以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1に、本発明に係る時刻表表示装置としての携帯電話1のブロック構成について示す。
同図において、CPU2(中央処理装置)は装置全体を制御するものであり、その実行プログラムはROM(リード・オンリー・メモリ)3に記憶され、CPU2はその実行プログラムをROM3から読み出し、その実行プログラムに含まれる命令を逐次解釈して装置全体の制御を行うものである。
ROM3はFROM等の書き換え可能な半導体メモリであってよい。RAM(ランダム・アクセス・メモリ)4はその制御に必要なワークエリアが形成されるともに、保存パラメータやそのほか制御に必要ないろいろなパラメータや管理情報等を記憶するものである。
一般的には、前述のCPU2,ROM3、RAM4と若干のハードウェアを総じて制御部と呼称するのが通常である。操作入力・表示部5は各種の操作キーと操作ガイダンス等を表示する表示器からなり、オペレータが装置を操作するためのものである。通話部6は、音声を出力するスピーカ部6bや音声を入力するマイク部6cや通話回路6aから構成される。
通話回路6aはマイク部6cから入力された音声信号を通信手段に送出し、通信手段から入力された音声信号をスピーカ部6b等に出力するものである。また音声信号を増幅したりあるいは減衰することにより音量を調整したり、音声信号の周波数特性を変化させることにより音質を良くしたりする回路も、通話回路6aに、含まれているのが一般的である。またマイク部6cからスピーカ部6bへの音の回り込みを制御するいわゆる側音制御も通話回路6aで行うのが一般的である。無線通信手段7は網側の基地局との間で、音声信号を無線で送受信する。なお、本発明を実施するための最良の形態では、本発明に係る時刻表表示装置を、基地局との間で無線を使用して通信を行う携帯電話1に適用しているが、本発明に係る時刻表表示装置は、有線で交換局と通信を行う固定電話装置に対しても適用可能なものである。
撮影手段8は撮影対象物を画像データに変換するものであり、具体的には撮像素子であるCCD等が使用される。CCDは被写体からの光信号を受光素子で受光し、それをアナログの電気信号に変換して出力するものである。画像処理手段9はCCD(撮影手段8)が出力するアナログ電気信号を受信し、それをA/D変換することによりデジタル画像データを得るものである。画像処理手段9は、さらにそのデジタル画像データに対して画像処理(密度変換、フィルタリング、最適化処理、拡大縮小、圧縮伸張等)を行う。画像処理された画像データはメモリ手段としてのRAM4に記憶される。
画像表示手段10は、画像処理手段9によって画像処理された画像データを、液晶画面(プラズマディスプレイパネルやCRT等であってもよい)の画像表示手段に表示するものである。なお、画像表示手段10としては、操作入力・表示部5の「表示部」を使用することもできる。TV受信手段11は、TV用アンテナ、検波部、チューナ部から構成されるもので、TV放送用電波を受信し、TV画像信号を出力する。TV画像信号は画像処理回路9に入力され、所定の画像処理を行ったあと、フレームメモリ12に蓄積され、フレームメモリ12に蓄積された画像データは画像表示手段10に出力され、TV画像が表示される。フレームメモリ12に蓄積された画像データを所定の記憶媒体に保存することにより、TV画像を撮影手段8で取得した画情報と同様に取り扱うことが出来る。
外部I/F手段13は、ケーブルなどの有線を使用してPC等の外部機器に接続して、データ等の送受信を行うものである。メモリカードI/F手段14は、ICカード、メモリカード、メモリユニット等、記憶媒体を搭載した装置と接続して、データの送受信を行うものである。
GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)手段15は、一般には、人工衛星からの電波を受信し、その到達時間のずれから自分のいる緯度と経度などの地球上の位置情報を算出するものである。ICタグ手段16はリーダライタ装置と無線でデータの送受信を行うものである。ICタグ手段16は、電波信号を送受信するためのアンテナ用コイル、共振コンデンサ、変復調回路、整流平滑回路からなる無線通信手段とCPU、ROM、RAMから構成される。リーダライタ装置から送信されてくる高周波の電力用電波信号をアンテナと共振用コンデンサで受信し、整流平滑回路で整流平滑化して、一定電圧の動作用電源を作成してICタグ内部に供給する。またリーダライタ装置から送信されてくる信号は、電力用電波信号に重畳されており、受信した信号は変復調回路によって復調される。ICタグ手段16において、CPUはROMに記憶されたプログラムによって動作するものであり、RAM上に動作に必要なワークエリアを形成しながら、ICタグ手段16全体の動作の制御を行う。ICタグ手段16として適用されるICタグとしては、一度情報を書き込んだら二度と変更できないリードオンリーのものと、後から書き換えが可能なものや、追記のみ可能なもの(追記型)がある。無線I/F手段17は、無線を使用して、外部装置との間でデータの送受信を行うものであり、ブルートゥース、赤外線通信、無線LAN通信などがある。
時計回路18は、現在年(例えば「2004年」)、現在日付(例えば「5月23日」)、現在時刻(例えば「23時23分」)、及び、現在曜日(例えば「日曜日」)を出力する回路であり、いわゆるリアルタイムクロックIC等により構成されるものである。CPU2は、時計回路6からの出力を読み取ることで、現在の年、日付、時刻及び曜日の情報を取得することができる。
なお、時計回路18は、現在時刻出力手段及び現在曜日出力手段に相当するものである。システムバス19は、上記各部がデータをやりとりするための信号ラインである。
なお、言うまでもないが、携帯電話1は、上記した構成をすべて備えている必要はなく、発明の実施に必要な構成を最低限備えていればよいものである。
図2に、時刻表表示装置としての携帯電話1のRAM4の記憶内容について示す。
同図において、RAM4には、時刻表データファイル群4aが記憶されている。ファイル群4aは、1または複数の時刻表データファイルにより構成されるものである。時刻表データファイル群4aは、後述する時刻表プログラムにより参照される。
図3に、時刻表データファイル群4aを構成する時刻表データファイルの具体的な構成について示す。
同図において、時刻表データファイルは、「ファイル番号」、「時刻表属性情報」、「時刻表データ」、「出発時刻属性情報」、「付加情報」、及び、「ユーザ情報」の各情報により構成されている。なお、それらの各情報は、本発明を実施するための最良の形態では、1つのファイルとして扱っているが、互いに対応付けられて記憶されていればよく、そのデータ構造により本発明は限定されるものではない。各情報の記憶のためのRAM4の記憶領域のうち、「時刻表データ」のための記憶領域は時刻表データ記憶手段に相当し、「時刻表属性情報」のための記憶領域は時刻表属性情報記憶手段に相当し、「付加情報」のための記憶領域は付加情報記憶手段に相当し、「出発時刻属性情報」のための記憶領域は出発時刻属性情報記憶手段に相当し、「ユーザ情報」のための記憶領域はユーザ情報記憶手段に相当する。
「ファイル番号」は、ファイル群4aを構成する各ファイルを互いに識別しするための番号であり、例えば番号「2」が設定される。
「時刻表属性情報」は、対応する「時刻表データ」が有効となる出発地や曜日等の、対応する「時刻表データ」が有効となる各種条件を示す情報であり、具体的には、「路線名」、「出発地情報」、「方面情報」、及び、「曜日情報」である。
「路線名」としては、例えば「小田急線」が設定される。「出発地情報」としては、例えば「本厚木発」が設定される。「方面情報」として、例えば「新宿方面(上り)」が設定される。なお、「方面情報」は、「上り」または「下り」を示す情報である「上り下り情報」も含んでいる。「上り下り情報」は、例えば、小田急線の本厚木発において、新宿方面であれば、「上り」であり、小田原方面であれば、「下り」となる。
