JP4610692B2 - 画像変換装置及び画像変換方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像変換装置及び方法に関し、より特定的には画像の解像度変換を行う画像変換装置及び方法に関し、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのマトリクス型表示装置における画像表示に係る解像度変換に好適に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのマトリクス表示型の表示装置においては、表示画像の解像度やアスペクト比が、表示装置毎に物理的に決まっている。それに対し、これらの表示装置に表示すべき映像信号の解像度やアスペクト比は多種多様である。例えば、一般にVGAと呼ばれる信号は、640×480ドットの解像度を有する。また、テレビジョン放送の分野においては、水平方向の解像度は厳密には定義されていないが、垂直方向は一般に480ラインのインターレース信号である。これらの映像信号を、例えばXGAと呼ばれる1024×768ドットの解像度を有する液晶パネルに表示する場合、解像度変換と呼ばれる、入力映像信号の解像度を表示装置の解像度に変換する一種の補間演算処理が必要となる。
【0003】
このような入力映像信号の解像度を表示装置の解像度に変換して表示するためには、液晶パネルに入力される映像信号の水平解像度および/または垂直解像度を変換するための画像変換装置が必要となる。このような画像変換装置としては、特開平8−190371号公報に記載されたものが知られている。以下、この従来の画像変換装置について説明する。
【0004】
この従来の画像装置は、主に補間フィルタで構成され、図6は、この従来の画像変換装置における補間フィルタの構成を示すブロック図である。図6に示すように、この補間フィルタは、単位遅延素子71〜73と、乗算回路81〜84と、加算回路90とを備えている。この補間フィルタはいわゆるトランスバーサル型のデジタルフィルタであり、タップ付き遅延線の各タップ出力信号に、タップ係数を乗算することによって所定の重みづけを行ってから総加算する構成を取っている。ここで、遅延線の各タップには、補間演算で求めるべき点の近隣4点の入力画素に対応する入力画素データが現れる。そして、これら4つの入力画素データに対し、補間演算で求めるべき出力画素と、これら入力画素データに対応する入力画素との距離xにより決まるタップ係数を乗算し総加算する。
【0005】
乗算回路81〜84において乗算されるタップ係数は、各タップに供給される入力画素データに対応する入力画素と、出力すべき出力画素データに対応する出力画素との距離xに応じて、次の3次多項式(2)によりそれぞれ求められ、各乗算回路81〜84に供給される。
【数3】
Figure 0004610692
ただし、式(2)において、BおよびCは、この補間フィルタの特性を設定するためのパラメータであり、式(2)において、B=0、C=1とした場合の次式(3)が、画像の拡大を行う際に一般に広く用いられる。
【数4】
Figure 0004610692
【0006】
図7は、この従来の画像変換装置におけるフィルタ係数設定に用いられる3次多項式(3)のインパルス応答を示すグラフである。図7において、横軸である補間位置とは、隣接する入力画素間の距離を1とした場合の、入力画素からみた相対的な出力画素の位置を表している。つまり、入力画素と出力画素の距離に相当する。そこで、例えば図6において、乗算回路81に供給された入力画素と出力画素との距離が1.3であれば、図7において、補間位置1.3における振幅が、タップ係数として乗算回路81に与えられる。同様にして、乗算回路82には補間位置0.3における振幅が、乗算回路83には補間位置−0.7における振幅が、乗算回路84には補間位置−1.7における振幅が、タップ係数としてそれぞれ与えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
今、前述した3次多項式(3)を用いて解像度変換を行う従来の解像度変換装置を用いて、インターレース方式の入力映像信号を処理しマトリクス表示型表示装置に画像を表示する場合について考える。
【0008】
一般に、インタレース方式の入力映像信号による画像をマトリクス表示型表示装置に表示する場合、インターレース信号による偶フィールドの画像と奇フィールドの画像がフィールド交番表示されることになる。つまり視覚的には、表示画像は偶フィールドと奇フィールドの平均画像となる。このことは、垂直1走査線分離れた画素の平均処理と同等の処理、すなわち垂直ローパスフィルタ処理を行ったに等しくなり、垂直解像度が劣化することになる。したがって、この垂直解像度の劣化を改善するためには、解像度変換後の映像信号の周波数帯域をできるだけ広帯域にする必要がある。
【0009】
ここで、前述の3次多項式(3)の周波数−利得特性についてみてみる。図8は、この3次多項式(3)の周波数−利得特性を示すグラフである。図8において、横軸の周波数は、入力画素間隔で正規化した周波数、つまり、隣接する入力画素間で1周期となる周波数を1としている。図8に示すように、3次多項式(3)を用いた補間フィルタは、−3dB以上の利得を有する帯域を通過帯域幅とすると、約0.4[1/pixel]の通過帯域幅を有することになる。このように、一般に、補間フィルタは帯域通過フィルタとして作用する。
