JP4611972B2 - 心室圧測定値に基づいて心室後負荷を推定する方法及び装置 - Google Patents

心室圧測定値に基づいて心室後負荷を推定する方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4611972B2
JP4611972B2 JP2006503631A JP2006503631A JP4611972B2 JP 4611972 B2 JP4611972 B2 JP 4611972B2 JP 2006503631 A JP2006503631 A JP 2006503631A JP 2006503631 A JP2006503631 A JP 2006503631A JP 4611972 B2 JP4611972 B2 JP 4611972B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
ventricular
index
afterload
blood
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006503631A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006519055A (ja
Inventor
ヘトリック,ダグラス・エイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Medtronic Inc
Original Assignee
Medtronic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Medtronic Inc filed Critical Medtronic Inc
Publication of JP2006519055A publication Critical patent/JP2006519055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4611972B2 publication Critical patent/JP4611972B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/021Measuring pressure in heart or blood vessels
    • A61B5/0215Measuring pressure in heart or blood vessels by means inserted into the body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/72Signal processing specially adapted for physiological signals or for diagnostic purposes
    • A61B5/7235Details of waveform analysis
    • A61B5/7239Details of waveform analysis using differentiation including higher order derivatives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/362Heart stimulators
    • A61N1/365Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential
    • A61N1/36514Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential controlled by a physiological quantity other than heart potential, e.g. blood pressure
    • A61N1/36564Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential controlled by a physiological quantity other than heart potential, e.g. blood pressure controlled by blood pressure

