JP4616997B2 - インタリーブとそれに続くパンクチャリングまたはリピーティングによるレート整合とを行うデータ伝送方法 - Google Patents
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Description
本発明は、インタリーブとそれに続くパンクチャリングまたはリピーティング(反復)によるレート整合とを行うデータ伝送方法およびデータ伝送装置に関する。
【0002】
ディジタル通信システムは、通信媒体を介したデータ伝送を容易にするフォームでデータを表現することによりデータを伝送するために設計されている。たとえば無線伝送媒体の事例では、データは無線信号というかたちで通信システムの送信機と受信機の間で伝送される。広帯域通信ネットワークの事例では、データは光というかたちでたとえば光ファイバネットワークを介してシステムの送信機と受信機の間で伝送することができる。
【0003】
データ伝送中、伝送されたデータのビットまたはシンボルに誤りの生じる可能性があり、それに伴いそれらのビットまたはシンボルを受信機において正しく求めることができなくなってしまう。この理由からデータ通信システムには、伝送中に発生するデータエラーを抑える手段がしばしば設けられている。それらの手段の1つとしてシステムの送信機に符号化器が装備されており、これによってデータが伝送前に誤り制御コードに従い符号化される。誤り制御コードの構成によれば、制御されたかたちでデータに冗長性が付加される。そして受信機において、伝送中に発生したエラーを制御コードの復号により補正でき、このことで元のデータが再現される。この復号は、受信機にとって既知の誤り制御コードに対応する誤り復号アルゴリズムを用いることで行われる。
【0004】
データが符号化された後、データレート整合(rate matching)のためにしばしば必要とされるのは、符号化されたデータのブロックからのデータビットまたはシンボルのパンクチャリングまたはリピーティング(反復)後にそれらのデータを伝送することである。ここでパンクチャリングという用語は、符号化されたデータブロックからビットを除去または消去するプロセスを意味するものとし、その結果として、パンクチャリングされたビットはそのデータブロックとともには伝送されないことになる。実例を挙げるとパンクチャリングが必要とされる理由は、データを導く媒体を介してデータを伝送するために用いられる多重アクセス方式のために、符号化されたデータフレームのサイズとは一致していない所定のサイズのブロックへデータをフォーマットしなければならないからである。
【0005】
したがって符号化されたデータフレームが伝送ブロックのサイズよりも大きい場合には、符号化されたデータフレームを所定のサイズをもつ伝送データブロックに収容する目的で、符号化されたデータフレームからデータビットがパンクチャリングされるし、符号化されたデータフレームが伝送ブロックの所定のサイズよりも小さい場合には、符号化されたデータフレームのビットが反復(リピーティング)される。以下ではこのことを、実例として移動無線通信システムに基づき詳しく説明する。
【0006】
移動無線通信システムには多重アクセスシステムが装備されており、これはたとえば時分割多重アクセス(TDMA)に従って動作し、たとえばグローバル移動無線システム(GSM)などのようにヨーロッパ通信標準機関によって標準化された移動無線通信規格に準拠して動作する。択一的にこの移動無線通信システムに、たとえば第3世代の汎用移動通信システムのために提案されているUMTSシステムなどのように、符号多重化(CDMA)による多重アクセスに従い動作する多重アクセスシステムを装備させることができる。とはいえ本発明の実例としての実施形態を例示するために任意のデータ通信システムを使えることは自明であり、たとえばローカルデータネットワークや非同期転送モードに従って動作する広帯域通信ネットワークなども使える。実例としてのこのデータ通信システムを特徴づけているのは、データがフレーム、パケットまたはブロックとして伝送されることである。移動無線通信システムの場合、データはデータを導く無線信号のフレーム内で伝送され、これはまえもって定められたデータサイズを成している。図7にはこの種の移動無線通信システムに関する1つの実例が示されている。
【0007】
図7には3つの基地局BSが描かれており、これらは破線2で規定されているセル1によって形成される1つの無線サービスエリア内で移動局MSと無線信号を交換する。これらの基地局BSはネットワーク中継システムNETによっていっしょに結合されている。移動局MSと基地局BSとのデータ交換にあたり、参照符号4の付されている無線信号をそれぞれ移動局MSおよび基地局BSと結合されている各アンテナ6間で伝送する。これらのデータはデータを無線信号4に変換するデータ通信装置を用いて移動局MSと基地局BSとの間で伝送され、それらの無線信号4は受信アンテナ6へと伝達され、それによって無線信号が検出される。そしてそれらのデータは受信機により無線信号から再生される。この場合、本発明をアップリンク方向(MS→BS)にもダウンリンク方向(BS→MS)にも適用することができる。
【0008】