「曜日情報」として、例えば「平日」が設定される。「曜日情報」としてはその他に、「土曜」、「日曜」が設定され得る。「平日」は「月曜」、「火曜」、「水曜」、「木曜」及び「金曜」の総称であり、もし、月曜日ないし金曜日で同一の時刻表データが適用できない場合には、「平日」を構成する各曜日毎に異なる時刻表データが適用される場合もあり得る。また、「祝日」という特別な曜日に特別な時刻表データが適用される場合もあり得る。要するに、本発明は、「曜日情報」の分類形態により限定されるものではない。
「時刻表データ」は、時刻表データファイルの主要な構成要素であり、「時刻表属性情報」により特定される出発地から、「時刻表属性情報」により特定される曜日に出発する、電車、バス等の移動手段のその曜日におけるすべての出発時刻情報の集まりである出発時刻情報群を内容とするものである。
時刻表データ」を構成する出発時刻情報群は、一日24時間を24分割した1時間単位の「時情報」と、その「時情報」により特定される時間帯に含まれる全ての出発時刻情報のそれぞれ分単位の情報である「分情報」との対応付けにより構成されている。「時情報」は、適用される移動手段(電車、バス等)のダイヤ構成にもよるが、基本的に、「00時」時から「24時」の範囲であり、「24時」を超えて深夜まで営業される移動手段(電車、バス等)であれば、「時情報」が、「25時」、「26時」となる場合もあり得る。
図3に示す「時刻表データ」においては、例えば「時情報」が「16時」に対応する「分情報」は、「00」、「10」、「20」、「30」、「40」、「45」、「50」及び「55」となる。これは、「時刻表データ」が「出発時刻情報」として、「16時00分」、「16時10分」…「16時55分」を含むことを示している。
「出発時刻属性情報」は、「時刻表データ」を構成する各出発時刻の基本的な属性を示すものであり、具体的には、対応する出発時刻に係る移動手段(電車、バス等)が、通過駅が多目の「急行」や、通過駅がやや多目の「準急」のような、通常の各駅停車とは異なる属性をもつ場合に、その属性を示すためのものである。例えば属性「急行」は、出発時刻「17時00分」、「22時00分」、「22時50分」に対応して設定されていることを示し、属性「準急」は、「17時15分」に対応して設定されている。もちろん、「時刻表データ」を構成する各出発時刻に対応付けて「急行」や「準急」等の「出発時刻属性」情報を個別に対応付けるようにしてもよい。「出発時刻属性情報」としては、その他に、終点の駅や停留所まで行かない「何駅止まり」といった情報を含めるようにしてもよい。
「付加情報」は、「出発時刻属性情報」と類似の情報であるが、対応する出発時刻について設定されたユーザ向けの汎用のメッセージ文字列であり、例えば出発時刻「22時50分」には、メッセージ文字列「新宿行き急行」との情報が設定されている。
「ユーザ情報」は、対応する出発時刻について、携帯電話1の実際のユーザにより設定された、当該出発時刻に関するメッセージ文字列であり、例えば出発時刻「22時50分」には、メッセージ文字列「最終の急行」、「所用時間55分」、「乗り遅れると家に帰れない」との情報が設定されている。
図3に示した時刻表データファイルの入力形態により本発明は限定されるものではなく、種々の入力形態が適用できる。
具体的には、携帯電話1に備えられている汎用エディタプログラムや、後述する時刻表プログラム専用のエディタにより時刻表データファイルの「時刻表データ」等の情報を入力することができる。また、通信I/F手段(外部I/F手段13、ICタグ手段16、無線I/F手段17、無線通信手段7、TV受信手段11等)を使用して、インターネット等に接続されているサーバからダウンロードする形態により入力することもできる。また、メモリカードI/F手段14を介して外部メモリカードからダウンロードする形態により入力することもできる。
時刻表データファイルの内部表現の形式により本発明は限定されるものでなく、種々の形式を適用することができる。具体的には、例えば、テキストファイル形式を適用することができる。また、CSV形式、HTMLで代表されるマークアップ言語で記述されたファイル形式等、その他の形式であってもよく、要するに、予め定義されたデータ構造であれば、どのような形式で時刻表データファイルを表現してもよい。
また、時刻表データファイルの内容が、不用意に書き換えられないようにするために、RAM3に記憶される時刻表データファイル群3aについて一括して、または、ファイル群3aを構成する各ファイルについて個別にパスワードを対応付けて設定する等して、ファイルを編集のために開くときや削除しようとするときに、パスワードの入力を促し、正しいパスワードが入力されない限りファイルを開いたり削除できないようにして、不正なファイルの書き換え・削除を防止する、ファイルロック手段を備えるようにしてもよい。その場合、内容が書き替えられた時刻表データを信じために所望の出発時刻の電車やバスに乗り遅れたり、参照したい時刻表データが閲覧できなくて困る事態の発生を防止できる。
図2の時刻表データファイル群4aを構成する、図3の時刻表データファイルの内容データは、後述する、時刻表プログラム(図4)の一部として構成されるようにしてもよいものであるが、本発明を実施するための最良の形態では、後述する時刻表プログラム(図4)と、時刻表データファイルとが分離され、時刻表プログラム(図4)が必要に応じて時刻表データファイルを参照する形態をとっている。
図3の時刻表データファイルの内容データを後述する時刻表プログラム(図4)の一部として構成する場合は、当該内容データの入力は、時刻表プログラム(図4)の機能の一部として含まれるエディタで入力・編集されるが、時刻表プログラム(図4)と時刻表データファイルとを分離している本発明を実施するための最良の形態の場合は、時刻表データファイルは、携帯電話1に付属している汎用エディタ(簡易エディタ)を使用して入力・編集する。
図4に、時刻表プログラムの制御処理手順について示す。時刻表プログラムは、図2の時刻表データファイル群4aを構成する時刻表データファイルの内容を参照しつつ時刻表を表示する制御を行うものである。また時刻表プログラムは、携帯電話1のRAM3に予め記憶され、CPU2で実行させるのが通常であり、本発明を実施するための最良の形態の場合もそうであるが、ネットワークを介して接続されたサーバ装置上で時刻表プログラムに相当するプログラムを動作させて、その結果を受信して操作入力・表示部5の表示部に表示するようにしてもよい。また、サーバ装置に格納されている時刻表プログラムをネットワークを介して携帯電話1のRAM4にダウンロードして、CPU2で実行するようにしてもよい。
CPU2により実行される時刻表プログラムは、時刻表表示制御手段に相当するものである。また、操作入力・表示部の表示部は、表示手段に相当する。
時刻表プログラムは、具体的には、ROM3に記憶されており、そのプログラムの実行は、CPU2がROM3から時刻表プログラムのコードを逐次読み出して、そのコードに対応する命令を実行すると共に必要に応じてRAM4を参照することにより行われる。
さて、図4の時刻表プログラムは、[起動]キー52a(後述)が押下されることにより、OSから起動され、先ず、図5に示すように、時刻表データファイルのリストが表示される。(処理S101)。
ここで、図5について説明する。図5は、携帯電話1が備える操作入力・表示部5の模式構成を示すものである。表示部51は、操作入力・表示部5の「表示部」に対応するものであり、操作入力部52は、操作入力・表示部5の「操作入力部」に対応するものである。
操作入力部52は、[起動]キー52a、[終了]キー52b、及び、[決定]キー52cの各キーと、カーソルキー群52dを少なくとも備える。操作入力部52は、図示は省略しているが、その他各種キーを備える。カーソルキー群52dは、[↑]キー52du、[↓]キー52dd、[→]キー52dr、及び、[←]キー52dlにより構成され、表示部51に表示された選択項目のうちの特定項目を選択したり、表示部51の表示を上下左右にスクロールさせたりするためのものである。
