JP4627073B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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本発明は、液晶表示パネルを用いて画像を表示する液晶表示装置に関し、特に液晶表示パネルの応答特性に起因する動画表示の際の画質劣化を改善することが可能な液晶表示装置に関するものである。
近来、パーソナルコンピュータやテレビ受信機などの軽量化、薄形化によってディスプレイ装置も軽量化、薄形化が要求されており、このような要求に従って陰極線管(CRT)の代わりに液晶表示装置(LCD)のようなフラットパネル型ディスプレイが開発されている。
LCDは二つの基板の間に注入されている異方性誘電率を有する液晶層に電界を印加し、この電界の強さを調節して基板を透過する光の量を調節することによって所望の画像信号を得る表示装置である。このようなLCDは携帯の簡便なフラットパネル型ディスプレイのうちの代表的なものであり、この中でも薄膜トランジスタ(TFT)をスイッチング素子として用いたTFT LCDが主に用いられている。
最近は、LCDがコンピュータのディスプレイ装置だけでなく、テレビ受信機のディスプレイ装置として広く用いられるため、動画像を具現する必要が増加してきた。しかしながら、従来のLCDは応答速度が遅いために動画像を具現するのは難しいという短所があった。
このような液晶の応答速度の問題を改善するために、1フレーム前の入力画像信号と現フレームの入力画像信号の組み合わせに応じて、予め決められた現フレームの入力画像信号に対する階調電圧より高い(オーバーシュートされた)駆動電圧或いはより低い(アンダーシュートされた)駆動電圧を液晶表示パネルに供給する液晶駆動方法が知られている(特開平4−365094号公報、特開2002−62850号公報等)。以下、本願明細書においては、この駆動方式をオーバーシュート(OS)駆動と定義する。
従来のオーバーシュート駆動回路の概略構成を図23に示す。すなわち、これから表示するM番目のフレームの入力画像データ(Current Data)と、フレームメモリ(FM)1に保存されたM−1番目のフレームの入力画像データ(Previous Data)とを強調変換部2に読み出し、両データの階調遷移パターンとM番目のフレームの入力画像データとを、OSテーブルメモリ(ROM)3に保存されている付加電圧データ一覧表と照合し、照合して見つけ出した印加電圧データ(強調変換パラメータ)に基づいてM番目のフレームの画像表示に要する書込階調データ(強調変換信号)を決定し、電極駆動部4を介して液晶表示パネル5に印加する。ここでは、強調変換部2とOSテーブルメモリ3とにより強調変換手段を構成している。
ここで、上述のOSテーブルメモリ3に格納されている印加電圧データは、液晶表示パネル5の光学応答特性の実測値から予め得られるものであり、例えば表示信号レベル数すなわち表示データ数が8ビットの256階調である場合、図24に示すように、256の全ての階調に対する印加電圧データを持っていても良いし、例えば32階調毎の9つの代表階調についての強調変換パラメータ(実測値)のみを記憶しておき、その他の印加電圧データについては、上記実測値から線形補完等の演算で求めるようにしても良い。
一般的に液晶表示パネルにおいては、ある中間調から別の中間調に変更させる時間は長く、中間調を1フレーム期間(例えば60Hzのプログレッシブスキャンの場合は16.7msec)内に表示することができず、残像が発生するだけでなく、中間調を正しく表示することができないという課題があったが、上述のオーバーシュート駆動回路を用いることにより、図25に示すように、目標の中間調を短時間(1フレーム期間内)で表示することが可能となる。
一方、動画像を具現する用途に従来から主として用いられてきた陰極線管(CRT)に対して、LCDにおいては、動きのある画像を表示した場合に、観視者には動き部分の輪郭がぼけて知覚されてしまうという、いわゆる「動きぼけ」の欠点が知られている。動画表示における動きぼけが液晶の光学応答時間の遅れ以外に、例えば特開平9−325715号公報に記載されているように、LCDの表示方式そのものにも起因するという指摘がなされている。電子ビームを走査して蛍光体を発光させて表示を行うCRT表示装置においては、各画素の発光は蛍光体の若干の残光はあるものの概ねインパルス状となる、いわゆるインパルス型表示方式となっている。
これに対して、LCD表示装置においては、液晶に電界を印加することにより蓄えられた電荷が次に電界を印加するまで比較的高い割合で保持されるため(特にTFT LCDにおいては、画素を構成するドット毎にTFTスイッチが設けられており、さらに通常は各画素毎に補助容量が設けられているので蓄えられた電荷の保持能力がきわめて高い)、液晶画素が次のフレームの画像情報に基づく電界印加により書き換えられるまで発光し続けるという、いわゆるホールド型表示方式である。
このような、ホールド型表示装置においては、画像表示光のインパルス応答が時間的な広がりを持つため、時間周波数特性が劣化して、それに伴い空間周波数特性も低下し、観視画像のぼけが生じる。そこで、例えば特開平9−127917号公報、特開平11−109921号公報には、入力画像信号の1フレーム期間内において映像信号と黒信号とを繰り返し液晶表示パネルに書き込むことにより、ある映像信号のフレームを走査してから次のフレームを走査するまで、画素の発光時間(画像表示期間)を短縮して、擬似的なインパルス型表示を実現する、所謂黒書込型の液晶表示装置が提案されている。
これは、電極駆動部において、各走査線を画像表示のために選択する以外に、黒表示のために再度選択するとともに、それに応じて入力画像信号及び黒表示信号をデータ線へ供給するという一連の動作を1フレーム周期で行うことで、図26に示すように、あるフレーム画像表示と次のフレーム画像表示との間に黒信号を表示する期間(黒表示期間)を発生させるものである。
すなわち、480本の走査線(ゲート線)を有する液晶表示パネルの場合、ゲート線Y1〜Y480は、図27に示すように、1フレーム周期中において画像信号を画素セルに書き込むために、タイミングを少しずらして順次立ち上げられる。480本すべてのゲート線を立ち上げて、画像信号を画素セルに書き込むことで1フレーム周期が終了する。このとき、画像信号の書き込みのための立ち上げから、1/2フレーム周期程遅れて、ゲート線Y1〜Y480を再度立ち上げて、各画素セルにデータ線Xを介して黒を表示する電位を供給する。これにより、各画素セルは黒表示状態となる。