図8にはデータ通信装置の実例が示されており、これは移動局MSと基地局BSとの間の無線通信リンクを成していて、ここでは図7にも描かれている部分には同じ参照符号が付されている。図8においてデータソース10により、このデータソースの生成するデータタイプにより決まるレートのデータフレーム8が形成される。データソース10により形成されるデータフレーム8はレート変換器12へ供給され、これによってデータフレーム8から伝送データブロックへの変換が行われる。その際、伝送データブロック14は、まえもって定められたサイズとデータを導く無線信号のフレームが耐え得るデータ量とに実質的に等しい大きさとなるよう構成され、それらの無線信号により一対の送信機18と受信機22から成る無線インタフェースを介してデータが伝達される。
【0009】
伝送データブロック14は無線アクセスプロセッサ16へ供給され、これは無線アクセスインタフェースを介した伝送データブロック14の伝送のシーケンス制御を行う。対応する時点で伝送データブロック14は無線アクセスプロセッサ16により送信機18へ供給され、この送信機は伝送データブロックをデータを導く無線信号のフレームに変換し、それらの無線信号は無線信号伝達の目的でその送信機に割り当てられた期間内で伝送される。受信機22において受信機のアンテナ6″により無線信号が検出されてデータフレームのダウンコンバージョンならびに復元が実行され、これは無線アクセスシーケンス制御逆操作装置24へ供給される。無線アクセスシーケンス制御逆操作装置24は受信した伝送データブロックを、ライン28を介して行われる多重アクセスシーケンス制御逆操作装置24の制御のもとでレート変換逆操作装置26へ供給する。その後、レート変換逆操作装置26は復元されたデータフレーム8の構造を、ブロック30により表すデータフレーム8のターゲットつまりシンクへ供給する。
【0010】
レート変換器12およびレート変換逆操作装置26は、それらが伝送データブロック14において使えるデータ供給容量をできるかぎり最適に利用できるように設計されている。これは実例としての本発明の実施形態によればレート整合変換器12により行われ、これによってデータフレームの符号化およびそれに続くデータビットまたはデータシンボルのパンクチャリングまたはリピーティングが行われ、それらのデータビットまたはデータシンボルは符号化されたデータフレームから選択され、その結果、データブロック14に整合された伝送データブロックが形成される。レート変換器12は符号化装置およびパンクチャリング装置を有している。符号化装置へ供給されるデータフレーム8は、パンクチャリング装置へ供給される符号化データフレームを生成する目的で符号化される。その後、符号化データフレームはパンクチャリング装置によりパンクチャリングされて、伝送データブロック14が形成される。変形実施形態に従い、アップリンク方向でもダウンリンク方向でもフレームのパンクチャリングを使用することができる。
【0011】
GB 2296165 A から、パンクチャリングおよびインタリーブの行われる多重化通信システムが公知である。
【0012】
符号化されたデータフレームのパンクチャリングの作用として当業者に知られているのは、元のデータを正しく復元する確率が低くなることである。しかも周知の誤り制御コードやその誤り制御コードのためのデコーダの性能は、データ伝送中に発生したエラーがガウスノイズに起因するときに最良のものとなる。それというのもその作用によってエラーが伝送データブロックにわたり無関係に分散するからである。
【0013】
符号化されたデータフレームをパンクチャリングしようとする場合、符号化されたデータフレーム内でビットのパンクチャリングされる位置を、互いにできるかぎり分離すべきである。それゆえにパンクチャリング位置をデータフレームにわたり均等に分配すべきである。伝送中のエラーはインタリーブを使用していない無線の場合には殊に断続的ないしは突発的に現れることが多いので、また、リピーティングによってデータフレームの所定の領域内だけの品質をことのほか高めるべきではなく、できるかぎり均等にすべきであるので、符号化されたまたは符号化されていないデータフレーム内においてデータビットを繰り返そうとする位置も同様に、それらがデータフレーム全体において互いに均等に分離されるように配置したい。
【0014】
符号化されたデータフレーム内でパンクチャリングを行おうとするビットまたはシンボルの位置を選択する公知の方法として挙げられるのは、1つのフレーム内のビットまたはシンボルの個数をパンクチャリングすべきビットまたはシンボルの個数で除算し、除算に従い整数値をもつ位置を選択することである。しかしパンクチャリングすべきビットの個数がデータフレームにおけるビット数の整数による割り算とはならない場合には、パンクチャリング位置が均等な間隔にはならず、このことにより生じる欠点として、パンクチャリングされた所定の位置間の間隔が対応するその整数よりも小さくなり、それどころかかなりの状況においてパンクチャリングされた位置が互いに隣り合ってしまう。
【0015】
以下では複雑な本発明を説明するため、本発明の局限された技術分野ならびにその際に生じる問題点について図1から図6ならびに図9を参照しながら手短に説明する。これらは少なくとも部分的には、本発明以前の第3世代の移動無線(UMTS, Universal Mobile Telecommunications System)の標準化の現況から明らかになっているものであり、これはたとえば以下の文献に記載されている: S1.12 v0.0.1, 3GPP FDD, Multiplexing, channel coding and interleaving description.
