JP4612754B2 - 画像取得装置及び画像取得方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像取得技術に関し、特に被写体のX線透過分布に応じた画像を取得する画像取得装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療用X線画像はデジタル化が進み、X線強度の空間分布をデジタル画像として取得可能になっている。たとえば、輝尽性蛍光体にX線エネルギーにより潜像を作り、レーザによる励起光分布により画像を取得する方式や、X線強度分布を光強度分布(蛍光)に変換し、直接複数の画素を持つ面センサで電気信号に変換した後デジタル画像に変換する方式や、X線強度分布を直接電荷の分布に変換する方式などがある。
【0003】
X線画像をデジタル化することの利点は、
・保存、転送の効率化。
・デジタル画像処理により最適な画像が簡単に作り出せる(撮影時失敗を回復できる)。
・診断の高効率化。
・診断の低コスト化。
など、数々あげられる。
【0004】
しかし、X線が被写体を通過する時に発生する散乱X線の問題はいまだに充分解決されておらず、散乱X線の影響をなくし、コントラストの高い画像を得るためには従来銀塩フィルムでおこなわれて来たと同様の多数の鉛板を等方向にならべた散乱線除去グリッドを用いるのが最良の手段となっている。
【0005】
図10はグリッドを使用する場合の断面図を模式的に示したものであり、81がX線管球のX線が発生する点(X線焦点)であり、82が被写体、83がグリッドであり、84がX線強度分布を光強度もしくは電荷量に変換するエネルギー変換部分を示し、85がその分布を空間的にサンプリングするセンサ部分である。83にはX線管球から直接到来するX線の他に被写体から発せられる散乱X線も到達するが、81のX線焦点に向った鉛によるグリッド83のためにその大半はカットされる。
【0006】
グリッド83の欠点は、散乱X線をカットする一方、直接X線の一部も遮断する。その遮断の形態はグリッドの鉛の配置に従い、通常縞状の損傷を画像に残すことになる。X線画像は、(1)フィルムスクリーン系(アナログ画像)→(2)輝尽性蛍光体による潜像をレーザスキャンで読み取りデジタル化→(3)X線量の2次元空間分布を2次元空間で直接サンプリング(フラットパネルセンサ)、と発展し、グリッド83に使用する鉛に起因する画像上の縞模様(グリッド像)に対する対策も変って来ている。
【0007】
上述の(1)のフィルムスクリーン系ではグリッド像を除去もしくは観察の邪魔にならないようにする方法に、以下の2つがある。
(a)X線曝射中にグリッドそのものを移動させ、散乱線を除去しながらグリッド像を形成させないようにする。
(b)グリッド縞の空間周波数を高め、グリッド像が画像上に形成されたとしても、人眼には感知困難な状態にするか、画像情報の周波数成分と重ならないようにする。
【0008】
X線画像取得のあらゆる場合に、上述の(a)のグリッドそのものを移動させる手段は有効である。しかし、移動にかかる駆動系などのコスト上昇・装置の大型化、駆動タイミングとX線曝射タイミングの関係、駆動速度の関係などの調整制御の手間などから、なかなか採用できない。
【0009】
また、(b)のグリッド縞の空間周波数を高める手段にも限界がある。その理由はグリッド像を形成されないような高空間周波数にグリッド縞の周波数を設定すると、散乱線を遮断するための鉛板厚さはほぼ固定されているため、直接線の通過する領域が狭まり、X線量の利用効率が極端に低くなり、良好に撮影が行えないことにある。
【0010】
上述の(2)の輝尽性蛍光体による潜像をレーザスキャンで読み取りデジタル化する時代になるとグリッド像を除去する方法にサンプリング前のアンチエリアシングフィルタと言う考え方を取り入れるようになる。輝尽性蛍光体による潜像をレーザスキャンで読み取りデジタル化する場合は、レーザで1次元方向にスキャンし、一旦ビデオ信号のような形状にして、時間軸上でサンプリングを行う。グリッド縞の周波数をある程度高くし、レーザスキャンをグリッド縞に直交する方向に行い、グリッド縞をビデオ信号上での周期信号にする。このビデオ信号の状態の時のアナログ信号の状態で低域通過フィルタリングを行った後、時間軸でサンプリングを行う通常のアンチエリアシングフィルタの考え方で、グリッドを除去できる。これに類するものとして特許第2507659号では、グリッド像の存在および周波数を予備的にサンプリングした画像をフーリエ変換することでもとめ、その結果に応じた低域通過フィルタを選択することで、グリッド像を除去するものが開示されている。
【0011】
さらに、アナログによる低域通過フィルタではなく、時間軸のサンプリングを所望の間隔より短くサンプリングし、グリッド縞情報のエリアシングを無くし画像情報と分離した後に、デジタル的な低域通過フィルタリングを行い、その後、デジタル的に間引いて(再サンプリング)所望のサンプリング間隔による画像を得るものも考えられた。これに類するものとして、特許第2754068号、特開平8−088765が公開されている。
