以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。
〔第1参考例〕
図2及び図3は本発明の第1参考例になるマルチプロセッサ装置50を示す。このマルチプロセッサ装置50は、クロスバーインターコネクト型のSMPである。また、このマルチプロセッサ装置50は、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−16を有し、大量の情報を処理する能力を備えている。マルチプロセッサ装置50は、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−16から選択された2枚のマザーボードユニット51の間の接続を切り換えることが可能となっている。サーバ90は、マルチプロセッサ装置50が、二点鎖線で示すシェルフ91内に収められた構成である。
X1−X2は幅方向、Y1−Y2は奥行き方向、Z1−Z2は高さ方向である。
X−Y面が水平面、X−Z面及びY−Z面が垂直面である。また、同じ構成部品でも、区別するためには、添え字を付してある。区別しない場合には、添え字を付さない符号で示す。
このマルチプロセッサ装置50は、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、第1のバックパネル70と、第2のバックパネル80と、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−16とよりなる。
8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8は、長方形状であり、水平の姿勢で、Z1−Z2方向に等間隔で並んでいる。なお、バックパネル上のコネクタの配置によっては、クロスバーボードユニットは等間隔とならない場合もある。これは、他の実施例でも同じである。
第1のバックパネル70は、垂直の姿勢とされて、クロスバーボードユニット60−1〜60−8の両側の長手方向の二つの辺61,62のうち一方の辺61にコネクタで接続してある。
第2のバックパネル80は、垂直の姿勢とされて、クロスバーボードユニット60−1〜60−8の反対側の辺62にコネクタで接続してある。
8枚のマザーボードユニット51−1〜51−8は、夫々が垂直の姿勢で、第1のバックパネル70に対して矢印Y1方向に挿入されてプラグインされてコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。
残りの8枚のマザーボードユニット51−9〜51−16は、夫々が垂直の姿勢で、第2のバックパネル80に対して矢印Y2方向に挿入されてプラグインされてコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。
マザーボードユニット51は、マザーボード52上に、CPU53とメモリモジュール54とが実装してあり、マザーボード51の挿入方向の先端の縁に沿って、複数のジャックコネクタ55が固定してある。
第1のバックパネル70には、マザーボード51が接続される面71に、複数のプラグコネクタ72が実装してあり、クロスバーボードユニット60と接続される面73に、複数のプラグコネクタ74が実装してある。
面71上の複数のプラグコネクタ72は、マザーボード51の接続のためのものであり、Z1−Z2方向に一列に並んで、且つ、この一列に並んだものがX1−X2方向に等間隔で8列を形成している。面73上の複数のプラグコネクタ74は、クロスバーボードユニット60との接続のためのものであり、X1−X2方向に一列に並んで、且つ、この一列に並んだものがZ1−Z2方向に等間隔で8行を形成している。
図4に拡大して示すように、プラグコネクタ72のピン75aa〜75adは、第1のバックパネル70に設置されたスルーホール70a〜70dに半田付けもしくは圧入により電気的・機械的に接続・保持されている。また、プラグコネクタ72の反対面に設置されたプラグコネクタ74のピン75ba〜75bdもバックパネル70に設置されたスルーホール70a〜70dに同様の方法で接続・保持されている。なお、本実施例ではプラグコネクタ実装方式として半田付けまたは圧入タイプで例示するが、このプラグコネクタ72及びプラグコネクタ74は表面実装タイプのものを使用しても良い。
また、プラグコネクタ72と嵌合するマザーボードユニット51に設置されたジャックコネクタ55にはピン75aa〜75adに対応する接続ピン55a〜55dが設置してある。プラグコネクタ74と嵌合するクロスバーボードユニット60に設置されたジャックコネクタ84にはピン75ba〜75bdに対応する接続ピン84a〜84dが設置してある。
プラグコネクタ72の各ピン75aa〜75adは等しい長さを持つが、ジャクコネクタのピン55a〜55dは等しい長さになっていない。プラグコネクタ74とジャックコネクタ84においても同様である。
各ピンの長さの関係を以下に表す。説明の便宜上、以下の式では、ピンを表す符号をピン長さを表す符号として表現する。
75aa=75ba=75ab=75bb=75ac=75bc=75ad=75bd
(55a=84a)>(55b=84b)>(55c=84c)>(55d=84d)
バックパネル70にはプラグコネクタ72とプラグコネクタ74とを接続する配線パターンa〜dが設置してある。配線aはジャックコネクタ55の最長ピン55aに接続するプラグピン75aaと、ジャックコネンクタ84の最短ピン84dと接続するプラグピン75bdを接続する配線パターンとなっている。続いて、配線bはジャックコネクタ55の2番目に長いピン55bに接続するプラグピン75abと、ジャックコネクタ84の2番目に短いピン75bcを接続する配線パターンである。以下同様にジャックコネクタ55〜84までの接続経路をピンの符号を用いて表すと、配線パターンcの接続経路は、ピン55c→ピン75ac→配線パターンc→ピン75bc→ピン84bとなっている。配線パターンdの接続経路は、ピン55d→ピン75ad→配線パターンd→ピン75ba→ピン84aとなっている。
ここで、ジャックコネクタ55と84のピンの長さに以下の関係
(55a+84d)=(55b+84c)=(55c=+84b)=(55d=+84a)=同一長さ。
が成り立場合に、バックパネル上の配線パターンa〜dを等しい長さで配線すれば、ジャックコネクタ55のマザーボードユニット上の接続点55aa〜55adと、ジャックコネクタ84のクロスバーボードユニット上の接続点84aa〜84adの接続距離を全て等長で接続できる。この方式と後述の図3及び図6で説明するクロスバーボード上の、等長配線を組み合わせることで、マザーボードユニットからクロスバーボードユニット上のスイッチング素子63(または101、102)までを等長に接続できる。
更に、マザーボード内でCPU素子・MEM素子との接続線長を考慮することにより、マザーボード上のCPU〜バックパネル〜クロスバーボード〜クロスバーボード上のスイッチング素子までの接続を等長にでき、信号伝送時間を同じにできる。これにより理想的なSMPが実現できる。
更に、先に述べたジャックコネクタにおいて前述の式が成立しない場合においても、バックパネル内の配線a〜dの長さを調整し、マザーボードユニットからクロスバーボードユニットまでの接続長さを等しくすることにより、同様の効果がある。
例えば、以下、ジャックコネクタの各ピンの長さを仮に下記の値に置き換えて説明する。
55a=84a=5mm、55b=84b=4mm、55c=84c=3.5mm、55d=84d=3mm。
(55a+84d)=8mm、(55b+84c)=7.5mm。
(55c+84b)=7.5mm、(55d+84a)=8mm。
前述の(55a+84d)〜(55d+・84a)まで全てが同一長さの式が成立しない。
しかし、バックパネル上の配線長さを以下の関係にすることにより等長配線が可能である。
(配線a長さ)=(配線b長さ)+((55a+84d)−(55b+84c))
(配線d長さ)=(配線c長さ)+((55d+84a)一(55c+84b))
つまり,ジャックコネクタのピン長さの違いをバックパネルや配線の長さを調整することで、すべての接続経路が等長になることを意味する。
この方法は、図4に例示した通りの、対応するピン間を接続しない場合でも有効である。
方法としては、先ずバックパネル上で接続する必要のあるピン間を、接続し得る最短で全て配線する。次に、接続したすべての配線長さとジャックコネクタのピン長さを含めた接続の長さを算出する。この算出された接続長さのうち一番長い接続長さを基準とし、それ以外のもの接続長さと先の基準とした接続長さとの差を各々求め、その差の長さを各々のバックパネル上の配線の長さに加えれば良い。
また、プラグコネクタ、ジャックコネクタとして図5に示すものを用いても良い。
図5に拡大して示すように、プラグコネクタ72は、第1のバックパネル70を貫通している長いピン端子75の一端側75aがシュラウド76内に突き出ている構成であり、プラグコネクタ74は、この長いピン端子75の反対側75bがシュラウド77内に突き出ている構成である。
また、図5に示すように、第1のバックパネル70の面71には、スイッチング機能を有する電子部品78a、受動・駆動機能を有する電子部品78b、メモリ又はバッファ機能を有する電子部品78c、抵抗部品78d、コンデンサ部品78eが実装してある。
この場合、図5の接続においてはバックパネル上の配線が存在しない。
従って等長配線を行うためには、マザーボードユニット上のジャックコネクタのボード実装部からクロスバーボードユニット上のジャックコネクタのボード実装部までの接続距離を求め,その一番長い接続長さを基準とし、クロスバーボードユニット上の配線により先の基準とする接続長さとそれ以外の各々の接続長との差をクロスバーボード上の配線長さで調整することにより、接続経路の等長化が実現できる。
第2のバックパネル80は、上記の第1のバックパネル70と同じ構成である。マザーボード51が接続される面81上の複数のプラグコネクタ82は、Z1−Z2方向に一列に並んで、且つ、この一列に並んだものがX1−X2方向に等間隔で8列を形成している。クロスバーボードユニット60と接続される面83上の複数のプラグコネクタ84は、X1−X2方向に一列に並んで、且つ、この一列に並んだものがZ1−Z2方向に等間隔で8行を形成している。プラグコネクタ82、84は、夫々、上記のプラグコネクタ82、84と同じ構成である。
