JP4626884B2 - 嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法及び装置に係り、特に廃水等の窒素含有液の窒素除去に使用され、窒素含有液中の窒素成分であるアンモニアと亜硝酸を基質として嫌気的に酸化処理する嫌気性アンモニア酸化細菌を効率よく培養するための嫌気性アンモニア細菌の培養方法及び装置に関する。
下水や産業廃水等の窒素含有液に含有される窒素成分は、湖沼等の水系における富栄養化の原因になること、水系における溶存酸素の低下の原因となることなどの理由から、窒素含有液を系外へ排出する前にその窒素成分を除去する必要がある。この窒素含有液に含有される窒素成分としては、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素、有機性窒素が主たる成分である。
従来、この種の廃水の処理方法としては、含有される窒素濃度が低い場合には、イオン交換法による除去や塩素やオゾンによる酸化も用いられているが、窒素が中高濃度の場合には生物処理による方法が採用される。
上述した生物処理では、好気硝化と嫌気脱窒とによる硝化・脱窒処理が行なわれる。好気硝化では、硝化槽においてアンモニア酸化細菌(Nitrosomonas属、Nitrosococcus 属、Nitrosospira属、Nitrosolobus属等)と、亜硝酸酸化細菌(Nitrobactor 属、Nitrospira属、Nitrococcus 属、Nitospina 属等)とによって、処理される窒素含有液中のアンモニア性窒素及び亜硝酸性窒素の好気的な酸化が行われる。一方、嫌気脱窒では、脱窒槽においてPseudomonas denitrificans 等の従属栄養細菌による嫌気的な脱窒が行われる。
また、好気硝化では、硝化槽の負荷が0.2〜0.3kg−N/m3 /dの範囲で運転される。一方、嫌気脱窒では、脱窒槽の負荷が0.2〜0.4kg−N/m3 /dの範囲で運転される。したがって、処理する窒素含有液中の総窒素濃度が30〜40mg/Lの範囲である場合に、硝化槽では6〜8時間、脱窒槽では5〜8時間の滞留時間が必要とされるため、大規模な各処理槽を設けなければならないという問題があった。
その上、産業廃水等の無機質のみ含有される窒素含有液では、硝化槽及び脱窒槽の負荷は上述した負荷と同様に設定されるが、脱窒を行なう際に有機物が必要とされる。したがって、処理する窒素含有液中の窒素濃度に対して3〜4倍濃度のメタノールを添加しなければならず、イニシャルコストばかりでなく多大なランニングコストを要するという新たな問題があった。
これに対し、最近、特許文献1に開示されているように、嫌気性アンモニア酸化法による窒素除去が注目されている。この嫌気性アンモニア酸化法は、処理する窒素含有液中のアンモニアを電子供与体とし、亜硝酸を電子受容体として嫌気性アンモニア酸化細菌群により、アンモニアと亜硝酸とを以下に示した化1の式(非特許文献1参照)に従って同時脱窒する方法である。
[化1]
NH4 + +1.32NO2 +0.066HCO3 +0.13H+
→1.02N2 +0.26NO3 +0.066CH2 0.5 0.15+2.03H2
上述した嫌気性アンモニア酸化法によれば、処理する窒素含有液中のアンモニアを水素供与体として利用するため、従来の脱窒法で必要とされたメタノール等の使用を大幅に削減することができることや、処理による汚泥の発生量を削減できる等のメリットがあるので、これからの窒素除去方法として有効な方法であると考えられる。
この嫌気性アンモニア酸化反応を担う微生物として、Planctomycetes属の微生物が非特許文献2において報告されている。
ところで、上述した廃水の窒素除去処理に利用される微生物は、増殖速度が遅い上に菌体収率も低いのが一般的である。したがって、廃水処理では、それら微生物の菌体を大量に必要とされるため、微生物の培養や馴養に多くの時間を要するという問題がある。
この問題に対処するために、特許文献2では、硝酸菌の対数増殖期において、基質であるアンモニアの添加量を制御することにより、増殖速度の遅い硝酸菌を効率よく培養させる方法が提案されている。
特開2001−037467号公報 特開平9−187272号公報 Strous M. et al., (1998) The sequencing batch reacture as a powerful tool for the study of slowly growing anaerobic ammonium-oxidezing microorganisms. Appl. Microbiol. Biotechnol., 50, 589-596 Strous M. et al., (1999) Missing lithotroph identified as new planctomycete. Nature, 400, 446-449
ところで、上述した嫌気性アンモニア酸化法は、数多く提案されているにもかかわらず実用化が難しく、一般に普及していない。
その原因として、嫌気性アンモニア酸化処理法に用いられる嫌気性アンモニア酸化細菌は増殖速度が遅い上に菌体収率が低い点が挙げられる。特に、Planctomycetes属の微生物は、1菌体が2菌体に増殖する時間(倍加時間)として11日を要することが報告されており、この増殖の遅さが実用化に向けた大きな課題となっている。そして、この嫌気性アンモニア酸化細菌の培養法に関する具体的な報告は、未だなされていないのが現状である。
嫌気性アンモニア酸化法による廃水を処理する施設を稼動するには、嫌気性アンモニア酸化細菌を含む種汚泥が必要であり、短期間で安定して廃水処理装置を立ち上げるには、菌数の多い種汚泥を投入することが必要とされる。
しかしながら、倍加速度が11日も要する細菌を種汚泥として効率よく培養することは、嫌気性アンモニア酸化法による廃水処理の実用化に向けた大きな課題であり、これを解決することが嫌気性アンモニア法の実用化への急務となっている。
