JP4615430B2 - 画像生成装置、画像生成方法および画像生成プログラム - Google Patents

画像生成装置、画像生成方法および画像生成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、忠実な色再現、質感再現のための画像生成装置に係り、特に、光源環境が変化しても、効率的に画像を生成する画像生成装置、画像生成方法および画像生成プログラムに関する。
物体の見え方は、光源環境の変動に伴って大きく変わるので、現実世界の忠実な再現(シミュレーション)のためには、実世界の光源環境を取得し、その光源環境に基づいて画像・映像を生成することが重要である。しかし、光源環境の変動に対して画像を生成する際、相互反射などを考慮すると、計算コストが大きくなる問題がある。
このような問題に対して、従来、仮想物体を違和感なく現実世界に融合するための技術を提案している(例えば、特許文献1参照)。該従来技術では、光源環境を半球面上の多数の光源によって表し、各光源毎(光源のRGB値は単位輝度とする)に、予め計算コストが掛かる相互反射も考慮した元画像を生成しておき、すべての光源環境を考慮した画像を生成するときは、これらの線形和を取る。
光源の変動は、光源毎に生成された元画像のRGB値を、実際に計測した(あるいは仮想的に設定した)光源環境のRGB値に基づいて修正することで対応する。この考え方を使えば、計算コストが掛かる相互反射を考慮した画像生成のやり直しが不要となり、短時間で光源変動に対応した画像を生成することができる。なお、照明環境の計測方法としては、魚眼レンズを付けたRGBカメラによる方法がある。
上述した従来技術による仮想物体の再現をより詳細に説明する。従来技術では、光源、レンダリング、表示信号作成、すべての色再現処理の過程においてRGB値(または三刺激値)に基づく色再現を行っている。光源スペクトルの変動に対して正確な色再現を行うためには、原理的に分光色再現が必要であり、色再現のレベルが異なる。以下、図4を参照して説明する。
光源環境計測装置1のRGBカメラにより、各時刻tにおける光源環境を撮影する。光源環境を複数の光源(j=1、…、n)で代表するため、カメラ信号から各光源に対応する重み付き関数により量子化したRGB値L’を取得し、光源RGB値記憶部2に保存する。
物体・シーンモデル記憶部3には、物体・シーンモデルデータ、被写体のRGBベースの反射率情報R(θ、φ、θ、φ、λ)(λ=R,G,B)、各光源の強度分布関数D(θ、φ)、および各光源L(j=1、…、n)のRGB値(L(R)、L(G)、L(B))が保存されているとする。強度分布関数は、時間と波長に対し一定とする。
レンダリング処理部4において、物体・シーンモデル記憶部3の情報を用いてレンダリング処理を行う。ある光源j下において、視点(θ、φ)から見たある物体表面の波長λ(λ=R、G、B)(R,G,Bに対応)での明るさP(λ){λ=R、G、B}を、
Figure 0004615430
により算出し、レンダリング記憶部5へ保存する。
表示信号生成部6では、光源RGB値記憶部2に保存した各光源のRGB値L’とレンダリング記憶部5のレンダリング結果より、トータルのRGB値を、
Figure 0004615430
により算出して表示装置7に出力する。但し、算出したRGB値は相対的な値であり、最大値が表示信号の最大値になるよう適当な係数を乗算するものとする。
また、他の従来技術としては、スペクトルに基づいた正確な色再現技術が示されており、光源スペクトルと被写体の分光反射率とを用いて画像を生成することにより、忠実な色再現が可能なCG作成方法が提案されている(非特許文献1)。
また、他の従来技術として、マルチスペクトルカメラを使った分光反射率推定技術を用い、カメラ信号空間で画像生成を行う方法が知られている(非特許文献2)。この技術は、現実的な次元数によりスペクトルに基づいた色再現を可能にし、計算コストが掛かる相互反射を考慮した画像生成を一度実施すれば良く、照明スペクトルの変化があった場合にも再計算が不要である。
特開2002−117413号公報 Yinlong Sun, F.David Fracchia, Mark S.Drew, Thomas W.Calvert "A spectarlly based framework for realistic image synthesis", The Visual Computer pp.429-444 (2001), Published online 2 October 2001. M.Tsuchida, H.Arai, M.Nishiko, Y.Sakaguchi,T.Uchiyama, H.Haneishi, M.Yamaguchi,N.Ohyama" Development of BRDF and BTF Measurement and Computer-aided Design Systems Based on Multispectral Imaging""AIC Colour 05"予稿集 pp.129-132 (2005).