図3に示すように、クロスバーボードユニット60は、ボード61の上面の中央に一つのスイッチング素子63が実装してあり、一つの長手方向の辺62aに沿って、8つのジャックコネクタ64が、上記の第1のバックパネル70上のプラグコネクタ74に対応した配置で実装してあり、別の長手方向の辺62bに沿って、8つのジャックコネクタ65が、上記の第2のバックパネル80上のプラグコネクタ84に対応した配置で実装してある。また、ボード61には、個々のジャックコネクタ64とスイッチング素子63の対応する端子との間を接続する配線パターン66が複数本形成してあり、且つ、個々のジャックコネクタ65とスイッチング素子63の対応する端子との間を接続する配線パターン67が複数本形成してある。配線パターン66及び配線パターン67は適宜屈曲してあり、個々の配線パターン66の長さ及び個々の配線パターン67の長さは等しい。即ち、クロスバーボードユニット60は、スイッチング素子63と各ジャックコネクタ64、65との間の配線パターン66、67の長さが全て等しい、所謂、等長配線の構造となっている。
クロスバーボードユニット60の8つのジャックコネクタ64には、第1のバックパネル70のピンコネクタ74が接続してある。クロスバーボードユニット60の別の8つのジャックコネクタ65には、第2のバックパネル80のピンコネクタ84が接続してある。よって、第1のバックパネル70と第2のバックパネル80とは、クロスバーボードユニット60を両側から挟む位置関係にある。
ここで、ジャックコネクタ55―プラグコネクタ72―プラグコネクタ74−ジャックコネクタ64の部分を第1のコネクタ接続部分95という。ジャックコネクタ55―プラグコネクタ82―プラグコネクタ84−ジャックコネクタ65の部分を第2のコネクタ接続部分96という。
上記構成になるマルチプロセッサ装置50において、マザーボードユニット51−1〜51−16のうちの任意の異なる二つのマザーボードユニットを接続する態様は、以下の三つに大別される。なお、二つのマザーボードユニットの間の接続とは、説明の便宜上一のマザーボードユニットのCPU53と別のマザーボードユニットのメモリモジュール54との間の接続を意味する。更に説明の便宜上、接続の対象は、二つのマザーボードユニットとして説明する。
(1)第1のバックパネル70にプラグイン接続してあるマザーボードユニット51−1〜51−8のうちの任意の異なる二つのマザーボードユニットの間の接続
例えば、マザーボードユニット51−1とマザーボードユニット51−7との間は、第1のコネクタ接続部分95−1―配線パターン66−1−スイッチング素子63―配線パターン66−7−第1のコネクタ接続部分95−7を経て接続される。
(2)第2のバックパネル80にプラグイン接続してあるマザーボードユニット51−9〜51−16のうちの任意の異なる二つのマザーボードユニットの間の接続
例えば、マザーボードユニット51−11とマザーボードユニット51−14との間は、第2のコネクタ接続部分95−3―配線パターン67−3−スイッチング素子63―配線パターン66−6−第2のコネクタ接続部分95−6を経て接続される。
(3)第1のバックパネル70にプラグイン接続してあるマザーボードユニット51−1〜51−8のうちの任意の一つのマザーボードユニットと第2のバックパネル80にプラグイン接続してあるマザーボードユニット51−9〜51−16のうちの任意の一つのマザーボードユニットの間の接続
例えば、マザーボードユニット51−1とマザーボードユニット51−11との間は、第1のコネクタ接続部分95−1―配線パターン66−1−スイッチング素子63―配線パターン67−3−第2のコネクタ接続部分96−3を経て接続される。
なお、同じマザーボードユニット51内におけるCPU53のメモリモジュール54への信号の伝送は、クロスバーボードユニット60のスイッチング素子63を通って、スイッチング素子63で折り返される経路を経てなされ、信号の伝送距離は、上記(1)、(2)、(3)の接続態様の場合と同じである。よって、同じマザーボードユニット51におけるCPU53のメモリモジュール54に対するアクセス速度は、上記(1)、(2)、(3)の接続態様の場合と同じである。
上記のマルチプロセッサ装置50は、以下の特長を有する。
1 従来に比べて情報の処理を高速で行うことが可能である。
上記(1)、(2)、(3)の接続態様において、接続の経路の長さが長くなり易いのは、(3)の接続態様である。この(3)の接続態様における接続の経路の長さは、図1に示す従来例に比べて、ケーブル30の長さ分短くなっている。
よって、信号の伝送距離は短くなり、これによって、信号の伝送ひずみが発生しにくくなり、よって、信号の転送レートを低く抑えなければならないという従来の制限が緩和され、従来に比べて信号の転送レートを上げることが出来、よって、従来に比べて情報の処理を高速で行うことが出来る。
2 SMPが理想的に実現できる。
接続の経路の長さは、上記(1)、(2)、(3)の接続態様において等しいので、接続態様がどのように変更されても、信号の伝送距離は変化せずに同じであり、各CPU53の各メモリモジュール54に対するアクセス速度は等しい。よって、SMPが理想的に実現できる。
3 従来に比べて小型に構成することが可能である。
従来のマルチプロセッサ装置10において使用されているケーブル30が使用されていないため、マルチプロセッサ装置50は小型に構成出来る。
マルチプロセッサ装置50が小型であるため、サーバ90も高さが例えば1800mm、幅が例えば1000mm、奥行きが例えば1000mmと、小型に構成出来る。
4 従来に比べて信頼性を向上することが可能である。
ケーブルの接続がなく、ケーブルの接続不良に伴う故障が起きないからである。
なお、図2中、88はクロスバーボードユニット・バックパネル組立体であり、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、第1のバックパネル70と、第2のバックパネル80とよりなる構造である。
図6は、上記のマルチプロセッサ装置50を構成するクロスバーボードユニット60の変形例であるクロスバーボードユニット60Aを、第1のバックパネル70及び第2のバックパネル80と併せて示す。
クロスバーボードユニット60Aは、ボード61Aの上面のX2側寄りの部位に第1スイッチング素子101が実装してあり、X1側寄りの部位に第2スイッチング素子102が実装してある。ジャックコネクタ64A、65Aは、図3のジャックコネクタ64、65と対応した配置で設けてある。ボード61Aには、個々のジャックコネクタ64Aと第1スイッチング素子101の対応する端子との間を接続する複数の配線パターン103と、個々のジャックコネクタ65Aと第2スイッチング素子102の対応する端子との間を接続する複数の配線パターン104と、第1スイッチング素子101と第2スイッチング素子102との間を接続する複数の配線パターン105とが形成してある。個々の配線パターン103は適宜屈曲してあり、個々の配線パターン103の長さは等しい。同じく、個々の配線パターン104は適宜屈曲してあり、個々の配線パターン104の長さは等しい。個々の配線パターン105の長さは等しい。ここで、個々の配線パターン103の長さと個々の配線パターン104の長さとは等しい。クロスバーボードユニット60Aも、所謂、等長配線の構成となっている。
マザーボードユニット51−1〜51−16のうちの任意の異なる二つのマザーボードユニットは、接続の経路の長さが変わらない状態で、接続される。
〔第2参考例〕
図7は本発明の第2参考例になるマルチプロセッサ装置50Bを示す。このマルチプロセッサ装置50Bは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50のマザーボードユニット51の数より更に8枚多い、合計24枚のマザーボードユニットを有する構成である。
このマルチプロセッサ装置50Bは、図2に示すマルチプロセッサ装置50を基本とし、このY2方向側に、マザーボードユニット51−17〜51−24等が増設された構造である。増設されたボードユニット及びパネルには、「拡張」を付す。
マルチプロセッサ装置50Bは、図2に示すマルチプロセッサ装置50と、マザーボードユニット51−1〜51−8のY2方向端にコネクタ接続されている第1の拡張バックパネル110と、第1の拡張バックパネル110のY2方向の面にコネクタ接続されて、水平の姿勢で、Z1−Z2方向に等間隔で並んでいる8枚の拡張クロスバーボードユニット120−1〜120−8と、拡張クロスバーボードユニット120−1〜120−8のY2方向端にコネクタ接続されている第2の拡張バックパネル130と、第2の拡張バックパネル130のY2方向の面にコネクタ接続されて、垂直の姿勢で、X1−X2方向に等間隔で並んでいる8枚の拡張マザーボードユニット51−17〜51−24とよりなる構造である。
同様にして、Y1−Y2方向に更に拡張して、マザーボードユニット51を更に増設した構成とすることも可能である。
このマルチプロセッサ装置50Bは、前記のマルチプロセッサ装置50と同様の効果を有する。
〔第3参考例〕
図8は本発明の第3参考例になるマルチプロセッサ装置50Cを示す。このマルチプロセッサ装置50Cは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50のマザーボードユニット51の数より更に16枚多い、合計32枚のマザーボードユニットを有する構成である。
このマルチプロセッサ装置50Cは、大略、図2に示すマルチプロセッサ装置50の上側に同じマルチプロセッサ装置50を積み重ねた構造である。換言すれば、図2に示すマルチプロセッサ装置50のZ1方向側に、マザーボードユニット51−17〜51−32等が増設された構造である。増設されたボードユニット及びパネルには、「拡張」を付す。
マルチプロセッサ装置50Cは、図2に示すマルチプロセッサ装置50と、第1のバックパネル70のZ1方向の端にコネクタ170によって接続されて、Z1方向に張り出している第1の拡張バックパネル140と、第2のバックパネル80のZ1方向の端にコネクタ180によって接続されて、Z1方向に張り出している第2の拡張バックパネル150と、第1の拡張バックパネル140と第2の拡張バックパネル150との対向する面にコネクタ接続されて、水平の姿勢で、Z1−Z2方向に等間隔で並んでいる8枚の拡張クロスバーボードユニット180−1〜180−8と、第1の拡張バックパネル140のY2方向の面にコネクタ接続されて、垂直の姿勢で、X1−X2方向に等間隔で並んでいる8枚の拡張マザーボードユニット51−17〜51−24と、第2の拡張バックパネル150のY2方向の面にコネクタ接続されて、垂直の姿勢で、X1−X2方向に等間隔で並んでいる8枚の拡張マザーボードユニット51−25〜51−32とよりなる構造である。