伝送多重化方式のフレーム内でのインタリーブは2つのステップで実行されることが多い。UMTSシステムのために設けられているような第1のインタリーバ(1st interleaver)後にパンクチャリングを実行すると、パンクチャリング/リピーティングの実行に対する異なる解決策により異なる結果が生じる。付加的にUMTSシステムの場合にはさらに第2のインタリーバが用いられ、これは物理的チャネルのセグメンテーション後であり物理的チャネルのマッピング前におかれる(図1参照)。たしかにこのインタリーバにより、送信されたビットのできるかぎり均等な分配が改善されるけれども、パンクチャリングされたビット/リピーティングされたビットの分配には作用が及ぼされず、したがって本発明の枠内ではこれ以上言及しない。
【0016】
図1には、アップリンク多重化方式におけるインタリーバとしてFS−MIL(FS-Multistage Interleaver)を、UMTSのために提案されているレート整合アルゴリズムと組み合わせて使用する様子が描かれている。
【0017】
実例として、レイヤ2(Layer 2)が160bitをもつ伝送ブロックを80msの伝送インターバルをもつ伝送チャネルを介して供給する事例について考察する。このビットシーケンスは、データフレームとしても表せるしデータフレームの列としても表せる。つまりこの場合、データが第1のインタリーバ(1st interleaving)後に8つの無線フレーム(Radio frame, 以下ではしばしば「フレーム」または「列」とも称する)にわたってインタリーブされている(図2参照)。この場合、インタリーブは行ごとのビット読み込みと列ごとのビット読み出し、そしてそれに続く列のランダム化(列の交換)によって行われる。
【0018】
良好なパンクチャリングアルゴリズムの第1の目的は、パンクチャリングビットをビット位置に関してそれらの元の順序でできるかぎり均等に分配することである。このことは、たとえば上述の仕様S1.12などに記載されているようなUMTSのためのパンクチャリングアルゴリズムの規定にあたり適用された重要な原理でもあった。そしてこのことはn番目のビットごとにパンクチャリングを行うことにより、ないしは整数ではないパンクチャリングレートであれば部分的に(n+第1の)各ビットをパンクチャリングすることにより達成される。
【0019】
第2の目的は、それぞれ異なる列(以下ではフレームをしばしば列と称する)を等しく頻繁にパンクチャリングすることであり、つまりはパンクチャリングされたビットもすべての無線フレーム(フレーム)にわたり等しく分配されるようにし、かつ種々の列における等しいパンクチャリングも達成されるようにすることである。ここで列(フレーム)のパンクチャリングもしくはリピーティング(反復)という用語は、その列(フレーム)におけるエレメントのパンクチャリングもしくはリピーティング(反復)のことも意味する。
【0020】
さてここで、この伝送チャネルのサービス品質に対する要求と他のチャネルとのバランスをとる目的で、各フレーム(無線フレーム)ごとに4つのビットをパンクチャリングするものとする。これまでUMTSシステムのために設けられていたレート整合アルゴリズムの結果によれば、それぞれフレーム(無線フレーム)ごとに(インデックスは0で始まり第1のインタリーブ後のビットの順序に従って数えると)ビット4,9,14,19をパンクチャリングすべきである。したがって8つの隣り合うビットがパンクチャリングされ、これは(上述の説明のように)望ましくないことである。上述の第1の目的は満足のいくようには達成されない。
【0021】
この問題点を避けるためのやり方は、各フレームごとにパンクチャリングパターンをシフトすることである。ここでNi はレート整合前の1つのフレーム内のビット数であり、Nc はレート整合後のビット数、mj はインタリーブされた1つのフレーム内でパンクチャリングすべきビットの位置、kはフレーム番号、Kはインタリーブされたフレームの個数である。
【0022】
ここではNi >Nc つまりパンクチャリングの事例について考察する。上述の実例ではNi =20、Nc =16、m1 =4、m2 =9、m3 =14、m4 =19、k=1...7、K=8である。この場合、上述の問題点を避けるためにパンクチャリングすべきビットの位置をシフトすることは、次式によって記述することができる:
【0023】
【数9】
【0024】
この式によって得られるパンクチャリングすべきットの位置は、上述の実施例について図3に描かれている。
【0025】
図3に示されているように、隣り合うビットのパンクチャリングはたしかにある程度は避けられるけれども、循環作用またはエッジ効果が発生し、つまりビット43,44がパンクチャリングされ、これは上述のように望ましくない。このため上述の第1の目的はやはり満足のいくようには実現されない。
【0026】
パンクチャリングの比率が小さければ、隣り合うビットのパンクチャリングの確率が小さくなる。図4には、10%のパンクチャリング比による実例が示されている。しかし図4に示されているように、隣り合うビット(ビット91とビット92)が依然としてパンクチャリングされ、その結果、パフォーマンスが劣化する可能性がある。この場合も、上述の第1の目的が満足のいくようには達成されない。
【0027】
既述のレート整合アルゴリズムに対する代案として提案されているのは、パンクチャリングが既述のレート整合アルゴリズムをもはや必要としないよう、第1のインタリーバ(1st interleaving)を最適化することである。最適化された第1のインタリーバによれば、隣り合うビットが分離されるようビットが並べ替えられることになる。したがってインタリーブ後に相前後するビットを除去することでパンクチャリングを容易に実行することができる。しかしながら以下の2つの可能性があり、それらについて図5に描かれたシナリオを参照しながら詳しく説明する。
【0028】