【0012】
さらに時代が進み、上述の(3)のX線量の2次元空間分布を2次元空間で直接サンプリング(フラットパネルセンサ)でデジタルX線画像を得るようになると、上述のアンチエリアシングフィルタリングが使えなくなって来る。すなわち、フラットパネルセンサの2次元空間サンプリングピッチは、半導体による複数の画素で構成され、そのピッチは技術的にもコスト的にも必要以上に細かくできない。したがって、上述のアンチエリアシングフィルタリングの考え方が適応できない。この2次元空間で直接サンプリングでデジタルX線画像を得るものに対して、グリッド縞をとることを目的とするものに、特開平9−75332があり、グリッド鉛の間隔とサンプリングピッチを完全に一致させ、グリッド縞による直接X線を遮断する領域と画素の隙間を一致させグリッド縞を画像に出さないようにするものが開示されている。
【0013】
また、U.S.Patent5801385においては、グリッド鉛間隔をサンプリングピッチより小さくし、1画素の持つ受光部の開口の幅と同じくするか近づけグリッド縞のコントラストを低減する方法が開示されている。また、U.S.Patent5,050,198においては、複数の条件でグリッド像を撮影・記憶しておき、実際にグリッドを用いて撮影した場合に、記憶してあるグリッド像中でその条件にあったグリッド像にて除算を行うことでグリッド像を除去する方法が開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述の2次元空間でフラットパネルセンサにて直接2次元空間におけるサンプリングでデジタルX線画像を得るものに対応するものとして、特開平9−75332のグリッド鉛間隔とサンプリングピッチを完全に一致させることは非常に困難であるという問題がある。また、U.S.Patent5,801,385におけるグリッド鉛の間隔をサンプリングピッチより細かくし、1画素の持つ受光部の開口の幅と同じくするか近づけるのは有効であるが、フラットパネルセンサが高精細化し、サンプリングピッチが0.1mm以下になると、グリッド鉛の間隔も1mmあたり10本以上という非常に細かなものが要求されるようになる。このような細かなものになると、散乱線を遮断するための鉛板厚さはほぼ固定されているため、直接線の通過する領域が狭まり、X線量の利用効率が極端に低くなり、良好に撮影が行えなくなるという欠点がある。
【0015】
本発明の目的は、散乱線除去グリッドを使用してX線を曝射した際に散乱線除去グリッドに起因する画像中の縞を必要に応じて除去することができる画像取得装置及び画像取得方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像取得装置は、被写体を透過したX線から散乱線を除去する散乱線除去グリッドから透過したX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得装置において、前記散乱線除去グリッドによって散乱線が除去されたX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得手段と、前記被写体の撮影部位に応じて前記取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去するか設定する撮影部位設定手段と、前記撮影部位設定手段で前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去することが設定された場合に、前記画像取得手段によって取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去する画像処理手段と、有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の画像取得方法は、被写体を透過したX線から散乱線を除去する散乱線除去グリッドから透過したX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得方法において、前記散乱線除去グリッドによって散乱線が除去されたX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得ステップと、前記被写体の撮影部位に応じて前記取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去するか設定する撮影部位設定ステップと、前記撮影部位設定ステップで前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去することが設定された場合に、前記画像取得ステップによって取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去する画像処理ステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、画像中から散乱線除去グリッドに起因する縞の除去を行うか否かの選択が可能であるので、必要な場合にのみ散乱線除去グリッドに起因する縞の除去を行い、適切な画像を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、実施例に沿って図面に基づいて説明する。