しかも、嫌気性アンモニア酸化法では、上述したように高速処理が可能であるが故に、特許文献2のような硝化菌の培養で経験したことのないような基質の消費速度を要する上に、細菌の増殖速度が遅いために培養期間を長く要することから、培養時に膨大な量の基質が必要とされる。したがって、基質の供給に多くのコストを要するだけでなく、培養によって多量の廃液が生じるため、その廃液の処理コストも多く要するという新たな問題も生じてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、アンモニアと亜硝酸とを基質とする嫌気性アンモニア酸化細菌の培養において、基質を無駄なく供給して高い菌体濃度の種汚泥を生成したり、運転の立ち上げを短期間で行うことができる嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、亜硝酸とアンモニアを基質として嫌気的に脱窒を行なう嫌気性アンモニア酸化細菌を培養槽で培養する嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法において、前記基質の供給速度をY、前記基質の供給定数をK、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をAとしたときに、前記嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、次式(1)Y=A×exp(K×T)…(1)を満たすように、前記培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御することを特徴とする嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法を提供する。
本発明者は、従来報告されていた嫌気性アンモニア酸化細菌の倍加時間に疑問を持ち、遺伝子レベルで嫌気性アンモニア酸化細菌の増殖速度を調べた結果、倍加時間は従来報告されていた11日ではなく、最大で1.8日であるとの知見を得た。本発明は、この新たなる知見に基づいて嫌気性アンモニア酸化細菌を培養槽で増殖することで、基質を無駄なく供給して高い菌体濃度の種汚泥を生成したり、培養槽の立ち上げを行うようにしたものである。
上記の如く、本発明における培養槽とは、嫌気性アンモニア酸化細菌の種汚泥の培養に限定するものではなく、培養槽が実装置の嫌気性アンモニア酸化槽である場合には、嫌気性アンモニア酸化槽の立ち上げ運転にも本発明を適用できると共に、運転中に嫌気性アンモニア酸化細菌が失活した際の馴養方法としも適用することができる。
本発明の請求項1によれば、嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、Y=A×exp(K×T)を満たすように、培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御するようにしたので、嫌気性アンモニア酸化細菌を効率的に連続培養することが可能となり、高濃度の嫌気性アンモニア酸化細菌を容易に調製することができる。また、供給定数Kを新たな知見として得られた倍加時間、即ち嫌気性アンモニア酸化細菌の基質消費速度に合わせることで無駄な基質供給をなくし、効率的は培養が可能となる。これにより、基質を無駄なく供給して高い菌体濃度の種汚泥を生成することができるので、基質の供給コストを低減できると共に、廃液の処理コストも大幅に削減できる。
請求項2は請求項1において、前記培養槽へ供給するアンモニアと亜硝酸との比率は1:0.5〜2.0の範囲になるように制御することを特徴とする。
請求項2は基質であるアンモニアと亜硝酸との比率の好ましい範囲を規定したもので、比率は1:0.5〜2.0の範囲になることが好ましく、より好ましくは1:1〜1.5の範囲、特に好ましくは1:1.3である。
請求項3は請求項1又は2において、前記基質の供給定数Kは0.05〜0.28の範囲に設定されることを特徴とする。
請求項3は、供給定数Kを新たな知見として得られた倍加時間に合わせて設定するための好ましい範囲であり、供給定数Kは0.05〜0.28の範囲が好ましい。
従来報告されていた倍加時間11で供給定数Kを設定しようとした場合、仮に菌体と増殖速度が1:1の関係、即ち菌体が2倍に増加すれば処理速度が2倍になるとした理想的な関係であったとしても、供給定数Kの値は0.069が設定可能な最大値である。実際には菌体と増殖速度が1:1の関係はあり得ないことから考えると、供給定数Kの値は0.05未満が常識的な値である。従って、請求項3における供給定数Kは、発明者による倍加時間1.8日という新たな知見があって始めて設定可能な値である。
請求項4は請求項1又は2において、前記基質の供給定数Kは0.06〜0.15の範囲に設定されることを特徴とする。
請求項4は、供給定数Kのより好ましい値を規定したもので、供給定数Kは0.06〜0.15の範囲がより好ましい。これは、嫌気性アンモニア酸化細菌培養の諸条件により最適な供給定数Kも多少変わるためであり、培養の諸条件の影響を受けにくくするには供給定数Kを0.06〜0.15の範囲に設定することが好ましいからである。
請求項5は請求項1又は2において、前記基質の供給定数Kは0.07〜0.12の範囲に設定されることを特徴とする。
請求項5は培養の諸条件をより受けにくい範囲であり、この範囲の供給定数Kに設定して培養することが特に好ましい。
請求項6は請求項1〜5の何れか1において、前記Y=A×exp(K×T)の式で表される増加曲線に近似させて前記基質供給速度Yを階段状に増加させると共に、1階段ごとに増加させる培養槽内の亜硝酸性窒素濃度は最大でも70mg/Lを超えないように制御することを特徴とする。
これは、嫌気性アンモニア酸化細菌は、亜硝酸を基質としながら亜硝酸濃度が高すぎると活性が低下し、極端な場合には失活してしまうという特有の性質があり、かかる特性を考慮した培養を行わないと、効率的な培養を行うことはできない。
請求項6では、Y=A×exp(K×T)の式で表される増加曲線に近似させて基質供給速度Yを階段状に増加させるように培養槽に基質を供給する場合であり、1階段ごとに増加させる培養槽内の亜硝酸性窒素濃度は最大でも70mg/Lを超えないように制御するようにした。これにより、嫌気性アンモニア酸化細菌が培養中に活性が低下したり失活することがない。1階段ごとに増加させる亜硝酸性窒素濃度は50mg/Lを超えないように制御することが、より好ましい。
請求項7は請求項1〜6の何れか1において、前記嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、前記培養槽に供給される基質濃度と前記培養槽から排出される液中に残存する基質濃度との差から実際の基質消費速度yを求め、前記基質の消費速度をy、前記基質の消費定数をk、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をaとしたときにy=a×exp(k×T)で表される基質消費速度の式と、前記求めた基質消費速度yとから基質の消費定数kを算出し、前記算出した消費定数kに一致するように前記供給定数Kを設定することを特徴とする。