すなわち、各ゲート線Yは、1フレーム周期において、異なる期間で2回高レベルとなる。1回目の選択により画素セルは一定期間画像データを表示し、それに続く2回目の選択で、画素セルは強制的に黒表示を行う。このように、1フレーム期間内に画像表示期間と黒表示期間とを設けることによって、擬似的にホールド型駆動の表示状態からCRTのようなインパルス型駆動の表示に近づけることができ、動画表示の際に生じる動きぼけによる画質劣化を改善することが可能となる。
特開平4−365094号公報 特開2002−62850号公報 特開平9−325715号公報 特開平9−127917号公報 特開平11−109921号公報
上述のとおり、従来のオーバーシュート駆動方法は、入力画像信号の前フレームデータ(Previous Data)と現フレームデータ(Current Data)とから、液晶が1フレーム期間(16.7msec)経過後に現フレームデータの定める透過率となる階調電圧を求め、これを現フレーム期間にて液晶表示パネル5に印加するものであるが、このようなオーバーシュート駆動方法を上述した黒書込型の液晶表示装置にそのまま適用することはできない。
すなわち、上述のようなオーバーシュート駆動方法においては、現フレームデータが印加される直前の液晶が、前フレームデータの定める透過率(目標階調)に到達していることを前提に、現フレームデータの強調変換を行っているため、Previous Dataとして1フレーム前の画像データを強調変換部2に入力している。
しかしながら、上述した黒書込型の液晶表示装置においては、入力画像信号(の階調レベル)に関わらず、電極駆動部4により強制的に入力画像信号の1フレーム期間の後半(1/2フレーム期間=8.3msec)に黒表示信号を液晶に印加するため、現フレームデータが印加される直前の液晶は、前フレームデータの定める透過率とは異なる透過率となっており、1フレーム前の入力画像信号に基づいて強調変換を行った場合、正しい強調変換信号(書込階調データ)を求めることができず、中間調表示を含む動画像に対する液晶の応答性、忠実性を十分に実現することができない。
さらに、上記したオーバーシュート駆動方法において、中間階調を表示する際には強調変換処理によって液晶の応答速度を改善することができるが、入力画像データが例えば中間階調から黒階調(0階調)に遷移するような場合、黒階調(0階調)の入力画像データを0階調以下の書込階調データに強調変換して液晶表示パネル5へ供給することはできないので、液晶の応答速度を改善することができず、従って、液晶が目標階調である黒階調に到達するのに必要な時間を短縮させることが困難である。
すなわち、黒書込型の液晶表示装置において、入力画像信号の1フレーム期間の後半(1/2フレーム期間=8.3msec)に対する黒表示信号(0階調)の書き込み時には、上述のオーバーシュート駆動方法を用いたとしても液晶応答速度の改善は期待できず、入力画像信号の1フレーム期間の前半(1/2フレーム期間=8.3msec)に書き込まれた現フレームデータの階調値によっては、当該フレーム期間の後半(黒表示期間)内に液晶が黒階調に到達しない。
このような状態で、液晶が黒階調に到達していることを前提にオーバーシュート駆動を行って、次フレームデータに強調変換を施すと、液晶が次フレームデータの定める透過率以上に応答してしまい、正しい画像表示ができなくなるばかりか、場合によっては誤差がなしくずし的に増大して、除々に画素が白化してしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、入力画像信号の1フレーム期間内に黒表示期間を設けて動きぼけによる画質劣化を抑制するとともに、画像信号に対して適切な強調変換を施すことにより、液晶の応答特性を補償して高画質な画像表示を実現することが可能な液晶表示装置を提供するものである。
本願の第1の発明は、液晶表示パネルを用いて、画像を表示する液晶表示装置であって、入力画像信号のフレーム周波数をN倍に変換することにより、垂直表示期間が1/Nに短縮された画像信号を繰り返し出力するフレーム周波数変換手段と、入力画像信号の1フレーム期間内における少なくともN番目の垂直表示期間に黒表示信号を挿入する黒挿入手段と、前記フレーム周波数変換された画像信号から、前記液晶表示パネルが前記フレーム周波数変換された画像信号の1垂直表示期間経過後に該画像信号の定める透過率に到達するような強調変換信号を求める強調変換手段と、前記強調変換手段により強調変換された画像信号と、強調変換されない画像信号とを、前記フレーム周波数変換された画像信号の垂直表示期間単位で切替出力する信号切替手段とを設けたことを特徴とする。
本願の第2の発明は、前記強調変換手段が、前記フレーム周波数変換された画像信号の1垂直表示期間前後における階調遷移に対応した強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする。
本願の第3の発明は、前記強調変換手段が、前記フレーム周波数変換された画像信号の現垂直表示期間における階調レベルに対応した強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする。
本願の第4の発明は、前記強調変換手段が、前記入力画像信号の1フレーム期間前後における階調遷移に対応した強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする。
本願の第5の発明は、前記強調変換手段が、1フレーム期間前の入力画像信号に続けて黒表示信号が所定の垂直表示期間だけ前記液晶表示パネルに供給された場合、該所定の垂直表示期間後に最終到達する階調レベルを基に求められた強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置によれば、入力画像信号の1フレーム期間内に画像表示期間と黒表示期間とを設けて動きぼけによる画質劣化を抑制するとともに、前記画像表示期間で液晶が入力画像信号の定める透過率に到達するように適切な強調変換を施すことにより、液晶の応答特性を補償して高画質な画像表示を実現することが可能となる。
本発明の液晶表示装置は、上記のような構成としているので、入力画像信号の1フレーム期間内に画像表示期間と黒表示期間とを設けて動きぼけによる画質劣化を抑制するとともに、前記画像表示期間で液晶が入力画像信号の定める透過率に到達するように適切な強調変換を施すことにより、液晶の応答特性を補償して高画質な画像表示を実現することが可能となる。