上述した特許文献1による従来技術は、元画像を生成および修正する場合、いずれも光源のRGB値に基づいている。光源が変化する状況において正確な色を再現するためには、光源スペクトルと被写体の分光反射率情報とを考慮する必要がある。しかしながら、光源のRGB値(あるいはXYZ 3刺激値)は、完全拡散反射物体のRGB値であり、このRGB値から任意の反射率物体のRGB値の変化を正確に予測することはできない。
CG画像生成の際、一般的に、照明を考慮した後にXYZあるいはRGB 3刺激値の空間で画像生成が行われる。しかしながら、3刺激値になった時点で、光源スペクトルと被写体の分光反射率とが分離不可能になり、3刺激値の画像から光源スペクトルの変動に対応して忠実な画像を生成することは困難である。
また、非特許文献1による従来技術では、スペクトルに基づいた正確な色再現技術が示されているが、スペクトル空間で画像を生成するため、スペクトルを表す次元数が多いと、計算量が膨大となる問題がある。
また、非特許文献2による従来技術では、現実的な次元数によりスペクトルに基づいた色再現を可能にし、計算コストが掛かる相互反射を考慮した画像生成を一度実施すれば良く、照明スペクトルの変化があった場合にも再計算が不要である。しかしながら、半球面上に広がってリアルタイムに変動する光源環境をスペクトル的に取得することができず、それを利用した色再現および画像生成を行うことは困難である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、光源環境が変動する場合であっても、正確な色再現を実現することができ、計算コストを低減化することができる画像生成装置、画像生成方法および画像生成プログラム方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、表示装置に接続され、光源環境が変化する被写体を前記表示装置に表示するための目的画像を生成する画像生成装置であって、複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測する光源環境計測手段と、予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定する光源スペクトル推定手段と、前記光源環境計測手段により生成されたスペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定手段により推定された光源スペクトル推定行列とを記憶する光源スペクトル情報記憶手段と、少なくとも、前記光源スペクトル情報記憶手段に記憶されている、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成し、生成した前記目的画像を前記表示装置に出力する表示画像生成手段とを具備することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、被写体の反射率および各光源の強度分布関数を用いて、ある光源下における被写体表面の反射強度に関する反射情報を算出するレンダリング処理手段を具備し、前記表示画像生成手段は、前記光源スペクトル情報記憶手段に記憶されている、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列と、前記レンダリング処理手段により算出された前記反射強度に関する情報とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記光源環境計測手段は、各時刻における複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルを撮影するマルチスペクトル動画カメラを備え、前記光源スペクトル推定手段は、前記マルチスペクトル動画カメラの感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、表示装置に接続され、光源環境が変化する被写体を前記表示装置に表示するための目的画像を生成する画像生成装置における画像生成方法であって、複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測するステップと、予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定するステップと、前記スペクトルの時系列情報と、前記推定された光源スペクトル推定行列とを記憶するステップと、少なくとも、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成するステップと、生成した前記目的画像を前記表示装置に出力するステップとを有することを特徴とする画像生成方法である。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、表示装置に接続され、光源環境が変化する被写体を前記表示装置に表示するための目的画像を生成する画像生成装置のコンピュータに、複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測するステップと、予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定するステップと、前記スペクトルの時系列情報と、前記推定された光源スペクトル推定行列とを記憶するステップと、少なくとも、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成するステップと、生成した前記目的画像を前記表示装置に出力するステップとを実行させるための画像生成プログラムである。