請求項7は、基質消費速度を基質消費速度に合わせるように供給定数Kを設定することで、基質の無駄を一層なくし、効率的な培養を行うようにしたものである。即ち、培養槽に供給される基質濃度と培養槽から排出される液中に残存する基質濃度との差から実際の基質消費速度yを求めることができるので、この求めた基質消費速度yを使用して基質消費速度の式であるy=a×exp(k×T)から消費定数kを算出する。そして、算出した消費定数kに一致するように供給定数Kを設定すれば、培養槽に供給した基質を無駄なく培養のために使いきることができる。
請求項8に記載の発明は、前記目的を達成するために、亜硝酸とアンモニアを基質として嫌気的に脱窒を行なう嫌気性アンモニア酸化細菌を培養槽で培養する嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置において、前記培養槽に前記基質の一方のアンモニアを所定濃度で供給するアンモニア供給手段と、前記培養槽に前記基質の他方の亜硝酸を所定濃度で供給する亜硝酸供給手段と、前記基質の供給速度をY、前記基質の供給定数をK、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をAとしたときに、前記嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、Y=A×exp(K×T)を満たすように、前記培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置を提供する。
請求項8は本発明を装置として構成したものであり、アンモニア供給手段と亜硝酸供給手段とから基質であるアンモニアと亜硝酸とを培養槽に供給して嫌気性アンモニア酸化細菌を培養する際に、制御手段でY=A×exp(K×T)の式を満たすように、培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御するようにした。これにより、基質を無駄なく供給して高い菌体濃度の種汚泥を生成することができるので、基質の供給コストを低減できると共に、廃液の処理コストも大幅に削減できる。
請求項9は請求項8において、前記制御手段は、前記培養槽へ供給するアンモニアと亜硝酸との比率を1:0.5〜2.0の範囲になるように、前記アンモニア供給手段と前記亜硝酸供給手段を制御することを特徴とする。
制御手段は、培養槽へ供給するアンモニアと亜硝酸との比率を1:0.5〜2.0の範囲になるように、アンモニア供給手段と亜硝酸供給手段を制御することが好ましく、より好ましくは1:1〜1.5の範囲、特に好ましくは1:1.3である。
請求項10は請求項8又は9において、前記培養槽に供給される基質濃度を測定する第1の測定手段と、前記培養槽から排出される液中に残存する基質濃度を測定する第2の測定手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の測定手段の測定結果と前記第2の測定手段の測定結果との差から実際の基質消費速度yを求め、求めた基質消費速度yと、前記基質の消費速度をy、前記基質の消費定数をk、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をaとしたときに基質消費速度y=a×exp(k×T)の式から基質の消費定数kを算出し、算出した消費定数kに基づいて前記供給定数Kを設定することを特徴とする。
消費定数kに基づいて供給定数Kを設定する一例としては、消費定数kに一致するように供給定数Kを設定する。このように、基質消費速度を基質消費速度に合わせるように供給定数Kを設定することで、基質の無駄を一層なくし、効率的な培養を行うことができる。
以上説明したように、本発明に係る嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法及び装置によれば、アンモニアと亜硝酸とを基質とする嫌気性アンモニア酸化細菌の培養において、基質を無駄なく供給して高い菌体濃度の種汚泥を生成したり、運転の立ち上げを短期間で行うことができる。これにより、基質の供給コストを低減できると共に、廃液の処理コストも大幅に削減できる。
以下、添付図面に従って本発明に係る嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。
本発明者は、本発明を達成するにあたり、次の知見を得た。
(1)嫌気性アンモニア酸化細菌の倍加時間が、従来から報告されている約11日ではなく最大値で1.8日であり、かかる倍加時間の嫌気性アンモニア酸化細菌を培養するには、それに見合った技術の培養方法が必要である。
(2)その培養方法としては、基質の供給速度をY、基質の供給定数をK、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をAとしたときに、嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、次式Y=A×exp(K×T)…(1)を満たすように、培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御する。これにより、無駄な基質供給をなくした効率的な培養ができる。この培養方法で重要なことは、培養運転開始時に基質濃度をAに設定したら、その濃度で一定条件で培養を開始し、嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから上記(1)式を満足させるように基質を増量させることである。これは、対数増殖期に入る前の増殖運転初期から培養槽に基質を多量に投入すると、対数増殖期に入るまでに長い日数を要し、効率的な増殖が行えないためである。対数増殖期に入ったか否かの判断は、基質の消費の増加を確認した時点であるが、一般的には供給した基質において基質濃度の約半分が消費されるようになった時点を対数増殖期に入ったと判断することが好ましい。従って、培養装置には対数増殖期に入ったことを検出するための手段を設けることが好ましく、その点については後記する。