(第1の実施例)
本発明の第1の実施例による画像取得装置では、取得した画像を再生する場合、グリッド像が存在し、しかも画像成分にある程度干渉していても観察者に対しては違和感を与え難い周波数の縞になるようグリッド鉛の間隔を設定することで、従来技術による問題点を解決した。
【0020】
以下解説を行う。サンプリングされたデジタル画像において、グリッドによる画像のアーチファクトを以下の2つに分類する。
(A)低空間周波数のグリッド像
(B)低空間周波数のグリッド像をサンプリングしたことによるビート像
【0021】
図7は、上述の(A)、(B)のアーチファクトを説明するためにアーチファクトの様子を模式的に示したものである。以下説明上、グリッド縞の2倍高調波以上は、解像しないものとして、基本波長のみで説明する。
【0022】
図7(1−a)は、上述の(A)のアーチファクトの一例を周波数領域(正領域のみ)での様子を示したものであり、61で示した領域が画像の成分の領域であり、実質的な最高周波数をfiで示している。62がサンプリングにより数学的に生じる画像の高調波成分である。ここでサンプリング周波数はfsであり、ナイキスト周波数fnq=fs/2である。63の線スペクトルが周波数fgをもつグリッド縞の成分であり、図のように画像の成分61と重なり、画像に損傷を与えているとともに低周波であるため、観察者にとって縞模様が違和感を与える。
【0023】
図7(1−b)はサンプリングの様子を1次元的に示したものであり、●(黒丸)がサンプリングされた点を示す。
すなわち、この事からグリッド縞の周波数fgと画像の持つ周波数fi(fi<fs/2)の関係は、
fg > fi ・・・(1)
でなければならないことが分かる。
【0024】
図7(2−a)は、上述の(A)のアーチファクトの他の例を周波数軸上(正領域のみ)での様子を示したものであり、61で示した領域が画像の成分の領域であり、最高周波数をfiで示している。サンプリング周波数fsの1/2であるナイキスト周波数fnqよりグリッドの周波数fgが大きいため、エリアシングであるfs−fgの周波数成分64が現れている。さらに、図7(2−a)の場合、このエリアシングの周波数成分64が画像成分61に重なり、画像に損傷を与えているとともに観察者にとって縞模様が違和感を与える。図7(2−b)はサンプリングの様子を1次元的に示したものであり、●(黒丸)がサンプリングされた点を示し、破線は、サンプリングされる前の信号形状を示す。すなわち画像成分に損傷を与えないためには、グリッド縞の周波数fgと画像の持つ周波数fi(fi<fs/2)の関係を、
fs−fg > fi ・・・(2)
としなければならないことが分かる。
【0025】
(1)式と(2)式によりグリッド縞の周波数fgは画像の持つ最高周波数成分fiとサンプリング周波数fsとの関係で、
fi < fg < fs−fi (fi<fs/2)・・・(3)
という関係式の中にいれなければならない。
しかし、この場合でも上述の(B)のアーチファクトが発生してしまう場合がある。
【0026】
図7(3−a)は、(3)式の条件を満たすような空間周波数領域にグリッド縞の周波数を設定した場合の空間周波数上での様子を示したものである。図7(3−b)は、サンプリングの様子を1次元的に示したものであり、●(黒丸)がサンプリングされた点を示し、破線は、サンプリングされる前の信号形状を示す。
【0027】
図7(3−a)では、画像周波数成分61とグリッド像成分63が重ならないため、画像へ与える損傷はなく、違和感もないように見受けられる。しかし、図7(3−b)で示すような、ビート状の振幅の変動成分が画像情報の周波数成分に重なる場合には、画像の観察者には画像に損傷を与えるアーチファクトとして認識され観察者にとって縞模様が違和感を与える。この振幅変動の周波数は|fs/2−fg|である。画像への何らかの非線形変換が行われると、実際に画像成分へ損傷を与えるアーチファクトになる可能性もある。
【0028】
理想的にはすべてのアーチファクトの周波数が画像の周波数fi外にあれば問題はない。この場合、fiを画像の最高周波数であるとしたが、画像を再生した場合(ハードコピー、モニター表示など)に観察者に対し違和感を与えなくなる周波数であるととらえても構わない。そこで、(3)式の関係と|fs/2−fg|>fiの両方の関係を同時に満たさなければならない。これは、たとえばfs>fg>fs/2の関係の位置にfgを設定すると仮定すると、
fi+fs/2 < fg < fs−fi ・・・(4)
