JP4611667B2 - 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置 - Google Patents

情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4611667B2
JP4611667B2 JP2004169074A JP2004169074A JP4611667B2 JP 4611667 B2 JP4611667 B2 JP 4611667B2 JP 2004169074 A JP2004169074 A JP 2004169074A JP 2004169074 A JP2004169074 A JP 2004169074A JP 4611667 B2 JP4611667 B2 JP 4611667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fingertip
finger
information input
image
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004169074A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005182744A (ja
Inventor
健爾 西
Original Assignee
健爾 西
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 健爾 西 filed Critical 健爾 西
Priority to JP2004169074A priority Critical patent/JP4611667B2/ja
Priority to PCT/JP2004/015474 priority patent/WO2005052778A1/ja
Priority to AT04792640T priority patent/ATE554439T1/de
Priority to US10/580,590 priority patent/US7688305B2/en
Priority to EP04792640A priority patent/EP1698964B1/en
Priority to TW093136234A priority patent/TWI272515B/zh
Publication of JP2005182744A publication Critical patent/JP2005182744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4611667B2 publication Critical patent/JP4611667B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/011Arrangements for interaction with the human body, e.g. for user immersion in virtual reality
    • G06F3/014Hand-worn input/output arrangements, e.g. data gloves
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/048Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI]
    • G06F3/0487Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI] using specific features provided by the input device, e.g. functions controlled by the rotation of a mouse with dual sensing arrangements, or of the nature of the input device, e.g. tap gestures based on pressure sensed by a digitiser
    • G06F3/0488Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI] using specific features provided by the input device, e.g. functions controlled by the rotation of a mouse with dual sensing arrangements, or of the nature of the input device, e.g. tap gestures based on pressure sensed by a digitiser using a touch-screen or digitiser, e.g. input of commands through traced gestures
    • G06F3/04886Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI] using specific features provided by the input device, e.g. functions controlled by the rotation of a mouse with dual sensing arrangements, or of the nature of the input device, e.g. tap gestures based on pressure sensed by a digitiser using a touch-screen or digitiser, e.g. input of commands through traced gestures by partitioning the display area of the touch-screen or the surface of the digitising tablet into independently controllable areas, e.g. virtual keyboards or menus
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2203/00Indexing scheme relating to G06F3/00 - G06F3/048
    • G06F2203/033Indexing scheme relating to G06F3/033
    • G06F2203/0331Finger worn pointing device

Description

本発明は、操作者の指に装着される情報入力器、情報入力器の収納装置、操作者の手元からその指動作の情報を取り込む情報入力装置、及び情報処理装置に関する。
バーチャルキーボードなどと呼ばれる情報入力システムが提案されている。これは、既存のキーボードを操作するのと同じキータッチ動作(キーボードデバイスを操作するときの動作)やポインティング動作(マウスなどのポインティングデバイスを操作するときの動作)をしている操作者から情報を取り込むものである。
この情報入力システムにおけるキータッチ動作中の指の運動の認識方法としては、以下の4種類がある。
(1)画像認識(特許文献1,非特許文献1など)
既存のキーボードと同サイズのスペース(仮想キーボード)上で操作者にキータッチ動作をさせ、そのときの手の画像をビデオ撮影し、取り込まれたビデオデータを解析して三次元的に手の外形を認識し、仮想キーボード上の各キーに対するキータッチの有無を認識する。
(2)音波又は光波照射(特許文献2など)
既存のキーボードと同サイズのスペース(仮想キーボード)上で操作者にキータッチ動作をさせ、各指に向けて複数の位置から音波又は光波を照射し、各指から戻る音波又は光波から各方向への各指の移動速度をドップラー効果の原理に基づき算出し、仮想キーボード上の各キーに対するキータッチの有無を認識する。
(3)タッチパネル使用
既存のキーボードと同サイズの特殊平面パネル(静電容量検出素子や磁界変化検出素子が設けられたパネル)上で操作者にキータッチ動作をさせ(必要に応じて指キャップ使用。)、その特殊平面パネル上の各キーに対するキータッチの有無を検出する。
(4)グローブ使用(特許文献1など)
発光素子、加速度センサ、指圧センサなどの電子部品が複数個設けられたグローブを操作者の手に装着してキータッチ動作をさせ、そのときの素子の出力に基づいてキータッチ動作を検知する。
特開平7−191791号公報 米国特許6614422号明細書 松井望,山本喜一,「バーチャルキーボード:ビデオ画像からの頑健な実時間指先検出の実現」,第3回プログラミングおよび応用のシステムに関するワークショップSPA2000オンライン論文集,日本ソフトウエア科学会,2000年3月21日,セッション8:データベースとアプリケーション
しかし、(1),(2),(3),(4)の認識方法の技術にはそれぞれ問題がある。このため、これらのうち何れかの認識方法を組み合わせた手法も実験室レベルで検討されているが、まだ実用化には至っていない。以下、それぞれの問題を順に説明する。
先ず、(1),(2),(3)の問題は、省スペース化できないことにある。すなわち、キーボードは不要であるものの、キーボードを設置するのと同じだけのスペースが必要である。
さらに、(1)には、応答時間が長大という別の問題もある。応答時間に対する要求は、150ms又はそれ以下である(なぜなら、人間のキータッチ動作の周波数は速い人で10Hzほどであり、ビデオデータの取り込み周波数は25〜60Hzほどかかる。)。にも拘わらず、(1)は画像からノイズ部分と有意なデータの部分とを峻別するために複雑な三次元画像解析が必要であり、この要求を満たすことは難しい。また、仮に応答時間の長大化を許容したとしても、二次元画像から三次元情報を抽出(推測)するというこの原理は、認識精度が低いという問題もある。
一方、(4)の問題は、キータッチ動作への制約が大きいことにある。グローブに設けられた電子部品への電力供給のため、手に有線配線を施す必要があるが、グローブ周辺の機構が複雑になり、キータッチ動作への制約が生じる。また、認識精度向上のために電子部品の点数を増加させると、その制約は大きくなる。また、有線配線を省略してバッテリーを装備することもできるが、グローブの重量が嵩むので、重さの制約が大きくなる。特に、加速度センサや指圧センサは構造が複雑でありしかも重いので、これらを電子部品として用いた場合、問題は顕著である。
そこで本発明は、省スペース化が可能であり、かつキータッチ動作への制約が少ない情報入力器を提供することを目的とする。
また、本発明は、本発明の情報入力器に好適な収納装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、本発明の情報入力器を的確に利用した情報入力装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、本発明の情報入力装置に好適な情報処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、情報入力に要するスペースの削減を可能とする情報処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、情報入力器の取り扱いを容易とする収納装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の情報入力器は、再帰反射性を有する単数又は複数の反射部材が設けられた反射部と、前記反射部を操作者の指に対し装着する装着具と、前記指の指先に印加された指圧に応じて前記反射部の反射率分布を変化させる変化機構とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の情報入力器は、請求項1に記載の情報入力器において、前記変化機構は、前記反射部の少なくとも一部を遮蔽/開放することを特徴とする。
請求項3に記載の情報入力器は、請求項2に記載の情報入力器において、前記反射部には、複数の再帰反射性を有する反射部材が並べて設けられており、前記変化機構は、前記複数の再帰反射性を有する反射部材のうち少なくとも1つを遮蔽/開放することを特徴とする。
請求項4に記載の情報入力器は、請求項3に記載の情報入力器において、前記反射部には、3以上の複数の再帰反射性を有する反射部材が並べて設けられており、前記変化機構は、前記複数の再帰反射性を有する反射部材のうち2以上の再帰反射性を有する反射部材によって挟まれた少なくとも1つの再帰反射性を有する反射部材を遮蔽/開放することを特徴とする。
請求項5に記載の情報入力器は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の情報入力器において、前記反射部材を構成する各反射面のうち少なくとも1つは、入射光の波面の形状に対して反射光の波面の形状を変形させる反射型回折光学面であることを特徴とする。
請求項6に記載の情報入力器は、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の情報入力器において、前記反射部材は、前記指の種類を示す識別マークを兼ねていることを特徴とする。
請求項7に記載の情報入力器は、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の情報入力器において、前記反射部には、互いに姿勢の異なる少なくとも2種類のコーナー状反射面が設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の情報入力器は、請求項7に記載の情報入力器において、前記反射部には、配置角度の差θが0°<θ<90°の式を満たす少なくとも2種類の前記コーナー状反射面が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の情報入力器は、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の情報入力器において、前記装着具は、前記反射部を前記操作者の指に対し固定するストッパー機構と、前記反射部を前記操作者の指から開放する開放機構とを有することを特徴とする。
請求項10に記載の収納装置は、請求項9に記載の情報入力器を収納する収納室と、前記情報入力器の前記ストッパー機構を駆動する手段と、前記情報入力器の前記開放機構を駆動する手段とを備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の収納装置は、操作者の複数の各指に個別に装着される請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の複数の情報入力器を個別に収納する収納室と、前記複数の情報入力器の収納の有無を個別に検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
請求項12に記載の収納装置は、請求項10又は請求項11に記載の収納装置において、顔面追従型ディスプレイに設けられていることを特徴とする。
請求項13に記載の情報入力装置は、請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の情報入力器を装着した操作者の手元を照明光で照明する照明光学系と、前記操作者の手元から前記照明光の反射光を導光して前記反射部の像を所定位置に形成する光学系と、前記所定位置の画像を撮像する二次元受光素子とを備えたことを特徴とする。
請求項14に記載の情報処理装置は、請求項13に記載の情報入力装置に適用され、前記二次元受光素子が取得した画像上の前記反射部の像の位置及び輝度分布に基づきその二次元受光素子上の座標で前記操作者の指先動作を認識する制御部を備えたことを特徴とする。
請求項15に記載の情報処理装置は、請求項14に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記指先動作と共に、前記指の種類を認識することを特徴とする。
請求項16に記載の情報処理装置は、請求項14又は請求項15に記載の情報処理装置において、前記制御部は、少なくとも、前記指先の位置の認識をしてから、前記指圧の有無の認識を行うことにより前記指先動作の認識を行うことを特徴とする。
請求項17に記載の情報処理装置は、請求項14〜請求項16の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記制御部は、キーボードデバイスのキートップ配列を示すキーボードイメージを外部又は内部のディスプレイに対し表示すると共に、前記二次元受光素子上の前記指先の位置を前記ディスプレイ上の座標に座標変換しつつ前記指先動作を示す指先イメージをそのディスプレイ上にリアルタイムで表示し、前記操作者から所定の合図がなされるまでの期間は、前記指先の位置を前記ディスプレイ上の基準座標に変換する座標変換を採用し、前記操作者から所定の合図がなされてからは、その合図がなされたタイミングにおける前記指先の位置を前記ディスプレイ上の前記基準座標に変換する座標変換を採用することを特徴とする。
請求項18に記載の情報処理装置は、請求項17に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記情報入力装置を介して前記操作者から前記所定の合図を受け付けることを特徴とする。
請求項19に記載の情報処理装置は、請求項17又は請求項18に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記キーボードイメージのうち前記指先イメージと少なくとも位置が重畳するキーを、他のキーとは異なる色で表示することを特徴とする。
請求項20に記載の情報処理装置は、請求項19に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記キーの表示色を、前記指先に指圧が印加されたタイミングで変化させることを特徴とする。
請求項21に記載の情報処理装置は、請求項17〜請求項20の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記ディスプレイが表示する表示領域には、前記キーボードイメージが表示されるべき特殊フィールドの他に、外部から入力された画像及び/又は文字が表示されるべき一般フィールドが確保されており、前記制御部は、前記指先イメージが前記一般フィールドに表示されるときには、前記指先イメージに加え又はその指先イメージに代えて、その指先の位置にポインティングデバイスのポインタイメージを表示することを特徴とする。
請求項22に記載の情報処理装置は、請求項17〜請求項21の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記制御部は、複数の指先の前記指先動作を認識した場合、前記操作者から所定の合図がなされるまでの期間は、特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の基準座標に変換される座標変換を各指先の位置の座標変換に採用し、前記操作者から所定の合図がなされてからは、その合図がなされたタイミングにおける前記特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の前記基準座標に変換される座標変換を各指先の位置の座標変換に採用することを特徴とする。
請求項23に記載の情報処理装置は、請求項17〜請求項22の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記制御部は、左右の手の前記指先動作を認識した場合、前記座標変換を、左右の手について独立して行うことを特徴とする。
請求項24に記載の情報処理装置は、操作者の左右の指動作の情報を取得する情報入力装置に適用され、かつその情報を処理する制御部を備えた情報処理装置であって、前記制御部は、キーボードデバイスのキートップ配列を示すキーボードイメージを外部又は内部のディスプレイに対し表示すると共に、前記操作者の左右の手元上の各指先の位置を前記ディスプレイ上の座標に座標変換しつつ前記指先動作を示す指先イメージをそのディスプレイ上にリアルタイムで表示し、前記操作者から所定の合図がなされるまでの期間は、左の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の左の基準座標に変換される座標変換を前記左の各指先の位置の座標変換に採用すると共に、右の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の右の基準座標に変換される座標変換を前記右の各指先の位置の座標変換に採用し、前記操作者から所定の合図がなされてからは、その合図がなされたタイミングにおける前記左の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の前記左の基準座標に変換される座標変換を前記左の各指先の位置の座標変換に採用すると共に、その合図がなされたタイミングにおける前記右の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の前記右の基準座標に変換される座標変換を前記右の各指先の位置の座標変換に採用することを特徴とする。
請求項25に記載の収納装置は、操作者の複数の指に個別に装着される複数の情報入力器を個別に収納する収納室と、前記複数の情報入力器の収納の有無を個別に検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
請求項26に記載の収納装置は、請求項25に記載の収納装置において、前記情報入力器を前記操作者の指に対し装着する手段と、前記情報入力器を前記操作者の指から離脱する手段とを更に備えたことを特徴とする。
請求項27に記載の収納装置は、請求項25又は請求項26に記載の収納装置において、顔面追従型ディスプレイに設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、省スペース化が可能であり、かつキータッチ動作への制約が少ない情報入力器が実現する。
また、本発明によれば、本発明の情報入力器に好適な収納装置が実現する。
また、本発明によれば、本発明の情報入力器を的確に利用した情報入力装置が実現する。
また、本発明によれば、本発明の情報入力装置に好適な情報処理装置が実現する。
また、本発明によれば、情報入力に要するスペースの削減を可能とする情報処理装置が実現する。
また、本発明によれば、情報入力器の取り扱いを容易とする収納装置が実現する。
以下、本発明の実施形態を図を用いて説明する。
本実施形態は、本発明の情報入力器、情報入力システム、収納装置、情報処理装置が適用された顔面追従型画像表示システムの実施形態である。
図1に示すように、この顔面追従型画像表示システムには、画像を表示するディスプレイ(請求項におけるディスプレイ、収納装置、顔面追従型ディスプレイに対応。)17、操作者の左右の各指先に装着可能な指クリップ(請求項における情報入力器に対応。)111,112,113,114,115、操作者の左右の手元の像を撮像する指先検出装置(請求項における情報入力装置に対応。)12、ディスプレイ17及び指先検出装置12を支持する機構(床に設置された伸縮可能なポール14、複数の関節を有した伸縮・回動可能な振動防止型のアーム15、15’、カウンターバランス部16などからなる)、汎用の外部機器2、各部の統制を図る主制御部(請求項における情報処理装置に対応。)13などが配置される。
操作者は、ソファなどに楽な姿勢で座っており、左右の手をソファの肘掛けの上などに置いている。左右の手の親指、人差し指、中指、薬指、小指の各指先にそれぞれ指クリップ111,112,113,114,115が装着されている。操作者は、指クリップ111,112,113,114,115を装着したままキータッチ動作やポインティング動作をすることができる。
ディスプレイ17には、ヘッドホン17Hやマイクロホン17Mが弾性部材や板バネなどにより設けられる。ヘッドホン17Hは、操作者の顔面をディスプレイ17で柔らかく覆う働きをしている。
指先検出装置12には、操作者の手元の像を形成するための光学系(詳細は後述)が備えられる。
アーム15、アーム15’は、共通のポール14にそれぞれ取り付けられ、ディスプレイ17、指先検出装置12をそれぞれ支持する。
アーム15の各関節部は、操作者の頭部の姿勢や位置の変化に応じて、ディスプレイ17が追従する機構となっている。
アーム15’の各関節部は、指先検出装置12に与えられた外力に応じて、その指先検出装置12の位置及び姿勢を変化させるよう動作する。よって、指先検出装置12の位置及び姿勢は、操作者によって自在に変更可能である。
カウンターバランス部16は、所謂ウェイトフリーバランサであり、その重量及び取り付け位置が最適化され、ディスプレイ17の重量をキャンセルする働きをする。よって、頭部の姿勢や位置が変化しても操作者はディスプレイ17の重量感を感じなくて済む。したがって、ディスプレイ17が重量物であってもよい。
主制御部13は、ディスプレイ17、指先検出装置12、及び汎用の外部機器2に対し電気的に接続された回路基板などからなり、ポール14の架台部分などの比較的振動の少ない箇所に設置されている。
汎用の外部機器2は、DVDプレーヤ、ビデオプレーヤ、テレビジョン受像機、コンピュータ、テレビゲーム機など、表示用の画像を生成することのできる汎用機器のうち操作者(ユーザ)の所望するものである。以下、汎用の外部機器2をコンピュータ2として説明する。
コンピュータ2の入出力端子(以下、キーボード端子、マウス端子、画像端子とする。)は、主制御部13に接続される。
主制御部13は、コンピュータ2の画像端子から表示用の画像(以下、「コンピュータイメージ」という。)を取り込み、そのコンピュータイメージをディスプレイ17に適した画像に変換してそのディスプレイ17に入力する。