また、上記したY=A×exp(K×T)の式は、嫌気性アンモニア酸化細菌の基質であるアンモニアと亜硝酸のそれぞれに適用され、アンモニアの基質供給速度はYa=A×exp(K×T)として表わす。この場合には、Aはアンモニアの培養運転開始時の基質濃度、Kはアンモニアの供給定数を意味する。また、亜硝酸の基質供給速度はYn=A×exp(K×T)として表わし、Aは亜硝酸の培養運転開始時の基質濃度、Kは亜硝酸の供給定数を意味する。
(3)上記(1)式における基質の供給定数Kは、培養時の基質の消費速度に見合った数値とする必要があり、供給定数Kは0.05〜0.25の範囲にすることが好ましく、より好ましくは0.06〜0.15の範囲であり、特に好ましくは0.07〜0.12の範囲であること。そして、この供給定数Kを更に適切に設定するには、y=a×exp(k×T)の(2)式で表される基質消費速度から求めた消費定数kに一致するように設定するとよい。ここで、基質の消費速度y、対数増殖期に入ってからの培養日数T、基質の消費定数k、及び培養運転開始時の基質濃度aである。
次に、上記の知見を得るに至った培養試験について説明する。
(A)先ず、嫌気性アンモニア酸化細菌の倍加時間(増殖速度)の最大速度の確認を行うための連続培養試験について説明する。
供試汚泥としては、下水汚泥から集積培養した嫌気性アンモニア酸化細菌を種汚泥として使用した(生田創,井坂和一,角野立夫(2004)連続培養系による嫌気性アンモニア酸化細菌の馴養,第38回水環境学会講演論文集,p372参照)。
供試廃水としては表1に示す無機合成廃水を使用し、アンモニアおよび亜硝酸の濃度を変化させることにより無機合成廃水中の基質濃度を調整した。
Figure 0004626884
備考)T.Element S1:EDTA:5g/L,FeSO4 :5g/L
T.Element S2:EDTA:15g/L,ZnSO 4 ・7H2 O:0.43g/L,CoCl2 ・6H2 O:0.24g/L,MnCl2 ・4H2 O:0.99g/L,CuSO4 ・5H2 O:0.25g/L,NaMoO 4 ・2H2 O:0.22g/L,NiCl2 ・6H2 O:0.19g/L,NaS e O 4 ・10H 2 O:0.21g/L,H 3 BO4 ・0.014g/L
試験装置としては、有効容積200mLの上向流型の培養槽(リアクター)にポリエステル繊維の不織布を見かけ充填率として50%で充填したものを用い、培養槽の外周にウオータージャケットを巻いて水温を37°Cに調整した。
そして、嫌気性アンモニア酸化細菌を含有する汚泥を、培養槽内のSS濃度として180mg/Lになるように投入した後、HRT3時間、水温37°Cの条件で連続培養試験を行った。培養開始時の亜硝酸濃度は窒素濃度として70mg/Lであり、アンモニア濃度は窒素濃度として80mg/Lとなるようにした。但し、アンモニアは培養試験中に揮発して濃度低下を起こし、亜硝酸濃度が残留する可能性があるので、嫌気性アンモニア酸化法におけるアンモニアと亜硝酸との理論比率である1:1.32よりも、アンモニアを10〜20mg/L程度多めに投入することが望ましい。
嫌気性アンモニア酸化細菌の計測方法としては、FISH法(Fluorescence In Situ Hybridization)を用い、染色した後、顕微鏡観察下で菌数を計測した。FISH法は,嫌気性アンモニア酸化細菌の遺伝子のみを発色するプローブを用いて選択的に発色させるものである。使用するプライマーはAMX820プライマーを用いた。この場合、FISH法の計測時に菌が死滅するため、1つの培養槽から汚泥を引き抜いて計測した後、再び培養槽に戻して連続培養を行うことはできない。従って、同一の培養条件の培養槽を4槽用意して同時運転を行い、水質変化(脱窒性能)が確認された時点から一週間ごとに1つの培養槽内の略全ての菌体を洗浄・回収した後、計測した。(Schmid M., et al., (2000) Molecular evidence for genus level diversity of bacteria capable of catalyzing anaerobic ammonium oxidation, System. Appl. Microbiol. 23, 93-106. 参照)。
図1は、連続培養試験の結果を示した図であり、培養日数に対するアンモニア及び亜硝酸の脱窒速度(kg-N/m3 / 日)と、培養日数に対する嫌気性アンモニア酸化細の菌数変化を示したもである。
図1に示すように、対数増殖期と思われる14日目から21日目では、培養槽内の嫌気性アンモニア酸化細菌数の濃度が1.1×106 cells/mL(14日目)から1.7×107 cells/mL(21日目)に急激に増殖した。その後、27日目では2.1×107 cells/mL、34日目では4.3×107 cells/mLと緩やかな増殖になった。
そして、対数増殖期と思われる14日目から21日目の嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数から、嫌気性アンモニア酸化細菌の増殖速度を算出した結果、倍加時間は1.8日で、比増殖速度(μ)は0.39日-1であり、従来報告されていた倍加時間11日よりも遥かに短いことが分かった。また、対数増殖期と思われる14日目から21日目では、上記(2)式の基質消費速度をy=0.003×exp(0.28×T)に近似させることができ、このときの基質の消費定数kは0.28である。従って、上記(1)式の基質供給速度Yにおける供給定数Kを、消費定数0.28程度に設定することで、基質の無駄のない効率的な培養を行うことができる。
この結果から、14日目から21日目の対数増殖期の増殖速度であれば、倍加時間は最大でも1.8日であり、従来報告されていた倍加時間11日よりも遥かに速い速度での増殖が可能となる。
しかしながら、図1の結果から分かるように、21日目以降の増殖速度は14日目から21日目の増殖速度よりも低下している。これは基質の供給速度を変えなかった為に、菌体の増殖よりも基質の供給が律速になってしまった為である。従って、従来報告されていた増殖速度よりも速く増殖することを踏まえて、基質の供給速度を適正に制御することが極めて重要になる。本発明は、適正な基質の供給速度について鋭意検討し、具体的に構成したものであり、以下に説明する。
(B)倍加時間の最大値が1.8日の嫌気性アンモニア酸化細菌を培養するための適切な基質の供給速度についての連続培養試験
