JP4636201B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、感放射線性樹脂組成物に関わり、さらに詳しくは、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーあるいはF2 エキシマレーザーに代表される遠紫外線、EUV(極紫外線)、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストとして有用な感放射線性樹脂組成物に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近では0.20μm以下のレベルでの微細加工が可能なフォトリソグラフィー技術が必要とされている。
しかし、従来のフォトリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルでの微細加工が極めて困難であると言われている。
そこで、0.20μm以下のレベルにおける微細加工を可能とするために、より短波長の放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトルやエキシマレーザー等の遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち特に、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF2 エキシマレーザー(波長157nm)が注目されている。
前記短波長の放射線に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する成分と放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する感放射線性酸発生剤との間の化学増幅効果を利用したレジスト(以下、「化学増幅型レジスト」という。)が数多く提案されている。
化学増幅型レジストとしては、例えば、特許文献1に、カルボン酸のt−ブチルエステル基またはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する樹脂と感放射線性酸発生剤とを含有するレジストが提案されている。このレジストは、露光により発生した酸の作用により、樹脂中に存在するt−ブチルエステル基あるいはt−ブチルカーボナート基が解離して、該樹脂がカルボキシル基やフェノール性水酸基からなる酸性基を形成し、その結果、レジスト被膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
特公平2−27660号公報
ところで、近年のフォトリソグラフィプロセスは急速に微細化が進み、特にKrFフォトリソプロセスでは限界解像度が光源波長の半分以下にまで迫ろうとしている。そのため化学増幅型レジストに求められる特性に対する要求が、益々厳しいものとなっており、特に、放射線に対する透明性、感度、解像度やパターン形状等のレジストとしての基本物性に加えて、微細寸法でのラインパターン表面の平滑性、基板への密着性等が求められている。
これらの要求のうち、微細寸法でのラインパターン表面の平滑性の点では、感放射線性酸発生剤の添加量を増やしたり、樹脂のガラス転移点を下げるなどの試みが考えられるが、前者では放射線透過率が下がるため、パターン形状は台形になり、ドライエッチング時の線幅制御が難しくなり、後者では耐熱性が悪くなるという問題がある。また、基板への密着性については、基板との密着性の高い極性基含有樹脂を用いる方法やパターン倒れを改善する添加剤を配合するなどの方策が考えられるが、レジストとしての基本物性を実質的に損なうことなく、ラインパターン表面の平滑性とパターン倒れを満足できるレベルで両立させるのは未だ困難であるのが実情である。
本発明の課題は、活性放射線、例えばKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーあるいはF2 エキシマレーザーに代表される遠紫外線に感応し、放射線に対する透明性、感度、解像度、パターン形状等のレジストとしての基本物性を損なわずに、微細寸法でのパターン表面の平滑性に優れ、かつ基板上でのパターン倒れが改善された化学増幅型レジストとして有用な感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、
(A)酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)、(B)感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」という。)、および(C)下記一般式(1)で表される化合物(以下、「ノルボルネン系含フッ素化合物(1)」という。)を含有することを特徴とする感放射性樹脂組成物、からなる。
Figure 0004636201
〔一般式(1)において、R1 およびR2 は相互に独立に水素原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、−ORc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキルチオ基、−SRc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)、炭素数2〜13の直鎖状もしくは分岐状のアシルオキシ基、
−OCORc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)、炭素数2〜13の直鎖状もしくは分岐状のアシルチオ基、−SCORc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)または−X−R4 (但し、Xは酸素原子または硫黄原子を示し、R4 は水素原子または1価の酸解離性基を示す。)を示し、R3 は水素原子または1価の酸解離性基を示し、nは0または1である。〕
以下、本発明について詳細に説明する。
樹脂(A)
本発明における樹脂(A)についていう「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、樹脂(A)を含有する感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト被膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、当該レジスト被膜の代わりに樹脂(A)のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
このような樹脂(A)としては、例えば、酸により解離して、カルボキシル基、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基等のアルカリ親和性官能基を形成する酸解離性基を1種以上有する樹脂を挙げることができる。
本発明における好ましい樹脂(A)としては、例えば、下記一般式(2)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(2)」という。)および/または下記一般式(3)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(3)」という。)と、下記一般式(4)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(4)」という。)とを有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂(以下、「樹脂(A1)」という。)を挙げることができる。
Figure 0004636201
