JP4631050B2 - MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金およびその製造方法に関し、特にその磁化率を有利に低減することによって、該合金のMRI対応性の向上を図ったものである。
近年、医療分野における画像診断処理として、核磁気共鳴映像法(Magnetic resonance imaging, MRI)が注目を浴び、広範な普及を見せている。しかしながら、体内に、脳動脈瘤クリップや人工関節、内固定材などの医療用デバイス(インプラント)が埋め込まれていると、これらのインプラントが強磁性材料の場合には勿論、常磁性材料の場合にも、インプラントの周辺ではMRI画像に乱れ(アーチファクト)が生じることが問題となっている。
かようなMRI画像の乱れを防止するには、材料の常磁性磁化率を低減することが有効であることから、インプラント材料としては、その特性の一つとして、低い常磁性磁化率が求められる。
従来、人工関節などの体内埋め込み型のインプラントに供して好適な生体用金属材料としてCo−Cr−Mo合金が知られているが、ASTM規格材料であるCo−Cr−Mo合金の磁化率を実測すると室温では8×10-6emu/g程度であり、チタンの3×10-6emu/gには及ばない。
従って、磁化率点では、既知のCo−Cr−Mo合金よりもチタンの方が好ましいのであるが、チタンは高価なため、コストの面で問題があった。
また、人工関節用としては、耐摩耗性や耐疲労強度特性などの力学特性が要求されるが、この面ではチタンよりもCo−Cr−Mo合金の方が優れている。
本発明は、上記の実状に鑑み開発されたもので、磁化率がチタンと同等かそれよりも小さい、具体的には磁化率が3×10-6emu/g以下で、耐摩耗性や耐疲労強度特性などの力学特性に優れたMRI対応生体用Co−Cr−Mo合金を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
さて、発明者らは、生体用金属材料として長い実績のあるCo−Cr−Mo合金を用いて、上記の目的を達成すべく、鋭意研究を重ねた。
以下、その経緯について説明する。
生体用Co−Cr−Mo合金として実績のあるASTM F75合金の基本組成は、Co−28Cr−6Moである。これに、最大で0.35mass%のCと1mass%のNiの含有が許容されている。このような規格合金の磁気的特性の基本的な考え方につい整理すると、以下のようになる。
純Coは強磁性であるが、Crを25mass%以上添加することで絶対0度でも非強磁性になることが知られている。これは、合金化によってCr原子の電子が放出されて、Coの3d軌道の空席を埋めるため、Co原子の磁気モーメントが著しく減少するためである。さらに、生体材料として耐食性を確保するためにCo−Cr合金に6〜10mass%程度のMoを添加している。このMoの添加による磁気的な効果は、Crほどではないが、Mo原子の電子がCoの3d軌道の空席を埋める効果を有するため、Co原子の磁気モーメントを低下させることが期待される。
そこで、Co−6Mo−xCr(x=16, 20, 26, 29mass%)合金を作製し、SQUID磁束計を 用いて10K〜300Kの温度で、磁化の磁場依存性を測定した。その結果、xの値が16,20の時は、150K以下では強磁性を示し、それ以上の温度では、ネール温度が250Kの反強磁性を示し、300Kでは、ランジュバン常磁性となるためその磁化率の値は50×10-6emu/gと大きいことが判明した。
これに対し、xの値を26、29に増加させることにより、全測定温度範囲で非強磁性となり、しかも磁化率がほとんど温度依存性を示さないパウリ常磁性となることが判明した。また、その磁化率は、x=26および29でそれぞれ、12×10-6emu/gおよび8×10-6emu/gに減少することが明らかとなった。
このように、生体用Co−Cr−Mo合金においてCr量を増加させることにより、磁化率の低減が期待できる。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.Cr:28〜35mass%および
Mo:2〜6mass%(但し、6mass%は除く)
を含有し、残部はCoおよび不可避的不純物の組成からなり、常磁性磁化率が3×10 -6 emu/g以下であることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金。
2.上記1において、Co−Cr−Mo合金が、さらに
Mn:20mass%以下および
Ti:10mass%以下
のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成になることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金。
3.上記1または2において、Co−Cr−Mo合金が、さらに
C:0.3 mass%以下
を含有する組成になることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金。