この発明によれば、画像生成装置は、複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測し、予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定し、スペクトルの時系列情報と、光源スペクトル推定行列とを光源スペクトル情報記憶手段に記憶しておく。また、少なくとも、記憶されたスペクトルの時系列情報と、光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における被写体の目的画像を生成し、生成した目的画像を前記表示装置に出力する。これにより、光源環境が変動する場合であっても、正確な色再現を実現することができ、画像生成処理を行う際には、スペクトル情報を維持しているので、すべての処理をやり直すことなく実施することができ、計算コストを低減化することができる。
また、本発明によれば、画像生成装置は、被写体の反射率および各光源の強度分布関数を用いて、光源毎に、ある光源下における被写体表面の反射強度に関する反射情報を算出し、記憶されているスペクトルの時系列情報と光源スペクトル推定行列と上記反射強度に関する情報とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の目的画像を生成する。これにより、光源環境が変動する場合であっても、正確な色再現を実現することができ、画像生成処理を行う際には、スペクトル情報を維持しているので、すべての処理をやり直すことなく実施することができ、計算コストを低減化することができる。
また、本発明によれば、画像生成装置は、マルチスペクトル動画カメラによって、各時刻における複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルを撮影し、該マルチスペクトル動画カメラの感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定することで、スペクトルの時系列情報を計測する。これにより、光源環境が変動する場合であっても、正確な色再現を実現することができ、画像生成処理を行う際には、スペクトル情報を維持しているので、すべての処理をやり直すことなく実施することができ、計算コストを低減化することができる。
以下、本発明の一実施形態による画像形成装置を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による画像形成装置の構成を示すブロック図である。図において、光源環境計測装置10は、光源環境を表す各光源に対応するスペクトルの時系列情報(これを時系列光源環境と呼ぶ)を生成するマルチスペクトル動画カメラ(例えば、魚眼レンズを備えるカメラ)を備えている。光源環境計測装置10は、マルチスペクトル動画カメラで光源を撮影したカメラ信号から各光源に対応する重み付き関数により量子化し、光源スペクトル情報記憶部13に供給する。
光源計測装置分光特性データ記憶部11は、光源環境計測装置10のマルチスペクトル動画カメラのカメラ感度(分光特性データ)を記憶している。光源スペクトル推定部12は、光源計測装置分光特性データ記憶部11に記憶されているカメラ感度から光源スペクトル推定行列を算出し、光源スペクトル情報記憶部13に供給する。光源スペクトル情報記憶部13は、光源環境計測装置10からの量子化されたカメラ信号と、光源スペクトル推定部12により推定された光源スペクトル推定行列とを記憶する。
物体・シーンモデル(BRDF)記憶部14は、物体・シーンモデルデータ、被写体の反射率(双方向性反射分布関数)、各光源の強度分布関数を記憶している。ここで、被写体の反射率は、反射率を計測するマルチスペクトルカメラにより予め得られているものである。以下、反射率を計測するマルチスペクトルカメラを反射率計測用マルチスペクトルカメラと記載する。レンダリング処理部15は、物体・シーンモデル記憶部14に記憶されている情報(被写体の反射率(双方向性反射分布関数)、各光源の強度分布関数)を用いて、光源毎に、光源下における、視点から見たある物体表面の反射強度に関する情報を算出する(レンダリング処理)。レンダリング結果記憶部16は、レンダリング処理部15によって算出された、光源毎の物体表面の反射強度に関する情報(レンダリング結果)を保存する。
