JP4624039B2 - 生体情報認証装置 - Google Patents

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Description

本発明は生体情報認証装置に関し、特に、本人の認証拒否率を上げることなく、他人の認証成功率を下げる照合スコアの算出方法を採用することで、認証精度を向上させることができる生体情報認証装置に関するものである。
近年、建物や部屋への出入の際に資格認証を行う等、本人確認によるセキュリティの重要性に関心が集まっている。本人確認の方法としては、パスワードによる認証等種々の方法があるが、指紋等固有の生体情報を用いて照合を行う生体情報認証装置が多く利用されている。
生体情報認証装置の照合方式には、生体情報から抽出した特徴点を用いた照合方式がある。この方式による生体情報認証装置は、一般に、登録生体情報と入力生体情報とで対応する特徴点(一致特徴点)を求め、この一致特徴点の数から算出した照合スコアが所定以上であるか否かによって認証を行う。このように、本人らしさを表す一致特徴点の数により照合スコアを算出することで、本人である場合に照合スコアが高くなるようにしている。
また、照合スコアの算出方法としては、本人らしさを表す一致特徴点の数により照合スコアを加点し、一方で、他人らしさを表す一致特徴点以外の特徴点(不一致特徴点)の数により照合スコアを減点する方式も提案されている(特許文献1参照)。一致特徴点がある程度得られる場合であっても、不一致特徴点が多く存在する場合は他人である可能性がある。よって、不一致特徴点の数により照合スコアを減点することで他人による認証を拒否するようにしている。
特開平1−131978号公報
しかしながら、本人の生態情報であっても認証装置に生体情報を取り込む際の生体の状態やノイズ等により不一致特徴点は存在し、この不一致特徴点の中には、一致基準に僅かに満たないために一致特徴点とならない特徴点が存在する。上述した従来の生体情報認証装置によれば、一致特徴点以外の特徴点全てを不一致特徴点としてその数により照合スコアを減点してしまうことになる。その結果、本人であるにもかかわらず認証を拒否してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、本人の認証拒否率を上げることなく、他人の認証成功率を下げる照合スコアの算出方法を採用することで、誤った本人の認証拒否を低減させる生体情報認証装置を提供することを目的とする。
本発明に係る生体情報認識装置は、生体情報から複数の特徴点を抽出する抽出手段と、登録生体情報と入力生体情報とから抽出された複数の特徴点を比較して、登録生体情報と入力生体情報とで類似度が一致基準より高い特徴点である一致特徴点、類似度が一致基準点より緩い不一致基準より低い特徴点である不一致特徴点、類似度が一致基準より低く不一致基準点より高い特徴点である不確定特徴点を選別する選別手段と、一致特徴点を加点対象とし不一致特徴点を減点対象として照合スコアを求める算出手段と、照合スコアが所定値以上である場合に登録生体情報と入力生体情報とが一致していると判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
不確定特徴点は、一致特徴点としての基準は満たさないものの、不一致特徴点とは断言できない対応が曖昧な特徴点である。そして、この不確定特徴点は、実際は一致特徴点であるにもかかわらず、生体情報を読み取った際の人的要因や機械的要因によってその特性に誤差が生じたものである可能性がある。このような特徴点を不一致特徴点として照合スコアの減点対象としてしまうと正当な利用者が認証拒否されることになる。従って、本発明では、各特徴点を一致特徴点、不一致特徴点、不確定特徴点と3種に選別し、一致特徴点ではないが対応が曖昧である不確定特徴点は照合スコアの減点対象としない。
また、算出手段は、不確定特徴点の数に比べて不一致特徴点の数が大きいほど照合スコアの減点を大きくする。
不確定特徴点の数が少なく不一致特徴点の数が多いほど他人である可能性が高いため、照合スコアをより大きく減点するのが好適である。