この場合、TrCH A における4つの伝送ブロックがいっしょにインタリーブされ、その後、レート整合が実行される。パンクチャリングが行われる場合、各フレーム内で相前後するビットが除去される。したがってパンクチャリングされたビットが1つのフレーム内でインタリーブ前つまり符号化後のそれらの位置に関して隣り合ってしまう、ということはほとんどあり得ない。しかしながら、それぞれ異なるフレーム内でパンクチャリングされたビットが符号化後に隣り合わない、という保証はない。それゆえこのアプローチを提供した場合にはパフォーマンス損失に至る可能性がある。
【0029】
図4を参照しながら説明した問題点を解決するため、次に図6を参照しながら説明する以下の方法を用いることができる。すなわちこの方法によれば、1つのフレームに適用されたパンクチャリングパターンがシフトされて他のフレームにも適用され、その際、シフトされたパターンはインタリーブ前のフレームに適用される。図6には、図3を参照しながらすでに説明したビット列の実例に関するパンクチャリングパターンが描かれている。この図に示されているように、隣り合うビットのパンクチャリングは少なくともこの実例では生じていない。このため、パンクチャリングに起因するパフォーマンスの損失はこの事例では回避されることになる。
【0030】
実際には、上述のレート整合を列方向ランダム化(列交換)の前に実行する必要はない。これと同等のレート整合は、列方向ランダム化ルールを考慮することで列方向ランダム化後に実行することができ、これはパンクチャリングの列固有の初期オフセット値eoffset の置き換えだけで容易に達成でき、これによりパンクチャリングパターンの適用のシフトが簡単な式で表される。オフセット値の計算にあたり列方向ランダム化後の列番号ではなく列方向ランダム化前の列番号が用いられ、これは逆の列交換ルールを用いることで計算できる。さらにeoffset はパンクチャリングではなくリピーティングにも用いられる。このためリピーティングビットも同じかたちで配置させることができる。
【0031】
以下ではまとめてもう1度、これまで提案してきた解決手段つまり提案されたパンクチャリングパターン/リピーティングパターンはまだ依然としてすべての事例において最適化されているわけではない、というこを示す。
【0032】
図2を参照しながら、冒頭で実例として以下の事例を考慮しながら説明した。すなわちその事例とは、各フレーム内で4つのビットをパンクチャリングするという前提のもとで、レイヤ2(Layer 2)が160bitの伝送ブロックを80msの伝送インターバルの伝送チャネルを介して供給する事例である。その結果、隣り合う8つのビットがパンクチャリングされることになり、このことは明らかに望ましくない。上述の第1の目的は満足のいくようには達成されない。
【0033】
図3もしくは図4による提案は、各フレーム内のパンクチャリングパターンをシフトすることにある。図示されているようにこのことによっても、隣り合うビットのパンクチャリングが生じる(ビット43と44もしくはビット91と92)。上述の第1の目的は満足のいくようには達成されない。
【0034】
図6に示されている提案によれば、インタリーブ後にシフトされたパンクチャリングパターンが適用され、その場合、列固有のシフトは列交換前の考察に基づき求められた。これによればこの実例では、パンクチャリングされたビットは隣り合わない。
【0035】
とはいえ図6による方法の場合には、パンクチャリングレート次第では隣り合ったビットがパンクチャリングされてしまう事例が依然として発生する。図9にはたとえばNi =16,Nc =14,m1 =4,m2 =14,k=1...7,k=8という事例が示されている。わかりやすくするため図9および図10にはインタリーブ前のフィールドだけしか示されておらず、そこにおいてすでにインタリーブ後にパンクチャリングされたビット位置は太字でマーキングされて描かれている。ここに示されているように、隣り合うビット31−32および95−96がパンクチャリングされ、このことは明らかに望ましくない。やはり上述の第1の目的は満足のいくようには達成されない。
【0036】
これに対し単に、元の順序についてn番目のビットをインタリーブ後にパンクチャリングするならば、第2の目的を十分に達成することはできない。ここではたとえば(図9のように)80msのインタリーブが行われ、1:6のパンクチャリングレートであるとする。6ビットごとのパンクチャリングにより列0,2,4,6だけがパンクチャリングされることになり、列1,3,5,7はパンクチャリングされず、このことは当然ながら望ましくなく、第2の目的とは相容れない。これに対し第1の目的については満足のいくように達成されることになる。
【0037】
これらのことを前提として本発明の基礎とする課題は、従来技術の欠点を抑えることにある。
【0038】
この課題は、独立請求項の特徴部分に記載の構成により解決される。従属請求項には本発明の有利な実施形態が示されている。
【0039】
図1は、レート整合前にインタリーブの行われる簡略化されたフローチャートである(従来技術)。
【0040】
図2は、インタリーブならびにフレームごとに4つのビットをパンクチャリングするためのパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【0041】
図3は、インタリーブならびにフレームごとに4つのビットをパンクチャリングするためのシフトされたパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【0042】
図4は、インタリーブならびに10%のパンクチャリング比によるパンクチャリングのためのシフトされたパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【0043】
図5は、伝送チャネルの簡略図である(従来技術)。
【0044】
図6は、インタリーブならびにフレームごとに4つのビットをパンクチャリングするためのパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【0045】