表示装置分光特性データ記憶部17は、後述する表示装置19の分光特性を示す分光特性データを記憶している。表示信号生成部18は、光源スペクトル情報記憶部13に記憶されているカメラ信号および光源スペクトル推定行列と、レンダリング結果記憶部16に記憶されているレンダリング結果と、表示装置分光特性データ記憶部17に記憶されている表示装置分光特性データとから表示信号を生成し、表示装置19へ出力する。表示装置19は、例えば、RGB表示装置、多原色表示装置あるいは、プリンタなどが適用され、表示信号生成部18から出力される画像データを表示あるいは印刷する。
本実施形態においては、従来技術で、光源、レンダリング、表示信号作成、すべての色再現処理の過程においてRGB値(または三刺激値)に基づく色再現を行っているのに対して、同過程で分光的な色再現(分光色再現)を実現する方法である点が異なる。以下に、本実施形態による画像形成方法の原理について説明する。
ここで、図2は、被写体表面のある一点に角度(θ、φ)から照明光が入射し、当該一点から角度(θ,φ)で反射される反射光を撮影する場合の位置関係を示した図である。図示するように、当該一点から見て光源方向を(θ、φ)、視線方向を(θ、φ)で表すこととする。また、光源環境を半球面上の多数の光源(点光源,面光源)(j=1、…、n)によって表す。
まず、各光源毎にすべての波長において強度が等しい光源(E光源)下における仮想物体の元画像を別々に生成する。なお、生成の詳細(式など)については後述する。
変動する光源環境をスペクトル的に取得するために、光源環境計測装置10に備えられているマルチスペクトル動画カメラで光源を撮影し、上記光源環境を表す各光源(j)に対応するスペクトルの時系列情報(これを時系列光源環境と呼ぶ)を生成する。例えば、魚眼レンズなどを使えば、半球面の光源情報を取得することができる。光源位置が無限遠にあるとの設定が難しい場合には、複数のカメラにより計測を行ったり、光源までの距離を別手段によって取得し、光源の3次元空間的な位置情報を得ることとする。以下の説明では、光源位置が無限遠にあるとする。
時間軸をtとして表し、光源環境計測装置10に備えられているマルチスペクトル動画カメラの感度をS、各光源のスペクトルをL(t)、カメラ信号をv (t)とすると、
Figure 0004615430
と表せる。カメラ信号v (t)からWiener推定などにより光源の分光スペクトルL(t)が推定でき、
Figure 0004615430
と表すことができる。ここで、Gは、スペクトル推定行列である。また、計測によらず仮想的に時系列光源環境を生成することも可能である。各光源(j)において分光スペクトルは一定であると仮定し、照明Lは、スペクトル分布関数L(λ)と照明の形状や照射特性などから決まる強度関数D(θ、φ)により、
Figure 0004615430
と表すことができるとする。ここで、θ、φは光の入射角度を表す。
次に、スペクトル的な光源環境を反映して忠実な色再現を実現し、画像生成処理を行う際には、スペクトル情報を維持すると共に、すべての処理をやり直すことなく実施することができるようにする方法を示す。
ここでは、双方向性反射特性を反射率計測用マルチスペクトルカメラで計測した場合を想定する。なお、分光計で計測したスペクトル情報も、仮想カメラ感度により、マルチスペクトル信号へ変換すれば、同様の処理が可能である。また、BTF(Bidirectional Texture Function)を考慮する場合には、反射率に画像の座標情報(x、y)を付加すれば同様の処理が可能である。
ある時刻の物体表面の1点におけるレンダリングを考える。物体表面の特性が、双方向性反射分布関数BRDF(Bidirectional Reflectance Distribution Function)により、R(θ、φ、θ、φ)と表せるとする。ここで、θ、φは視線方向である。物体表面に分光特性がLの照明を照射し、分光特性Sの反射率計測用マルチスペクトルカメラで撮影した場合、カメラ信号vは、
Figure 0004615430
と表せる。カメラ信号vからWiener推定などにより反射率を、
Figure 0004615430
と推定できる。ここで、Gは反射率推定行列である。光源環境全体から得られるスペクトルsは、各光源より得られる照度と双方向性反射分布関数BRDFとにより、次式のように表すことができる。
Figure 0004615430
そのため、実世界の光源環境下の仮想物体画像生成は、各光源を点光源の集合に分解した上で、各点光源について物体の明るさ画像を撮像蓄積することにより実現できる。ここで、数式(5)により、
Figure 0004615430
と表せる。さらに、数式(7)によりR(θ、φ、θ、φ)=Gv(θ、φ、θ、φ)であるから、
Figure 0004615430
と表せる。Kは反射率計測用マルチスペクトルカメラのバンド数を表す。G(λ、k)が積分について定数であることから、
Figure 0004615430
と変形できる。ここで、
Figure 0004615430
と置き、すべての波長λに渡って考慮すると、
Figure 0004615430
と表せる。この数式(13)におけるLは、対角行列で分光スペクトルを表している。