同様にして、Z1−Z2方向に更に拡張して、マザーボードユニット51を更に増設した構成とすることも可能である。
このマルチプロセッサ装置50Cは、前記のマルチプロセッサ装置50と同様の効果を有する。
〔第1実施例〕
図9は本発明の第1実施例になるマルチプロセッサ装置50Dを示す。このマルチプロセッサ装置50Dは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50のマザーボードユニット51の数より更に8枚多い、合計24枚のマザーボードユニットを有する構成であり、柱状である構造に特徴がある。
このマルチプロセッサ装置50Dは、8枚のクロスバーボードユニット190−1〜190−8と、第1のバックパネル70と、第2のバックパネル80と、第3のバックパネル180と、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−24とよりなる。
各クロスバーボードユニット190−1〜190−8は、正三角形であり、三つの辺に沿って複数のコネクタ191が実装してあり、且つ、上面にスイッチング素子192、193が実装してあり、水平の姿勢で、Z1−Z2方向に等間隔で並んでいる。
第1のバックパネル70、第2のバックパネル80、第3のバックパネル180は、垂直の姿勢とされて、クロスバーボードユニット190−1〜190−8の三つの辺にコネクタで接続してあり、正三角柱状をなしている。
第1のバックパネル70にはマザーボードユニット51−1〜51−8が、第2のバックパネル80にはマザーボードユニット51−9〜51−16が、第3のバックパネル200にはマザーボードユニット51−17〜51−24が、コネクタ接続されて、垂直の姿勢で、各バックパネルの幅方向に等間隔で並んでいる。
このマルチプロセッサ装置50Dは、前記のマルチプロセッサ装置50と同様の効果を有する。
クロスバーボードユニットとして、正方形、正五角形、正六角形等、又は、正のつかない三角形、四角形、五角形、六角形等を使用してもよい。マルチプロセッサ装置は、クロスバーボードユニットの形状に対応した柱形状となる。
〔第4参考例〕
図10及び図11は本発明の第4参考例になるマルチプロセッサ装置50Eを示す。このマルチプロセッサ装置50Eは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50とは、クロスバーボードユニットのバックパネルに対するコネクタ接続の方向を異にする。
このマルチプロセッサ装置50Eは、8枚のクロスバーボードユニット60E−1〜60E−8と、第1のバックパネル70Eと、第2のバックパネル80Eと、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−16とよりなる。
クロスバーボードユニット60E−1〜60E−8は、ボード61の上面61aの中央に一つのスイッチング素子63が実装してあり、図11に拡大して示すように、下面61bのうち長手方向の辺に沿う場所に、ジャックコネクタ200、201が、接続口側がZ2方向を向く姿勢で実装してある。
第1のバックパネル70Eの面73Eには、プラグコネクタ202がそのピンがZ2方向を向く姿勢で実装してある。第2のバックパネル80Eの面83Eには、プラグコネクタ203がそのピンがZ2方向を向く姿勢で実装してある。
8枚のクロスバーボードユニット60E−1〜60E−8は、水平の姿勢で、Z1−Z2方向に等間隔で並んでいる。
第1のバックパネル70E及び第2のバックパネル80Eは、垂直の姿勢とされて対向している。クロスバーボードユニット60E−1〜60E−8上のジャックコネクタ200、201が夫々第1のバックパネル70E上のプラグコネクタ202及び第2のバックパネル80E上のプラグコネクタ203と接続してある。マザーボードユニット51−1〜51−8、51−9〜51−16は、夫々が垂直の姿勢で、第1のバックパネル70E及び第2のバックパネル80Eにコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。
ジャックコネクタ200、201のプラグコネクタ202、203への接続は、クロスバーボードユニット60E−1〜60E−8を矢印C2で示すように、Z2の方向に押し下げることによってなされている。また、ジャックコネクタ200、201のプラグコネクタ202、203からの接続の解除は、クロスバーボードユニット60E−1〜60E−8を矢印C1で示すように、Z1の方向に押し上げることによってなされる。
例えばクロスバーボードユニット60E−5は、最初に、図11に示すように、矢印C1で示すようにZ1の方向に押し上げて、ジャックコネクタ200、201をプラグコネクタ202、203から抜き、次いで、図10に示すように、矢印D2で示すようにX2の方向に引き抜くことによって、マルチプロセッサ装置50Eより取り外される。新たなクロスバーボードユニット60Eは、上記の取り外しとは逆の操作、即ち、マルチプロセッサ装置50Eの側面側より矢印D2で示すように挿入し、次いで、矢印C2で示すように押し下げることによって、取り付けられる。
よって、クロスバーボードユニット60E−1〜60E−8のうちの一つのクロスバーボードユニットが故障した場合には、マルチプロセッサ装置50Eを分解せずに、即ち、対向している第1のバックパネル70E及び第2のバックパネル80Eを移動させたり、取り外したりせずに、垂直の姿勢とされて対向している。故障したクロスバーボードユニットを新しいクロスバーボードユニットと交換することが可能となる。よって、マルチプロセッサ装置50Eは、保守作業を少ない工数で行うことが可能であり、良好な保守性を有する。
〔第5参考例〕
図12は本発明の第5参考例になるマルチプロセッサ装置50Fを示す。このマルチプロセッサ装置50Fは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50に、放熱部品210が追加されている構造である。
放熱部品210は、アルミニウム製であり、断面が長方形である中空部211を有する中空状の部品であり、各クロスバーボードユニット60−1〜60−8毎に、その上面に、水平の姿勢で、スイッチング素子63の上面に接触して設けてある。各放熱部品210は、隣り合うクロスバーボードユニット60の間の空間内に収まっている。中空部211の大きさは、冷却風の風量と風速の関係により、最適に定めてある。
マルチプロセッサ装置50Fが組み込まれたサーバ内には、冷却ファンが設けてあり、冷却風が符号212で示すようにX1方向に流れる。よって、冷却風は、放熱部品210の外周の面及び内周の面に接触して流れる。よって、各クロスバーボードユニット60−1〜60−8上のスイッチング素子63で発生した熱が効率良く奪われ、スイッチング素子63が効率良く強制空冷される。
〔第6参考例〕
図13は本発明の第6参考例になるマルチプロセッサ装置50Gを示す。このマルチプロセッサ装置50Gは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50に、電源の供給を行う第1の電源ユニット221及び第2の電源ユニット222を追加して設けてある構成である。第1の電源ユニット221と第2の電源ユニット222とは夫々独立しており、第1の電源ユニット221は第1のバックパネル70と接続してあり、第2の電源ユニット222は第1のバックパネル70と接続してある。第1の電源ユニット221と第2の電源ユニット222とは並列に接続されている。また、第1の電源ユニット221及び第2の電源ユニット222は、一台でも、マルチプロセッサ装置50G全体を消費電力をまかなうことが可能である容量を有する。
第1のバックパネル70、8枚のマザーボードユニット51−1〜51−8、クロスバーボードユニット60−1〜60−8は、第1の電源ユニット221から電源を供給されている。第2のバックパネル80、8枚のマザーボードユニット51−9〜51−16は、第2の電源ユニット222から電源を供給されている。ここで、第1の電源ユニット221が故障した場合には、第1のバックパネル70、8枚のマザーボードユニット51−1〜51−8、クロスバーボードユニット60−1〜60−8は、第2の電源ユニット222から電源を供給され、マルチプロセッサ装置50Gは正常に動作し続ける。第2の電源ユニット222が故障した場合には、第2のバックパネル80、8枚のマザーボードユニット51−9〜51−16は、第1の電源ユニット221のみから電源を供給され、マルチプロセッサ装置50Gは正常に動作し続ける。
〔第7参考例〕
図14は本発明の第7参考例になるマルチプロセッサ装置50Hを示す。このマルチプロセッサ装置50Hは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50と実質的に同じ構造であり、X1−X2方向の寸法の大きさが図2に示すマルチプロセッサ装置50より大きい。
第1のバックパネル70H及び第2のバックパネル80Hは、X1−X2方向の寸法が図2中のバックパネル70、80より長い。第1のバックパネル70Hには、12枚のマザーボードユニット51−1〜51−12が垂直の姿勢でコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。第2のバックパネル80Hには、12枚のマザーボードユニット51−13〜51−24が垂直の姿勢でコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。
8枚のクロスバーボードユニット組立体230−1〜230−8は、長方形状であり、水平の姿勢で、Z1−Z2方向に等間隔で並んでいる。第1のバックパネル70H及び第2のバックパネル80Hは、8枚のクロスバーボードユニット組立体230−1〜230−8の両側からコネクタ接続してあり、対向している。
クロスバーボードユニット組立体230−1は、図2中のクロスバーボードユニット60−1の長手方向の両側に、拡張クロスバーボード231,232を接続して設けた構成である。クロスバーボードユニット60−1のボード61は、拡張クロスバーボード231,232を考慮した配線パターンを有し、拡張クロスバーボード231,232は、ボード61と似た配線パターンを有する。
図15に併せて示すように、拡張クロスバーボード231とクロスバーボードユニット60−1とは、電気的には、平行ボード接続コネクタ装置(スタッキングコネクタ装置)240によって接続してあり、機械的には、上下面より板状の補強金具250、251で挟んで、ねじ252、253でねじ止めされて接続してある。図14は、補強金具250を取り外した状態で示す。