図7は、移動無線システムのブロック図である(従来技術)。
【0046】
図8は、データ通信装置のブロック図であり、これにより図7に示した通信ネットワークにおける移動局と基地局との間のリンクが形成される(従来技術)。
【0047】
図9は、フレームごとに2つのビットをパンクチャリングするためのシフトされたパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【0048】
図10は、上述の2つの目的について最適化されたパンクチャリングの原理を簡単に示した図である。
【0049】
図11は、参照テーブルである。
【0050】
図12は、20%のパンクチャリング比によるパンクチャリングのためのパンクチャリングパターンを示す図である。
【0051】
図13は、1:8のパンクチャリング比によるパンクチャリングのためのパンクチャリングパターンを示す図である。
【0052】
図14は、フレームごとにパンクチャリングすべきビットの個数の異なるパンクチャリングのためのパンクチャリングパターンを示す図である。
【0053】
上述のようにインタリーブ後、インタリーブ前の元の順序に関してそれぞれn番目のビットを単にパンクチャリングするのでは、たしかに第2の目的を依然として十分には達成できない。しかしながら第1の目的であれば十分に達成されることになる。
【0054】
さて、上述の両方の目的を申し分なく達成するために本発明の1つの変形実施形態によれば、インタリーブ前の元の順序に関して均等なパンクチャリングとは異なり、少なくとも1回必要であれば複数回、パンクチャリングレートを変更する。これは個々の列が優先的にパンクチャリングされるが、これに対し他の列はまったくパンクチャリングされないような事態を回避するために行われる。図10にはこのことが示されている。その際、細い輪郭線をもつ水平方向の矢印(P6)はパンクチャリング距離6を表し、太い輪郭線をもつ水平方向矢印(P5)はパンクチャリング距離5を表し、このようにすることで第1の列が2回パンクチャリングされるような事態が回避される。各列が1度パンクチャリングされた後、垂直方向の矢印で示されているようにこのパターンを6行下に向かってずらすことができ、これによって次にパンクチャリングされるべきビットが定められる。そしてこのことは各列において6ビットごとにパンクチャリングを行うことに相応するのは明らかであり、つまり標準レート整合アルゴリズムの適用に対応し、種々の列においてパンクチャリングパターンを互いにずらすことに対応する。
【0055】
以下ではこの方法について式に基づき説明する:
ここでNi はレート整合前の1つフレーム内のビットの個数であり、Nc はレート整合後のビットの個数、mj はパンクチャリング/リピーティングされるビットのインデックス、kはインタリーブ後の列番号もしくはフレーム番号、そしてKはインタリーブされるフレームの個数である。ここでは主としてNi >Nc すなわちパンクチャリングの事例について考察するが、これらの式はリピーティングにも適用可能である。
【0056】
上述の事例ではNi =20,Nc =16,m1 =4,m2 =9,m3 =14,m4 =19,k=1〜7(ただしkはインタリーブ後の列番号もしくはフレーム番号を表す)、そしてK=8である。また、文の前におかれた”−−”はそれがコメントであることを表す。この場合、フレームkにおけるパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンの適用のシフトV(k)=s(k)+T(k)*Qを、次式に従って求めることができる:
【0057】
【数10】
【0058】
if q = 整数 −−特殊な事例の処理:
then q = q - lcd(q, K) / K
−−ただしlcd(q,K)はqとKの最大公約数を表す
−−なお、Kは2のべき乗であるためlcdをビット操作により簡単に計算できることに留意されたい
−−同じ理由から、qを用いた計算を2進の固定小数点演算(あるいは整数演算およびいくつかの僅かなシフト演算)によって簡単に実行できる
end if
−−SとTの計算;Sは行mod Kのシフトを表しTはシフト絶対値div Kを表す;したがってSはqについての(つまりmod Kの)シフトを表しTはQについてのシフト(つまりdiv K)を表す;
【0059】
【数11】
【0060】
実際のインプリメントにあたりこれらの式を図11に示すように参照テーブルとして実装することができる。しかもこのテーブルには、Rk(k)により達成される列ランダム化の再マッピングにおける既述の効果も含まれている。明らかなようにSを別のインプリメントオプションとしてやはりTから計算することができる。
【0061】
その後、eoffset を以下のようにして計算できる:
eoffset (k) = ((2 * S) + 2*T Q+1) * y+1) mod 2Nc
その後、eoffset (k)によりeがUMTSのためのレート整合方式においてまえもって呼び出される。明らかなようにeoffset のこの選択により、各列におけるパンクチャリングパターン相互間が値S+T*Qだけシフトされることになる。
【0062】
以下で簡単に示すのは、qとQの計算をKおよびKの倍数による除算にあたり他と別個に実行するのではなく両方の成分について組み合わせられた結果として容易に得られることである。同様にSとTもqとQについて別個に計算するのではなく、やはり組み合わせることができる。qに対するq+K*Qの代入およびSに対するS+Q*Tの代入により、上述の方法を以下のように等価的に表すことができる。なお、この事例ではシフトV(k)について、V(k)=S(k)があてはまる。インプリメントの細部に従い、1つまたは複数の計算手法(あるいはやはりそれに等価的なさらに別の手法)をいっそう好適に実行することができる。
【0063】
−−平均パンクチャリング距離の計算
【0064】
【数12】
【0065】
if q = 整数 −−特殊な事例の処理;
then q = q - lcd(q, K) K −−ただしlcd(q,K)はqとKの最大公約数を表す