以上から、各光源環境の強度関数D(θ、φ)により、数式(12)に相当する計算を一度実施しておけば、スペクトル変化も含めた光源環境に基づくスペクトル計算が可能となる。数式(12)をすべての画像座標に対して行ったものが、各光源の元画像である。実際の計算においては、各画素毎に元画像からスペクトル計算を経て3刺激値や表示装置の信号値へ変換することになり、スペクトル計算結果を変数に格納したり、画像として出力したりする必要はない。
次に、上述した本実施形態の動作について説明する。ここで、図3は、本実施形態による画像形成装置の動作を説明するためのフローチャートである。本実施形態では、光源、物体モデルの反射率のいずれも、反射率計測用マルチスペクトルカメラのバンド値とスペクトル推定行列(正確には分光放射輝度推定行列と分光反射率推定行列)とによって表される分光情報を用い、分光色再現を実現する。以下、図3を参照して説明する。
光源環境計測装置10により、各時刻tにおける光源環境を、光源環境計測装置10に備えられているマルチスペクトル動画カメラにより撮影する(S1)。光源環境を複数の光源(j=1、…、n)で代表するため、カメラ信号から各光源に対応する重み付き関数により量子化したカメラ信号v を取得し、光源スペクトル情報記憶部13に保存する(S2)。
光源スペクトル推定部12においては、光源計測装置分光特性データ記憶部11のカメラ感度Sから、光源スペクトル推定行列Gを算出して光源スペクトル情報記憶部13へ保存する(S3)。算出式の例は、以下の通りある。
Figure 0004615430
Figure 0004615430
ここで、ρ=0.999、Mはスペクトルを表現する次元数である。
物体・シーンモデル記憶部14には、物体・シーンモデルデータ、被写体の反射率(双方向性反射分布関数)R(θ、φ、θ、φ、λ)、各光源の強度分布関数D(θ、φ)が保存されているとする。反射率R(θ、φ、θ、φ、λ)(λ=1、…、M)は、マルチスペクトルカメラ信号v(θ、φ、θ、φ、k)(k=1、…、K)と反射率推定行列Gとにより、
Figure 0004615430
と表せるとする。ここで、k(k=1、…、K)は、反射率計測用マルチスペクトルカメラのバンド、Kはバンド数を表す。なお、行列(ベクトル)表現では、各要素を表すk、λ等を示していない。
レンダリング処理部15においては、物体・シーンモデル記憶部14の情報を用いてレンダリング処理を行う。ある光源j下における、視点(θ、φ)から見たある物体表面の反射強度に関する情報として、
Figure 0004615430
を算出する。これを各光源毎に計算してレンダリング結果記憶部16に保存する(S4)。
表示信号生成部18では、光源スペクトル情報記憶部13に保存したカメラ信号v(t)と光源スペクトル推定行列G、レンダリング結果記憶部16のレンダリング結果v’(k、j)と、表示装置分光特性データ記憶部17の表示装置分光特性データとを入力として、表示信号αを生成し、表示装置19へ出力する(S5)。スペクトル信号sは、
Figure 0004615430
Figure 0004615430
により算出できる。このスペクトル信号から表示信号αを算出する式を以下に示す。表示装置分光特性データとして、以下の例を考える。バイアスが無視できてトーンカーブがリニアな表示装置であり、その原色スペクトルがP(M×N行列)で、等色関数CMFがX(3×M 行列)で表されるとする。ここで、Nは原色数である。このとき、三刺激値の一致条件より、
Figure 0004615430
なお、Pは表示装置分光特性データ記憶部17に記憶されている表示装置19の分光特性データであり、Xは表示信号生成部18に予め設定されている値である。
Figure 0004615430
である。原色数Nが3の場合には、
Figure 0004615430
により表示信号αが算出できる。原色数が4以上の場合もいくつかアルゴリズムが提案されている。これら一連の式より表示信号αを算出する。実際の計算では、スペクトルsを中間生成物として算出する必要はなく、数式の上で代入を行う。したがって、計算における次元数は、入力信号と表示信号の次元数で決まる。
上述した実施形態によれば、光源環境が変動する場合であっても、正確な色再現を実現することができ、画像生成処理を行う際には、スペクトル情報を維持しているので、すべての処理をやり直すことなく実施することができる。
なお、上述した実施形態においては、上述した光源スペクトル推定部12、レンダリング処理部15、表示信号生成部18などによる一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。すなわち、光源スペクトル推定部12、レンダリング処理部15、表示信号生成部18などにおける、各処理手段、処理部は、CPU等の中央演算処理装置がROMやRAM等の主記憶装置に上記プログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、実現されるものである。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
