JPH04357570A - 指紋照合装置 - Google Patents

指紋照合装置

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JPH04357570A
JPH04357570A JP3211085A JP21108591A JPH04357570A JP H04357570 A JPH04357570 A JP H04357570A JP 3211085 A JP3211085 A JP 3211085A JP 21108591 A JP21108591 A JP 21108591A JP H04357570 A JPH04357570 A JP H04357570A
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Koji Kawasaki
川崎 孝二
Toshiharu Kamiya
神谷 敏玄
Takao Suzuki
隆夫 鈴木
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    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Collating Specific Patterns (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本人のものとして予め
登録されている指紋の登録画像と、所定の画像読み込み
範囲内に置かれた指から読み込んだ照合画像とをパター
ンマッチングにより比較して本人か否かを判断する際に
、指の置き方等に起因する両者の位置ずれをパターンマ
ッチング用に修正してから比較・判断する指紋照合装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、パターンマッチングを用いた
指紋照合装置において、指の置き方等に起因する画像の
ずれをパターンマッチング用に修正してから比較・判断
するものが知られており、例えば特開平1−21376
5号公報記載のものがある。
【0003】この公報に記載された指紋照合装置では、
登録画像および新たに入力した照合画像のそれぞれの二
値化情報から、所定部分の隆線方向に関する情報を抽出
し、両者を渦巻状にずらしながら部分的なパターンマッ
チングを行ない、最も一致度の高い場合を捜すことで登
録画像と照合画像の位置ずれ量を算出し、修正を行なう
という手法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法では
、隆線方向を算出するに当たって隆線の追跡を行なう必
要があるため、ソフトウェアで対処するには多大な処理
時間を要し、ハードウェア化するには装置構成が複雑に
なるという問題があった。
【0005】また、弓状紋の指紋や指先部分など隆線方
向が一方向となる画像では、こうしたパターンマッチン
グによってずれを算出し、修正しようとする手法では、
位置ずれ量が算出できなくなるという問題もあった。さ
らに、指紋画像が回転している場合には正しい位置ずれ
量を算出することが困難であるという問題もあった。
【0006】本発明の指紋照合装置は、装置の複雑化や
処理時間の長大化を招くことなく、かつ弓状紋等の影響
に左右されず、しかも照合画像が登録画像に対して回転
していても、両者の相対位置関係をパターンマッチング
用に修正することができることを目的として完成された
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる目的を達
成するためになされた本発明は、請求項1に記載の通り
、本人のものとして予め登録されている指紋の登録画像
と、所定の画像読み込み範囲内に置かれた指から読み込
んだ照合画像とをパターンマッチングにより比較して本
人か否かを判断する際に、指の置き方等に起因する両者
の位置ずれをパターンマッチング用に修正してから比較
・判断する指紋照合装置において、照合画像から、指紋
隆線に関する所定の特徴点と当該特徴点での隆線方向と
からなる特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、該照合画
像から抽出した特徴量と登録画像に対する同様の特徴量
とを相対角度を変更しつつ比較し、特徴点および隆線方
向の一致度から、両画像の位置ずれ量と回転ずれ量とを
算出する画像ずれ量算出手段と、該算出された位置ずれ
量と回転ずれ量とに基づいて照合画像と登録画像との相
対位置関係をパターンマッチング用に修正する相対位置
修正手段とを備えることを特徴とする。
【0008】本発明の指紋照合装置によれば、特徴量抽
出手段により照合画像から抽出された指紋隆線に関する
所定の特徴点と当該特徴点での隆線方向とからなる特徴
量と、登録画像に対する同様の特徴量とを、画像ずれ量
算出手段にて相対角度を変更しつつ比較し、特徴点およ
び隆線方向の一致度から、両画像の位置ずれ量と回転ず
れ量とを算出する。そして、相対位置修正手段が、この
位置ずれ量と回転ずれ量とに基づいて照合画像と登録画
像との相対位置関係をパターンマッチング用に修正する
【0009】ここでいう特徴点には、例えば指紋隆線の
端点や分岐点等が相当する。従って、抽出される特徴量
は、この端点や分岐点とそこでの隆線の方向である。端
点は指紋の山の部分を細線化処理したときの端点として
簡単に特定でき、分岐点も指紋の谷の部分を細線化処理
したときの端点から簡単に特定でき、また、隆線方向は
、特徴点である端点より数画素の画素追跡を行ない、そ
の曲線の接線又は最小2乗法による近似直線などから方