4.上記1〜3のいずれかに記載の成分組成になるCo−Cr−Mo合金を、1000〜1260に加熱後、急冷し、γ→ε変態を生じさせてε相とし、常磁性磁化率を3×10 -6 emu/g以下とすることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金の製造方法。
5.上記4において、前記急冷後、サブゼロ処理を施すことを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金の製造方法。
本発明によれば、画像診断処理としてMRIを使用した場合であっても、インプラントの周辺にMRI画像の乱れを生じない MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金を、安価に提供することができる。
以下、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
1.実験方法
試料合金の組成として、表1に示すように、Mo量はすべて6mass%で、Cr量を16,20,26および29mass%と変化させたCo−Cr−Mo合金を作成した。これらをそれぞれ、16Cr合金、20Cr合金、26Cr合金および29Cr合金と称する。
これらの合金のインゴットから、各種の観察および測定用試料を切り出した。その後、1200℃、36 ks(10h)、水焼入れの条件で溶体化処理を施した。また、比較材として、Ti−6Al−4V合金およびSUS304も用意した。
これらの合金試料の構成相を調べるために、X線回折測定および光学顕微鏡による組織観察を行った。また、SQUID磁束計を用い、印加磁場強度および温度を変化させて合金の磁化を測定し、これにより磁化率を求めた。
Figure 0004631050
2.実験結果
2.1 X線回折
試料合金のX線回折図形を図1に示す。
図1から明らかなように、16Cr合金の回折ピークは、hcp(ε)相単相のものである。一方、20Cr合金、26Cr合金および29Cr合金では、fcc(γ)相が存在することが分かる。
この結果は、Cr量の増加に伴い、fcc→hcpマルテンサイト変態が抑制されることを示している。
2.2 組織観察
図2に、試料合金の光学顕微鏡組織写真を示す。
光学顕微鏡での組織観察の結果、εマルテンサイト相組織に対応する微細なストライエーションが試料表面の全面にわたって認められた。これはX線回折結果と一致する。また、Cr量を増加した合金では、γ相に対応する平滑な組織が確認された。
2.3 磁化曲線
図3および図4にそれぞれ、16Cr合金および29Cr合金の磁化曲線を示す。
図3に示した磁化曲線の形状から、16Cr合金は低温では強磁性を示し、温度の上昇に伴い常磁性を示すことが分かる。なお、20Cr合金も16Cr合金と同様な挙動を示すことが判明した。
一方、図4に示したように、29Cr合金はこれら2種の合金とは異なり、10Kから常磁性的な挙動を示し、さらに磁化が大幅に低下する。なお、26Cr合金も29Cr合金と同様な挙動を示すことが判明した。
2.4 磁化率
図5に、各種試料合金の磁化率と絶対温度の関係を調べた結果を示す。また、比較のため、Ti−6Al−4V合金およびSUS304合金についての調査結果も併せて示す。
同図から明らかなように、Co−Cr−Mo合金の磁化率はCr濃度が高くなるにつれて減少することが分かる。中でも、29Cr合金は室温では8.2×10-6emu/gの値を示し、Ti−6Al−4V合金の磁化率である2.2×10-6emu/gに近い値を示していた。
これに対し、16Cr合金および20Cr合金は、およそ150K以下の温度では強磁性を示すが、およそ150K以上では、反強磁性的な挙動を示す。すなわち、ネール温度が250K付近に存在し、250K付近以上の温度では磁化率が温度の逆数に比例するランジュヴァン常磁性的挙動を示している。
この点、26Cr合金および29Cr合金は、10Kから強磁性的な挙動を示すことはなく、常に常磁性を示す。26Cr合金の磁化率はパウリ常磁性的挙動を示すが、100K以下の温度では温度の低下と共にわずかに磁化率が上昇する。これは、Co原子のスピン磁気モーメントが完全に消失していないことを示している。また、29Cr合金は、Ti−6Al−4V合金と同様にほとんど温度依存性を示さず、パウリ常磁性的な挙動を示すことが分かる。
図6に、Co−6Mo−xCr(x=16, 20, 26, 29mass%)合金の300KにおけるCr濃度と磁化率χとの関係を整理して示す。
同図に示したとおり、Cr濃度が16,20mass%の時は、ランジュヴァン常磁性を示すために、高い磁化率を示す。しかしながら、これよりCr濃度が上昇すると磁化率は急激に減少する。
この理由は、合金化によってCr原子の電子が放出されて、Coの3d軌道の空席を埋めるため、Co原子の磁気モーメントが著しく減少するためと考えられる。
しかしながら、Cr濃度が26mass%程度まで上昇すると、磁化率の減少率は低下する。これは、Cr原子から放出された電子により、Coの3d軌道の空席がほぼ完全に埋め尽くされ、Co原子の磁気モーメントがほとんど消失したことを意味している。