表示部51は、表示手段に相当するものでもあり、表示領域全体がいくつかに区分され、区分された各領域に必要な情報を表示する。表示部51としては、CRTディスプレー、液晶ディスプレー、プラズマディスプレー、強誘電体ディスプレー等(もちろんこれらの表示装置に限定されず、他の公知技術を使用できる)を適用できる。
具体的には、表示部51には、時刻表関連情報表示領域51a、装置状態表示領域51b、及び、現在時刻表示領域51cの各表示領域がある。時刻表関連情報表示領域51aは、時刻表プログラムのための表示領域であり、文字通り、時刻表に関連する各種情報の表示のための領域である。装置状態表示領域51bは、携帯電話1の装置状態、具体的には、電波の受信強度、バッテリ残量、着信メールの有無、バイブレータ機能に設定されているか(Vの文字)否か等の装置状態を表示するための領域である。現在時刻表示領域51cは、時計回路18から読み出された、「年・月・日・時・分・曜日」の現在時刻情報に基づいた現在時刻を表示するための領域である。
図5においては、時刻表関連情報表示領域51a、装置状態表示領域51b、及び、現在時刻表示領域51cの各表示領域が互いを隠さないように各表示領域を配置しているが、時刻表関連情報表示領域51aを使用しない時には、装置状態表示領域51bや現在時刻表示領域51cを時刻表関連情報表示領域51a(画面の中心部で見やすい表示領域)に配置して装置状態や現在時刻を表示しておき、後述する時刻表プログラムが起動されて時刻表関連情報表示領域51aが使用されるときに装置状態や現在時刻の表示を、時刻表関連情報表示領域51a外に対比するようにしてもよい。また、後述する時刻表プログラムが起動されて時刻表関連情報表示領域51aを使用する場合に、時刻表関連情報表示領域51aを新たに開いたウインドウ領域に確保するようにしてウインドウ表示により対応するようにしてもよい。
図4の時刻表プログラムの処理S101により、図5の時刻表関連情報表示領域51aには、時刻表データファイルリストが表示される。
その、時刻表データファイルリストは、図2の時刻表データファイル群4aを構成する各時刻表データファイル(図3参照)の「ファイル番号」と「時刻表属性情報」とを対応付けたリストであり、図5においては、「ファイル番号」が「2」ないし「9」までの各時刻表データファイルについてファイル番号順に表示されている。また、背景が斜線で塗りつぶされると共に「ファイル番号」及び「時刻表属性情報」の文字列にアンダーラインが付されているファイルが、現在選択状態にあるファイルであることを示している。
図4の時刻表プログラムは、処理S101でファイルリストを表示した後、スクロール処理兼表示対象時刻表データファイル選択処理を(処理S102)、
[決定]キー52cが押下されるか、[終了]キー52bが押下されるまで繰り返し行う(判断S103のNo、判断S104のNoのループ)。
処理S102は、具体的には、以下の処理である。つまり、図5の時刻表関連情報表示領域51aにおける表示において、[↑]キー52duが1回押下されれば、1つ上のファイルを選択状態とし、[↓]キー52ddが1回押下されれば、1つ下のファイルを選択状態とする。そして、図5の表示において、「ファイル番号」が「2」のファイルが選択状態にあるときに、[↑]キー52duが1回押下されると、ファイル番号「1」ないし「8」のファイルについて表示されるように表示内容を更新する。つまり、上にスクロールする。その場合、ファイル番号「1」のファイルが新たに選択状態となる。また、図5の表示において、「ファイル番号」が「9」のファイルが選択状態にあるときに、[↓]キー52ddが1回押下されると、ファイル番号「3」ないし「10」のファイルについて表示されるように表示内容を更新する。つまり、下にスクロールする。その場合、ファイル番号「10」のファイルが新たに選択状態となる。
ファイルリスト表示の上部の「↑」マークの横の「あと1件」との表示は、上端のファイル番号「2」の上に更にファイル番号「1」の1件のファイルがあり、[↑]キー52duの押下による上スクロール操作により表示可能であることを示している。また、ファイルリスト表示の下部の「↓マークの横の「あと4件」との表示は、下端のファイル番号「9」の下に更にファイル番号「10ないし13」の4件のファイルがあり、[↓]キー52ddの押下による下スクロール操作により表示可能であることを示している。
つまり、この場合、図2の時刻表データファイル群4aは、ファイル番号「1」ないし「13」の13件の時刻表データファイルにより構成されているが、図5の表示では、ファイル番号「2」ないし「9」のファイルについてのみ表示されていることになる。
そのようにして処理S102を繰り返し行っている最中に、[終了]キー52bが押下された場合には(判断S104のYes)、時刻表プログラムは終了する。[決定]キー52aが押下された場合には(判断S103のYes)、[決定]キー52aが押下された時点で選択状態であった時刻表データファイルを図2の時刻表データファイル群4aから読み出し図6に示すように、時刻表関連情報表示領域51aに、時刻表を表示する(図6参照)(処理S105)時刻表プログラムは終了する。
なお、図5のファイルリストの表示において、時刻表データファイル群4aを構成するファイル(の「ファイル番号」と「時刻表属性情報」)の表示形態としては、図5に示すように、上から下に「2,3,4…」と、「ファイル番号」に基づく昇順で表示する形態の他に種々の表示形態をとり得る。
具体的には、「ファイル番号」に基づく降順で表示するようにしてもよい。また、使用頻度の高いファイルを優先的に表示するようにしてもよい。その場合、各ファイルに対応して、または各ファイルの情報の一部として、選択回数(選択状態において[決定]キー52aが押下された回数)を記憶しておいて、ファイルリスト表示の際に、選択回数の情報を参照してその回数が多い順に昇順または降順でファイルリストを表示するようにする。それにより、表示領域51aの面積に比較して、ファイル群4aを構成するファイル数が多すぎてファイルリストが長くなる場合でも、過去にユーザがよく選択して参照していたファイルが優先的に選択対象のファイルとしてリスト表示されることになるため、スクロール操作の必要が生じる機会を最小化できる利点がある。
また、ファイル群4aを構成する各テーブルの「時刻表属性情報」(図3参照)のうちの「曜日情報」と、時計回路18から出力される現在の曜日とを照合し一致する「曜日情報」が設定されたファイルを優先して表示するようにしてもよい。ユーザが時刻表を確認する場合、今日(に対応する曜日)において有効な時刻表を確認したい場合が多いため、現在の曜日に対応するファイルを優先してファイルリストに含めることでスクロール操作の必要が生じる機会を最小化できる利点がある。
また、時刻表データファイルの作成日時に基づいてファイルリストして優先表示するようにしてもよい。例えば、最新のファイルから順に表示したり、逆に古いファイルから順に表示する。なお、その場合時刻表データファイルを作成する際に、作成日時の情報をファイルの情報内容の一部として記憶しておく。
また、GPS手段15が出力する位置情報により特定される出発地情報と、「時刻表属性情報」(図3参照)の一部としての「出発地情報」とを照合し、一致するファイルを優先的にファイルリストとして表示する。具体的には、「本厚木駅」等の「出発地情報」に対応する、緯度経度の組み合わせよりなる位置情報を、「時刻表属性情報」の一部として設定しておき、GPS手段15が出力する位置情報と近い位置情報が「時刻表属性情報」として設定されているファイルを優先的にリスト表示する。その場合、現在の曜日と一致する「曜日情報」が設定されたファイルを更に優先してリスト表示するようにしてもよく、その場合、現在のユーザが居る出発地と現在の曜日に合致するファイルが優先的にリスト表示され、選択操作の手間をいっそう少なくすることができる。
また、ICタグ手段16が出力する現在地情報(路線名、駅名、バス停名などを含む)と、「時刻表属性情報」(図3参照)の「路線名」や「出発地情報」を照合して、一致するファイルを優先的にリスト表示するようにしてもよい。その場合、現在のユーザが実際に居る出発地に合致するファイルが優先的にリスト表示され、選択操作の手間をいっそう少なくすることができる。また、その場合、現在の曜日と一致する「曜日情報」が設定されたファイルを更に優先してリスト表示するようにしてもよい。