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

本発明は、心室圧の測定値から、心室の血液駆出相中に心室からの血液の駆出に対する抵抗を呈する心室後負荷を推定する方法及び装置に関する。血液を駆出する心室の能力を損なうほとんど全ての心臓疾患は、心臓の構造及び機能が容赦なく低下していくという進行過程をとり、心不全(HF)の複合臨床症候群を生じる。心不全(HF)は、人口の約1.5〜2.0%(米国で480万人)を苦しめる一般的な病状であり、また、米国特許第6,440,078号に述べられているように、症状の軽い患者では毎年5〜10%の死の危険があり、病状が進行した患者では毎年30〜40%もの高率に上昇する。
近年、医師は、HF症状を処置するために、Medtronic, Inc.及び他の会社によって販売されているDDD及びDDDRペーシングシステムを含む、従来の房室性(AV)同期ペーシングシステムの埋め込みを、一定の患者に処方してきた。徐脈が有るか又は無いHF症状を患う一定の患者グループは、心室の充満とその後の収縮に対する心房収縮の寄与が加わることによって、AV同期ペーシングを血行力学的にはるかにうまく処理する傾向がある。しかしながら、こうした患者における、固定の又は生理的センサ駆動式レート応答ペーシングは、心拍出量の改善、及び、こうした疾病プロセスに付随する症状の緩和に常につながるわけではない。その理由は、HFによって引き起こされる心拍出量の低下の程度を評価すること、及び、心拍出量を最大にするのに最適であるペーシングパラメータ、特に、AV遅延を決定することが難しいためである。最適なAV遅延を決定することは、心エコー検査法の研究を行うこと、又は、圧力データを取得することを必要とし、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,626,623号に記載されるような患者の徹底的な精密検査を伴う。
外部ホルター心電計からのデータにより、電気的不安定性すなわち不整脈を伴うかどうかを判定することができる。しかしながら、こうしたホルター心電計は、機械的心臓機能の血圧又は他の指標を測定することができない。その結果、機械的及び/又は電気的な心臓機能を監視する埋め込み可能な生理的心臓モニタが提案されており、場合によっては、長時間にわたって、EGM及び機械的性能データを導出するとともに記憶するように実施されてきた。
特に、Medtronic(登録商標)CHRONICLE(登録商標)埋め込み可能血行力学モニタ(IHM)システムは、心腔内の血圧を検知するModel 4328A圧力センサリード線と結合された、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,368,040号に記載されるタイプのCHRONICLE(登録商標)Model 9520 IHM、及び、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,564,434号で開示されるタイプの圧力検知トランスジューサを使用した心臓のEGMを備える。CHRONICLE(登録商標)Model 9520 IHMは、絶対血圧を測定し、患者はまた、同時点の気圧値を記録するための、同一譲受人に譲渡された米国特許第5,819,735号に記載されるタイプの外部装着式のMedtronic(登録商標)ModelNo.2955HF気圧基準モニタを装備する。
CHRONICLE(登録商標)Model 9520 IHMは、RV収縮期圧(サンプリング窓における最大圧)、RV拡張期圧(サンプル窓の第1サンプル)、脈圧(RV収縮期圧−RV拡張期圧)、駆出前間隔(PEI)、収縮期時間間隔(STI)、最大正圧及び最大負圧dP/dt、推定された肺動脈拡張圧(ePAD)、患者活動レベル、及び心拍数を測定するようにプログラムされ得る。圧力パラメータは、256サンプル/秒のサンプリングレートでサンプリングされ、デジタル化され、メモリレジスタに記憶される。サンプルは、R波が早期に起こらない限り、R波の検出に続く20ms〜500msの各心周期のサンプリング窓内で取得される。Model 9520 IHMは、外部Model9790プログラマを利用して、又は、大容量FIFOバッファ内に記憶された傾向データをプログラム可能な分解能でRAM内に蓄積するCHRONICLE(登録商標)ソフトウェアを有するPCを利用してプログラムされ、問合せられる。バッファは、最高分解能を使用して約1時間で、又は、最低分解能を使用して約2ヶ月で一杯になり得る。
CHRONICLE(登録商標)Model 9520 IHM及び外部装着式のMedtronic(登録商標)ModelNo.2955HF気圧基準モニタのメモリバッファは、問合わせを受けて、測定されて記憶された圧力データ及び他のデータを、データの一時記憶のために、近くにあるModel9521HF対話式遠隔モニタにテレメトリ送信することができ、それによって、バッファを空にする。Model9521HF対話式遠隔モニタ外部医療デバイスは、蓄積されたデータを定期的に遠隔のデータ処理センターへ送信し、このデータ処理センターは、そのデータを処理して傾向データを生成し、担当の医師は、HF状態を評価するために、患者の検査及び問診で得た他の患者のデータを用いてその傾向データを見直す。
さらに、IHMシステムは、患者の安静時か、又は、トレッドミルで運動している間に、リアルタイムの血圧を観察し、且つ心拍数測定を行うために、臨床の場で使用され得る。患者データは、長期にわたる履歴又はベンチマーク比較使用のために外部臨床システム内に記憶されることができる。
このように、心臓不整脈又はHFを患う患者に埋め込まれたIHMシステムは、長期間にわたって、また、患者が臨床的に試験されるか、又は日常の活動に従事している間に、心臓の状況判定に役立ち得る、日時スタンプ付き血圧データを蓄積することができる。種々の他のIHM機能、並びに、IHM内に蓄積されたEGM、圧力、及び他のパラメータデータの使用は、たとえば、米国特許第5,417,717号、第6,104,949号、第6,155,267号、第6,280,409号、第6,275,707号、第6,309、350号、及び第6,438,408号に記載される。米国特許第5,758,652号は、埋め込み可能な絶対血圧モニタ、及び、呼吸作用を除去するためにフィルタリングされた血圧信号を利用することによって、患者の心臓の状況を測定する方法を記載している。
米国のおそらく2千万もの数の人々は、心臓機能の無症候性欠陥を有し、むこう1〜5年のうちに慢性HFの症状を発症する可能性があると推定される。個人の健康及び公衆衛生に対して極めて大きな効果を達成するために、こうした個人を早期特定して適切に治療することが非常に望ましい。慢性HFの早期段階の指標の1つは、心室後負荷であり、この心室後負荷は、本発明者の知る限りでは、IMDを使用して測定されたことがない。
心室後負荷は、たとえば、W. R. Milnor著「心室負荷としての動脈インピーダンス(Arterial Impedance as Ventricular Load)」 Circulation Research, 1975;36:565-70に述べられるように、心室駆出に対抗する機械力として規定されてもよい。粘弾性動脈系を通る粘性血液の流れに対するこの機械的対抗力は、動脈系の機械的特性によって決まる2つの主要な機械的成分を有し、流体抵抗及び動脈コンプライアンスを含む。
流体抵抗は、動脈寸法を決める、動脈系の平滑筋の緊張と、大動脈弁又は肺動脈弁の寸法及び開存性、心室流出路の形状、心室心筋層の厚み、動脈血管の長さ、及び血液の粘性を含むいくつかの因子の関数である。流体抵抗は、心室後負荷に比例し、且つ一般に、全身の血管抵抗(総末梢抵抗とも呼ぶ)が、平均動脈圧と中心静脈圧との差を心拍出量で割ったものに等しいと述べるポアズイユの法則又はオームの法則によって表すことができる。流体抵抗は通常、平均動脈圧及び心拍出量の侵襲的又は非侵襲的推定によって、臨床的に推定される。
動脈コンプライアンスは、収縮中に心室によって動脈系に送出されたエネルギーの一部を格納し、拡張期の動脈血圧及び血流を維持するために、心室拡張中に動脈血液にそのエネルギーを戻す動脈血管の能力を表す。動脈コンプライアンスは、心室後負荷に逆比例する。動脈コンプライアンスの臨床的推定値は測定するのが難しい。動脈コンプライアンスは、大動脈伸展性、すなわち、大動脈圧の変化を大動脈断面積の変化で割ったものによって近似されることがある。動脈コンプライアンスの別の推定値は、たとえば、R. P Kelly他によって「ヒトの動脈血管負荷の指標としての有効動脈エラスタンス(Effective Arterial Elastance as an Index of Arterial Vascular Load in Humans)」Circulation 1992;86:513-521に述べられる「有効動脈エラスタンス」である。このパラメータの推定は、心室圧及び容積の測定を必要とする。
動脈抵抗と動脈コンプライアンスとの両方を含む心室後負荷はまた、たとえば、K.H. Wesseling他著「非線形3要素モデルを利用したヒトにおける圧力からの動脈流の計算(Computation of Aortic Flow from Pressure in Humans Using a Non-linear, Three-element Model)」J. Appl. Physiol., 1993;74:425-35によって述べられる3要素ウィンドケッセルモデル等の、集中型又は分散型数学的モデルを使用して推定されてもよい。これらのモデルに対する数学的な解は、大動脈血圧と血流量との両方の測定を必要とする。
「心室動脈連結」という用語は、たとえば、M.R. Starling著「正常なヒト心臓における左心室−動脈連結関係(Left Ventricular-arterial Coupling Relations in the Normal Human Heart)」Am. Heart J., 1993;125:1659-66によって述べられる心室駆出中の心室と動脈系との間の機械的関係を指す。心室収縮性機能が、心室後負荷の代償性(compensatory)減少によって(抵抗の減少か、コンプライアンスの増加か、又は、その両方によって)低下しても、心臓血管機能は維持される場合がある。たとえば、心筋虚血エピソード中にニトログリセリンを投与すると、心室収縮性が減少するにもかかわらず、動脈緊張の減少、動脈コンプライアンスの増加、およびそれによる心室後負荷の減少によって、心拍出量を維持することができる。心室動脈連結パラメータの測定は、心室圧と容積との両方の測定を含む。
動脈抵抗及び動脈コンプライアンスを含む心室後負荷の局所的又は大域的変化は、動脈波反射パターンを変える場合がある。動脈波反射パターンのこれらの変化は、たとえば、M.O’Rourke著「高血圧における左心室と動脈系との連結(Coupling Between the Left Ventricle and Arterial System in Hypertension)」Eur. Heart J. 1990;11(G):24-28によって立証されるように、動脈又は心室内で測定される圧力信号の変化によって明らかになる場合がある。そのため、心室又は動脈血圧信号の形態計測の変化は、動脈系の抵抗性特性及び伸展性特性の変化を示し、したがって、心室後負荷の変化を示す場合がある。