向を決定することができる。
【0010】また、位置と方向とからなる特徴量を用い
ることと、この特徴量を両画像の相対角度を変更しつつ
比較することにより、弓状紋等に影響されることなく、
簡単・確実に位置ずれ量と回転ずれ量の両方を算出する
ことができるのである。この様に、本発明の指紋照合装
置は、上述した構成・作用を備えた請求項1記載の指紋
照合装置として完成されている。しかし、本発明はこれ
に留まらず、より具体的な技術思想としても完成されて
いる。
【0011】例えば、請求項1記載の指紋照合装置にお
いて、前記画像ずれ量算出手段が、登録画像と照合画像
との相対角度を変更する相対角度変更手段と、登録画像
の各特徴点を中心とした所定領域内にある照合画像の特
徴点であって、その隆線方向と登録画像の特徴点の隆線
方向とのなす角度が所定角度以内にある照合画像中の特
徴点を、一致度の高い高一致度特徴点として抽出する高
一致度特徴点抽出手段と、該高一致度特徴点と登録画像
の各特徴点との相対位置関係と関連付けて該高一致度特
徴点の出現頻度を累積する出現頻度累積手段と、該出現
頻度累積手段による累積結果に基づいて登録画像に対す
る照合画像の位置ずれ量を決定する位置ずれ量決定手段
と、当該位置ずれ量が決定されたときの前記相対角度変
更手段による相対角度変更量に基づいて登録画像に対す
る照合画像の回転ずれ量を決定する回転ずれ量決定手段
とを備えることを特徴とする指紋照合装置として具体化
することができる。
【0012】この請求項2記載の指紋照合装置によれば
、出現頻度累積手段が、登録画像の各特徴点(登録特徴
点)との相対位置関係と関連付けて高一致度特徴点の出
現頻度を累積する。この累積結果は、全部の登録特徴点
を一点に集めた場合に高一致度特徴点がどの様な位置ず
れ関係に分布しているかを示すこととなり、位置ずれ関
係の判断指標を与える。従って、この累積結果に基づい
て、位置ずれ量決定手段が登録画像に対する照合画像の
位置ずれ量を決定することができる。
【0013】ここで、請求項2記載の発明の特徴を抽出
するならば、それは、真に対応する特徴点同士の位置ず
れ関係を直接求めようとするのではなく、全体の関係の
中から真に対応するであろう特徴点同士の位置ずれ関係
として間接的に位置ずれ関係を求めようとするという点
にある。これに対し、特開平1−213765号公報記
載の装置は直接的な手法を用いていた。このため、弓状
紋等の場合に真に対応する特徴点を特定できなくなって
算出不能となるか、あるいは誤った対応関係に基づいて
誤った位置ずれ量を算出することとなる場合があった。 しかし、請求項2記載の発明によれば、間接的な手法を
用い、全体で位置ずれを把握することにより、かかる不
具合は発生しない。
【0014】この請求項2記載の指紋照合装置によれば
、画像ずれを表すもう一つのパラメータである回転ずれ
量は、当該位置ずれ量が決定されたときの相対角度変更
手段による相対角度変更量に基づいて決定される。これ
は、相対角度変更手段により回転ずれが解消すれば位置
ずれのみの関係となり、位置ずれ関係が最も際だって現
れるという関係に基づくものである。つまり、位置ずれ
量が決定できる様に位置ずれ関係が際だたされたときと
いうのは、回転ずれ量に見合った相対角度変更がなされ
て回転ずれが解消したときと考えることができるから、
相対角度変更手段による相対角度変更量をもって回転ず
れ量とすることができるのである。これは、画像の相対
角度を変更しつつ比較判断するという従来にない新規な
構成を採用することにより達成し得ることとなったもの
である。
【0015】また、本発明は、この請求項2記載の指紋
照合装置において、前記画像ずれ量算出手段は、さらに
、前記高一致度特徴点抽出手段における高一致度特徴点
の抽出に用いる登録画像の各特徴点を中心とした所定領
域を、最初は大きく設定し、次第に狭く変更しつつ、前
記高一致度特徴点抽出手段による高一致度特徴点の抽出
と、前記出現頻度累積手段による相対位置関係と関連付
けた高一致度特徴点の出現頻度の累積と、前記位置ずれ
量決定手段及び回転ずれ量決定手段による登録画像に対
する照合画像の位置ずれ量及び回転ずれ量の決定を繰り
返させる領域変更繰り返し手段と、該領域変更繰り返し
手段による繰り返しの結果、前記位置ずれ量決定手段及
び回転ずれ量決定手段により繰り返し決定される登録画
像に対する照合画像の位置ずれ量及び回転ずれ量をそれ
ぞれ累積し、該累積結果を位置ずれ量及び回転ずれ量と
する画像ずれ量累積手段とを備えることを特徴とする指
紋照合装置としても具体的に完成している。
【0016】これは請求項3記載の発明であり、最初は
広い範囲についてずれ量を求めることにより、誤った対
応点が集中している場合の影響を希釈化すると共に、最
終的には高精度のずれ量算出を行うに適している。本発
明においては、さらにこの請求項2又は請求項3記載の
指紋照合装置を発展させ、より柔軟かつ高精度の判断を
可能にするため、さらに、前記高一致度特徴点抽出手段
により抽出された高一致度特徴点の抽出状況に基づいて
各高一致度特徴点に対してファジィ推論による重み係数
を付与する重み付け手段と、該重み付け手段により付与
された重み係数を前記出現頻度累積手段による高一致度
特徴点の出現頻度の累積に反映させる重み反映化手段と
を備えることを特徴とする指紋照合装置をも完成してい
る。
【0017】この装置は請求項4に記載のものであり、
ファジィ推論の結果を反映することにより、請求項2又
は請求項3記載の装置における精度の一層の向上を図る
ことができる。なお、請求項3記載の装置の改良として
適用する場合には、領域変更繰り返し手段による最終段