の条件の関係式が出る。この条件を満たすには、さらに必然的にfi<fs/4という条件も満たさなければならない厳しいものである。(4)式においてfi<fs/4の関係が満たされないと、左側不等号と右側不等号の領域の合い重なる部分がない。したがって、理想的にグリッドの影響が無い条件は、画像の周波数帯域が、ナイキスト周波数の半分以下であり、グリッド縞の周波数が、ナイキスト周波数の半分の近辺にしなければならないという結果を得る。この条件は、取得画像が決まっていれば、サンプリング周波数を取得画像の最大空間周波数のすくなくとも4倍以上に設定しなければならないということを意味している。
【0029】
しかし、上述の論点で考慮していないのは、ビート状の変動成分のパワーである。ビート状の変動成分のパワーとグリッド縞のパワーを比較した結果、および実際にグリッドを用いた画像を観察した結果から、(4)式の関係をより緩やかなものにできることを本発明者は考案し、実証した。
【0030】
ビートである振幅変動は縞の周波数がナイキスト周波数から離れれば離れるほど高周波になり、観察できなくなる。以下では、この縞の周波数がナイキストからどの程度離れれば、観察者にとって観察しにくくなるかを考察する。
【0031】
サンプリングを行えば、必ずナイキスト周波数を中心として鏡像関係の位置に線スペクトルが存在し、それとの間に必ずビートが発生している。しかし、図7(1−b)及び図7(2−b)ではビートが発生しているはずにもかかわらず、一見したところそのようなものは存在しない。この考えられる一つの理由は周波数であり、図7(2−a)もしくは図7(3−a)ではナイキスト周波数を中心として鏡像関係にある2つのスペクトルの距離(周波数)が長く、ビート周波数が高周波になる。この時には、基本の正弦波のスペクトルはナイキスト周波数より充分低いところに存在し、この両者の周波数およびパワーの差が大きいため、よりパワーの強い基本正弦波のみが観察者に強く認識されていると考えられる。
【0032】
ビートの起こる様子を数式で示す。空間周波数fgの正弦波をサンプリング周波数fsでサンプリングした場合を考える。この時実際に使用するグリッドを考えてfg>fs/2と仮定する。ただし、これは必要な条件ではない。この時、図8(a)で示すように、正弦波の周波数に相当する線スペクトルペアが発生する。線スペクトルのピークをa/2と仮定し、さらにもとのグリッド像をa×cos(2πfgx)と仮定する。周波数fgの余弦波を周波数fsでサンプリングした場合には、fs以下には2つの余弦波が現れる。
【0033】
Figure 0004612754
【0034】
(5)式はビートをあらわし、2つの正弦波の差の周波数の正弦波によって変調された振幅変調に相当する。(fg/2−fs)が0ではないが小さな値になると低周波の不安定な振幅変動(ビート)を起こす。
【0035】
シャノンのサンプリング定理によれば、ナイキスト周波数以下でサンプリングされたものは理想的なフィルタリング手段(ナイキスト周波数以下を通過させるフィルタ)を用いれば完全に復元でき、そこには線スペクトルペアによるビートは存在しないはずである。すなわち、図7(3−b)で観察者がビートを強く認識した理由は、そのフィルタリング手段によるものである可能性が高い。
【0036】
通常ではサンプルした点を直線などでつなぎ、サンプリングした信号を復元しようとしている。これはサンプリング定理の理想的なフィルタ手段とは異なるものである。
【0037】
しかし、一般的な感覚をもつ人もしくは表示装置は、サンプリング定理で言うような理想的なフィルタ(sinc関数をカーネルとするようなコンボリューション)はかけず、近傍の点を直接直線でつなぐような補間をおこなうのであり、画像として観察する場合も同様である。つまり、このような一般的な感覚とサンプリング定理とのずれがビートとなってあらわれていることに気付く。
【0038】
直線で補間することは図8(b)の71で示すような特性を持つフィルタリングを行うことに相当する。
【0039】
図8(b)の71でフィルタの形状s(f)は、
s(f)=sin2(πf/fs)/(πf/fs)2 ・・・(6)
であり、このフィルタをかけられた後の鏡像にある線スペクトルペアの高さをc/2およびd/2とする。
【0040】
この時の正弦波の和を(5)式と同様にあらわす。
Figure 0004612754
【0041】
(7)式の第1項がビートの成分をあらわし、第2項が通常の正弦波の成分をあらわしている。
また、(5)式より以下の関係がある。
【0042】
【数1】
Figure 0004612754
【0043】
ここで、(6)式においてビート成分である第1項のパワーより通常の正弦波成分である第2項のパワーが上回れば、観察者としてはビート成分が認識しにくくなると思われる。
【0044】
以上の仮説のもとに(6)式の第1項と第2項のパワーの比をとると、以下のようになる。
(c−d)2/2d2 > 1 (第2項のパワーが第1項を上回る条件)
【0045】
これを変形すると、次のようになる。
c/d > 21/2+1