〔一般式(2)、一般式(3)および一般式(4)において、R5 、R7 およびR8 は相互に独立に水素原子またはメチル基を示し、一般式(2)において、各R6 は相互に独立に水素原子、ヒドロキシル基、メチル基、シアノ基または−COOR10(但し、R10は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の環状のアルキル基を示す。)を示し、一般式(4)において、各R9 は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示し、かつR9 の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR9 が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR9 が炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を示す。〕
好ましい繰り返し単位(2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−シアノアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3,5−ジカルボキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシ−5−ヒドロキシアダマンタン−1−イル、(メタ)アクリル酸3−メトキシカルボニル−5−ヒドロキシアダマンタン−1−イル等を挙げることができる。
また、好ましい繰り返し単位(4)としては、例えば、(メタ)アクリル酸1−メチルシクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチルシクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸2−i−プロピルアダマンタン−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル等を挙げることができる。
樹脂(A1)は、さらに他の繰り返し単位を有することもできる。
前記他の繰り返し単位を与える単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸7−オキソ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−4−イル、(メタ)アクリル酸2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸(5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)メチル、(メタ)アクリル酸(3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)メチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和ポリカルボン酸無水物;ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンまたはその誘導体;テトラシクロ[6.2.13,6 .02,7 ]ドデカ−4−エンまたはその誘導体等の単官能性単量体や、メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等の多官能性単量体を挙げることができる。
樹脂(A1)において、繰り返し単位(2)および繰り返し単位(3)の合計含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、10〜90モル%、好ましくは20〜80モル%、さらに好ましくは40〜80モル%であり、繰り返し単位(4)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、10〜90モル%、好ましくは20〜70モル%、さらに好ましくは30〜60モル%であり、他の繰り返し単位の含有率は、通常、50モル%以下、好ましくは40モル%以下である。
樹脂(A1)は、例えば、繰り返し単位(2)を与える重合性不飽和単量体および/または繰り返し単位(3)を与える重合性不飽和単量体と、繰り返し単位(4)を与える重合性不飽和単量体とを、場合により他の繰り返し単位を与える重合性不飽和単量体と共に、ラジカル重合開始剤、アニオン重合触媒、配位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒等の重合開始剤あるいは重合触媒を適宜に選定し、塊状重合、溶液重合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合等の適宜の形態で重合することにより製造することができ、また予め合成したアルカリ可溶性樹脂中のカルボキシル基、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基等のアルカリ親和性官能基を酸解離性基で保護することにより製造することができる。
樹脂(A)の分子量については特に限定はなく、適宜選定することができるが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算重量分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、1,000〜500,000、好ましくは2,000〜400,000、さらに好ましくは3,000〜300,000である。このような範囲のMwを有する樹脂(A)を用いることにより、得られるレジストが現像性に優れるものとなる。
また、樹脂(A)のMwとGPCで測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)についても特に限定はなく、適宜選定することができるが、通常、1〜10、好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜5である。このような範囲のMw/Mnを有する樹脂(A)を用いることにより、得られるレジストが解像度に優れるものとなる。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸発生剤(B)
酸発生剤(B)は、遠紫外線、EUV、X線、荷電粒子線等による露光によって酸を発生する成分である。
このような酸発生剤(B)としては、例えば、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート等のスルホニウム塩や、チオフェニウム塩、ヨードニウム塩等のオニウム塩化合物;β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等のスルホン化合物;スルホン酸エステル、スルホン酸イミド等のスルホン酸化合物;カルボン酸エステル、カルボン酸イミド等のカルボン酸化合物;1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物等のジアゾケトン化合物;ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環化合物等のハロゲン含有化合物等を挙げることができる。
これらの酸発生剤(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 本発明の感放射線性樹脂組成物における酸発生剤(B)の使用量は、樹脂(A)100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは1〜10重量部である。
ノルボルネン系含フッ素化合物(1)
一般式(1)において、R1 およびR2 の炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
これらのアルコキシル基のうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等が好ましい。