階の処理においてファジィ推論を適用することとすれば
、演算条件等の複雑化を招くことなく精度向上を図るこ
とができる。
【0018】また、この請求項4記載の指紋照合装置に
おいて、前記重み付け手段のファジィ推論には、指の押
捺時における照合画像の実際の歪みや発汗量の差から生
じる特徴点のずれ量及び隆線方向のずれ量を考慮して予
め決定されているメンバーシップ関数を用いることとす
れば、一層的確な判断をなし得る。
【0019】
【実施例】次に、本発明の指紋照合装置を適用した好適
な実施例について、図面に基づき説明する。実施例の指
紋照合装置は、図1に概要を示す様に、所定の画像読み
込み範囲1内に置かれた指3から照合対象となる指紋の
画像(照合画像)を読み込むCCDカメラ等の画像読み
込み手段5と、この照合画像から汗腺孔などのノイズと
なる部分を除去する画像前処理手段7と、この前処理が
済んだ照合画像の指紋の山と谷とを細線で表現する細線
化処理を実施する画像細線化手段9と、細線化された照
合画像から指紋隆線の端点や分岐点といった特徴点の位
置座標M(x,y)と特徴点における隆線方向dとから
なる照合画像の特徴量を抽出する特徴量抽出手段11と
、この照合画像から抽出した特徴量と、本人の指紋とし
て図示しない登録手段に登録してある画像(登録画像)
に対する同様の特徴量とを相対角度を変更しつつ比較し
、特徴点の位置座標M(x,y)および隆線方向dの一
致度から、両画像の位置ずれ量と回転ずれ量とを算出す
る画像ずれ量算出手段13と、こうして算出された位置
ずれ量と回転ずれ量とに基づいて照合画像と登録画像と
の相対位置関係をパターンマッチング用に修正する相対
位置修正手段15と、その後パターンマッチングにより
照合画像と登録画像の照合を行なう照合手段17と、こ
の照合結果に基づいて本人か否かの判定を行なう判定手
段19とを備えている。
【0020】ここで、特徴量抽出手段11における特徴
量の抽出においては、指紋隆線の端点は、指紋の山から
得られた細線の端点を捜すことで簡単に特定することが
できる。また、指紋隆線の分岐点は、指紋の谷から得ら
れた細線の端点を捜せば、それに対する山の分岐点を特
定することができるから、これも簡単に特定することが
できる。従って、特徴点の位置座標M(x,y)は簡単
に求められる。そして、これらの点での隆線方向dは、
細線の接線を求めるとか、特徴点近傍の細線の最小2乗
法による直線近似等から特定するといった簡単な処理に
より求めることができる。
【0021】こうして得られた特徴量は、図5に黒丸と
矢印とで例示した様に、照合画像全体から多数抽出され
る。なお、黒丸は、画像読み込み範囲1の中心を原点と
したxy座標系の中で上述の位置座標M(x,y)を特
定される。また、図中に点線の白丸と矢印で示したのは
、登録画像から抽出され、登録手段に予め記憶されてい
る特徴量である。後述の処理においては、この黒丸と点
線白丸との位置ずれ量や矢印同士の回転ずれ量が算出さ
れるのである。そして、この例では実線の白丸と矢印で
示した特徴量が記載されているが、これは、真の隆線の
端点ではなく、画像読み込みの際の不鮮明部分等に起因
した隆線の切れ等が、特徴点に関するものとして誤って
採用された情報を表している。後述の処理においては、
こうした誤った情報に左右されずに正しい位置ずれ量と
回転ずれ量とを算出できる様な工夫もなされている。
【0022】次に、画像ずれ量算出手段13における照
合画像と登録画像との位置ずれ量と回転ずれ量とを算出
する処理について、図2のフローチャートに基づいて説
明する。この処理を開始するに当たっては、照合画像が
登録画像に対してどの程度の位置ずれ・回転ずれをして
いるかが不明であることから、まず、疑似位置ずれ量x
s,ysに値「0」を設定する(S1)。この疑似位置
ずれ量xs,ysが「0」であるということは、照合画
像と登録画像には位置ずれがないという仮定を前提条件
として以下の処理が実行されるということを意味してい
る。従って、この処理段階では、両画像は、画像読み込
み範囲1の中心を原点とするxy座標系内の情報として
認識されていることになる。
【0023】続いて、位置ずれ検索範囲mに対して所定
値A0 を設定し(S2)、疑似回転ずれ量係数nに初
期値−Nを設定する(S3)。そして、ここまでの設定
に基づいて、照合画像側の特徴量の内の特徴点位置座標
M(x,y)を数1に基づいて角度nθだけ回転した検
索用位置座標M’(x’,y’)に変換し、隆線方向d
を数2に基づいて角度nθだけ回転した検索用方向量d
’に変換する(S4)。
【0024】
【数1】
【0025】
【数2】
【0026】ここで、Δx,Δyは、回転中心点の画像
中心点からのずれ量である。なお、本発明では(Δx,
Δy)=(位置ずれ量)であるから、疑似位置ずれ量x
s,ysを「0」に設定したので無視される。また、F
は所定の関数である。次に、S4にて変換された照合画
像の特徴点MV0 ,MV1 ,…の内、図3に示す様
に、登録画像のある特徴点MR0 を中心としたxy方
向に±mの範囲内にある特徴点MV0 ,MV1 ,M
V2 を選出すると共に、これらの隆線方向dv0,d
v1 ,dv2 と登録画像の隆線方向dr0 との差
が所定の閾値D内に収まっているものを選出する(S5
)。このS5の処理における選出条件を式で表すと、数
3となる。
【0027】
【数3】
【0028】こうしてS5の処理を経ることにより、図
3の例でいうと照合画像の二つの特徴点MV0 ,MV
1 が選出される。なお、以下の説明においては、照合
画像中の特徴点を照合特徴点といい、登録画像中の特徴