【0010】
ところで、画像を表示するということは、すなわち標本化された映像信号を画素で表示していることになる。つまり、画像の解像度をある解像度から別の解像度に変換することは、映像信号の標本化周波数をある標本化周波数から別の標本化周波数に変換することに相当する。つまり、画像の解像度変換は、映像信号の再標本化に相当する。一方、ナイキスト定理によれば、信号を標本化する場合、再構成可能な信号帯域は標本化周波数の半分である。したがって、標本化される信号の周波数帯域は、標本化周波数の半分に設定されていることが好ましい。
【0011】
そこで上記のことを、映像信号の解像度変換における補間フィルタの伝送帯域幅との関係に当てはめて述べると、解像度変換後、つまり再標本化後の映像信号の周波数帯域は、帯域通過フィルタとみたときの補間フィルタの帯域通過特性によって、再標本化後における標本化周波数の半分に帯域制限されることが好ましいということになる。
【0012】
以上のことを考えると、映像信号の解像度を変換するする際に重要な点は、帯域通過フィルタとしての補間フィルタの帯域通過特性が、映像信号の周波数帯域を解像度変換後の標本化周波数の半分に帯域制限するものであり、かつ、前述した解像度の劣化の影響を抑えるために、その範囲内においてできるだけ広帯域の帯域通過特性を有することが望ましいということである。
【0013】
なお、図8の横軸に示した周波数は、前述したように、入力画素間隔で正規化した周波数であるが、これは、すなわち再標本化前の標本化周波数に相当する。これに対して、出力画素間隔で正規化した周波数は、再標本化後の標本化周波数に相当する。そして、これらの関係は、例えば、2倍の解像度拡大変換を行った場合には、入力画素間隔で正規化した周波数で1[1/pixel]に相当する周波数成分は、出力画素間隔で正規化した周波数では0.5[1/pixel]であり、同様に0.5[1/pixel]に相当する周波数成分は、0.25[1/pixel]である。
【0014】
したがって、一般に、解像度の拡大変換を行う場合には、帯域通過フィルタとしての補間フィルタの通過帯域幅が、入力画素間隔で正規化した周波数で最低でも0.5[1/pixel]以上であることが望ましいということになる。しかも、インターレース方式の入力映像信号を処理しマトリクス表示型表示装置に画像を表示する場合には、映像信号自体の解像度はそのままであったとしても、インターレース信号をノンインターレース信号に変換するだけで、垂直方向に関して2倍の解像度変換を行っていることになる。したがって、この場合、垂直方向では一般に2倍以上の解像度の拡大変換処理が実行されていることになる。したがって、補間フィルタの通過帯域幅は、前述の0.5[1/pixel]よりもさらに広帯域であることが望ましいということになる。
【0015】
ところが、前述した3次多項式(3)を用いて解像度変換を行う従来の解像度変換装置を用いた場合には、図8に示すように、補間フィルタの通過帯域幅は、約0.4[1/pixel]程度しかない。したがって、特にインタレース信号をノンインターレース信号に解像度変換する際に、解像度変換後の映像信号の垂直解像度が劣化してしまうという問題があった。
【0016】
一方、解像度変換時に画像の先鋭度を任意に調節することを目的とした従来の画像変換装置として、特開平9−93426号に記載されるものが知られている。この明細書中に定義されているビースプライン補間係数は、前述した式(2)においてB=1、C=0を代入した式であり、同様に、キュービックスプライン補間係数は、式(2)においてB=0、C=0.5を代入した式に他ならない。
この従来の画像変換装置においては、解像度変換のフィルタ係数として先鋭度の低いビースプライン補間と、先鋭度の高いキュービックスプライン補間の2種類をあらかじめ用意しておき、これら2種の補間係数の混合比率を変えることで、先鋭度すなわち輪郭の強調の度合いを簡単にかつ比較的自由に制御できる解像度変換装置を提供するものである。
【0017】
特開平9−93426号で発明された補間フィルタ係数を式(2)と同様の表現形式に書き換えると次式(4)となる。
【数5】
Figure 0004610692
図9は、式(4)においてα=0(キュービックスプライン補間)、−1、−2、−3とした時のそれぞれの周波数−利得特性を示すグラフである。図からも分かるように、αの値が小さくすればするほど、補間フィルタの伝送帯域幅が大きくなり、図8に示したものに比べて十分な伝送帯域幅を持たせることが可能となっている。
【0018】
しかしながら、この従来の画像変換装置においては、図9に示したように、αの値を小さくすることで、伝送帯域幅を広げることによって解像度の劣化の度合を低減させることができるものの、周波数で0.3[1/pixel]辺りの周波数成分に対する利得が0dBを越えて大きくなってしまう。通過帯域そのものを広げようとした時に、画像の輪郭が強調されすぎて歪みが発生するという課題があった。
【0019】