また、R1 およびR2 を示す−ORc としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンタン−1−イルオキシ基、アダマンチルメチルオキシ基等を挙げることができる。
また、R1 およびR2 の炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、2−メチルプロピルチオ基、1−メチルプロピルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等を挙げることができる。
これらのアルキルチオ基のうち、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基等が好ましい。
また、R1 およびR2 を示す−SRc としては、例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、アダマンタン−1−イルチオ基、アダマンチルメチルチオ基等を挙げることができる。
また、R1 およびR2 の炭素数2〜13の直鎖状もしくは分岐状のアシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基等を挙げることができる。
これらのアシルオキシ基のうち、アセチルオキシ基等が好ましい。
また、R1 およびR2 を示す−OCORc としては、例えば、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
これらの−OCORc のうち、シクロヘキシルカルボニルオキシ基等が好ましい。
また、R1 およびR2 の炭素数2〜13の直鎖状もしくは分岐状のアシルチオ基としては、例えば、アセチルチオ基、プロピオニルチオ基、ブチリルチオ基、ヘプタノイルチオ基、ヘキサノイルチオ基等を挙げることができる。
これらのアシルチオ基のうち、アセチルチオ基等が好ましい。
また、R1 およびR2 を示す−SCORc としては、例えば、シクロペンチルカルボニルチオ基、シクロヘキシルカルボニルチオ基、アダマンチルカルボニルチオ基等を挙げることができる。
これらの−SCORc のうち、シクロヘキシルカルボニルチオ基等が好ましい。
また、R1 およびR2 を示す−X−R4 中のR4 の1価の酸解離性基およびR3 の1価の酸解離性基としては、例えば、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の有機オキシカルボニル基;
メトキシメチル基、エトキシメチル基、t−ブトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、1−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル基等の、式中の酸素原子と結合して(チオ)アセタール構造を形成する有機基;
t−ブトキシカルボニルメチル基、1−メチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−メチルシクロヘキシルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロヘキシルオキシカルボニルメチル基、1−メチルアダマンタン−2−イルオキシカルボニルメチル基、1−エチルアダマンタン−2−イルオキシカルボニルメチル基等の有機オキシカルボニルアルキル基
等を挙げることができる。
これらの1価の酸解離性基のうち、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等が好ましい。
一般式(1)において、R1 およびR2 としてはそれぞれ、水素原子、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、アセチルオキシ基、アセチルチオ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルメチルオキシ基等が好ましい。
また、R3 としては、水素原子、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等が好ましい。
また、nとしては、1が好ましい。
好ましいノルボルネン系含フッ素化合物(1)の具体例としては、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルメチル)−2−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルメチル)−2−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(6−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルメチル)−2−プロパノール
等のビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体類;
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(9−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−4−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(10−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−4−プロパノール
等のテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン誘導体類
を挙げることができる。
本発明におけるノルボルネン系含フッ素化合物(1)としては、特に、例えば、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(9−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(10−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール
等のテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン誘導体類が好ましい。
ノルボルネン系含フッ素化合物(1)は、例えば、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−アリル−2−プロパノールとシクロペンタジエンとのディールス−アルダー反応により、ノルボルネン誘導体またはテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデセン誘導体を得たのち、これらの誘導体中の炭素−炭素不飽和結合を水素添加反応、水和反応、カルボン酸付加反応あるいはチオカルボン酸付加反応により修飾し、その後必要に応じて、加水分解を行ってアルコールもしくはチオアルコールに変換し、さらに常法により保護基を導入することにより合成することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物におけるノルボルネン系含フッ素化合物(1)の使用量は、樹脂(A)100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。この場合、ノルボルネン系含フッ素化合物(1)の使用量が0.1重量部未満では、ラインパターン表面の平滑性やパターン倒れの改善効果が低下する傾向があり、一方30重量部を超えると、解像度が低下する傾向がある。
添加剤
本発明の感放射線性樹脂組成物には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;イミダゾール、4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類やピリジン類等の含窒素複素環化合物のほか、(シクロ)アルキルアミン類、芳香族アミン類、アミド基含有化合物、ウレア化合物等の酸拡散制御剤を1種以上配合することが好ましい。
酸拡散制御剤の配合量は、酸発生剤(B)に対して、好ましくは100モル%以下、特に好ましくは50モル%以下である。
また、酸拡散制御剤以外の添加剤として、溶解制御剤、界面活性剤、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等を配合することもできる。
溶剤
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、通常、前記(A)〜(C)成分および場合により使用される添加剤を、適当な溶剤に溶解した組成物溶液として調製される。
前記溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;2,3−ジフルオロベンジルアルコール、2,2,2−トリフルオロエタノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、、1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール、3,3,3−トリフルオロ−1−プロパノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−ペンタノール等のフッ素含有アルコール類や、エチレングリコールエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールエーテル類、他のエステル類、(ハロゲン化)炭化水素類等を挙げることができる。 これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、本発明においては、前記溶剤と共に、例えば、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤等を使用することができる。
これらの他の溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
他の溶剤の使用割合は、全溶剤に対して、通常、50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
本発明における組成物溶液は、全固形分濃度が、通常、1〜25重量%、好ましくは2〜20重量%であり、通常、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過して、レジストパターンの形成に供される。
レジストパターンの形成方法
本発明の感放射線性樹脂組成物においては、露光により酸発生剤(B)から酸が発生し、その酸の作用によって、樹脂(A)中の酸解離性基が解離する結果、露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が増大し、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去されて、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハーや、予め下層膜を形成した基板等の上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行ったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に露光する。その際に使用される放射線としては、波長200nm以下の放射線が好ましく、特に、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF2 エキシマレーザー(波長157nm)が好ましい。
本発明においては、露光後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を行うことが好ましい。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
本発明においては、使用される基板上に有機系あるいは無機系の下層膜を形成しておくことができ、またレジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
次いで、露光されたレジスト被膜を現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
現像に使用されるアルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、有機溶媒や界面活性剤を添加することもできる。
なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、活性放射線、特に、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF2 エキシマレーザー(波長157nm)に代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、放射線に対する透明性、感度、解像度、パターン形状等の基本物性に優れ、しかもラインパターン表面の平滑性が優れ、かつパターン倒れを生じ難く、今後さらに微細化が進むと予想される半導体デバイスの製造に極めて好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。ここで、部は、特記しない限り重量基準である。
実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要領で行った。
Mw:
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
放射線透過率:
各組成物溶液を石英ガラス上にスピンコートにより塗布し、130℃に保持したホットプレート上で60秒間PBを行って形成した膜厚0.34μmのレジスト被膜について、波長193nmにおける吸光度から、放射線透過率を算出して、遠紫外線領域における透明性の尺度とした。
感度:
ウエハー表面に膜厚780ÅのARC29(ブルワー・サイエンス(Brewer Science)社製)膜を形成したシリコーンウエハー(表2で「ARC29 」と表示)上に、各組成物溶液をスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、表2に示す条件でPBを行って形成した膜厚0.25μmのレジスト被膜に、ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(開口数0.75)を用い、マスクパターンを介して、露光量を変えて露光した。その後、表2に示す条件でPEBを行ったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅0.12μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
解像度:
最適露光量で解像される最小のレジストパターンの寸法を解像度とした。
パターン形状:
線幅0.12μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法Lb と上辺寸法La とを走査型電子顕微鏡により測定して、0.85≦La /Lb ≦1を満足し、かつパターン形状が裾を引いていない場合を良好とし、これらの条件の少なくとも一方を満たさない場合を不良として評価した。
ラインパターン表面の平滑性(LER):
最適露光量にて解像した線幅0.12μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を、走査型電子顕微鏡によりパターン上部から観察して、線幅を複数箇所で測定して、その“ばらつき”を3シグマ法で表した値が10nm未満の場合を良好、10nm以上の場合を不良として評価した。