以下、本発明の第1実施形態を、図1乃至図4とともに詳細に説明するが、上記従来例と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図1は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図、図2は本実施形態の液晶表示装置における各部動作例を示すタイミングチャート、図3は本実施形態の液晶表示装置におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図、図4は本実施形態の液晶表示装置における表示動作原理を示す概略説明図である。
本実施形態の液晶表示装置は、図1に示すように、入力画像信号(ここでは、60Hzのプログレッシブスキャン信号)から垂直/水平同期信号を抽出する同期抽出部6と、該同期抽出部6で抽出された垂直/水平同期信号等に基づいて、各部の動作制御を行う制御CPU7と、該制御CPU7からの制御信号に基づいて、入力画像信号のフレーム周波数を2倍(120Hz)に変換するフレーム周波数変換部8と、黒レベル固定の黒表示信号を発生する黒信号発生部9と、フレーム周波数変換部8でフレーム周波数変換された画像信号と黒信号発生部9より出力された黒表示信号とを、制御CPU7からの制御信号に基づいて切替出力する信号切替部10(黒挿入手段)とを備えている。
ここで、フレーム周波数変換部8は、例えばフレームメモリを備えたものであり、入力画像信号の1フレーム分の画像をフレームメモリに記憶した後、制御CPU7からの制御信号に基づいて、図2(b)に示すように、2倍のフレーム周波数(120Hz)で画像信号を2回繰り返し読み出すことで、液晶表示パネル5に対するフレーム表示周期(垂直表示周期)が1/120秒(8.3msec)に時間軸圧縮された画像信号を連続して出力する。
また、信号切替部10は、制御CPU7からの制御信号に基づいて、入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内の後半部分(8.3msec)、すなわち2番目の垂直表示期間で黒表示信号を選択出力することにより、図2(c)に示すように、入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内で2倍速変換された画像信号に続けて黒表示信号を挿入して出力することが可能となっている。
さらに、本実施形態におけるOSテーブルメモリ(ROM)13には、1垂直表示期間(=8.3msec)内で現垂直表示期間の画像データ(Current Data)の目標階調に液晶が応答可能な強調変換パラメータが格納されている。ここでは、図3に示すように、1垂直表示期間前後における32階調毎の9つの代表階調についての強調変換パラメータが格納されている。尚、これらの強調変換パラメータは液晶表示パネル5の光学応答特性の実測値により求められる。
すなわち、フレームメモリ(FM)11には、図2(d)に示すように、液晶表示パネル5に対するフレーム表示周期(垂直表示周期=8.3msec)で画像データの書き込み/読み出しが行われ、現垂直表示期間の画像データ(Current Data)が書き込まれるとともに、1垂直表示期間前の画像データ(Previous Data)が読み出されて、強調変換部12に出力される。
強調変換部12は1垂直表示期間前後における画像データの階調遷移から、OSテーブルメモリ(ROM)13を参照して、対応する強調変換パラメータを読み出し、この強調変換パラメータを用いて1垂直表示期間(=8.3msec)経過後に液晶が現画像データの定める透過率となる強調変換信号(書込階調データ)を求め、電極駆動部14に出力する。
これによって、電極駆動部14は、図4に示すように、入力画像信号の1フレーム周期で画像信号の書込走査と黒信号の書込走査とを繰り返し行うことにより、画像表示期間を入力画像信号の1/2フレーム期間(=8.3msec)に短縮して、擬似的なインパルス型表示を実現することができる。また、画像信号に対して1/2フレーム期間(画像表示期間)内に目標階調輝度を得るための強調変換処理(オーバーシュート駆動)を施すことができるため、中間調表示を含む動画像に対する液晶の応答性、忠実性を十分に実現することが可能となる。
尚、本実施形態においては、強調変換部12とOSテーブルメモリ(ROM)13とで強調変換手段を構成しているが、OSテーブルメモリを設ける代わりに、例えば遷移前の階調と遷移後の階調とを変数とする2次元関数f(pre,cur)を用意しておき、これを用いて垂直表示周期(走査周期)に対する液晶表示パネル5の光学応答特性を補償する強調変換信号を求める構成としても良い。
また、本実施形態のように、遷移前の階調と遷移後の階調とをアドレスとした2次元マトリクス状のOSテーブルメモリ13を設けることにより、入力画像信号のフレーム周波数を任意のN(N=自然数)倍に変換し、1/Nに短縮された垂直表示期間前後における画像信号の階調遷移に基づいて、オーバーシュート駆動を行うことが可能である。
ここで、上記実施形態のように、入力画像信号のフレーム周波数を2倍に変換することで、液晶表示パネル5に対する垂直表示期間を入力画像信号の1/2フレーム期間とし、その前半を画像表示期間、後半を黒表示期間としている場合、画像信号を書き込む直前には液晶が必ず黒階調に到達している(遷移前が0階調である)ことを前提に、黒信号から画像信号への階調遷移に関する1次元のOSテーブルメモリ(ROM)を設けて、強調変換処理を行うように構成しても良い。
これについて、本発明の第2実施形態として、図5乃至図7とともに説明するが、上述した第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図5は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図、図6は本実施形態の液晶表示装置における各部動作例を示すタイミングチャート、図7は本実施形態の液晶表示装置におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図である。
本実施形態の液晶表示装置は、図5に示すように、強調変換部22の後段に信号切替部10(黒挿入手段)を設け、強調変換部22により強調変換処理が施された2倍速の画像信号(図6(c)参照)に対し、図6(d)に示すように、入力画像信号の1/2フレーム期間(2番目の垂直表示期間)に黒表示信号を挿入している。尚、上記第1実施形態と同様、黒表示信号を挿入するための信号切替部10は、強調変換部22の前段に設けても良い。