点を登録特徴点と呼んで両者を区別する。
【0029】続く処理においては、この選出された照合
特徴点MV0 ,MV1 が、登録特徴点MR0 を中
心としたxy方向へ±mの範囲内をl×lにさらに細か
く区切ったマス目のどこに存在するかという情報を記憶
することで位置ずれ量ヒストグラムを作成する(S6)
。位置ずれ量ヒストグラムは、具体的には図4に示す様
な位置ずれマトリックスとなる。
【0030】このS5,S6の処理は、個々の登録特徴
点毎に実施され、数3を満足する照合特徴点がある度に
、位置ずれマトリックスの対応するマス目をインクリメ
ントし、疑似位置ずれ量(xs,ys)=(0,0)か
つ疑似回転ずれ量−Nθという条件についての位置ずれ
量ヒストグラムが完成されるのである。
【0031】そして、このS4〜S6の処理を、疑似回
転ずれ量−Nθ〜Nθの範囲について、回転量検索分解
能θ゜ごとに繰り返し実施し(S7,S8)、それぞれ
の条件での位置ずれ量ヒストグラムを完成したら、全部
のヒストグラムの中から、最大値を示すマス目を捜し、
そのマス目の位置を照合画像の登録画像に対する位置ず
れ量として決定し、かつそのマス目を有するヒストグラ
ム作成条件である疑似回転ずれ量を照合画像の登録画像
に対する回転ずれ量として決定する(S9)。なお、こ
のS9で決定された位置ずれ量と回転ずれ量を、区別の
ために今回位置ずれ量および今回回転ずれ量と呼び、両
者を併せて今回ずれ量と呼ぶ。そして、この今回位置ず
れ量と今回回転ずれ量とを、それまで記憶されていた累
積位置ずれ量と累積回転ずれ量とにそれぞれ加算して、
現在の累積ずれ量を算出する(S10)。
【0032】第1回目では、今回位置ずれ量および今回
回転ずれ量がそのまま累積位置ずれ量および累積回転ず
れ量になる。次に、現在設定されている位置ずれ検索範
囲mが、最小検索範囲As 以下であったか否かを判断
する(S11)。ここで、位置ずれ検索範囲mが最小検
索範囲As 以下でない場合は、S9の処理にて決定さ
れている今回位置ずれ量と今回回転ずれ量とに基づいて
各照合特徴点の位置座標MV(x,y)および隆線方向
dvを数1,数2にて変換し、これを次に繰り返される
処理における照合画像の情報とする(S12)。なお、
S12の処理の結果の各照合特徴点及びその方向量を最
初の照合画像との関係で比較すれば、数1の(Δx,Δ
y)には累積位置ずれ量が、nθには累積回転ずれ量が
代入されたことになる。そして、現在設定されている位
置ずれ検索範囲mを所定量A1 だけ小さい範囲に変更
して(S13)、S3以下の処理を繰り返し実行し、S
10の処理にて累積位置ずれ量と累積回転ずれ量とを更
新していく。
【0033】こうして、位置ずれ検索範囲mが、最小検
索範囲As 以下になった場合は、S10の処理にて記
憶・更新された累積位置ずれ量と累積回転ずれ量とを相
対位置修正手段15に出力して処理を終了する(S14
)。以上説明した本実施例においては、位置ずれ量と回
転ずれ量とを算出するに当り、初期段階では位置ずれ検
索範囲mを広く設定し(m=A0 )、最終段階ではこ
れを狭くする(m=As ,As <A0 )という手
法を採用している。これにより、位置ずれ量ヒストグラ
ムの一マスの大きさが初期には大きく、最終段階では小
さくなる。これは、初期段階では位置ずれ量が不明であ
るため広範囲を検索しなければならない一方で、図5の
B領域に見られるような隆線の切れなどにより発生する
誤対応点Merによる誤った情報の影響を少なくするた
めである。このことを図6を使って詳細に説明する。
【0034】指紋隆線の特徴点の座標値M(x,y)は
、画像読み込み範囲1に指を置いたときの単純な位置ず
れだけでなく、指を押圧した時の歪みや指表面の発汗量
等により特徴点個々に多少変化する。従って、現実には
、各照合特徴点MVごとに登録特徴点MRに対する位置
ずれ量や回転ずれ量が微妙に異なっている。
【0035】図6において、(A)の位置ずれ量ヒスト
グラムは4×4の位置ずれマトリックスの一マスを小さ
くしたときに図5の例から抽出される結果を模式的に表
しており、(B)は一マスを大きくしたときの結果を模
式的に表している。この図から明らかなように、位置ず
れ量ヒストグラムの一マスが小さい場合には、図5の誤
対応点Merは比較的近くにかたまっていることから、
これらがあるマス目に集中してカウントされる。しかし
、真の照合特徴点MVはかたまっている訳ではないから
あちこちのマス目に分散されてカウントされることにな
る。
【0036】このため、(A)の場合は誤対応点Mer
によるカウント値”4”のマス目から位置ずれ量が決定
されることになり、誤った位置ずれ量を算出してしまう
。これに対し、(B)の場合は一マスを十分に大きくと
ったので、真の照合特徴点MVは同一のマス目内にカウ
トされ、値”8”となることから、このマス目から位置
ずれ量が決定される。
【0037】この様に、実施例で採用した位置ずれ検索
範囲mを大きめの値から次第に小さ目の値に変えつつず
れ量を算出する構成では、誤対応点Merに影響される
ことなく、正しいずれ量を算出することができるのであ
る。そして、こうして誤った判断を避けつつ、処理の最
終段階では、最小検索範囲AS にて、十分な位置ずれ
量検出精度が保証されるのも特徴である。
【0038】次に、第2実施例を説明する。第2実施例
は、図2に示した処理の第1段階(m=A0 の段階)
で、図4の位置ずれマトリックスの中の「l」の値を大
きくl=lrと設定することにより、一つ一つのマス目
を狭く設定する。なお、値lrは、一マスの大きさが、
第1実施例で最終段階として予定していたm=As の