本発明の実施形態による画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態においける被写体と照明光源と撮影装置との位置関係を説明するための概念図である。 本実施形態による画像生成処理を説明するためのフローチャートである。 従来技術による画像形成装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 光源環境計測装置(光源環境計測手段、マルチスペクトル動画カメラ)
11 光源計測装置分光特性データ記憶部
12 光源スペクトル推定部(光源スペクトル推定手段)
13 光源スペクトル情報記憶部(光源スペクトル情報記憶手段)
14 物体・シーンモデル記憶部
15 レンダリング処理部(レンダリング処理手段)
16 レンダリング結果記憶部
17 表示装置分光特性データ記憶部
18 表示信号生成部(表示画像生成手段)
19 表示装置

Claims (5)

  1. 表示装置に接続され、光源環境が変化する被写体を前記表示装置に表示するための目的画像を生成する画像生成装置であって、
    複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測する光源環境計測手段と、
    予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定する光源スペクトル推定手段と、
    前記光源環境計測手段により生成されたスペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定手段により推定された光源スペクトル推定行列とを記憶する光源スペクトル情報記憶手段と、
    少なくとも、前記光源スペクトル情報記憶手段に記憶されている、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成し、生成した前記目的画像を前記表示装置に出力する表示画像生成手段と
    を具備することを特徴とする画像生成装置。
  2. 被写体の反射率および各光源の強度分布関数を用いて、ある光源下における被写体表面の反射強度に関する反射情報を算出するレンダリング処理手段を具備し、
    前記表示画像生成手段は、
    前記光源スペクトル情報記憶手段に記憶されている、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列と、前記レンダリング処理手段により算出された前記反射強度に関する情報とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成することを特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
  3. 前記光源環境計測手段は、
    各時刻における複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルを撮影するマルチスペクトル動画カメラを備え、
    前記光源スペクトル推定手段は、前記マルチスペクトル動画カメラの感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の画像生成装置。
  4. 表示装置に接続され、光源環境が変化する被写体を前記表示装置に表示するための目的画像を生成する画像生成装置における画像生成方法であって、
    複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測するステップと、
    予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定するステップと、
    前記スペクトルの時系列情報と、前記推定された光源スペクトル推定行列とを記憶するステップと、
    少なくとも、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成するステップと、
    生成した前記目的画像を前記表示装置に出力するステップと
    を有することを特徴とする画像生成方法。
  5. 表示装置に接続され、光源環境が変化する被写体を前記表示装置に表示するための目的画像を生成する画像生成装置のコンピュータに、
    複数の光源環境を表す光源に対応するスペクトルの時系列情報を計測するステップと、
    予め定められる計測に関する感度特性に基づいて光源スペクトル推定行列を推定するステップと、
    前記スペクトルの時系列情報と、前記推定された光源スペクトル推定行列とを記憶するステップと、
    少なくとも、前記スペクトルの時系列情報と、前記光源スペクトル推定行列とに基づいて、ある光源環境下における前記被写体の前記目的画像を生成するステップと、
    生成した前記目的画像を前記表示装置に出力するステップと
    を実行させるための画像生成プログラム。

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