また、本実施形態では、OSテーブルメモリとして、図7に示すような、黒信号から画像信号への階調遷移に関する1次元のOSテーブルメモリ(ROM)23を設けている。すなわち、遷移前階調(Previous Data)が常に0階調(黒階調)と仮定して、現画像データの階調レベルのみから一意に決定される強調変換パラメータを格納したOSテーブルメモリ(ROM)23を設け、強調変換部22は、この1次元のOSテーブルメモリ(ROM)23を参照して、1垂直表示期間(=8.3msec)経過後に液晶が現画像データの定める透過率となる強調変換信号(書込階調データ)を求める構成としている。
以上のように構成することで、現垂直表示期間の画像データのみから、該画像データに対してオーバーシュート駆動(強調変換処理)を施すことができるので、フレームメモリ(FM)を不要とすることが可能になるともに、OSテーブルメモリの容量を大幅に削減することができる。さらに、液晶表示パネル5の光学応答特性に対する測定時間の短縮につながり、また測定誤差により発生する画質劣化を防止することも可能となる。
尚、上述した第1、第2実施形態においては、入力画像信号のフレーム周波数を2倍(120Hz)に変換して、入力画像信号の1フレーム期間の後半(1/2フレーム期間)に相当する垂直表示期間に黒表示信号を挿入するものについて説明したが、本発明はこれに限らず、入力画像信号のフレーム周波数を任意のN(N=自然数)倍に変換した上で、適宜黒表示信号を挿入して、オーバーシュート駆動を行うように構成しても良い。
これについて、本発明の第3実施形態として、図8乃至図13とともに説明するが、上述した第1、第2実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図8は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図、図9は本実施形態の液晶表示装置における各部動作例を示すタイミングチャートである。
また、図10は本実施形態の液晶表示装置におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図、図11は本実施形態の液晶表示装置における表示動作原理を示す概略説明図、図12は本実施形態の液晶表示装置における他の各部動作例を示すタイミングチャート、図13は本実施形態の液晶表示装置における他の表示動作原理を示す概略説明図である。
本実施形態の液晶表示装置は、図8に示すように、制御CPU17からの制御信号に基づいて、強調変換部32で強調変換処理が施された画像データと、強調変換処理が施されない画像データとを切り替えて、電極駆動部34へ出力する信号切替部30(信号切替手段)を設けている。すなわち、所定の垂直表示期間においては、強調変換処理が施されない画像信号(或いは、黒表示信号)をスルー出力する。
ここで、本実施形態におけるフレーム周波数変換部18は、制御CPU17からの制御信号に基づいて、図9(b)に示すように、フレームメモリに書き込んだ1フレーム分の入力画像信号を3倍のフレーム周波数(180Hz)で3回繰り返し読み出すことで、液晶表示パネル5に対するフレーム表示周期(垂直表示周期)が1/180秒(5.6msec)に時間軸圧縮された画像信号を連続して出力する。
また、信号切替部10(黒挿入手段)は、制御CPU17からの制御信号に基づいて、入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内の最後尾部分(5.6msec)、すなわち3番目の垂直表示期間で黒表示信号を選択出力することにより、図9(c)に示すように、1フレーム期間(16.7msec)内で3倍速変換された画像信号を2回繰り返した後に黒表示信号を出力することが可能となっている。
さらに、本実施形態におけるOSテーブルメモリ(ROM)33には、1垂直表示期間(=5.6msec)内で現垂直表示期間の画像データ(Current Data)の目標階調に液晶が応答可能な強調変換パラメータが格納されている。ここでは、図10に示すように、黒信号から画像信号への階調遷移に関する32階調毎の9つの代表階調についての強調変換パラメータが格納された1次元のOSテーブルメモリ(ROM)33を用いた例について説明するが、図3に示したような、1垂直表示期間前後における画像データの階調レベルをアドレスとした2次元マトリクス状のテーブルを用いても良い。この場合、信号切替部30は不要となるが、1垂直表示期間前の画像信号を記憶するフレームメモリが必要となる。
また、2垂直表示期間(=11.1msec)内で現垂直表示期間の画像データ(Current Data)の目標階調に液晶が応答可能な強調変換パラメータが格納されたOSテーブルメモリ(ROM)を設けても良く、このように構成した場合も信号切替部30は不要となる。
本実施形態の強調変換部32は、現垂直表示期間における画像データの階調レベルから、OSテーブルメモリ(ROM)33を参照して、対応する強調変換パラメータを読み出し、この強調変換パラメータを用いて1垂直表示期間(=5.6msec)経過後に液晶が現画像データの定める透過率となる強調変換信号(書込階調データ)を求め、電極駆動部34に出力する。
また、信号切替部30は、図9(d)に示すように、制御CPU17からの制御信号に基づいて、入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内の最前頭部分(5.6msec)、すなわち1番目の垂直表示期間で強調変換部32による強調変換信号を選択出力するとともに、次の2番目の垂直表示期間では強調変換部32により強調変換が施されない画像信号を選択出力する。
これによって、1番目の垂直表示期間で現画像データの定める透過率に誤差(オーバーシュート駆動に伴う液晶応答誤差)が生じている場合であっても、2番目の垂直表示期間で現画像データの定める透過率に応答到達させることが可能である。さらに、最後の3番目の垂直表示期間では入力黒信号が(0階調以下に強調変換することは不可能であるので)そのままスルー出力される。
すなわち、電極駆動部34は、図11に示すように、入力画像信号の1フレーム周期で強調変換された画像信号の書込走査と強調変換されない画像信号の書込走査と黒信号の書込走査とを繰り返し行うことで、画像表示期間を入力画像信号の2/3フレーム期間(=11.1msec)に短縮して、擬似的なインパルス型表示を実現することができる。
また、画像信号に対して1/3フレーム期間(1垂直表示期間=5.6msec)内に目標階調輝度を得るための強調変換処理(オーバーシュート駆動)を施すとともに、この1/3フレーム期間における到達階調輝度に誤差が生じたとしても、これを後続の1/3フレーム期間で補正(吸収)して、2/3フレーム期間(画像表示期間)内で正確に目標階調輝度を表示することができるため、中間調表示を含む動画像に対する液晶の応答性、忠実性を十分に実現することも可能となる。