ICタグ手段16が出力する現在地情報は、駅のホームやバス停等の出発地に備え付けられているICタグリーダライタ装置から得られるものである。つまり、ICタグリーダライタ装置にICタグ手段16を内蔵する携帯電話1をかざすことにより通信が開始され、ICタグリーダライタ装置から、当該ICタグリーダライタ装置が設置されている出発地に関連する情報を受信する。その場合、ICタグリーダライタ装置から、当該ICタグリーダライタ装置が設置されている出発地、及び、現在の曜日に適合する時刻表データを直接受信して表示することも考えられる。また、現在の曜日に限定せず、当該出発地に係る時刻表データファイルを全曜日について一括受信して記憶し、ファイルリストから選択する要にすることも考えられる。
また、図5のファイルリスト表示において、どのファイルを初期の選択状態(背景が斜線の網掛けで文字にアンダーライン)とするかという問題があるが、その場合の初期の選択状態の決定方法としては種々の方法を適用可能である。
具体的には、時計回路18が出力する現在の曜日と一致する「曜日情報」が「時刻表属性情報」(図3参照)として設定されているファイルをファイルリストにおいて初期の選択状態とすることができる。また、使用頻度の最も高いファイルを初期の選択状態とすることができる。その他に、前述した、ファイルリストにおいて優先表示するファイルの選択形態を、ファイルリストの表示において初期の選択状態とするファイルの決定方法に適用することができる。それにより、ファイルリストの表示範囲におけるスクロール操作の手間をいっそう省くことが可能となる。
図6に示す、図4の処理S105により表示される時刻表データについて説明する。
時刻表関連情報表示領域51aに表示されている時刻表データは、基本的に、判断S103のYesで選択決定された時刻表データファイルの「時刻表データ」(図3参照)の内容に基づくものであり、時刻表データファイルの「時刻表データ」の、「時情報」が「時刻」の表示領域(時情報表示領域)に、「分情報」が、「分」の表示領域に表示されている。
また、「現在時刻:16:25(土曜日)」との文字列が表示されている。この表示は、時計回路18からの現在時刻出力基づいて作成された文字列であり、表示された時刻表データを参照する場合に、現在時刻と出発時刻を比較して、所望の出発時刻を特定するのに役立つ。
また、「(小田急線)本厚木発 −> 新宿方面 (土曜)」との文字列は、判断S103のYesで選択決定された表示対象の時刻表データファイルの「時刻表属性情報」に基づいて作成された文字列であり、自分が選択した時刻表データがどの出発地や曜日等に係るものであるかをユーザが容易に確認できるようにしている。「時刻表属性情報」に「上り下り情報」がもし設定されていれば、「(小田急線)本厚木発 −> 新宿方面(上り) (土曜)」と記述することもできる。
「同一出発地他に5件」との文字列の表示は、図2の時刻表データファイル群4aを構成する時刻表データファイルのうち、判断S103のYesで選択決定された表示対象の時刻表データファイルの「時刻表属性情報」の「出発地情報」と一致する「出発地情報」が設定されたその他のファイルの件数(この場合5件)に基づいて作成された文字列であり、自分が選択した時刻表データと同一出発地の時刻表データファイルが他に何件あるかをユーザに容易に確認させることができる。
「曜日違い他に2件」との文字列の表示は、図2の時刻表データファイル群4aを構成する時刻表データファイルのうち、判断S103のYesで選択決定された表示対象の時刻表データファイルの「時刻表属性情報」の、「路線名」、「出発地情報」、及び、「方面情報」とそれぞれ一致する「路線名」、「出発地情報」、及び、「方面情報」が設定され、「曜日情報」のみが異なるその他のファイルの件数(この場合2件)に基づいて作成された文字列であり、自分が選択した時刻表データと同一路線、同一出発地、同一方面の時刻表データファイルが他に何件あるかをユーザに容易に確認させることができる。
それら各表示の領域は、境界線によって区別されるのが通常であるが、おのおのの領域がユーザが理解できるように明確にレイアウトされている場合には、境界線はなくてもよい。また境界線は線に限定されるものではなく、各領域の背景を異なる色に配色することで色の違いにより境界を示す等のその他の境界表示形態であってもよい。
「→」マークの左側の「曜日切替」との表示は、[→]キー52drを押下すれば、現在表示されている時刻表データファイルと、「時刻表属性情報」の「曜日情報」以外が同一の時刻表データ(この場合2件ある)に順に切り替え表示することを示し、時刻表プログラムは、[→]キー52drが押下されると、現在の表示対象の時刻表データファイルと「時刻表属性情報」の「曜日情報」以外が同一の時刻表データファイルの1つを選択して、その選択した時刻表データファイルについて、図6に示すような時刻表データの表示を行う。これにより、互いに関連の深い、「時刻表属性情報」の「曜日情報」以外が同一の時刻表データファイルの時刻表データの表示切り替えを簡単に行うことができ、判断S103のYesでの選択決定で、所望の曜日とは違う曜日の時刻表データを選択しても(起こりやすい間違いである)、ユーザは、[→]キー52drの押下操作により即座に所望の時刻表データを表示できる。
「←」マークの右側の「上り下り切替」との表示は、[←]キー52dlを押下すれば、現在表示されている方面とは逆の方面についての時刻表データの表示に切り替えることを示し、時刻表プログラムは、[←]キー52dlが押下されると、現在の表示対象の時刻表データファイルと「時刻表属性情報」の「方面情報」のみが異なる時刻表データファイルを選択して、その選択した時刻表データファイルについて、図6に示すような時刻表データの表示を行う。これにより、互いに関連の深い「上り」と「下り」の時刻表データの表示切り替えを簡単に行うことができ、判断S103のYesでの選択決定で「上り」「下り」を逆に選択しても(起こりやすい間違いである)、ユーザは、[←]キー52dlの押下操作により即座に所望の時刻表データを表示できる。
また、[←]キー52dlに、「上り下り切替」機能ではなく、「同一出発地切替」機能を設定することも考えられる。その機能は、[←]キー52dlが押下されるごとに、現在の表示対象の時刻表データファイルと同一出発地のファイルを順次切り替え表示していく機能である。その場合、現在の表示対象の時刻表データファイルと同一曜日、または、時計回路18から出力される現在の曜日と同一曜日のファイルに限定して切り替えするようにすることで、今日みても意味のない今日の曜日ではない曜日の時刻表データの無駄な表示を省くことができ、ユーザにとっての利便性がいっそう高まる。
時情報表示領域としての「時刻」の表示領域と、分情報表示領域としての「分」の表示領域の表示について詳細に説明する。
「時刻」の表示領域は、1日を24時間として、各時間を表す数字が時情報として表示される。図6においては、「16」時ないし「22」時の時間範囲が表示されている。どの程度の時間範囲が、時刻表関連情報表示領域51aに表示できるかは、「分」の表示領域に表示される「分情報」の量が各「時刻(時情報)」によって異なり、「分情報」の量と表示領域51aの幅とに応じて、各「時刻(時情報)」に対応する「分情報」が1行または複数行で表示されることになるため、一定ではない。
図6においては、「分情報」が8件以下では1行、「分情報」が9件以上18件以下であれば2行で表示される。1行の表示における高さが一定とすれば、各「時刻」に対応する「分情報」の件数を確認することにより、「A」時から表示する場合には「B」時」までの時間範囲が表示領域51aに表示可能であるといったように、表示可能な時間範囲を容易に決定することができる。
図6における時刻データの表示においては、特定の「時刻」に対応する「分情報」の設定件数が0件の場合には、当該「時刻」についての必要表示行数は0行として表示を省くようにしてもよい。