図2は、包括固定化した嫌気性アンモニア酸化細菌を用いて基質の律速がないように廃水処理試験を行った結果であり、基質の消費が確認された10日目以降、即ち対数増殖期以降の脱窒速度(kg-N/m3 / 日)を対数表示したものである。図2に示されるように各プロットは直線上に乗り、長期間にわたり対数増殖期において培養日数と脱窒速度とは密接な関係があることが分かる。尚、このときの基質の消費定数kは0.053であった。
従って、上記した図1の培養時間21日目以降で問題になった、菌体の増殖よりも基質の供給が律速になった場合、この基質供給速度に合わせて基質を供給することが重要であることが分かる。
ここで、図1における対数増殖期(14日〜21日目)について、基質の消費速度kを求めた結果、k=0.28となった。そこで、上記(A)の試験について、基質供給方法を変えて再度試験した。即ち、基質消費を確認した時点から、基質供給速度Y=A×exp(K×T)になるように培養を行った。この点を更に詳細に述べると、アンモニアについてはYa=80×exp(0.28×T)とし、亜硝酸についてはYn=70×exp(0.28×T)となるように基質を調整して供給した。
その結果、培養時間27日の菌体濃度は2.7×108 となり、速い増殖速度を維持して増殖を続けることを確認した。また、処理水中のアンモニア及び亜硝酸はそれぞれ40mg/L以下であり、培養後の廃水中の基質濃度を低減できていることも確認された。
(C−1)基質を培養運転初期から多量に入れた場合
試験は、上記(A)と同様の装置を用い、基質の濃度を予め増やして培養を行った。即ち、アンモニア濃度を窒素濃度として150mg/Lに設定し、亜硝酸濃度を窒素濃度として150mg/Lに設定した。また、培養槽への種汚泥の投入濃度は培養槽内のSS濃度として180mg/Lとなるようにした。
その結果、増殖運転開始からアンモニア及び亜硝酸が窒素濃度として、それぞれ140mg/Lという高濃度の廃水が25日間も排出され、対数増殖期に入るまでの日数が25日と長期間を必要とした。また、対数増殖期に入った後も基質消費速度yにおける消費定数kは0.021と低い値であった。
(C−2)Kを0.09に設定して培養した場合
試験は、上記(A)と同様の装置を用いて培養を行い、基質の初期濃度も(A)の場合と同様である。そして、基質の消費を確認した時点(18日目)から、アンモニア及び亜硝酸の供給速度をそれぞれ、アンモニアについてはYa=80×exp(0.09×T)とし、亜硝酸についてはYn=70×exp(0.09×T)となるように基質を調整して供給した。
その結果、培養時間14日目から27日目までの嫌気性アンモニア酸化細菌の増殖速度は、倍加時間5日の速度で培養することができた。また、処理水中のアンモニア及び亜硝酸の濃度は22日目以降はそれぞれ5mg/L以下であった。この結果から、基質の律速により若干増殖速度は低下したが、報告されている倍加時間11日よりも速い速度で培養することが可能であった。
(C−3)消費速度を確認し、それに基づいて基質消費速度を制御する方法(その1)
試験は、上記(A)と同様の装置を用いて培養を行い、種汚泥の投入濃度も比較例と同様に180mg/Lとした。しかし、基質の供給方法は、培養運転初期はアンモニアを窒素濃度として38mg/Lに設定し、亜硝酸を窒素濃度として50mg/Lに設定し、基質の約半量の消費が確認されるまでは一定条件で培養した。基質の約半量が消費された否かのモニタリングは、培養槽の入口と出口にアンモニアと亜硝酸の窒素測定器を設けて行った。
運転開始から9日後には約半量の基質の消費が確認されたと共に、上記(2)式の基質消費速度yにおける消費定数kは0.1を示した。
そこで、対数増殖期に入ったと判断し、その後、基質供給速度Yの上記(1)式を満足するように基質供給速度を供給定数K=0.1の条件で制御した。基質供給速度Yの制御は、無機合成廃水の流速は一定条件で行い基質の濃度を変化させることで行った。具体的には、アンモニアの供給速度Ya=38×exp(0.1×T) とし、亜硝酸の供給速度Yn=50×exp (0.1×T)とした。
その結果、培養運転開始から短期間に培養槽の脱窒速度を8.0(kg-N/m3 / 日)まで高めることができ、且つ処理水中のアンモニア及び亜硝酸の濃度をそれぞれ25mg/L以下に低減することができた。
このように、高い活性を得ることができ、培養を効率的に行うことができたと共に、基質の無駄な供給もないので、基質供給量を削減できることも分かった。
(C−4)消費速度を確認し、それに基づいて基質消費速度を制御する方法(その2)
試験は、上記(A)と同様の装置を用いて培養を行い、種汚泥の投入濃度は250mg/Lとし、(C−3)での試験よりも増量した。基質の供給方法は、培養運転初期はアンモニアを窒素濃度として50mg/Lに設定し、亜硝酸を窒素濃度として66mg/Lに設定し、基質の約半量の消費が確認されるまでは一定条件で培養した。基質の約半量が消費されたかのモニタリングは、第1試験と同様である。
培養運転開始から4日目で基質の消費が始まり、8日目にかけてアンモニア及び亜硝酸の消費が上記(2)式の基質消費速度yに近似すると共に、そのときの消費定数k=0.14の値を得た。
そこで、培養運転開始9日目から上記(1)式を満足するように基質供給速度Yを制御すると共に、供給定数K=0.14に設定した。
その結果、上記(1)式の基質供給速度に沿って基質が消費され、対数増殖期における培養槽内の亜硝酸濃度は常に50mg/L以下を維持することができ嫌気性アンモニア酸化細菌の活性が低下することもなかった。これにより、培養運転開始から短期間に高い活性を達成し、培養を効率的に行うことができたと共に、基質の無駄な供給もないので、基質供給量を削減できることも分かった。
以上の試験結果から、対数増殖期に入る前は対数増殖期に入った後よりも低い濃度の基質で一定条件で培養し、対数増殖期に入ったらY=A×exp(K×T)を満たすように、培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御することで、無駄な基質供給をなくした効率的な培養ができることが分かる。
(D)次に、上記(1)式における基質の供給定数Kを設定するための連続培養試験について説明する。
