JP4635905B2 - 油井管用ねじ継手 - Google Patents

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本発明は、油井管用ねじ継手に関し、特に、ショルダートルクばらつきを低減させた油井管用ねじ継手に関する。
近年、開発の容易な油井、ガス井が減少するとともに、より高深度でかつ高温高圧の井戸が増加している。また、掘削技術の進歩に伴い、傾斜井戸、水平井戸など、より複雑な形状の井戸が増加している。これに伴い、油井管のねじ継手に対する要求、例えば、引張、圧縮、内外圧、曲げなどの複合荷重下における気密性などの要求もますます高度化している。(非特許文献1)
油井管用ねじ継手は、図1に示すように、ねじ結合される雄側のピン1と雌側のボックス(又はカップリング)2とからなり、これらの双方が互いに対応する箇所に、ねじ部3と、ねじ部3の先端側に順次連なるシール部4およびショルダー部5とを有する。ねじ部3にはテーパねじが切削加工されており、テーパねじのテーパは、通常、ねじ部3の長さ全域で一定の直線状テーパが採用されている。
ピンテーパ(ピン1側のテーパねじのテーパ)とボックステーパ(ボックス2側のテーパねじのテーパ)は、ねじ継手の要求仕様により種々の組合わせがある。図1には、ピンテーパがボックステーパよりも大きくされたテーパ設定例を示している。切削加工の属性により、ピン1側のねじ部3には完全ねじ部31Aの他、ピン根元側にいくほどねじ山が次第に小さくなる不完全ねじ部31Bが形成される。ねじ径測定位置は通常、完全ねじ部31Aの長さ中央付近にとられ、この位置でのねじ径を代表値としたねじ干渉量(ボックスねじ径)が設計の基礎とされている。
一般に、テーパねじ継手を締付けてゆくと、ターン(締付けの回転数)とトルクの関係は図2に実線または破線で示すようになる。すなわち、はじめにO点でピンとボックス間のねじ干渉が開始するとともにトルクが増加しはじめる。つぎにA点(あるいはA’点)でシール干渉が参加してトルク増加率が増す。さらにB点(あるいはB’点)でショルダー干渉が参加してトルク増加率がさらに増す。この締付けは、トルクがオプチマムトルク(規定締付トルク値)に達した時に停止される。ショルダー干渉が開始する点(例:B点あるいはB’点)をショルダーポイントと呼称し、ショルダーポイントにおけるトルク値をショルダートルクと呼称する。
ショルダートルクが高すぎて、オプチマムトルクとの差が小さいと、ショルダー部の締付けが不足して、ねじ継手のシール性が不十分となる。そこで、例えば図2に点線で示すようなショルダートルク上限が設定され、ショルダートルクがショルダートルク上限を超えないように、ねじ干渉量の設計がなされる。つまり、ショルダートルク上限は、そこからオプチマムトルクまでのトルクが、シール性確保のためにショルダー部に負荷される必要最小限のトルク(あるいはこれに安全率を掛けたもの)であるという観点から設定される。
JFE技報No.9(2005年8月)p.46‐50
しかしながら、締付け試験の際、必ずしも、図2の実線のようにショルダーポイント(B点)が点線(ショルダートルク上限線)の下方に位置する(ショルダートルクがショルダートルク上限を超えない)ことばかりとは限らず、図2の破線のように、ショルダーポイント(B’点)が点線(ショルダートルク上限)の上方に位置してしまう(ショルダートルクがショルダートルク上限を超えてしまう)ことが少なからず発生するという課題がある。これは、ショルダートルクのばらつきが大きいためであると考えられる。
本発明は上述の課題を解決し、ショルダートルクばらつきを低減しうる油井管用ねじ継手を提供することを目的とする。
発明者は、前記課題を解決すべく検討を重ねた結果、次の知見を得た。
(a)従来のねじ部のテーパは、ねじ部長さ全域で一定となるようにとられている。そのため、ねじ径測定位置での設計上のねじ干渉量が同じであっても、その実ねじ干渉量は、ピンテーパとボックステーパの組合わせによってばらつきを生じる。例えば図1に示したテーパ設定例では、不完全ねじ部における実ねじ干渉量が設計上のねじ干渉量よりもかなり大きくなってしまう。その場合、図2の破線のように、ねじ干渉のみによる最大トルク(A’点のトルク)が上昇し、その分、ショルダートルク(B’点のトルク)も上昇し、ショルダートルク上限を超えてしまう場合が生じる。
(b)上述のような、ピンテーパとボックステーパの組合わせによる、設計上のねじ干渉量に対する実ねじ干渉量のばらつきを抑えるには、ピン側及びボックス側の少なくともいずれか一方のねじ部長さ全域を複数の区に分け、各区に、相異なる複数のテーパを、ピンねじ部とボックスねじ部がねじ部長さ域の中央付近で優先的に接触するように、配分することが有効である。