HFにおいて変化する心臓血管機能の中心的なものは、心臓収縮性の低下である。したがって、右心室後負荷又は左心室後負荷を含む心臓血管機能の適切な評価は、重要な診断的及び治療的意味を有する。特に急性心筋梗塞の合併症として、又は、かねてからの代償性慢性HFの症状の悪化として、急性HFを患う患者は、最初の12ヶ月以内に約30%という高い死亡率を有する。この臨床病状では、心室後負荷の適切な評価は、プロセスの深刻さを評価するための診断のために、及び、筋変力作用剤(inotropic)、血管拡張薬、又は利尿治療についての指針として、極めて重要である。通常、抵抗指数は、収縮期動脈血圧、全身血管抵抗、又は最大心室壁応力等の心室後負荷を評価するのに使用されるが、これらのパラメータは、動脈コンプライアンスを無視するために、かなりの制限を有する。心室後負荷は、大動脈(又は肺動脈)入力インピーダンスを使用して推定されてもよい。しかしながら、この指数は、圧力と流量との両方の測定を必要とし、臨床的に解釈することが難しい。
心臓弁膜症、高血圧、心室肥大、肥大型心筋症、アテローム硬化性プラーク形成、動脈血栓、全身性ショック等を含む複数の臨床病理は、急性又は慢性の心室後負荷の変化をもたらす場合がある。さらに、限定はしないが、ニトログリセリン、ニトロプルシドナトリウム、ネオシネフリン、又は、エピネフリン等の、動脈又は静脈緊張に影響を与える任意の血管作用性物質は、心室後負荷を著しく変えることができる。したがって、薬理学方法又は他の方法により、動脈抵抗を最小にし、動脈コンプライアンスを最大にし、且つ反射波のタイミングを制御することによって、心室後負荷を監視し且つ最小にする能力は、非常に重要である。
したがって、心臓血管機能、すなわち、全ての末梢組織の栄養必要量を提供する心臓及び血管系の能力は、4つの別個の機械システムの複雑な相互作用に依存するということを、現在の技術水準から認めることができる。これらは、静動脈(又は前負荷)系の粘弾性機械特性、心室の拡張期機械特性、心室の収縮期機械特性、及び、動脈(又は心室後負荷)系の粘弾性特性を含む。
したがって、本発明は、心室圧測定値から導出される心室後負荷の推定値を生成する方法及び装置に関する。
本発明の方法、及び、本発明のデバイスは、独立請求項で特徴付けられる一方、本発明の好ましい実施形態は、従属請求項で述べられる。本発明は、好ましくは埋め込み可能医療デバイス(IMD)によって、心室後負荷の短期に又は長期継続的に蓄積された推定値から心不全状態を評価するという重要な利点を有する。
心室後負荷の推定値は、心不全、高血圧、及び上述した他の臨床病理を患う患者の心臓血管機能を最適にするために、心臓血管機能の現在の状態を定量化し、心臓血管機能の状態の経時的な変化を識別し、IMDによって送出される治療を選択又は変更するのに使用されてもよい。
本発明によれば、心室後負荷の一定の推定値は、測定された右心室又は左心室絶対血圧値、及び、測定された右心室又は左心室絶対血圧値の微分から導出される。特に、各心室収縮中に、心室血圧波形は、所定のサンプリングレートでサンプリングされてデジタル化される。サンプリングされた圧力データ値は、リアルタイムで処理及び比較されて、サンプリングされた圧力値の中の最大正圧値P、圧力波形の最大正微分圧dP/dtPP、及び圧力波形の最大負微分圧dP/dtNPが決定される。サンプリングされた最大正圧値Pに関連するサンプル時間(t)、圧力拍動の最大正微分圧dP/dtPPに関連するサンプル時間(t)、及び圧力拍動の最大負微分圧dP/dtNPに関連するサンプル時間(t)が決定される。時間tにおける絶対血圧もまた、圧力Pとして決定される。
最大正圧Pの相対タイミングの指数αは、α=(t−t)/(t−t)を計算することによって決定される。最大正圧Pの相対タイミングのこの指数αは、圧力値を「計算」しない。最大正圧Pの相対タイミングの指数αの値は、心室後負荷に比例し、0〜1の値に制限される。
動脈コンプライアインスが通常高いことに起因して、駆出相全体を通して心室圧が減少する時、最大心室圧Pは駆出中の早期に起こり、αは0に近づき、これは心室後負荷が低いことを意味する。逆に、低い動脈コンプライアンスのために、駆出相全体を通して心室圧の減少が妨げられるか、又は、遅延する時、最大心室圧は駆出中の後期に起こり、αは1に近づいて、これは心室後負荷が高いことを意味する。
早期駆出圧の傾斜の指数βは、β=(P−P)/(t−t)を計算することによって決定される。この指数βは、最大圧PからPへの心室圧の下降の近似線形傾斜を記述する。指数βの大きさは心室後負荷に比例する。すなわち、指数βの大きさが高ければ高いほど、心室後負荷が高くなることを意味する。指数βの大きさは上限がない。
そのため、最大正圧Pの相対タイミングの指数α、及び、早期駆出圧の傾斜の指数βは、右心室又は左心室の圧力測定値から心室後負荷を定量化するための、独立した、且つ、2者択一であるが相互関連のある2つの方法である。
監視の状況では、解析のために後で外部医療デバイスへアップリンクテレメトリ送信するために、各指数はIMD内のメモリに記憶される。たとえば、HF又は高血圧症状を軽減するために処方された薬剤治療又は電気刺激治療に応答する心室後負荷の変化は、たとえば、最大正圧Pの相対タイミングの指数α、及び、早期駆出圧の傾斜の指数βの変化から評価されることができる。
治療送出の状況では、薬剤治療又はIMDによって送出される治療は、指数α及び/又はβを最小にするように変更されることになる。たとえば、単腔ペーシング又は2腔ペーシング又は左右の心臓ペーシングを提供する埋め込み可能ペーシングシステムのペーシングモード又はペーシングパラメータは、変更されることができ、それによって、指数α及び/又はβが、求められ且つ比較されて、指数α及び/又はβの最小値をもたらす最適ペーシングレートが決定される。
心室後負荷の推定値は、IMDによって行われる心室圧測定から導出されることが有利である。しかしながら、心室後負荷の指標は、一時的に埋め込まれた圧力測定機器を使用して患者を診断するために、短期に実施される可能性がある心室圧測定から導出されることが有利であることが理解されるであろう。
本発明のこの要約は、従来技術において存在していた問題を本発明が解決する方法の一部を指摘し且つ本発明を従来技術から区別するためだけに本明細書で提示されており、特許出願において最初に提示され且つ最終的に認可される特許請求の範囲の解釈に対して、いかなる形でも制限として作用することを意図しない。
本発明の、これらの利点及び他の利点並びに特徴は、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明から、図面とともに考察されると容易に理解されるであろう。図面では、同じ参照符号は、いくつかの図を通して同じ構造を示す。
以下の詳細な説明では、本発明を実施する具体的な実施形態が参照される。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよいことが理解される。本発明の一実施形態は、例示的なIMDについて詳細に開示される。この例示的なIMDは、右心室又は左心室内で圧力測定を行う1つ又は複数の血圧センサを使用して、患者の心臓のHF状態を指示する、最大正圧Pの相対タイミングの指数α、及び、早期駆出圧の傾斜の指数βを推定するために変更される。
本発明を組み込むIMDは、或る期間にわたって、他の患者データとともに、上述の指数を取得し、記憶するのに利用されてもよいことが、以下の説明から理解される。担当の医師は、記憶された患者データのアップリンクテレメトリを始動して、所定期間にわたって収集された推定された指数データから患者の心臓のHF状態の評価を行うためにデータを見直すことができる。医師は、その後、特定の治療が適切であるかどうかを判定し、且つ適用された治療が有益であるか否かを判定するために後で見直し及び評価するために、記憶された患者データを再び蓄積しながら、或る期間にわたって治療を処方することができ、それによって、適切である場合には治療における定期的な変更が可能になる。
本発明の示される実施形態は、IHMにおいて具体化されるが、上述の通り、たとえば、HF及び/又は徐脈を処置するため、心房検知事象及び心房ペーシング事象と同期した左右の心室の脱分極と収縮との同期性を回復するために、要求に応じて動作し、心房追従し、且つトリガー式ペーシングを行う、AV順次、2心房及び2心室ペーシングシステムのような治療送出IMDに組み込まれてもよい。したがって、本発明の実施形態は、上部心腔と下部心腔との同期、左右の心房腔及び/又は心室腔の脱分極同期性を回復させるAV同期動作モードを有する2、3、及び4チャンネル・ペーシングシステムとして動作するようにプログラム可能な多腔ペーシングシステムを備えてもよい。さらなる治療は、薬剤治療、及び、PESP刺激を含む他の電気刺激治療を含む。さらに、悪性頻脈性不整脈を患い易い患者では、頻脈性不整脈の検出又は分類と、送出される治療についてのパラメータとを設定する時にHF状態の評価が考慮されてもよい。
図1及び図2に示す例示的なシステムは、例示的なIMD100と、患者の心臓10の流出路近くの、右心室内に血圧センサ20を配置する血圧リード線12とを備える。例示的なシステムは、同時点の気圧値を記録するための、外部装着式か、又は、その他の方法で保持される気圧基準モニタ200と、外部プログラマ300とをさらに備える。外部プログラマ300は、IMD100及び気圧基準モニタ200と通信して、IMD100の動作モード及びパラメータをプログラムし、又はIMD100及び気圧基準モニタ200のメモリに記憶されたデータに問い合わせるのに使用される。
IMD100は、好ましくは、先に参照した圧力データ、検知された心室EGMからの心拍数データ、及び、活動センサ106によって監視される患者活動レベルを導出して記憶する能力を有する、先に参照したMedtronic(登録商標)CHRONICLE(登録商標)Model 9520 IHMを備える。圧力センサリード線12は、好ましくは、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,564,434号に記載されるタイプの圧力検知トランスジューサ20を使用して血圧を検知する、先に参照したModel4328A圧力センサリード線である。圧力センサリード線12はまた、遠位EGMセンス電極26、及び、当該技術分野でよく知られている方法で心尖部へのセンス電極26の受動的固定を可能にする従来の柔軟歯(tin)を組み込む。圧力センサリード線12の近位コネクタアセンブリは、双極ペーシングリード線用のIS−1規格に適合するように構成され、且つ従来の方法でIMD100のコネクタ・ヘッダ180の適合穴内に嵌合する。心臓のEGM、特にPQRST群のR波は、従来の単極構成において、能動遠位先端電極26と、IMD100の密閉されたハウジング又は円筒(can)178によって形成される不関電極との間で検知される。IMD100の他の可能な構成は、HFを患う患者の心拍出量を改善するために、好ましくは、上部及び下部並びに右及び左の心腔を同期してペーシングするための、付加的な埋め込み可能な心臓リード線及び電極を必要とするカーディオバージョン/ディフィブリレーション及び/又はペーシング治療を提供することができる。
CHRONICLE(登録商標)Model 9520 IHMは、絶対血圧を測定するため、患者はまた、気圧基準モニタ200、たとえば、先に参照したMedtronic(登録商標)ModelNo.2955HF気圧基準モニタを装備する。気圧基準モニタ200は、任意選択で時計機能250を含む、患者の手首に装着されているものとして概略的に示されるが、モニタ200は、患者の毎日の日課において患者に同行することができるように他の可搬型構成をとってもよい。IMD100及びプログラマ300に関連する例示的な気圧基準モニタ200の機能は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,904,708号に開示される。