尚、上記一例においては、黒表示期間として設定された、入力画像信号の1/3フレーム期間(1垂直表示期間=5.6msec)内で液晶が必ず黒階調(0階調)に応答することを前提にしているが、液晶の応答速度は温度依存性が非常に大きく、特に低温時の入力信号に対する追従性が極端に悪くなり、応答時間が増大する。ところが、上述のとおり、黒階調(0階調)データを0階調以下に強調変換することはできないので、オーバーシュート駆動を用いても液晶が目標階調である黒階調に到達するのに必要な時間を短縮させることは困難である。
従って、装置内温度が低い場合等には、図12(c)に示すように、信号切替部10にて入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内の後尾部分(11.1msec)、すなわち2〜3番目の垂直表示期間で黒表示信号を選択出力することにより、入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内で3倍速変換された画像信号の後に黒表示信号を2回繰り返して出力するように構成しても良い。
この場合も、図12(d)に示すように、信号切替部30では、入力画像信号の1フレーム期間(16.7msec)内における1番目の垂直表示期間で強調変換部32による強調変換信号を選択出力するとともに、続く2〜3番目の垂直表示期間では入力黒信号をそのままスルー出力することによって、図13に示すように、入力画像信号の1フレーム周期で強調変換された画像信号の書込走査に続けて、黒表示信号の書込走査を2回繰り返し、2倍の黒表示期間(2/3フレーム期間=11.1msec)を確保することができる。その結果、液晶の応答特性が悪い環境下であっても、確実に液晶を黒階調に応答到達させることが可能となる。
尚、黒表示期間の増大(画像表示期間の短縮)に伴い、液晶表示パネル5の裏面に配設されたバックライト光源(図示せず)の発光輝度(バックライト輝度)を増大させることで、入力画像信号に対する表示輝度(ピーク輝度)を向上させることが可能である。
以上のように、信号切替部10による黒表示信号の選択期間を、装置内温度などに応じて適宜切り替えることにより、入力画像信号の各フレーム期間終了直前には常に液晶を黒階調に応答到達させることができ、従って、各フレーム画像データの定める透過率に誤差を発生させることなく、正しい画像表示を実現することが可能となる。尚、液晶表示パネル5の光学応答特性に応じて、黒表示期間を確保するために、常に入力画像信号の1フレーム期間内におけるn〜N番目(2≦n≦Nなる任意の自然数)の垂直表示期間に黒表示信号を挿入するように構成しても良く、この場合は信号切替部30が不要となる。
以上説明したように、本発明の液晶表示装置においては、入力画像信号のフレーム周波数を任意のN(N=自然数)倍に変換した上で、入力画像信号の1フレーム期間内における少なくともN番目の垂直表示期間に黒表示信号を挿入して、オーバーシュート駆動を行うことにより、入力画像信号の1フレーム期間内に黒表示期間を設けて動きぼけによる画質劣化を抑制するとともに、画像表示期間に液晶が所望の階調輝度に応答到達することを可能として、高画質な画像表示を実現することができる。
また、入力画像信号の1フレーム期間内における少なくとも1番目の垂直表示期間においては、強調変換処理が施された画像信号を液晶表示パネルに供給するとともに、その他の垂直表示期間においては、強調変換処理が施されない画像信号をそのまま液晶表示パネルに供給することにより、遷移前階調が常に黒階調であると仮定して、現画像データのみから一意に決定される強調変換パラメータを格納した1次元のOSテーブルメモリ(ROM)を用いたオーバーシュート駆動を行うことが可能となる。
さらに、当該装置の使用環境や液晶表示パネルの光学応答特性に基づいて、入力画像信号の1フレーム期間内における黒表示信号の挿入期間(黒表示期間)を適宜切り替え設定することにより、常に黒表示期間内で液晶を黒階調に応答到達させることが可能となり、従って、後続する画像表示期間内に画像データの定める目標階調輝度を表示することができるため、動画像に対する液晶の応答性、忠実性を十分に実現することが可能となる。
尚、上述した本発明の第1〜第3実施形態においては、画像データがどのような階調レベルであっても、該画像データを表示する画像表示期間の後に続く所定の黒表示期間内に液晶が黒階調に完全応答到達する、すなわち黒階調への遷移応答が高速な特性を有する液晶表示パネルを用いることを前提にしているが、特に中間階調から黒階調への応答時間を短縮することは困難であり、画像データの階調レベルによってはその後の黒表示期間内で液晶が黒階調に応答到達しない場合が考えられる。
例えば図14に示すように、入力画像信号の1/2フレーム期間に黒表示期間を設定した黒書込型の液晶表示装置において、64階調の画像データが連続して入力される場合、初期階調(Previous Data)を0階調として、画像表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)内に液晶を目標階調(64階調)に応答させるための118階調の強調変換信号(書込階調データ)を液晶表示パネルに供給する。これによって、1/2フレーム期間経過後には、液晶は64階調の目標階調に到達する。
次に、0階調の黒表示信号(書込階調データ)を黒表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)だけ液晶表示パネルに供給するが、1/2フレーム期間経過後には、液晶は目標である黒階調(0階調)に到達応答せず、30階調の到達階調輝度しか得ることができないとする。にもかかわらず、液晶が黒階調(0階調)に到達していることを前提に、次の画像表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)で118階調の強調変換信号(書込階調データ)を液晶表示パネルに供給すると、1/2フレーム期間経過後の液晶の到達階調は、目標階調(64階調)より大きくなってしまい、表示階調輝度に誤差が生じることとなる。
このように、所定の黒表示期間内に液晶が黒階調(0階調)に応答していないにもかかわらず、該黒表示期間内に液晶が黒階調(0階調)に応答到達していることを前提にオーバーシュート駆動を行って、次フレーム画像データに強調変換を施した場合、液晶が次フレーム画像データの定める透過率以上に応答してしまい、正しい画像表示ができなくなるばかりか、場合によっては誤差がなしくずし的に増大して除々に画素が白化してしまうという問題が発生する。