また、1行当たり何件の「分情報」を表示できるかは、詳細には、「分情報」の文字数と「分情報」間のスペース文字の文字数の合計が、表示領域51aの「分」の表示領域における1行の最大文字数を超えない範囲で決まるが、その場合、例えば「56」という1件分の「分情報」が、最大文字数の制限のために、1行目の最後に「5」、2行目の最初に「6」というように分離表示されないように、2行目に一括して折り返して、2行目の最初に「56」と表示されるように処理する、いわゆる禁則処理を適用するようにしてもよい。その場合、時刻表データが判読しやすくなる。
特定の「時刻(時情報)」に対応した「分情報」を1行表示する場合と、2行(またはそれ以上)表示する場合とで、表示領域の高さを共通にして、各「時刻(時情報)」に対応する「分情報」の表示に要する高さが変動しないように構成してもよい。その場合、表示領域51aに表示可能な時間範囲が一定になり、後述するスクロール操作に伴う表示制御が容易化できる反面、「分情報」が1行表示の場合には高さに余裕がありすぎ、表示領域51aに表示可能な時間範囲が狭くなるが、見やすくなる利点もある。
図6の表示領域51aにおける時刻表データの表示においては、時計回路18から出力された現在時刻によりも未来の出発時刻であって、現在時刻に最も近い「出発時刻情報」を構成する「分情報」を、その他の出発時刻の表示と区別可能となるように強調表示している。具体的には、図6においては、現在時刻は「16時25分」であるから、該当する「分情報」は、時刻「16」に対応する分情報「30」ということになる。したがって、その「30」との文字列のサイズを大きくすると共に太字に更に斜体表示することで強調している。文字の色を変えるようにしてもよい。そのように強調表示することにより、現在時刻以降で一番早く乗車可能な出発時刻をユーザは、一目瞭然に識別することができる。また、その強調表示は、図6の表示において、現在時刻の刻々の経過に応じて、次の「40」更に次の「45」と遷移させるようにしてもよく、その場合、時刻表データを表示したままの状態で自動的に現在時刻以降で一番早く乗車可能な出発時刻が強調表示され、ユーザは常に現在から一番近い出発時刻を視覚的に容易に把握することができる。
強調表示の形態としては、その他に、対象の文字列を点滅させたり、反転表示させたり、フォントの種類を異ならせたり、四角で囲んだりすることが考えられる。
また、図6の時刻表データの表示において、表示対象の時刻表データファイルの「出発時刻属性情報」(図3参照)に基づいて、該当する「出発時刻情報」の「分情報」を強調表示するようにしている。具体的には、「急行」の属性を持つ「出発時刻情報」、つまり、「17時00分」、「22時00分」及び「22時50」のそれぞれの「分情報」を示す文字列を斜体にすると共に2重下線を付している。また、「準急」の属性を持つ「出発時刻情報」、つまり、「17時15分」の「分情報」を示す文字列を斜体にすると共に1重下線を付している。
強調表示の形態は、斜体や1重・2重下線に限らず、前述の、現在時刻に最も近い出発時刻における強調表示の形態と同様に、種々の形態を適用できる。
また、特に、「出発時刻属性情報」により明示的に属性が設定されず、暗黙に「普通列車(各駅停車)」として設定されているその他の「出発時刻情報」の「分情報」の文字列については、共通の基本表示形態、つまり、色が黒で、斜体ではない標準の字体で、太さも標準で表示するようにする。
それにより、「急行」や「準急」のような「普通列車」とはことなり、停車しない駅があるような「出発時刻情報」を一目瞭然に区別して把握できる。また、「急行」や「準急」の属性をもつ「出発時刻情報」に、ついて、「付加情報」(図3参照)として、通過する駅または停車する駅を設定するようにすることも考えられる。また、「付加情報」(図3参照)や「ユーザ情報」が設定されている「出発時刻情報」の「分情報」の表示をそれぞれの情報が設定されていることが区別できような強調表示形態で表示することも考えられる。特に「ユーザ情報」は、携帯電話1の実際のユーザにより設定された情報であるため、ユーザにとっては、自分が「ユーザ情報」を設定した(それだけ関心の高い)「出発時刻情報」を一目瞭然に識別することができる。
図6の時刻表データの表示においては、時刻「16」から「22」までの時間範囲を表示している。しかし、表示対象の時刻表データファイルは、表示されている時刻「16」から「22」までの時間範囲の、前に時刻「5」ないし「15」の11時間分の「時刻表データ」(図3参照)を持ち、後に時刻「23」ないし「25」の3時間分の「時刻表データ」(図3参照)を持つ。そのことが、表示領域51aの上部の「↑」マークの左側の「あと11時間分」との文字列表示、及び、表示領域51aの下部の「↓」マークの左側の「あと3時間分」との文字列表示により示されている。
そのように、これにより、表示領域51aのサイズと、表示対象の時刻表データファイルの「時刻表データ」の情報量との関係から、全ての「時刻表データ」を表示領域51aの「時刻」表示領域及び「分」表示領域に表示しきれない場合に、その時間範囲を初期の表示範囲として選択すべきかという問題があるが、本発明を実施するための最良の形態では、時計回路18から出力された現在時刻と一致する「時情報」の分の「部分時刻表データ」が先頭に表示され、以後、「分情報」のデータ量に応じて異なる必要行数の関係で決まる時間範囲の分の「部分時刻表データ」が表示される。
ユーザが関心があるのは、現在時刻から先の分の時刻表データである場合が多いため、そのような初期表示を適用することで、ユーザは、所望の出発時刻を容易かつ迅速に把握できる。もちろん、単純に、「時刻表データ」を構成する最初の「時情報」(例えば「5」時)の分の「部分時刻表データ」を先頭とする初期表示としてもよい。また、現在時刻の「時情報」(例えば「16」時)の分の「部分時刻表データ」のみを表示したりすることも考えられる。
ユーザがもし現在表示領域51aに表示されている時間範囲の時刻表データの前後のデータを参照したいと所望した場合には、前のデータを見たい場合には[↑]キー52duキーを押下し、後のデータを見たい場合には[↓]キー52ddキーを押下する。
ただし、現在表示領域51aに表示されている時間範囲において、[↑]キー52duキーを押下すると、選択状態の「出発時刻情報」の「分情報」よりも過去であってもっとも近い「分情報」が新たに選択状態となる。逆に、[↓]キー52ddキーを押下すると、選択状態の「出発時刻情報」の「分情報」よりも未来であってもっとも近い「分情報」が新たに選択状態となる。
そして、選択状態の「出発時刻情報」の「分情報」は、点線の四角枠で囲まれた態様で強調表示される。その際、選択状態の「出発時刻情報」の「時情報」も補助的に点線の四角枠で囲まれた態様で強調表示される。なお、その場合の強調表示形態は点線の四角枠に限定されるものではなく、他の「出発時刻情報」と区別可能であればいかような形態であってもよい。
図6の表示においては、出発時刻情報「22時50分」が選択状態にあり、「時刻」表示領域の時情報「22」と、「分」表示領域の分情報「50」とが、点線の四角枠で囲まれた態様で強調表示されている。その状態で[↑]キー52duキーが押下されるごとに、強調表示は、時情報「22」に対応する分情報「45」、「40」…「00」、時情報「21」に対応する分情報「55」、「50」というように推移する。[↓]キー52ddキーが押下される場合にはその逆である。なお、その場合、対応して「付加情報」または/及び「ユーザ情報」(図3参照)が設定されている「出発時刻情報」に対応する「分情報」のみを、選択対象として、カーソル移動の迅速化を図るようにしてもよいが、本発明を実施するための最良の形態では後述するように、対応して「付加情報」または/及び「ユーザ情報」(図3参照)が設定されていない「出発時刻情報」についても、必要に応じて選択決定することで、新規に「ユーザ情報」を入力できるようにするために、カーソル移動は、全ての表示されている「分情報」を順にたどりつつ行われるようにしている。