また、算出手段は、不一致特徴点及び不確定特徴点の数に対する不一致特徴点の数の割合が大きいほど照合スコアの減点を大きくする。
このように、一致特徴点以外の特徴点(不一致特徴点及び不確定特徴点)の中の不一致特徴点の割合が大きいほど他人である可能性は高いため、照合スコアをより大きく減点すると良い。換言すれば、一致特徴点以外の特徴点の中に一致が曖昧な特徴点(不確定特徴点)が多いほど、本人である可能性が大きく残されていることになるため、認証におけるマイナス要因である減点は小さくする。
さらに、算出手段は、不一致特徴点及び不確定特徴点の数に対する不一致特徴点の数の割合が所定以上の場合にのみ照合スコアを減点することを特徴とする。
このように、一致特徴点以外の特徴点(不一致特徴点及び不確定特徴点)の中に曖昧な特徴点(不確定特徴点)が所定より多い場合は、本人の可能性が高いため、認証におけるマイナス要因である減点はしないのが好適である。
また、算出手段は、不一致特徴点及び不確定特徴点の数が所定以上である場合にのみ照合スコアを減点する。
このように、そもそも一致特徴点以外の特徴点(不一致特徴点及び不確定特徴点)が少ない場合は、本人の可能性が高いため、認証におけるマイナス要因である減点はしないのが好適である。
本発明によれば、一致特徴点、不一致特徴点、及び対応が曖昧な不確定特徴点を選別し不確定特徴点を照合スコアの減点対象としないことで、不適切な照合スコアの減点による本人の拒否が起こらないようにしながら他人の照合スコアを減点することができるため、生体情報認証装置の認証精度を向上させることが可能である。
また、本発明は指紋をはじめとする様々な生体情報に適用することが可能である。例えば、血管パターン(指、手の甲、掌、網膜等)、掌紋、耳の形等は、指紋と同様に端点や分岐点を有する。従って、これらの生体情報を用いた認証装置において、最適に照合スコアを減点することにより、高精度な認証を実現することができる。
以下では、生体情報として指紋を例に挙げ、本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の動作原理を図式的に示したものである。
図1は、指紋の後述する特徴点の照合の様子を表しており、(a)は他人との照合、(b)は本人との照合であるとする。白い三角形と黒い三角形は、それぞれ、登録指紋と入力指紋の特徴点を示している。また、三角形の重心は特徴点の位置を、三角形の重心から最小頂角へ向かう方向は特徴点の方向を示している。実線の円で囲んだ特徴点のペアは位置、方向共に良く類似しており、これを「一致特徴点」と呼ぶ。
ここでは、従来の方法によって登録指紋及び入力指紋の両者に共通する特徴点(一致特徴点)の数と一方にしか無い特徴点(不一致特徴点)の数との差を「照合スコア」とする。この場合には、(a)及び(b)のいずれにおいても、一致特徴点(実線の円で囲まれた点)の数は8、不一致特徴点(実線の円で囲まれていない点)の数は5なので、照合スコアは8−5=3となってしまい、本人/他人の区別がつかないことになる。そこで、一致特徴点とは言えないが類似判断基準の緩い点線の円で囲んだペアを不一致特徴点から排除する。この方法によれば、(a)、(b)における不一致特徴点の数は、それぞれ、5、1となるので、(a)の照合スコアは8−5=3、(b)の照合スコアは8−1=7となって、この問題が解決することが分かる。
そのため、本発明では、一致特徴点以外の特徴点(以下、「不一致特徴点候補」と呼ぶ)を選択した後、更に、不一致特徴点候補の中で特に一致度合いの低い特徴点を不一致特徴点として選択して、このようにして求めた不一致特徴点だけを照合スコアの減点対象とする。これにより、一致特徴点以外の全ての特徴点を減点対象とすることによる不当なペナルティ(後に詳述する照合スコアの負の項に寄与する数)が付与されないようにする。
また、本発明では、不一致特徴点候補数や不一致特徴点候補に占める不一致特徴点の割合に応じて、本人/他人の可能性を判断して他人の可能性が高いほどペナルティが大きくなるように制御する。
図2は、本発明の指紋認証装置の構成を表す図である。
以下、同図を参照し、同装置の構成を説明する。
操作・表示部200は、利用者によるID番号等の入力、装置の動作状態やガイダンスの表示を行う。これは、タッチパネル・ディスプレイとスピーカで構成される。タッチパネル・ディスプレイの代わりにテンキーと液晶ディスプレイで構成しても良い。
指紋入力部210は、利用者が指を載置すると指紋のデジタル画像を出力する。これは、指を照明するLED、指を撮像してデジタル画像に変換するCCDカメラをモジュール化した光学式の指紋センサ及び利用者に指載置位置を正しく認識させるための指ガイド部材で構成される。指紋センサには他に静電容量式や圧力式等様々な方式のものがあるが、方式は問わない。
記憶部220は、後述する登録特徴点リストを登録者のID番号と紐付けて格納する。これは、フラッシュメモリ等のメモリ装置で構成される。
処理部230は、デジタル信号を入出力し、デジタル信号を処理するプログラムを記憶、実行することが可能なCPUで構成される。以下で述べる制御部240、特徴抽出部250、照合部260の各部は処理部230に含まれ、前記プログラムにより実現される。
制御部240は、操作・表示部200、指紋入力部210、出力部290の動作、特徴抽出部250、照合部260による処理の流れを制御する。
特徴抽出部250は、指紋のデジタル画像を処理して特徴点を抽出する。指紋の特徴点の抽出について、図3に示す。指紋入力部210から入力される画像は濃淡画像であり、これを2値化して隆線と谷線に分離した後、細線化して端点(図3の300、320、330)や分岐点(図3の310)といった特徴点を見つけ出す。
各特徴点は、位置(x,y)、方向に相当する偏角(以下、方向パラメータと呼ぶ)θ、信頼度のデータ要素Wを持つ。ここで、特徴点の方向とは近傍隆線の流れる方向であり、特徴点が分岐点であれば分岐先の方向、特徴点が端点であれば隆線の連なる方向に近くなる。方向パラメータθは、x軸方向から時計回りに値を設定する。
図3に例示した端点300は、位置(xT,yT)、方向パラメータθTを持つ。
特徴点の信頼度Wは、特徴点を含む近傍特徴点の各方向単位ベクトルを足し合わせて平均化した方向ベクトルの大きさに比例した値として求める。これは、特徴点と近傍特徴点との整合性の度合いを反映した値となり、特徴点を含む近傍特徴点方向が全て同じ方向となるとき最大値を取る。これは、方向の信頼性や存在の信頼性を表す。
一つの指紋画像からは複数の特徴点(xi,yi,θi,Wi)が抽出され、特徴抽出部250はこれらをリスト化して出力する。以下、このリストを特徴点リストと呼び、特に認証の際に入力された指紋画像から生成されたリストを入力特徴点リスト、登録されているリストを登録特徴点リストと呼ぶ。
図4は、擬似特徴点の例を表す図である。
上述のように特徴点を抽出するが、偽の特徴点(擬似特徴点)を誤って抽出することがある。
図4(a)は、傷によって隆線が途切れてしまい偽の端点が抽出される例である。(b)も、隆線が途切れてしまい偽の端点が抽出される例であるが、こちらは、指の乾燥等により谷線と隆線の明暗の差が曖昧になり、2値化処理で曖昧な部分が誤って谷線部と認識されることが原因である。(c)は、逆に明暗の曖昧な部分が誤って隆線部と認識されたために隣り合う隆線同士が繋がってしまい偽の分岐点が抽出される例であり、指が濡れているときや隆線が非常に太い指紋の場合に生じやすい。
照合部260は、認証時に指紋入力部210から入力された認証対象者(認証を受けようとする者)の指紋画像を特徴抽出部250で処理した特徴点リスト(以下、入力特徴点リストと呼ぶ)と、記憶部220から読み出した登録特徴点リストとを照合して照合スコアを算出し、これを照合閾値と比較して登録者としての認証を与えるかどうかの判定を行う。