先に特定した時点及び相対圧力値は、指数α及びβを推定する方程式を解くのに十分であるため、気圧基準モニタ200による気圧値の導出及び記憶は、本発明を実施するのに必要ではない。最大正圧Pの相対タイミングの指数α、及び、早期駆出圧の勾配の指数βは、サンプリングされた右と左の心室圧信号から直接導出されることができる。しかしながら、最大正圧Pの相対タイミングの指数α、及び、早期駆出圧の傾斜の指数βの推定は、たまたま気圧基準モニタ200も含むシステム内の、先に特定したIMD100を使用して実施されることができる。
IMD100のRFテレメトリアンテナ134(IMD100のコネクタ180から延びているとして概略的に示す)と、外部プログラマ300のテレメトリアンテナ334との間のアップリンクテレメトリ(UT)伝送及びダウンリンクテレメトリ(DT)伝送は、図1に概略的に示される。同様に、気圧基準モニタ200のRFテレメトリアンテナ234と、外部プログラマ300のテレメトリアンテナ334との間のUT伝送及びDT伝送も、図1に示される。気圧データが、気圧基準モニタ200のメモリから読み出される時にRFテレメトリアンテナ234と334との間での、示したUT伝送及びDT伝送を採用するのではなく、気圧基準モニタ200のポートと外部プログラマ300の間で直接のケーブル接続又はプラグイン接続が行われる場合があることが理解されるであろう。RFテレメトリシステムは、好ましくは、比較的高い周波数範囲で、約2メートル以上の長い範囲で動作する。説明の便宜上、好ましい実施形態は、長い範囲のRFテレメトリ伝送を使用して以下の通りに述べられるが、本発明及び添付の特許請求の範囲は、制限されるものとして解釈されるべきではない。同様に、用語「テレメータ」、「テレメトリ伝送」等は、IMD100、気圧基準モニタ200、及び、外部プログラマ300又は他の監視デバイスの間でデータ及びコマンドを伝達する任意のこうした動作及び方法を包含することが意図される。
図1に示すシステムの従来の使用では、絶対血圧データ及び気圧データの記憶は、何日もの期間にわたって続き、データは、外部プログラマ300を操作する医療従事者によって始動されるテレメトリセッション中に外部プログラマ300へ周期的に送信される。気圧は絶対圧データを補正するのに採用される。
上述したように、指数α及び/又はβを推定するために、本発明に従って処理される絶対圧データは、こうした補正を必要としない。本発明は、好ましくは、気圧データを使用することなく、拍動ごとの血圧サンプル及び関連する時間データから指数α及び/又はβを導出する、図3のフローチャートに従って動作する図1及び図2に示すシステムにおいて実施される。圧力値はリアルタイムで処理され、比較されて、圧力拍動の最大正圧値P、最大正微分圧dP/dtPP、及び最大負微分圧dP/dtNPが決定される。圧力拍動の最大正圧値Pに関連するサンプル時間(t)、最大正微分圧dP/dtPPに関連するサンプル時間(t)、及び最大負微分圧dP/dtNPに関連するサンプル時間(t)もまた決定される。時間tにおける絶対血圧もまた、圧力Pとして決定される。
図2は、患者の心臓10に関連する、圧力検知リード線12及びIMD100の簡略化したブロック図である。リード線12は、コネクタ180から、遠位固定機構26の近くに配設された血圧センサ20へ、また、遠位先端センス電極26へ延びる第1のリード線導体14及び第2のリード線導体16を有する。血圧センサ20は、好ましくは、可変ピックオフコンデンサ及び固定式基準コンデンサ、並びに、復調器150において血圧信号値及び温度信号値として復号される、血圧及び温度両方の時間変調された間隔を生成する、先に援用した本発明の譲受人に譲渡された‘434号特許及び‘752号特許で詳細に記載される信号変調回路を含む。リード線12の近位端は、従来の双極インラインペーシングリード線コネクタとして形成され、従来の双極インラインペースメーカパルス発生器コネクタブロックアセンブリとして形成されるモニタコネクタ180に結合される。
IMD100の回路機構は、電池108によって駆動され、一般に、活動センサ106に結合する入力/出力回路112とデータ通信バス130を通して結合するマイクロコンピュータ114、テレメトリアンテナ134、リード線導体14、16、及び水晶110を備える。入力/出力回路112は、デジタルコントローラ/タイマ回路132、並びに、水晶発振器138、パワー−オン−リセット(POR)回路148、Vref/BIAS回路140、ADC/MUX回路142、RF送信機/受信機回路136、任意選択の活動回路152、及び圧力信号復調器150を含む関連部品を含む。
水晶発振器回路138及び水晶110は、デジタルコントローラ/タイマ回路132用の基本タイミングクロックを提供する。Vref/BIAS回路140は、デジタルコントローラ/タイマ回路132内の回路、並びに、マイクロコンピュータ114及び復調器150を含む他の特定される回路のために、電池108から安定した電圧基準Vref及び電流レベルを生成する。パワー−オン−リセット回路148は、初期動作条件を規定するために、電池108に対する回路の初期接続に応答し、同様に、低電池電圧条件の検出に応答して動作条件をリセットする。アナログ−デジタル変換器(ADC)及びマルチプレクサ回路142は、復調器150からデジタルコントローラ/タイマ回路132によって受け取られたアナログ信号Vprs及びVtempを、マイクロコンピュータ114による記憶のためにデジタル化する。
ADC/MUX回路142は、テレメトリ中に、RF送信機/受信機回路136を通して送信出力されたデータ信号をマルチプレクスする。電圧基準及びバイアス回路140、ADC/MUX回路142、POR回路148、水晶発振器138、任意選択の活動回路152は、現在市販されている心臓ペースメーカIPGで現在使用されている回路の任意の回路に相当してもよい。
デジタルコントローラ/タイマ回路132は、データ通信バス130を通してマイクロコンピュータ114と接続されるタイマのセット及び関連するロジック回路を含む。マイクロコンピュータ114は、マイクロプロセッサ120を含むオンボードチップ、関連するシステムクロック122、及びオンボードRAMチップ124及びオンボードROMチップ126をそれぞれ収容する。さらに、マイクロコンピュータ114は、さらなるメモリ容量を提供するために、別個のRAM/ROMチップ128を含むオフボード回路118を含む。マイクロプロセッサ120は、割り込み駆動式であり、通常は低減された電力消費モードで動作し、規定の割り込み事象に応答して目覚める。この割り込み事象は、監視されるデータを記憶するための、データサンプリング間隔の周期的なタイムアウト、バス130上へのトリガー信号及びデータ信号の転送、及び、プログラミング信号の受け取りを含んでもよい。日時に対して、記憶されたデータ、特に、指数α及び/又はβを関係付けるために、リアルタイムクロック及びカレンダ機能もまた含まれてもよい。
マイクロコンピュータ114は、バス130を介して、デジタルコントローラ/タイマ回路132の動作機能を制御し、どのタイミング間隔が採用されるかを指定し、且つ種々のタイミング間隔の継続期間を制御する。特定の電流動作モード及び間隔値がプログラム可能である。プログラム入力されるパラメータ値及び動作モードは、アンテナ134を通して受信され、RF送信機/受信機回路136において復調され、RAM/ROMチップ128に記憶される。
図1の外部プログラマ300への及びプログラマ300からのデータ伝送は、テレメトリアンテナ134及び関連するRF送信機及び受信機136によって達成され、RF送信機及び受信機136は、受信したDT伝送波を復調することと、外部プログラマ300へデータをUT伝送することの両方を行う。先に援用され、本発明の譲受人に譲渡された‘434号特許及び‘752号特許に詳細に記載されている、多数の電力、タイミング及び制御信号が、デジタルコントローラ/タイマ回路132によって復調器150へ供給されて、血圧センサ20の動作を始動し、駆動し、圧力信号Vprs及び温度信号Vtempが選択的に読み出される。能動リード線導体16は、復調器150の入力端子及び出力端子にコネクタブロック端子を通して取り付けられ、出力端子において電圧VREGを供給する。受動リード線導体14は、復調器150のVDD供給端子に結合する。入力端子において受け取られた電流パルス間の間隔から生ずる電圧信号Vprs及びVtempは、復調器150によってデジタルコントローラ/タイマ回路132へ提供される。電圧信号Vprs及びVtempは、当該技術分野でよく知られている方法で、ADC/MUX回路142において2値データに変換され、RAM/ROMチップ128に一時的に記憶される。
このように、IMD100は、具体的には、絶対圧及び温度センサ20からのデジタル化された血圧及び温度データを監視し且つ記憶するための、埋め込み可能な生理的信号センサとして機能する。患者活動及びEGMデータも記憶されることができる。心臓のEGM、特に、PQRST群のR波は、能動遠位先端電極26と、IMD100の密閉されたハウジング又は円筒178によって形成される不関電極との間で、従来の単極検知構成のセンス増幅器170によって検知される。センス増幅器170は、R波が検知されるとV−EVENTを宣言し、V−EVENTは、デジタルコントローラ/タイマ回路132に供給され、当該技術分野でよく知られた方法で、マイクロプロセッサ120への割り込みとして機能する。
図2はまた、破線で示す治療送出システムブロック40を包含することによる治療送出デバイスの構成を示す。特定の治療送出システム40は、上述したシステム、たとえば、先に参照した`623号特許に開示されるタイプの単腔又は2腔ペーシングシステムの1つ又は複数を含んでもよい。
本発明によれば、デジタルコントローラ/タイマ回路132は、先に参照した`040号特許に開示されるタイプの圧力信号プロセッサ、及び、各圧力拍動のサンプリングされ且つデジタル化されたVprs信号から、最大正圧値P、最大正微分圧dP/dtPP、及び最大負微分圧dP/dtNPを導出するのに採用されるリアルタイムクロックを含む。サンプル時間t、t及びサンプル時間tはまた、デジタルコントローラ/タイマ回路132内の圧力信号プロセッサによって決定される。サンプル時間t、t、及びtの決定は、圧力信号測定の前に宣言されるV−EVENTの時間tを基準にして行われることができる。時間t及びtにおける絶対血圧もまた、それぞれ、圧力P及びPとして決定される。
これらのデジタル化された値及びサンプル時間は、専用の記憶レジスタ又はRAM/ROMユニット128内のRAM内に一時的に記憶される。マイクロコンピュータ116は、V−EVENT、又は、心室収縮に関連する他の割り込みによってトリガーされて、以下の方程式、すなわち、
α=(t−t)/(t−t
β=(P−P)/(t−t
に従って、記憶された値及び時間から心室後負荷の指数α及び/又はβの推定値の計算を行う。
計算は、心周期中に行われ、次のV−EVENTによって終了することができる。