時のマトリックスの大きさの1/2になる様に決定する
。 これは第1実施例と同一精度で位置ずれ量と回転ずれ量
とを算出するためである。
【0039】そして、図7に示す様に、「全体としては
大きいが一マスが狭い」位置ずれマトリックス表201
を作成した後に、図示点線の様に隣接する3×3=9個
のマス目201a内のカウント値を加算することで新た
な位置ずれマトリックス表202を作成する。そして新
たな位置ずれマトリックス表202の中で最大値”15
”を示すマス目202aと、それに隣接するマス目20
2b〜202dとを抽出し、元々の一マスが狭い状態で
のカウント値を表示した4×4の位置ずれマトリックス
表203を作成する。最後に、この4×4の位置ずれマ
トリックス表203について、図示点線の様に隣接する
2×2=4個のマス目203a内のカウント値を加算す
ることで、3×3の最終の位置ずれマトリックス表20
4を完成する。
【0040】この様にして完成された最終の位置ずれマ
トリックス表204は、目標とする位置ずれ量検出精度
(m=As の時の位置ずれマトリックスの領域に対応
し、第1実施例と同じ精度)でのずれ量の判断をするこ
とができる状態になっている。従って、位置ずれマトリ
ックス表201を作成した疑似回転ずれ量については、
最終の位置ずれマトリックス表204の最大値”10”
を示すマス目204aによって位置ずれ量を特定するこ
とができる。そして、各疑似回転ずれ量について作成し
、それぞれの位置ずれ量として特定したマス目のカウン
ト値同士を比較し、その最大値を示すマス目を求めるべ
き照合画像の位置ずれ量として特定する。そして、この
照合画像の位置ずれ量を特定できたときの疑似回転ずれ
量を照合画像の回転ずれ量として特定する。
【0041】この第2実施例の方式では、登録特徴点に
対応する照合特徴点の検索が1度でよいため、指紋画像
中に特徴点が多量に存在する場合に、処理時間を短縮す
ることができるという効果を奏する。しかも、結果的に
は第1実施例と同様に、誤対応点Merの影響による誤
判断を避けつつ、十分な位置ずれ量検出精度が保証され
る。
【0042】以上説明した様に第1,第2実施例の指紋
照合装置によれば、ずれ量算出のために用いる特徴量は
、指紋の隆線の端点や分岐点の位置座標M(x,y)と
そこでの隆線方向dとからなるものであるから、細線化
処理等によって簡単に求めることができる。従って、装
置の複雑化や処理時間の長大化を招くことがない。そし
て、こうした特徴量を用いて照合画像と登録画像の相対
位置を変更しつつ特徴量同士を比較して位置ずれマトリ
ックスからなる位置ずれ量ヒストグラムを作成し、位置
ずれ量と回転ずれ量とを算出する構成を採用したから、
弓状紋等の影響に左右されないと共に、照合画像が登録
画像に対して回転していても、両者の相対位置関係をパ
ターンマッチング用に修正することができる。
【0043】なお、誤対応点による影響の問題は、部分
的に抽出した特徴量同士を比較するのではなく、指紋全
体から複数抽出した特徴量同士を比較し、それぞれのあ
る検索範囲m内での照合画像と登録画像の特徴量同士の
一致度を基準にずれ量を算出する構成としたことによっ
ても解決されている。
【0044】次に、第3実施例を説明する。第3実施例
は、全体としては第1実施例で説明した図2のフローチ
ャートと同様であるが、図8に示す様に、検索範囲mが
最小検索範囲As 以下になった後に、S11の処理と
S14の処理の間にファジィ推論適用処理S15を挿入
することでさらに精度の向上を図ったものである。ファ
ジィ推論適用処理S15は、図9に示すフローチャート
に沿って実行される。
【0045】このファジィ推論適用処理においては、擬
似ずれ量、即ち擬似回転ずれ量nθ及び擬似位置ずれ量
(xs,ys)に初期値を設定する(S21)。擬似回
転ずれ量の初期値には、第1実施例のS3と同様に、−
Nθを設定する。また、擬似位置ずれ量(xs,ys)
の初期値には、図10に示した位置ずれマトリックス表
300の左上のマス目3001,1 の中心点座標(−
m+m/l,−m+m/l)を設定する。なお、図10
は、検索範囲mが最小検索範囲As になった時点での
l×lの位置ずれマトリックス表300について、各マ
ス目3001,1 ,3001,2 ,…,300l,
l−1 ,300l,l の中心点の座標を記入した説
明図である。
【0046】次に、設定された擬似回転ずれ量nθ及び
擬似位置ずれ量(xs,ys)に基づいて照合画像の特
徴量データを数1,数2にてデータ変換する(S22)
。そして、登録画像中に全部でI個ある登録特徴点の中
の一つを特定するための登録番号iに「1」を設定する
と共に、当該登録番号iにより特定された登録特徴点に
関するファジィ推論結果の得点最大値P1 に値「0」
を設定し、さらにこの得点最大値P1 を今回の擬似回
転ずれ量及び擬似位置ずれ量のときのI個全部の特徴点
について累積した得点総和値S0 に値「0」を設定す
る(S23)。
【0047】続いて、照合画像中に全部でJ個ある照合
特徴点を特定するための照合番号jに「1」を設定する
(S24)。次に、i番目の登録特徴点とj番目の照合
特徴点とを比較したときのファジィ推論による今回得点
P0 を算出する(S25)。そして、算出した今回得
点P0 と現在記憶されている得点最大値P1 との大
小を比較し、得点最大値P1 が今回得点P0を含めて
最大値となる様に更新する(S26,S27)。
【0048】このS25〜S27の処理は、照合番号j
が「J」になるまで照合番号jをインクリメントしつつ
繰り返し実行される(S28,S29)。こうしてi番
