JP4622072B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を制御する光制御体を用いた表示装置に係り、特に明所での特性を変化させず、暗所での内蔵光源による表示ができるようにした光制御体を用いた表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、より高性能かつ小型・軽量な液晶表示装置を実現するため、消費電力の低減と軽量化・薄型化を目的として、バックライトを無くし、ライトを反射型とすること(フロントライト化)によって、これに対応しようとする傾向が強まってきている。
【0003】
この種のフロントライトは、光出射面/表示面の輝度の均一化等のために、その主要部を構成する矩形板状の導光板の水平な表面が梨地状の梨地面に形成されている。
【0004】
しかしながら、かかるフロントライトでは、導光板表面における光の拡散・反射や輝度均一化のために梨地面は効果的である反面、梨地面は光の散乱のために液晶表示しようとする文字や画像等をぼけさせたり、コントラスト低下や輝度むらを起こして見にくくなり、特にカラー表示の時にそれが顕著となる、という問題点がある。
【0005】
そこで、最近では、このような問題点を解決するものとして、例えば“特開平11−218757号公報”に示されるような、反射型の液晶表示装置が提案されてきている。
【0006】
すなわち、この反射型液晶表示装置は、液晶ディスプレイと、液晶ディスプレイの表示側に配置される導光板を含むフロントライトユニット、とを含む液晶表示装置において、導光板は、液晶ディスプレイに対面し得る導光板一面部と、それとは反対側の導光板他面部、とを含み、導光板一面部は、平面から成り、導光板他面部は、導光板一面部に対して所定角度傾いた少なくとも一つの傾斜面部を含むか、またはプリズムが鋸歯状に形成されて成るプリズムアレイから成るようにすることにより、導光板のような梨地面を必要とすることなく、輝度や見易さ等の面で、従来と同等もしくはそれ以上の良好性を得ることができるようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の従来の反射型液晶表示装置においては、フロントライトユニットの内蔵光源をオフにしている状態でも、外部からの光にフロントライト用光学素子が作用して、光の利用効率やコントラストの低下をもたらす等の解決すべき課題がある。
【0008】
本発明の目的は、外部からの光に作用を及ぼさず、光の利用効率やコントラストを高めて、明所での特性を変化させず暗所での内蔵光源による表示をすることが可能な構成が小型で安価でありしかも薄型かつ軽量な光制御体を用いた表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、
請求項1に対応する発明では、光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層と、当該第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで成り、第1の材料層と第2の材料層の材質を、当該第1の材料層と第2の材料層との間の相対的な屈折率差が、一対の透明電極間に電圧を印加することによって変化する材質としている。
【0010】
従って、請求項1に対応する発明の光制御体においては、光透過性の材質からなる平面状の第1の材料層と、第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで構成し、第1の材料層と第2の材料層の材質を、当該第1の材料層と第2の材料層との間の相対的な屈折率差が、一対の透明電極間に電圧を印加することによって変化する材質とすることにより、一対の透明電極間に電圧を印加して電圧の状態を変化させることで、二つの材料層の屈折率差を小さくしたり大きくしたりすることが可能となるため、二つの材料層の界面での反射率を制御することができる。
これにより、外部からの光による表示状態にある場合には、光制御体は単なる光透過板として作用して、表示像に影響を一切与えない。
一方、内蔵光源からの光による表示状態にある場合には、十分な光を表示像に与えることが可能となる。
【0011】
また、請求項2に対応する発明では、光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層と、当該第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで成り、第1の材料層または第2の材料層のうち一方の材料層の材質は、一対の透明電極間に電圧を印加することによって屈折率が変化する材質としている。
【0012】
従って、請求項2に対応する発明の光制御体においては、光透過性の材質からなる平面状の第1の材料層と、第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで構成し、第1の材料層または第2の材料層のうち一方の材料層の材質は、一対の透明電極間に電圧を印加することで屈折率が変化する材質とすることにより、一対の透明電極間に可変電圧を印加して電圧の状態を変化させることで、二つの材料層の屈折率差を小さくしたり大きくしたりすることが可能となるため、二つの材料層の界面での反射率を制御することができる。
これにより、外部からの光による表示状態にある場合には、光制御体は単なる光透過板として作用して、表示像に影響を一切与えない。