一致/不一致特徴点決定部270は、登録特徴点リストと入力特徴点リストとの間で、一致度合いの高い(誤差の小さい)特徴点のペア(一致特徴点)と、一致度合いの低い(不一致特徴点)を決定する。一致特徴点でない特徴点を不一致特徴点候補とし、不一致特徴点候補の中から特に一致度合いの低い特徴点を選び出し、これを不一致特徴点とする。このようにして厳選した不一致特徴点を後述のペナルティ算出に利用し、一致/不一致特徴点のどちらでもない特徴点を本人の可能性が残る不確定特徴点として扱うことで不当なペナルティを与えないように制御する。
まず、一致特徴点の決定の仕方を示す。
入力特徴点リストの座標系は、登録特徴点リストの座標系とずれている可能性が高いため、両特徴点リストである程度特徴点が一致するように位置合わせし、この状態で一方の座標系を他方の座標系に合わせて変換する。
入力特徴点リスト中の任意の特徴点(xA,yA,θA)と登録特徴点リスト中の任意の点(xB,yB,θB)とが一致特徴点となる条件は、これらの点の類似度が一致基準より高いこと、具体的には、これらの点の位置と方向の誤差が、それぞれ、所定値TP1、Tθ以下であること、すなわち、
{(xA−xB2+(yA−yB21/2≦TP1 かつ |θA−θB|≦Tθ … (1)
が成立することである。
ここで、位置の誤差とは、他方の特徴点リストにおいて相対距離が最も小さい特徴点との相対距離であり、これが閾値以下である(一致基準を満たす)場合に一致特徴点として選別される。
上述したように、一致特徴点以外の特徴点は、不一致特徴点候補とする。また、一致特徴点のペア数をKOK、不一致特徴点候補の数をKCと表す。
図1では、実線の円で囲んだものが一致特徴点であり、実線の円の半径がTP1に相当する。(a)、(b)共に、一致特徴点のペア数KOK=4、不一致特徴点候補数KC=5である。
なお、ここでは、位置と方向の誤差にて一致特徴点を決定したが、位置の誤差のみで決定することもできる。
次に、不一致特徴点の決定の仕方を示す。
不一致特徴点は、入力特徴点リスト及び登録特徴点リストの中からそれぞれについて決定する。
まず、入力特徴点リスト中の不一致特徴点候補(xA,yA)の中で、登録特徴点リスト中の全ての不一致特徴点候補(xB,yB)に対して、類似度が、一致基準より緩い不一致基準より低いこと、具体的には、位置の誤差が所定値TP2(>TP1)より大きいもの、すなわち、全てのBに対して、
{(xA−xB2+(yA−yB21/2>TP2 … (2)
を満たす(xA,yA)を不一致特徴点とする。
つまり、他方の特徴点リストにおいて相対距離が最も小さい特徴点との相対距離が、上述の閾値より大きい閾値以上である(不一致基準を満たす)場合に、不一致特徴点として選別される。
同様に、登録特徴点リスト中の不一致特徴点候補の中で、入力特徴点リスト中の全ての不一致特徴点候補に対して式2を満たすものを不一致特徴点とする。
不一致特徴点の数は、入力特徴点リスト中の不一致特徴点の数及び登録特徴点リスト中の不一致特徴点の数を合わせたものであり、KNGと表す。
図1では点線の円の半径がTP2に相当し、円で囲まれていない特徴点が不一致特徴点となる。(a)では不一致特徴点数KNG=5、(b)ではKNG=1である。
なお、ここでは位置の誤差にて不一致特徴点を決定したが、位置と方向の誤差にて決定することもできる。
前述したように、一致特徴点でも不一致特徴点でもないものを不確定特徴点と呼ぶ。本発明において、上述の類似度が一致基準より低く不一致基準より高い特徴点を不確定特徴点とする。具体的には、不一致特徴点候補の中で不一致特徴点でないものを不確定特徴点とし、図1の点線の円で囲まれている特徴点がその例である。
P2>TP1であり、不確定特徴点を見つけるときの位置の誤差に対する基準は一致特徴点を見つける時に比べて緩くなっている。更に、方向については、不問としている。このようにして、本人の可能性が残る不確定特徴点(指をセンサに押し付けたことで歪んだ特徴点等)を不一致特徴点として決定しないようにしている。
照合スコア算出部280では、一致/不一致特徴点決定部270で決定した一致特徴点数KOK、不一致特徴点候補数KC、不一致特徴点数KNGを用いてペナルティPを算出し、ペナルティPを反映させた照合スコアRを算出する。このとき、後に詳述するが、擬似特徴点や本人の可能性がある特徴点がペナルティPに反映されないようにし、認証対象者が他人である可能性が高いほど大きなペナルティPを与えることに本発明の特徴がある。