−−なお、Kは2のべき乗であるためlcdをビット操作により簡単に計算できることに留意されたい
−−同じ理由から、qを用いた計算を2進の固定小数点演算(または整数演算およびいくつかの僅かなシフト演算)によって実行できる
end if
−−列kのシフトにおけるS(K)の計算;
【0066】
【数13】
【0067】
その後、以下のようにしてeoffset を計算できる;
eoffset (k) = ((2 * S) * y + 1) mod 2Nc
その後、eoffset(k)によりeが事前にレート整合方式において初期化される。
【0068】
パンクチャリングレートが奇数をもつ比つまり1:5または1:9であれば、この方法によりやはり上述の両方の目的について最適化されたパンクチャリングパターンが生成され、これはレート整合方法を適用したパンクチャリングによりインタリーブの直前に適用されることになる。他の事例の場合、決して隣り合ったビットはパンクチャリングされないが、パンクチャリングされたビット間の距離はlcd(q,K)+1に及ぶ程度だけ他よりも大きくすることができる。したがってこの方法をビットのリピーティング(ビットの反復)にも適用することができる。隣り合うピットのリピーティングによっても誤り訂正符号のパフォーマンスは、隣り合うビットのパンクチャリングのときほどは強く損なわれないけれども、リピーティングされるビットをできるかぎり均等に分配させるのは有利である。
【0069】
この方法の基本的な目標設定は、パンクチャリングされるビット間の間隔を元の順序において均等にすることであるが、その際にそれぞれ異なるフレーム内で等しい個数のビットがパンクチャリングされるようにするという制約が考慮される。そしてこのことは、特定の事例においてパンクチャリング距離を1だけ小さくすることによって達成される。これまで示してきた方法は、距離を1よりも多くは低減せず、また、距離を必要な頻度でしか低減しないかぎり最適なものである。これによれば上述の制約のもとで、できるかぎり最良のパンクチャリングパターンが得られるようになる。
【0070】
以下の実例では、図12を参照しながら1:5によるパンクチャリング比によるパンクチャリングについて示す。ここで明らかなように最適化されたアルゴリズムによって隣り合うビットのパンクチャリングが回避されるだけでなく、パンクチャリングされたビットが元の順序に関して等しい間隔で分配される。実際に同じ特性は、あたかもパンクチャリングがインタリーブ前の符号化直後に実行されたかのように達成される。1:5のパンクチャリングというこの特殊な事例では、一般的にいえばパンクチャリングレートを1:qという比で記述できるときには常に、第1のインタリーバ後にパンクチャリングを適用するにもかかわらず最適なパンクチャリングパターンが達成される。このようなパンクチャリングパターンによってq番目のビットごとにパンクチャリングが行われ、これは符号化直後でありインタリーブ前に実行された最適化されたパンクチャリングパターンのように行われる。
【0071】
次に、図13を参照しながら1:8のパンクチャリング比によるパンクチャリングについて考察することにする。この場合も、隣り合うビットのパンクチャリングが回避される。この事例では、パンクチャリングを等しく隣り合うように実現することはできない。その理由は、そのようにするときには個々のフレームにおけるすべてのビットがパンクチャリングされてしまうからであり、そのことは第2の目的に関してみればまったく受け入れられない。この事例の場合、隣り合うビットの距離は大部分が7である(最適な分配よりも1だけ小さい)。このため、かなりの距離が大きい(8つごと)。
【0072】
入力ビットの個数NiをKで割ることができない場合には、レート整合を伝送タイムインターバル中に変えることができる。このとき最後のフレームは最初のフレームよりも1bit少ないビットを導き、それゆえいくらか小さいパンクチャリングレートをもつ。この事例に対し本発明の1つの実施形態によれば、最後の行におけるパンクチャリングパターンは変更されない。そしてその代わりに最初の列と同じパンクチャリングアルゴリズムが使われるが、最後のパンクチャリングは行わずに実施される。実例として図14に基づき考察すると、125個の入力ビットを104個の出力ビットが残るようパンクチャリングするようにし、それらが8フレームにわたりインタリーブされる。最後の2つの列は最初の列よりも1つの入力だけ少ない。これら最後の2つの列では最後のパンクチャリングを省くことによって、すべての列が13bitをもつようになる。
【0073】
ここで提案した方法によれば、第1のインタリーブ後にレート整合が適用される場合、上述の目的に関して最適化されたパンクチャリングパターンが得られる。この方法は簡単であり、僅かな計算能力しか必要とせず、また、フレームごとに1回実行すればよくビットごとに1回実行する必要はない。なお、これまで述べてきた方法は無線伝送システムに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レート整合前にインタリーブの行われる簡略化されたフローチャートである(従来技術)。
【図2】 インタリーブならびにフレームごとに4つのビットをパンクチャリングするためのパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【図3】 インタリーブならびにフレームごとに4つのビットをパンクチャリングするためのシフトされたパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【図4】 インタリーブならびに10%のパンクチャリング比によるパンクチャリングのためのシフトされたパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【図5】 伝送チャネルの簡略図である(従来技術)。