パターン倒れ:
線幅0.12μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を形成する際に、露光量を最適露光量より増加させることにより線幅を細くしていったとき、パターンが倒れる直前の線幅が0.075μm未満の場合を良好とし、0.075μm以上の場合を不良として評価した。
〔ノルボルネン系含フッ素化合物(1)の合成〕
合成例1
1リットルのオートクレーブに、1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ペント−4−エン−2−オール190g、シクロペンタジエン80gおよびヒドロキノン0.5gを加えて、オートクレーブを密閉し、190℃で10時間加熱して反応させた。反応終了後、蒸留により精製して、沸点(0.5mmHg)が118〜120℃の成分39gを得た。
この成分について、ガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ、MS(m/e)CI[M+H+ ]=341であり、下記式で表される1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカ−9−エン−4−イルメチル)−2−プロパノールと同定された。
Figure 0004636201
合成例2
撹拌機、還流冷却器および水素バブラーを装着したフラスコに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカ−9−エン−4−イルメチル)−2−プロパノール50g、エタノール100gおよび炭化パラジウム1gを加えて、水素ガスを室温で5時間バブリングした。その後、反応溶液をセライトでろ過して、得られた溶液を濃縮したのち、蒸留して、沸点(0.7mmHg)が102−105℃の成分45.2gを得た。
この成分について、ガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ、MS(m/e)CI[M+H+ ]=343であり、また19F、 1Hおよび13CによるNMR分析を行ったところ、下記のとおりであり、下記式で表される1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノールと同定された。この化合物を「化合物(C-1) 」とする。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−76.9、−77.4、−77.8、−77.9(以上、CF3 部)。
1H−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
2.76、2.28〜2.19、2.15〜1.00、0.58〜0.50。
13C−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
123.2(4重線、CF3 部)、77.5〜76.0、50.6〜50.0、
49.0、43.0、42.5〜40.9、40.0、37.4、37.2、36.6 、36.4、36.0、34.8、32.5、31.3、24.9〜23.9。
Figure 0004636201
合成例3
撹拌機および還流冷却器を装着したフラスコに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカ−9−エン−4−イルメチル)−2−プロパノール50gおよび蟻酸(濃度90重量%)23gを加え、100℃で12時間加熱した。その後、低沸点成分を留去して、アンモニア水(濃度27重量%)30ミリリットルを加え、60℃で12時間加熱した。その後、反応溶液を冷却して、ジエチルエーテル200ミリリットルを加え、1N塩酸水溶液100ミリリットルで2回洗浄し、さらに水100ミリリットルで4回洗浄した。その後、得られた溶液に硫酸マグネシウムを添加して乾燥したのち、蒸留して、沸点(圧力0.5mmHg)が161〜163℃の成分34gを得た。
この成分について、ガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ、MS(m/e)CI[M+H+ ]=359であり、また19F、 1Hおよび13CによるNMR分析を行ったところ、下記のとおりであり、下記式で表される1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(9−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール(i)と1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(10−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール(ii)との混合物と同定された。この混合物を「化合物(C-2) 」とする。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−77.3、−77.6、−78.0、−78.1(以上、CF3 部)。
1H−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
4.23、4.06、3.6〜3.8、2.30〜0.91、0.70〜0.50。
13C−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
123.5(4重線、CF3 部)、77.5〜76.0、75.8〜75.0、
71.0、53.0、50.0〜31.0。
Figure 0004636201
〔樹脂(A)の製造〕
製造例1
下記式(5)で表される化合物(以下、「化合物(5)」とする。)53.69g(55モル%)および下記式(6)で表される化合物(以下、「化合物(6)」とする。)46.31g(45モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオネート)4.04gを添加した単量体溶液を準備した。 別に、1,000ミリリットルの三口フラスコに2−ブタノン100gを装入し、30分間窒素パージを行って、攪拌下で80℃に加熱したのち、前記単量体溶液を滴下漏斗を用いて、10ミリリットル/5分の速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間として、6時間重合した。重合終了後、反応溶液を水冷して30℃以下に冷却し、メタノール2,000g中へ滴下して、析出した白色粉末をろ別し、得られた白色粉末をメタノール400gとスラリー状で混合して洗浄する操作を2回行ったのち、ろ別し、50℃にて17時間乾燥して、白色粉末の樹脂63g(収率63重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが9,700であり、化合物(5)および化合物(6)に由来する各繰り返し単位の含有率が59.6:40.4(モル%)の共重合体であった。この樹脂を「樹脂(A-1)」とする。
Figure 0004636201
製造例2
化合物(5)48.59g(50モル%)、下記式(7)で表される化合物(以下、「化合物(7)」とする。)20.67g(20モル%)および化合物(6)30.74g(30モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオネート)4.03gを添加した単量体溶液を準備した。