原子スピン磁気モーメントが消失すると、伝導電子によるパウリ常磁性(χP)とランダウ反磁性による反磁性磁化率(χL)の和、すなわち次式(1)
χP+χL=(neμB 2)/(kBF) ・・・ (1)
ここで、ne:単位体積中の電子数
μB:ボーア磁子
B:ボルツマン定数
F:フェルミ温度
で常磁性磁化率が決まる。
この(1)式で表現される常磁性磁化率は、伝導電子による全磁化率であり、近似的にこれをパウリ常磁性磁化率と呼ぶことにする。(1)式の右辺は、ne以外は定数と考えられるので、パウリ常磁性磁化率は温度に依存せず、また単位体積中の電子数neに比例することが分かる。
図5に示したように、29Cr合金の常磁性磁化率の温度依存性はほとんど無いので、その磁化率はパウリ常磁性の特徴を有していると考えられる。
従って、室温(300K)では、Cr濃度を増加させることにより、ランジュバン常磁性からパウリ常磁性へと磁化率を大幅に減少させることが可能と考えられる。
さらに、一層の磁化率の低減を達成するためには、(1)式よりneを低下させる合金設計を行えばよいことが分かる。
そこで、発明者らは、上記の指針に基づいて、29Cr合金の室温での常磁性磁化率(8.2×10-6emu/g)を、純チタンあるいはTi−6Al−4V合金の磁化率に匹敵する値にする方法について、具体的には常磁性磁化率を3×10-6emu/g以下にする方法について検討を加えた。
その結果、以下に述べる知見を得たのである。
上述した指導原理に基づいて、単位体積中の電子数neを低下させる元素の添加の効果について調査した。
なお、本発明では、単位体積中の電子数neの目安として、Coの原子番号27に近い元素で、かつ電気伝導度の低い(比抵抗ρの高い)元素は、Co原子と置換した場合に合金全体としてのneを低下させる効果を有していると考えた。このような合金元素としては、Ti(ρ=42.0×10-6Ωcm)、Cr(ρ=12.9×10-6Ωcm)およびMn(ρ=185×10-6Ωcm)等が考えられる。ちなみに、CoおよびMoの比抵抗はそれぞれ、ρ=6.24×10-6Ωcmおよびρ=5.2×10-6Ωcmである。その他に、析出物とくにσ相の析出を増やさないことを念頭においた。
上述した合金設計思想に基づき、試料合金の組成として、表2に示すように、Mo濃度を2,4,6mass%とし、Cr濃度を26,29,32,35mass%とするCo−Cr−Mo合金を作製した。以下、これらをそれぞれ、26Cr合金(試料I)、29Cr合金(試料II)、32Cr合金(試料III)、35Cr合金(試料IV)、32Cr−3Mn合金(試料V)および29Cr−1Ti合金(試料VI)と呼ぶ。これらの合金のインゴットから各種の観察および測定用試料を切り出した。その後、1200℃ ,36 ks(10h)、水焼入れの条件で溶体化処理を施した。 SQUID磁束計を用いて10Kから300Kの温度領域において、印加磁場強度を8Tまで変化させて合金の磁化を測定し、これにより磁化率を求めた。
Figure 0004631050
図7に、300Kにおける各種合金の磁化率のCr濃度依存性について調べた結果を示す。
Cr濃度が29mass%から35mass%に増加するにつれて、磁化率はほぼ直線的に減少し、Cr濃度が35mass%の試料IVにおいて最も低い磁化率χ(1.8×10-6emu/g)を示すことが分かる。これは、前掲(1)式より、磁化率が単位体積中の電子数neに比例することから考えて、Crの増量により単位体積中の電子数neが減少したことを示唆している。また、試料IIIと試料Vの磁化率を比較することにより、Mn添加は、磁化率の低下に効果があることが分かる。さらに、試料IIと試料VIの合金の磁化率を比較することにより、Tiの添加は磁化率の低下に効果があることが分かる。
上記の実験から明らかなように、生体用Co−Cr−Mo合金において、Cr量を増加させると共に、Mo量を減少させることによって磁化率を効果的に低減することができる。
そこで、発明者らは、本発明で目標とする3×10-6emu/g以下という低磁化率が安定して得られるCr量とMo量について、さらに検討を重ねた。
その結果、Cr量が28〜35mass%で、かつMo量が2〜6mass%の範囲であれば、所期した効果、すなわち3×10-6emu/g以下の低い常磁性磁化率が得られることが究明されたのである。
そこで、本発明では、合金組成の物理的強度特性等をふまえて、Cr量については28〜35mass%の範囲に限定したのである。すなわち、Cr量が28mass%に満たないと十分な常磁性磁化率の低下が望めず、一方35mass%を超えるとσ相の析出により力学特性とくに延性が低下するという問題が生じる。
また、Mo量については、2〜6mass%の範囲に限定した。というのは、Mo量が2mass%に満たないと隙間腐食を起こすおそれがあり、一方6mass%を超えた状態でCrを28mass%以上に増加させると、力学特性に有害なσ相の析出を増加させるおそれが大きいからである。より好ましいMo量は3〜4mass%の範囲である。
とくに、成分系を上記の好適範囲にすれば、常磁性磁化率を2×10-6emu/g以下まで低減することが可能となる。
また、本発明では、図7に示したとおり、MnやTiを含有させることによって、常磁性磁化率の一層の低減を図ることができる。
そこで、この点についても同様に調査検討したところ、Mnは20mass%以下およびTiは10mass%以下の範囲で含有させることが好適であることが判明した。
すなわち、Mnは、常磁性磁化率低減の観点からは2mass%以上含有させることが好ましいが、20mass%を超えると塑性加工性が損なわれるという問題が生じる。
同様に、Tiは、常磁性磁化率低減の観点からは1mass%以上含有させることが好ましいが、10mass%を超えるとやはり塑性加工性が損なわれるという問題が生じる。
さらに、本発明では、Cを0.3 mass%以下の範囲で含有させることは有利である。というのは、Cは炭化物を形成して、σ相の生成を抑制することにより、塑性加工性の向上に有利に寄与するからである。但し、含有量が0.3 mass%を超えると耐摩耗性や塑性加工性の劣化が懸念されるので、C量は0.3 mass%以下とすることが好ましい。
その他、上記したMnやTi以外にも、同様に常磁性磁化率の低減効果のある元素について検討したところ、Zr(ρ=40.0×10-6Ωcm)、Nb(ρ=12.5×10-6Ωcm)、Ta(ρ=12.4×10-6Ωcm)等も、MnやTiと同様な常磁性磁化率の低減効果を有しており、その好適含有量は、それぞれ0.5〜3mass%であることが確認された。
次に、本発明合金の製造方法について説明する。
本発明では、溶体化処理を行って合金成分を固溶させるが、そのためには、1000〜1260℃の温度域で1〜14時間程度加熱したのち、急冷処理を行う。この急冷処理は冷却速度:1.7℃/s以上とすることが好ましい。また、冷却手段については特に制限はないが、水冷やミスト冷却が有利に適合する。
この急冷処理により、σ相の生成が抑制されるだけでなく、γ→ε変態が生じて合金組織がε相となる。このε相は、γ相よりも磁化率が小さいと考えられるので、常磁性磁化率の低減に有利に寄与するのである。
また、上記の急冷処理後、サブゼロ処理を施すことによって、ε相の比率をさらに向上させることができる。
本発明によれば、常磁性磁化率が3×10-6emu/g以下の低磁化率の生体用Co−Cr−Mo合金が得られるので、 MMRI画像診断時にもインプラントの周辺にMRI画像の乱れを生じることなく、正確な診断が可能となる。
16Cr合金、20Cr合金、26Cr合金および29Cr合金のX線回折図形を示すグラフである。 16Cr合金、20Cr合金、26Cr合金および29Cr合金の光学顕微鏡組織写真である。 16Cr合金の磁化曲線を示すグラフである。 29Cr合金の磁化曲線を示すグラフである。 16Cr合金、20Cr合金、26Cr合金、29Cr合金、Ti−6Al−4V合金およびSUS304合金の磁化率と絶対温度の関係を示すグラフである。 Co−6Mo−xCr(x=16, 20, 26, 29mass%)合金の300KにおけるCr濃度と磁化率χとの関係を示すグラフである。 26Cr合金(試料I)、29Cr合金(試料II)、32Cr合金(試料III)、35Cr合金(試料IV)、32Cr−3Mn合金(試料V)および29Cr−1Ti合金(試料VI)の300Kにおける磁化率χのCr濃度依存性を示すグラフである。

Claims (5)

  1. Cr:28〜35mass%および
    Mo:2〜6mass%(但し、6mass%は除く)
    を含有し、残部はCoおよび不可避的不純物の組成からなり、常磁性磁化率が3×10 -6 emu/g以下であることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金。
  2. 請求項1において、Co−Cr−Mo合金が、さらに
    Mn:20mass%以下および
    Ti:10mass%以下
    のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成になることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金。
  3. 請求項1または2において、Co−Cr−Mo合金が、さらに
    C:0.3 mass%以下
    を含有する組成になることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成になるCo−Cr−Mo合金を、1000〜1260に加熱後、急冷し、γ→ε変態を生じさせてε相とし、常磁性磁化率を3×10 -6 emu/g以下とすることを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金の製造方法。
  5. 請求項4において、前記急冷後、サブゼロ処理を施すことを特徴とする MRI対応生体用Co−Cr−Mo合金の製造方法。
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