また、内蔵光源からの光による表示状態にある場合には、十分な光を表示像に与えることが可能となる。
【0013】
一方、請求項3に対応する発明では、上記請求項1または請求項2に対応する発明の光制御体において、可変電圧としては、互いに大きさが異なる第1の電圧または第2の電圧を一対の透明電極間に印加するようにし、第1の材料層または第2の材料層の材質として、二つの電圧状態に対応する屈折率をそれぞれNL0,NL1とした時、第2の材料層または第1の材料層の材質として、NL0またはNL1のいずれか一方とほぼ同等の屈折率を有するものとしている。
【0014】
従って、請求項3に対応する発明の光制御体においては、可変電圧として、大きさが異なる第1の電圧または第2の電圧を一対の透明電極間に印加し、第1の材料層または第2の材料層の材質として二つの電圧状態に対応する屈折率をNL0,NL1とした時、第2の材料層または第1の材料層の材質としてこのいずれか一方の屈折率とほぼ同等の屈折率を有するものとすることにより、一対の透明電極間に印加する電圧の状態を変化させることで、二つの材料層の屈折率差を同一としたり異ならせたりすることが可能となるため、二つの材料層の界面での反射率を制御することができる。
これにより、外部からの光による表示状態にある場合には、光制御体は単なる光透過板として作用して、表示像に影響を一切与えない。
一方、内蔵光源からの光による表示状態にある場合には、十分な光を表示像に与えることが可能となる。
【0015】
一方、請求項4に対応する発明では、上記請求項1または請求項2に対応する発明の光制御体において、第1の材料層および第2の材料層の二つの材質の分布としては、あらかじめ二つの材質の界面が局所的に平面状であり反射面(鏡面)を構成している。
【0016】
従って、請求項4に対応する発明の光制御体においては、第1の材料層および第2の材料層の二つの材質の分布として、二つの材質の界面が局所的に平面状であり反射面(鏡面)を構成するものとすることにより、二つの材質の屈折率が異なる状態では、材質間の屈折率の違いによって二つの材質の界面で反射光が発生し(屈折率が同一の場合には反射光は発生しない)、内蔵光源からの光を反射して表示体へ導き、表示体からの反射した散乱光を外部(特に表示体に対して垂直方向付近)へ射出することができる。
【0017】
また、請求項5に対応する発明では、上記請求項1または請求項2に対応する発明の光制御体において、第1の材料層および第2の材料層の二つの材質の分布としては、あらかじめ二つの材質が回折格子を構成している。
【0018】
従って、請求項5に対応する発明の光制御体においては、第1の材料層および第2の材料層の二つの材質の分布として、二つの材質が回折格子を構成するものとすることにより、二つの材質の屈折率が異なる状態では、材質間の屈折率の違いによって回折光が発生し(屈折率が同一の場合には回折光は発生しない)、内蔵光源からの光を回折して表示体へ導き、表示体からの反射した散乱光を外部(特に表示体に対して垂直方向付近)へ射出することができる。
【0019】
一方、請求項6に対応する発明では、上記請求項4に対応する発明の光制御体において、反射面(鏡面)を細かく分割している。
【0020】
従って、請求項6に対応する発明の光制御体においては、反射面(鏡面)を細かく分割することにより、光制御体を薄くすることができ、もつて軽くすることもできる。
【0021】
また、請求項7に対応する発明では、上記請求項5に対応する発明の光制御体において、回折格子としては、表面レリーフ型回折格子としている。
【0022】
従って、請求項7に対応する発明の光制御体においては、回折格子を表面レリーフ型回折格子とすることにより、一方の材質でエンボス等の方法により安価に量産し、レリーフ面にもう一方の材質を流し込むことによって容易に光制御体を作製することができる。
【0023】
さらに、請求項8に対応する発明では、上記請求項7に対応する発明の光制御体において、表面レリーフ型回折格子としては、ブレーズド回折格子としている。
【0024】
従って、請求項8に対応する発明の光制御体においては、表面レリーフ型回折格子をブレーズド回折格子とすることにより、回折格子として機能する際の光の利用効率をより一層高くすることができる。
【0025】
さらにまた、請求項9に対応する発明では、上記請求項5に対応する発明の光制御体において、回折格子の回折効率を局所的に変化させている。
【0026】
従って、請求項9に対応する発明の光制御体においては、回折格子の回折効率を局所的に変化させることにより、光制御体面内で均一な光強度の射出光を容易に作ることができる。
【0027】
一方、請求項1乃至9に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項9のいずれか1項に対応する発明の光制御体を、光の反射と散乱を利用した反射型表示体の前面側(表示面側)に対向させて配置し、かつ光制御体の一側面側に、当該光制御体に照明光を入射させる内蔵光源を配設して成る。
【0028】
従って、請求項1乃至9に対応する発明の表示装置においては、前述の作用を奏する光制御体を、光の反射と散乱を利用した反射型表示体の前面側(表示面側)に対向配置し、光制御体の一側面側に、光制御体に照明光を入射させる内蔵光源を配設することにより、外部からの光による表示状態と、内蔵光源からの光による表示状態を簡便に実現することができる。
また、請求項10に対応する発明では、上記請求項1乃至9に対応する発明の表示装置において、内蔵光源の使用時には、第1の材料層の材質の屈折率と第2の材料層の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また内蔵光源の未使用時(外部照明光の使用時)には、第1の材料層の材質の屈折率と第2の材料層の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、一対の透明電極間に二つの電圧を切り替えて印加するようにしている。
【0029】
従って、請求項10に対応する発明の表示装置においては、内蔵光源の使用時には、第1の材料層の材質の屈折率と第2の材料層の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また内蔵光源の未使用時(外部照明光の使用時)には、第1の材料層の材質の屈折率と第2の材料層の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、一対の透明電極間に二つの電圧を切り替えて印加することにより、内蔵光源からの光が表示体を照明し、外部へ射出する状態(内蔵光源により表示像を観察可能な状態;周囲が暗い場合等に表示像を観察する際に有効)と、外部からの光が表示体を照明し、外部へ射出する状態(外部照明により表示像を観察可能な状態;屋外や蛍光灯下等の周囲が明るい場合に電力消費を抑えられる)とを切り替えることができる。
【0030】
特に、外部からの光による表示状態にある場合には、光制御体は単なる光透過板として作用して、表示像に影響を一切与えない。
一方、内蔵光源からの光による表示状態にある場合には、十分な光を表示像に与えることができる。
【0031】
さらに、請求項11に対応する発明では、上記請求項10に対応する発明の表示装置において、表示体としては、液晶表示パネルを用いている。
【0032】
従って、請求項11に対応する発明の表示装置においては、表示体として液晶表示パネルを用いることにより、表示体と光制御体との間にある電極を共用することができる。
【0033】
さらにまた、請求項12に対応する発明では、上記請求項10又は11に対応する発明の表示装置において、内蔵光源からの直接の照明光が光制御体の透明電極面で全反射するように、内蔵光源からの照明光の入射角度を設定している。
【0034】
従って、請求項12に対応する発明の表示装置においては、内蔵光源からの直接の照明光が光制御体の透明電極面で全反射するように、内蔵光源からの照明光の入射角度を設定することにより、内蔵光源からの光の利用効率をより一層高くすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の光を制御する光制御体は、光透過性の材質からなる平面状の第1の材料層と、第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで構成し、第1の材料層と第2の材料層の材質を、当該第1の材料層と第2の材料層との間の相対的な屈折率差が、一対の透明電極間に電圧を印加することによって変化する材質とすることにより、一対の透明電極間に電圧を印加して電圧の状態を変化させることで、二つの材料層の間の相対的な屈折率差を変化して(第1の材料層、第2の材料層のうちの少なくとも一方の屈折率が電圧の印加により変化する。また、屈折率が変化して差が生じる場合、変化して差が0%になる場合も含む)、二つの材料層の界面での反射率を制御し、この界面での特定方向への反射光強度を制御することを可能とすることを骨子としている。
【0036】
すなわち、より具体的には、光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層と、当該第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで成り、第1の材料層は、一対の透明電極間に電圧を印加することによって屈折率が変化する材質としている光学要素であり、例えば光の反射と散乱を利用した反射型表示体と組み合わせることにより、外部からの光による表示状態と、内蔵光源からの光による表示状態とを電気的に切り替えて、明所での特性を変化させず、暗所での内蔵光源による表示ができる表示装置を構成可能とすることを主旨としている。
【0037】
以下、上記のような考え方に基づく本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
(第1の実施の形態)
図1(a)(b)は、本実施の形態による光制御体およびそれを用いた反射型表示装置の構成例を示す縦断面図である。
【0039】
すなわち、図1(a)(b)に示すように、本実施の形態による光制御体1は、光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層2と、この第1の材料層2と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し、第1の材料層2に密着させて設けられた平面状の第2の材料層3とを、図示しない可変電圧源からの可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極4にて挟んで成り、第1の材料層2または第2の材料層3のうち一方の材料層(本例では、第1の材料層2)の材質は、一対の透明電極4間に電圧を印加することによって屈折率が変化する材質として構成している(本例では、第1の材料層2を液晶層2、第2の材料層3をレリーフ層3としている)。
【0040】
また、上記構成を有する光制御体1を、光の反射と散乱を利用して文字や画像等を表示する反射型表示体5の前面側、すなわち表示面側に対向させて配置し、さらに上記光制御体1の一側面側に、光制御体1に照明光を入射させる内蔵光源6を配設して、反射型表示装置全体を構成している。
【0041】
ここで、光制御体1において、可変電圧源からの可変電圧としては、互いに大きさが異なる第1の電圧E1または第2の電圧E2を、一対の透明電極4間に印加するようにし、第1の材料層2または第2の材料層3の材質として、上記二つの電圧状態E1,E2に対応する屈折率をそれぞれNL0,NL1とした時、第2の材料層3または第1の材料層2の材質として、上記NL0またはNL1のいずれか一方とほぼ同等の屈折率を有するものとしている。
【0042】
また、第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の界面における屈折率差による反射率としては、上記二つの材質の屈折率差が最大の場合に50%、屈折率差が最小の場合に0%となるようにすることが好ましい。
【0043】
さらに、上記第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の分布としては、あらかじめ二つの材質の界面が局所的に平面状であり反射面(鏡面)を構成している。
【0044】
なお、上記反射面(鏡面)は、細かく分割していることが好ましい。
【0045】
一方、反射型表示装置において、上記内蔵光源6の使用時には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また内蔵光源6の未使用時(外部照明光の使用時)には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、可変電圧源から一対の透明電極4間に上記二つの電圧E1,E2を切り替えて印加するようにしている。
【0046】
また、上記内蔵光源6からの直接の照明光が、上記光制御体1の透明電極4面で全反射するように、内蔵光源6からの照明光の入射角度を設定するようにしている。
【0047】
さらに、上記反射型表示体5としては、液晶表示パネルを用いている(なお、通常の印刷物を用いてもよい)。
【0048】
次に、以上のように構成した本実施の形態による光制御体1およびそれを用いた反射型表示装置においては、光透過性の材質からなる平面状の第1の材料層2と、第1の材料層2と異なった材質の光透過性の材質からなる第1の材料層2に密着させて設けられた平面状の第2の材料層3とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極4にて挟んで構成し、第1の材料層2は、一対の透明電極4間に電圧を印加することで屈折率が変化する材質(液晶)としていることにより、一対の透明電極4間に可変電圧を印加して電圧の状態を変化させることで、二つの材料層2,3の屈折率差を小さくしたり大きくしたりすることが可能となる。
【0049】
これにより、二つの材料層2,3の界面での反射率を容易に制御することができる。
【0050】
すなわち、具体的には、可変電圧源からの可変電圧として、大きさが異なる第1の電圧E1または第2の電圧E2を一対の透明電極4間に印加し、第1の材料層2または第2の材料層3の材質として、二つの電圧状態E1,E2に対応する屈折率をNL0,NL1とした時、第2の材料層3または第1の材料層2の材質として、このいずれか一方の屈折率とほぼ同等の屈折率を有するものとしていることにより、一対の透明電極4間に印加する電圧の状態を変化させることで、二つの材料層2,3の屈折率差を同一としたり異ならせたりすることが可能となるため、二つの材料層2,3の界面での反射率を制御することができる。
【0051】
これにより、光の反射と散乱を利用した反射型表示体5と組み合わせることにより、一対の透明電極4間の電圧の制御によって、外部からの光による表示状態(外部からの照明光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態であり、外部照明により表示像を観察可能な状態;屋外や蛍光灯下など周囲が明るい場合に電力消費を抑えられる)と、内蔵光源6からの光による表示状態(内蔵光源6からの光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態であり、内蔵光源6により表示像を観察可能な状態;周囲が暗い場合等に表示像を観察する際に有効)とを、電気的に簡便に切り替えることができる。
【0052】
すなわち、外部からの光による表示状態にある場合には、光制御体1は単なる光透過板として作用して、表示像に影響を一切与えない。
【0053】
一方、内蔵光源6からの光による表示状態にある場合には、十分な光を表示像に与えることが可能となる。
【0054】
また、第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の界面における屈折率差による反射率として、二つの材質の屈折率差が最大の場合に50%、屈折率差が最小の場合に0%となるようにしていることにより、光の利用効率を最大とすることができる。
【0055】
一方、第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の分布として、二つの材質の界面が局所的に平面状であり反射面(鏡面)を構成するものとしていることにより、二つの材質の屈折率が異なる状態では、材質間の屈折率の違いによって二つの材質の界面で反射光が発生し(屈折率が同一の場合には反射光は発生しない)、内蔵光源6からの光を反射して反射型表示体5へ導き、反射型表示体5からの反射した散乱光を外部(特に反射型表示体5に対して垂直方向付近)へ射出することができる。
【0056】
すなわち、図1(a)に示すように、内蔵光源6の使用時には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また図1(b)に示すように、内蔵光源6の未使用時(外部照明光の使用時)には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、一対の透明電極4間に二つの電圧を切り替えて印加していることにより、内蔵光源6からの光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態(内蔵光源6により表示像を観察可能な状態;周囲が暗い場合等に表示像を観察する際に有効)と、外部からの光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態(外部照明により表示像を観察可能な状態;屋外や蛍光灯下等の周囲が明るい場合に電力消費を抑えられる)とを、容易に切り替えることができる。
【0057】
また、反射面(鏡面)を細かく分割していることにより、光制御体1を薄くすることができ、もつて軽くすることもできる。
【0058】
さらに、内蔵光源6からの直接の照明光が光制御体1の透明電極4面で全反射するように、内蔵光源6からの照明光の入射角度を設定していることにより、光の利用効率をより一層高くすることができる。
【0059】
さらにまた、反射型表示体5として液晶表示パネルを用いていることにより、反射型表示体5と光制御体1との間にある電極(好ましくは、アース電極)を共用することができる。
【0060】
なお、第1の材料層(液晶層)2と第2の材料層(レリーフ層)3の屈折率差による正反射光を用いる際には、図1に示す反射面の角度θに依存して、第1の材料層2−第2の材料層3界面における全反射光が反射型表示体5に入射する角度、および当該界面における光制御体1からの射出側への屈折角度が変化することから、使用状態に応じて、上記角度θを適切に設定すればよい。
【0061】
ここで、通常の表示体に用いる場合には、射出光の大部分が正面付近に分布することが好ましいので、正面方向に射出光が向かうように上記角度θを設定する。
【0062】
また、正反射光を用いる場合には、第1の材料層2−第2の材料層3界面における屈折率差による反射率の分だけ、内蔵光源6からの照明光を反射型表示体5に入射することができる。
【0063】
よって、十分な屈折率差を設定することにより、十分な効率で反射型表示体5を照明することができる。
【0064】
さらに、本実施の形態の光制御体1を全反射しつつ導波する光を利用することにより、光制御体1をより一層薄くすることができる。
【0065】
上述したように、本実施の形態では、外部からの光に作用を及ぼさず、光の利用効率やコントラストを高めて、明所での特性を変化させず、暗所での内蔵光源6による表示をすることが可能な構成が小型で安価でありしかも薄型かつ軽量な光制御体およびそれを用いた反射型表示装置を得ることが可能となる。
【0066】
(第2の実施の形態)
図2(a)(b)は、本実施の形態による光制御体およびそれを用いた反射型表示装置の構成例を示す縦断面図であり、図1(a)(b)と同一要素には同一符号を付して示している。
【0067】
すなわち、図2(a)(b)に示すように、本実施の形態による光制御体1は、光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層2と、この第1の材料層2と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し、第1の材料層2に密着させて設けられた平面状の第2の材料層3とを、図示しない可変電圧源からの可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極4にて挟んで成り、第1の材料層2または第2の材料層3のうち一方の材料層(本例では、第1の材料層2)は、一対の透明電極4間に電圧を印加することによって屈折率が変化する材質として構成している(本例では、第1の材料層2を液晶層2、第2の材料層3をレリーフ層3としている)。
【0068】
また、上記構成を有する光制御体1を、光の反射と散乱を利用して文字や画像等を表示する反射型表示体5の前面側、すなわち表示面側に対向させて配置し、さらに上記光制御体1の一側面側に、光制御体1に照明光を入射させる内蔵光源6を配設して、反射型表示装置全体を構成している。
【0069】
ここで、光制御体1において、可変電圧源からの可変電圧としては、互いに大きさが異なる第1の電圧E1または第2の電圧E2を、一対の透明電極4間に印加するようにし、第1の材料層2または第2の材料層3の材質として、上記二つの電圧状態E1,E2に対応する屈折率をそれぞれNL0,NL1とした時、第2の材料層3または第1の材料層2の材質として上記NL0またはNL1のいずれか一方とほぼ同等の屈折率を有するものとしている。
【0070】
また、第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の界面における屈折率差による反射率としては、上記二つの材質の屈折率差が最大の場合に50%、屈折率差が最小の場合に0%となるようにすることが好ましい。
【0071】
さらに、上記第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の分布としては、あらかじめ二つの材質が回折格子を構成している。
【0072】
なお、上記回折格子としては、体積型でもよいが、表面レリーフ型の回折格子とすることが好ましい。
【0073】
この時、表面レリーフの溝深さを適切に設定することにより、反射時の回折効率を最大にし、透過時の回折効率を最小にすることができる。
【0074】
勿論、反射時/透過時の回折効率のバランスは、適宜・任意に設定することができる。
【0075】
また、表面レリーフ型の回折格子を用いる場合には、ブレーズド回折格子とすることが好ましい。
【0076】
さらに、上記回折格子の回折効率を局所的に変化させている(回折格子の深さを替える等で実現可能である)。
【0077】
さらにまた、上記回折格子の断面形状としては、鋸歯状としている。
【0078】
一方、反射型表示装置において、上記内蔵光源6の使用時には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また内蔵光源6の未使用時(外部照明光の使用時)には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、可変電圧源から一対の透明電極4間に上記二つの電圧E1,E2を切り替えて印加するようにしている。
【0079】
また、上記内蔵光源6からの直接の照明光が、上記光制御体1の透明電極4面で全反射するように、内蔵光源6からの照明光の入射角度を設定するようにしている。
【0080】
さらに、上記反射型表示体5としては、液晶表示パネルを用いている(なお、通常の印刷物を用いてもよい)。
【0081】
次に、以上のように構成した本実施の形態による光制御体1およびそれを用いた反射型表示装置においては、光透過性の材質からなる平面状の第1の材料層2と、第1の材料層2と異なった材質の光透過性の材質からなる第1の材料層2に密着させて設けられた平面状の第2の材料層3とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極4にて挟んで構成し、第1の材料層2は、一対の透明電極4間に電圧を印加することで屈折率が変化する材質(液晶)としていることにより、一対の透明電極4間に可変電圧を印加して電圧の状態を変化させることで、二つの材料層2,3の屈折率差を小さくしたり大きくしたりすることが可能となる。
【0082】
これにより、二つの材料層2,3の界面での反射率を容易に制御することができる。
【0083】
すなわち、具体的には、可変電圧源からの可変電圧として、大きさが異なる第1の電圧E1または第2の電圧E2を一対の透明電極4間に印加し、第1の材料層2または第2の材料層3の材質として、二つの電圧状態E1,E2に対応する屈折率をNL0,NL1とした時、第2の材料層3または第1の材料層2の材質として、このいずれか一方の屈折率とほぼ同等の屈折率を有するものとしていることにより、一対の透明電極4間に印加する電圧の状態を変化させることで、二つの材料層2,3の屈折率差を同一としたり異ならせたりすることが可能となるため、二つの材料層2,3の界面での反射率を制御することができる。
【0084】
これにより、光の反射と散乱を利用した反射型表示体5と組み合わせることにより、一対の透明電極4間の電圧の制御によって、外部からの光による表示状態(外部からの照明光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態であり、外部照明により表示像を観察可能な状態;屋外や蛍光灯下など周囲が明るい場合に電力消費を抑えられる)と、内蔵光源6からの光による表示状態(内蔵光源6からの光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態であり、内蔵光源6により表示像を観察可能な状態;周囲が暗い場合等に表示像を観察する際に有効)とを、電気的に簡便に切り替えることができる。
【0085】
すなわち、外部からの光による表示状態にある場合には、光制御体1は単なる光透過板として作用して、表示像に影響を一切与えない。
【0086】
一方、内蔵光源6からの光による表示状態にある場合には、十分な光を表示像に与えることが可能となる。
【0087】
また、第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の界面における屈折率差による反射率として、二つの材質の屈折率差が最大の場合に50%、屈折率差が最小の場合に0%となるようにしていることにより、光の利用効率を最大とすることができる。
【0088】
一方、第1の材料層2および第2の材料層3の二つの材質の分布として、二つの材質が回折格子を構成するものとしていることにより、二つの材質の屈折率が異なる状態では、材質間の屈折率の違いによって回折光が発生し(屈折率が同一の場合には回折光は発生しない)、内蔵光源6からの光を回折して反射型表示体5へ導き、反射型表示体5からの反射した散乱光を外部(特に反射型表示体5に対して垂直方向付近)へ射出することができる。
【0089】
すなわち、図2(a)に示すように、内蔵光源6の使用時には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また図2(b)に示すように、内蔵光源6の未使用時(外部照明光の使用時)には、第1の材料層2の材質の屈折率と第2の材料層3の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、一対の透明電極4間に二つの電圧を切り替えて印加していることにより、内蔵光源6からの光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態(内蔵光源6により表示像を観察可能な状態;周囲が暗い場合等に表示像を観察する際に有効)と、外部からの光が反射型表示体5を照明し、外部へ射出する表示状態(外部照明により表示像を観察可能な状態;屋外や蛍光灯下等の周囲が明るい場合に電力消費を抑えられる)とを、容易に切り替えることができる。
【0090】
また、回折格子を表面レリーフ型回折格子としていることにより、一方の材質でエンボス等の方法により安価に量産し、レリーフ面に液晶を流し込むことによって容易に光制御体1を作製することができる。
【0091】
さらに、表面レリーフ型回折格子をブレーズド回折格子としていることにより、光の利用効率をより一層高くすることができる。
【0092】
また、回折格子の回折効率を局所的に変化させていることにより、光制御体1面内で均一な光強度の射出光を容易に作ることができる。
【0093】
さらに、回折格子の断面形状を鋸歯状としていることにより、内部光源6からの入射光に対する射出光の割合を増やすことができる。
【0094】
一方、内蔵光源6からの直接の照明光が光制御体1の透明電極4面で全反射するように、内蔵光源6からの照明光の入射角度を設定していることにより、光の利用効率をより一層高くすることができる。
【0095】
また、反射型表示体5として液晶表示パネルを用いていることにより、反射型表示体5と光制御体1との間にある電極(好ましくは、アース電極)を共用することができる。
【0096】
なお、第1の材料層(液晶層)2と第2の材料層(レリーフ層)3の屈折率差による反射に基づく回折光を用いる際には、図2に示す回折格子の格子間隔dに依存して、第1の材料層2−第2の材料層3界面における回折光が反射型表示体5に入射する角度、および当該界面における光制御体1からの射出側への回折角度が変化することから、使用状態に応じて、上記回折格子の格子間隔dを適切に設定すればよい。
【0097】
ここで、通常の表示体に用いる場合には、射出光の大部分が正面付近に分布することが好ましいので、正面方向に射出光が向かうように上記回折格子の格子間隔dを設定する。
【0098】
また、回折光を用いる場合には、レリーフ形状の形状を非常に小さくすることができ(典型的には、0.5μm以下)、光制御体1を極めて薄くすることができ、もって軽くすることもできる。
【0099】
さらに、第1の材料層2である液晶層を薄くすることも可能となるため、消費電力を低く抑えることができる。
【0100】
さらに、本実施の形態の光制御体1を全反射しつつ導波する光を利用することにより、光制御体1をより一層薄くすることができる。
【0101】
上述したように、本実施の形態でも、外部からの光に作用を及ぼさず、光の利用効率やコントラストを高めて、明所での特性を変化させず、暗所での内蔵光源6による表示をすることが可能な構成が小型で安価でありしかも薄型かつ軽量な光制御体およびそれを用いた反射型表示装置を得ることが可能となる。
【0102】
(第3の実施の形態)
図3は、本実施の形態による光制御体およびそれを用いた反射型表示装置の構成例を示す縦断面図であり、図1(a)(b)と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0103】
すなわち、図3に示すように、本実施の形態による光制御体1およびそれを用いた反射型表示装置は、前記図1(a)(b)における第1の材料層2および第2の材料層3の厚さを、光制御体1の厚さが一定の条件の下で、光制御体1の一端側から他端側にかけて連続的に変化させた構成としている。
【0104】
本例では、第1の材料層2の厚さが光制御体1の上端側から下端側にかけて連続的に薄くなるようにし、第2の材料層3の厚さが光制御体1の上端側から下端側にかけて連続的に厚くなるように変化させている。
【0105】
次に、以上のように構成した本実施の形態による光制御体1およびそれを用いた反射型表示装置においては、前述した第1の実施の形態の場合と同様の作用効果を奏することができるのに加えて、内蔵光源6からの光を、上端から下端までほぼ同条件で反射することができ、反射型表示体5への照明をより一層均一に行なうことができる。
【0106】
上述したように、本実施の形態では、外部からの光に作用を及ぼさず、光の利用効率やコントラストを高めて、明所での特性を変化させず、暗所での内蔵光源6による表示をすることが可能な構成が小型で安価でありしかも薄型かつ軽量な光制御体およびそれを用いた反射型表示装置をきわめて容易に製作して得ることが可能となる。
【0107】
(その他の実施の形態)
前記各実施の形態では、第1の材料層2を液晶層2、第2の材料層3をレリーフ層3とした場合について説明したが、これに限らず、第1の材料層2または第2の材料層3を、一対の透明電極4間に電圧を印加することによって屈折率差が変化する材質とするようにすれば、これら以外の材質で構成してもよい。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、外部からの光に作用を及ぼさず、光の利用効率やコントラストを高めて、明所での特性を変化させず暗所での内蔵光源による表示をすることが可能な構成が小型で安価でありしかも薄型かつ軽量な光制御体を用いた表示装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光制御体およびそれを用いた反射型表示装置の第1の実施の形態を示す縦断面図。
【図2】 本発明による光制御体およびそれを用いた反射型表示装置の第2の実施の形態を示す縦断面図。
【図3】 本発明による光制御体およびそれを用いた反射型表示装置の第3の実施の形態を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…光制御体
2…第1の材料層
3…第2の材料層
4…透明電極
5…反射型表示体
6…内蔵光源。
Claims (12)
- 光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層と、当該第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し前記第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで成り、
前記第1の材料層と前記第2の材料層の材質を、
前記第1の材料層と第2の材料層との間の相対的な屈折率差が、前記一対の透明電極間に電圧を印加することによって変化する材質としている光制御体を、
光の反射と散乱を利用した反射型表示体の前面側(表示面側)に対向させて配置し、
かつ前記光制御体の一側面側に、当該光制御体に照明光を入射させる内蔵光源を配設して成ることを特徴とする表示装置。 - 光透過性の材質からなる微小な構造を有した平面状の第1の材料層と、当該第1の材料層と異なった材質の光透過性の材質からなる微小な構造を有し前記第1の材料層に密着させて設けられた平面状の第2の材料層とを、
可変電圧が印加される平面状の一対の透明電極にて挟んで成り、
前記第1の材料層または前記第2の材料層のうち一方の材料層の材質は、前記一対の透明電極間に電圧を印加することによって屈折率が変化する材質としている光制御体を、
光の反射と散乱を利用した反射型表示体の前面側(表示面側)に対向させて配置し、
かつ前記光制御体の一側面側に、当該光制御体に照明光を入射させる内蔵光源を配設して成ることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項1または請求項2に記載の表示装置において、
前記可変電圧としては、互いに大きさが異なる第1の電圧または第2の電圧を前記一対の透明電極間に印加するようにし、
前記第1の材料層または前記第2の材料層の材質として、前記二つの電圧状態に対応する屈折率をそれぞれNL0,NL1とした時、前記第2の材料層または前記第1の材料層の材質として、前記NL0またはNL1のいずれか一方とほぼ同等の屈折率を有するものとしていることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項1または請求項2に記載の表示装置において、
前記第1の材料層および前記第2の材料層の二つの材質の分布としては、あらかじめ二つの材質の界面が局所的に平面状であり反射面(鏡面)を構成していることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項1または請求項2に記載の表示装置において、
前記第1の材料層および前記第2の材料層の二つの材質の分布としては、あらかじめ二つの材質の境界の形状が回折格子を構成していることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項4に記載の表示装置において、
前記反射面(鏡面)を細かく分割していることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項5に記載の表示装置において、
前記回折格子としては、表面レリーフ型回折格子としていることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項7に記載の表示装置において、
前記表面レリーフ型回折格子としては、ブレーズド回折格子としていることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項5に記載の表示装置において、
前記回折格子の回折効率を局所的に変化させていることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項1〜9のいずれかに記載の表示装置において、
前記内蔵光源の使用時には、前記第1の材料層の材質の屈折率と前記第2の材料層の材質の屈折率とが異なる屈折率となるように、また前記内蔵光源の未使用時(外部照明光の使用時)には、前記第1の材料層の材質の屈折率と前記第2の材料層の材質の屈折率とがほぼ同等の屈折率となるように、前記一対の透明電極間に前記二つの電圧を切り替えて印加するようにしていることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項10に記載の表示装置において、
前記表示体としては、液晶表示パネルを用いていることを特徴とする表示装置。 - 前記請求項10又は11に記載の表示装置において、
前記内蔵光源からの直接の照明光が前記光制御体の双方の透明電極面で全反射するように、前記内蔵光源からの照明光の入射角度を設定していることを特徴とする表示装置。
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