こうした血圧データ点の収集及び指数α及びβの計算は図3に示される。ステップS100〜S104は、図2においてV−EVENTの宣言をもたらす正常洞調律(NSR)R波の検出を示し、ステップS106〜S116は、本発明による、デジタル化したVprs及び関連する時間データの処理を示す。ステップS114及びS116における計算した指数α及びβの記憶は、傾向を示す指数値の圧縮によって、又は、決定される1つの指数のみを毎日記憶することによって、又は、計算された指数α及びβの移動平均を記憶することによって、利用可能なメモリに対処するのが容易になることができる。NSRにおいて、R波は、心室血圧波が生ずる前に、図1及び図2に示すように規定された心室センスベクトルにわたって検知されるため、V−EVENTを使用して、V−EVENTに続く時間窓について圧力検知を可能にし、それによって、IMD電池の電流ドレインを減らすことができる。したがって、ステップS106〜S110における心室血圧データの収集及び処理、並びに、ステップS114及びS116に示す指数α及びβの決定は、ステップS102〜S104において心拍数がNSRを示すと判定される時にのみ起こることが好ましい。さらに、心室後負荷の指数α及び/又はβの決定を、ステップS102において規定の頻脈性不整脈心拍数より低いと判定される心拍数のNSR事象に制限することが望ましい場合がある。
IMDが治療を送出する場合、ステップS118にて、治療送出モード又はパラメータが最適化される。治療モード又はパラメータの最適化は、モード又はパラメータを逐次的に調整すること、指数α及びβの更新された値を取得するために、1回又は複数回に渡りステップS100〜S116を繰り返すこと、α値及びβ値から、変更が心室後負荷を減少させるか又は増加させるかを判定すること、改善を示す方向にモード又はパラメータを再調整すること、及び、ステップS100〜S116を繰り返すことを含む。ステップS118は、定期的に、たとえば、患者が休息状態にあると推定される1日に1回、自動的に行われるか、又は、外部プログラマ300とのテレメトリセッションにおいて、リアルタイムで医師の存在下のみで行われてもよい。
種々の条件下における例示的な血圧波からの指数α及びβの決定が、図4〜図9に示される。図4〜図9に示す例示的な血圧波は、短期に機器を装備され、麻酔をかけた犬の外科的に露出した心臓から取得された、リアルタイムの、指示された左又は右の心室圧測定値からプロットされた。左心室圧(LVP)測定値は、外頚動脈内への刺創を介して、各心臓の左心室内に高信頼性マイクロマノメータ(Millar Instruments(テキサス州、ヒューストン))を設置することによって取得された。マイクロマノメータからのアナログ圧力信号は、アナログ−デジタル変換器と、特化されたデータの採集及び処理ソフトウェア(Sonometrics,Version3.2.2(カナダ、モントリオール))とを装備するパーソナルコンピュータを使用して、250Hzのサンプリング周波数でデジタル化された。
最大圧P及びdP/dt値は、データ採集及び処理ソフトウェアを使用して、デジタル化した心室圧データからデジタル的に計算された。一部の実験では、近位部下行大動脈の周囲にスネアを巻いて締め付け、大動脈閉塞を作成し、この大動脈閉塞が、抵抗を増加させ、動脈コンプラアインスを減少させることによって、心室後負荷を増加させた。一部の実験では、それぞれ右心房付属器及び右心室心尖部に縫合された、一時的心房及び心室ペーシングワイヤに結合した一時的2腔ペースメーカパルス発生器から、選択されたペーシングモードで一時的ペーシングが心臓に施行された。
図4及び図5は、それぞれ、コントロール心室収縮を伴うコントロール圧力波の間、及び、大動脈が閉塞している間の心室収縮を伴う圧力波の間の点「a」、「b」、「c」において、ステップS106〜S110において導出された上述の圧力及び時間データ点から、ステップS114及びS116において指数α及びβを決定することを示すグラフ図である。図4では、指数α=0.33、指数β=−114mmHg/sであり、心室後負荷が比較的低いことを意味する。図5では、指数α=0.61、指数β=−506mmHg/sであり、心室後負荷は、この例では、スネアを締め付けることによる一時的な大動脈の閉塞のために増加していることを意味する。
したがって、大動脈が、図4に示すように正常である時、又は、図5に示すように一時的に閉塞される時に導出されるαの値及びβの大きさの比較によって、心室後負荷が心臓に影響を与える程度が、αの値及びβの大きさから評価できることが立証される。ヒト患者におけるαの値及びβの大きさの導出は、患者の現在のHF状態を評価する時に価値があり得ることが論理的に結論付けられることができる。さらに、当然のことながら、αの値及びβの大きさを繰り返し導出し比較することは、HF状態、高血圧、又は、心室後負荷に影響を与えるか、又は、心室後負荷に関連する他の病理の、経時的な進行を評価する時に有用であり得ることになる。
図6は、AV遅延を100msに設定されたVDDペーシングモードでペーシングされている心臓の、点「a」、「b」、「c」での、ステップS106〜S110において導出された上述の圧力及び時間データ点から、ステップS114及びS116において指数α及びβを決定するグラフ図である。図6では、指数α=0.76、指数β=−550mmHg/sであり、心室後負荷が比較的高いことを意味し、心室後負荷を減少させるためにペーシングモード又はペーシングパラメータ(たとえば、AV遅延)が変更されるべきであることが示唆される。
図7は、VVIペーシングモードでペーシングされている心臓の、点「a」、「b」、「c」での、ステップS106〜S110において導出された上述の圧力及び時間データ点から、ステップS114及びS116において指数α及びβを決定するグラフ図である。図7では、指数α=0.36、指数β=−211mmHg/sであり、心室後負荷が比較的低いことを意味する。図7では、右心室心尖部の非同期VVIペーシングによって、心室収縮の効率が低くなり、再び、心室後負荷の増加につながる。
ペーシングモードの実験は、犬の心臓に対して行われた。この犬の心臓は、必ずしもペーシングを必要としなかったため、ペーシング補充間隔は、内因性心拍数を超えるペーシングされた心拍数にある心臓を捕捉するようにペーシングを提供するよう選択された。それにも関わらず、図6及び図7の例は、指数α及びβが、ペーシングモード及びペーシングパラメータに敏感であることを示唆する。図6及び図7の例はまた、ペースメーカに依存する患者の心臓に対して確立されるペーシングモードが、心室後負荷に悪い影響を与える可能性のあることを示唆する。したがって、指数α及びβは、心室後負荷を最小にするような、患者対するペーシングモード及び選択されたペーシングモードのペーシングパラメータを選択するために、患者の精密検査において使用され得る。さらに、当然のことながら、αの値及びβの大きさを繰り返し導出し比較することは、ペーシングモードの心臓における経時的な作用を評価する時に価値があり得ることになる。
現在、埋め込み用に市販されている、長期継続して埋め込み可能な圧力センサ搭載リード線は、図1〜図3を参照して上述したように、正しい右心室圧測定を行うために、右心室又は右心室流出路内に埋め込まれることが推奨されている。しかしながら、これらの長期継続して埋め込み可能な圧力センサ搭載リード線は、左心室においても機能するが、血塊形成及び動脈系への放出の可能性があるために、こうした埋め込みは明確には推奨されないことが理解される。そのため、本発明の技術は、LVPを測定するのに利用可能である。
RV及びLVの両方の圧力測定値から指数α及びβを生成することができることが望ましい。右及び左の心室後負荷は、互いに独立である。すなわち、患者は、肺高血圧の兆候である高RV後負荷、又は高LV後負荷を示す可能性がある。高RV後負荷は、右心不全につながる可能性がある肺高血圧、右心室拡張、RV肥大、三尖弁逆流、末梢浮腫、心房不整脈及び心室不整脈、低酸素、及び死に関連する。高LV後負荷は、動脈高血圧、肺浮腫、僧帽弁逆流、LV拡張、LV肥大、心房拡張、心房不整脈、LV不全、心室不整脈、急性虚血、及び死に関連する。
したがって、図8及び図9に示す圧力波形及びデータは、左心室圧(LVP)の圧力及び時間データ点、又は、右心室圧(RVP)の圧力及び時間データ点をそれぞれ導出するために、犬の心臓の左心室及び右心室のそれぞれに上述のマイクロマノメータを設置することによる短期実験において導出され、これらデータ点から、LVP及びRVPの指数α及びβが決定された。図8(図6に対応する)及び図9では、犬の心臓は、100msのAV遅延を有するVDDペーシングモードで、上述したように短期にペーシングされる。図8では、圧力VPRSが左心室で測定され、その結果、指数α=0.76及び指数β=−550mmHg/sが得られる。図9では、圧力VPRSが右心室で測定され、指数α=0.21及び指標β=−50mmHg/sが得られる。LVP及びRVPのαの値及びβの大きさの大きな差は、健康な犬の心臓では、一般的に理解されるように、RV後負荷がLV後負荷よりずっと低いことを意味する。
図3を参照すると、同じ心臓の同じ駆出期間中に取得された、ステップS106〜S110において点「a」、「b」、「c」で周期的に導出されたLVP及びRVP時間データ点と、ステップS114及びS116において周期的に決定された圧力波形データとは、図8及び図9に示すのと同じように異なると考えられ得る。それでも、RVP導出したαの値及びβの大きさは、現在の右心室後負荷、長期継続的に蓄積されたデータから求められた右心室後負荷の変化を評価するために、または、最適なペーシングモード及びパラメータを評価する時に有用であり得ることが予想される。
そのため、心室圧測定値から導出される心室後負荷の推定値を生成するための例示的な方法及び装置が述べられた。心室後負荷の推定値は、心不全、高血圧、及び上述の他の臨床病理を患う患者の心臓血管機能を最適にするために、心臓血管機能の現在の状態を定量化し、心臓血管機能の状態の経時的な変化を識別し、IMDによって送出される治療を選択又は変更するのに使用されてもよい。
さらに、IMDの使用によって心室圧測定値から導出される心室後負荷の推定値を生成するための例示的な方法及び装置が述べられたが、心室圧測定値から導出される心室後負荷の指数は、一時的に埋め込まれた圧力測定機器を使用して患者を診断するために、有利には、短期に実施されてもよいことが理解されるであろう。
本明細書で参照される全ての特許及び出版物は、参照によりその全体が援用される。
本発明が実施されるのが好ましい例示的なシステムの概略図である。 本発明に従って、心室血圧からの血圧変数の監視によって、心室後負荷に関連する1つ又は複数の推定された指数を決定することが可能になる、図1のシステムで採用されるIMD回路機構及び関連するリード線の一実施形態の簡略ブロック図である。 心室収縮を伴う心室血圧波中に、心室後負荷の指数α及びβを決定するステップを示すフローチャートである。 コントロール心室収縮を伴うコントロール圧力波中に指数α及びβを決定するグラフである。 大動脈が閉塞している間の心室収縮を伴う圧力波中に指数α及びβを決定するグラフである。 心臓がVDDペーシングモードでペーシングされている間の心室収縮を伴う圧力波中に指数α及びβを決定するグラフである。 心臓がVVIペーシングモードでペーシングされている間の心室収縮を伴う圧力波中に指数α及びβを決定するグラフである。 心臓がVDDペーシングモードでペーシングされている間の心室収縮を伴う圧力波中に、左心室圧(LVP)の読み出しから指数α及びβを決定するグラフである。 心臓がVDDペーシングモードでペーシングされている間の心室収縮を伴う圧力波中に、右心室圧(RVP)の読み出しから指数α及びβを決定するグラフである。