まず、ペナルティPについて概略的に説明する。後に詳述するが、ペナルティPは照合スコアの負の項に寄与する数であり、ペナルティPが大きい程、照合スコアの減点が大きくなる。このことは、ペナルティPが大きい場合は認証対象者が他人である可能性が大きく、ペナルティPが小さい場合は認証対象者が他人である可能性が小さくなることを意味する。ペナルティPは、次式により求める。
Figure 0004624039
式3では、ペナルティPがKNGに比例するようにしている。KNGは本人の可能性が残る対応が曖昧な特徴点(不確定特徴点)が除かれた不一致特徴点の個数なので、KNGは認証対象者が他人の場合に大きくなりやすい。そのため、他人に対して大きなペナルティPを与えることができ、それにより、後に詳述するが、照合スコアの減点を大きくすることができる。
つまり、不一致特徴点が多いほど、照合スコアの減点を大きくする。
更に、式3ではKNGをKCで除している。KNGはKCから本人の可能性が残る特徴点の数を差し引いたものなので、認証対象者が他人の場合にKNGとKCの値が近くなりやすい。つまり、KNG/KCが大きいと他人の可能性が高い。そのため、他人の可能性を示す一種の尺度であるペナルティPは、KNGそのものではなくKNG/KCに基づいて算出した方がより正当な値が得られ、それにより、他人に対して正当なペナルティを与える(照合スコアを正当に減点する)ことができると考えられる。
つまり、一致特徴点以外の特徴点の数に対して不一致特徴点の数の割合が大きいほど、照合スコアの減点を大きくする。
図5は、ペナルティ算出係数αの決定の仕方について説明する図である。
式3のαは図5のようにKNG/KC及びKCに基づいて決定する。
まず、αを決定するパラメータKCについて説明する。
図5の実施例では、指より面積がやや小さく通常20〜30箇所程度の特徴点を読み取ることができる指紋センサを想定しており、この数に対してKCが「少ない」、「やや多い」、「多い」の3段階に分けてαを調整している。
Cが「少ない」状態とは、一致特徴点数が十分に多く認証対象者が他人である可能性が極めて小さい状態を意味し、この場合には照合スコアを減点すべきではなく、故にペナルティPを与えるべきではないので、α=0とする。そうでない状態では、KCが「多い」程認証対象者が他人である可能性が大きくなるので、照合スコアの減点を大きくすべきであり、故にペナルティPを大きくすべきなので、αの値を大きくする。
つまり、一致特徴点以外の特徴点の数が所定以上ある場合にのみ照合スコアを減点し、所定以下の場合は減点しない。
次に、αを決定するもう一つのパラメータKNG/KCについて説明する。
先に説明したように、抽出された特徴点には擬似特徴点が混ざっている場合があり、認証対象者が本人の場合でも擬似特徴点の多くは登録されている特徴点と一致しないのでKCにカウントされる。
更に、擬似特徴点の多くは、指をセンサに押し付けたことで歪んだ特徴点と異なり、緩い基準TP2(>TP1)でも不確定特徴点に分類されず不一致特徴点に分類され、KNGにカウントされる。KNG/KCが小さい場合は認証対象者が本人である可能性があるので、このような擬似特徴点がペナルティPに反映されないように、照合スコアの減点をすべきではなく、故にペナルティPを与えるべきではないので、α=0とする。
逆に、KNG/KCが大きい場合は認証対象者が他人である可能性が大きいので、ペナルティPを与えるべく、αの値を大きくする。
つまり、一致特徴点以外の特徴点の数に対する不一致特徴点の数の割合所定以上の場合にのみ、照合スコアを減点し、所定以下の場合は減点しない。
図5の例では、ペナルティPを与えるか否かの判断を行うための所定値を0.58としている。つまり、KNG/KCが58%程度までは、認証対象者は擬似特徴点が発生した本人である可能性があると考える。この場合、照合スコアの減点をすべきではなく、故にペナルティPを与えるべきではないので、α=0とする。すなわち、KNG/KCが58%程度までであれば、不一致特徴点とされた特徴点は、本来、緩い基準TP2(>TP1)で不確定特徴点に分類されるべきであり、KNGにカウントすべきではなかったと考える。