また、主制御部13は、指先検出装置12からの出力信号に基づき、操作者のキータッチ動作(キーボードデバイスを操作するときの動作)やポインティング動作(マウスを操作するときの動作)を認識し、それらの動作によって表される操作者からの入力情報をコンピュータ2に適した信号に変換し、入力する。
また、主制御部13は、キーボードのキートップ配列を示すキーボードイメージやマウスのポインタイメージを生成し、それらイメージをコンピュータイメージと共にディスプレイ17に入力する。
ディスプレイ17には、このキーボードイメージやポインタイメージ、及びコンピュータイメージが表示される。主制御部13は、それらのイメージに、キータッチ動作やポインティング動作の様子をリアルタイムで反映させる(詳細は後述)。
よって、操作者は、ディスプレイ17に表示された画像を目視しながら実際のキーボードを使用している感覚でキータッチ動作やポインティング動作をするだけで、所望する情報を誤り無く入力することができる。
なお、操作者は、指先検出装置12,ディスプレイ17を動かして、例えば図2のような使用形態をとることもできる。
この使用形態では、操作者はベッドに横たわっている。このように、リラックスした姿勢をとることも可能である。
しかも、本実施形態は、実際のキーボードを要さず、左右の手の配置位置への自由度が大きいので、操作者は両手を腹の上、又は図2に示すごとく両脇腹の横などに置くことができ、リラックスした姿勢のまま情報入力をすることができる。
なお、指先検出装置12の位置及び姿勢は、これら左右の手が指先検出装置12によって確実に捉えられるようセットされる。
ところで、図1から図2のように操作者の姿勢が変更される場合や、操作者が顔面の位置や方向が変化する場合には、ディスプレイ17とアーム15との位置関係が変化する。
次に、そのディスプレイ17とアーム15との位置関係の変化について図3に基づき詳細に説明する。
上述したように、アーム15は伸縮可能である。また、アーム15とディスプレイ17との取り付け箇所は、ディスプレイ17の重心である。また、この取り付け箇所は、図3に示すように、ユニバーサルジョイントとなっている。
先ず、図3(a)の矢印の方向へのアーム15の伸縮によって、操作者が首の高さを変化させる方向にディスプレイ17が移動可能である。
また、図3(b)の矢印の方向へのユニバーサルジョイントの回動によって、操作者が首を傾げる方向に、ディスプレイ17が回動可能である。少なくともその回動範囲は、操作者が首を傾げるときの角度範囲だけ確保される。
また、図3(c)の矢印の方向へのアーム15の回動によって、操作者が左右を向く方向に、ディスプレイ17が回動可能である。その回動範囲は、少なくとも操作者が左右を向くときの角度範囲だけ確保される。
また、図3(d)の矢印の方向へのユニバーサルジョイントの回動によって、操作者が頷く方向にディスプレイ17が回動可能である。因みに、この方向への回動範囲は、操作者が頷くだけでなく図1の状態から図2の状態へと変化できるよう、十分に大きく(90°程度)とられる。ディスプレイ17には、各方向への回動時のアーム15の軌跡に沿って「堀」が設けられている。
なお、アーム15とディスプレイ17との取り付け箇所と、ディスプレイ17の重心との関係などは、この説明された内容に限定されない。例えば、ディスプレイ17を見て操作者が激しい動きをすることが予想される場合、ディスプレイ17の重心を、操作者の近くに来るようにして、ディスプレイ17とアーム15との取り付け箇所から敢えてずらしてもよい。
次に、ディプレイ17内の光学系について図4、図5、図6、図7に基づき説明する。
この光学系は、例えば図4に示すように、液晶表示素子17f,17f’の虚像を操作者の眼から十分な遠隔位置に形成し、かつ広視野角(例えば、±60°)を実現するよう設計されている。因みに、虚像が遠隔位置に形成されれば、たとえ操作者がその虚像を長時間目視し続けても、眼が疲労することが少ないので、視力低下を防止できる。
因みに、図4に示すこの光学系は、特願2002−313466に開示された光学系であるので、以下、概要のみ説明する。
この光学系には、接眼光学系17aR,17aL,ズーム光学系(レンズ群17bR,17bL,17c,17c’,17d,17d’,17e,17e’),液晶表示素子17f,17f’,プリズム17p、スクリーンなどが備えられる。
一方の液晶表示素子17fには主制御部13から図5(a)に示すようなコンピュータイメージが入力され、他方の液晶表示素子17f’には主制御部13から図5(b)に示すようなキーボードイメージが入力される。
コンピュータイメージは、図5(a)に示すように、視野の上部に相当する第1フィールド(請求項における特殊フィールドに対応。)F1に配置され、キーボードイメージは図5(b)に示すように、視野の下部に相当する第2フィールド(請求項における一般フィールドに対応。)F2に配置される。
一方の液晶表示素子17fから射出した光(コンピュータイメージを眼の網膜に結像するための光)は、レンズ群17e,レンズ群17d,レンズ群17cを経由した後にプリズム17pにて分離され、2つのレンズ群17bR,17bL,2つの接眼光学系17aR,17aLを個別に経由して左右の眼に導光される。
他方の液晶表示素子17f’から射出した光(キーボードイメージを眼の網膜に結像するための光)は、レンズ群17e’,レンズ群17d’,レンズ群17c’を経由した後にプリズム17pにて分離され、2つのレンズ群17bR,17bL,2つの接眼光学系17aR,17aLを個別に経由して左右の眼に導光される。
よって、操作者の眼には、図5(c)に示すように、コンピュータイメージとキーボードイメージとが上下に並ぶ表示画像が見える。
主制御部13(図1参照)は、表示画像における第1フィールド上の各位置と第2フィールド上の各位置とを共通の座標系で管理する。
因みに、液晶表示素子17f’の表示サイズを第2フィールド一杯に相当するサイズよりも小さいものを採用すると共に、その分だけ、その液晶表示素子17f’の射出光路の拡大倍率(ズーム倍率)を、液晶表示素子17fの射出光路の拡大倍率(ズーム倍率)よりも高く設定すれば、細密に表示すべきコンピュータイメージを細密に、粗く表示しても差し支えないキーボードイメージを粗くそれぞれ表示することができる。このようにすれば、液晶表示素子を低コストにすることができる。
また、液晶表示素子17f,17f’から射出された光によって構成される像は、17e,17d,17cからなるレンズ群や、17e’,17d’,17c’からなるレンズ群によるズーム倍率の変更により、それぞれ独立にその大きさが変えられるので、使用者の様々な要望に応じて像を投影することができる。
なお、この場合も、それら設定された拡大倍率が既知であれば、主制御部13は、第1フィールド上の各位置と第2フィールド上の各位置とを共通の座標系で管理することができる。
なお、表示画像上には、図6に示すように、キーボードイメージと同様に、他の操作ボタンイメージ(CADシステムにおけるCADキーなど)が表示されてもよい。
また、ここでは、コンピュータイメージとキーボードイメージとの重畳(統合)がディスプレイ17内の光学系(ここではプリズム17p)にて図られたが、主制御部13による画像処理にて図られてもよい。その場合、光学系は図4に示したものよりも簡略化可能である。
また、図4に示す光学系がディスプレイ17に搭載される際には、例えば図7に示すように適宜、光路が折りたたまれて配置される。なお、図7では、操作者の左側から見た光学系、つまり左眼用の光学系しか図示していない。
光路配置の際には、上述したアーム15の運動(図3参照)に必要なスペースがそのディスプレイ17の内部に確保される。また、光学系の重心位置がなるべく接眼光学系の17aR,17aLの近くになるように光路配置される。
このように重心位置を操作者の首の位置に近づければ、首を回転中心とした顔面の動きに追従するディスプレイ17の慣性が小さくなるので、その追従をスムーズにすることができる。
次に、指先検出装置12の構成、及び指先検出装置12と指クリップ111,112,113,114,115との関係について図8に基づき詳細に説明する。なお、図8では、一方の手の各指に装着された指クリップ111,112,113,114,115のみを示したが、他方の手の各指にも同様の指クリップ111,112,113,114,115が装着される。
指先検出装置12には、図8に示すように、照明光学系12a、ハーフミラー12b、絞り12e、色フィルタ12f、投影レンズ12c、射出窓12h、二次元受光素子12d、指先検出装置12の各部の制御及び簡単な信号処理(A/D変換処理など)のために用意された回路12iが備えられる。この指先検出装置12からの出力信号(二次元受光素子12dからの出力信号)は、回路12iを介して主制御部13(図1参照)に与えられる。
指クリップ111,112,113,114,115において各指先の爪上に相当する各箇所には、反射素子基板(請求項の反射部に対応。)11B1,11B2,11B3,11B4,11B5がそれぞれ設けられている。
反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5は、互いに垂直な3枚の反射面(コーナー状反射面)からなるコーナーキューブ11Cを、そのコーナーを爪側に向けた姿勢で基板上に設けてなる。
このコーナーキューブ11Cとしては、図8の右側に拡大して示すように3つの内面11rがそれぞれ反射面となったプリズムからなるコーナーキューブの他、3枚の金属反射面からなるコーナーキューブ、微小コーナーキューブの集合体からなるコーナーキューブなど、何れのコーナーキューブをも適用可能である。
また、このようなコーナーキューブの他にも、特開昭55−75938号公報に開示されているガラス球状体が分散された再帰反射性を有する反射部材を使用することもできる。なお、本実施形態では、コーナーキューブを使用した場合を例として説明を進める。
指先検出装置12において、照明光学系12aが出射する照明光(単色光である。)は、ハーフミラー12bを透過して拡散しつつ射出窓12hを透過し、指クリップ111,112,113,114,115が装着された操作者の手元(図8では一方の手元となっているが、実際には両方の手元)を一括して照明する。
左右の各指クリップ111,112,113,114,115に設けられた各コーナーキューブ11Cは、どのような角度で照明光が入射したとしても、その入射光を図8の右側に拡大して示すように、反対方向に(逆平行に)反射する。
各コーナーキューブ11Cで反射した照明光は、ハーフミラー12bに再入射し、ハーフミラー12bにて反射して絞り12e、色フィルタ12f、投影レンズ12cを順に通過して二次元受光素子12dに入射する。
ここで、絞り12eは、照明光の射出位置と略共役な位置にあり、コーナーキューブ11Cで反射した照明光以外の余分な光をカットする。また、色フィルタ12fは、照明光と同じ波長以外の光をカットする。投影レンズ12cは、操作者の手元の像を二次元受光素子12d上に形成する。
よって、コーナーキューブ11C以外の面、例えば操作者の指、反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5の基板表面などで反射した光(拡散光)は、二次元受光素子12d上に殆ど結像しない。
したがって、その二次元受光素子12d上に明確に結像するのは、各反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5上の各コーナーキューブ11Cの像(以下、「コーナーキューブ群の像」という。)となる。
主制御部13(図1参照)は、指先検出装置12からの出力信号に基づき、このコーナーキューブ群の像を認識することができる。
なお、以上の指先検出装置12の位置及び姿勢は、その指先検出装置12から射出する照明光が、左右の手に装着された各反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5の全体を照明できるように操作者によって予め調整される。
但し、照明の角度は、真上からよりも、なるべく斜めからであることが好ましい。このようにすれば、手の表面などが照明光束に対し正対する可能性が少なくなり、強度の高い余分な正反射光が二次元受光素子12dに入射する可能性も少なくなり、その結果、二次元受光素子12dのS/Nが高まる。
また、前述したように、指先検出装置12の位置及び姿勢は、アーム15’によって自在に変更できるので、必要な照明光の光路から障害物(操作者の頭部、操作者の肘など)を確実に排除することができる。
次に、反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5の光学系部分について図9、図10、図11に基づき詳細に説明する。なお、図9、図10には、各要素のうち光学系部分以外(機構部分)の図示を省略した(機構部分については後述。)。また、図9、図10には、左手用の各指クリップ111,112,113,114,115に設けられた反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5しか示していないが、右手用の指クリップ111,112,113,114,115にも同様の反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5が設けられる。
反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5のそれぞれには、図9に示すように、操作者から見て横方向に3つ以上の複数(ここでは3つ)のコーナーキューブ11Cが並べられる。
また、反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5のそれぞれには、図9に示すように、それぞれシャッタ部材(遮光板である。請求項における変化機構に対応。)11Sが設けられる。
或る反射素子基板11Biの指先に指圧が印加されると、その反射素子基板11Biに設けられたシャッタ部材11Sは、その反射素子基板11Biの中央に配置されたコーナーキューブ11Cを遮蔽する。その印加が終わると、再びそのコーナーキューブ11Cを開放する(その遮蔽/開放に関わる機構については後述)。
例えば、左手の中指の指先にのみ指圧が印加されると、図9の状態から図10の状態へと変化し、印加が終わると、図9の状態から図10の状態へと変化する。
このように、或る指の指先に印加された指圧に応じて、その指に対応する反射素子基板11Biの反射率分布が変化すると、二次元受光素子12d上に形成されるコーナーキューブ群の像も、例えば図11の(a)の状態から図11の(b)の状態へと変化する。よって、主制御部13は、コーナーキューブ群の像から、各指に印加された指圧の有無を認識することができる。
また、遮蔽/開放の対象が、2以上のコーナーキューブ11Cによって挟まれたコーナーキューブ11C(ここでは、2つのコーナーキューブ11Cによって挟まれた中央のコーナーキューブ11C)に選定されているので、指圧が印加されたときのコーナーキューブ群の像(図11(b))と、障害物が照明光の光路を遮ったときのコーナーキューブ群の像(図11(c))とが確実に異なるものとなる。よって、主制御部13は、指圧の印加された状態と障害物が光路を遮った状態とをコーナーキューブ群の像から峻別することができる。
因みに、反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5のサイズは指の爪程度であり、コーナーキューブ11Cは、それら反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5よりも十分小さく、かつコーナーキューブ11Cの配置間隔は十分に小さいので、よほど小さな障害物(コーナーキューブ11Cの配置間隔よりも小さい障害物)でない限りは、峻別が可能である。
また、図9に示すように、横方向の両端の2つのコーナーキューブ11Cの間隔Lは、各反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5の間で(つまり、各指の間で)互いに異なる値L1,L2,L3,L4,L5に設定されている。
このように各指の間でコーナーキューブ11Cの分布が相違していれば、仮に各指の配置順が「小指、薬指、中指、人差し指、親指の順」でなかったとしても、主制御部13は、コーナーキューブ群の像から、各指をそれぞれ識別することができる。
また、図9に示すように、反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5のそれぞれにおいては、左右の一方の側のみ(ここでは左側のみ)、コーナーキューブ11Cが縦方向に2つ並べられる。
このように、各反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5におけるコーナーキューブ11Cの分布(反射面の分布)を左右非対称にしておけば、隣接する指同士が近づいてしまったとき(図11(d))などにも、主制御部13は、コーナーキューブ群の像から、隣接する指同士の境界を認識することができる。
次に、上述した指先検出装置12の変形例(指先検出装置12’,12”),コーナーキューブ11Cの変形例(コーナーキューブ11C’),反射素子基板11Bの変形例(反射素子基板11B’)について図12、図13、図14、図15に基づき順に説明する。
図12は、指先検出装置12’の構成図である。なお、図12においては、図8に示した指先検出装置12における要素と同じ要素には同一の符号を付した。また、図12では簡単のため、各コーナーキューブ11Cを1面の反射面として示した。また、図12では、或る2つのコーナーキューブ11C上の或る点に集光する光束のみを示した。
指先検出装置12’の照明光学系12a’は、発光LED等に代表される有限光源と、その有限光源からの射出光束を均一化する光学系とを備える(なお、その有限光源及び光学系の大きさ、及び、コーナーキューブ11Cまでの距離により、集光する光束の照明NAが決定される。)。
投影レンズ12c’、絞り12e、色フィルタ12fは、照明光学系12a’の射出位置と略共役な位置(集光位置)に挿入される。
この集光位置に挿入された投影レンズ12c’の曲率半径を最適化すれば、各光束の主光線を偏向することなく、コーナーキューブ11Cにて反射した光束を所望の位置の二次元受光素子12d上に結像させることができる。また、投影レンズ12c’の挿入位置の集光位置に対する位置の差を最適化すれば、その二次元受光素子12d上に形成される像のサイズ(コーナーキューブ群のサイズ)を、所望のサイズに設定することができる。したがって、この指先検出装置12’は、光学設計の自由度が高い。
図13は、指先検出装置12”の構成,及びコーナーキューブ11C’の構成を示す図である。
図13においては、図8に示した指先検出装置12における要素と同じ要素には同一の符号を付した。また、図13では簡単のため、コーナーキューブ11C’を1面の反射面として示した。また、図13では、或る2つのコーナーキューブ11C’に入射する光束のみを示した。
指先検出装置12”の照明光学系12a”は、コヒーレンス性が高く、かつ平行光束化された照明光束を射出する光源(固体レーザ等に代表される。)と、その照明光束を拡散する凹レンズとを備える。
また、この指先検出装置12”においては投影レンズが省略されている。その代わりに、コーナーキューブ11C’の少なくとも1面11r’が、反射型回折光学面(DOE面)となっている。
この指先検出装置12”から射出する照明光束は、コーナーキューブ11C’上では略平行な光束となり、コヒーレンス性が高い。
この照明光束は、コーナーキューブ11C’の反射型回折光学面11r’においてその波面が変換され、その後、ハーフミラー12b、絞り12e、色フィルタ12fを介して二次元受光素子12d上に入射する。
その反射型回折光学系11r’の回折パターンさえ最適化すれば、所望の位置に配置された二次元受光素子12d上にコーナーキューブ11C’の像を結像させることができる。
さらに、その回折パターンの変形により、コーナーキューブ11C’の像を、所望の形状、例えば図14に示すような矩形状にすることもできる。
つまり、回折パターンの変形により、二次元受光素子12d上に形成されるコーナーキューブ群の像を、認識し易い所望の形状に最適化することができる。このようにすれば、主制御部13は、認識を高速に行うことができる。
図15は、反射素子基板11B’を説明する図である。
前述した反射素子基板11B(図9参照)上においては、指の左右のコーナーキューブ11Cの数に差異が与えられているが、この反射素子基板11B’においては、コーナーキューブ11Cの配置方向に差異が与えられている(図15(a))。
このように配置方向に差異が与えられた場合にも、反射素子基板11B上のコーナーキューブ11Cの分布(反射面の分布)は左右非対称になる。因みに、このときに二次元受光素子12d上に形成されるコーナーキューブ群の像は、図15(b)のようになる。
なお、左右のコーナーキューブ11Cのサイズに差異を与えることによって、反射素子基板11B上のコーナーキューブ11Cの分布(反射面の分布)を左右非対称にしてもよい。
次に、指クリップ111,112,113,114,115の機構部分を図16に基づき説明する。
図16(a),(b)は、指クリップ111,112,113,114,115のシャッタ部材11Sに関わる機構部分を示す概略断面図である。なお、左右の各指クリップ111,112,113,114,115の間では、その機構部分に相違が無いので、ここでは一括して(識別用の添え字を省略して)説明する。
指クリップ11には、上述したコーナーキューブ11C及びシャッタ部材11Sを設け、かつ指の爪側に配置される板状の反射素子基板11B、指の腹側を覆う駆動架台11a4、駆動架台11a4と指との間に配置される微小板状の接触板11a5、接触板11a5と駆動架台11a4との間に介設されるバネ11a6などが備えられる。バネ11a6の伸縮方向は、駆動架台11a4と接触板11a5との間隔が変化する方向である。
さらに、反射素子基板11Bには、シャッタ部材11Sを移動可能にするために、バネ11a1、バネ抑え部11a8が設けられる(請求項における変化機構に対応。)。
シャッタ部材11Sの移動方向(図9←→図10のようにコーナーキューブ11Cを遮蔽/開放する方向)の一端は、バネ11a1を介してバネ抑え部11a8に連結され、バネ抑え部11a8が、反射素子基板11Bの基板上に固定される。バネ11a1の伸縮方向は、シャッタ部材11Sの移動方向である。これらバネ11a1,バネ押さえ部11a8は、コーナーキューブ11Cを遮ることのないよう配置される。
さらに、シャッタ部材11Sの他端と、駆動架台11a4の指先側の端部とは、滑車11a2及び糸状の連結子11a3からなる機構により連結されている。この機構は、シャッタ部材11Sの移動方向を制御する。
また、これら反射素子基板11Bの反指先側、及び駆動架台11a4の反指先側にはそれぞれ指先の付け根(例えば、第1関節の近傍)を柔らかく抑えるためのゴム部11cが設けられている。これらゴム部11cは、後述するストッパー機構によって、指を挟む方向に付勢されている。よって、指クリップ11は指先に固定される。
さて、この指クリップ11を装着した指先の腹に外部から圧力(本明細書では、この外力を「指圧」と称している。)が印加されていないとき、指クリップ11は、図16(a)に示す状態となる。
このとき、バネ11a6は伸張し、接触板11a5と駆動架台11a4との間隔は広く確保される。このとき駆動架台11a4と反射素子基板11Bとの間隔も広く確保され、連結子11a3は引っ張られた状態である。また、バネ11a1は伸張しており、シャッタ部材11Sは、コーナーキューブ11Cから外れた位置に配置される(予め、この状態でシャッタ部材11Sは位置決めされる。)。よって、コーナーキューブ11Cは開放される。
一方、この指クリップ11を装着した指先に指圧が印加されているとき、指クリップ11は、図16(b)に示す状態となる。
このとき、バネ11a6は圧縮され、接触板11a5と駆動架台11a4との間隔は縮小する。このとき駆動架台11a4と反射素子基板11Bとの間隔も縮小されるので、連結子11a3は緩められる。バネ11a1はそれに応じて圧縮され、シャッタ部材11Sは、コーナーキューブ11C上に配置される。よって、コーナーキューブ11Cは遮蔽される。
次に、指クリップ111,112,113,114,115のストッパー機構を図17に基づき説明する。
図17(a),(b)は、指クリップ111,112,113,114,115のストッパー機構を示す概略断面図である。なお、各指クリップ111,112,113,114,115の間では、そのストッパー機構部分に相違が無いので、一括して(識別用の添え字を省略して)説明する。
ストッパー機構には、反射素子基板11B側のゴム部11cに固定された連結棒11d1、固定架台11a4側のゴム部11cに固定された連結棒11d2が備えられる。
また、連結棒11d1と連結棒11d2とは、共通の回動軸11d7に連結されている。よって、連結棒11d1と連結棒11d2とはその回動軸11d7の周りに回動可能である。
また、連結棒11d1と連結棒11d2との間にはバネ(請求項における開放機構に対応。)11d9が設けられている。
また、連結棒11d1の連結部と固定部との間の箇所と、連結棒11d2の連結部と固定部との間の箇所とは、連結されている。
その連結部分には、鋸状の複数の微小突出部を有したストッパー棒11d4とそのストッパー棒11d4に噛み合う鍵部11d6とが設けられる。
ストッパー棒11d4は、一方の連結棒11d2に設けられた回動軸11d5の周りに回動可能である。鍵部11d6は、他方の連結棒11d1に固定される。
また、ストッパー棒11d4と連結棒11d1との間には、鍵部11d6と、鋸状の複数の微小突出部とを噛み合わせる方向に付勢されたバネ11d3が設けられている。
また、連結棒11d1又は連結棒11d2において回動軸11d7の近傍の箇所は、非伸縮部材11d8などを介して反射素子基板11Bの側に固定される。
さて、この指クリップ11に差し込まれた指先に、爪側及び腹側から外力が加えられていくと、連結棒11d1,11d2がそれぞれ指を徐々に締め付ける方向に回動し、ストッパー棒11d4の各微小突出部の間隙に次々と鍵部11d6が噛み合っていく。外力が停止するとその運動も停止する。このとき、指クリップ11は、図17(a)の状態となる。よって、操作者は、外力を加え、かつ適当な位置で外力を停止することにより、指クリップ11を所望の強さで装着することができる(緩く装着することも、きつく装着することもできる。)。
一方、この指クリップ11のストッパー棒11d4に対し、鍵部11d6との噛み合いを解除する方向に外力が加えられると、バネ11d9の弾性力により、連結棒11d1,11d2が指を緩める方向に回動する。このとき、指クリップ11は、図17(b)の状態となる。よって、操作者は、指クリップ11から指を離脱することができる。
つまり、適当な方向から適当な大きさの外力を加えれば、指に対し指クリップ11を装着したり離脱させたりすることができる。
ところで、指先に装着されるこの指クリップ11は小さいので、その着脱時に紛失したり、破損したりする可能性が高い。
そこで、本実施形態の情報入力システムには、各指の指クリップ11に対し専用の収納室(請求項における収納室に対応。)17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5がそれら指毎に用意される。
次に、収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5を図18に基づき説明する。
収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5は、図18に示すように、ディスプレイ17の側面に設けられる。
このようにすれば、別途スペースを用意する必要が無い。また、ディスプレイ17の位置は自在に変更可能なので、収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の位置も自在に変更可能となる。
指クリップ111,112,113,114,115は左右の手それぞれに対し用意されるので、ディスプレイ17の操作者から見て右側面に右手用の指クリップ111,112,113,114,115を個別に収納する収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5、ディスプレイ17の左側面に左手用の指クリップ111,112,113,114,115を個別に収納する収納室17L1,17L2,17L3,17L4,17L5がそれぞれ設けられる。
右側の収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5の位置関係、及び左側の収納室17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の位置関係は、図18に示すごとく、操作者がディスプレイ17を左右の手で両側から挟持するときの各指の位置関係に相当する。このような位置関係を設定しておけば、操作者が左右の手でディスプレイ17の位置を最適な位置にセットする(又は最適な位置から外す)ときに、指クリップ111,112,113,114,115を左右の手に対し装着する(又は手から離脱する)ことができる。
次に、各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の構造について図19に基づき説明する。なお、各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の間では、サイズの相違はあるものの、その機構に相違は無いので、一括して(符号17RLを付して)説明する。
図19は、収納室17RLの概略断面図である。なお、図19では、互いに固定された部材同士は、同一の斜線パターンで塗りつぶされている。
収納室17RLは、指クリップ11を装着した指先(図19点線部)を包み込む空間を有しており、その全体がディスプレイ17の側面に埋め込まれている。図19において、符号20は、ディスプレイ17の側に固定された壁である。
壁20の内側には、指をその腹側から先端にかけて覆う駆動室21、指を爪側から押さえつけるための棒状のテコ型押さえ部材23、指の出入り口近傍に突出した解除部材22などが配置される。このうち、駆動室21とテコ型押さえ部材23とは、指に対し指クリップ11を装着する手段の一部を成しており、解除部材22は、指から指クリップ11を離脱する手段の一部を成す。
指の腹側の壁20と駆動室21との間には、両者の間隔を拡縮する方向に伸縮するバネ26が介設される。よって、この駆動室21は、指の腹から受ける外力に応じて収納室17RLの空間を拡縮する方向(図中矢印の方向)に運動する。
また、テコ型押さえ部材23は、駆動室21の指先側に設けられた回動軸24、及び壁20の指先側に設けられた回動軸24を支点及び力点としてテコ運動可能である。
したがって、指の腹から外力が加わると、駆動室21が運動し、それに伴い駆動室21の指先に設けられた回動軸24の位置がずれ、その結果、テコ型押さえ部材23は図中矢印の方向に指を爪側から押さえつける。
また、爪側の壁20と解除部材22との間には、バネ27が介設される。また、その壁20には、バネ27の伸縮による解除部材22の運動方向を図中矢印の方向(解除部材22が収納室17RLの入り口を拡縮する方向)に制限するガイド部材28が設けられる。
何ら外力が加えられていないとき、この解除部材22は壁20の側から所定量だけ突出する。収納室17RLの外側から内側へ向けて外力が加わると、解除部材22は突出したままの状態を保ち、収納室17RLの内側から外側へ向けて外力が加わると、解除部材22はその外力に従って壁20の側に格納される。このような動作を可能とするために、解除部材22の外形は、図示したごとく楔状に整えられている(傾斜面及び段差部とが設けられている。)。
また、駆動室21には、指クリップ11が収納されているか否かを検知するセンサ(請求項における検出手段に対応。)30が設けられる。センサ30からの出力信号は、主制御部13(図1参照)に入力される。
主制御部13は、左右の各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5に個別に設けられた各センサ30からの出力信号によって、左右の手にそれぞれ装着されるべき各指クリップ111,112,113,114,115の収納の有無を個別に認識することができる。
次に、この収納室17RLの動作について図20、図21、図22に基づき説明する。
図20、図21、図22は、収納室17RLが指クリップ11を収納する収納時、収納室17RLが指クリップ11を指に装着する装着時、収納室17RLが指クリップ11を指から離脱する離脱時の状態をそれぞれ示している。
図20に示すとおり、収納時、指クリップ11のストッパー棒11d4と鍵部11d6との噛み合いは、外れている。
図21に示すとおり、装着時、収納室17RLに収納されている指クリップ11に対し指が挿入され、その後、白矢印1の方向に指の腹から外力が印加される。このとき、駆動室21、バネ26、回動軸24が白矢印2のように運動し、テコ型押さえ部材23が指クリップ11の反射素子基板11Bの基板を白矢印3のように押さえつける。このとき、指クリップ11の駆動架台11a4は、反力により駆動室21及び壁20の側から押し返される。よって、指が指クリップ11の反射素子基板11Bの基板と駆動架台11a4との間に挟まれ、ストッパー棒11d4と鍵部11d6とが適当な位置で噛み合い、指クリップ11が指に装着される。
なお、指クリップ11を装着した指が収納室17RLから抜き取られる際には、指クリップ11のストッパー棒11d4から解除部材22の傾斜面に対し外力が加わるが、その外力に応じて解除部材22は壁20の側に格納されるので、指クリップ11は指と共に何の障害も無く外部に抜き出される。
図22に示すとおり、離脱時、指クリップ11を装着した指が空の収納室17RLに挿入される。このとき、指クリップ11のストッパー棒11d4が解除部材22の段差部に当接するので、その解除部材22が障害となってストッパー棒11d4と鍵部11d6との噛み合いが外れ(白矢印)、指から指クリップ11が離脱する。
その後、収納室17RLの一番奥まで指が挿入されると、ストッパー棒11d4の先端が解除部材22の段差部から外れてその傾斜面に当接し、バネ27の弾性力がストッパー棒11d4を押さえる。この状態で指を抜き取ると、指クリップ11のみが収納室17RLに残る。この残った状態が、図20の収納時の状態である。
なお、以上説明した左右の各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5のディスプレイ17に対する取り付け角度は、各指それぞれの腹側に駆動室21が位置するような角度とする。
このように取り付け角度を最適化しておけば、操作者は、指クリップ111,112,113,114,115を装着していない左右の各指を各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5に個別に差し込むと共に左右の手をそれぞれ握る動作をするだけで、左右の指クリップ111,112,113,114,115を一度に装着することができる。
また、操作者は、指クリップ111,112,113,114,115を装着した左右の各指を各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5に差し込むだけで、それら指クリップ111,112,113,114,115を一度に離脱することができる。
このように、各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5を利用すれば、指クリップ111,112,113,114,115の取り扱いが容易になる。
なお、以上説明した各機構、及びコーナーキューブ11Cを備える指クリップ111,112,113,114,115は、ゴミが付着すると、それら機構が動きづらくなったりコーナーキューブ11Cの光学的特性が悪くなったりする可能性がある。このため、機構の回動軸部分やコーナーキューブCは、操作者の手指などが接触しないよう透過性を有するカバー(少なくとも指先検出装置12の光源波長に対し透過性を有するカバー)などで保護されることが望ましい。
次に、主制御部13(図1参照)の実行する主な処理について図23、図24、図25、図26、図27に基づき説明する。
前述したように、主制御部13は、指先検出装置12からの出力信号(二次元受光素子12dからの出力信号。以下「取得画像」という。)に基づき、操作者のキータッチ動作やポインティング動作を認識する。
先ず、指先検出装置12による照明の角度が斜めなので、取得画像が示すコーナーキューブ群の像には、図23(a)や、図23(b)に示すようにディストーションが生じている(なお、図中点線部は、コーナーキューブ群の像から推測される手の輪郭である。)。
主制御部13は、図23(c)に示すごとく、そのディストーションが補正される方向に取得画像を変換する。なお、この変換をする代わりに、二次元受光素子12dを傾斜させることでディストーションを補正してもよい。
また、主制御部13は、取得画像上のコーナーキューブ群の像を、その取得画像上の座標系XY1で認識する。
また、主制御部13は、取得画像上のコーナーキューブ群の像に基づき、各指の位置を認識する。ここで、全ての指に指クリップ11が装着されているとは限らないので、その像に基づき、主制御部13は、指クリップ11を装着している指の種類を認識する。
また、主制御部13は、各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L(図18参照)に個別に設けられた各センサ30(図19参照)からの出力信号に基づき、左右の指クリップ111,112,113,114,115のうち非収納状態にある指クリップ11の種類、つまり指クリップ11を装着しているべき指の種類を認識する。
主制御部13は、コーナーキューブ群の像に基づいて認識した指の種類と、センサ30からの出力信号に基づいて認識した指の種類とを比較し、両者が一致していないときには、操作者に対し何らかの方法で(ヘッドホン17Hへの音声情報の発生、ディスプレイ17への画像又は文字情報の表示などにより)ワーニング情報を通知する。
この通知により、操作者は、指クリップ11の紛失や、指クリップ11の装着ミスなどを認識することができる。
続いて主制御部13は、両者の種類が一致した時点、或いは操作者の承認がとれた時点で、次の処理へと進む。
次の処理では、左手の所定の指先(以下、親指の指先とする。)の位置(L0x,L0y)、右手の所定の指先(以下、親指の指先とする。)の位置(R0x,R0y)、及びその他の各指先の位置をそれぞれ取得画像上の座標系XY1上で認識する(なお、図23では、座標系XY1上の左右の手の間隔を狭く表したが、実際の間隔は、操作者の左右の手の間隔に応じたものとなる。)。
また、制御部13は、それらの各位置をディスプレイ17の表示画像上の座標系XY2の各位置座標に座標変換した上で、左右の各指先の位置を示す指先イメージ(以下、手の輪郭のイメージとする。)を生成し、その表示画像上に図24に示すとおりリアルタイムで表示する。なお、表示画像上には、コンピュータイメージとキーボードイメージとが表示されているが、図24には、キーボードイメージの部分のみを示した。
表示に当たり、制御部13は、取得画像上の左手親指の指先の位置(L0x,L0y)が表示画像上のキーボードイメージのスペースキーの位置座標に変換されるような変換式で、取得画像上の左手の各指先の各位置を座標変換する。また、制御部13は、取得画像上の右手親指の指先の位置(R0x,R0y)が、表示画像上のスペースキーの位置座標に変換されるような変換式で、取得画像上の右手の各指先の各位置を座標変換する。
なお、この座標変換の方法には、各座標に実際に変換式を当てはめて演算する方法の他に、変換前後の座標の対応関係を格納したルックアップテーブルを用意すると共に各座標を引数としてそのルックアップテーブルを参照する方法などを適用することができる。
したがって、操作者が左右の手指を動かすと、各時点における左右の親指の指先位置を基準とした各位置に、表示画像上の手の輪郭のイメージも動く。このとき、左右の親指の指先の表示位置は、常にスペースキー上に一致している。
このように手の輪郭のイメージがリアルタイムで表示されば、操作者は実際の手元を実際に目視しなくとも、ディスプレイ17を目視しているだけで、右手各指の運動と左手各指の運動とをそれぞれ実感できる。
なお、必要に応じて、この変換に、上述したディストーション補正のための変換を含めるとよい。また、この変換に、取得画像上の座標系XY1と表示画像上の座標系XY2との間の倍率調整のための変換も含めるとよい。
さらに、主制御部13は、取得画像上のコーナーキューブ群の像に基づき各指先の指圧の有無を監視し、何れかの指に指圧が印加されると、その印加の時点で用いていた変換式(又はルックアップテーブル)を記憶し、左右の親指の位置に拘わらずその変換式(又はルックアップテーブル)を継続して用いる。
したがって、指圧が印加されてから以降は、操作者が左右の手指を動かすと、印加の時点における左右の親指それぞれの指先位置を基準とした各位置に、表示画像上の手の輪郭のイメージが動く。このとき、左右の親指を含む全指先の表示位置が、それら指先の移動に応じて移動する。
つまり、操作者は、キータッチ動作するのに最もリラックスできる左右の手の親指の位置をそれぞれ探し、それぞれの位置が定まった時点で何らかのキーを押す動作をすれば、それ以降は、その位置の近傍でキータッチ動作をすることができる。よって、左右の手の間隔は、操作者が任意に決定することができる。
また、主制御部13は、表示画像上の指先が何れかのキーに重畳するときには、図25に示すように、そのキー(図25では、左手の親指、中指、薬指、小指、右手の親指、人差し指が重畳したキー)の色を変化させる。さらにそれらの指の何れかに指圧が印加されると、その指に重畳するキーの色を、さらに変化させる(図25では、enterキーの色がさらに変化した様子を示した)。そして、その指圧と同じタイミングで、そのキーのキーコードを、コンピュータ2のキーボード端子に入力する。
したがって、操作者は、最もリラックスできるよう左右の手をそれぞれ配置し、そこでキータッチ動作をするだけで、所望の情報をコンピュータ2に入力することができる。
次に、主制御部13によるコーナーキューブ群の像の認識方法、指圧の有無の認識方法、指の種類の認識方法について図26に基づき説明する。
図26(a)の上部には、二次元受光素子12d上の一部に形成されたコーナーキューブ群の像(指圧有り)を示し、図26(a)の下部には、そのときの二次元受光素子12dの出力信号を示した。二次元受光素子12d上の或るラインLiとそのラインLiからの出力信号Siとには、互いに同じ下付数字”i”(i=1,2,3,4,5)を付した。
図26(a)下部に明らかなように、二次元受光素子12d上の画素ピッチ(画素配置周期)は、単一のコーナーキューブ11Cの像のサイズと比較して十分に密になっている。少なくとも、画素ピッチは、コーナーキューブ11Cの像の幅よりも小さい。
この画素ピッチの下では、出力信号S1,S2,S3,S4,S5から、横方向に3つのコーナーキューブ11Cが配置されていることを確実に認識できる。また、その出力信号S1,S2,S3,S4,S5から、各コーナーキューブ11Cの形状、及びコーナーキューブ11Cの幅などを認識することもできる。
これらの認識は、二次元受光素子12dの各画素からの出力信号値(すなわち、二次元受光素子12dへの入射光量)に閾値を設けたプログラムによって簡単に実行できる。
但し、本実施形態ではコーナーキューブ11Cに対する照明光束の照射方向が斜めになっていることなどから、各画素信号に重畳される一次成分が大きく、全画素信号を平均化するノイズ軽減方法を適用し難い。また、手の輪郭のイメージをリアルタイムで表示するためにはその認識を高速化する必要がある。そこで、次のような方法を採ることが望ましい。
主制御部13は、二次元受光素子12dの出力信号をノイズやテーパに強いローパスフィルタに通し、その高次成分をカットする。その後、出力信号を微分データに変換し、微分データが閾値以上となった出力信号に対応する画素の位置を、コーナーキューブ11Cの像の位置とみなす。
さらに、主制御部13は、距離L1(図9参照)に相当する各間隔で横方向に配置された一対の像の位置を親指の位置とみなし、距離L2(図9参照)に相当する間隔で横方向に配置された一対の像の位置を人差し指の位置とみなし、距離L3(図9参照)に相当する間隔で横方向に配置された一対の像の位置を中指の位置とみなし、距離L4(図9参照)に相当する間隔で横方向に配置された一対の像の位置を薬指の位置とみなし、距離L5(図9参照)に相当する間隔で横方向に配置された一対の像の位置を小指の位置とみなすと共に、それら各指先の位置座標を求める。
もし、或る特定の指に対応する一対の像が検出できなかった場合には、何らかの障害物によってその指が検出できないとみなす。
その後、検出した各対の像の間にもう一つコーナーキューブ11Cの像が存在するか否かを判別し、図26(a)に示すように存在するときには、それに対応する指に指圧の印加が無いとみなし、図26(b)に示すように存在しないときには、それに対応する指に指圧の印加が有るとみなす。
このように、各指先の位置を認識する手順と、指圧の有無を認識する手順とをこの順で行うシーケンスによれば、指圧の誤認識(=実際には指圧が無いにも拘わらず、障害物があったために有ると誤認識すること。)が殆ど発生しなくなる。
最後に、主制御部13によるその他の処理について図27に基づき説明する。
図27は、表示画像上のキーボードイメージ、コンピュータイメージ、手の輪郭のイメージ、及び、マウスのポインタイメージを示す図である。
主制御部13は、上述したように、手の輪郭のイメージを生成を表示画像上に表示するが、その際、何れか1つの指先が第1フィールド(つまりキーボードイメージ)から外れたときには、図27に示すようにその指先の位置にマウスのポインタイメージ(図25では、十字のイメージ)を表示する。なお、ポインタイメージとしては、×印のイメージ、矢印のイメージ、矩形状のカーソルイメージなどの何れをも適用できる。
そして、主制御部13は、第2フィールド(つまりコンピュータイメージ)上における各指の動きを示す信号を生成、それをコンピュータ2に入力する。
また、このとき、指に指圧が印加されたときには、マウスのクリック動作がなされたとみなし、クリック信号をコンピュータ2に入力する。
したがって、操作者は、コンピュータイメージ上でマウスを使うときと同様の感覚でポインティング動作を行い、所望の情報を入力することができる。
例えば、主制御部13は次の動作をすることもできる。
すなわち、コンピュータイメージ上に配置された右手中指に指圧が印加されたときに、マウスの右クリック動作がなされたとみなし、右クリック信号を生成してコンピュータ2に入力する。一方、コンピュータイメージ上に配置された右手人差し指に指圧が印加されたときに、マウスの左クリック動作がなされたとみなし、左クリック信号を生成してコンピュータ2に入力する。
また、片手だけでも5つの指があるので、それら5つの指の動作の組み合わせに応じて様々な信号を生成し、コンピュータ2に入力してもよい。
(効果)
以上、本実施形態において左右の手に装着される指クリップ111,112,113,114,115は、機構部分と光学系部分とからなり、何の電子部品も備えていない。
このような指クリップ111,112,113,114,115は、配線、電池の何れも要しない。また、それらの光学系部分及び機構部分さえ軽量化すれば、指クリップ111,112,113,114,115は軽量化可能である。
よって、指クリップ111,112,113,114,115は、操作者によるキータッチ動作に殆ど制約を与えることは無く、操作者は、疲労することなく楽に情報を入力することができる。
また、それらの光学系部分及び機構部分さえ小型化すれば、指クリップ111,112,113,114,115は小型化可能である。よって、操作者が情報を入力するためのスペースを低減することができる。
また、指クリップ111,112,113,114,115が小型化・軽量化されれば、収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5への移動、収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5からの取り出しを、操作者は、疲労無く行うことができる。
また、光学系部分に関しては、1枚の反射素子基板11Bが複数の情報(ここでは、各指の位置、各指の種類、各指の指圧の有無)を示すので、指クリップ111,112,113,114,115は、多くの情報を示す割には簡易化や小型化が可能である。また、機構部分に関しても、主にシャッタ開閉の動作をする機構なので、簡易化や小型化が可能である。
したがって、指クリップ111,112,113,114,115は、小型化、軽量化、かつ低コスト化が可能である。
また、指クリップ111,112,113,114,115においては、それぞれの反射素子基板11Bの反射率分布(ここでは、コーナーキューブ11Cの配置)に工夫が施されているので、各指の位置、各指の種類、各指の指圧の有無を、それぞれ簡単なアルゴリズムによって認識することができる。
また、指クリップ11111,112,113,114,115によれば、指圧の印加された状態と、障害物が光路を遮った状態とが峻別可能になるので、情報の入力ミスを低減することができる。
また、指クリップ111,112,113,114,115は、左右の各指に対し個別に着脱可能であるので、用途に応じて一部の指にだけ装着することもできる。このように、必要な指にのみ指クリップ11を装着すれば、キータッチ動作やポインティング動作時の手の自由度を向上させることができる。
また、その光学系部分と機構部分の仕様さえ統一されていれば、様々なデザインの様々なサイズの指クリップ111,112,113,114,115を用意し、各操作者に利用させることができる。
また、各収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5によれば、指クリップ111,112,113,114,115の離脱と収納、装着と取り出しが同時に行われるので、それらの手間は軽減され、紛失や破損、装着指の誤り(親指用の指クリップ111を人差し指に装着するなどの誤り)の生じる可能性も軽減される。
また、それら収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5にはそれらの収納の有無を検出するセンサ30が設けられ、それによって指クリップ111,112,113,114,115の使用状況がモニタされるので、万一紛失した場合にも、その事実を操作者が即座に知ることができる。また、その使用状況の情報に基づけば、各指の位置、各指の種類、各指の指圧の有無などの情報を、精度高く取得することもできる。
また、収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5は、位置及び姿勢変化の自在なディスプレイ17に設けられるので、操作者にとって装着/離脱、及び収納/取り出しがそれぞれ容易である。
また、ディスプレイ17の表示画像上には、キーボードイメージと指先イメージとが表示されるので、操作者は、表示画像を目視しているだけで右手各指の運動と左手各指の運動とをそれぞれ実感できる。
因みに、ディスプレイ17は、表示画像を広い視野角で表示する。つまり、操作者の視野一杯に表示画像が表示される。このときに操作者は、その表示画像を目視しつつ自分の手元を目視することはできない。したがって、このように指先イメージが表示されることは、情報入力を円滑に行う上で極めて有意である。
また、指先イメージが表示される際、左手の各指先の位置座標と右手の各指先の位置座標とがそれぞれ独立してキーボードイメージ上に対応付けられるので、操作者が左右の手を特定のスペースに配置する必要が無く、左右の手をそれぞれ好きなスペースに配置することができる。つまり、操作者の周囲の何れかの箇所に左右の手を個別に配置する小さなスペースが2つあれば、情報入力が可能である。
しかも、指クリップ111,112,113,114,115は小型化・軽量化が可能なので、左右の手を配置する場所の自由度も高まる。よって、特に、体の不自由な操作者が情報を入力する手段として有効である。
また、両手の不自由な操作者に対しては、足の指や体の動く部分に対応した機構を導入すれば、同様の効果が得られる。
(コーナーキューブ11Cの配置パターンの変形例)
コーナーキューブ11Cの配置パターンの変形例を説明する。
以下の説明は、左右の各指クリップ111,112,113,114,115の何れに当てはめてもよいので、以下、添え字を省略して説明する。
図9、図10、図15に示した指クリップ11には、複数のコーナーキューブ11Cが隙間をおいて配置されているが、例えば、図28(a)に示すように、隙間無く密に配置されてもよい。
このとき二次元受光素子12d上に形成されるコーナーキューブ群の像は、図28(a’)に示すように、離散的な図形ではなく連続的な図形(図28(a’)では平行四辺形)になる。
このように、複数のコーナーキューブ11Cを密に配置すれば、コーナーキューブ群の像の外形を単純化できるので、主制御部13による認識速度を高速化することができる。
また、複数のコーナーキューブ11Cが密に配置された反射素子基板11Bは、所謂コーナーキューブアレイ(コーナーリフレクタアレイ)と同じ公知の成形技術により、簡単に、かつ十分な精度で製造することができる。
また、例えば、シャッタ部材11Sを、図28(a)に示すように、互いに隣接する2つのコーナーキューブ11Cを遮蔽/解放するよう構成すれば、指圧の印加時における反射素子基板11Bの様子は図28(b)のとおりとなり、そのときのコーナーキューブ群の像は、図28(b’)のとおり(図28(b’)では2つの平行四辺形)となる。
また、例えば、シャッタ部材11Sを、図29(a)に示すように、或るコーナーキューブ13Cの全体、及びその両隣のコーナーキューブ11Cの反射面1枚ずつを遮蔽/解放するよう構成すれば、指圧の印加時における反射素子基板11Bの様子は図29(b)に示すようになり、そのときのコーナーキューブ群の像は、図29(b’)のとおり(図29(b’)では台形と平行四辺形)となる。
なお、コーナーキューブ11Cが照明光を逆平行に反射するためには、コーナーキューブ11Cの有する3つの反射面が全て開放されている必要があるので、或るコーナーキューブ11Cの少なくとも1つの反射面が遮蔽されていれば、そのコーナーキューブ11Cは二次元受光素子12d上に結像されない。よって、図29(b)に示すように遮蔽されているのが、或るコーナーキューブ11Cの全体と、その両隣のコーナーキューブ11Cの反射面1枚ずつであるが、二次元受光素子12d上では、図29(b’)に示すようにそれら3つのコーナーキューブ11Cの全体が結像されないこととなる。
(コーナーキューブ11Cの形状の変形例)
コーナーキューブ11Cの形状の変形例を説明する。
以上の各図では、コーナーキューブ11Cの3つの反射面の外形を三角形にしたが、図30に示すように、四角形にしてもよい。反射面の中線方向から見たこのコーナーキューブ11Cの見え方は、6角形である。
このコーナーキューブ11Cの反射面によって囲まれる空間は深いので、このコーナーキューブ11Cが逆平行に反射できる光の入射角度範囲は若干広い。
また、このようなコーナーキューブ11Cが密に配置された反射素子基板11Bも、所謂コーナーキューブアレイ(コーナーリフレクタアレイ)と同じ公知の成形技術により、簡単に、かつ十分な精度で製造することができる。
なお、図30(a)は、このコーナーキューブ11Cが複数個、二列に亘り密に形成された例を示している。
図30(a’)は、そのコーナーキューブ群の像、図30(b)は、指圧の印加時におけるこのコーナーキューブ11Cの様子(一例)、図30(b’)は、指圧の印加時のコーナーキューブ群の像の様子(一例)を示している。
なお、コーナーキューブの代わりに、再帰反射性を有する反射シートなどを所定のパターンに形成し、その一部を遮蔽することで、二次元受光素子12d上の像を変形させる様にしてもよい。
(コーナーキューブ11Cの配置姿勢の変形例)
コーナーキューブ11Cの配置姿勢の変形例を説明する。
以上説明した指クリップ11には、互いに同じ姿勢の1種類のコーナーキューブ11Cしか設けられていないが、図31(a)に示すように、互いに異なる姿勢の複数種類のコーナーキューブ11Cが設けられていてもよい。以下、互いに異なる姿勢の2種類のコーナーキューブ(第1コーナーキューブ11C−1,第2コーナーキューブ11C−2)が設けられる場合を説明する。
例えば、指クリップ11は次のように構成される。
図31(a)に示すように、反射素子基板11Bが二枚化され、第1基板11B−1と第2基板11B−2とにより構成される。第1基板11B−1の法線と第2基板11B−2の法線との成す角度θAは、90°よりも若干狭い角度に設定される。この反射素子基板11Bは、一方の基板(以下、第1基板11B−1とする。)が爪の表面に沿う姿勢で指に装着される。
第1基板11B−1上には、複数のコーナーキューブ11Cが、それぞれ第1基板11B−1の法線方向に反射面の中線を向けた姿勢で設けられる。これらのコーナーキューブ11Cが第1コーナーキューブ11C−1となる。
第2基板11B−2上には、第1基板11B−1に設けられたのと同じ複数のコーナーキューブ11Cが、それぞれ第2基板11B−2の法線方向に反射面の中線を向けた姿勢で設けられる。これらのコーナーキューブ11Cが第2コーナーキューブ11C−2となる。
よって、第1コーナーキューブ11C−1の反射面の中線と、第2コーナーキューブ11C−2の反射面の中線とが成す角度(=両者の配置角度の差)は、θA(=90°よりも若干狭い角度)となる。
また、複数の第1コーナーキューブ11C−1の第1基板11B−1における配置パターンと、複数の第2コーナーキューブ11C−2の第2基板11B−2における配置パターンとは、同じである。これらを正面から見ると、例えば、図31(b)のとおりである。
また、第1基板11B−1には第1コーナーキューブ11C−1の配置領域の一部を指圧に応じて遮蔽/開放するシャッタ部材11S−1が、第2基板11B−2には第2コーナーキューブ11C−2の配置領域の一部を指圧に応じて遮蔽/開放するシャッタ部材11S−2が設けられる。シャッタ部材11S−1による遮蔽パターンと、シャッタ部材11S−2による遮蔽パターンとは、同じである。
次に、この指クリップ11の効果を説明する。
ここでは、簡単のため、照明光が操作者の手の甲に対し略垂直に入射する場合を考える。
先ず、指先が図32(a)に示すように意識的に曲げられていないときには、第1基板11B−1の表面に対し入射角度0°近傍の入射角度で照明光が入射し、第2基板11B−2の表面に対し入射角度45°近傍の入射角度で照明光が入射する。
このとき、第2コーナーキューブ11C−2は、図32(a’)の左に示すように、その照明光を逆平行に反射することはできない可能性があるが、第1コーナーキューブ11C−1は、図32(a’)の右に示すように、その照明光を逆平行に確実に反射できる。
このとき、二次元受光素子12d上には、図32(a”)に示すように、複数の第1コーナーキューブ11C−1からなる群の像が確実に形成される。
一方、指先が図32(b)に示すように曲げられているときには、第1基板11B−1の表面に対し入射角度45°に近い角度で照明光が入射し、第2基板11B−2の表面に対し入射角度0°に近い角度で照明光が入射する。
よって、第1コーナーキューブ11C−1は、図32(b’)の右に示すように、その照明光を逆平行に反射できない可能性があるが、第2コーナーキューブ11C−2は、図32(b’)の左に示すように、その照明光を逆平行に確実に反射できる。
このとき、二次元受光素子12d上には、図32(b”)に示すように、複数の第2コーナーキューブ11C−2からなる群の像が確実に形成される。
したがって、この指クリップ11によると、指先の曲げ動作によらず、二次元受光素子12上にコーナーキューブ群の像が確実に形成される。また、指先が曲げられているとき、曲げられていないときの何れにおいても、指圧に応じてその像が同様に変形する。よって、指先の曲げ動作に依らず、キータッチ動作を確実に主制御部13に認識させることができる。
なお、指先が曲げられていないときと曲げられているときとでは、図32(a”),(b”)に示すように像の形成位置が若干ずれることもあるが、キー1つ分のキートップのサイズと比較するとそのずれ量dは十分に小さいので、操作者の意図したキー(仮想のキー)の上に指先がきちんと配置されている限り、主制御部13がキータッチ動作を誤認する確率(別のキーを押したとみなす確率)は低い。
次に、角度θAについて詳細に説明する。
或る1つのコーナーキューブ11Cが逆平行に反射できる光の入射角度範囲(コーナーキューブ11Cの中線に対し成す角度の範囲)は、0°〜約45°である。よって、互いの姿勢が90°異なる2種類の第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2をその光の入射面に配置すれば、入射角度範囲0°〜約45°の光については一方のコーナーキューブ(第1コーナーキューブ11C又は第2コーナーキューブ11C−2)によって逆平行に反射させ、入射角度範囲45°〜約90°の光については他方のコーナーキューブ(第2コーナーキューブ11C−2又は第1コーナーキューブ11C−1)によって逆平行に反射させることができる。
但し、照明光が両者の入射角度範囲のちょうど境界の角度(45°)になったときにも逆平行に反射される光の強度が0にならないよう、両者の入射角度範囲は、若干重畳していることが望ましい。それを考慮すると、角度θAは、90°ではなく、90°よりも若干小さい角度にすることが最善となる。
なお、図31,図32では、反射素子基板11BがV字状になった例を示したが、図33に示すように逆V字状にしてもよい。
その場合、指先が曲げられていないとき(図34(a)参照)には、第2コーナーキューブ11C−2からなる群の像のみが形成され(図34(a’)参照)、指先が曲げられているとき(図34(b)参照)には、第1コーナーキューブ11C−1からなる群の像のみが形成されるが(図34(b’)参照)、V字状の例(図31,図32参照)と同じ効果が得られる。
但し、逆V字状の例(図33,図34参照)よりもV字状の例(図31,図32参照)の方が、指先の曲げ動作よる像の形成位置のずれ量dが小さくなるので、主制御部13による誤認の確率は、より低く抑えられる。
また、図31,図32,図33,図34では、互いに姿勢の異なる2第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2とを設けるために、反射素子基板11Bを二枚化したが、図35(a)に示すように、一枚の反射素子基板11B上に第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2との双方を設けてもよい。
その場合にも、複数の第1コーナーキューブ11C−1の配置パターンと、複数の第2コーナーキューブ11C−2の配置パターンとは、例えば図35(b)に示すように、同じに設定される。また、シャッタ部材11Sによる複数の第1コーナーキューブ11C−1の遮蔽パターンと、複数の第2コーナーキューブ11C−2の遮蔽パターンとは同じに設定される。
因みに、1枚の反射素子基板11B上に第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2との双方が設けられている場合には、図35(b)に示すように遮蔽/解放を単一のシャッタ部材11Sによって図ることができる。
なお、図35(b)に示すように、第1コーナーキューブ11C−1の形成領域E1と、第2コーナーキューブ11C−2の形成領域E2とが重複していると、指先の曲げ動作による像の形成位置のずれ量dが極めて小さくなるので、主制御部13による誤認の確率は、極めて低く抑えられる。
なお、互いに隣接する第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2とは、互いの反射面に入射する照明光を互いに遮ることのないよう、十分な間隔をおいて配置されることが望ましい。
また、以上説明した指クリップ11は、左右の各指クリップ111,112,113,114,115の全てに適用されても、一部の指クリップにのみ適用されてもよい。因みに、親指の曲げ運動は手の甲に水平な面内で行われるので、親指用の指クリップ111が1種類の姿勢のコーナーキューブ11Cしか設けていなくても照明光を逆反射できなくなる可能性は低い。よって、以上説明した指クリップ11は、親指以外の指用の指クリップ112,113,114,115に特に好適である。
(その他)
なお、指先検出装置12は、左右の手元の全体を一括して捉えるが、その指先検出装置12の代わりに、左の手元のみ捉える指先検出装置と右の手元のみ捉える指先検出装置とが用いられてもよい。
また、指先検出装置12の光源としては、ノイズを低減するために単色光を用いることが望ましいが、白色光や不可視光線(赤外線など)を利用することもできる。
また、白色光を利用した場合、例えば、左右の各指の指クリップ111,112,113,114,115に異なる色フィルタを装着し、二次元受光素子12dとして、カラー受光素子を用いてもよい。このようにすれば、各コーナーキューブ11Cの像が、指毎に互いに異なる色で検出されるので、指の種類の認識が容易になる。
また、指クリップ11には、付勢手段、運動伝達手段として、バネ、連結子と滑車(図11等参照)との組み合わせがそれぞれ用いられているが、それらに兼用される板バネなどの手段が用いられてもよい。また、付勢手段としては、永久磁石などの非接触の付勢手段が用いられてもよい。また、運動伝達手段としては、てこ、滑車、歯車などが用いられてもよい。
また、指クリップ11は、ゴム部11cを基準として駆動架台11a4が回動するよう構成されているが、横シフトやスライドするよう構成されてもよい。
また、指クリップ11は、指圧が印加されていないときにシャッタ部材11Sが特定のコーナーキューブ11Cを開放し、指圧が印加されているときにシャッタ部材11Sがそのコーナーキューブ11Cを遮蔽するよう構成されているが、指圧が印加されていないときにシャッタ部材11Sが特定のコーナーキューブ11Cを遮蔽し、指圧が印加されているときにシャッタ部材11Sがそのコーナーキューブ11Cを開放するよう構成されてもよい。
また、指クリップ11には、反射素子基板11Bの反射率分布を変化させる変化機構として、特定のコーナーキューブ11Cを遮蔽/開放する機構が設けられたが、複数のコーナーキューブ11Cの位置関係を変化させる機構や、コーナーキューブ11Cからの反射光強度を変化させる機構が設けられてもよい。
また、実際の指のサイズと表示画像上の指のサイズとの関係を操作者が調整することができるよう、取得画像上の座標系XY1と表示画像上の座標系XY2との間の倍率調整の比率を操作者からの指示に応じて主制御部13が変更してもよい。このようにすれば、操作者は自分の好みに合わせて実際の指のストロークを変更することができる。
因みに、キーボードイメージ上の指のサイズが大きくなるよう調整すれば、実際の指のストロークを小さくできるので、さらなる省スペース化の効果も得られる。
また、主制御部13は、キータッチ動作からポインティング動作へと移行するタイミングを、指先が第1フィールド(つまりキーボードイメージ)から外れた時点としたが、操作者から所定の合図が発行された時点(例えば、複数のキーが同時に押された時点)としてもよい。
その時点から、前述した変換式(又はルックアップテーブル)が新たなもの(例えば、その時点における取得画像上の右手人差し指の指先の位置座標が表示画像上のコンピュータイメージ中央の位置座標に変換されるようなもの)に置き換わる。このようにすれば、操作者は手を移動させることなくキータッチ動作とポインティング動作との間を移行できるので、さらなる省スペース化が図られる。
また、左右の手について個別の変換式(又はルックアップテーブル)が適用されることを利用し、左右の手で独立した作業(例えば左手はキータッチ動作、右手はポインティング動作)ができるよう主制御部13が動作してもよい。
また、主制御部13は、指圧が印加されたことを操作者に通知するために、キーの色を変化させたが、ヘッドホン17Hから音を発生させてもよい。また、表示画像上でそのキーを太枠で囲うこととしてもよい。
また、主制御部13による処理の一部又は全部については、指先検出装置12内の回路12iに行わせてもよい。
また、主制御部13による処理の一部又は全部を、コンピュータ2、又は別のコンピュータに行わせてもよい。
また、コンピュータによる処理の一部又は全部に関するプログラムについては、コンピュータ内のROMに予め書き込まれているものであっても、可搬の記録媒体からコンピュータのハードディスクに読み込まれたものであってもよい。また、そのプログラムは、コンピュータのハードディスクに別のコンピュータからインターネットなどの通信網を介してダウンロードされたものであってもよい。
また、指先検出装置12をビデオカメラに切り替え可能に構成しておけば、操作者の所望するタイミングで周囲の様子をディスプレイ17に表示させることもできる。
例えば、ビデオカメラのレンズをワイド若しくは魚眼レンズに設定するとともに、汎用の外部機器2としてDVDプレーヤを接続し、ビデオカメラからの画像をディスプレイ17の画面の端の方に小さく表示すれば、操作者は、自分の周囲の様子をモニタしつつ映画鑑賞することができる。
また、ビデオカメラのレンズを通常のレンズ(ズームレンズなど)に設定するとともに、そのビデオカメラで操作者の手元を映し、ビデオカメラからの出力信号をディスプレイ17の画面に表示すれば、操作者は、手元に置いた本のページをめくりながら、自分の首を好きな方向に向けたまま読書をすることができる。よって、仰向けで寝たまま本を持ち上げずに読書することも可能である。
以上のように、本実施形態の顔面追従型画像表示システムは、ウエアラブルディスプレイやウエアラブルコンピュータを超越した本格的な情報入力装置の役割を果たしている。
よって、ディスプレイの性能(ここでは、広視野角)を有効に利用する新感覚のゲームソフトウエア、画像サイズの大きいDVD、画像サイズの大きいビデオテープ、バーチャルリアリティなどの最新ソフトウエアの発展が促される。
また、最新システムでなくとも、現行の卓上コンピュータやテレビジョン受像機などの床上設置型の汎用機器と、映画館の椅子、飛行機の椅子、リラクゼーション用椅子などの家具とを組み合わせれば、不快感から操作者を開放することができる。
また、椅子の代わりにベッド(介護用ベッドなど)を組み合わせれば、ベッドに寝た状態の人も簡単に情報入力することができ、そのコミュニケーション能力を存分に発揮することができる。
その他、本実施形態の顔面追従型画像表示システムの応用範囲としては、機密性の高い情報の個人向け表示システム、遠隔操作可能な大画面ディスプレイ、大画面上のディジタル新聞受信システム、教育教材、アミューズメント姿勢でのディスプレイゲームなどの市場が挙げられる。
本実施形態の顔面追従型画像表示システムの全体構成図である(操作者が座った姿勢をとった場合)。 本実施形態の顔面追従型画像表示システムの全体構成図である(操作者が寝た姿勢をとった場合)。 ディスプレイ17の位置や姿勢の変化を説明する図である。 ディスプレイ17内の光学系の構成図である。 ディスプレイ17における表示画像を説明する図である。 ディスプレイ17における表示画像の別の例を説明する図である。 ディスプレイ17内の光学系の概略断面図である。 指先検出装置12の構成、及び指先検出装置12と指クリップ111,112,113,114,115との関係を示す図である。 反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5の光学系部分を示す図である。 反射素子基板11B1,11B2,11B3,11B4,11B5の光学系部分の別の状態を示す図である。 コーナーキューブ群の像の各状態を示す図である。 指先検出装置12’(指先検出装置12の変形例)の構成図である。 指先検出装置12”(指先検出装置12の別の変形例)の構成,及びコーナーキューブ11C’(コーナーキューブ11Cの変形例)の構成を示す図である。 コーナーキューブ11C’の像の例を示す図である。 反射素子基板11B’を説明する図である。 指クリップ111,112,113,114,115の機構部分を示す概略断面図である。 指クリップ111,112,113,114,115のストッパー機構を示す概略断面図である。 指クリップ111,112,113,114,115の収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の形成箇所を示す図である。 収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5を示す概略断面図である。 収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の動作を説明する概略断面図である(収納時)。 収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の動作を説明する概略断面図である(装着時)。 収納室17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5の動作を説明する概略断面図である(離脱時)。 主制御部13の実行する主な処理を説明する図である(ディストーション補正)。 主制御部13の実行する主な処理を説明する図である(手の輪郭のイメージの表示)。 主制御部の実行する主な処理を説明する図である(色の表示切り替え)。 主制御部13によるコーナーキューブ11Cの像の認識方法、指圧の有無の認識方法、指の種類の認識方法を説明する図である。 主制御部13によるその他の処理を説明する図である(ポインタイメージの表示)。 コーナーキューブ11Cの配置パターンの変形例を説明する図である。(a),(b)は、反射素子基板11Bを示す図、(a’),(b’)は、二次元受光素子12d上に形成される像を示す図、(a),(a’)は、指圧の非印加時の様子、(b),(b’)は、指圧の印加時の様子である。 シャッタ部材11Sの形状の変形例を説明する図である。 コーナーキューブ11Cの形状の変形例を説明する図である。 コーナーキューブ11Cの配置姿勢の変形例を説明する図である。 姿勢の異なる第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2とを併用したことによる効果を説明する図である。 反射素子基板11Bを逆V字状にした例を示す図である。 反射素子基板11Bを逆V字状にした例の効果を説明する図である。 1枚の反射素子基板11B上に互いに姿勢の異なる第1コーナーキューブ11C−1と第2コーナーキューブ11C−2との双方を設けた例を説明する図である。
符号の説明
111,112,113,114,115 指クリップ
11r 反射面
11r’反射型回折光学面
12,12’,12” 指先検出装置
17 ディスプレイ
14 ポール
15、15’ アーム
16 カウンターバランス部
2 汎用の外部機器
13 主制御部
17H ヘッドホン
17f,17f’ 液晶表示素子
17aR,17aL 接眼光学系
17bR,17bL,17c,17c’,17d,17d’.17e,17e’ レンズ群
17p プリズム
12a,12a’,12a” 照明光学系
12b ハーフミラー
12e 絞り
12f 色フィルタ
12c,12c’ 投影レンズ
12h 射出窓
12d 二次元受光素子
12i 回路
11B1,11B2,11B3,11B4,11B5,11B’ 反射素子基板
11C,11C’ コーナーキューブ
11S シャッタ部材
11a4 駆動架台11a4
11a5 接触板
11a6,11a1 バネ
11a8 バネ抑え部
11a2 滑車
11a3 連結子
11c ゴム部
11d1 連結棒
11d2 連結棒
11d4 ストッパー棒
11d6 鍵部
11d7,11d5 回動軸
11d3,11d9 バネ
17RL,17R1,17R2,17R3,17R4,17R5,17L1,17L2,17L3,17L4,17L5 収納室
20 壁
21 駆動室
23 テコ型押さえ部材
22 解除部材
26,27 バネ
28 ガイド部材
24 回動軸
30 センサ
L1,L2,L3,L4,L5 間隔
1,L2,L3,L4,L5 ライン
1,S2,S3,S4,S5 出力信号
XY1 取得画像上の座標系
XY2 表示画像上の座標系

Claims (27)

  1. 再帰反射性を有する単数又は複数の反射部材が設けられた反射部と、
    前記反射部を操作者の指に対し装着する装着具と、
    前記指の指先に印加された指圧に応じて前記反射部の反射率分布を変化させる変化機構と
    を備えたことを特徴とする情報入力器。
  2. 請求項1に記載の情報入力器において、
    前記変化機構は、
    前記反射部の少なくとも一部を遮蔽/開放する
    ことを特徴とする情報入力器。
  3. 請求項2に記載の情報入力器において、
    前記反射部には、
    複数の再帰反射性を有する反射部材が並べて設けられており、
    前記変化機構は、
    前記複数の再帰反射性を有する反射部材のうち少なくとも1つを遮蔽/開放する
    ことを特徴とする情報入力器。
  4. 請求項3に記載の情報入力器において、
    前記反射部には、
    3以上の複数の再帰反射性を有する反射部材が並べて設けられており、
    前記変化機構は、
    前記複数の再帰反射性を有する反射部材のうち2以上の再帰反射性を有する反射部材によって挟まれた少なくとも1つの再帰反射性を有する反射部材を遮蔽/開放する
    ことを特徴とする情報入力器。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の情報入力器において、
    前記反射部材を構成する各反射面のうち少なくとも1つは、
    入射光の波面の形状に対して反射光の波面の形状を変形させる反射型回折光学面である
    ことを特徴とする情報入力器。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の情報入力器において、
    前記反射部材は、
    前記指の種類を示す識別マークを兼ねている
    ことを特徴とする情報入力器。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の情報入力器において、
    前記反射部には、
    互いに姿勢の異なる少なくとも2種類のコーナー状反射面が設けられている
    ことを特徴とする情報入力器。
  8. 請求項7に記載の情報入力器において、
    前記反射部には、
    配置角度の差θが0°<θ<90°の式を満たす少なくとも2種類の前記コーナー状反射面が設けられている
    ことを特徴とする情報入力器。
  9. 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の情報入力器において、
    前記装着具は、
    前記反射部を前記操作者の指に対し固定するストッパー機構と、前記反射部を前記操作者の指から取り外す取り外し機構機構とを有する
    ことを特徴とする情報入力器。
  10. 請求項9に記載の情報入力器を収納する収納室と、
    前記情報入力器の前記ストッパー機構を駆動する手段と、
    前記情報入力器の前記開放機構を駆動する手段と
    を備えたことを特徴とする収納装置。
  11. 操作者の複数の各指に個別に装着される請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の複数の情報入力器を個別に収納する収納室と、
    前記複数の情報入力器の収納の有無を個別に検出する検出手段と
    を備えたことを特徴とする収納装置。
  12. 顔面追従型ディスプレイに設けられている
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の収納装置。
  13. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の情報入力器を装着した操作者の手元を照明光で照明する照明光学系と、
    前記操作者の手元から前記照明光の反射光を導光して前記反射部の像を所定位置に形成する光学系と、
    前記所定位置の画像を撮像する二次元受光素子と
    を備えたことを特徴とする情報入力装置。
  14. 請求項13に記載の情報入力装置に適用され、
    前記二次元受光素子が取得した画像上の前記反射部の像の位置及び輝度分布に基づきその二次元受光素子上の座標で前記操作者の指先動作を認識する制御部を備えた
    ことを特徴とする情報処理装置。
  15. 請求項14に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    前記指先動作と共に、前記指の種類を認識する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、少なくとも、
    前記指先の位置の認識をしてから、前記指圧の有無の認識を行うことにより前記指先動作の認識を行う
    ことを特徴とする情報処理装置。
  17. 請求項14〜請求項16の何れか一項に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    キーボードデバイスのキートップ配列を示すキーボードイメージを外部又は内部のディスプレイに対し表示すると共に、前記二次元受光素子上の前記指先の位置を前記ディスプレイ上の座標に座標変換しつつ前記指先動作を示す指先イメージをそのディスプレイ上にリアルタイムで表示し、
    前記操作者から所定の合図がなされるまでの期間は、前記指先の位置を前記ディスプレイ上の基準座標に変換する座標変換を採用し、
    前記操作者から所定の合図がなされてからは、その合図がなされたタイミングにおける前記指先の位置を前記ディスプレイ上の前記基準座標に変換する座標変換を採用する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  18. 請求項17に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    前記情報入力装置を介して前記操作者から前記所定の合図を受け付ける
    ことを特徴とする情報処理装置。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    前記キーボードイメージのうち前記指先イメージと少なくとも位置が重畳するキーを、他のキーとは異なる色で表示する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  20. 請求項19に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    前記キーの表示色を、前記指先に指圧が印加されたタイミングで変化させる
    ことを特徴とする情報処理装置。
  21. 請求項17〜請求項20の何れか一項に記載の情報処理装置において、
    前記ディスプレイが表示する表示領域には、前記キーボードイメージが表示されるべき特殊フィールドの他に、外部から入力された画像及び/又は文字が表示されるべき一般フィールドが確保されており、
    前記制御部は、
    前記指先イメージが前記一般フィールドに表示されるときには、
    前記指先イメージに加え又はその指先イメージに代えて、その指先の位置にポインティングデバイスのポインタイメージを表示する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  22. 請求項17〜請求項21の何れか一項に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    複数の指先の前記指先動作を認識した場合、
    前記操作者から所定の合図がなされるまでの期間は、特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の基準座標に変換される座標変換を各指先の位置の座標変換に採用し、
    前記操作者から所定の合図がなされてからは、その合図がなされたタイミングにおける前記特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の前記基準座標に変換される座標変換を各指先の位置の座標変換に採用する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  23. 請求項17〜請求項22の何れか一項に記載の情報処理装置において、
    前記制御部は、
    左右の手の前記指先動作を認識した場合、
    前記座標変換を、左右の手について独立して行う
    ことを特徴とする情報処理装置。
  24. 操作者の左右の指動作の情報を取得する情報入力装置に適用され、かつその情報を処理する制御部を備えた情報処理装置であって、
    前記制御部は、
    キーボードデバイスのキートップ配列を示すキーボードイメージを外部又は内部のディスプレイに対し表示すると共に、前記操作者の左右の手元上の各指先の位置を前記ディスプレイ上の座標に座標変換しつつ前記指先動作を示す指先イメージをそのディスプレイ上にリアルタイムで表示し、
    前記操作者から所定の合図がなされるまでの期間は、左の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の左の基準座標に変換される座標変換を前記左の各指先の位置の座標変換に採用すると共に、右の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の右の基準座標に変換される座標変換を前記右の各指先の位置の座標変換に採用し、
    前記操作者から所定の合図がなされてからは、その合図がなされたタイミングにおける前記左の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の前記左の基準座標に変換される座標変換を前記左の各指先の位置の座標変換に採用すると共に、その合図がなされたタイミングにおける前記右の特定の指先の位置が前記ディスプレイ上の前記右の基準座標に変換される座標変換を前記右の各指先の位置の座標変換に採用する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  25. 操作者の複数の指に個別に装着される複数の情報入力器を個別に収納する収納室と、
    前記複数の情報入力器の収納の有無を個別に検出する検出手段と
    を備えたことを特徴とする収納装置。
  26. 請求項25に記載の収納装置において、
    前記情報入力器を前記操作者の指に対し装着する手段と、
    前記情報入力器を前記操作者の指から離脱する手段と
    を更に備えたことを特徴とする収納装置。
  27. 顔面追従型ディスプレイに設けられている
    ことを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の収納装置。
JP2004169074A 2003-11-25 2004-06-07 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置 Expired - Fee Related JP4611667B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004169074A JP4611667B2 (ja) 2003-11-25 2004-06-07 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置
PCT/JP2004/015474 WO2005052778A1 (ja) 2003-11-25 2004-10-20 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置
AT04792640T ATE554439T1 (de) 2003-11-25 2004-10-20 Informationseingabeeinheit, speichereinheit, informationseingabeeinrichtung und informationsverarbeitungseinrichtung
US10/580,590 US7688305B2 (en) 2003-11-25 2004-10-20 Information inputting tool, storage device, information inputting device, and information processing equipment
EP04792640A EP1698964B1 (en) 2003-11-25 2004-10-20 Information input unit, storing unit, information input device, and information processing device
TW093136234A TWI272515B (en) 2003-11-25 2004-11-25 Information input unit, storing unit, information input device, and information processing device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003394444 2003-11-25
JP2004169074A JP4611667B2 (ja) 2003-11-25 2004-06-07 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005182744A JP2005182744A (ja) 2005-07-07
JP4611667B2 true JP4611667B2 (ja) 2011-01-12

Family

ID=34635601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004169074A Expired - Fee Related JP4611667B2 (ja) 2003-11-25 2004-06-07 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7688305B2 (ja)
EP (1) EP1698964B1 (ja)
JP (1) JP4611667B2 (ja)
AT (1) ATE554439T1 (ja)
TW (1) TWI272515B (ja)
WO (1) WO2005052778A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4029410B2 (ja) * 2006-05-05 2008-01-09 治幸 岩田 指先装着センサによる入力装置
TWI343031B (en) * 2007-07-16 2011-06-01 Ind Tech Res Inst Method and device for keyboard instrument learning
JP5254311B2 (ja) * 2008-03-14 2013-08-07 シャープ株式会社 液晶表示装置
WO2011149431A1 (en) * 2010-05-24 2011-12-01 Kanit Bodipat An apparatus for a virtual input device for a mobile computing device and the method therein
TWI423287B (zh) * 2010-07-16 2014-01-11 Primax Electronics Ltd 壓力感測式發光鍵盤
US20130207900A1 (en) * 2012-02-09 2013-08-15 Hooshmand Harooni Fingernail Mounted Device To Allow Typing Input On Touch Sensitive Computer Or Mobile Device Screens
TWM452383U (zh) * 2012-07-03 2013-05-01 Myson Century Inc 觸控按鍵及圖標顯示裝置
US9262940B2 (en) * 2013-11-28 2016-02-16 Shlomo Michael Farber Musical notation interface for the visually impaired
US9715286B2 (en) 2014-01-28 2017-07-25 Solid Art Labs, Inc. Hand-controllable signal-generating devices and systems
WO2016115976A1 (en) * 2015-01-21 2016-07-28 Kong Liang Smart wearable input apparatus
GB2534386A (en) * 2015-01-21 2016-07-27 Kong Liang Smart wearable input apparatus
GB201514721D0 (en) * 2015-08-19 2015-09-30 Morgan Innovation & Technology Ltd Haptic stimulation apparatus
US10216272B2 (en) * 2016-08-25 2019-02-26 Facebook Technologies, Llc Strain measurement ring
US10394342B2 (en) * 2017-09-27 2019-08-27 Facebook Technologies, Llc Apparatuses, systems, and methods for representing user interactions with real-world input devices in a virtual space
US11379051B2 (en) * 2018-02-09 2022-07-05 Vspatial, Inc. Directionally oriented interfaces and systems and methods for the same
FR3099359B1 (fr) * 2019-07-29 2021-12-10 Centre Nat Rech Scient Appareil de mesure d’une force exercée par la face palmaire de la phalange d’un doigt

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS585145A (ja) 1981-06-27 1983-01-12 Suntory Ltd トウモロコシの胚芽分離法
JPS585145U (ja) * 1981-06-30 1983-01-13 日本電気株式会社 色彩図形情報入力装置
JPS6324645A (ja) 1986-07-17 1988-02-02 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法
JPS6324645U (ja) * 1986-07-31 1988-02-18
DE69204045T2 (de) * 1992-02-07 1996-04-18 Ibm Verfahren und Vorrichtung zum optischen Eingang von Befehlen oder Daten.
JP2689879B2 (ja) 1993-12-27 1997-12-10 日本電気株式会社 仮想キーボード
JP3260240B2 (ja) 1994-05-31 2002-02-25 株式会社ワコム 情報入力方法およびその装置
US5581484A (en) * 1994-06-27 1996-12-03 Prince; Kevin R. Finger mounted computer input device
KR0144191B1 (ko) 1995-07-10 1998-08-17 구자홍 적외선을 이용한 포인트형 무선조정장치
JPH1153153A (ja) 1997-06-06 1999-02-26 Yuusuke Nonomura 情報入力装置とその方法
US20020036617A1 (en) * 1998-08-21 2002-03-28 Timothy R. Pryor Novel man machine interfaces and applications
WO1999042800A1 (en) * 1998-02-20 1999-08-26 Massachusetts Institute Of Technology Finger touch sensors and virtual switch panels
JPH11312033A (ja) * 1998-04-28 1999-11-09 Sony Corp 眼鏡型画像表示装置
US6614422B1 (en) 1999-11-04 2003-09-02 Canesta, Inc. Method and apparatus for entering data using a virtual input device
GB9912784D0 (en) * 1999-06-02 1999-08-04 White Peter M Device and method for human interaction with a computer through a lifesize image of the user within a three dimensional setting
JP2003528382A (ja) * 2000-03-21 2003-09-24 レナード ライフェル マルチユーザのための逆反射体によるデータ入力
EP1253509A1 (en) 2001-04-27 2002-10-30 Jacques Andre Device for controlling a three-dimensional movement
US7161579B2 (en) * 2002-07-18 2007-01-09 Sony Computer Entertainment Inc. Hand-held computer interactive device

Also Published As

Publication number Publication date
EP1698964A4 (en) 2010-03-31
US20070103430A1 (en) 2007-05-10
EP1698964B1 (en) 2012-04-18
TW200535676A (en) 2005-11-01
ATE554439T1 (de) 2012-05-15
EP1698964A1 (en) 2006-09-06
WO2005052778A1 (ja) 2005-06-09
JP2005182744A (ja) 2005-07-07
TWI272515B (en) 2007-02-01
US7688305B2 (en) 2010-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4611667B2 (ja) 情報入力器、収納装置、情報入力装置、及び情報処理装置
AU2020250245B2 (en) Compact eye-tracked head-mounted display
JP6393367B2 (ja) 追従表示システム、追従表示プログラム、および追従表示方法、ならびにそれらを用いたウェアラブル機器、ウェアラブル機器用の追従表示プログラム、およびウェアラブル機器の操作方法
US7199934B2 (en) Head-mounted display apparatus
CN104898406A (zh) 电子设备和采集控制方法
JP6554948B2 (ja) 表示装置、表示装置の制御方法、及び、プログラム
US11360587B1 (en) Deployment systems for computer system finger devices
US11630520B1 (en) Systems and methods for sensing gestures via vibration-sensitive wearables donned by users of artificial reality systems
JPH09179062A (ja) コンピュータシステム
US20240094882A1 (en) Gestures for selection refinement in a three-dimensional environment
JP2006155244A (ja) 情報表示装置
JP2012194626A (ja) 表示装置
JPH04210390A (ja) ロボットハンドの遠隔操作システム
JP6740613B2 (ja) 表示装置、表示装置の制御方法、及び、プログラム
US11204504B1 (en) Head-mounted display assemblies and related methods for interpupillary distance adjustments
WO2020189595A1 (ja) 頸掛式ウェアラブルコンピュータ
CN116547639A (zh) 物件互动的系统与方法
US20240103678A1 (en) Devices, methods, and graphical user interfaces for interacting with extended reality experiences
US20240103684A1 (en) Methods for displaying objects relative to virtual surfaces
US20240103616A1 (en) User interfaces for gaze tracking enrollment
US20240118746A1 (en) User interfaces for gaze tracking enrollment
WO2022064881A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
LaViola Jr Input and output devices
JP2018092206A (ja) 頭部装着型表示装置、プログラム、及び頭部装着型表示装置の制御方法
WO2024064278A1 (en) Devices, methods, and graphical user interfaces for interacting with extended reality experiences

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050404

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050404

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071127

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080117

RD14 Notification of resignation of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7434

Effective date: 20080307

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101014

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees