる。また、係数Bは、クリック率に対する重み付けであり0より大きく1以下の値をとる。なお、乱数を乗ずるのは、開封率又はクリック率が高いジャンルが常に配信対象とされ、それ以外のジャンルが全く配信されなくなってしまうという事態を回避するためである。
続いて、配信情報登録部16は、ポイントが所定の閾値以下のジャンルを選択する(S53c)。ここで、所定の閾値は0より大きく1以下の値とする。少なくとも一つのジャンルが選択された場合(S53dでYes)、配信情報登録部16は、選択されたジャンルを配信対象として選択する(S53e)。
一方、選択されたジャンルが一つも存在しない場合、配信情報登録部16は、カレント購読者のデフォルトタイムテーブルにおける開封率・クリック率タイムテーブル151に基づいてS53a及びS53bと同様の処理を実行することにより、ジャンルごとにポイントを算出し(S53f、S53g)、ポイントが最も低いジャンルを配信対象として選択する(S53h)。
ここで、デフォルトタイムテーブルを用いることは、以下のような意義がある。すなわち、ステップS53cにいてポイントが閾値以下のジャンルが存在しないということは、過去の履歴に基づいて情報メールを配信したとしても購読者に閲読される可能性は低いものと予想される。一方、デフォルトタイムテーブルは、カレント購読者の履歴に基づくものではないので、デフォルトタイムテーブルに基づいてジャンルを選択すれば、カレント購読者にこれまで配信されていなかったジャンルの情報を配信できる可能性を高めることができる。すなわち、これまでと異なった情報を配信することで購読者の新たなニーズ又は嗜好を探ろうというわけである。
上記において、係数A、係数B、及びステップS53cにおける所定の閾値は、例えば管理者が予め定めればよい。
続いて、ステップS56(図28)における情報メールの生成処理につい説明する。図30は、一通分の情報メールの生成処理を説明するためのフローチャートである。ここで処理対象とされる一通分の情報メールを、以下「カレントメール」という。
まず、配信情報登録部16は、配信量タイムテーブル152(図17)より、カレントジャンルのカレント時間帯に関する平均行数を取得する(S56a)。続いて、配信情報登録部16は、取得された平均行数に所定値Aを乗じた値を送信最大行数とする(S56b)。但し、算出された送信最大行数が所定値B以下の場合は、所定値Bを送信最大行数とする。ここで、所定値Aは、ユーザが閲読していると推定される行数の何倍の行数のメールを送信するかを規定する値である。また、所定値Bは、情報メールの最低行数を規定する値である。いずれの値も管理者等が予め定めておけばよい。
続いて、配信情報登録部16は、原稿情報管理テーブル54(図2)より原稿種別がカレントジャンルに該当し、カレント購読者に未配信の原稿情報の一覧を取得する(S56c)。なお、各原稿が、カレント購読者に対して未配信であるか否かは、カレント購読者に対する配信情報(図8)の原稿IDに基づいて判定すればよい。
続いて、配信情報登録部16は、取得された原稿情報の一覧から登録日時の新しい順に一つの原稿情報を取り出す(S56d)。ここで取り出された原稿情報を、以下「カレント原稿情報」という。
続いて、配信情報登録部16は、カレントメールに掲載する一件分の広告を開封率・クリック率タイムテーブル151(図16)に基づいて決定する(S56e)。すなわち、まず、開封率・クリック率タイムテーブル151よりジャンルごとのクリック率の一覧を取得する。続いて、以下の値により各ジャンルに対するポイントを算出する。
ポイント=(クリック率+所定値)×(0より大きく1以下の乱数)
ここで、所定値の大小を調節することにより、配信対象とする広告を決定する際のクリック率の影響の大小を調節することができる。この所定値は、例えば、管理者が予め定めておけばよい。なお、乱数を乗ずるのはクリック率が高いジャンルの広告が常に配信対象とされ、それ以外の広告が全く配信されなくなってしまうという事態を回避するためである。続いて、ポイントの値が最も大きいジャンルを広告種別とする広告情報を広告情報管理テーブル55(図3)よりランダムに1件取得する。ここで取得された広告情報を、以下「カレント広告情報」という。
ステップS56eに続いてステップS56fに進み、配信情報登録部16は、カレント原稿情報の原稿行数とカレント広告情報の広告行数と現時点でのカレントメールの行数との合計が送信最大行数を超えるか否かを判定する。送信最大行数を超えない場合(S56fでNo)、配信情報登録部16は、カレント原稿情報の原稿内容と、カレント広告情報の広告内容とをカレントメールの内容に追加する(S56g)。この際、カレントメール内でカレント広告情報に係る広告が記載される行数を算出し、その行数をカレントメールの情報メールID、カレント購読者の購読者ID、及びカレント広告情報の広告IDとともにその広告へのリンクの引数として記載する(図15)。但し、必ずしも行数そのものを記載する必要はない。例えば、行数については、配信情報における広告IDに関連付けて保存しておいてもよい。リンクがクリックされた際に、その引数に含まれている広告IDによって当該広告の行番号を知ることができるからである。
一方、送信最大行数を超えてしまう場合(S56fでYes)、カレントメールへの追加は行われない。
ステップS56dからS56f又はS56gまでの処理が一覧に含まれるすべての原稿情報について行われると(S56h)、一通分の情報メールの作成が完了する。
このように作成された情報メールは、その配信情報に係る配信予定日時に情報メール配信部17によって送信される。
上述したように、本発明の実施の形態における情報メール配信サーバ10によれば、開封履歴やクリック履歴に基づいてタイムテーブルを作成し、タイムテーブルに基づいて情報メールの作成及び配信を行うため、ユーザが「読みたい内容」の情報を「読みたいとき」、「読みたい量」、「読みたい頻度」、「読みたい端末」に配信することができる。その結果、情報メールの開封率の向上が見込まれ、また解約者数の減少も期待できる。