一方、KNG/KCが58%を越えた場合は、擬似特徴点の影響を差し引いても認証対象者が他人である可能性が十分に大きいと考える。この場合、照合スコアを減点すべきであり、故にペナルティPを与えるべきなので、α>0とする。更に、KNG/KCが大きい程、認証対象者が他人である可能性はより大きくなると考える。具体的には、KNG/KCが70%を越えた場合、より大きく照合スコアを減点するためにより大きいペナルティPを与えるべく、αの値を更に大きくする。
以上のように、式3及び図5に基づいてペナルティPを算出することにより、認証対象者が本人である可能性がある場合は、照合スコアの減点を行わないためにペナルティPを与えず、かつ、そうでない場合は、認証対象者が他人である可能性が大きい程、照合スコアの減点を大きくすべくペナルティPをより大きくする。
次に、照合スコアの算出について説明する。
認証対象者の本人らしさを表す指標SHは次式で表される。一致特徴点を加点対象とし、その数KOKに比例する値として算出する。
Figure 0004624039
一方、認証対象者の他人らしさを表す指標STは次式で表される。不一致特徴点を減点対象とし、その数KNGに比例したペナルティPに比例する値として算出する。
Figure 0004624039
照合スコアRは、次式で求める。
R=SH−ST …(6)
照合スコアRは、認証対象者の本人らしさが高ければ大きくなり、他人らしさが高ければ小さくなる。
式4と式5は、特徴点の信頼度に基づいたものであるが、特徴点の個数に基づいて本人らしさを求めても良い。ここで、Nは登録特徴点リストの特徴点数、Mは、入力特徴点リストの特徴点数である。
Figure 0004624039
出力部290は、電気錠コントローラ等の他機器と接続する端子である。
認証を与える場合には、ここに解錠信号が流れる。
図6は、本発明の指紋認証装置の認証動作のフローチャートである。
以下、同図を参照し、同装置の認証動作について説明する。指紋の登録は予め行われており、その登録特徴点リストは記憶部220に格納されているものとする。
まず、認証対象者(認証を受けようとする者)が、操作・表示部200のタッチパネル・ディスプレイを操作してID番号を入力する(S600)。
次に、認証対象者が「指紋を入力してください」等のガイダンスに従い、指紋入力部210を構成する指紋センサに指を載置すると、指紋入力部210から指紋画像のデジタル信号が出力され、処理部230へ入力される(S605)。
次に、制御部240は、指紋入力部210が出力した指紋画像を特徴抽出部250に入力する。
次に、特徴抽出部250は、入力された画像から特徴点とその信頼度を算出し、入力特徴点リストを生成する(S610)。
次に、制御部240は、照合部260にID番号と入力特徴点リストを入力する。
次に、照合部260は、入力されたID番号と紐付けされた登録特徴点リストを記憶部220から読み出し、以下のようにして登録特徴点リストと入力特徴点リストの照合を行う(S615)。
まず、照合部260は、入力特徴点リストを登録特徴点リストに位置合わせする(S620)。
入力特徴点リストに対して回転や平行移動等の座標変換をしながら、登録特徴点リストと入力特徴点リストが最も良く一致するような変換パラメータを探索し、最適な変換パラメータで入力特徴点リストの座標変換を行う。位置合わせに要する処理量は非常に多いので、両特徴点リストの中から信頼度の高い特徴点のみを用いて行う。
登録特徴点リストと入力特徴点リストの間で、式1を満たす特徴点、すなわち一致特徴点を決定する(S625)。それに応じて、一致特徴点のペア数KOK、それ以外の特徴点(不一致特徴点候補)の数KCを決定する。
不一致特徴点候補の内、式2を満たす特徴点、すなわち不一致特徴点を決定し、不一致特徴点と不確定特徴点とを選別する(S630)。それに応じて、不一致特徴点数KNGを決定する。
式3、図5によって、ペナルティPを算出する(S635)。