そこで、画像表示信号に続けて黒表示信号の書き込みを行った場合、予め決められた所定の黒表示期間内に液晶が実際に到達可能な階調輝度を考慮した強調変換パラメータを用いて、画像信号に強調変換処理(オーバーシュート駆動)を施すことにより、上述したような白化等の画質劣化を防止することが可能となる。
これについて、本発明の第4実施形態として、図15乃至図18とともに説明するが、上述した第1〜第3実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図15は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図、図16は本実施形態の液晶表示装置における各部動作例を示すタイミングチャート、図17は本実施形態の液晶表示装置におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図、図18は本実施形態の液晶表示装置において64階調の画像データが連続して入力された時の表示階調輝度を示す概略説明図である。
本実施形態の液晶表示装置は、図15に示すように、フレーム周波数変換部8で2倍速変換された画像信号における2番目の垂直表示期間に黒表示信号を挿入する信号切替部10と、2垂直表示期間(すなわち、入力画像信号の1フレーム期間)前後における画像データの階調遷移から、OSテーブルメモリ(ROM)43を参照して強調変換処理を施す強調変換部42とを設けて構成している。
すなわち、フレームメモリ(FM)41には、図16(d)に示すように、現垂直表示期間の画像データ(Current Data)が書き込まれるとともに、2垂直表示期間前の画像データ(Previous Data)が読み出されて、強調変換部42に出力される。
従って、強調変換部42では、図16(e)に示すように、入力画像信号の1フレーム期間前後における階調遷移から、OSテーブルメモリ(ROM)43を参照して、対応する強調変換パラメータを読み出し、この強調変換パラメータを用いて1垂直表示期間(=8.3msec)経過後に液晶が現画像データの定める透過率に応答する強調変換信号(書込階調データ)を求め、電極駆動部14に出力する。
これによって、電極駆動部4では、強調変換処理された画像信号の書込走査と黒信号の書込走査とを、入力画像信号の1フレーム周期で繰り返し行うことが可能となっている。
ここで、本実施形態におけるOSテーブルメモリ(ROM)43には、図17に示すように、画像データの階調遷移に関する32階調毎の9つの代表階調についての強調変換パラメータが2次元マトリクス状に格納されており、この強調変換パラメータは、前画像データの表示後、黒表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)だけ液晶に黒表示データが供給された場合、該1/2フレーム期間(8.3msec)後に最終到達する階調輝度を基に実測された値から求められたものである。
例えば64階調のフレーム画像データが入力された場合、図14に示したとおり、入力画像信号の1フレーム期間の前半(画像表示期間=8.3msec)では、オーバーシュート駆動を行うことによって、液晶は目標階調である64階調輝度に到達しているが、1フレーム期間の後半(黒表示期間=8.3msec)では、液晶は目標階調である0階調輝度に到達できず、30階調輝度にしか到達しない。
従って、次のフレーム画像データに対してオーバーシュート駆動を行う場合、その直前における液晶の到達階調である30階調に対して強調変換量を求める必要がある。そこで、本実施形態のOSテーブルメモリ(ROM)43においては、前画像データが64階調のアドレスには、30階調からスタートして1/2フレーム期間(画像表示期間=8.3msec)内に液晶が現画像データに対応した目標階調輝度に到達可能な強調変換パラメータが格納されている。
このOSテーブルメモリ(ROM)43を参照することにより、例えば64階調のフレーム画像データが連続して入力される場合、次のフレーム画像データ(64階調)に対して70階調の強調変換信号を求めることができ、図18に示すように、黒表示期間に続く1/2フレーム期間(画像表示期間=8.3msec)で、目標階調である64階調輝度に液晶を応答させることが可能となる。
以上のとおり、本実施形態の液晶表示装置によれば、所定の黒表示期間内に液晶が完全に黒階調まで応答到達しない場合であっても、実際の最終到達階調に基づいて後続の画像表示期間に表示される画像データに対し強調変換処理を行うことが可能であるので、常に正しい画像表示を行うことができ、画素の白化等による画質劣化の発生を防止することが可能となる。
尚、本実施形態においては、入力画像信号のフレーム周波数を2倍(120Hz)に変換して、入力画像信号の1フレーム期間内の後半(1/2フレーム期間)に相当する垂直表示期間に対し、黒表示信号を挿入するものについて説明したが、本発明はこれに限らず、入力画像信号のフレーム周波数を任意のN(N=自然数)倍に変換した上で、適宜黒表示信号を挿入して、オーバーシュート駆動を行うように構成しても良いことは言うまでもない。
この場合も、液晶表示パネルに黒表示信号が供給される黒表示期間で液晶が実際に応答可能な到達階調に基づき設定された強調変換パラメータを用いて、入力画像信号の1フレーム期間前後における階調遷移から、次の画像表示期間内に所望の階調輝度を得ることができる強調変換信号を求め、液晶表示パネルに供給すれば良い。
また、本実施形態においては、黒表示信号を挿入するための信号切替部10を強調変換部42の前段に設けたものについて説明したが、強調変換部の後段に黒表示信号を挿入するための信号切替部(黒挿入手段)を設けて構成しても良い。
これについて、本発明の第5実施形態として、図19及び図20とともに説明するが、上述した第1〜第4実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図19は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図、図20は本実施形態の液晶表示装置における各部動作例を示すタイミングチャートである。
本実施形態の液晶表示装置は、図19に示すように、制御CPU7からの制御信号に基づいて黒表示信号の挿入を行う信号切替部10(黒挿入手段)を強調変換部12の後段に設け、フレーム周波数変換部8で2倍速に変換された画像信号における1垂直表示期間前後の階調遷移から、OSテーブルメモリ(ROM)43を参照して、強調変換処理が施された強調変換信号に対し、図20(d)に示すように、入力画像信号の1/2フレーム期間(2番目の垂直表示期間)に黒表示信号を挿入している。