また、タイムテーブルは、自動的に生成される。すなわち、ユーザに煩雑な設定を行わせる必要はない。したがって、ユーザ登録時のユーザの作業負担を増加させることなく、ユーザのニーズを把握し、そのニーズに適した情報の配信を行うことができる。
また、タイムテーブルは日々更新されるため、購読者のニーズの変化に動的に対応して情報メールを配信することができる。よって、ユーザの興味が変化した場合であっても、ユーザに各種情報の再設定を行わせる必要はない。
また、購読者のメーラーの起動時間を推測し、その時間に情報メールの配信を行うため、情報メールが他のメールに埋もれて未開封のまま削除されてしまう可能性を低下させることができる。すなわち、情報メールの配信は、開封率・クリック率タイムテーブル151(図16)の開封率を参照して判断されるところ、開封率は、メーラーが起動している可能性の高さを示す指標である。したがって、開封率が高い時間帯に情報メールを配信すれば、メーラーが起動されている時間帯に情報メールが受信されることが期待できる。一般的に、メーラーが起動される前に送信されたメールよりも、メーラーが起動されている最中に送信されたメールの方が閲読される可能性は高いと考えられる。メーラーの起動時には、一度に複数のメールが受信され、閲読されずに削除されてしまう可能性が高いのに対し、メーラーの起動中は、新たなメールが受信された旨がユーザに認識され開封される可能性が高まると考えられるからである。
また、情報メールの開封や広告のクリックによって購読者に対してポイントが付与されるため、例えば、ポイントの蓄積により購読者に特典を与えるようなサービスを提供することにより、情報メールの開封やクリックに対する動機付けを高めることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1) 予め登録されたメールアドレスに対して電子メールを配信する情報配信装置であって、
前記電子メールが購読者端末において開封及び電子メール内のリンクがクリックされたときに前記購読者端末より送信される所定の通知に基づいて、該所定の通知が受信された時間を前記メールアドレスごとに記録する時間記録手段と、
前記時間記録手段によって記録された前記メールアドレスごとの前記時間に基づいて、前記メールアドレスごとに配信時期を判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて前記電子メールを配信する配信手段とを有することを特徴とする情報配信装置。
(付記2) 前記電子メールに記述されているリンク情報に対するアクセス要求に基づき、当該リンク情報に関連する情報の前記電子メールにおける記述位置を示す位置情報を前記メールアドレスごとに記録する位置情報記録手段を有し、
前記判定手段は、前記位置情報の記録の履歴に基づいて前記電子メールに含める情報量を前記メールアドレスごとに判定することを特徴とする付記1記載の情報配信装置。
(付記3) 前記リンク情報には当該リンク情報に関連する情報の前記位置情報を識別するための情報が含まれていることを特徴とする付記2記載の情報配信装置。
(付記4) 前記判定手段によって判定された情報量に基づいて前記配信手段に配信させる前記電子メールを生成する電子メール生成手段を有することを特徴とする付記2又は3記載の情報配信装置。
(付記5) 配信された前記電子メールごとに配信時期を記録する配信情報記録手段を有し、
前記判定手段は、前記配信情報記録手段によって記録された前記配信時期と、前記時間記録手段によって記録された前記時間とに基づいて、前記電子メールの配信頻度に応じた開封率を前記メールアドレスごとに算出することを特徴とする付記1乃至4いずれか一項記載の情報配信装置。
(付記6) 前記判定手段は、前記電子メールの配信頻度に応じた開封率に基づいて、前記配信時期を判定することを特徴とする付記5記載の情報配信装置。
(付記7) 前記判定手段は、前記電子メールの内容のジャンルごとに判定することを特徴とする付記1乃至6いずれか一項記載の情報配信装置。
(付記8) 前記判定手段は、前記電子メールが配信された日の種別ごとに判定することを特徴とする付記1乃至7いずれか一項記載の情報配信装置。
(前記9) 前記判定手段は、定期的に判定することを特徴とする付記1乃至8いずれか一項記載の情報配信装置。
(付記10) 前記配信手段は、少なくとも登録後に最初に配信するメールアドレスに対しては、予めユーザの属性に応じて保存されている基準に基づいて前記電子メールを配信することを特徴とする付記1乃至9いずれか一項記載の情報配信装置。
(付記11) 前記判定手段は、判定結果に基づいて前記基準を更新することを特徴とする付記10記載の情報配信装置。
(付記12) 予め登録されたメールアドレスに対してコンピュータを用いて電子メールを配信する情報配信方法であって、
前記電子メールが購読者端末において開封されたときに前記購読者端末より送信される所定の通知に基づいて、該所定の通知が受信された時間を前記メールアドレスごとに記録する時間記録手順と、
前記時間記録手順において記録された前記メールアドレスごとの前記時間に基づいて、前記メールアドレスごとに配信時期を判定する判定手順と、
前記判定手順における判定結果に基づいて前記電子メールを配信する配信手順とを有することを特徴とする情報配信方法。
(付記13) 予め登録されたメールアドレスに対する電子メールの配信をコンピュータに実行させる情報配信プログラムであって、
前記電子メールが購読者端末において開封されたときに前記購読者端末より送信される所定の通知に基づいて、該所定の通知が受信された時間を前記メールアドレスごとに記録する時間記録手順と、
前記時間記録手順において記録された前記メールアドレスごとの前記時間に基づいて、前記メールアドレスごとに配信時期を判定する判定手順と、
前記判定手順における判定結果に基づいて前記電子メールを配信する配信手順とを有することを特徴とする情報配信プログラム。
(付記14) 付記13記載の情報配信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。