そして、時情報「16」に対応する分情報「00」が強調表示されている状態で、[↑]キー52duキーが押下されると、上スクロールが行われ、時情報「22」に対応する分情報「55」が強調表示されている状態で、[↓]キー52ddキーが押下されると、下スクロールが行われる。
時刻表プログラムは、図6の表示において時情報「16」に対応する分情報「00」が強調表示されているときに、[↑]キー52duキーが押下された場合には、時刻「15」を先頭に表示できるだけ(各時刻に対応する分情報の情報量によって異なる)の時間範囲の時刻表データを表示する。つまり、上にスクロールする。その場合、新たに選択状態となる(点線の四角枠で囲まれる)「分情報」は、時情報「15」に対応する「分情報」のうちのもっとも遅い時刻の「分情報」である。その場合、当然、[↑]キー52duキーが押下され続けて表示の先頭が時刻「5」まで達すると上スクロールを停止する。
また、時刻表プログラムは、図6の表示状態において、時情報「22」に対応する分情報「55」が強調表示されているときに、[↓]キー52ddキーが押下された場合には、時刻「23」を後端に表示できるだけ(各時刻に対応する分情報の情報量によって異なる)の時間範囲の時刻表データを表示する。つまり、下にスクロールする。その場合、新たに選択状態となる(点線の四角枠で囲まれる)「分情報」は、時情報「23」に対応する「分情報」のうちのもっとも早い時刻の「分情報」である。当然、[↓]キー52ddキーが押下され続けて表示の先頭が時刻「25」まで達すると上スクロールを停止する。
以上の図6の表示に関連する一連の制御は、図4の処理S106のスクロール処理兼付加・ユーザ情報表示対象選択処理に相当するものである。
そして、ユーザは、図6において表示されている時間範囲の時刻表データを参照して所望の出発時刻を確認したことをもって、時刻表の表示を終了してもよく、その場合は、図6の表示にもあるように、[終了]キー52bを押下する。しかし、図6の表示において、選択状態(点線の四角枠で囲まれている)にある「分情報」に対応する「出発時刻情報」について設定されている「付加情報」(図3参照)や「ユーザ情報」(図3参照)を更に参照したい場合には、図6の表示にもあるように、[決定]キー52cを押下する。
それに対応して、時刻表プログラムは、図4の処理106を行いつつ、[決定]キー52cまたは[終了]キー52bが押下されたかを監視する(判断S107のNo、判断108のNoのループ)。
[終了]キー52bが押下されれば(判断S108のYes)、図6の時刻表データの表示を終了する。[決定]キー52cが押下されれば(判断S107のYes)、その決定された「出発時刻情報」に対応して設定されている「付加情報」または/及び「ユーザ情報」(図3参照)を、図7に示すように、表示する(処理S109)。
図7では、表示領域51aにおいて、「現在時刻:16:25(土曜日)」との現在時刻の表示、及び、表示対象の時刻表データファイルの「時刻表属性情報」に基づく「(小田急線)本厚木駅 −> 新宿方面(上り) (土曜)」との表示と共に、「付加情報」及び「ユーザ情報」が表示されている。
選択決定された出発時刻情報「22時50分」には、図3に示すように、「付加情報」として、「新宿行き急行」との文字列情報が設定され、「ユーザ情報」として、「最終の急行」、「所要時間55分」、及び、「乗り遅れると家に帰れない」との3行分の文字列情報が設定され、それら設定された情報が表示領域51aにそれぞれ表示されている。「付加情報」の内容としては、対応する出発時刻に出発する移動手段(電車、バス等)の到達する最終駅名、最終バス停名等でもよく、また、急行か普通か、始発か等を情報を含めるようにしてもよい。
もっとも、対応して「付加情報」や「ユーザ情報」が設定されていない「出発時刻情報」が選択決定された場合には、その部分が空欄で表示される。
そして、図7の「付加情報」、「ユーザ情報」の表示を終了して図6の時刻表データの表示に戻りたい場合には、ユーザは、[終了]キー52bを押下する。「ユーザ情報」を入力・変更したい場合には、[決定]キー52cを押下する。
それに対応して時刻表プログラムは、図4の処理S109の後、[決定]キー52cまたは[終了]キー52bが押下されたかを監視する(判断S110のNo、判断1011Noのループ)。
[終了]キー52bが押下されれば(判断S111のYes)、図6の時刻表データの表示に戻る(処理S105)。[決定]キー52cが押下されれば(判断S110のYes)、判断S107のYesで決定された「出発時刻情報」に対応して設定されている「ユーザ情報」を編集するための表示を図8に示すように行い、その表示についてユーザ情報編集処理を(処理S112)、[終了]キー52bが押下されるまで行う(判断S113のNoのループ)。
図8の編集画面は、図7の表示状態を引き継いだもので、「ユーザ情報」の内容文字列にアンダーラインが付されて、編集可能状態であることを示している。そして、「要1万弱@タクシー」とのユーザの経験に基づいた新規の文字列情報が追加されている。その場合の文字列情報の入力は、操作入力部52を構成する図示しないテンキー、ローマ字入力キー、漢字変換キーなどを使用して行われる。なお、図7の表示状態で「ユーザ情報」がない場合には、図7の編集可能状態では「ユーザ情報」の一からの入力となる。
判断S113において[終了]キー52bが押下されると(判断S113のYes)、処理S112により編集された「ユーザ情報」を対応する時刻表データファイルの「ユーザ情報」(図3参照)として記憶・更新した上で(処理S114)、処理S109に戻る。
このように、図7の「ユーザ情報」の表示状態から、図8の「ユーザ情報」の編集状態への移行を容易にすることで、「ユーザ情報」を新規に入力したい場合や、入力済みの「ユーザ情報」を変更・消去したいような場合に柔軟に対応でき、利便性の向上を図ることができる。なお、「ユーザ情報」は、前述したように、別とエディタにより時刻表データファイルの内容を編集する際に、入力・変更・消去することもできるものである。
本発明を実施するための最良の形態に係る携帯電話1に限らず、一般に携帯電話の場合、画像を表示する表示器としては液晶表示器等が使用されるが、携帯電話の画面として使用する場合には通常は縦長の画面表示で使用する。
しかしながら、横方向に長く表示することに向いた表示内容、具体的には、例えばTV画面を表示する場合には、画面表示も横長で行ったほうが都合がよい。本発明に係る「時刻表データ」の表示においても、「分情報」の件数が多い場合には、横長画面のほうが向く場合があるが、時刻表表示装置としてではなく、携帯電話としての本来の機能を実現するためには、縦長のほうが向く。
そのため、基本的に縦長表示の携帯電話において横長表示にも対応できれば、利部性が高いということになる。
そこで、携帯電話として使用する場合は縦長で使用して、TV受信機等としてとして使用する場合には横長で使用するように、画面を90度回転して使用することが行われている。
90度回転して表示する方法として、後に説明する180度回転する場合と同様に、図1の携帯電話1でいえば、ビットマップメモリとしてのフレームメモリ12から画像を読み出す時に90度回転するように画像を読み出せばよい。
一方、携帯電話の形態としては折りたたみ式または回転式の形態が多く使用されており、その場合表示部を開いて、あるいは回転させて、表示画面を横長に見るためには、テンキー等のボタンが配置されているグリップを左手で握るか、右手で握るかによって、横長の画面が逆さまになるという課題がある。あるいは、折りたたみ式、回転式に関わらず、ボタンの位置などにより画面の上下を切り替えたいという要望も考えられる。また、TV受信用のアンテナの位置を上下あるいは左右のどちらかに向けたいという要望もある。
そこで、図5に示すように、どちらの手で握っても画面が逆さまにならないように、横長画面上下切替手段を備えるようにする(図9(a)、(b)、(c)、(d)参照)。また図10(a)、(b)のように縦長画面の上下を切り換えてもよい。なお、図10(c)は、図9(c)の状態からグリップ103を裏側に回転して折り曲げた状態を示す。また、図10(d)は、図9(d)の状態からグリップ103を裏側に回転して折り曲げた状態を示す。