これは、嫌気性アンモニア酸化細菌は共存微生物系により成り立っており、嫌気性アンモニア酸化細菌の単離が困難であることから、嫌気性アンモニア酸化細菌の固定化方法、固定化材の種類、培養槽の形状、種汚泥の活性等の培養の諸条件により、基質の消費速度kが変動し、そのため最適な供給定数Kも多少変動するためである。従って、供給定数Kの設定値を決める上で、経験上その頻度の高い範囲の値を設定することが必要である。
培養試験は、上記の倍加時間の確認試験で行ったと同様の装置を用い、嫌気性アンモニア酸化細菌を固定化する固定化方法(包括固定化、付着固定化、微生物の自己造粒を利用したグラニュール)や固定化材の材質を色々変えて行った。
その結果、図3から分かるように、確認された基質の消費定数kとその度数(発生頻度)との関係を見ると、基質の消費定数kの値は0.05〜0.28の範囲で多く観察され、0.06〜0.15の範囲で更に度数が多くなり、0.7〜0.12の範囲で最も多く観察された。従って、上記(1)式における供給定数Kを0.05〜0.28の範囲に設定して、基質供給速度Yを制御することが好ましい。更に好ましい範囲は0.06〜0.15の範囲であり、特に好ましい範囲は0.7〜0.12の範囲である。これらの範囲に供給定数Kを設定することで、培養の諸条件の影響を小さくすることができる。
ちなみに、従来報告されていた倍加時間11で供給定数Kを設定しようとした場合、仮に菌体と増殖速度が1:1の関係、即ち菌体が2倍に増加すれば処理速度が2倍になるとした理想的な関係であったとしても、供給定数Kの取り得る最大値は0.069である。しかし、実際には菌体と増殖速度が1:1の関係はあり得ないことから考えると、供給定数Kの値は0.05未満が常識的な値である。従って、上述した供給定数Kの範囲は、発明者による倍加時間1.8日という新たな知見があって始めて設定可能な値である。
(E)次に、上記知見に基づいて構成した本発明の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置の全体構成図である。
図4に示すように、嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置10は、主として、上向流型の培養槽12と、培養槽12にアンモニア(基質)を供給するアンモニア供給手段14と、培養槽12に亜硝酸(基質)を供給する亜硝酸供給手段16と、培養槽12へ前記基質を含有する廃水(例えば無機合成廃水)を供給する廃水供給手段18と、培養槽12に供給する基質の供給速度を制御する制御装置20とで構成される。
培養槽12内には、例えば下水汚泥から集積培養した嫌気性アンモニア酸化細菌の種汚泥が投入される。嫌気性アンモニア酸化細菌が培養槽12内から流出しないように、固定床、付着型の担体、包括固定化担体を用いることが好ましい。固定床を用いる場合の材料としてはポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、塩化ビニル等のプラスチック素材や、活性炭ファイバーなどを好適に使用することができるが、特に限定しない。固定床の形状としては、繊維状や、菊花状に整形したものや、ハニカム状に整形したものなどがあるが、特に限定しない。固定床については、みかけ容積として30〜80%となるようにすることが好ましく、40〜70%がより好ましい。また、固定床の空隙率としては80%以上のものを使用することが好ましい。
付着担体の固定化材料としては、ポリビニルアルコール、アルギン酸、ポリエチレングリコール系のゲルや、セルロース、ポリエステル、ポリプロピレン、塩化ビニル等のプラスチック担体などが上げられるが、特に限定しない。形状については、球形、円筒形、多孔質、立方体、スポンジ状、ハニカム状などの整形をおこなったものを使用することが好ましい。
また、包括固定化担体の固定化材料としてはポリエチレングリコール系のゲルが好ましいが、菌体の悪影響のないものであれば特に限定されない。また、固定床、付着担体、包括固定化担体の他に、微生物の自己造粒を利用したグラニュールも本発明に使用することができる。
アンモニア供給手段14は、所定濃度のアンモニア溶液を貯留するアンモニア貯留タンク22から第1の配管24が培養槽12の底部に延設され、第1の配管24途中には供給量を調整する第1のポンプ26が設けられる。亜硝酸供給手段16は、所定濃度の亜硝酸溶液を貯留する亜硝酸貯留タンク28から第2の配管30が第1の配管24の途中に接続されると共に、第2の配管30途中に供給量を調整する第2のポンプ32が設けられる。これら基質の供給源であるアンモニア貯留タンク22及び亜硝酸貯留タンク28は別々のタンクとし、アンモニアや亜硝酸を液状で貯留しておくことが好ましい。但し、亜硝酸は不安定であることから、長期間液状とはせずに、使用するごとに液状にして用いることが好ましい。
廃水供給手段は、例えば無機合成廃水を貯留する廃水貯留タンク34から第3の配管36が第2の配管30の途中に接続されると共に、第3の配管36途中に供給量を調整する第3のポンプ38が設けられる。。これにより、アンモニアと亜硝酸との基質が添加され廃水が培養槽12の底部に供給され、培養槽12内で嫌気性アンモニア酸化細菌を培養する。培養槽12の上端には、基質の消費された廃水(ここでは処理水という)を培養槽12から排出する排出配管40が接続される。
また、培養槽12の入口(図4では第1の配管24)には、培養槽12に供給されるアンモニアの窒素濃度と亜硝酸の窒素濃度を検出する第1の窒素測定器42が設けられると共に、培養槽12の出口(図4では排出管40)には、培養槽12から排出される処理水中に残留するアンモニアの窒素濃度と亜硝酸の窒素濃度を測定する第2の窒素測定器44が設けられる。そして、第1及び第2の窒素測定器42、44で測定された測定値は、制御装置20に逐次入力される。
制御装置20には、Y=A×exp(K×T)で表される基質供給速度Yの計算式1、及びy=a×exp(k×T)で表される基質消費速度yの計算式2が予めインストールされている。ここで、Y:基質の供給速度、K:基質の供給定数、T:対数増殖期に入ってからの培養日数、A:培養運転開始時の基質濃度であり、y:基質の消費速度、k:基質の消費定数、a:培養運転開始時の基質濃度である。制御装置20は、計算式1により培養槽12に供給する基質の供給速度Yを制御する。また、制御装置20は、第1の窒素測定器42の測定値に対する第2の窒素測定器44の差、即ち培養によって消費された基質量から実際の基質消費速度yを求め、求めた基質消費速度yと計算式2から基質の消費定数kを算出し、算出した消費定数kから計算式1に設定する供給定数Kを設定する。例えば、消費定数kに一致するように供給定数Kを設定する。これにより、上記した供給定数Kの値は0.05〜0.28の範囲の中からピンポイントで供給定数Kを最適に設定することができる。