目の登録特徴点とj=1〜Jの全ての照合特徴点とを比
較して得点最大値P1 が算出されたら、この得点最大
値P1 を、現在設定されている得点総和値S0 に加
算する(S30)。
【0049】次に、登録番号iが「I」になるまで登録
番号iをインクリメントしつつS24〜S30の処理を
繰り返す(S31,S32)。こうして登録番号i=1
〜Iの各登録特徴点についての得点最大値P1 をすべ
て足した得点総和値S0 が求められる。この得点総和
値S0 は、S22の処理におけるデータ変換の条件で
ある擬似回転ずれ量nθ及び擬似位置ずれ量(xs,y
s)と関係付けて一時記憶される(S33)。
【0050】次に、全て擬似ずれ量について演算が終了
したか否か、即ち、擬似回転ずれ量nθ=−Nθ〜Nθ
及び擬似位置ずれ量(xs,ys)=(−m+m/l,
−m+m/l)〜(m−m/l,m−m/l)について
の各組合せでの全演算を終了したか否かを判定し(S3
4)、このS34の判定が「YES」となるまで「擬似
ずれ量」、即ち「擬似回転ずれ量nθと擬似位置ずれ量
(xs,ys)の組合せ」を変更しつつS22以下の処
理を繰り返し実行する(S35)。
【0051】そして、S34の判定が「YES」になっ
たら、各擬似回転ずれ量nθと擬似位置ずれ量(xs,
ys)の組合せに関係付けて一時記憶された各得点総和
値S0 同士を比較し、この得点総和値S0 が最大値
を示す擬似回転ずれ量nθと擬似位置ずれ量(xs,y
s)の組合せを抽出し(S36)、これを図8のS10
の処理までに累積されていた回転ずれ量及び位置ずれ量
に累積して図8のS14の処理に戻り(S37)、この
最終的な累積回転ずれ量及び累積位置ずれ量を相対位置
修正手段15に出力して処理を終了する(S14)。
【0052】次に、このファジィ推論適用処理において
使用するメンバーシップ関数について図11に基づき説
明する。メンバーシップ関数は、入力側第1メンバーシ
ップ関数101と、入力側第2メンバーシップ関数10
2と、出力側メンバーシップ関数103とからなる。
【0053】入力側第1メンバーシップ関数101は「
登録特徴点の方向量と照合特徴点の方向量の差」をパラ
メータとした関数である。そして、関数F20は「方向
量の差から推定するにおいて、対比している照合特徴点
は対比されている登録特徴点に対する真の対応点らしい
こと」を意味し、関数F21は「方向量の差から推定す
るにおいて、対比している照合特徴点は対比されている
登録特徴点に対するあいまいな対応点らしいこと」を意
味し、関数F22は「方向量の差から推定するにおいて
、対比している照合特徴点は対比されている登録特徴点
に対する偽の対応点らしいこと」を意味する。
【0054】この入力側第1メンバーシップ関数101
は、次の様にして予め求められ設定されている。まず、
登録された指紋の画像の本人の指を複数回入力して複数
の照合画像を得る。次に、登録画像と照合画像の回転ず
れ量や位置ずれ量を人間がマニュアル操作することによ
り算出し、照合画像を登録画像と同じ方向・同じ位置に
て重なる様に補正する。その後、登録画像中の特徴点に
真に対応する照合画像中の特徴点を人間が指定し、両者
の方向量の差を算出し、この算出結果により入力側第1
メンバーシップ関数101が決定できる。つまり、指を
入力面に押捺する際の実際の歪みや発汗量の差から生じ
る画質変化によって照合特徴点の隆線又は谷線の方向量
がどの様に変化するかを予め求め、その結果を反映した
メンバーシップ関数を決定し、設定しておくのである。
【0055】また、入力側第2メンバーシップ関数10
2は「登録特徴点の座標値と照合特徴点の座標値の差」
をパラメータとした関数である。そして、関数F23は
「座標値の差から推定するにおいて、対比している照合
特徴点は対比されている登録特徴点に対する真の対応点
らしいこと」を意味し、関数F24は「座標値の差から
推定するにおいて、対比している照合特徴点は対比され
ている登録特徴点に対するあいまいな対応点らしいこと
」を意味し、関数F25は「座標値の差から推定するに
おいて、対比している照合特徴点は対比されている登録
特徴点に対する偽の対応点らしいこと」を意味する。 この入力側第2メンバーシップ関数102も、方向量の
差についてと同様に、予め人間の操作により算出され、
決定される。
【0056】一方、出力側メンバーシップ関数103は
、左側へいくほど得点が小さくなり、右側へいくほど得
点が大きくなる関係の関数である。関数F26〜F29
は、関数F20〜F25との関係において、数4のルー
ルにより、発明者が経験的に決定した得点を表すもので
ある。
【0057】
【数4】
【0058】また、ファジィ推論の手法としては一般的
な「最大/最小演算手法(MAX/MIN  oper
ation)」を用い、入力側メンバーシップ関数10
1,102から出力側メンバーシップ関数103の得点
P0 を決定することとしている。
【0059】例えば図示の様に、方向量の差△d1 ,
座標値の差△xy1 があることが分かった場合、入力
側第1メンバーシップ関数101からは関数F20上の
重み「0.6」と関数F21上の重み「0.4」とが算
出され、入力側第2メンバーシップ関数102からは関
数F23上の重み「0.3」と関数F24上の重み「0
.7」とが算出される。
【0060】このとき採用されるルールは、ルール1,
ルール2,ルール4,ルール5となる。そこで、まずル
ール1について見ると、「最大/最小演算手法」の結果
、重みは「0.3」となる。この重み「0.3」で関数
F29を上下に分割し、この下側の部分の面積Aルール