これに、(7)式を代入すると、次式になる。
【0046】
【数2】
Figure 0004612754
【0047】
(9)式の結果より、サンプリングされる正弦波の周波数がサンプリングする周波数の60.8%より大きければ(エリアシングは起こす)、ビートが観測されにくいサンプリングが行われることがわかる。この場合、グリッドの縞情報はナイキスト周波数(fs/2)の80%以下の成分として現れる。これは、サンプリング周波数の40%以下の成分と等価である。したがって、グリッド縞がナイキスト周波数の80%以下であれば、サンプリングした場合のビートが目立たず安定した、縞模様が観察できることになる。
【0048】
以上の考察は、グリッドに起因するナイキスト周波数以下に現れる縞(グリッド縞)の上限の空間周波数を規定するものであり、具体的にはナイキスト周波数の80%以下(サンプリング周波数の40%以下)にグリッド縞の周波数を設定するというものであるが、実際には、低ければ低いほどよいというものではなく、前述の縞自体によるアーチファクトすなわち、画像成分に縞情報が重なってしまうことは許されないため、画像成分の最高周波数が、グリッド縞の下限の周波数より小さい必要がある。
【0049】
一般的に、画像を代表する信号の最高周波数成分は正確に規定できるものではない。画像の場合の評価基準の例を以下に列挙する。
・取得した画像を表示装置もしくは記録装置で再現した場合に、観察者に充分であると認識させるような周波数。
・最高周波数を想定したとき、その1.5〜2倍を最高周波数と考えて、サンプリングピッチを決定する(中溝他著、「計数・測定」(培風館)参照)。
【0050】
特に、後者の条件はよく用いられるものであり、一般に必要とする空間周波数がナイキスト周波数の60%以下(サンプリング周波数の30%以下)になるように、サンプリングピッチを設定する場合が多い。すなわち、サンプリング周波数の30%以上にグリッド縞情報が現れるように設定する。
【0051】
たとえば、サンプリングピッチが0.1mm(fs=10cyc/mm)である場合を想定する。ナイキスト周波数は5cyc/mmであり、通常用いる画像成分の周波数は上述の一般的な条件からサンプリング周波数の30%以下すなわち3cyc/mmであるため、3cyc/mmが縞情報の下限であり、上限はサンプリング周波数の40%、すなわち4cyc/mmである。したがって、グリッド縞の周波数は3〜4cyc/mmの範囲に来るように設定すれば、グリッド縞模様にはビート成分が目立たず、観察にも邪魔にならないようになる。
【0052】
以上の条件は、グリッド縞模様の周波数の決定であり、この数値に縞模様が来るグリッド本体の鉛の周波数はサンプリングされることにより異なったものになる。このとき、グリッド本体の周波数範囲RG[cyc/mm]は、図9に示すように、次の範囲になる。ただし、nは0以上の整数である。
5(2n+1)−2〜5(2n+1)−1もしくは5(2n+1)+1〜(2n+1)+2 ;n=0,1,2,・・・となる。(図9参照)
【0053】
さらに、この式は、サンプリングピッチが0.1mm(fs=10cyc/mm)の時の計算値であるが、一般的にサンプリング周波数fs[cyc/mm](サンプリングピッチ1/fs[mm])の場合には、グリッド本体の周波数範囲は、
fs(n+0.3)〜fs(n+0.4)
もしくはfs(n+0.6)〜fs(n+0.8)[cyc/mm]
と表される。
【0054】
ここでさらに、グリッドの本来の目的である散乱線除去の性能、および平面センサの解像力などを考慮して、上記の範囲の中からグリッド本体の周波数(グリッド本数)が決定される。通常では、センサの解像力を考え、第2高調波を解像しにくく、散乱線除去率の高い6〜7cyc/mmのグリッド縞周波数が選定できる。
【0055】
本実施例では、使用するグリッドの周波数を上記の計算から選定し、グリッド縞を除去しなくても観察者の慣れもしくは使用目的によりある程度満足できるように選定することで対応し、問題点を克服した。
【0056】
グリッド縞は空間周波数が固定しているため、フィルタリング作業によりある程度除去可能である。そこで、上述のようにグリッド縞周波数を設定することにより、グリッド縞を除去する操作において、完全な除去が不可能であっても、グリッド縞の強度が低減されると、さらに観察者への影響が最小限にとどめられる。
【0057】