そして、上記の如く構成された培養装置10により嫌気性アンモニア酸化細菌を培養するには、制御装置20は、培養運転開始時にアンモニアと亜硝酸のそれぞれの基質濃度をAに設定したら、その濃度で一定条件で培養を開始し、嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、Y=A×exp(K×T)の計算式1を満たすように、培養槽12へ供給する基質の供給速度Yを制御する。ここで、培養槽12へ供給するアンモニアと亜硝酸との比率は1:0.5〜2.0の範囲が好ましく、より好ましくは1:1〜1.5の範囲、特に好ましくは1:1.3である。
かかる培養において、対数増殖期に入ったか否かは、第1及び第2の窒素測定器42、44により知ることができる。即ち、対数増殖期に入って基質の消費が急激に増加すると、第1の窒素測定器42の測定値に対する第2の窒素測定器44の測定値の差が急激に小さくなる方向に変化する。従って、この変化をモニタリングすることで、対数増殖期に入ったことを把握することができる。例えば、第1の窒素測定器42の測定値に対して第2の窒素測定器44の測定値が半分になったら、対数増殖期に入ったと見なすことができる。
尚、上記の如く構成した本発明の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置10は、嫌気性アンモニア酸化細菌を効率的に培養する装置であり、種汚泥の取得のみを目的とするものではない。例えば、培養槽を廃水処理装置の嫌気性アンモニア酸化槽として見なす場合には、装置運転開始時や、嫌気性アンモニア酸化槽内での嫌気性アンモニア酸化細菌の失活時の馴養方法としても利用できる。
ところで、培養槽12で培養した嫌気性アンモニア酸化細菌を廃水処理装置の嫌気性アンモニア酸化細菌槽に添加する場合、嫌気性アンモニア酸化細菌を包括固定化して使用することが好ましく、次に、包括固定化担体内の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養について説明する。
この担体培養試験では、図4で示した培養装置10を使用し、嫌気性アンモニア酸化細菌を担体ゲル内に包括固定化した後、培養槽12内に添加して培養した。固定化ゲルとしてはポリエチレングリコール系のプレポリマーを用い、ポリマー濃度を15%とした。この固定化ゲル内に、SS濃度として3000mg/Lとなるように嫌気性アンモニア酸化細菌を包括固定化した。そして、この包括固定化担体を担体充填率が10%となるように培養槽12に充填した。
試験に使用した廃水は表1に示す無機合成廃水を用い、運転開始時のアンモニアおよび亜硝酸を窒素濃度としてそれぞれ50mg/Lになるようにした。その後、水質測定をしながら計算式1を満たすように基質を培養槽12に供給すると共に、培養槽12から排出される処理水中に残留する亜硝酸濃度が50mg/L以上にならないよう基質供給を行った。
図5は、図4で示した培養装置10を使用し、培養槽に供給する基質の供給制御方法の変形例を示すもので、階段式の供給方法である。即ち、計算式1で表される増加曲線に近似させて基質供給速度Yを階段状に増加させると共に、1階段ごとに増加させる培養槽内の亜硝酸性窒素濃度は最大でも70mg/Lを超えないように制御する方法である。尚、本試験では亜硝酸濃度が50mg/Lを超えないようにした。
廃水は、表1の無機合成廃水を用い、種汚泥の培養槽12への投入濃度は220mg/Lとした。また、培養運転初期のアンモニアを窒素濃度として38mg/Lとし、亜硝酸を窒素濃度として50mg/Lとした。そして、亜硝酸の窒素濃度が10mg/Lまで消費が確認されるまで一定条件で培養し、その後は対数増殖期に入ったと判断して計算式1を満たすように制御した。
基質の供給制御は、図5に示すように、○で示された増加曲線Aは計算式1を満足するようにアンモニアの供給速度を制御する場合で、□で示された増加曲線Bは計算式1を満足するように亜硝酸の供給速度を制御する場合である。これに対し、●で示された階段状線Cは計算式で表される増加曲線Aに近似させてアンモニアの供給速度を階段状に増加させた場合で、■で示された階段状線Dは計算式1で表される増加曲線Bに近似させて亜硝酸の供給速度を階段状に増加させた場合である。
その結果、9日目の測定で亜硝酸の窒素濃度が8mg/Lまで低下した。このとき、計算式2から求められる増加曲線Bの消費定数kは0.08であった。
この増加曲線Bに合わせて亜硝酸の供給濃度を変化させれば良いが、本試験の階段状供給では、増加曲線Bに基づき亜硝酸が不足する略5日ごとに培養槽12内の亜硝酸の窒素濃度を50mg/Lずつ上昇させながら培養を行った。尚、アンモニアの供給量は亜硝酸の窒素濃度を基準とし、亜硝酸の窒素濃度の1.32で割った値以上になるように供給した。その結果、嫌気性アンモニア酸化細菌は高い活性を維持しつつ、k=0.08の高い消費定数を維持して培養することができた。
このように、嫌気性アンモニア酸化細菌は亜硝酸を基質とする反面、亜硝酸の濃度が高すぎると活性が低下したり、失活したりするので、基質を階段状に供給して嫌気性アンモニア酸化細菌を培養する場合には、培養槽12内の亜硝酸窒素濃度の急激に高くならないように注意することが重要である。このことは、培養槽12内に残留する亜硝酸の窒素濃度と嫌気性アンモニア酸化細菌の活性との関係を示した図6からも明らかである。
図6は、培養槽12内の亜硝酸の窒素濃度を急激に上昇させ、培養槽12内に残留する亜硝酸の窒素濃度と、嫌気性アンモニア酸化細菌の活性との関係を求めたものである。
図6から分かるように、培養槽12内に残留する亜硝酸の窒素濃度が50mg/L以下であれば活性は100であるが、50mg/Lを超えると次第に活性が低下し、70mg/Lを超えると活性は急激に低下する。従って、培養槽12に基質を階段状に供給して増加させる場合には、1階段ごとに増加させる培養槽12内の亜硝酸性窒素濃度は最大でも70mg/Lを超えないように制御することが好ましく、50mg/L以下に制御することがより好ましい。
尚、基質の供給速度の調整方法は、基質の濃度で行うことも可能であるし、基質の供給流速を調整することでも可能である。