1とその重心位置の得点Pルール1とを求める。また、
ルール2については、「MAX/MIN  opera
tion」の手法により、同じ重み付け関数のより重み
付けの大きいルール4が選択されるため、面積Aルール
2及び重心位置の得点Pルール2は演算しない。ルール
4について重み「0.6」で関数F28を上下に分割し
た下側の部分の面積Aルール4及び重心位置の得点Pル
ール4を求め、ルール5について重み「0.4」で関数
F27を上下に分割した下側の部分の面積Aルール5及
び重心位置の得点Pルール5を求める。そして、これら
面積Aルール1,Aルール4,Aルール5の全体の面積
重心に当たる得点PG を求める。ただし、面積Aルー
ル5と面積Aルール4の重複する面積分は、面積Aルー
ル4から削除しておく。
【0061】この全体の面積重心の得点PG が、ファ
ジィ推論適用処理におけるS26の処理で求めるべき今
回得点P0 になる。以上説明した第3実施例によれば
、最終段階でファジィ推論を適用することにより、一層
の精度向上が可能になる。なお、最初の検索範囲の広い
段階からファジィ推論を適用することも可能であるが、
広い範囲を検索する場合にはファジィ推論を適用しない
方が処理が簡単でそれなりの精度を得ることもできる。 従って、ファジィ推論を適用するに当たっては、第3実
施例の如く、最終段階の精度向上を目的とした手法が望
ましい。特に、図11に示したマトリックスの一マスの
大きさ(2m/l)×(2m/l)の中の画素数が20
以下のときに適用する様構成するとよい。
【0062】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこの様な実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様で実施し得ることは勿論である。例えば、第1実施例
においては、段階的に算出した位置ずれ量と回転ずれ量
とを累積した累積位置ずれ量と累積回転ずれ量を算出す
ることとしたが、精度をアップする段階で特徴量を変換
するときに、併せてパターンマッチング用画像としての
照合画像も、その都度、変換・更新していく構成とすれ
ば、累積結果を算出するまでもない。
【0063】また、照合画像の位置を修正するのではな
く、登録画像の位置を修正してパターンマッチング処理
をすることとしてもよいし、ずれ量の算出に当たって、
登録画像側を回転させつつ位置ずれヒストグラムを作成
していっても構わないことはいうまでもない。
【0064】さらに、第3実施例では、ファジィ推論に
当たって「最大/最小演算手法」を用いたがそれ以外の
演算手法を用いてもよいことはいうまでもなく、演算に
用いるルールやメンバーシップ関数も実施例のものに限
定されるものではないことはもちろんである。
【0065】加えて、最終段階以外の段階でもファジィ
推論を適用して構わない。また、第2実施例の第1段階
の位置ずれマトリックス表201を作成するときにファ
ジィ推論を適用することとしてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の指紋照合装
置によれば、指紋隆線に関する所定の特徴点と当該特徴
点での隆線方向とからなる特徴量を抽出し、照合画像と
登録画像とを相対角度を変更しつつこの特徴量同士を比
較し、特徴点および隆線方向の一致度から、両画像の位
置ずれ量と回転ずれ量とを算出する構成を採用したから
、装置の複雑化や処理時間の長大化を招くことがなく、
かつ弓状紋等の影響に左右されず、しかも照合画像が登
録画像に対して回転していても、両者の相対位置関係を
パターンマッチング用に修正することができる。
【0067】また、請求項2記載の指紋照合装置によれ
ば、真に対応する特徴点同士の位置ずれ関係を直接求め
ようとするのではなく、全体の関係の中から真に対応す
るであろう特徴点同士の位置ずれ関係として間接的に位
置ずれ関係を求めようとするという特徴を有し、弓状紋
等の場合に真に対応する特徴点を特定できなくなって算
出不能となったり、誤った対応関係に基づいて誤った位
置ずれ量を算出することとなるおそれがない。
【0068】さらに、請求項3記載の指紋照合装置によ
れば、最初は広い範囲についてずれ量を求めることによ
り、誤った対応点が集中している場合の影響を希釈化す
ると共に、最終的には高精度のずれ量算出を行うことが
できる。また、請求項4記載の指紋照合装置によれば、
ファジィ推論の結果を反映することにより、請求項2又
は請求項3記載の装置における精度の一層の向上を図る
ことができる。
【0069】加えて、請求項5記載の指紋照合装置によ
れば、ファジィ推論には、指の押捺時における照合画像
の実際の歪みや発汗量の差から生じる特徴点のずれ量及
び隆線方向のずれ量を考慮して予め決定されているメン
バーシップ関数を用いることとすることにより、一層的
確な判断をなし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】  実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】  第1実施例におけるずれ量算出処理のフロ
ーチャートである。
【図3】  照合画像と登録画像とで特徴量同士を比較
する様子を示す説明図である。
【図4】  比較の結果作成される位置ずれマトリック
スを例示する説明図である。
【図5】  登録画像の特徴量と照合画像の特徴量と誤
情報としての特徴量との関係を例示する説明図である。
【図6】  第1実施例の効果を示す説明図である。
【図7】  第2実施例での処理手法を示す説明図であ
る。