第1の実施例の模式図を図1に示す。同図はテーブル上に横たわる人体を撮影するためのシステムの模式図であり、1はX線管球、2は被写体である人体、11は散乱X線除去用のグリッドを示し、被写体2から発生する散乱X線を除去し、着脱可能な構成になっている。3はX線強度分布(X線透過分布)を電荷分布に変換し、2次元的に所望の間隔でサンプリングして順次出力するX線センサパネル、5はアナログ/デジタル変換器、4はX線の曝射と画像取得のタイミングを制御するコントローラ、6は画像を一旦記憶するメモリをあらわす。X線センサパネル3には画素ごとにオフセットおよびゲインのばらつきがある。このばらつきを補正するために8で示すメモリにはX線を曝射しないで取得した画像であるオフセット値、9には被写体2およびグリッド11がない状態で取得されたゲイン値を対数変換したものを記憶しておく。7は対数変換を行う変換装置で具体的には参照テーブル(ルックアップテーブル)である。取得された人体の画像は8のオフセット値を減じた(除去した)後、対数変換され、9のゲインとの差分(割り算)を行い、ゲイン値のばらつきを補正したX線の強度分布画像を得て、10で示すメモリに一旦記憶される。その後、この記憶された画像を取り出し、画像の保存、画像処理、画像表示、ハードコピーなどの行為が行われ、診断などに用いられる。
【0058】
12で示されるブロックは、画像処理(フィルタリング)によりグリッド縞を除去する画像処理手段(フィルタリング手段)を示し、10に記憶された画像を用いて空間フィルタリングを施し、グリッド縞成分を除去する。13で示される機構は、外部からのグリッド除去操作実効設定手段(機構)16又は操作パネル20の出力に応じて、操作者が12のフィルタリングを行うかどうかを選択する選択手段(スイッチ)である。スイッチ13の選択に応じて、12のブロックの動作をスキップできるように信号の流れを変えることができる。
【0059】
ここで、3で示すX線センサパネルは2次元空間的に複数の画素をもち、0.1mmピッチで縦横に分布しており、この機構で2次元的かつ離散的なサンプリングが行われる。前述のグリッドの縞の周波数の設定で述べたように、11のグリッド縞の周波数(グリッド本数)は6〜7cyc/mmにしてあるため、観察者はグリッド縞をフィルタリングで除去しなくても違和感なく画像を観察可能である。
【0060】
10で示すメモリに記憶された画像のグリッド縞に直交する方向の1次元の振幅スペクトルの様子を模式的に示したのが図2(a)である。図2(a)で、32が画像成分のスペクトル、31がグリッド縞結成分のスペクトルであり、ノイズを無視した実質的なスペクトル形状を示している。31のグリッド縞成分が存在しても、観察者には安定したこの周波数成分しか観察されず、これ以外のビートに関する成分はなくなるため、慣れもしくは縞の認識により観察者にはグリッド縞の存在が比較的邪魔にならない。
【0061】
しかし、後段の画像処理の関係もしくは画像再生機構の関係で操作者もしくは観察者がこの画像からグリッド縞を除去したいと望めば、操作パネル20からグリッド除去選択を行う。
【0062】
図2(b)はグリッド除去フィルタリングを行った後のスペクトルの様子を模式的に示したものであり、33がフィルタ特性の例、34がフィルタ通過後の画像スペクトルである。フィルタは空間的な特性を安定にするため、急峻なものはかけられない。したがって、31のグリッド縞成分を除去しようとすると必然的に画像成分の一部も応答が低下してしまう。操作者はこの事を把握した上で、グリッド除去を行うかどうかの選択を行う。本実施例で、9に入るゲイン値をしめす画像取得時には、グリッド11を設置したままで取得してもグリッドの周波数は不変であるので構わない。
【0063】
図3は、本実施例をソフトウエアで行う場合のフローチャートである。同図で処理ブロック(ステップ)をC1〜C11までの動作に分割する。ブロックC1の動作はゲイン値の画像を取得するもので、被写体のない状態でX線を曝射し取得した画像を画像Aとする。それを、ブロックC2では対数変換して、画像Bとする。ブロックC3ではオフセット値を取得するもので、X線を曝射しない状態で画像を取得し、画像Cとする。次のブロックC4が実際の被写体の画像を取得するブロックであり、グリッドを設置し、被写体がある状態でX線を曝射し取得した画像を画像Dとする。ブロックC5では画像Dから画像Cを減じ、オフセットの補正がなされた画像Eを得る。ブロックC6では画像Eを対数変換し、画像Fとし、ブロックC7では画像Fから画像Bを減じ、ゲインの補正がなされた被写体画像Gを得る。次のブロックC8では、操作パネル20による操作者の操作(指示)に応じて、グリッド除去を行うかどうかによって分岐が行われる。ブロックC9ではグリッド除去をおこなう指示であるので、画像Gに対しグリッド除去のフィルタリング処理を行い、グリッドが除去された被写体画像Hを得る。次のブロックC10では、被写体画像Hを出力する。グリッド除去を指示されなければ、ブロックC11で被写体画像Gをそのまま出力する。
【0064】
また、本実施例では図1の10のメモリ手段を磁気ディスクなどの不揮発性の記憶媒体にし、常にグリッドを含む画像を記憶しておき、操作者が必要に応じて、グリッド除去画像もしくはグリッドがある画像両者を選択もしくは同時に出力することも可能である。また、画像取得系がなく、画像保存系のみの構成でも本実施例は成立する。
【0065】
(第2の実施例)