Claims (10)

  1. 血液駆出相中に心室からの血液の駆出に対する抵抗を呈する心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法であって、
    心室内の血圧の心室圧値のセットを、前記心室の前記血液駆出相中のサンプル時間に取得するステップと、
    前記心室圧値のセットから、最大正圧値Pb、最大正微分圧dP/dtPP、及び最大負微分圧dP/dtNPを決定するステップと、
    前記心室圧値のセットに関連する前記サンプル時間から、最大正圧のサンプル時間tb、最大正微分圧dP/dtPPのサンプル時間ta、及び最大負微分圧dP/dtNPのサンプル時間tcを決定するステップと、
    式α=(tb−ta)/(tc−ta)に従って、前記血液駆出相における最大正圧Pbの相対タイミングの指数αを計算するステップと、
    を含み、心室後負荷の大きさが、0〜1の範囲における指数αの値に比例する、心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法。
  2. 前記心室圧値のセットから、前記最大負微分圧dP/dtNPに関連する減少圧Pcを決定するステップと、
    式β=(Pc−Pb)/(tc−tb)に従って、前記血液駆出相における早期駆出圧の傾斜の指数βを計算するステップと、
    をさらに含み、心室後負荷の大きさが前記指数βの大きさに比例する、請求項1に記載の心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法。
  3. 血液駆出相中に心室からの血液の駆出に対する抵抗を呈する心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法であって、
    心室内の血圧の心室圧値のセットを、前記心室の前記血液駆出相中のサンプル時間に取得するステップと、
    前記心室圧値のセットから、最大正圧値Pb、最大負微分圧dP/dtNP、及び、最大負微分圧dP/dtNPに関連する減少圧Pcを決定するステップと、
    前記心室圧値のセットに関連する前記サンプル時間から、最大正圧のサンプル時間tb、及び最大負微分圧dP/dtNPのサンプル時間tcを決定するステップと、
    式β=(Pc−Pb)/(tc−tb)に従って、前記血液駆出相における早期駆出圧の傾斜の指数βを計算するステップと、
    を含み、心室後負荷の大きさが前記指数βの大きさに比例する、心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法。
  4. 前記計算した指数αをデータ記憶メモリに記憶するステップを含む請求項1に記載の心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法。
  5. 前記計算した指数βをデータ記憶メモリに記憶するステップを含む請求項2又は3に記載の心室後負荷の指数をデバイスにより導出する方法。
  6. 調整可能な治療送出動作モード及びパラメータに従って治療を送出するために患者の体内に埋め込まれるようになっており、圧力信号処理回路機構と結合される圧力センサと、治療を送出する治療送出手段とを備える埋め込み可能医療デバイスの作動方法であって、
    請求項1又は4に記載の心室後負荷の指数を導出する方法を実行するステップと、
    前記指数値αを最小にするために、治療送出動作モード又はパラメータのうちの1つを調整するステップと、
    を備えることを特徴とする埋め込み可能医療デバイスの作動方法。
  7. 調整可能な治療送出動作モード及びパラメータに従って治療を送出するために患者の体内に埋め込まれるようになっており、圧力信号処理回路機構と結合される圧力センサと、治療を送出する治療送出手段とを備える埋め込み可能医療デバイスの作動方法であって、
    請求項2、3又は5いずれか1項に記載の心室後負荷の指数を導出する方法を実行するステップと、
    前記指数βの大きさを最小にするために、治療送出動作モード又はパラメータのうちの1つを調整するステップと、
    を備えることを特徴とする埋め込み可能医療デバイスの作動方法。
  8. 血液駆出相中に心室からの血液の駆出に対する抵抗を呈する心室後負荷の指数を導出する装置であって、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法ステップを実行する手段を備える心室後負荷の指数を導出する装置。
  9. 患者の体内に埋め込まれるようになっており、圧力信号処理回路機構と結合される圧力センサと、データ記憶のためのメモリとを備える埋め込み可能心臓モニタであって、請求項8に記載の装置を備える埋め込み可能心臓モニタ。
  10. 調整可能な治療送出動作モード及びパラメータに従って治療を送出するために患者の体内に埋め込まれるようになっており、圧力信号処理回路機構と結合される圧力センサと、治療を送出する治療送出手段とを備える埋め込み可能医療デバイスであって、請求項8に記載の装置を備える埋め込み可能医療デバイス。
JP2006503631A 2003-02-26 2004-02-17 心室圧測定値に基づいて心室後負荷を推定する方法及び装置 Expired - Fee Related JP4611972B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/376,064 US6887207B2 (en) 2003-02-26 2003-02-26 Methods and apparatus for estimation of ventricular afterload based on ventricular pressure measurements
PCT/US2004/004624 WO2004075745A1 (en) 2003-02-26 2004-02-17 Methods and apparatus for estimation of ventricular afterload based on ventricular pressure measurements

