JP4610695B2 - 多段棚式育苗装置およびその灌水方法 - Google Patents

多段棚式育苗装置およびその灌水方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多段棚式育苗装置およびその灌水方法に関する。さらに詳しくは、圃場やポットなどへの定植用苗、大苗に育成するための二次育苗用の苗、または接ぎ木苗の台木および穂木として利用することができる均一な苗を、育成するのに好適な多段棚式育苗装置、およびこの多段棚式育苗装置によって苗を育成する際の灌水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種植物の苗の生産は、従来は、園芸作物農家では自家生産が主流であった。しかしながら、俗に「苗半作」と呼ばれるように、各種植物の苗の生産に要する技術が高度であり、手間がかかり繁雑であることから、購入苗を利用するように変化してきた。これは、近年の農家の高齢化や労働力不足の進行、園芸作物農家の企業化や規模の拡大化の進行に起因しており、農業は購入苗の利用による省力化や、園芸作物の生産のみに専念する専業化の傾向が同時に進んでいるからである。このような状況下で、近年、購入苗に対する需要が増加しており、苗の生産のみに専念する農家や苗の生産を業とする企業も増加してきた。
【0003】
苗生産者が専業農家や大規模な企業であっても、苗の生産は、(A)屋外で自然光を利用して生産する方法、(B)温室内で自然光を利用して生産する方法、および、(C)閉鎖型環境下で生産する方法、などによって行われている。(A)および(B)の方法で苗を生産する際には、天候、特に日射量の多寡によって大きな影響を受けていた。例えば、夏季の強い日射と高温は苗生産そのものを困難とし、それを避けるために高冷地で育苗しなけらばならない植物もある。また、苗質は温室外部の影響を受け夏季の強い日射で温室内が高温となり、苗の順調な生産が困難となり、苗の商品化率、温室の稼働率などを低下させ、ひいては苗の生産コストを高める原因になっている。このように、苗の生産・出荷は、天候の影響を受け易く、天候が旺盛な苗の需要に応え難くしていた。
【0004】
上記(C)の苗生産方法は、自然光を透過しない断熱壁で閉鎖された構造物の中で、空調装置、人工光線、炭酸ガス施肥装置や灌水装置を備えた閉鎖型の人工的な環境下で、高品質な苗を生産する方法である。閉鎖型環境下では、苗生産に必要な空間は、光質、光照射強度、照射時間、温度、湿度、炭酸ガス濃度、灌水量、施肥濃度などの種々の環境条件を、苗の生育に最適な状態に調節することが可能である。
【0005】
上記(C)の苗生産方法によると、(a)上記(A)または(B)の方法と異なり、多段棚を利用することができるので、面積の利用効率、空間の利用効率を大幅に高めることができる、(b)上記(A)または(B)の生産方法と比較して、育苗時の環境は調節しやすく、病原菌に感染していない苗や、害虫の被害を受けていない健全な苗の生産が可能である、(c)屋外の天候に左右されることがないので、周年高品質の苗の生産が可能であるなどの長所があり、(C)の苗生産方法は今後の普及が期待される。
【0006】
近年、上記(C)の苗生産方法を実現させるための省エネルギー化を目的とした技術的進歩は著しいものがある。まず、閉鎖型環境下では、空調装置によって閉鎖空間の温度、湿度、空気循環速度などを好ましい範囲に調節する必要があり、従って消費する電力は相当量に達するが、料金が割安な深夜電力、時間帯料金などを多く利用することによって、電力料金を削減することができる。また、空調装置として、近年消費電力に対して冷暖房能力が著しく向上した家庭用冷暖房装置を用いることにより、電力料金を削減することができる。植物の生育に適する光条件はPPF(光含成有効光量子束密度)で表され、苗のPPFは200〜350μmol/m2/secであって、定植後の植物の生育に適するPPFの500〜700μmol/m2/secに比べて半分程度である。育成する苗に上の光条件を与えるには、このことは特殊な照明器具を用いることなく、蛍光灯によって可能であり、蛍光灯も消費電力当たりのランプ出力効率を向上した蛍光灯を利用することにより、電力料金を削減することができる。
【0007】
上記(A)、(B)および(C)の苗生産方法においては、セルトレイと呼ばれるポリエチレンや発泡スチロールなどに樹脂製シートの成形品であって、裁頭逆円錐型空間を数十から数百のセル(小鉢)を格子状に整列させ一体化させた苗生育容器を利用し、苗生産を行う方法が定着している。このセルトレイを用い育苗された苗は、セル成形苗とも呼ばれている。セル成形苗は、生育させたセルトレイから取り出しが容易なので、苗の定植作業の省力化をはかることもできる。
【0008】
セル成形苗の需要者によっては、植物の種類に応じて胚軸長や胚軸径などにおいて均一性の優れた、規格化されたセル成形苗を要求する場合がある。これは、苗が接ぎ木苗の穂木や台木に用いられ、特に接ぎ木作業が接ぎ木ロボットにより行われる場合に適合させる必要があるからである。接ぎ木作業は、台木に刃物で切れ込みを作り、そこに同様に刃物で平坦な切断面を作った穂木を当て込んで自動的に固定し、接ぎ木苗を作るものである。規格外の苗が接ぎ木ロボットに供給されると人力でそれを取り除いたり、調整する作業が発生するため、接ぎ木ロボットの利用が不可能となる。
【0009】
従来、温室や圃場で苗に灌水する場合には、苗の上側からの手動または自動的に灌水する方法が採用されている。これらにはホースによる灌水、温室上部に配管された灌水設備による灌水方法などがある。苗の上側からの灌水は、灌水が苗に直接あたるため、苗そのものが曲がるなど、苗の生育方向が不均一になるという問題がある。さらに、苗に灌水の水しぶきやミストなどがあたることにより、セルトレイのセルごとに一定の灌水を行うことが困難となり、同一セルトレイ内であっても、隣接するセルの苗の生育が不均一になることがある。これは、規格化を前提として育成されているセル成形苗としては、大きな欠点となる。
【0010】
苗の上側から灌水する灌水方法による欠点を改良した方法に、セルトレイの底壁面より灌水するエブアンドフロー方式が提案されている。この方式は自動給水設備と排水設備を備えた灌水のための大きな箱状のトレイ上に、多数個のセルトレイを配置し、箱状のトレイ内に数センチメートルという水位まで給水し、セルトレイの底壁面よりセルトレイ内の培土に毛管現象で水を供給し、その後箱状のトレイから自動的に排水する灌水方法である。この場合、箱状のトレイへ給水する際の水位は一定とし、各セルトレイ内に供給する灌水量もほぼ一定にすることができるという効果がある。しかし、このエブアンドフロー方式は、一時的ながら大量の水が大きな箱状のトレイ上に滞留し、装置に重量負荷がかかるので、装置設計上余分な補強や、給排水のための大型タンクなどが必要となり、設備が大型になることは避けられず、初期投資額も高額となるため、苗の生産で採用されることは少なく、一般の鉢花生産のみに採用されているにすぎない。
【0011】
上記(C)の苗生産方法では、各棚にはそれぞれ照明装置と電気制御装置を装備しており、上面からの灌水では水しぶきやミストが飛散し、漏電、シヨートなどの原因となる。このため、閉鎖型環境下で各棚、各セルトレイ、各セルに灌水する場合には、灌水量を必要最小限とするのが好ましく、上記(C)の苗生産方法における最適な灌水法は、苗生育の均一性の観点からも底壁面からの均一な灌水法である。底壁面からの灌水法として、上記のエブアンドフロー方式を採用することもできるが、上記のとおり、箱状のトレイに多量の水を保持する必要があり、大容量のタンクの設置や、荷重対策が必要があり、最適の方法ではない。
【0012】
セル成形苗の生産方法で次に問題になるのは、セルトレイの底壁面に設けられている給排水のための穴から、育成中の苗の根が突き出ることである。苗の根は、穴の周辺が湿潤状態にある場合には、苗の根は水分を目指して伸長し易い。セルトレイの底壁面の穴から根が突き出していると、定植時にセル成形苗を各セルから苗を引き抜く際に、穴から突き出した根がセル穴に絡んで引き抜き作業が円滑に遂行できなかったり、場合によっては、根が切断され苗の定植後の生育が遅れたり、枯死してしまうこともある。
【0013】
セルトレイの底壁面の穴から根が突き出さないセル成形苗の育成方法の一つとして、セルトレイの各セルに底壁面の穴から細い棒状の灌水ノズルをセルの培地内に差し込み、空気圧で定量の灌水を行う方法が提案されている。この方法では、この灌水ノズルをセルトレイの各セルごとに用意し、一枚のセルトレイのす多数個のすべてのセル穴に灌水ノズルを差し込み、一挙に各セルに等しく少量の灌水を行う方法である。この灌水方法では、セルごとに少量づつ均一に自動灌水を行うこと、および、セル穴の周辺を容易に乾燥状態とすることができるので、苗の根がセル穴から伸長することを阻止することができる。しかしながら、この灌水方法で使用する灌水装置が複雑で高価であり、灌水する際の操作も繁雑であるという欠点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者はかかる状況にあり、閉鎖型の育苗装置で苗を生産する技術分野において、存在していた上記のような諸欠点を排除し、均一で高品質の苗を効率的に育成できる育苗装置などを提供すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至ったものである。本発明の目的は、次のとおりである。
(1)閉鎖空間内に人工照明、空調装置、灌水装置などを備えた多段棚式育苗装置を提供すること。
(2)各棚内に配置されたセルトレイ内の苗に、灌水を少量づつ均一に自動的に行い、均一で高品質な苗の生産が可能な多段棚式育苗装置を提供すること。
(3)苗の根がセルトレイの底壁面の穴から外部に伸長することを防止し、苗生産終了後のセルトレイからの苗の取り出し作業が容易な、多段棚式育苗装置を提供すること。
(4)上記多段棚式育苗装置で苗を育成する際に有効な灌水方法を提供すること。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために、第1発明では、閉鎖空間内に人工照明、空調装置、灌水装置などを備えた多段棚式育苗装置において、多段棚の各棚に人工照明および、外形が浅い四角形の箱状を呈し、この箱の一方の側壁面に灌水供給具を備え、箱の対向する他方の側壁面に排水溝を備え、底壁面に樹脂製多孔質シートが敷かれ、かつ、灌水供給具から間歇的に灌水する自動制御装置を備えてなり、各棚の灌水装置には苗を育成する培地を詰めた複数個のセルトレイを載置し、この複数個のセルトレイの各々のトレイ底壁面より、間歇的に灌水可能とされてなることを特徴とする、多段棚式育苗装置を提供する。
【0016】
さらに第2発明では、閉鎖空間内に人工照明、空調装置、灌水装置などを備えた多段棚式育苗装置で育成中の苗に灌水するにあたり、外形が浅い四角形の箱状を呈し、この箱の一方の側壁面に灌水供給具が配置され、箱の対向する他方の側壁面に排水溝が配置されてなり、底壁面に樹脂製多孔質シートが配置されてなる灌水装置を使用し、灌水供給具からの灌水、箱の底壁面の水分プール状態の形成、培地を詰めたセルトレイのセル穴からの毛管作用による水の上昇、灌水の停止後の樹脂製多孔質シートの毛管作用による排水、微風による強制的乾燥などの各工程を、制御装置により自動的に行なうことを特徴とする灌水方法を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る多段棚式育苗装置は、閉鎖空間内に人工照明、空調装置、灌水装置などを備えている。本発明において閉鎖空間とは、自然光を透過しない壁で閉鎖された構造物をいう。代表的な構造物は、鉄骨、スレート板および断熱材を組み合わせたプレハブ状の建築物であるが、鉄骨、金属板および断熱材を組み合わせた箱状の六面体であってもよい。建築物の外形は特に限られるものではなく、外形が蒲鉾型、半円筒型、半球型などの建築物でであってもよい。建築物の大きさは、内部に後記する多段棚式育苗装置を配置し、多段棚式育苗装置の前面に、一人または複数の作業者が作業できる程度の空間を設けるものとする。
【0018】
本発明に係る多段棚式育苗装置は、上記の閉鎖空間に設置される育苗装置であり、外形が箱状の六面体であって、内部は多段棚式とされ、空調装置、人工照明、灌水装置などを備えている必要がある。六面体の前面には、壁を配置せず開放しておくのが好ましい。閉鎖空間での苗の生産方法では、面積の利用効率、空間の利用効率を大幅に高めるために、作業者用の作業空間は極限まで小さく、狭くするのが好ましい。多段棚の大きさは、作業者が作業できる程度の高さである2メートル程度とし、棚の幅は数十から数百のセル(小鉢)を格子状に整列させたセルトレイを1個〜複数個配置でき、各棚の温度・湿度を一定に調節できる幅、例えば100cm〜200cm程度とし、多段棚とする際の棚はほぼ水平とし、各棚の間隔は、小さいほど空間利用効率を高めることができるが、セルトレイの出し入れなどの作業性が劣ることがあり、また、苗の最大長を確保するために最低30cm程度とするのが好ましい。
【0019】
空調装置は、六面体の箱状の閉鎖空間内全体の空気の温度、湿度などを調節し、設定条件に調節した空気を、六面体の箱状の閉鎖空間内で循環させる機能を備えている必要がある。特に大きな建造物の中に、六面体の多段棚式育苗装置が複数個設置されている場合には、大きな建造物の内部全体の空気の温度、湿度は全体で調節し、多段棚式育苗装置には空気を循環するファンを個々に備える必要がある。空気を循環するファンは、多段棚式育苗装置の閉鎖空間内の空気を循環し、セル培土に灌水した後に樹脂製多孔質シートに残る水を、強制的に乾燥する機能も果たす。空気ファンによる送風は、微風で十分である。
【0020】
人工照明、灌水装置などは、多段棚式育苗装置の各棚に備える必要があり、人工照明は各棚の上側に蛍光灯を設置すればよい。人工照明の光源としての蛍光灯は、一個の棚の広さ、棚と棚との間隔などにより、適宜選ぶことができる。例えば、60cm×120cmの棚の場合は、45Wの蛍光灯を5〜8本、棚面に平行に配置すればよい。
【0021】
灌水装置は、三方が側壁で囲まれた外形が浅い四角形の箱状を呈し、この箱の一方の側壁面に灌水供給具(給水パイプ)が配置され、対向する他方の側壁側には排水溝が配置される(後記する図2参照)。四角形の箱の大きさは、各棚の広さとほぼ同一とするのが好ましい。四角形の箱の底壁面は、1個〜複数枚のセルトレイを載置可能とされ、かつ、灌水の受け皿とされるので、水漏れを防ぎ漏電、ショー卜を防止することができる。この灌水装置には、灌水供給具から間歇的に灌水するための制御装置を備えている。箱の底壁面には、樹脂製多孔質シートが灌水供給具側から排水溝に延在させて配置され、樹脂製多孔質シートの一端は、排水溝に垂らした状態とする。
【0022】
灌水供給具に設ける灌水小穴の大きさ、小穴を設ける密度などは、育成する苗の種類などに応じて適宜選ぶことができる。排水溝は、灌水供給具から灌水された水でセルトレイの培土に吸い上げられなかった余分な水、灌水を停止した後に樹脂製多孔質シートに残る水を、箱の外に排出させる機能を果たす。各箱から出される排水をまとめて、必要があれば化学的処理を施して無害化して河川に流すか、または給水タンクに戻して再度循環させることができる。
【0023】
灌水装置の箱の底壁面に配置される樹脂製多孔質シートとしては、化学繊維製の不織布、化学繊維製の織物、不織布と織物とを組み合わせたものであって、不織布は目付けが80g/m2前後のものが好適である。化学繊維には特に制限がなく、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維などが挙げられる。樹脂製多孔質シートは、四角形の箱の底壁面より若干大きい大きさとし、一端を灌水供給具に接触させ、他端を排水溝に垂らして配置するのが好ましい。樹脂製多孔質シートは、植物の水耕栽培の一方式である毛管水耕方式において広く使用されている防根シートと称されるものであってよい。
【0024】
毛管水耕方式では、培養液を毛管作用(または毛管現象)によって植物体の根の部分に供給するもので、傾斜面に配置した面に配置されたフィルムや不織布の上に樹脂製多孔質シートを配置し、この樹脂製多孔質シートに灌水(または培養液)を流し、そのシート面に置かれた植物体の根の部分に灌水を吸収させて生育するものである。樹脂製多孔質シートは、相互に隣接する繊維によって形成された狭い隙間により、毛管現象によって短時間で水を樹脂製多孔質シート全体に広げるのを助ける。
【0025】
灌水装置を構成する箱の底壁面に、樹脂製多孔質シートを配置しない場合には、箱の底壁面に供給した灌水は、箱の底壁面に付着した油成分などの汚れの影響をうけて、必ず一部に灌水の通り道ができ、均一な灌水が不可能となる。箱の底壁面に樹脂製多孔質シートを配置した場合には、灌水装置を構成する箱の灌水供給具より供給した灌水は、毛管作用によって箱の底壁面全体に短時間で均−に広がり、均−な灌水が可能となる。この際の灌水量は必要最小限の量でよく、そのため四角形の箱の灌水供給具の反対側の辺に設けられた排水溝に、急激に排水されることはなく、箱の底壁面に広がった水の表面張力により、灌水量は少量でありながら、一定の厚さの水膜が形成され、箱の底壁面全体が水でプール状態となる。この際、水のプールの深さは、数ミリ〜5ミリ程度となる。
【0026】
このプール状態が形成されている最中から、排水溝に垂らされた樹脂製多孔質シートの一端から灌水が毛管現象によって排水溝に落ちていく。この状態で灌水供給具側から灌水を続けていると、プール状態は維持され、灌水を一定時間後に自動的に停止した後も、樹脂製多孔質シートの毛管作用により、排水溝側へ水が吸い寄せられ、箱の底壁面上の排水が容易に行なわれる。
【0027】
苗の育成に使用されるセルトレイは、樹脂製の複数の裁頭逆錐型空間(セル)を格子状に整列させて設けられ、底壁面には穴が設けられている必要がある。底壁面は平坦にされていてもよく、底壁面から下方側に突設した複数の小突起が設けられていてもよい。錐は円錐でも、角錐であってもよく、セル1個の大きさは、深さが25〜50mmで、容量が4〜30ミリリットル程度のもので、1個のセルトレイには100〜410個のセルが格子状に整列させたものが好適である。市販されているものとして、トーカンセルトレー(東罐興産社)が挙げられる。
【0028】
苗の育成にこの種のセルトレイを用いた場合、底壁面に小突起が設けられてない場合は底壁面が樹脂製多孔質シートに直接接触し、底壁面に小突起が設けられている場合は、小突起が樹脂製多孔質シートと接触し底壁面を小突起の高さの分だけ上方に位置させられ、底壁面の穴は樹脂製多孔質シートに直接には接触しないが、箱の底壁面全体が水分のプール状態にある間に、箱の底壁面に穴から毛管作用により載置されたセルトレイ内に水が吸い上げられる。なお、セルトレイが軟弱な薄い樹脂シート製の成形品の場合は、底壁面に多数の小さな貫通穴が設けられた金属板製、または樹脂製箱に入れて、樹脂製多孔質シートの上に載置することもできる。
【0029】
すなわち、箱の底壁面が水でプール状態にある間に、セルの穴は万遍なく水分に接することになり、セル穴からセル内の培地へ毛管作用によって水が上昇し、短時間の内にセル内の全ての培地が水分で飽和状態となる。従って、プール状態を長時間持続する必要はなく、必要な灌水量も少なくてすむ。また各セルトレイの全てのセルに対して、セル穴から毛管現象によって水が上昇し、セル内の培地が全て水分飽和の状態となるため、同一トレイ内での灌水の均一性が保証される。
【0030】
多段棚式育苗装置への灌水は、均一な灌水をセルトレイ内の各苗に対して行う必要上、底面灌水方式とし、灌水は制御装置によって自動的に行う。一旦セル内の培地が水分飽和の状態となれば、それ以上給水を続けても培地への灌水は意味がない。各セルの苗への灌水量は、培地が水分飽和状態となることから、培地の容積や吸水性、保水性に依存する。従って、各セルに、吸水性、保水性が均−でムラのない培地を等量充填しておくことにより、給水時間の長短にかかわらず、同じ棚のセルトレイは各セルごとの灌水量を均−に調節することができ、実際には数分で灌水を終了することができる。
【0031】
以上のように多段棚式育苗装置への灌水では、多段棚式育苗装置の複数の棚への灌水量を正確に等量としなくても、各棚に載置した各セルトレイには、各セルごとに少量ずつの均一な灌水を行なうことが可能である。さらに均一に灌水をした後に灌水を自動停止した後、短時間内に、樹脂製多孔質シートの毛管水吸い下げ作用による排水が行なわれ、箱の底壁面上に長時間水分が残ることがない。セル穴周辺の水分が少なくなった状態に微風を吹き込むことにより、短時間に効果的に乾燥状態とすることができる。この微風は、セルトレイ底壁面の小突起と樹脂製多孔質シートとの間の隙間にも若干量入り込み、セル穴周辺および樹脂製多孔質シートの乾燥を促進する。
【0032】
このように、灌水供給具よりの給水、箱の底壁面の水分プール状態の形成、セル穴からの毛管作用による水の上昇、灌水の停止後の樹脂製多孔質シートの毛管作用による排水、樹脂製多孔質シートに残る水の微風による強制的に乾燥、という一連の工程は数時間で終了する。これら各工程に要する時間、灌水量などは、育成する苗の種類、苗の生育時期などに応じて経験的に把握し、空調装置、灌水装置などを制御する制御機器内にあらかじめ設定しておくことによって、容易に自動制御することができる。
【0033】
前記したとおり、セルトレイの底壁面に設けられているセル穴の近傍が湿潤状態にある場合には、苗の根はその水分を目指して伸長し易いが、セル穴近傍が乾燥状態にある場合には、苗の根はその乾燥状態にある方向には伸長しない。これはエアプルーニング効果と呼ばれ、空気層を境にして根が剪定(プルーニング)されるような状況を指している。本発明に係る灌水方法によれば、セル穴近傍を短時間に乾燥状態にすることができ、このエアプルーニング効果を積極的に発生させることができるので、苗の根のセル穴から外側への伸長を防止することができる。従って、生産した苗を定植する際などに、苗のセルトレイからの取り出し作業が容易となる。
【0034】
本発明に係る多段棚式育苗装置を使用し、閉鎖空間内で苗を育成する際には、苗生産に関する好適かつ均−な光、温度、炭酸ガス等の環境条件を調節することが可能である。また、本発明に係る灌水方法によれば、同じ棚の苗は総て同一環境条件、同一灌水条件で育成することができるので、得られる苗質の均一性を高めることができる。ここでの苗質とは、苗の胚軸長、胚軸径、葉色、葉面積などの外見的特徴、花芽の形成位置、抽台の有無等の質的特徴などを意味する。
【0035】
本発明に係る多段棚式育苗装置を使用し、本発明に係る灌水方法によって灌水され育成された苗は、胚軸長、胚軸径などが均一のものが得られるので、接ぎ木ロボット(例えば、ヤンマー全自動接ぎ木ロボットAG1000が市販されている)による接ぎ木苗の穂木や台木として好適である。すなわち、穂木の規格が特に胚軸長、胚軸径について厳密に定められ、この規格から少しでもはずれた苗はロボットに用いることができないが、本発明に係る灌水方法によって灌水され育成された苗は、接ぎ木ロボットによる接ぎ木が可能であり、接ぎ木ロボットの有効活用、接ぎ木ロボットの稼働率を向上することができ、接ぎ木苗生産における生産性向上とコスト低減をはかることができる。
【0036】
以下、本発明に係る多段棚式育苗装置を、図面に基づいて詳細に脱明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下に記載の例に限定されるものではない。
【0037】
本発明に係る多段棚式育苗装置12の一例は、図1に概略斜視図として示したとおり、閉鎖された構造物11の内部に配置される。多段棚式育苗装置12は、棚13、天板16によって4段にされている。各棚板の上には、図示されていない灌水装置が配置され、この箱の底壁面には図示されていない樹脂製多孔質シートが、一端を給水パイプ22に接触させ、他端を排水溝23に垂らした状態で配置される。図示されていない樹脂製多孔質シートの上には、セルトレイ15が配置されている。
【0038】
灌水装置21は、一例を図2に斜視略図として示した構造のものであり、三方が側壁で囲まれ浅い箱型とされており、一方の側壁に複数の給水穴22aが一定間隔で、直線状に穿設された給水パイプ22が配置され、対向する側壁側には排水溝23が形成されている。給水パイプ22からは、図示されていない培養タンクから培養液が図示されていない制御装置によって、間歇的に自動供給される。余分な培養液は、樹脂製多孔質シートでの毛管現象によって排水溝23に導かれ、排水口26から排水される。
【0039】
セルトレイ15は、一例を図3に部分拡大縦断端面図として示したとおり、樹脂シート製の成形品であり、裁頭逆円錐型空間(セル)32を複数個、格子状に配置されたものであり、セル32の底壁面33には、小突起34とセル穴35が設けられている。底壁面33に設けるセル穴35は1個でよく、小突起34は3〜4個とするのが好ましい。図3には、セルの底壁面に小突起34を設けた例を示したが、この小突起34を設けなくてもよいことは、前記したとおりである。
【0040】
本発明に係る多段棚式育苗装置によって苗を育成する際の空気の流れは、図4に概略図として示したように、閉鎖された構造物41の内部に多段棚式育苗装置42を配置し、構造物41内の空気を空調装置屋外機45と空調装置屋内機46とによって、構造物41内の空気の温度と湿度とを調節し、温度と湿度とを調節された空気は、多段棚式栽培装置に備えた空気ファン47によって、エアダクト48を通って各棚に送られる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基いて詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下に記載の例に限定されるものではない。
【0042】
[実施例]
断熱壁で閉鎖された構造物として、青果物保存用プレハプ冷蔵庫ユニットであって、高さが2.2mで広さが1.8m×3.6m(約2坪)のものを用意した。この構造物に、空調装置として2.5kwタイプの家庭用エアコンディショナーおよび炭酸ガス施肥装置を設置され、構造物内の温度、湿度、炭酸ガス濃度などが、調節可能にされている。この構造物内に、高さ2.0m、幅1.32m、奥行きが70cmで、4段の棚を有する多段棚式育苗装置を2台配置した。多段棚式育苗装置の各棚には、各段の上側に調光機能を持った40w蛍光灯8本を設置し、蛍光灯と箱型の灌水装置との間隔を、45cmとした。
【0043】
多段棚式育苗装置ごとに、空気ファンと送風ダクトが設置され、各棚に微風を送風可能にされている。各棚板の上には、アルミニウム製の箱型の灌水装置に載置されている。箱型の灌水装置は、大きさが130cm×70cmの長方形を呈するもので、一つの側壁面に給水パイプが、対向する側壁側に排水溝が設置されているもので(図2参照)、箱型の灌水装置の底壁面には、大きさが30cm×60cmのセルトレイを4枚並べて載置することができる(図1参照)。
【0044】
構造物内の温度は0〜35℃の範囲に、湿度は相対湿度90%の範囲に、炭酸ガス濃度は300〜10000ppmの範囲に調節可能にされている。さらに、蛍光灯照射による光量は、調光器によって0〜400μmol/m2/secの範囲で調節可能にされており、灌水装置は自動制御装置によって間欠的に灌水できるようにされている。
【0045】
上の多段棚式育苗装置を用い、アルミニウム製の箱の底壁面に一端を給水パイプに接触させ、他端を排水溝に垂らしてナイロン不織布製の防根シート(目付80g/m2)を載置した。この防根シートの上に、各セルにロックウール細粒綿を詰め、ホウレンソウの種子を播種した288個のセルを有する硬質ポリエチレン製セルトレイを載置した。温度を22〜23℃、相対湿度を50%、炭酸ガス濃度を300〜2000ppm、蛍光灯照明による光量は200〜400μmol/m2/secとし、一日一回灌水を行なった。
【0046】
灌水を開始した直後に防根シート上を水分が均等に広がり、約2分間でアルミニウム製の箱全体がプール状態となり、セルトレイの各セルのセル穴から水の毛管現象によって培地への吸い上げが始まった。この後数秒で、培地は水分飽和状態になった。この3分後に灌水を停止したところ、その後防根シート上の水分が毛管現象により排水され、セルトレイの各セルのセル穴近傍に水滴が付着した状態となり、さらに灌水停止から約2時間経過した時点では、その水滴も完全に消失した。その結果、防根シートからセルトレイ下面の小突起の高さ数ミリの距離が乾燥状態となった。さらに防根シートが乾燥状態に達するまでに、約6時間を要した。給水を開始してから、防根シートが乾燥状態に達するまでに要した時間は約6時間であり、次の灌水開始まで乾燥状態を維持した。この灌水条件下で苗の育成を14日間続けたところ、苗は均一に生育し、セル穴からの根の伸長は全く観察されなかった。
【0047】
[比較例]
実施例に記載の例において、アルミニウム製の箱の底壁面に防根シートを載置しなかった他は、実施例におけると同様の手順でホウレンソウを播種し、同様の手順で育成した。灌水を開始した直後に防根シート上を水分が均等に広がり、約2分間でアルミニウム製の箱全体がプール状態となり、セルトレイの各セルのセル穴からの毛管現象による水の培地への吸い上げが始まった。この後数秒で、培地は水分飽和状態になった。この3分後に灌水は停止したところ、その後水位は下がるものの、4時間たっても給水トレイ上には水滴が多量に残っている状態で、これが完全に乾くには、約8時間が必要であった。この灌水条件下で苗の育成を14日間続けたところ、苗の生育の均一性は実施例のものと同等であったが、セル穴からの根の伸長が多く、苗をセルから引き抜くことは不可能であつた。
【0048】
本発明は、以上詳細に説明したとおりであり、次のような有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
1.本発明に係る多段棚式育苗装置では、閉鎖された人工的な環境下で苗を生育するので、屋外の気候、天候に影響されることなく、省力的に高品質で苗質の一定したものが得られる。
2.本発明に係る多段棚式育苗装置では、閉鎖された人工的な環境下で一定の条件下で苗を生育するので苗質が一定し、接ぎ木ロボットによる接ぎ木苗や穂木の台木として好適である。
3.本発明に係る多段棚式育苗装置では、各棚内に配置されたセルトレイ内で育成された苗は、高品質で苗質が一定しているので、定植後も生育がよく収穫時期が一定し、かつ、収穫物も多い。
4.本発明に係る灌水方法によって生育中の苗に灌水すると、エアプルーニング現象を発生させることができるので、セル穴からの根の伸長はなく、定植する際の作業性に優れた苗が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る多段棚式育苗装置の一例の概略斜視図である。
【図2】 灌水装置の一例の斜視図である。
【図3】 セルトレイの一例の部分拡大縦断端面図である。
【図4】 本発明に係る多段棚式育苗装置で苗を生育する際の空気の流れを示す概略図である。
【符号の説明】
11、41:閉鎖された構造物
12、42:多段棚式育苗装置
13、43:棚
14、44:蛍光灯
15:セルトレイ
21:灌水装置
22:給水パイプ
22a:給水穴
23:排水溝
24:底壁面
25:側壁
26:排水口
31:セルトレイ
32:裁頭逆円錐型空間(セル)
33:底壁面
34:小突起
35:セル穴
45:空調装置屋外機
46:空調装置屋内機
47:空気ファン
48:エアダクト

Claims (3)

  1. 閉鎖空間内に人工照明、空調装置、灌水装置などを備えた多段棚式育苗装置において、多段棚の各棚に人工照明と灌水装置とを備え、この潅水装置は、外形が浅い四角形の箱状を呈し、箱の一方の側壁面に灌水供給具を備え、箱の対向する側壁面に排水溝を備え、底壁面に樹脂製多孔質シートが敷かれ、かつ、灌水供給具から間歇的に灌水する自動制御装置を備えてなり、各棚の灌水装置には苗を育成する培地を詰めた複数個のセルトレイを載置し、セルトレイの各々のトレイ底壁面より、間歇的に灌水可能とされてなることを特徴とする、多段棚式育苗装置。
  2. セルトレイが、樹脂製の複数の裁頭逆円錐型空間を格子状に整列させて設けられてなり、空間を形成する底壁面には穴が設けられてなる、請求項1に記載の多段棚式育苗装置。
  3. 閉鎖空間内に人工照明、空調装置、灌水装置などを備えた多段棚式育苗装置で育成中の苗に灌水するにあたり、外形が浅い四角形の箱状を呈し、この箱の一方の側壁面に灌水供給具が配置され、箱の対向する側壁面に排水溝が配置されてなり、底壁面に樹脂製多孔質シートが配置されてなる灌水装置を使用し、灌水供給具からの灌水、箱の底壁面の水分プール状態の形成、培地を詰めたセルトレイのセル穴からの毛管作用による水の上昇、灌水の停止後の樹脂製多孔質シートの毛管作用による排水、微風による強制的乾燥などの各工程を、制御装置により自動的に行なうことを特徴とする灌水方法。
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