本発明は、上記知見に基いてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)ねじ結合される雄側のピンと雌側のボックスとからなり、これらの双方が互いに対応する箇所に、ねじ部と、該ねじ部の先端側に順次連なるシール部およびショルダー部とを有する油井管用ねじ継手において、
設計上のねじ干渉量を得るためのねじ径測定位置を、ねじ部長さ部分の中央付近とし、
ピン側のねじ部長さ域に少なくとも1個、ボックス側ねじ部長さ域に少なくとも1個の、合計で少なくとも2個のテーパ変更点を有し、該テーパ変更点によりねじ部長さ域の中央付近でピンねじ部とボックスねじ部とが優先的に接触することを特徴とする油井管用ねじ継手。
(2)前記テーパ変更点をピン側で1〜2個、かつボックス側で1〜2個としたことを特徴とする(1)に記載の油井管用ねじ継手。
本発明によれば、ねじ部長さ域の中央付近のねじ干渉量を両端付近のそれに対して大きくすることができるので、ピンとボックスのテーパの組合わせによるショルダートルクばらつきを抑制することができ、ショルダートルク上限超の不具合発生を有効に防止できる。
本発明の実施形態を、図3に示すテーパ設定例(表1の本発明例No.1に対応する)を用いて説明する。この例では、ピン1側のねじ部長さ域とボックス2側のねじ部長さ域とを、ピン1とボックス2の両側に共通する区分点で、L1区、L2区、L3区の3区に分け、各区に「小」、「標準」、「大」の3水準のテーパ(異なる水準の公差範囲は重複しない)を図示のように配分して、ピン1のねじ部3とボックス2のねじ部3とをねじ部長さ域の中央付近で優先接触させている。
この例は、ピン1とボックス2とがそれぞれ、互いに共通のL1/L2区分点及びL2/L3区分点の位置にテーパ変更点(ピン側及びボックス側の各側2個ずつ)を有する例であるが、これに限らず、ねじ部長さ域内におけるテーパ変更点の位置は、ピン側とボックス側とで異なる位置に設定してもよく、また、テーパ変更点の個数は、ピン側とボックス側とで異なる個数としてもよい
もっとも、テーパ変更点の個数をむやみに増やしても、ショルダートルクばらつきを抑制する効果が増すわけではなく、ねじ切削加工が複雑になる不利を招くだけであるから、テーパ変更点をピン、ボックスの両方に設ける場合、その個数は、設ける側ごとに1〜2個とするのが好ましい
なお、従来では、設計上のねじ干渉量を得るためのねじ径測定位置を、図1に示したように、完全ねじ部31Aの中央付近にとっているが、本発明では、実ねじ干渉量と設計上のねじ干渉量との誤差を可及的に小さくするために、前記ねじ径測定位置は、ピンねじ部とボックスねじ部とが優先接触してねじ干渉量が大きくなるねじ部長さ部分の中央付近(図3の例でいえばL2区の中央付近)にとることが肝要である。
表1に示す種々のテーパ設定条件(ピンテーパとボックステーパの組合わせが異なる複数の条件)で油性管用ねじ継手を製作し、締付け試験を行なった。各条件について図2と同様の推移パターンになるトルク対ターン曲線を測定し、該測定結果から求めたショルダートルク対オプチマムトルク比を図4に示す。
図4より、従来例では、とくにNo.4(ピンテーパ「大」、ボックステーパ「小」の組合わせ)が他よりもショルダートルクが顕著に大きくなるという、大きなばらつき傾向があるのに対し、本発明例では、かかるばらつきが格段に小さくなり、しかも、いずれのテーパ組合わせ条件でも従来例に比べて低いショルダートルクが得られている。
この結果からも明らかなように、本発明によれば、ピンテーパとボックステーパの組合わせによるショルダートルクのばらつきが顕著に低減し、ショルダートルク上限超の不具合発生を有効に防止することができる。
Figure 0004635905
油井管用ねじ継手の従来例の1つを示す概略断面図である。 ねじ継手締付ターンに対するトルクの推移を示す模式図である。 本発明の実施形態の1例を示す模式図である。 本発明例と従来例のショルダートルクの相対レベルを示すグラフである。
符号の説明
1 ピン
2 ボックス(又はカップリング)
3 ねじ部
4 シール部
5 ショルダー部
31A 完全ねじ部
31B 不完全ねじ部

Claims (2)

  1. ねじ結合される雄側のピンと雌側のボックスとからなり、これらの双方が互いに対応する箇所に、ねじ部と、該ねじ部の先端側に順次連なるシール部およびショルダー部とを有する油井管用ねじ継手において、
    設計上のねじ干渉量を得るためのねじ径測定位置を、ねじ部長さ部分の中央付近とし、
    ピン側のねじ部長さ域に少なくとも1個、ボックス側ねじ部長さ域に少なくとも1個の、合計で少なくとも2個のテーパ変更点を有し、該テーパ変更点によりねじ部長さ域の中央付近でピンねじ部とボックスねじ部とが優先的に接触することを特徴とする油井管用ねじ継手。
  2. 前記テーパ変更点をピン側で1〜2個、かつボックス側で1〜2個としたことを特徴とする請求項1に記載の油井管用ねじ継手。
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