このような構成とすることで、上述の第4実施形態と同様、入力画像信号の1フレーム期間の後半50%を黒表示期間として動きぼけによる画質劣化を防止することができる。ここで、強調変換部12は、OSテーブルメモリ(ROM)43を参照して、直前の黒表示期間内において実際に得られる最終到達階調に基づいた強調変換信号を求めることができるので、画像表示期間では画像信号に対応した所望の階調輝度表示を行うことが可能となり、中間調表示を含む動画像に対する液晶の応答性、忠実性を十分に実現することができる。
尚、上述した本発明の第1〜第5実施形態においては、入力画像信号のフレーム周波数を高周波数(N倍)に変換した上で、黒表示信号を挿入するとともに、オーバーシュート駆動を行うものについて説明したが、本発明はこれに限らず、図26及び図27とともに上述したような、入力画像信号のフレーム周波数変換を行うことなく、異なる複数の走査線に対し画像信号と黒表示信号とを同時に書き込む複数ライン同時書込方式に適用することも可能である。
これについて、本発明の第6実施形態として、図21とともに説明するが、上記第1〜第5実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図21は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図である。尚、本実施形態は、黒階調への遷移応答が高速な特性を有する液晶表示パネルを用いることを前提にしたものである。
本実施形態の液晶表示装置は、図21に示すように、遷移前階調(Previous Data)が常に0階調と仮定して、黒信号から画像信号への階調遷移に関する1次元のOSテーブルメモリ(ROM)23(図7参照)を設けており、入力画像信号の階調レベルから、このOSテーブルメモリ(ROM)23を参照して、画像表示期間(ここでは、入力画像信号の1/2フレーム期間=8.3msec)経過後に液晶が現画像データの定める透過率となる強調変換信号(書込階調データ)を求める強調変換部52を設けている。
また、電極制御部54は、制御CPU57からの制御信号に基づいて、液晶表示パネル5の各走査線(ゲート線)を画像表示のために選択する以外に、1/2フレーム周期遅れて、黒表示のために再度選択するとともに、それに応じて強調変換された画像信号及び黒表示信号をデータ線へ供給するという一連の動作を入力画像信号の1フレーム周期で行う(図27参照)。これによって、入力画像信号の1フレーム期間内に画像表示期間と黒表示期間とを発生させて、擬似的なインパルス型表示を実現している(図26参照)。
以上のように、本実施形態においては、電極駆動部54により、画像表示期間を1/2フレーム期間(=8.3msec)とするように、入力画像信号の1フレーム周期で画像表示と黒表示とを繰り返し行っている。そして、強調変換部52により、入力画像信号に対して1/2フレーム期間(画像表示期間)内に目標階調輝度を得るための強調変換処理(オーバーシュート駆動)を施すことができるため、簡単な構成にて中間調表示を含む動画像に対する液晶の応答性、忠実性を十分に実現することが可能となる。
尚、本実施形態では、画像表示期間と黒表示期間とをそれぞれ入力画像信号の1/2フレーム期間としているが、制御CPU57からの制御信号に基づいて、黒表示信号を書き込むための走査線の立ち上げタイミングを調整することにより、入力画像信号の1フレーム期間内における画像表示期間の割合(インパルス率)を任意に設定することができる。
すなわち、いかなる遷移前階調からでも液晶が黒階調に応答到達可能な黒表示期間を、装置内温度などの外部条件によって適宜可変するように構成しても良い。この場合、画像表示期間も可変することとなり、これに伴って、最適な強調変換パラメータも変わるため、上記インパルス率に応じて複数のOSテーブルメモリを切替参照するように構成すれば良い。
また、ここでは、黒階調への遷移応答が高速な特性を有する液晶表示パネルを用いることを前提にして、画像信号を書き込むために走査線を立ち上げる直前では、常に液晶が黒階調に到達しているものと仮定して、入力画像信号の強調変換処理を行っているが、図14とともに上述したとおり、画像信号の階調レベルによってはその後の黒表示期間内で液晶を黒階調に応答到達させるのは困難である。
このような場合にも対応できるものについて、本発明の第7実施形態として、図22とともに説明するが、上記第1〜第6実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図22は本実施形態の液晶表示装置における概略構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の液晶表示装置は、基本的な構成については、上記第6実施形態のものと同様であるが、図22に示すように、入力画像信号の1フレーム期間前後における階調遷移から、OSテーブルメモリ(ROM)43を参照して、画像表示期間(ここでは、入力画像信号の1/2フレーム期間=8.3msec)経過後に液晶が現画像データの定める透過率となる強調変換信号(書込階調データ)を求める強調変換部2を設けている。
ここで、OSテーブルメモリ(ROM)43は、前フレーム画像データの表示後、黒表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)だけ液晶に黒表示データが供給された場合、該1/2フレーム期間(8.3msec)後に最終到達する階調輝度を基に実測された値から求められた強調変換パラメータが2次元マトリクス状に格納されている(図17参照)。
すなわち、前画像データのアドレスには、前フレーム画像データの定める透過率に液晶が応答している状態で、黒表示信号が所定の黒表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)だけ供給された場合に、液晶が最終到達する階調輝度からスタートして画像表示期間(1/2フレーム期間=8.3msec)内に液晶が現フレーム画像データの定める透過率に到達可能な強調変換パラメータが格納されている。
このOSテーブルメモリ(ROM)43を参照することにより、現フレーム画像データを書き込む直前の黒表示期間内で液晶が完全に黒階調に到達していない場合であっても、実際の最終到達階調に基づいて、続く画像表示期間で現フレーム画像データの目標階調を得るための強調変換処理を行うことが可能であるので、常に正しい画像表示を行うことができ、画素の白化等による画質劣化の発生を防止することが可能となる。