別に、1,000ミリリットルの三口フラスコに2−ブタノン100gを装入し、30分間窒素パージを行って、攪拌下で80℃に加熱したのち、前記単量体溶液を滴下漏斗を用いて、10ミリリットル/5分の速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間として、6時間重合した。重合終了後、反応溶液を水冷して30℃以下に冷却し、メタノール2,000g中へ滴下して、析出した白色粉末をろ別し、得られた白色粉末をメタノール400gとスラリー状で混合して洗浄する操作を2回行ったのち、ろ別し、50℃にて17時間乾燥して、白色粉末の樹脂74g(収率74重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが9,800であり、化合物(5)、化合物(7)および化合物(6)に由来する各繰り返し単位の含有率が55.2:18.6:27.2(モル%)の共重合体であった。この樹脂を「樹脂(A-2)」とする。
Figure 0004636201
製造例3
化合物(5)48.08g(50モル%)、化合物(6)30.42g(30モル%)、下記式(8)で表される化合物(以下、「化合物(8)」とする。)21.49g(20モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.98gを添加した単量体溶液を準備した。
別に、1,000ミリリットルの三口フラスコに2−ブタノン100gを装入し、30分間窒素パージを行って、攪拌下で80℃に加熱したのち、前記単量体溶液を滴下漏斗を用いて、10ミリリットル/5分の速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間として、6時間重合した。重合終了後、反応溶液を水冷して30℃以下に冷却し、メタノール2,000g中へ滴下して、析出した白色粉末をろ別し、得られた白色粉末をメタノール400gとスラリー状で混合して洗浄する操作を2回行ったのち、ろ別し、50℃にて17時間乾燥して、白色粉末の樹脂65g(収率65重量%)。
この樹脂は、Mwが9,600であり、化合物(5)、化合物(6)および化合物(8)に由来する各繰り返し単位の含有率が55.3:29.2:15.5(モル%)の共重合体であった。この樹脂を「樹脂(A-3)」とする。
Figure 0004636201
製造例4
化合物(5)45.24g(45モル%)、化合物(6)42.40g(40モル%)および下記式(9)で表される化合物(以下、「化合物(9)」とする。)12.36g(15モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらにジメチル2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオネート)4.16gを添加した単量体溶液を準備した。
別に、1,000ミリリットルの三口フラスコに2−ブタノン100gを装入し、30分間窒素パージを行って、攪拌下で80℃に加熱したのち、前記単量体溶液を滴下漏斗を用いて、10ミリリットル/5分の速度で滴下した。滴下開始を重合開始時間として、6時間重合した。重合終了後、反応溶液を水冷して30℃以下に冷却し、メタノール2,000g中へ滴下して、析出した白色粉末をろ別し、得られた白色粉末をメタノール400gとスラリー状で混合して洗浄する操作を2回行ったのち、ろ別し、50℃にて17時間乾燥して、白色粉末の樹脂72g(収率72重量%)。
この樹脂は、Mwが9,200であり、化合物(5)、化合物(6)および化合物(9)に由来する各繰り返し単位の含有率が48.5:37.3:14.2(モル%)の共重合体であった。この樹脂を「樹脂(A-4)」とする。
Figure 0004636201
実施例1〜4および比較例1
表1に示す成分(但し、「化合物(1)」はノルボルナン系含フッ素化合物(1)を意味する。)からなる各組成物溶液について、各種評価を行った。評価結果を表3に示す。表1における化合物(1)および樹脂(A)以外の成分は以下のとおりである。
酸発生剤(B)
B-1:トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
酸拡散制御剤
D-1:トリエタノールアミン
溶剤
S-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S-2:シクロヘキサノン
Figure 0004636201
Figure 0004636201
Figure 0004636201

Claims (5)

  1. (A)酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂、(B)感放射線性酸発生剤、および(C)下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする感放射性樹脂組成物。
    Figure 0004636201
    〔一般式(1)において、R1 およびR2 は相互に独立に水素原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、−ORc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキルチオ基、−SRc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)、炭素数2〜13の直鎖状もしくは分岐状のアシルオキシ基、
    −OCORc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)、炭素数2〜13の直鎖状もしくは分岐状のアシルチオ基、−SCORc(但し、Rc は炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素を示す。)または−X−R4 (但し、Xは酸素原子または硫黄原子を示し、R4 は水素原子または1価の酸解離性基を示す。)を示し、R3 は水素原子または1価の酸解離性基を示し、nは0または1である。〕
  2. (C)成分の化合物が、一般式(1)におけるnが1である化合物である、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. (A)成分の樹脂が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位および/または下記一般式(3)で表される繰り返し単位と、下記一般式(4)で表される繰り返し単位とを有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂である、請求項1または請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0004636201
    〔一般式(2)、一般式(3)および一般式(4)において、R5 、R7 およびR8 は相互に独立に水素原子またはメチル基を示し、一般式(2)において、各R6 は相互に独立に水素原子、ヒドロキシル基、メチル基、シアノ基または−COOR10(但し、R10は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の環状のアルキル基を示す。)を示し、一般式(4)において、各R9 は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示し、かつR9 の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR9 が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR9 が炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を示す。〕
  4. さらに酸拡散制御剤を含有する、請求項1〜3の何れかに記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. (C)成分の使用量が(A)成分100重量部に対して0.1〜30重量部である、請求項1〜4の何れかに記載の感放射線性樹脂組成物。
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