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006519055A JP2006519055A (ja) 2006-08-24
JP4611972B2 true JP4611972B2 (ja) 2011-01-12

Family

ID=32869077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006503631A Expired - Fee Related JP4611972B2 (ja) 2003-02-26 2004-02-17 心室圧測定値に基づいて心室後負荷を推定する方法及び装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6887207B2 (ja)
EP (1) EP1599133B1 (ja)
JP (1) JP4611972B2 (ja)
CA (1) CA2516948A1 (ja)
DE (1) DE602004020193D1 (ja)
WO (1) WO2004075745A1 (ja)

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050154370A1 (en) 1999-10-29 2005-07-14 Medtronic, Inc. Methods and systems for providing therapies into the pericardial space
US6994676B2 (en) * 2003-04-30 2006-02-07 Medtronic, Inc Method and apparatus for assessing ventricular contractile status
US7232435B2 (en) * 2004-02-06 2007-06-19 Medtronic, Inc. Delivery of a sympatholytic cardiovascular agent to the central nervous system to counter heart failure and pathologies associated with heart failure
US8086315B2 (en) * 2004-02-12 2011-12-27 Asap Medical, Inc. Cardiac stimulation apparatus and method for the control of hypertension
US20050222640A1 (en) * 2004-02-12 2005-10-06 Schwartz Robert S Heart muscle stimulator and pacing method for treating hypertension
US8755885B2 (en) * 2004-10-13 2014-06-17 Medtronic, Inc. Software configurable medical device platform and associated methods
US20060116590A1 (en) * 2004-11-30 2006-06-01 Pacesetter, Inc. Endocardial pressure differential sensing systems and methods
US7708693B2 (en) 2005-01-27 2010-05-04 Medtronic, Inc. System and method for detecting artifactual hemodynamic waveform data
US20060167361A1 (en) * 2005-01-27 2006-07-27 Bennett Tommy D Method and apparatus for continuous pulse contour cardiac output
US7367951B2 (en) * 2005-01-27 2008-05-06 Medtronic, Inc. System and method for detecting cardiovascular health conditions using hemodynamic pressure waveforms
US7927284B2 (en) * 2005-09-16 2011-04-19 Cardiac Pacemakers, Inc. Quantifying hemodynamic response to drug therapy using implantable sensor
US7792581B2 (en) * 2006-02-28 2010-09-07 Medtronic, Inc. Method and apparatus for treating diastolic heart failure
US8360983B2 (en) 2006-06-22 2013-01-29 Cardiac Pacemakers, Inc. Apnea type determining apparatus and method
US7678058B2 (en) * 2006-06-22 2010-03-16 Cardiac Pacemakers, Inc. Apnea type determining apparatus and method
US8271080B2 (en) * 2007-05-23 2012-09-18 Cardiac Pacemakers, Inc. Decongestive therapy titration for heart failure patients using implantable sensor
US8340750B2 (en) * 2007-07-19 2012-12-25 Medtronic, Inc. Mechanical function marker channel for cardiac monitoring and therapy control
US8211028B2 (en) * 2008-04-30 2012-07-03 Medtronic, Inc. System and method of determining arterial blood pressure and ventricular fill parameters from ventricular blood pressure waveform data
US8145293B2 (en) * 2008-06-16 2012-03-27 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Adaptive medical image acquisition system and method
US8200466B2 (en) 2008-07-21 2012-06-12 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method for tuning patient-specific cardiovascular simulations
US8328728B2 (en) 2008-08-22 2012-12-11 Pacesetter, Inc. Implantable hemodynamic monitor and methods for use therewith
WO2010027652A1 (en) * 2008-08-26 2010-03-11 Cardiac Pacemakers, Inc. Cardiac output estimation using pulmonary artery pressure
US9405886B2 (en) 2009-03-17 2016-08-02 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method for determining cardiovascular information
US8784310B2 (en) * 2009-07-02 2014-07-22 Cardiac Pacemakers, Inc. Vascular pressure sensor with electrocardiogram electrodes
US8315812B2 (en) 2010-08-12 2012-11-20 Heartflow, Inc. Method and system for patient-specific modeling of blood flow
US9008769B2 (en) 2012-12-21 2015-04-14 Backbeat Medical, Inc. Methods and systems for lowering blood pressure through reduction of ventricle filling
JP6353208B2 (ja) * 2013-10-18 2018-07-04 学校法人自治医科大学 生体情報管理装置、生体情報管理方法および生体情報管理プログラム
US9370662B2 (en) 2013-12-19 2016-06-21 Backbeat Medical, Inc. Methods and systems for controlling blood pressure by controlling atrial pressure
US10342982B2 (en) 2015-09-11 2019-07-09 Backbeat Medical, Inc. Methods and systems for treating cardiac malfunction
US10485658B2 (en) 2016-04-22 2019-11-26 Backbeat Medical, Inc. Methods and systems for controlling blood pressure
DE102018201030A1 (de) 2018-01-24 2019-07-25 Kardion Gmbh Magnetkuppelelement mit magnetischer Lagerungsfunktion
US11517740B2 (en) * 2018-03-15 2022-12-06 Tc1 Llc Methods for controlling a left ventricular assist device
DE102018206725A1 (de) 2018-05-02 2019-11-07 Kardion Gmbh Empfangseinheit, Sendeeinheit, Energieübertragungssystem und Verfahren zur drahtlosen Energieübertragung
DE102018206724A1 (de) 2018-05-02 2019-11-07 Kardion Gmbh Energieübertragungssystem und Verfahren zur drahtlosen Energieübertragung
DE102018206754A1 (de) 2018-05-02 2019-11-07 Kardion Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Temperatur an einer Oberfläche sowie Verwendung des Verfahrens
EP3897364A1 (en) 2018-12-21 2021-10-27 Medtronic, Inc. Acute heart failure monitoring and treatment
US11116456B2 (en) 2019-06-27 2021-09-14 Medtronic, Inc. Sensing for heart failure management
US11699551B2 (en) 2020-11-05 2023-07-11 Kardion Gmbh Device for inductive energy transmission in a human body and use of the device
JP7424423B1 (ja) 2022-07-20 2024-01-30 コニカミノルタ株式会社 動態画像解析装置、プログラム及び動態画像解析方法