【図6】 インタリーブならびにフレームごとに4つのビットをパンクチャリングするためのパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【図7】 移動無線システムのブロック図である(従来技術)。
【図8】 データ通信装置のブロック図であり、これにより図7に示した通信ネットワークにおける移動局と基地局との間のリンクが形成される(従来技術)。
【図9】 フレームごとに2つのビットをパンクチャリングするためのシフトされたパンクチャリングパターンを示す図である(従来技術)。
【図10】 上述の2つの目的について最適化されたパンクチャリングの原理を簡単に示した図である。
【図11】 参照テーブルである。
【図12】 20%のパンクチャリング比によるパンクチャリングのためのパンクチャリングパターンを示す図である。
【図13】 1:8のパンクチャリング比によるパンクチャリングのためのパンクチャリングパターンを示す図である。
【図14】 フレームごとにパンクチャリングすべきビットの個数の異なるパンクチャリングのためのパンクチャリングパターンを示す図である。
【図15】 パンクチャリングパターンを示す図である。
Claims (6)
- データレート整合方法において、
伝送すべきビットを第1のインタリーバによりK個のフレームから成る1つのセットに分配し、
インタリーブ後にデータレート整合するためにパンクチャリング法またはリピーティング法を実施し、
各フレーム内で同じ個数のビットをパンクチャリングまたはリピーティングするために、第1のインタリーバ前のビットの順序に関してパンクチャリングまたはリピーティングされる各ビット間の間隔を変化させ、
パンクチャリングまたはリピーティングすべきビットに対し以下のステップが実行され、すなわち、
a)平均パンクチャリング距離の整数の成分qを
q:=(└ Nc/(|Ni − Nc|)┘)
に従い求め、
ただし└ ┘は切り捨てを、||は絶対値を表し、Ni: = レート整合後のビット数、Nc: = レート整合前のビット数であり、
b)最初のフレーム内でパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットを選択し、
c)次のフレーム内で次にパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットを、先行のフレーム内で最後にパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットに基づき選択し、該最後にパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットから始めて、インタリーバ前の元の順序に関して間隔qをもつ次のビットを、1つのフレームが二重にパンクチャリングまたはリピーティングされないかぎりそのつど選択し、さもなければ間隔qに対し
q−1≦間隔≦q+lcd(q,K)+1
が適用され、ここで、
q:=( └ N c /(|N i − N c |) ┘ )mod K
とし、 └ ┘ は切り捨てを、||は絶対値を表し、N i : = レート整合後のビット数、N c : = レート整合前のビット数、lcd(q,K):=qとKの最大公約数であり、
d)すべてのフレームが1回パンクチャリングまたはリピーティングされてしまうまで前記ステップcを繰り返し、
まえもって定められたパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンに従い最初のフレームのビットをパンクチャリングまたはリピーティングし、
パンクチャリングまたはリピーティングすべき別のビットを選択するためパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンをシフトして別のフレームに適用し、
別のフレームに対するパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンの適用のシフトを、ステップc)で選択された別のフレームのビットをステップb)で選択されたビットに対しシフトすることに対応させることを特徴とする、
データレート整合方法。 - データレート整合方法において、
伝送すべきビットを第1のインタリーバによりK個のフレームから成る1つのセットに分配し、
インタリーブ後にデータレート整合するためにパンクチャリング法またはリピーティング法を実施し、
各フレーム内で同じ個数のビットをパンクチャリングまたはリピーティングし、1つのフレーム内で適用されるパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンをシフトして複数のフレームから成る前記セットにおける別のフレーム内においても適用し、
パンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンにおける複数のビットの位置各々について、すべてのビットが該位置に従い配置されたK個のフレームにおけるK個のビット群を以下のように定め、すなわち、前記K個のビット間の間隔が、該間隔の選択によっても二重にパンクチャリングまたはリピーティングされないかぎり、インタリーバ前の元の順序に関して整数の平均パンクチャリング距離または平均リピーティング距離に従い選択されるように定め、前記間隔の選択によって二重にパンクチャリングまたはリピーティングされるならば、該間隔に対し1つだけ変化された間隔を選択することを特徴とする、
データレート整合方法。 - フレームkに対するパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンの適用のシフトV(k)=S(k)+T(k)*Qを以下のステップにより行い、すなわち、
平均パンクチャリング距離qを計算し、ここで
q:=(└ Nc/(|Ni − Nc|)┘)mod K
とし、ただし└ ┘は切り捨てを、||は絶対値を表し、Ni: = レート整合後のビット数、Nc: = レート整合前のビット数であり、
Qを計算し、ここで
Q:=(└ Nc/(|Ni − Nc|)┘)div K
であり、