【図8】  第3実施例におけるずれ量算出処理のフロ
ーチャートである。
【図9】  第3実施例におけるファジィ推論適用処理
のフローチャートである。
【図10】  検索範囲mが最小検索範囲As になっ
た時点でのl×lの位置ずれマトリックスについて、各
マス目の中心点の座標を記入した説明図である。
【図11】  ファジィ推論適用処理において使用する
メンバーシップ関数の説明図である。
【符号の説明】 1・・・画像読み込み範囲、3・・・指、5・・・画像
読み込み手段、7・・・画像前処理手段、9・・・画像
細線化手段、11・・・特徴量抽出手段、13・・・画
像ずれ量算出手段、15・・・相対位置修正手段、17
・・・照合手段、19・・・判定手段、101・・・入
力側第1メンバーシップ関数、102・・・入力側第2
メンバーシップ関数、103・・・出力側メンバーシッ
プ関数、201〜204,300・・・位置ずれマトリ
ックス表、201a,202a〜202d,203a,
204a,3001,1 〜300l,l ・・・マス
目、F20〜F29・・・関数、MR・・・登録画像の
特徴点、MV・・・照合画像の特徴点、Mer・・・誤
対応点、dr,dv・・・隆線方向。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  本人のものとして予め登録されている
    指紋の登録画像と、所定の画像読み込み範囲内に置かれ
    た指から読み込んだ照合画像とをパターンマッチングに
    より比較して本人か否かを判断する際に、指の置き方等
    に起因する両者の位置ずれをパターンマッチング用に修
    正してから比較・判断する指紋照合装置において、照合
    画像から、指紋隆線に関する所定の特徴点と当該特徴点
    での隆線方向とからなる特徴量を抽出する特徴量抽出手
    段と、該照合画像から抽出した特徴量と登録画像に対す
    る同様の特徴量とを相対角度を変更しつつ比較し、特徴
    点および隆線方向の一致度から、両画像の位置ずれ量と
    回転ずれ量とを算出する画像ずれ量算出手段と、該算出
    された位置ずれ量と回転ずれ量とに基づいて照合画像と
    登録画像との相対位置関係をパターンマッチング用に修
    正する相対位置修正手段とを備えることを特徴とする指
    紋照合装置。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の指紋照合装置において
    、前記画像ずれ量算出手段が、登録画像と照合画像との
    相対角度を変更する相対角度変更手段と、登録画像の各
    特徴点を中心とした所定領域内にある照合画像の特徴点
    であって、その隆線方向と登録画像の特徴点の隆線方向
    とのなす角度が所定角度以内にある照合画像中の特徴点
    を、一致度の高い高一致度特徴点として抽出する高一致
    度特徴点抽出手段と、該高一致度特徴点と登録画像の各
    特徴点との相対位置関係と関連付けて該高一致度特徴点
    の出現頻度を累積する出現頻度累積手段と、該出現頻度
    累積手段による累積結果に基づいて登録画像に対する照
    合画像の位置ずれ量を決定する位置ずれ量決定手段と、
    当該位置ずれ量が決定されたときの前記相対角度変更手
    段による相対角度変更量に基づいて登録画像に対する照
    合画像の回転ずれ量を決定する回転ずれ量決定手段とを
    備えることを特徴とする指紋照合装置。
  3. 【請求項3】  請求項2記載の指紋照合装置において
    、前記画像ずれ量算出手段は、さらに、前記高一致度特
    徴点抽出手段における高一致度特徴点の抽出に用いる登
    録画像の各特徴点を中心とした所定領域を、最初は大き
    く設定し、次第に狭く変更しつつ、前記高一致度特徴点
    抽出手段による高一致度特徴点の抽出と、前記出現頻度
    累積手段による相対位置関係と関連付けた高一致度特徴
    点の出現頻度の累積と、前記位置ずれ量決定手段及び回
    転ずれ量決定手段による登録画像に対する照合画像の位
    置ずれ量及び回転ずれ量の決定を繰り返させる領域変更
    繰り返し手段と、該領域変更繰り返し手段による繰り返
    しの結果、前記位置ずれ量決定手段及び回転ずれ量決定
    手段により繰り返し決定される登録画像に対する照合画
    像の位置ずれ量及び回転ずれ量をそれぞれ累積し、該累
    積結果を位置ずれ量及び回転ずれ量とする画像ずれ量累
    積手段とを備えることを特徴とする指紋照合装置。
  4. 【請求項4】  請求項2又は請求項3記載の指紋照合
    装置において、さらに、前記高一致度特徴点抽出手段に
    より抽出された高一致度特徴点の抽出状況に基づいて各
    高一致度特徴点に対してファジィ推論による重み係数を
    付与する重み付け手段と、該重み付け手段により付与さ
    れた重み係数を前記出現頻度累積手段による高一致度特
    徴点の出現頻度の累積に反映させる重み反映化手段とを
    備えることを特徴とする指紋照合装置。
  5. 【請求項5】  請求項4記載の指紋照合装置において
    、前記重み付け手段のファジィ推論には、指の押捺時に
    おける照合画像の実際の歪みや発汗量の差から生じる特
    徴点のずれ量及び隆線方向のずれ量を考慮して予め決定
    されているメンバーシップ関数を用いることを特徴とす
    る指紋照合装置。
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