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4429701A (en) * 1981-09-22 1984-02-07 Daniel Goor Method and apparatus for measuring the systemic vascular resistance of a cardiovascular system
US4664125A (en) * 1984-05-10 1987-05-12 Pinto John G Flow-occluding method for the diagnosis of heart conditions
EP0541338B1 (en) * 1991-11-04 1996-09-11 Cardiac Pacemakers, Inc. Implantable cardiac function monitor and stimulator for diagnosis and therapy delivery
US5368040A (en) * 1993-08-02 1994-11-29 Medtronic, Inc. Apparatus and method for determining a plurality of hemodynamic variables from a single, chroniclaly implanted absolute pressure sensor
IL107540A0 (en) * 1993-11-08 1994-02-27 Nevo Erez Method and apparatus for assessing cardiovascular performance
US5564434A (en) * 1995-02-27 1996-10-15 Medtronic, Inc. Implantable capacitive absolute pressure and temperature sensor
US5743267A (en) * 1995-10-19 1998-04-28 Telecom Medical, Inc. System and method to monitor the heart of a patient
US5758652A (en) * 1995-10-19 1998-06-02 Nikolic; Serjan D. System and method to measure the condition of a patients heart
US5626623A (en) * 1996-04-30 1997-05-06 Medtronic, Inc. Method and apparatus for optimizing pacemaker AV delay
US5819735A (en) * 1996-08-15 1998-10-13 Mansfield; Elizabeth A. Device and method for monitoring dietary intake of calories and nutrients
US6090047A (en) * 1996-11-04 2000-07-18 Johns Hopkins University, School Of Medicine Assessing cardiac contractility and cardiovascular interaction
US5904708A (en) * 1998-03-19 1999-05-18 Medtronic, Inc. System and method for deriving relative physiologic signals
JP3062474B2 (ja) * 1998-04-22 2000-07-10 充 高島 循環器系総合評価装置
US6045513A (en) * 1998-05-13 2000-04-04 Medtronic, Inc. Implantable medical device for tracking patient functional status
US6104949A (en) * 1998-09-09 2000-08-15 Vitatron Medical, B.V. Medical device
US6155267A (en) * 1998-12-31 2000-12-05 Medtronic, Inc. Implantable medical device monitoring method and system regarding same
US6309350B1 (en) * 1999-05-03 2001-10-30 Tricardia, L.L.C. Pressure/temperature/monitor device for heart implantation
JP2000333911A (ja) * 1999-05-25 2000-12-05 Nippon Colin Co Ltd 心機能監視装置
US6440078B1 (en) * 1999-07-23 2002-08-27 Roberto Curiel Method and system of determining cardiac contractility
JP3480703B2 (ja) * 1999-10-07 2003-12-22 株式会社志成データム 血行動態測定装置、血行動態測定方法および記録媒体
US6275707B1 (en) * 1999-10-08 2001-08-14 Motorola, Inc. Method and apparatus for assigning location estimates from a first transceiver to a second transceiver
ES2292634T3 (es) * 2000-12-21 2008-03-16 Alrise Biosystems Gmbh Procedimiento de transicion de fase inducida para la produccion de microparticulas que contienen agentes hidrofilos activos.
US6438408B1 (en) * 2000-12-28 2002-08-20 Medtronic, Inc. Implantable medical device for monitoring congestive heart failure
JP4674978B2 (ja) * 2001-02-01 2011-04-20 Cyberdyne株式会社 心機能評価装置
JP4680411B2 (ja) * 2001-04-26 2011-05-11 株式会社 タウザー研究所 動脈血圧測定方法および動脈血圧測定装置
JP3731071B2 (ja) * 2001-07-02 2006-01-05 関西ティー・エル・オー株式会社 血行動態測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004020193D1 (de) 2009-05-07
WO2004075745A1 (en) 2004-09-10
EP1599133A1 (en) 2005-11-30
CA2516948A1 (en) 2004-09-10
JP2006519055A (ja) 2006-08-24
US6887207B2 (en) 2005-05-03
EP1599133B1 (en) 2009-03-25
US20040167410A1 (en) 2004-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4611972B2 (ja) 心室圧測定値に基づいて心室後負荷を推定する方法及び装置
US7335161B2 (en) Techniques for blood pressure measurement by implantable device
EP1341439B1 (en) Apparatus for measurement of mean pulmonary artery pressure from a ventricle in an ambulatory monitor
US7794404B1 (en) System and method for estimating cardiac pressure using parameters derived from impedance signals detected by an implantable medical device
US8202224B2 (en) System and method for calibrating cardiac pressure measurements derived from signals detected by an implantable medical device
US9049995B2 (en) System and method for detecting pulmonary congestion based on stroke volume using an implantable medical device
US6915157B2 (en) Implantable medical device for assessing heart failure state from Mechanical Pulsus Alternans
US8594790B2 (en) System and method for monitoring a ventricular pressure index to predict worsening heart failure
US20030199779A1 (en) Estimation of stroke volume cardiac output using an intracardiac pressure sensor
US20150025397A1 (en) System and method for estimating cardiac pressure based on cardiac electrical conduction delays using an implantable medical device
US20080288013A1 (en) Pulmonary pressure monitoring
US7192399B2 (en) System and method for monitoring myocardial performance using sensed ventricular pressures
US20070043299A1 (en) Tracking progression of congestive heart failure via a force-frequency relationship
JP2004513713A (ja) 患者の身体に埋め込むための監視装置
US8135468B2 (en) Systems and methods for estimating left atrial pressure (LAP) in patients with acute mitral valve regurgitation for use by an implantable medical device
US20180021585A1 (en) Leadless medical system for quantifying ventricle to ventricle dyssynchrony

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100507

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100514

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100608

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100915

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101014

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4611972

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees