JP4619844B2 - キャビネット - Google Patents
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Description
従来、前面開口部が狭かったり、奥行きが深くても、棚の奥部に物品を出し入れしやすいように、複数の棚を、垂直軸を中心に回転可能としたキャビネットが提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
ところが、上記従来のキャビネットは、1本のシャフトの周囲に各回転棚を取り付けてあるので、回転棚の中心部上方にシャフトが起立し、このシャフトに邪魔されて、棚上に大きい物品を載せることができないという欠点があった。
また、前記上段の回転棚の切り欠きに、該切り欠きに収まる形状の蓋体を着脱可能に取り付けるか、或いは、スライドによって開閉自在に取り付けても良い。
前記上段の回転棚の上方に、収納物吊り下げ部を設けることもできる。この収納物吊り下げ部を、前記上段の回転棚と回転中心を共有し、且つ、独立して回転可能に取り付けても良い。
また、切り欠きを通過する縦長の収納スペースが形成されるので、縦長の物品を転倒しないように収納することができる。
さらに、収納力が高まり、収納ラックを取り去れば、上段の回転棚と下段の回転棚とを独立して回転させることができる。
請求項2及び3に係る発明によれば、縦長の物品を収納しない場合には、不要な切り欠きを塞いで、この部分にも物品を収納することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、物品を吊り下げて効率よく収納することができる。
請求項5に係る発明によれば、収納物吊り下げ部を単独で回転させて、両面側から容易に物品を吊り下げたり、取り外すことができる。
キャビネットは、図1乃至図3に示すように、下面が開口した外筺体1と、下面を通して外筺体1に出し入れされる昇降可能な収納庫2と、収納庫2の内部に、上下に間隔をあけて設置された上段の回転棚3及び下段の回転棚4とを備える。
外筺体1は、壁面の高所に取り付けられ、その下面が開口している。また、外筺体1の一つの角部には上下方向に沿って物品取り出し口1aが形成される。
収納庫2は、円筒形に形成され、その側面の物品取り出し口1aと合致する位置に開口部14を設けてある。また、収納庫2の側面の両側縁及び中央部にはそれぞれ補強柱34が配設されている。
さらに、収納庫2は巻き上げワイヤ5を介して外筺体1に連結され、電動モータ27で巻き上げワイヤ5を巻き取ったり、巻き戻すことにより、外筺体1の下面を通して収納庫2を昇降させることができるようになっている。
図4に示すように、上段の回転棚3は、中心角が90度の1/4円に相当する切り欠き6を形成した底面3aと、その外周縁に沿う丈の低い側面3bとを有するカゴから成る。
また、上段の回転棚3の外周寄りには、下端面が開口した細径の上部筒7が装着されている。
図8及び図9に示すように、収納庫2の上部にフレーム35を配置し、このフレーム35に天板2bを設けると共に、フレーム35の下方に内筒37を垂直方向に沿って設けてある。そして、両端部に雄ネジを有する支持桿9を内筒37の中心に挿通し、支持桿9の上端部でフレーム35及び天板2bを貫通すると共に、ナット36を介して固定してある。
上段の回転棚3の中心には、上下端面が開口し、側面3bよりもやや高い回転筒3dが立設され、回転筒3dの内周面に支持筒8が嵌合されている。そして、内筒37の下部外周に支持筒8を回動可能に嵌合し、支持桿9の下端部に鍔付ナット38を螺合して、内筒37、支持筒8及び回転筒3dを下方から支持する。これにより、上段の回転棚3は収納庫2の天板2bから回転自在に吊り下げられる。
そして、外筒11を上段の回転棚3の支持筒8及び回転筒3dに外嵌し、その外側から止めネジ12を締め込むことによって、収納物吊り下げ部10は上段の回転棚3の中心から径方向に張り出される。収納物吊り下げ部10が不要であれば、止めネジ12を抜いて簡単に取り外すことができる。
また、図7に示すように、縦長の物品を切り欠き6に通す際に収納物吊り下げ部10が邪魔にならないよう、底面3aの上方に設置できる。このように設置した場合、収納物吊り下げ部10を収納物の仕切りとして利用できる。
止めネジ12を緩めておけば、収納物吊り下げ部10は、上段の回転棚3と回転中心を共有して、且つ、独立して回転可能であり(図5乃至図7)、両面側から容易に物品を吊り下げたり、外したりできる。
図10に示すように、下段の回転棚4の中心に円形孔29が形成され、この円形孔29に円環状のスペーサ30が嵌合されると共に、スペーサ30内に上方から鍔付ナット31が挿入される。そして、収納庫2の底板2aとスペーサ30との間にワッシャ32を挟み、底板2aの下方からワッシャ32を通して鍔付ナット31にボルト33を螺合することにより、下段の回転棚4は収納庫2の底板2aによって回転自在に支持される。このため、上段の回転棚3と下段の回転棚4との間にはシャフトを設ける必要が無いので、下段の回転棚4に大型の物品を載せることができる。
また、下段の回転棚4の外周寄りには、上端面が開口した下部筒15が装着される。
また、回転棚3,4に細かい物品を載せる場合には、図12に示すように、物品がこぼれ落ちないように底面3a,4aと同形の板19を敷くと良い。
上段の回転棚3の切り欠き6に、網棚状の蓋体17’が周方向へスライド可能に取り付けられている。蓋体17’は切り欠き6とほぼ同径で、やや周長が長い扇形に形成され、スライドすることにより切り欠き6を開閉するようになっている。
蓋体17’の一側縁には止めフック26が装着され、蓋体17’で切り欠き6を閉鎖した状態で、止めフック26を切り欠き6の側縁に引っ掛けると、蓋体17’を開けることができなくなる。また、止めフック26を外せば、蓋体17’をスライドさせて切り欠き6を開放することができる。
本発明では、上段の回転棚3と下段の回転棚4とを、連結桿16に代えて、着脱可能な収納ラック20によって連動するよう連結してある。
収納ラック20の一端部には梯子状の連結枠21を設け、他端部にラップホルダ22を立設してある。そして、収納ラック20を切り欠き6部分に配置し、連結枠21の上端に形成したフック23を上段の回転棚3の側面3bに引っ掛け、下面に設けた脚部24を下段の回転棚4の網目に係止して、回転棚3,4を連結する。
なお、収納ラック20を必要としない場合、或いは、収納ラック20が邪魔になって下段の回転棚4上に大型の物品を載せられない場合等には、簡単に収納ラック20を取り外すことができる。
その他の構成及び使用方法は、参考例或いは他の参考例とほぼ同様である。
実施例2のキャビネットでは、上段の回転棚3と下段の回転棚4とを、着脱可能な収納ラック20’によって連動するよう連結する。収納ラック20’は上面が開口した縦長のカゴより成り、その上端の一側縁両端寄りにフック23’を、下面には脚部24’をそれぞれ設けてある。
収納ラック20’を切り欠き6部分に配置し、フック23’を上段の回転棚3の側面3bに引っ掛け、下面に設けた脚部24を下段の回転棚4の網目に係止して、回転棚3,4を連結する。
収納ラック20’の内部には、上方から縦長の物品を差し込み、切り欠き6を通して起立状態で収納することができる。
その他の構成及び使用方法は、実施例1とほぼ同様である。
また、収納物吊り下げ部10は、いわゆる布巾掛けのように、回転中心から張り出した1本或いは複数本の棒材とすることもできる。
さらに、上段の回転棚3及び下段の回転棚4を支持する構造は、上段の回転棚3を収納庫2の上部から回動自在に吊り下げ、下段の回転棚4を収納庫2の底板2aによって回動自在に支持するものであれば、実施例以外の周知構造を採用することも可能である。
また、外筺体1及び収納庫2の形状・構造は上記実施例のものに限定されない。例えば、収納庫2を手動或いは油圧シリンダで昇降させても良い。
1a 物品取り出し口
2 収納庫
2a 底板
2b 天板
3 上段の回転棚
3a 底面
3b 側面
3d 回転筒
4 下段の回転棚
4a 底面
4b 側面
5 ワイヤ
6 切り欠き
7 上部筒
8 支持筒
9 支持桿
10 収納物吊り下げ部
11 外筒
12 止めネジ
13 レードルフック
14 開口部
15 下部筒
16 連結桿
17,17’ 蓋体
18 フック
19 板
20,20’ 収納ラック
21 連結枠
22 ラップホルダ
23,23’ フック
24,24’ 脚部
25 ペーパータオル
26 止めフック
27 電動モータ
28 吊り下げ具
29 円形孔
30 スペーサ
31 鍔付ナット
32 ワッシャ
33 ボルト
34 補強柱
35 フレーム
36 ナット
37 内筒
38 鍔付ナット
Claims (5)
- 下面が開口した外筺体と、下面を通して前記外筺体に出し入れされる昇降可能な収納庫と、該収納庫の内部に、回転中心が実質的に同一垂直軸上に位置するよう、上下に間隔をあけて設置された上段の回転棚及び下段の回転棚とを備え、前記上段の回転棚を前記収納庫の上部から吊り下げ、前記下段の回転棚を前記収納庫の底板によって支持し、前記上段の回転棚に切り欠きを設け、着脱可能な収納ラックを用いて前記上段の回転棚と下段の回転棚とを連動するよう互いに連結してあることを特徴としたキャビネット。
- 前記上段の回転棚の切り欠きに、該切り欠きに収まる形状の蓋体を着脱可能に取り付けた請求項1に記載のキャビネット。
- 前記上段の回転棚の切り欠きに、該切り欠きに収まる形状の蓋体をスライドによって開閉自在に取り付けた請求項1に記載のキャビネット。
- 前記上段の回転棚の上方に収納物吊り下げ部を設けた請求項1乃至3のいずれかに記載のキャビネット。
- 前記収納物吊り下げ部を、前記上段の回転棚と回転中心を共有し、独立して回転可能に取り付けてある請求項4に記載のキャビネット。
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