横長画面上下切替手段は、具体的には、図11に示すように、画像処理手段9がフレームメモリ12(ビットマップメモリ)へTV画像データを書き込む時に、上下逆さまになるように書き込むことにより実現する(図7(b))。
通常の場合は、図7(a)に示すように、ビットマップメモリの座標の(0,0)から(X,0)へ表示データを書き込む。次に(0,1)から(X,1)へ書き込んでいき、最後に(0,Y)から(X,Y)へ表示データを書き込んで終了する。画像表示手段10としての表示部51等の表示装置に表示データを表示する時には、書き込んだときと同様の順番で表示データを読み出す。
上下逆さまに表示する、図7(b)の場合には、(X,Y)から(0,Y)へ表示データを書き込む。次に(X,Y−1)から(0,Y−1)へ書き込んでいき、最後に(X,0)から(0,0)へ表示データを書き込んで終了する。表示装置に表示データを表示する時には、通常の場合と同じ順序で表示データを読み出す。あるいは画像処理手段9がフレームメモリ12からTV画像データを読み出す時に、読み出す順番を上下逆になるように読み出すことにより実現してもよい。また上下を逆にする画像処理を行う他の公知技術を適用することもできる。
画面の上下切替は操作入力・表示部5の操作入力部52からの所定のキー操作による上下切替指示によって行うもので、上下切替用の専用のスイッチやキーを操作入力部52に設けるようにしてもよい。
また、そのスイッチが押されるたびに画面の表示向きの上下の切替を交互に行うように上下切替トグル手段を備えていてもよい。縦長と横長の切替は縦長横長自動切替手段が自動で行う。その縦長横長自動切替手段は、携帯電話1が本来の携帯電話として使用されている場合には表示画面を縦長で使用し、TV受信機として使用している場合には横長で使用する。どちらで使用されているかどうかは、TV受信機として使用することを示す操作入力があったかどうかで判断する。具体的にはTV画像を表示するTVモードに切り替えるための専用スイッチを、操作入力部52に設けてもよい。そのTV画像表示スイッチが押されると横長画面に横長のTV画像を表示する。また前記専用スイッチを電話として使用する電話モードとTV画像を表示するTVモードとを交互に切り替えるトグルスイッチを電話・TVモード切替トグル手段として備えていてもよい。また、他の機能を操作するスイッチと、電話(縦長)・TV(横長)モード切替のためのスイッチとを兼用してもよい。その場合、スイッチの長押し等で、他の機能の操作と区別する。
また携帯電話1において、どちらが上になっているか下になっているか、つまり、図9の(a)と(b)とのいずれの状態であるか、図9の(c)と(Td)とのいずれの状態であるか、または、図10の(a)と(b)とのいずれの状態であるかを検出する上下検出手段を備え、その上下検出手段が出力する検出結果に応じて自動的に画面表示の上下切替を設定する画面上下切替手段を備えるようにすることも考えられる。
前記上下検出手段は、具体的には、例えば重力の方向を検出する重力検出手段(加速度センサにより重力加速度を検出する)により実現できる。またジャイロ装置も前記上下検出手段に応用できる。また上下検出する他の公知技術を適用してもよい。
また、ここまではTV放送を受信したTV画像について表示向きの制御について説明したが、その表示向き制御は、表示向きの制御対象となる入力画像の入力経路により限定されるものではない。つまり、他の入力手段、すなわち、メール、インターネットを使用したダウンロード、外部メモリ、外部機器をケーブルで接続して画像を受信、自装置のカメラ等で入力したデジタル画像、すなわち、TV画像、ビデオ画像、ムービー画像、写真画像等の画像を表示する場合における表示向き制御にも適用できる。
そして、携帯電話1自らが生成した画像である、図5ないし図8に示した時刻表関連情報の表示においても上記表示向き制御を適用できる。このようにすることで、携帯電話1を右手あるいは左手で持った場合でも、テレビ画面や時刻表データ等の画像が表示されている画面が逆さまになることを防ぐことが出来る。
また、従来の携帯電話では、省エネのために、操作入力が所定時間なかった場合に、表示画面あるいはバックライトを消すことを行っていたが、TV画面を表示している場合にも表示画面あるいはバックライトが消えると不具合である。
そこで、TV画面を表示している場合には、すなわちTV受信機として使用している場合には、表示画面あるいはバックライトを消さないようにするか、あるいは第1の所定時間の間に操作入力がない場合に表示画面あるいはバックライトを消し、TV受信機として使用していない場合には、第2の所定時間の操作入力がない場合に、表示画面あるいはバックライトを消すように制御する省エネ制御手段を備えるようにしてもよい。
その場合、通常第1の所定時間(テレビ機能用)を第2の所定時間(携帯電話機能用)よりも長く設定しておく。またバックライトの光量の強さを段階的に変化させる光量設定手段を備え、操作入力がない時間の長さに応じて段階的に光量を弱くすることも考えられる。また操作入力がない時間の長さに応じて、表示画面の表示領域を段階的に小さくすることにより、画面の表示に必要な消費電力を少なくすることも考えられる。なお、前記省エネ制御手段は、CPU、ROM、RAM、時計あるいはカウンター、表示OFF回路またはバックライトOFF回路より構成される。
これにより、TV受信機として使用している場合に省エネモードに移行するのを防ぐことが出来る。またここまでは、TV受信の場合を説明したが、ムービー画像、ビデオ画像のような動画像を再生する場合等のように、比較的長時間の表示が必要な場合に、前述した省エネ制御手段を適用できる。
また、表示画面のバックライトを消す省エネモードが有効になっている場合の不具合として、通常はその設定された時間(例えば1分)で十分であるが、場合によってはもっと表示画面を見たいという場合に十分に対応しきれていない問題がある。つまり、従来では何かキー操作を行うことによりバックライトをオンにしていたが、それが度重なると煩わしいし、そのダミーのキー操作がたまたま操作に有効である場合に、思いがけない操作を実行してしまうという課題があった。
その課題を解決するために、携帯電話1の操作入力部52にバックライト継続スイッチを設けることが考えられる。そして、少なくともそのバックライト継続スイッチが押さえ続けられている間は、バックライトを点灯し続ける。またバックライト継続スイッチは専用のスイッチである必要はなく、他のキーと兼用してもよいし、複数のキーと兼用してもよい。またこのバックライト継続スイッチの押し下げによってバックライトの点灯を開始するようにしてもよい。
また、バックライトの種類として、通常は、液晶画面のような自らは発光しないタイプの表示画面のバックライトと操作キーやその付近に記された文字や記号を暗いところでも視認可能にするための)バックライトとがある。
前述の動画像の表示の場合のように、入力操作をほとんど行わない場合には、操作キーのバックライトを点灯する必要はない。そこで、動画像の表示などのように、キー操作の機会の少ない所定の表示の場合において、第3の所定時間の入力操作がない場合には、操作キーのバックライトを消すようにしてもよい。あるいは、動画像の表示に限らずすべての場合において、所定の時間の入力操作がない場合に、操作キーのバックライトを消すようしてもよい。
また操作キーのバックライトを消すための所定時間を複数備えていてもよい。このように操作キーのバックライトの制御と、表示画面のバックライトの制御とを別々にすることにより、より省エネ効果が高まる。また、通常の表示部よりも省エネ(省エネの表示素子、画面が小さい、バックライト非搭載、白黒画面など)の第2の表示部(サブディスプレイ)を備えて、その第2の表示部に次ぎの出発時刻を表示してもよい。次ぎの出発時刻としては、表示対象の時刻表データファイルの「時刻表データ」を構成する「出発時刻情報」のうち、時計回路18が出力する現在時刻より先の時刻であって最も近い時刻を選択表示する。その場合の表示対象の時刻表データファイルの選択は、ユーザによる予めの手動による選択の他、携帯電話1(を持っているユーザ)の位置(GPS手段15等により把握される)に応じて出発地を自動的に特定して対応する時刻表データファイルを選択するようにしてもよい。