qが偶数であれば、qをq−lcd(q,K)/Kに代入し、ここでlcd(q,K):=qとKの最大公約数であり、
変数iにゼロを代入し、
i≦K−1であるかぎり以下のステップを繰り返し、すなわち、
S(Rk(┌ i*q┐mod K))=(┌ i*q┐div K)、ただし┌ ┐は切り上げを表し、Rk(k)によりインタリーバが逆操作される;
T((Rk(┌ i*q┐mod K))=i、ただし┌ ┐は切り上げを表し、Rk(k)によりインタリーバが逆操作される;
iをi+1とする;
請求項2記載の方法。 - フレームkに対するパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンの適用のシフトV(k)=S(k)+T(k)*Qを以下のステップにより行い、すなわち、
平均パンクチャリング距離qを計算し、ここで
q:=(└ Nc/(|Ni − Nc|)┘)
とし、ただし└ ┘は切り捨てを、||は絶対値を表し、Ni: = レート整合後のビット数、Nc: = レート整合前のビット数であり、
qが偶数であれば、qをq−lcd(q,K)/Kに代入し、ここでlcd(q,K):=qとKの最大公約数であり、
変数iにゼロを代入し、
i≦K−1であるかぎり以下のステップを繰り返し、すなわち、
S(Rk(┌ i*q┐mod K))=(┌ i*q┐div K)、ただし┌ ┐は切り上げを表し、Rk(k)によりインタリーバが逆操作される;
Rk(k)、ただしRk(k)によりインタリーバが逆操作される;
iをi+1とする;
請求項2記載の方法。 - 第1のインタリーバによりK個のフレームから成る1つのセットに分配される伝送すべきビットのための、データレート整合装置において、
レート変換器が設けられており、該レート変換器は、
インタリーブ後にデータレート整合するためにパンクチャリング法またはリピーティング法を実施し、各フレーム内で同じ個数のビットをパンクチャリングまたはリピーティングするために、第1のインタリーバ前のビットの順序に関してパンクチャリングまたはリピーティングされる各ビット間の間隔を変化させ、
パンクチャリングまたはリピーティングすべきビットに対し以下のステップを実行し、すなわち、
a)平均パンクチャリング距離の整数の成分qを
q:=(└ Nc/(|Ni − Nc|)┘)
に従い求め、
ただし└ ┘は切り捨てを、||は絶対値を表し、
Ni: = レート整合後のビット数、Nc: = レート整合前のビット数であり、
b)最初のフレーム内でパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットを選択し、
c)次のフレーム内で次にパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットを、先行のフレーム内で最後にパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットに基づき選択し、該最後にパンクチャリングまたはリピーティングすべきビットから始めて、インタリーバ前の元の順序に関して間隔qをもつ次のビットを、1つのフレームが二重にパンクチャリングまたはリピーティングされないかぎりそのつど選択し、さもなければ前記間隔に対し、
q−1≦間隔≦q+lcd(q,K)+1
が適用され、ここで、
q:=( └ N c /(|N i − N c |) ┘ )mod K
とし、 └ ┘ は切り捨てを、||は絶対値を表し、
N i : = レート整合後のビット数、N c : = レート整合前のビット数、lcd(q,K):=qとKの最大公約数であり、
d)すべてのフレームが1回パンクチャリングまたはリピーティングされてしまうまで前記ステップcを繰り返し、
レート変換器が設けられており、該レート変換器は、
まえもって定められたパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンに従い最初のフレームのビットをパンクチャリングまたはリピーティングし、
パンクチャリングまたはリピーティングすべき別のビットを選択するためパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンをシフトして別のフレームに適用し、
別のフレームに対するパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンの適用のシフトを、前記c)で選択された別のフレームのビットを前記b)で選択されたビットに対しシフトすることに対応させることを特徴とする、
データレート整合装置。 - 第1のインタリーバによりK個のフレームから成る1つのセットに分配されるビットとして伝送すべきデータのための、データレート整合装置において、
レート変換器が設けられており、該レート変換器は、
インタリーブ後にデータレート整合するためにパンクチャリング法またはリピーティング法を実施し、
各フレーム内で同じ個数のビットをパンクチャリングまたはリピーティングし、
1つのフレーム内で適用されるパンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンがシフトされて複数のフレームから成る前記セットにおける別のフレーム内においても適用され、
パンクチャリングパターンまたはリピーティングパターンにおける複数のビットの位置各々について、すべてのビットが該位置に従い配置されたK個のフレームにおけるK個のビット群が以下のようにして定められ、すなわち、
前記K個のビット間の間隔が、該間隔の選択によっても二重にパンクチャリングまたはリピーティングされないかぎり、インタリーバ前の元の順序に関して整数の平均パンクチャリング距離または平均リピーティング距離に従い選択されるように定められ、前記間隔の選択によって二重にパンクチャリングまたはリピーティングされるならば、前記間隔に対し1つだけ変化された間隔が選択されることを特徴とする、
データレート整合装置。
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