図4は第2の実施例を示すブロック図であり、グリッド縞の周波数・X線センサパネルのサンプリングピッチなどの設定は図1と同様である。図4では14で示される使用目的のテーブルが用意してある。操作者は、画像を取得したのち、10に示されるメモリもしくは磁気ディスクに貯えられた画像に対し、17で示す使用目的設定手段によって使用目的を選択すると、自動的にグリッド除去を行うかどうかの選択がなされる。スイッチ13がA側を選択すると、記憶装置10の画像がフィルタリング装置12によりフィルタリングされて出力され、スイッチ13がB側を選択すると、記憶装置10の画像がフィルタリングされずにそのまま出力される。
【0066】
前述のグリッドの縞の周波数の設定で述べたように、11のグリッド縞の周波数(グリッド本数)は6〜7cyc/mmにしてあるため、観察者はグリッド縞をフィルタリングで除去しなくても違和感なく画像を観察可能である。
【0067】
このテーブル14は、たとえば、空間周波数強調処理などの高い空間周波数を強調するような処理ではグリッド像が邪魔になるので、除去する(13のスイッチをA側)。等倍以上の拡大表示もしくはハードコピーであれば、画像のぼけをなるべく起こさないように、スイッチ13をB側に設定し、グリッド像の除去を行わない。縮小を伴う表示又はハードコピーであれば、スイッチ13をA側に設定し、グリッド像の除去を行う。別の記憶手段に画像を保存する目的であれば保存された画像に対して、除去処理が可能になるため、情報量を多くし、グリッド像の除去を行わないようにするため、スイッチ13をB側に設定する。
【0068】
(第3の実施例)
図5は第3の実施例を示すブロック図であり、グリッド縞の周波数・X線センサパネルのサンプリングピッチなどの設定は図1と同様である。図5では18で示される撮影部位のテーブルが用意してある。操作者は、画像撮影時に10に示されるメモリもしくは磁気ディスクに貯えられた画像に対し、19で示す撮影部位設定手段によって使用目的を選択すると、自動的にグリッド除去を行うかどうかの選択がなされる。
【0069】
前述のグリッドの縞の周波数の設定で述べたように、11のグリッド縞の周波数(グリッド本数)は6〜7cyc/mmにしてあるため、観察者はグリッド縞をフィルタリングで除去しなくても違和感なく画像を観察可能である。
【0070】
このテーブル18は、画像の観察者が、画像に対して高い空間周波数まで必要とする骨盤や関節等の骨部の画像であれば、スイッチ13をB側に設定し、グリッド像を除去せず、ぼけのない状態で画像を観察する。胸部(胸部正面)や腹部などの高い空間周波数までは必要とせず画像の淡い濃淡を観察しやすい状態が必要な場合は、スイッチ13をA側に設定し、グリッド像を除去して観察することができる。
【0071】
(第4の実施例)
グリッド周波数を比較的邪魔にならないように設定したが、グリッド像のコントラストが強ければ、やはり観察者の邪魔になる。グリッド像のコントラストは使用するX線の条件(エネルギーなど)によって異なるものである。さらに、グリッドがない状態で被写体を撮影する場合もある。
【0072】
この事を判断するため、取得した画像の適当な部分のグリッドに直交する方向のスペクトルを計算し、グリッド成分のピーク値(対数画像であればそのままコントラスト値に対応する)により、グリッド除去を行うかどうかの選択を行う。
【0073】
図6は、第4の実施例のブロック図であり、グリッド縞の周波数・X線センサパネルのサンプリングピッチなどの設定は図1と同様である。前述のグリッドの縞の周波数の設定で述べたように、11のグリッド縞の周波数(グリッド本数)は6〜7cyc/mmにしてあるため、観察者はグリッド縞をフィルタリングで除去しなくても違和感なく画像を観察可能である。
【0074】
図6の15で示されるブロックはソフトウエアを含むものであり、内部にフローチャートを示している。フローチャートのブロックC21では、メモリ10から画像の任意のラインを取得し、ブロックC22ではこれを1次元フーリエ変換し、振幅スペクトルを計算する。次に、ブロックC23では振幅スペクトル値からグリッド周波数に相当する振幅値(スペクトル値)Vpを測定する。ブロックC24では、振幅値Vpを、あらかじめ設定してあるしきい値THと比較する。VpがTHより大きければ、除去しなければならないグリッド像であり、グリッド像の除去を行うため、ブロックC25でスイッチ13をA側に設定し、VpがTHより大きくなければ、ブロックC26でスイッチ13をB側に設定する。
【0075】
なお、グリッド周波数に存在するグリッド縞のコントラストの大きさに応じて、スイッチ13の選択を決めてもよい。コントラストが所定のしきい値よりも大きいときには、スイッチ13をA側に設定し、グリッド像の除去を行う。一方、コントラストが所定のしきい値よりも小さいときには、スイッチ13をB側に設定し、グリッド像の除去を行わない。
【0076】
以上のように、本実施例によれば、X線画像を2次元的にサンプリングし、デジタル画像を構成する系において、画像上の散乱線除去のためのグリッドに起因する縞画像の空間周波数が安定した状態になるサンプリング周波数の40%以下でありかつ観察者の画像観察に邪魔になり難く、画像成分に重ならない周波数(通常ナイキスト周波数の60%)以上になるようグリッド本体の鉛の周波数を設定することにより、画像上からグリッド縞を除去しなくても観察者にとっての違和感の少ない画像を生成できる。