本発明の液晶表示装置の第1実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の液晶表示装置の第1実施形態における各部動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の第1実施形態におけるOSテーブルメモリのテーブル内容例を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第1実施形態における表示動作原理を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第2実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の液晶表示装置の第2実施形態における各部動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の第2実施形態におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第3実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の液晶表示装置の第3実施形態における各部動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の第3実施形態におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第3実施形態における表示動作原理を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第3実施形態における他の各部動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の第3実施形態における他の表示動作原理を示す概略説明図である。 黒階調への遷移応答が遅い液晶表示パネルを用いた場合について、64階調の画像データが連続して入力された時の表示階調輝度を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第4実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の液晶表示装置の第4実施形態における各部動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の第4実施形態におけるテーブルメモリ(ROM)の一例を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第4実施形態において64階調の画像データが連続して入力された時の表示階調輝度を示す概略説明図である。 本発明の液晶表示装置の第5実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の液晶表示装置の第5実施形態における各部動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の第6実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の液晶表示装置の第7実施形態における概略構成を示す機能ブロック図である。 従来の液晶表示装置におけるオーバーシュート駆動回路の概略構成を示す機能ブロック図である。 オーバーシュート駆動回路に用いるOSテーブルメモリにおけるテーブル内容の一例を示す概略説明図である。 液晶に加える電圧と液晶の応答との関係を示す説明図である。 黒書込型の液晶表示装置における基本動作原理を説明するための説明図である。 黒書込型の液晶表示装置における電極駆動動作を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1、11、41 フレームメモリ
2、12、22、32、42、52 強調変換部
3、13、23、33、43 テーブルメモリ(ROM)
4、14、34、54 電極駆動部
5 液晶表示パネル
6 同期抽出部
7、17、57 制御CPU
8、18 フレーム周波数変換部
9 黒信号発生部
10 信号切替部
30 信号切替部

Claims (5)

  1. 液晶表示パネルを用いて、画像を表示する液晶表示装置であって、
    入力画像信号のフレーム周波数をN倍に変換することにより、垂直表示期間が1/Nに短縮された画像信号を繰り返し出力するフレーム周波数変換手段と、
    入力画像信号の1フレーム期間内における少なくともN番目の垂直表示期間に黒表示信号を挿入する黒挿入手段と、
    前記フレーム周波数変換された画像信号から、前記液晶表示パネルが前記フレーム周波数変換された画像信号の1垂直表示期間経過後に該画像信号の定める透過率に到達するような強調変換信号を求める強調変換手段と、
    前記強調変換手段により強調変換された画像信号と、強調変換されない画像信号とを、前記フレーム周波数変換された画像信号の垂直表示期間単位で切替出力する信号切替手段とを設けたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記請求項1に記載の液晶表示装置において、
    前記強調変換手段は、前記フレーム周波数変換された画像信号の1垂直表示期間前後における階調遷移に対応した強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 前記請求項1に記載の液晶表示装置において、
    前記強調変換手段は、前記フレーム周波数変換された画像信号の現垂直表示期間における階調レベルに対応した強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする液晶表示装置。
  4. 前記請求項1に記載の液晶表示装置において、
    前記強調変換手段は、前記入力画像信号の1フレーム期間前後における階調遷移に対応した強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする液晶表示装置。
  5. 前記請求項4に記載の液晶表示装置において、
    前記強調変換手段は、1フレーム期間前の入力画像信号に続けて黒表示信号が所定の垂直表示期間だけ前記液晶表示パネルに供給された場合、該所定の垂直表示期間後に最終到達する階調レベルを基に求められた強調変換パラメータを格納したテーブルメモリを有することを特徴とする液晶表示装置。
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