図12ないし図15に、携帯電話1が時刻表データファイルをダウンロードする際等に適用できる通信シーケンスについて示す。
先ず、図12に示す、発信側携帯電話と網側の基地局との発信接続と切断シーケンスについて説明する。
発信側の端末はオフフックおよびダイアルの後に、基地局へ呼設定信号「SETUP」、発信無線状態報告信号を送信し(フェーズF0)、基地局側から呼設定受付信号「CALL PROC」を受信する(フェーズFF1)。基地局は認証手順を行った後(フェーズF2)、無線チャネル指定信号を送信する(フェーズF3)。発信側の端末は指定されたチャネルを捕捉し、無線回線の設定を行う。次に基地局から呼出信号「ALERT」を受信し(フェーズF4)、呼出音(RBT)を自端末の受話器に送出する。着信側の応答があると、基地局から発信側の端末装置へ応答信号「CONN」が送信され(フェーズF5)、ここから課金が開始されるとともに、通話が始まる(フェーズF6)。通信が終わって、発信側の端末装置から切断信号「DISC」が基地局へ送信されると(フェーズF7)、基地局は解放信号「REL」を発信側の端末装置へ送信し(フェーズF8)、ここで課金が終了する。続いて、発信側の端末装置は基地局へ解放完了信号「REL COMP」を送信し(フェーズF9)、基地局から無線チャネル切断信号を受信する(フェーズF10)。最後に発信側の端末装置は通信に使用した無線チャネルを開放し無線回線の切断を行う
(フェーズF11)。
次に、図13に示す、着信側形態電話と網側の基地局との着信接続と切断シーケンスについて説明する。
着信側の端末装置は、基地局からの呼出信号を受信すると(フェーズF20)、着信無線状態報告信号を送信し、自動的に応答のための信号を基地局へ送信する(フェーズF21)。そして、所定の認証手順での認証の後(フェーズF22)、基地局は無線チャネル指定信号を着信側の端末装置へ送信し、無線回線の設定を行う(フェーズF23)。無線回線の設定後、基地局から着信側の端末装置へ、呼設定信号「SETUP」が送信され(フェーズF24)、着信側の端末装置は着信音(RGT)を生成した後、基地局へ呼出信号「ALERT」を送信する(フェーズF25)。着信側の端末装置のオフフックにより応答信号「CONN」が基地局へ送信され(フェーズF26)、基地局が着信側の端末装置に応答確認信号「CONN ACK」を送信する(フェーズF27)。そして、通信(通話)が開始され(フェーズF28)、課金が始まる。通信が終わって、着信側の端末装置から切断信号「DISC」が基地局へ送信されると(フェーズF29)、基地局は解放信号「REL」を着信側の端末装置へ送信し(フェーズF30)、ここで課金が終了する。続いて、着信側の端末装置は基地局へ解放完了信号「REL COMP」を送信し(フェーズF31)、基地局から無線チャネル切断信号を受信する(フェーズF32)。最後に着信側の端末装置は通信に使用した無線チャネルを開放し無線回線の切断を行う(フェーズF33)。
次に、図14に示す、携帯電話等の端末が網側の基地局を介してサーバからデータをダウンロードする場合のPull型シーケンスについて説明する。
最初に端末側は基地局に対して通信登録要求信号を送出する(フェーズF40)。基地局側は認証を要求するために通信認証要求信号を端末側へ送信する(フェーズF41)。端末側は、通信認証応答信号を基地局へ送信し(フェーズF42)、基地局側は認証が成立すれば、通信登録応答信号を端末側へ送信する(フェーズF43)。端末側は、回線接続を要求するために、仮想回線接続要求信号を基地局側へ送信し(フェーズF44)、基地局は、仮想回線接続応答信号を端末側へ送信することにより(フェーズF45)、以後、通信回線が仮想的に確保される。そして、端末側はHTTPプロトコルを使用して、データを要求するGet信号を基地局側へ送信する(フェーズF46)。基地局側は、その応答信号として、Ack信号を端末側へ送信する(フェーズF47)。基地局は要求されたデータを含むResponse信号を端末側へ送信する(フェーズF48)。端末側はResponse信号の応答信号としてAck信号を基地局側へ送信する(フェーズF49)。以下、必要なだけフェーズF46ないしF49が繰り返され、端末側でのデータ取得が行われる。
次に、図15に示す、網側の基地局から携帯電話等の端末に着信通知してデータを送信(メール送信など)するPush型シーケンスについて説明する。
まず、基地局から端末側へ呼び出し信号を送信する(フェーズF60)。次に、端末側は基地局に対して通信登録要求信号を送出する(フェーズF61)。基地局側は認証を要求するために通信認証要求信号を端末側へ送信する(フェーズF62)。端末側は、通信認証応答信号を基地局へ送信し(フェーズF63)、基地局側は認証が成立すれば、通信登録応答信号を端末側へ送信する(フェーズF64)。基地局は、回線接続を要求するために、仮想回線接続要求信号を端末側へ送信し(フェーズF65)、端末側は、仮想回線接続応答信号を基地局側へ送信することにより(フェーズF66)、通信回線が仮想的に確保される。基地局は着信通知信号を端末側へ送信し(フェーズF67)、端末側はその応答として、Ack信号を基地局側へ送信する(フェーズF68。端末側はデータを要求するために、Get信号を基地局側へ送信する(フェーズF69)。基地局側はその応答信号として、Ack信号を端末側へ送信する(フェーズF70)。基地局は要求されたデータを含むResponse信号を端末側へ送信する(フェーズF71)。端末側はResponse信号の応答信号としてAck信号を基地局側へ送信する(フェーズF72)。以下、必要なだけフェーズF69ないしF72が繰り返され、端末側でのデータ取得が行われる。
以上説明したこれらのプロトコルは、携帯電話1における時刻表プログラムや時刻データファイルのダウンロードに使用される。また、現在の時刻情報、音楽情報、動画情報、静止画情報等の情報も必要に応じてサーバからダウンロードされる。
また、それらのプロトコル中に、自装置の端末識別情報(電話番号、端末番号等)やサービス識別情報(電話番号、メールアドレス、URL、通話、電子メール、インターネットアクセス、時刻データダウンロード等)を含ませることができる。さらに、自装置の端末識別情報やサービス識別情報を、それぞれについて複数持ち、それらを選択して使用することにより、特定のサービスを特定の端末識別情報で使用することや、選択した端末識別情報に課金するなど多彩なサービスを享受することができる。
また、以上本発明に係る時刻表表示装置を携帯電話に適用した場合について説明したが、本発明に係る時刻表表示装置は、携帯電話に限らず、その他の装置、具体的には、ICカード、ICタグリーダ装置、IP電話、IPテレビ電話、腕時計、移動無線機、無線LANを使用したIP電話、IP端末装置、一般加入者電話機、通信機能付コンピュータ、PHS、PDA等の通信機能を備えた端末装置に広く適用できるものである。それらの各通信機能を備えた端末装置の構成は公知であるため、ブロック図による図示は省略するが、本発明の特徴に係る各手段は携帯電話1における場合と同様に、それら各通信機能を備えた端末装置においても備えることができるものである。
また、以上説明した本発明を実施するための最良の形態において記載があって、特にブロック図に図示していない「〜手段」は、専用ハードウェアで構成されているか、あるいはCPU,ROM,RAMと若干のハードウェアで構成されているものである。
また、以上説明した本発明を実施するための最良の形態及びその構成要素は、本発明の特徴を備えている限り適宜組み合わせ可能であることはいうまでもない。また、多数の発明が本明細書に記載されているため、そのすべての組み合わせの説明とその効果を記載することは事実上不可能であるが、その組み合わせの具体的な実施と効果については当業者が想定できるものは、本明細書に記載されているものとみなすことができるのは言うまでもないことである。また、本発明において複数の要素(構成)を持つ場合には、その要素の数は本実施例に記載している要素の数には限定されるものではない。