【0077】
また、フィルタリング手段12は、スイッチ13の選択に応じて、グリッド縞の除去を行うか否かの選択が可能である。グリッド縞の除去は、操作者(観察者)の操作、画像の使用目的、撮影部位、グリッド縞の振幅(強度)に応じて、自動的に行われるので、必要な場合にのみグリッド縞を除去する処理を行い、適切な画像を得ることができる。
【0078】
なお、上記実施例は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像中から散乱線除去グリッドに起因する縞の除去を行うか否かの選択が可能であるので、必要な場合にのみ散乱線除去グリッドに起因する縞の除去を行い、適切な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するためのブロック図である。
【図2】画像中の空間スペクトルを説明するための図である。
【図3】第1の実施例をソフトウエアで実行するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施例を説明するためのブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施例を説明するためのブロック図である。
【図7】グリッド縞に起因するアーチファクトを説明するための図である。
【図8】グリッド縞をサンプリングした時のビートについて説明するための図である。
【図9】グリッド本体の空間周波数の範囲の例を示す図である。
【図10】散乱線除去グリッドを説明するための図である。
【符号の説明】
1 X線管球
2 被写体
3 X線画像取得用のセンサ
4 コントローラ
5 アナログ/デジタル変換器
6 メモリ(記憶装置)
7 ルックアップテーブル(対数変換装置)
8 減算器
9 記憶装置
10 記憶装置
11 散乱線除去グリッド
12 フィルタリング手段(グリッド縞除去手段)
13 スイッチ
14 テーブル
15 処理ブロック
16 グリッド除去操作実効設定手段
17 使用目的設定手段
18 テーブル
19 撮影部位設定手段
20 操作パネル
81 X線焦点(X線管球)
82 被写体
83 グリッド
84 エネルギー変換部
85 センサ

Claims (4)

  1. 被写体を透過したX線から散乱線を除去する散乱線除去グリッドから透過したX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得装置において、
    前記散乱線除去グリッドによって散乱線が除去されたX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得手段と、
    前記被写体の撮影部位に応じて前記取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去するか設定する撮影部位設定手段と、
    前記撮影部位設定手段で前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去することが設定された場合に、前記画像取得手段によって取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去する画像処理手段と、
    を有することを特徴とする画像取得装置。
  2. 前記撮影部位設定手段は、撮影部位が骨部であるときには前記縞を除去しない設定を行うことを特徴とする請求項1記載の画像取得装置。
  3. 前記撮影部位設定手段は、撮影部位が胸部又は腹部であるときには前記縞を除去する設定を行うことを特徴とする請求項1記載の画像取得装置。
  4. 被写体を透過したX線から散乱線を除去する散乱線除去グリッドから透過したX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得方法において、
    前記散乱線除去グリッドによって散乱線が除去されたX線を2次元的にサンプリングすることにより画像を取得する画像取得ステップと、
    前記被写体の撮影部位に応じて前記取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去するか設定する撮影部位設定ステップと、
    前記撮影部位設定ステップで前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去することが設定された場合に、前記画像取得ステップによって取得された画像から前記散乱線除去グリッドに起因する縞を画像処理により除去する画像処理ステップと、
    を有することを特徴とする画像取得方法。
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