嫌気性アンモニア酸化細菌の倍加時間を確認するために行った連続培養試験の結果を説明する説明図 適切な基質の供給速度を実施したときの培養時間と脱窒速度の関係図 Y=A×exp(K×T)の供給定数Kを設定するために行った連続培養試験の結果を説明する説明図 本発明の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置の全体構成図 基質の供給方法の一態様として階段状の供給方法を説明する説明図 嫌気性アンモニア酸化細菌の活性と亜硝酸の窒素濃度との関係を説明する説明図
符号の説明
10…嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置、12…培養槽、14…アンモニア供給手段、16…亜硝酸供給手段、18…廃水供給手段、20…制御装置、22…アンモニア貯留タンク、24…第1の配管、26…第1のポンプ、28…亜硝酸貯留タンク、30…第2の配管、32…第2のポンプ、34…廃水貯留タンク、36…第3の配管、38…第3のポンプ、40…排出配管、42…第1の窒素測定器、44…第2の窒素測定器

Claims (10)

  1. 亜硝酸とアンモニアを基質として嫌気的に脱窒を行なう嫌気性アンモニア酸化細菌を培養槽で培養する嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法において、
    前記基質の供給速度をY、前記基質の供給定数をK、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をAとしたときに、前記嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、次式(1)
    Y=A×exp(K×T)…(1)
    を満たすように、前記培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御することを特徴とする嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  2. 前記培養槽へ供給するアンモニアと亜硝酸との比率は1:0.5〜2.0の範囲になるように制御することを特徴とする請求項1に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  3. 前記基質の供給定数Kは0.05〜0.28の範囲に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  4. 前記基質の供給定数Kは0.06〜0.15の範囲に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  5. 前記基質の供給定数Kは0.07〜0.12の範囲に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  6. 前記Y=A×exp(K×T)の式で表される増加曲線に近似させて前記基質供給速度Yを階段状に増加させると共に、1階段ごとに増加させる培養槽内の亜硝酸性窒素濃度は最大でも70mg/Lを超えないように制御することを特徴とする請求項1〜5の何れか1に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  7. 前記嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、
    前記培養槽に供給される基質濃度と前記培養槽から排出される液中に残存する基質濃度との差から実際の基質消費速度yを求め、
    前記基質の消費速度をy、前記基質の消費定数をk、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をaとしたときにy=a×exp(k×T)で表される基質消費速度の式と、前記求めた基質消費速度yとから基質の消費定数kを算出し、
    前記算出した消費定数kに一致するように前記供給定数Kを設定することを特徴とする請求項1〜6の何れか1に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法。
  8. 亜硝酸とアンモニアを基質として嫌気的に脱窒を行なう嫌気性アンモニア酸化細菌を培養槽で培養する嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置において、
    前記培養槽に前記基質の一方のアンモニアを所定濃度で供給するアンモニア供給手段と、
    前記培養槽に前記基質の他方の亜硝酸を所定濃度で供給する亜硝酸供給手段と、
    前記基質の供給速度をY、前記基質の供給定数をK、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をAとしたときに、前記嫌気性アンモニア酸化細菌が対数増殖期に入ったときから、Y=A×exp(K×T)を満たすように、前記培養槽へ供給する基質の供給速度Yを制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置。
  9. 前記制御手段は、前記培養槽へ供給するアンモニアと亜硝酸との比率を1:0.5〜2.0の範囲になるように、前記アンモニア供給手段と前記亜硝酸供給手段を制御することを特徴とする請求項8の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置。
  10. 前記培養槽に供給される基質濃度を測定する第1の測定手段と、
    前記培養槽から排出される液中に残存する基質濃度を測定する第2の測定手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1の測定手段の測定結果と前記第2の測定手段の測定結果との差から実際の基質消費速度yを求め、求めた基質消費速度yと、前記基質の消費速度をy、前記基質の消費定数をk、対数増殖期に入ってからの培養日数をT、培養運転開始時の基質濃度をaとしたときに基質消費速度y=a×exp(k×T)の式から基質の消費定数kを算出し、算出した消費定数kに基づいて前記供給定数Kを設定することを特徴とする請求項8又は9に記載の嫌気性アンモニア酸化細菌の培養装置。
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