式4〜6によって、照合スコアRを算出する(S640)。
照合スコアRを照合閾値と比較して、照合スコアが照合閾値以上である場合には認証対象者に認証を与える旨の通知を(S645のY)、そうでない場合には認証を与えない旨の通知を(S645のN)制御部に対して行う。
最後に、制御部240は、照合部260からの通知に応じた制御を行う。
認証を与える旨の通知であった場合、出力部290に解錠信号を送出し、接続された電気錠コントローラを通じてドアの電気錠を解錠する(S650)。また、操作・表示部200に「照合OKです」等のガイダンスを表示する(S655)。
認証を与えない旨の通知であった場合、制御部は操作・表示部200に「照合に失敗しました」等のガイダンスを表示する(S655)。
なお、本実施例では、全ての特徴点から一致特徴点を選別し、それ以外の特徴点から不一致特徴点と不確定特徴点を選別したが選別の順序・方法はこれに限られるものではない。
以上では、個人に固有の情報として指紋を用いた認証装置について説明を行ったが、本発明は指紋以外の生体情報に適用することも可能である。例えば、血管パターン(指、手の甲、掌、網膜等)、掌紋、耳の形等は、指紋と同様に端点や分岐点を有する。従って、これらの生体情報を用いた認証装置においても、最適なペナルティを付与することにより、高精度な認証を実現することができる。
照合の様子を表す図である。 本発明の構成を表す図である。 指紋の特徴点を表す図である。 擬似特徴点を表す図である。 ペナルティ算出係数αを求めるための図である。 本発明の指紋認証装置の認証動作フローチャートである。
符号の説明
200 操作・表示部
210 指紋入力部
220 記憶部
230 処理部
240 制御部
250 特徴抽出部
260 照合部
270 一致/不一致特徴点決定部
280 照合スコア算出部
290 出力部

Claims (5)

  1. 生体情報から複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    登録生体情報と入力生体情報とから抽出された前記複数の特徴点を比較して、前記登録生体情報と前記入力生体情報とで類似度が一致基準より高い特徴点である一致特徴点、前記類似度が前記一致基準より緩い不一致基準より低い特徴点である不一致特徴点、前記類似度が前記一致基準より低く前記不一致基準より高い特徴点である不確定特徴点を選別する選別手段と、
    前記複数の特徴点のうち、前記一致特徴点を加点対象とし前記不一致特徴点を減点対象とし、前記不確定特徴点を前記加点対象及び前記減点対象の何れにもせずに照合スコアを求める算出手段と、
    前記照合スコアが所定値以上である場合に前記登録生体情報と前記入力生体情報とが一致していると判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする生体情報認証装置。
  2. 前記算出手段は、前記不確定特徴点の数に比べて前記不一致特徴点の数が大きいほど前記照合スコアの減点を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の生体情報認証装置。
  3. 前記算出手段は、前記不一致特徴点及び前記不確定特徴点の数に対する前記不一致特徴点の数の割合が大きいほど前記照合スコアの減点を大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報認証装置。
  4. 前記算出手段は、前記不一致特徴点及び前記不確定特徴点の数に対する前記不一致特徴点の数の割合が所定以上の場合にのみ前記照合スコアを減点することを特徴とする請求項3に記載の生体情報認証装置。
  5. 前記算出手段は、前記不一致特徴点及び前記不確定特徴点の数が所定以上である場合にのみ前記照合スコアを減点することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の生体情報認証装置。
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