スタッキングコネクタ装置240は、フラットケーブル部241と、このフラットケーブル部241の両端側の下面に取り付けてあるスタッキング雄コネクタ242,243と、拡張クロスバーボード231の端の上面に固定してあるスタッキング雌コネクタ244と、ボード61の端の上面に固定してあるスタッキング雌コネクタ245とよりなる。スタッキング雄コネクタ242,243が夫々スタッキング雌コネクタ244、245に接続されている。
拡張クロスバーボード232とクロスバーボードユニット60−1との接続も、上記と同じく、スタッキングコネクタ装置240及び補強金具250aによってなされている。
即ち、クロスバーボードユニット組立体230−1は、クロスバーボードユニット60−1が長手方向に、拡張された構造となっている。他のクロスバーボードユニット組立体230−2〜230−8も、上記のクロスバーボードユニット組立体230−1と同じ構造である。よって、既存のリフロー炉を使用して、X1−X2方向の寸法が通常より長いバックパネル70H、80Hに対応したクロスバーボードユニット組立体230を製造することが可能である。
〔第8参考例〕
図16は本発明の第8参考例になるマルチプロセッサ装置50Iを示す。マルチプロセッサ装置50Iは、図14に示すマルチプロセッサ装置50Hとは、各クロスバーボードユニット60−1〜60−8の長手方向の片側に配されている拡張クロスバーボード255が、各クロスバーボードユニット60−1〜60−8と同じくバックパネル70I、80Iとコネクタ接続されており、且つ、フレキシブル基板の両端にコネクタを有するフレキシブルケーブルコネクタ装置256によって、拡張クロスバーボード255の端部とバックパネル80Iとコネクタ接続されている構成が相違する。
フレキシブルケーブルコネクタ装置256を利用することによって、拡張クロスバーボード255のバックパネル80Iとの接続の箇所が通常より一つ多くなっている。
〔第2実施例〕
図17は本発明の第2実施例になるマルチプロセッサ装置50Jを示す。このマルチプロセッサ装置50Jは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50とは、マザーボードユニット及びバックパネルが相違する構成である。
このマルチプロセッサ装置50Jは、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、16枚のマザーボードユニット51J−1〜51J−16とよりなる。
マザーボードユニット51Jは、図2中の一つのマザーボードユニット51に、短冊状のパネル260又は261が接続してある構成である。短冊状のパネル260、261は、図2中の一つのマザーボードユニット51に対応する幅Wを有する。例えば、マザーボードユニット51J−8は、図2中の一つのマザーボードユニット51のY1方向の端に短冊状のパネル260−8が接続されている構成である。マザーボードユニット51J−9は、図2中の一つのマザーボードユニット51のY2方向の端に短冊状のパネル261−9が接続されている構成である。
8枚のマザーボードユニット51J−1〜51J−8は、夫々が垂直の姿勢で、クロスバーボードユニット60−1〜60−8に対して矢印Y1方向に挿入されてプラグインされてコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。残りの8枚のマザーボードユニット51J−9〜51J−16は、夫々が垂直の姿勢で、クロスバーボードユニット60−1〜60−8に対して矢印Y2方向に挿入されてプラグインされてコネクタ接続されて、X1−X2方向に等間隔で並んでいる。
並んでいる短冊状のパネル260−1〜260−8が、第1のバックパネル70Jを形成している。並んでいる短冊状のパネル261−9〜261−16が、第2のバックパネル80Jを形成している。
このマルチプロセッサ装置50Jは、バックパネル70J、80Jがマザーボードユニットの単位で短冊状に分割されている構成であり、大型化が容易である。
また、バックパネルが一枚の構成である場合は、工場内でのマルチプロセッサ装置の組立ては、図18に示すように、バックパネル265をその周囲をラックのフレーム266に固定し、クロスバーボードユニット60−1〜60−8を一つずつ矢印E1で示すよう押して、バックパネル265の面にコネクタ接続させて行う。ここで、一つのクロスバーボードユニット60にコネクタが複数あり、全部のコネクタを同時に接続させるために、クロスバーボードユニット60−1〜60−8を強く押す必要がある。このため、この組立て工程において、バックパネル265が、二点鎖線で示すように反ってしまう場合がある。よって、場合によっては、この後に、マザーボードユニット51を矢印E2で示すようにプラグイン接続した場合に、マザーボードユニット51のバックパネル265に対する接続が不完全となる虞れがあった。
しかし、本実施例のようにバックパネル70J、80Jがマザーボードユニットの単位で短冊状に分割されている構成である場合には、先ず、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8をラックのフレーム(図示せず)に固定し、この固定してある8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8に対して短冊状のパネル付きのマザーボードユニット51Jをプラグイン接続するため、短冊状のパネルが反ることは起きない。よって、マザーボードユニット51Jの8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8に対するコネクタ接続は良好になされる。
〔第3実施例〕
図19は本発明の第3実施例になるマルチプロセッサ装置50Kを示す。このマルチプロセッサ装置50Kは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図17に示すマルチプロセッサ装置50Kと略同じ構造であり、図2に示すマルチプロセッサ装置50とはバックパネルの構造が相違する構造である。
このマルチプロセッサ装置50Kは、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、第1のバックパネル70Kと、第2のバックパネル80Kと、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−16とよりなる。
第1のバックパネル70Kは、図17に示す短冊状のパネル260−1〜260−8よりなり、各短冊状のパネル260−1〜260−8が独立にクロスバーボードユニット60−1〜60−8にコネクタ接続されて、X1−X2方向に並んだ構造である。同じく、第2のバックパネル80Kは、図16に示す短冊状のパネル261−9〜261−16よりなり、各短冊状のパネル261−9〜261−16が独立にクロスバーボードユニット60−1〜60−8にコネクタ接続されて、X1−X2方向に並んだ構造である。
このマルチプロセッサ装置50Kは、バックパネル70K、80Kがマザーボードユニット51の単位で短冊状に分割されている構成であり、大型化が容易である。
また、このマルチプロセッサ装置50Kの組立ては、先ず、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8をラックのフレーム(図示せず)に固定し、この固定してある8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8に対して短冊状のパネル260−1〜260−8、261−9〜261−16を1枚ずつコネクタ接続する。よって、完成した第1のバックパネル70K及び第2のバックパネル80Kは、反りの無い状態となる。よって、マザーボードユニット51の第1のバックパネル70K及び第2のバックパネル80Kに対するコネクタ接続は良好になされる。
〔第4実施例〕
図20は本発明の第4実施例になるマルチプロセッサ装置50Lを示す。このマルチプロセッサ装置50Lは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50とはバックパネルの構造が相違する構造である。
このマルチプロセッサ装置50Lは、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、第1のバックパネル70Lと、第2のバックパネル80Lと、16枚のマザーボードユニット51−1〜51−16とよりなる。
第1のバックパネル70Lは、一つのクロスバーボードユニット60に対応するX1−X2方向に長い短冊状のパネル270−1〜270−8が独立にクロスバーボードユニット60−1〜60−8にコネクタ接続されて、Z1−Z2方向に並んだ構造である。第2のバックパネル80Lは、一つのクロスバーボードユニット60に対応するX1−X2方向に長い短冊状のパネル280−1〜280−8が独立にクロスバーボードユニット60−1〜60−8にコネクタ接続されて、Z1−Z2方向に並んだ構造である。
各マザーボードユニット51−1〜51−8は、短冊状のパネル270−1〜270−8を跨いでいる。各マザーボードユニット51−9〜51−16は、短冊状のパネル280−1〜280−8を跨いでいる。
このマルチプロセッサ装置50Lは、バックパネル70L、80Lがクロスバーボードユニット60の単位で短冊状に分割されている構成であり、大型化が容易である。
クロスバーボードユニット60−1〜60−8と、第1のバックパネル70Lと、第2のバックパネル80Lとが、マルチプロセッサ装置50Lの芯の部分を形成するクロスバーボードユニット・バックパネル組立体300を構成する。
また、電圧V1を出力する電源ユニット290と、電圧V2を出力する電源ユニット291とが設けてある。電源ユニット290は、偶数番の短冊状のパネル270−2、270−4、270−6、270−8、280−2、280−4、280−6、280−8に接続してある。電源ユニット291は、奇数番の短冊状のパネル270−1、270−3、270−5、270−7、280−1、280−3、280−5、280−7に接続してある。また、各マザーボードユニット51−1〜51−16は、電源層を二つ有する構成である。
各マザーボードユニット51−1〜51−16には、その一の電源層には電圧V1が加えられ、別の電源層には電圧V2が加えられる。即ち、各マザーボードユニット51−1〜51−16には、異なる二つの電圧が加えられる。よって、各マザーボードユニット51−1〜51−16には、動作電圧がV1である半導
体素子と動作電圧がV2である半導体素子とが混在して実装される。
次に、上記のクロスバーボードユニット・バックパネル組立体300の変形例について説明する。
図21は、第1の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体300Aを示す。このクロスバーボードユニット・バックパネル組立体300Aは、クロスバーボード・短冊状パネル組立体301−8〜301−1が、そのクロスバーボード60の四隅の孔302を四方に配されたガイドポール303−1〜303−4に嵌合させて積み重ねられており、ガイドポール303−1〜303−4によって積み重ねられた状態に固定されている構造である。
クロスバーボード・短冊状パネル組立体301−1は、クロスバーボードユニット60−1と、これを両側に挟むようにコネクタ接続してある短冊状のパネル270−1及び280−1とよりなる構造である。他のクロスバーボード・パネル組立体301−2〜301−8も同様の構成である。
また、ガイドポール303−1〜303−4はアルミニウム製であり、電源ユニット304がガイドポール303−1〜303−4に接続してある。クロスバーボード60には、孔302に臨む部位に端子部材305が設けてあり、積み重ねられた状態では、端子部材305がガイドポール303−1〜303−4と接触してある。よって、電源ユニット304からの電圧が、全部のクロスバーボードユニット60−1〜60−8にガイドポール303−1〜303−4を介して効率的に加えられ、更には、バックパネル70L、80Lに効率的に加えられる。このため、この構成は、クロスバーボードユニット60−1〜60−8への供給電力が大きいものである場合、及び、バックパネル70L、80Lへの供給電力が大きいものである場合に適用して有効である。即ち、クロスバーボードユニット60−1〜60−8上での電圧降下、及びバックパネル70L、80L上での電圧降下を抑制することが可能である。
図22は、第2の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体300Bを示す。複数のガイドレール310が、クロスバーボード・短冊状パネル組立体301に対応した配置で固定してある。クロスバーボード・短冊状パネル組立体301−1〜301−8は、その両側の短冊状のパネル270−1〜270−8及び280−1〜280−8の上下の縁を、ガイドレール310に嵌合されて支持されて、積み重ねられた状態に配置されている構造である。
短冊状のパネル270−1〜270−8は、平面状に並んで、第1のバックパネル70Lを形成する。短冊状のパネル280−1〜280−8は、平面状に並んで、第2のバックパネル80Lを形成する。
各ガイドレール310には、ばね性を有する電源供給端子311が組み込まれており、電源ユニット312が電源供給端子311に接続されている。よって、電源ユニット312からの電圧が、ガイドレール310内の電源供給端子311を通して全部の短冊状のパネル270−1〜270−8及び280−1〜280−8に加えられており、バックパネル70L、80L上での電圧降下の発生が抑制できるようになっている。
また、矢印G2方向に引くことによって、クロスバーボード・短冊状パネル組立体301−1〜301−8のうち任意のクロスバーボード・短冊状パネル組立体301だけを引き出すことが可能である。よって、故障した場合に、故障したクロスバーボード・短冊状パネル組立体の交換を容易に行うことが可能であり、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体300Bは保守が容易である。
〔第9参考例〕
図23は本発明の第9参考例になるマルチプロセッサ装置50Mを示す。このマルチプロセッサ装置50Mは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、図2に示すマルチプロセッサ装置50とはバックパネルが相違する。
第1のバックパネル70Mは、格子状のフレーム320に、第1のバックパネル70Mの1/4の大きさである小パネル321を、X1−X2方向及びZ1−Z2方向に2つづつ並べて配されている構成である。第2のバックパネル80Mは、格子状のフレーム330に、第2のバックパネル80Mの1/4の大きさである小パネル331を、X1−X2方向及びZ1−Z2方向に2つづつ並べて配されている構成である。
第1のバックパネル70Mを構成する各小パネル321には、フレーム320を通して電圧が供給される。第2のバックパネル80Mを構成する各小パネル331には、フレーム330を通して電圧が供給される。
小パネル321、331をX1−X2方向及びZ1−Z2方向に並べる数を多くすることで、第1のバックパネル70M、第2のバックパネル80Mの大きさを大きくすることが可能である。
なお、小パネル321、331は、マザーボードユニットとクロスバーボードユニットを接続するコネクタを1つ搭載した最小の大きさとすることも可能である。
図24は小パネル321上の第1のコネクタ接続部分95Mの構造を示す。小パネル321は、フレーム320に対してX−Z面内で少し変位可能である状態、即ち、フロウティング状態で支持されている。面321aには、マザーボード51−1が接続されるプラグコネクタ72Mが実装してあり、面321bには、クロスバーボードユニット60−1が接続されるプラグコネクタ74Mが実装してある。プラグコネクタ72Mとプラグコネクタ74Mとの間は、小パネル321内の配線パターンによって接続されている。
340はガイドピンであり、小パネル321のうちプラグコネクタ72Mとプラグコネクタ74Mとの間の位置にこれを貫通して固定してある。340aは、Y2方向に突き出しているガイドピン部であり、340bは、Y1方向に突き出しているガイドピン部である。プラグコネクタ72Mの隣にガイド筒部341が設けてある。プラグコネクタ74Mの隣にガイド筒部342が設けてある。ガイドピン部340aとガイド筒部341とは、Z1−Z2方向上、プラグコネクタ72Mの両側に配されている。ガイドピン部340bとガイド筒部342とは、X1−X2方向上、プラグコネクタ74Mの両側に配されている。
マザーボード51−1の端のジャックコネクタ55Mは、Z1−Z2方向上の両側に、ガイド筒部343とガイドピン344とを有する。クロスバーボードユニット60−1上のジャックコネクタ64Mは、X1−X2方向上の両側に、ガイド筒部345とガイドピン346とを有する。
マルチプロセッサ装置50Mを組立てる作業において、クロスバーボードユニット60−1をB方向に移動させて第1のバックパネル70Mにコネクタ接続させるとき、最初にガイドピン346がガイド筒部342に嵌合し、続いてガイド筒部345がガイドピン部340bと嵌合して、小パネル321がX−Z面内で適宜動かされて、プラグコネクタ74Mがジャックコネクタ64Mに正しく対向する。よって、ジャックコネクタ64Mがプラグコネクタ74Mに正常に接続される。
また、マザーボード51−1をプラグイン接続をする場合には、ガイドピン344がガイド筒部341に嵌合し、且つガイド筒部343がガイドピン部340aと嵌合して、小パネル321がX−Z面内で適宜動かされて、プラグコネクタ72Mがジャックコネクタ554Mに正しく対向する。よって、ジャックコネクタ55Mがプラグコネクタ72Mに正常に接続される。
よって、小パネル321のフレーム320上の位置を精度良く定める必要がなく、よって、第1のバックパネル70Mは組立てがし易い。同じく、第2のバックパネル80Mも組立てがし易い。
図25は、第1の変形例になる第1のコネクタ接続部分95M−1の構造を示す。小パネル321上のプラグコネクタ72M、74Mは、夫々一対のガイドピン347a,348aを有し、クロスバーボードユニット60−1上のジャックコネクタ64Mは一対のガイド筒部348bを有し、マザーボード51−1上のジャックコネクタ64Mは一対のガイド筒部347bを有する。ガイド筒部348bがガイドピン348aと嵌合して、ジャックコネクタ64Mとプラグコネクタ74Mとが位置合わせされる。ガイド筒部347bがガイドピン347aと嵌合して、ジャックコネクタ55Mとプラグコネクタ72Mとが位置合わせされる。
図26は、第2の変形例になる第1のコネクタ接続部分95M−2の構造を示す。小パネル321上のプラグコネクタ72Mに関連して一対のガイド筒部350が設けてあり、及びプラグコネクタ74Mに関連して一対のガイド筒部351が設けてある。ガイド筒部350は、プラグコネクタ72Mが実装してある面321aとは反対側の面321b上に設けてある。ガイド筒部351は、プラグコネクタ74Mが実装してある面321bとは反対側の面321a上に設けてある。クロスバーボードユニット60−1上のジャックコネクタ64Mは一対のガイドピン352を有し、マザーボード51−1上のジャックコネクタ64Mは一対のガイドピン353を有する。ガイドピン352、353は、小パネル321を貫通するだけの長さを有する。
ガイドピン352が小パネル321を貫通してガイド筒部351と嵌合して、ジャックコネクタ64Mとプラグコネクタ74Mとが位置合わせされる。また、ガイドピン353が小パネル321を貫通してガイド筒部350と嵌合して、ジャックコネクタ55Mとプラグコネクタ72Mとが位置合わせされる。
〔第10参考例〕
図27は本発明の第10参考例になるマルチプロセッサ装置50Nを示す。このマルチプロセッサ装置50Nは、図23に示すマルチプロセッサ装置50Mと略同じ構造であり、隣合う小パネル321a,321b間がフレキシブルコネクタ360によって接続してあり、X2方向端側の小パネル321のX2方向端に電源供給用コネクタ361が実装してある構成である。各小パネル321a,321bには、電源供給用パターン362a、362bが形成してある。
電源は、コネクタ361に入り、電源供給用パターン362a、フレキシブルコネクタ360、電源供給用パターン362bを経て、供給先に供給される。
上記のマルチプロセッサ装置50Nは、電源をX2方向端側から供給される構成である。
〔第11参考例〕
図28は本発明の第11参考例になるマルチプロセッサ装置50Pを示す。このマルチプロセッサ装置50Pは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、二つの格子状の電源供給フレーム370、371と、2枚のクロスバーボードユニット60−1、60−2と、4つのマザーボードユニット51−1〜51−4とを有する。電源供給フレーム370、371には、クロスバーボードユニット用のコネクタ372及びマザーボードユニット用のコネクタ373が設けてある。
電源供給フレーム370、371が対向して配置してあり、2枚のクロスバーボードユニット60−1、60−2はそのコネクタ375をコネクタ372に接続されて二つの格子状のフレーム370、371の間に水平の姿勢で設けてあり、マザーボードユニット51−1、51−2はそのコネクタ376をコネクタ373に接続されて垂直の姿勢で格子状のフレーム370に支持されており、マザーボードユニット51−3、51−4は同じくそのコネクタ376をコネクタ373に接続されて垂直の姿勢で格子状のフレーム371に支持されている。マザーボードユニット51−1〜51−4とクロスバーボードユニット60−1、60−2との間が、フレキシブルケーブルの両端にコネクタを有するフレキシブルケーブルコネクタ378によって接続されている。このマルチプロセッサ装置50Pはバックパネルを有しない。
このマルチプロセッサ装置50Pでは、各マザーボードユニット51−1〜51−4とクロスバーボードユニット60−1、60−2との間に延在している全部の信号線の長さが等しい。よって、クロスバーボードユニット60の等長構造の効果は少しも損なわれず、よって、マルチプロセッサ装置50Pは理想的なSMPとなっている。
また、モータ駆動ファン380、381が、マルチプロセッサ装置50PのY1−Y2方向上の両側に設けてある。ファン380は、符号382で示すようにマルチプロセッサ装置50P内に送風し、ファン381はマルチプロセッサ装置50Pの内部の空気を吸い出して外に吐き出す。バックパネルが存在しないため、空気は、符号382で示すようにクロスバーボードユニット60−1、60−2上も流れ、マルチプロセッサ装置50Nは効率良く強制空冷される。
〔第12参考例〕
図29は本発明の第12参考例になるマルチプロセッサ装置50Qを示す。このマルチプロセッサ装置50Qは、クロスバーインターコネクト型のSMPであり、マザーボードユニットが片面側にだけプラグインコネクトしてある構成である。図29中、図2に示す構成と対応する部分には、同じ符号を付す。
このマルチプロセッサ装置50Qは、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、各クロスバーボードユニット60−1〜60−8の一の辺61にコネクタによって接続してある第1のバックパネル70と、この第1のバックパネル70と対向して、各クロスバーボードユニット60−1〜60−8の一の辺61にコネクタによって接続してある第2のバックパネル80Qと、第1のバックパネル70にコネクタによって接続してある8枚のマザーボードユニット51−1〜51−8とよりなる。
第2のバックパネル80Qには、マザーボードユニットは接続されていない。第2のバックパネル80Qは、縦及び斜めに延在する配線パターンを有し、専ら異なるクロスバーボードユニット60−1〜60−8間を接続する役割を有する。
上記の第2のバックパネル80Pを有しない従来の構造にあっては、異なるクロスバーボードユニット60−1〜60−8間の接続は、マザーボードユニット51によってなされており、マザーボード51の配線パターンの数が多くなっていた。そこで、上記実施例のように、第2のバックパネル80Qを設けて、この第2のバックパネル80Qによってクロスバーボードユニット60−1〜60−8間を接続するようにすることによって、各マザーボード51については、配線パターンの数が減らされている。
第2のバックパネル80P上にマザーボードユニットは接続されていない構造のマルチプロセッサ装置50Pにおいても、先に説明した第2のバックパネルにマザーボードユニットがプラグイン接続されている構成の各種の構造は適用可能である。
〔第5実施例〕
図30は本発明の第5実施例になるマルチプロセッサ装置50Rを示す。このマルチプロセッサ装置50Rは、図19に示すマルチプロセッサ装置50Kより、第2のバックパネル80Kとマザーボードユニット51−9〜51−16とが取り除かれている構成である。
マルチプロセッサ装置50Rは、8枚のクロスバーボードユニット60−1〜60−8と、一つバックパネル70Kと、8枚のマザーボードユニット51−1〜51−8とよりなる。第1のバックパネル70Kは、短冊状のパネル260−1〜260−8よりなる。
上記のマルチプロセッサ装置50Rは、バックパネルが一つであるマルチプロセッサ装置に、図19に示すクロスバーボードユニットの両側にバックパネルを有する構造のマルチプロセッサ装置50Kの構造を適用した実施例である。
バックパネルが一つであるマルチプロセッサ装置は、図8から図28に示すマルチプロセッサ装置の構造を適用して構成することも可能である。
次に、図2に示すマルチプロセッサ装置50の中心の骨組み部分を構成するクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88を組立てる複数の方法について説明する。
〔第1の組立て方法〕
図31(A)、(B)は、第1の組立て方法を示す。固定台401と可動台402とを有する組立て装置400を使用する。先ず、第1のバックパネル70にクロスバーボードユニット60−1〜60−5をコネクタ接続し、クロスバーボードユニット60−1〜60−5がコネクタ接続された第1のバックパネル70を、固定台400にセットして固定する。次いで、第2のバックパネル80をX−Z面内で可動台402にセットし、第1のバックパネル70と対向させて支持する。次いで、第2のバックパネル80を可動台402と共に矢印403の方向に移動させて、第2のバックパネル80を第1のバックパネル70に近づけ、第2のバックパネル80をクロスバーボードユニット60−1〜60−5とコネクタ接続させる。
ここで、第2のバックパネル80には弾性物質製の枠部材410が取り付けてあり、第2のバックパネル80の周囲は弾性物質製の枠部材410によって囲まれている。
第2のバックパネル80は、枠部材410を支持されて可動台402に取り付けてある。よって、弾性物質製の枠部材410が適宜変形することによって、第2のバックパネル80は可動台402に対してX1−X2方向及びZ1−Z2方向に少し変位しうる状態、即ち、少しの自由度を有している状態にある。
よって、第2のバックパネル80上のコネクタがクロスバーボードユニット60−1〜60−5の端のコネクタに接続される過程で、第2のバックパネル80は、第2のバックパネル80上のコネクタとクロスバーボードユニット60−1〜60−5の端のコネクタとの位置のずれに応じてX−Z面内で適宜動かされて、第2のバックパネル80上のコネクタがクロスバーボードユニット60−1〜60−5の端のコネクタに円滑に嵌合して、正常に接続される。
なお、第2のバックパネル80の重量は枠部材410を介して可動台402によって支えられている。よって、第2のバックパネル80の重量は枠部材410によって受けられており、接続されるコネクタには、第2のバックパネル80の重量が作用せず、コネクタは破損しない。
〔第2の組立て方法〕
図32(A)、(B)は、第2の組立て方法を示す。第2のバックパネル80はフロート410に固定してあり、フロート410は水412が入っている浅い広い水槽411内に入っている。第2のバックパネル80をフロート410と共に矢印413の方向に移動させて、第2のバックパネル80をクロスバーボードユニット60−1〜60−5とコネクタ接続させる。
ここで、第2のバックパネル80の重量はフロート410が受ける浮力の分軽くなっており、第2のバックパネル80がX1−X2方向及びZ1−Z2方向に適宜変位されて、第2のバックパネル80上のコネクタがクロスバーボードユニット60−1〜60−5の端のコネクタと円滑に嵌合して接続される。
上記の浮力を空気圧により得るようにしてもよい。
次に、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体88の変形例について説明する。
〔第1の変形例〕
図33は第1の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−1を示す。同図に示すように、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−1は、台420上に、第1のバックパネル70とこれにコネクタ接続してあるクロスバーボードユニット60−1〜60−5とが収められているシェルフ419、及び駆動ベルト機構421を有し、且つ、第2のバックパネル80が駆動ベルト機構421に取り付けてある構成である。
駆動ベルト機構421は、モータ422がベルト423を駆動する構成である。第2のバックパネル80は、その下端をベルト423に固定されており、垂直の姿勢となっている。
組立体88−1の組立ては、モータの駆動力を利用してなされる。即ち、駆動ベルト機構421が動作され、ベルト423が駆動され、第2のバックパネル80がY1方向に移動され、クロスバーボードユニット60とコネクタ接続され、組立体88−1が組立てられて完成する。
マルチプロセッサ装置の保守を行うときには、駆動ベルト機構421を動作させベルト423を第2のバックパネル80をY2方向に移動させるように駆動させる。これによって、第2のバックパネル80のクロスバーボードユニット60に対するコネクタ接続が解除され、第2のバックパネル80がクロスバーボードユニット60から離され、保守が可能となる。
〔第2の変形例〕
図34は第2の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−2を示す。同図に示すように、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−2は、台430上に、第1のバックパネル70とこれにコネクタ接続してあるクロスバーボードユニット60−1〜60−5とが収められているシェルフ419、及び駆動台車431を有し、且つ、第2のバックパネル80が駆動台車431に取り付けてある構成である。
駆動台車431は、車体432の下側のモータ433が車輪434を駆動する構成である。第2のバックパネル80は、その下端を車体432に固定されており、垂直の姿勢となっている。
駆動台車431が駆動され、第2のバックパネル80がY1方向に移動され、クロスバーボードユニット60とコネクタ接続され、組立体88−2が組立てられて完成する。
マルチプロセッサ装置の保守を行うときには、駆動台車431が駆動され、第2のバックパネル80がY2方向に移動され、第2のバックパネル80のクロスバーボードユニット60に対するコネクタ接続が解除され、第2のバックパネル80がクロスバーボードユニット60から離され、保守が可能となる。
〔第3の変形例〕
図35(A)は第3の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−3を示す。クロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−3は、キャスタ440付きの台座441上に、クロスバーボードユニット60−1〜60−5とコネクタ接続された第1のバックパネル70及び第2のバックパネル80とが収められているシェルフ419が搭載してある構造である。
クロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−3をキャスタ付きの構造としたことにともなって、サーバ450は、図35(B)に示すように、筐体が二つに分割されており、二つの筐体451、452が合わさっている構成であり、筐体452は、その下部に、上記の組立体88−3に対応した大きさの空間部453を有する。
組立体88−3は、図35(C)に示すように空間部453の内部に収められて固定してある。この組立体88−3に対して、マザーボードユニット51がプラグイン実装してあり、マルチプロセッサ装置50が構成されている。
マルチプロセッサ装置50の保守は、筐体452を動かし、マザーボードユニット51を抜き取り、キャスタ440を床面を転がして、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−3を空間部453から取り出して行う。
組立体88−3のサーバ450からの取り出しは、キャスタ440を利用して作業性良く行われる。また、点検を完了した後の、組立体88−3のサーバ450への取り付けも、キャスタ440を利用して作業性良く行われる。
〔第4の変形例〕
図36(A)は第4の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−4のうちのクロスバーボードユニット60と第1のバックパネル70とのコネクタ接続部分を示す。クロスバーボードユニット60には、形状記憶合金製の連結用ピン460がY2方向に突き出して固定してある。この連結用ピン460には、マルチプロセッサ装置が動作することによって上昇した温度T1℃において、先端が上方(Z1方向)に屈曲するように形状が記憶されている。連結用ピン460は、常温では真っ直ぐであり、温度が上昇してT1℃となると、図36(D)に符号462で示すように、先端が上方に屈曲する。連結用ピン460に対応して、第1のバックパネル70上には、連結用ブロック461が固定してある。この連結用ブロック461は、図36(B)に併せて示すように、連結用ピン460が挿入される孔461aと、孔461aの奥の係止部461bとを有する。
組立体88−4は、クロスバーボードユニット60と第1のバックパネル70とが、ジャックコネクタ64とプラグコネクタ74とを接続されて、且つ、図36(C)に示すように、連結用ピン460が連結用ブロック461の孔461a内に挿入されて組み合わされて、組立てられる。
組立てした後に、マルチプロセッサ装置が最初に動作され、温度が上昇してT1℃に到ると、連結用ピン460は、図36(D)に符号462で示すように、先端が上方に屈曲して係止部461bを係止する。この後は、連結用ピン460はこの形状を保ち、クロスバーボードユニット60と第1のバックパネル70とはしっかりと連結される。
〔第5の変形例〕
図37は第5の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−5を示す。組立体88−5は、シェルフ419のY2方向の面に第1のバックパネル70が取り付けてあり、クロスバーボードユニット60−1〜60−5がこの第1のバックパネル70にコネクタ接続されてシェルフ419内に収まっており、第2のバックパネル80が、クロスバーボードユニット60−1〜60−5とコネクタ接続されてシェルフ419のY2方向の面に取り付けてある構成である。
組立体88−5は、第1のバックパネル70及びクロスバーボードユニット60−1〜60−5が取り付けてあるシェルフ419に対して、最後に第2のバックパネル80を取り付けて製造される。
シェルフ419の4つのコーナ部には、発光体470が取り付けてある。第2のバックパネル80には、4つのコーナ部に、受光体471が取り付けてある。第2のバックパネル80は、各受光体471が発光体470からの光を等しく受光している状態に位置を調整されて取り付けられる。よって、第2のバックパネル80は、クロスバーボードユニット60−1〜60−5と円滑にコネクタ接続される。
〔第6の変形例〕
図38は第6の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−6のうちのクロスバーボードユニット60と第1のバックパネル70とのコネクタ接続部分を示す。クロスバーボードユニット60には、ピン480がクロスバーボードユニット60のY2方向の縁よりY2方向に所定寸法L10突き出して設けてある。第1のバックパネル70には、ピン480に対応する箇所に貫通孔481が形成してある。
クロスバーボードユニット60は、Y2方向に押して、ジャックコネクタ64をプラグコネクタ74に接続させて、第1のバックパネル70と接続される。このとき、ピン480は、貫通孔481を通って第1のバックパネル70のY2方向の面に突き出す。
ジャックコネクタ64及びプラグコネクタ74は第1のバックパネル70の裏側に位置しており、外部からは見えず、ジャックコネクタ64のプラグコネクタ74への接続を目視で確認することは困難である。しかし、ピン480の第1のバックパネル70からの突き出し長さL11を確認することによって、ジャックコネクタ64がプラグコネクタ74と正常に接続されていることが間接的に確認出来る。突き出し長さL11を確認し易いように、ピン480に目盛りをつけてもよい。
また、ピン480は、ジャックコネクタ64がプラグコネクタ74に接続を開始する前に、貫通孔481に嵌合して、ジャックコネクタ64をプラグコネクタ74の位置に合わせるガイドの役割も有する。
〔第7の変形例〕
図39は第7の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−7のうちのクロスバーボードユニット60と第1のバックパネル70とのコネクタ接続部分を示す。この組立体88−7は、図38に示す第6の変形例になる組立体88−6の変形例的なものである。
クロスバーボードユニット60には、所定位置にピン490が立ててある。シェルフ419には、目盛り板491が設けてある。
クロスバーボードユニット60が第1のバックパネル70と接続された状態で、ピン490の目盛り板491上の位置を確認することによって、ジャックコネクタ64のプラグコネクタ74への接続状態が間接的に確認される。
〔第8の変形例〕
図40は第8の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−8を示す。組立体88−8は、第1のバックパネル70と、クロスバーボードユニット60−1〜60−5と、第2のバックパネル80とを有する構成である。
第2のバックパネル80には、複数のロードセル500が、面全体にマトリクス状に分散して設けてある。各ロードセル500は、第2のバックパネル80がクロスバーボードユニット60−1〜60−5にコネクタ接続されるときに受ける抵抗力を検知する。各ロードセル500は荷重制御装置510に接続してある。
520は加圧装置であり、油圧式の押し部521が複数設けてある。この油圧式の押し部521は、荷重制御装置510によって独立に制御される。
組立体88−8を組立てるときに、第2のバックパネル80は、複数の油圧式の押し部521によって、複数の箇所を押されて、クロスバーボードユニット60−1〜60−5とコネクタ接続される。加圧装置520は、高い抵抗力を検知しているロードセル500の付近(例えば、第2のバックパネル80の中央部分)を押している押し部521は、他の部分を押している押し部521より強い押し力を発生するように動作する。これによって、第2のバックパネル80の全部のコネクタがクロスバーボードユニット60−1〜60−5と正常にコネクタ接続される。
なお、押し部521は、空気圧式でもよい。
〔第9の変形例〕
図41は第9の変形例になるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体88−9を示す。組立体88−8は、第1のバックパネル70と、クロスバーボードユニット60−1〜60−3と、第2のバックパネル80とを有する構成である。
クロスバーボードユニット60−1〜60−3の長手方向の両端の上下面には、整列用コネクタ530が実装してある。540はクロスバーボードユニット組立体であり、クロスバーボードユニット60−1〜60−3がその整列用コネクタ530を接続させて重なっている構成である。クロスバーボードユニット60−1〜60−3は、その長手方向の両端側をコネクタ接続されており、Z方向の間隔の寸法S、及び相互の位置関係は、精度良く定まっている。
組立体88−8は、クロスバーボードユニット組立体540に対して、この両側から、第1のバックパネル70と第2のバックパネル80とがコネクタ接続された構成である。
ここで、組立体540は、その両側のジャックコネクタ64、65が精度良く配置されている。よって、第1のバックパネル70を組立体540に取り付けるとき、プラグコネクタ74はジャックコネクタ64に円滑に嵌合する。同じく、第2のバックパネル80を組立体540に取り付けるとき、バックパネル上のプラグコネクタはジャックコネクタ65に円滑に嵌合する。
本発明は、 更に、本実施の形態は、以下の付記1乃至21の発明も開示するものである。
(付記1)
複数のバックパネルが、信号を制御するためのスイッチング素子が実装されているクロスバーボードユニットの異なる縁に、コネクタによって接続してあり、
前記複数のバックパネルの夫々に、情報処理を行う半導体素子が実装されているマザーボードが、コネクタによって接続してある構成としたことを特徴とした情報処理装置。
信号の伝送距離が、従来に比べてケーブルの長さ分短くなり、よって、信号の伝送ひずみが発生しにくくなり、よって、信号の転送レートを低く抑えなければならないという従来の制限が緩和され、従来に比べて信号の転送レートを上げることが出来、この結果、従来に比べて情報の処理を高速で行うことが出来る。また、ケーブルが使用されていないため、情報処理装置を小型に構成出来る。さらには、ケーブルの接続不良に伴う故障がないため、信頼性の向上を図ることが出来る。
(付記2)
夫々にスイッチング素子が実装してある複数のクロスバーボードユニットと、各クロスバーボードユニットの異なる縁にコネクタによって接続してある複数のバックパネルとよりなる構成のクロスバーボードユニット・バックパネル組立体と、
情報処理を行う半導体素子が実装してあり、該クロスバーボードユニット・バックパネル組立体の各バックパネルにコネクタによって接続されて整列してある複数のマザーボードとよりなる構成としたことを特徴とした情報処理装置。
従来に比べて情報の処理を高速で行うことが出来、且つ、情報処理装置を小型に構成出来、更には信頼性の向上を図ることが出来る。
(付記3)
付記1又は付記2記載の情報処理装置において、
該クロスバーボードユニットは、上記スイッチング素子と各コネクタとを結ぶ配線パターンを有し、該配線パターンは、各配線パターンの長さが等しいように形成してある構成としたことを特徴とした情報処理装置。
異なるマザーボード間の信号の伝送距離が等しくなり、よって、マルチプロセッサの場合には、理想的なSMPが実現できる。
(付記4)
付記1又は付記2記載の情報処理装置において、
上記クロスバーボードユニットは、長方形状を有し、
上記バックパネルが、上記クロスバーボードユニットの長手方向の縁にコネクタによって接続してあり、対向している構成としたことを特徴とした情報処理装置。
情報処理装置を小型に構成することが出来る。
(付記5)
付記4記載の情報処理装置において、
上記クロスバーボードユニットは、接続される面を該クロスバーボードユニットの面の側に有するコネクタを有し、
上記バックパネルは、接続される面を該バックパネルの面に垂直の面の側に有するコネクタを有し、
該クロスバーボードユニットがその面に垂直の方向に移動されて、コネクタが接続される構成としたことを特徴とした情報処理装置。
クロスバーボードユニット・バックパネル組立体を分解せずに、クロスバーボードユニットの交換を行うことが出来、保守性の向上を図ることが出来る。
(付記6)
付記4記載の情報処理装置において、
上記クロスバーボードユニットの長手方向上の端側に、拡張クロスバーボードを有する構成としたことを特徴とした情報処理装置。
特別に長いクロスバーボードユニットを製造するためには特別の設備が必要となるけれども、拡張クロスバーボードを追加して設けることによって、クロスバーボードユニットの製造設備については、既存の設備をそのまま使用することが出来る。
(付記7)
付記1又は付記2記載の情報処理装置において、
上記クロスバーボードユニットは、多角形状を有し、
バックパネルがクロスバーボードユニットの異なる縁にコネクタによって接続してあり、三つ以上である構成としたことを特徴とした情報処理装置。
小型化を維持しつつ、マザーボードの総数を増やすことが出来、情報処理の能力を向上を図ることが出来る。
(付記8)
付記1又は付記2記載の情報処理装置において、
上記各バックパネルは、マザーボードに対応して複数に分割されている複数の細長いパネルが並んだ構成であり、
各細長いパネルが複数のクロスバーボードユニットを跨いでいる構成としたことを特徴とした情報処理装置。
細長いパネルのクロスバーボードユニットへのコネクタによる接続を円滑に行うことが出来、よって、情報処理装置の組立てを円滑に行うことが出来る。
(付記9)
付記1又は付記2記載の情報処理装置において、
上記バックパネルは、クロスバーボードユニットに対応して複数に分割されている複数の細長いパネルが並んだ構成であり、
上記各マザーボードが、上記複数の細長いパネルを跨いでいる構成としたことを特徴とした情報処理装置。
細長いパネルのクロスバーボードユニットへのコネクタによる接続を円滑に行うことが出来、よって、情報処理装置の組立てを円滑に行うことが出来る。
(付記10)
整列している複数のクロスバーボードユニットと、各クロスバーボードユニットの異なる縁にコネクタによって接続してある複数のバックパネルとよりなる構成のクロスバーボードユニット・バックパネル組立体と、情報処理を行う半導体素子が実装してあり、該クロスバーボードユニット・バックパネル組立体の各バックパネルにコネクタによって接続されて整列してある複数のマザーボードとよりなる構成の情報処理装置のクロスバーボードユニット・バックパネル組立体を製造する方法において、
該バックパネルをその面方向に少しの自由度を有して保持する手段を有し、
該バックパネルを該手段により保持しつつ、上記クロスバーボードユニットの縁に押し付けて該バックパネル上のコネクタと該クロスバーボードユニットの縁のコネクタとを接続させるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体の製造方法。
バックパネルはその面方向に少しの自由度を有して保持されているため、バックパネル上のコネクタとクロスバーボードユニットの縁のコネクタとの接続を円滑に行うことが出来る。よって、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体の製造を円滑に行うことが出来る。
(付記11)
付記9記載の情報処理装置において、
上記複数の細長いパネルのうちの異なる細長いパネルに、異なる電圧を供給する構成としたことを特徴とした情報処理装置。
各マザーボードに異なる電圧を供給することが簡単に出来る。
(付記12)
整列している複数の長方形状のクロスバーボードユニットと、各クロスバーボードユニットの両側の長い縁にコネクタによって接続してあり、背面が対向している二つのバックパネルとよりなる構成のクロスバーボードユニット・バックパネル組立体と、情報処理を行う半導体素子が実装してあり、該クロスバーボードユニット・バックパネル組立体の各バックパネルにコネクタによって接続されて整列してある複数のマザーボードとよりなる構成の情報処理装置において、
上記バックパネルは、クロスバーボードユニットに対応して複数に分割されている複数の短冊状パネルが並んだ構成であり、
上記クロスバーボードユニット・バックパネル組立体は、クロスバーボード・短冊状パネル組立体が、複数積み重ねられた構成であり、
各クロスバーボードユニット・バックパネル組立体は、一のクロスバーボードユニットと、このクロスバーボードユニットの両側の長い縁にコネクタによって接続してあり、背面が対向している二つの短冊状パネルとよりなる構成であることを特徴とする情報処理装置。
複数のクロスバーボード・短冊状パネル組立体を積み重ねるだけで、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体を容易に組立てることが出来る。
(付記13)
付記12に記載の情報処理装置において、
上記クロスバーボード・短冊状パネル組立体は、該クロスバーボードに形成してある孔を、立っているガイドポールに嵌合させて積み重ねられており、
且つ、上記クロスバーボード・短冊状パネル組立体が、上記ガイドポールを介して電圧を供給される構成であることを特徴とする情報処理装置。
くずれないしっかりした構造で且つ電圧を各短冊状パネルと各クロスバーボードとに容易に供給することができるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体を実現することが出来る。
(付記14)
付記12に記載の情報処理装置において、
上記クロスバーボード・短冊状パネル組立体は、その短冊状パネルの縁をガイドレールに嵌合させて積み重ねられており、
且つ、上記クロスバーボード・短冊状パネル組立体が、上記ガイドレールを介して電圧を供給される構成であることを特徴とする情報処理装置。
くずれないしっかりした構造で且つ電圧を各短冊状パネルと各クロスバーボードとに容易に供給することができるクロスバーボードユニット・バックパネル組立体を実現することが出来る。
(付記15)
付記2に記載の情報処理装置において、
各クロスバーボードユニット毎に、内部を空気が通る中空状の放熱部品が設けてあり、
該放熱部品が、隣り合うクロスバーボードユニットの間に配置してある構成としたことを特徴とする情報処理装置。
強制空冷が効果的になされる情報処理装置を実現することが出来る。
(付記16)
付記1に記載の情報処理装置において、
上記バックパネルは、該バックパネルより小さい小パネルが、格子状のフレームに取り付けられて、並んでいる構成としたことを特徴とする情報処理装置。
バックパネルの大型化を簡単に実現出来る。
(付記17)
付記16に記載の情報処理装置において、
上記並んでいる小パネルは、格子状のフレームを介して電圧を供給される構成であることを特徴とする情報処理装置。
並んでいる各小パネルへの電圧を供給を容易に行うことが出来る。
(付記18)
付記1に記載の情報処理装置において、
上記バックパネルは、該バックパネルより小さい複数の小パネルがコネクタによって接続されて並んでおり、一端側から電圧を供給される構成であることを特徴とする情報処理装置。
並んでいる各小パネルへの電圧を供給を容易に行うことが出来る。
(付記19)
対向して配置してある二つの格子状のフレームと、
該二つの格子状のフレームに固定されて、該二つの格子状のフレームの間に配置してある複数のクロスバーボードユニットと、
情報処理を行う半導体素子が実装してあり、上記格子状のフレームの夫々に固定されているマザーボードと、
該マザーボードとクロスバーボードユニットとを接続するフレキシブルコネクタとよりなることを特徴とする情報処理装置。
空気流が格子状のフレームを通って吹き抜けるため、マザーボードとクロスバーボードユニットとを効率良く強制空冷することが出来る。また、フレキシブルコネクタを使用しているため、クロスバーボードユニットの等長構造の効果を維持できる。
(付記20)
整列している複数のクロスバーボードユニットと、各クロスバーボードユニットの異なる縁にコネクタによって接続してある複数のバックパネルとよりなる構成のクロスバーボードユニット・バックパネル組立体と、情報処理を行う半導体素子が実装してあり、該クロスバーボードユニット・バックパネル組立体の各バックパネルにコネクタによって接続されて整列してある複数のマザーボードとよりなる構成の情報処理装置において、
上記クロスバーボードユニット・バックパネル組立体は、キャスタを有する構成とした情報処理装置。
キャスタを利用することによって、クロスバーボードユニット・バックパネル組立体の移動を容易に行うことが出来る。
(付記21)
その下部に、付記20に記載のキャスタを有するクロスバーボードユニット・バックパネル組立体を収容する収容部を有する筐体を有し、
該筐体に形成してある収容部内にキャスタを有するクロスバーボードユニット・バックパネル組立体が収容された構成としたことを特徴とするサーバ。
クロスバーボードユニット・バックパネル組立体のサーバ内へのセット及びクロスバーボードユニット・バックパネル組立体のサーバからの取り外しを作業性良く行うことが出来る。よって、保守性の良いサーバを実現出来る。