それ故に、本発明の目的は、解像度変換時の解像度劣化を改善することができ、かつ画像歪みの少ない画像変換装置を提供することであり、特に、インターレース信号からノンインターレース信号への変換時の垂直解像度の劣化を改善した画像変換装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、画像の解像度変換を行う画像変換装置であって、
入力画素データが順次入力され、各タップに供給された4つの入力画素データに所定のタップ係数をそれぞれ乗算してから加算して出力画素データを出力する4タップのトランスバーサル型フィルタと、
所定のタップ係数を設定するタップ係数設定手段とを備え、
タップ係数設定手段が設定するタップ係数は、4タップのトランスバーサル型フィルタの各タップに供給された4つの入力画素データに対応した入力画素と前記出力画素データに対応した出力画素との距離xに応じて、次の4次関数式
【数6】
Figure 0004610692
によりそれぞれ決定されることを特徴とする。
【0021】
上記のように、第1の発明によれば、補間フィルタとしてのトランスバーサル型フィルタのフィルタ係数を、2つのパラメータで決定される所定の4次関数を用いて設定するので、帯域通過フィルタとしての補間フィルタの伝送帯域特性をより自由に容易に設定することが可能となる。したがって、これらパラメータを適当な値に設定することで、解像度変換時の解像度劣化を、歪みを発生することなしに改善することも可能となる。
【0022】
第2の発明は、第1の発明において、タップ係数設定手段は、
4タップのトランスバーサル型フィルタの各タップに供給された入力画素データに対応した入力画素と前記出力画素データに対応した出力画素との距離xをそれぞれ求める手段と、
距離xを求める手段により求められた距離xに基づいて、4次関数式によりタップ係数を演算する手段とを含む。
【0023】
上記のように、第2の発明によれば、フィルタ係数設定時に演算される4次関数式による演算結果が、距離xの値に関連付けて予め格納されているので、解像度変換時に逐次演算を行うことなしに所定のタップ係数を設定することができるので、演算回路などを必要とせず回路も簡素化できる。
【0024】
第3の発明は、第1の発明において、タップ係数設定手段は、
4タップのトランスバーサル型フィルタの各タップに供給される入力画素データに対応した入力画素と出力画素データに対応した出力画素との距離xをそれぞれ求める手段と、
予め前記4次関数式により求められ、距離xに関連づけて記憶されている複数のタップ係数のいずれかを、距離xを求める手段により求められた距離xに応じて出力する手段とを含む。
【0025】
上記のように、第3の発明によれば、解像度変換時に、フィルタ係数を4次関数式よる演算処理により逐次演算して求めて設定する。よって、大きな記憶手段を必要とせず、さらに解像度変換時の特性を変更する等の理由により4次関数のパラメータを変更したい場合などにも容易に対応することができる。
【0026】
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明において、4次関数式において、A=1.6かつB=0.4であることを特徴とする。
【0027】
上記のように、第4の発明によれば、トランスバーサルフィルタの通過帯域幅が広帯域となり、しかも、通過帯域内の周波数利得がほぼ一定となるので、解像度変換時に不要な歪みを生じることなく、解像度の劣化を改善することができる。
【0028】
第5の発明は、画像の解像度変換を行う画像変換方法であって、
出力画素と出力画素に最も近い4つの入力画素との距離xをそれぞれ求めるステップと、
距離xにしたがって、次の4次関数式
【数7】
Figure 0004610692
により、係数k(x)をそれぞれ演算するステップと、
4つの入力画素に対応した4つの入力画素データに、それぞれ対応する係数k(x)を乗算するステップと、
乗算結果を加算して、出力画素に対応した出力画素データを生成するステップとを含む。
【0029】
上記のように、第5の発明によれば、入力画素データに乗算する係数を、2つのパラメータで決定される所定の4次関数を用いて決定するので、解像度変換における伝送帯域特性をより自由に容易に設定することが可能となる。したがって、これらパラメータを適当な値に設定することで、解像度変換時の解像度劣化を、歪みを発生することなしに改善することも可能となる。
【0030】
第6の発明は、第5の発明において、4次関数式において、A=1.6かつB=0.4であることを特徴とする。
【0031】
上記のように、第6の発明によれば、解像度変換時の伝送帯域幅が広帯域となり、しかも、通過帯域内の周波数利得がほぼ一定となるので、解像度変換時に不要な歪みを生じることなく、解像度の劣化を改善することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜5を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像変換装置を適用した画像表示装置の構成を示すブロック図である。図1において、この画像表示装置は、A/D変換回路1と、画像変換装置2と、液晶パネル3とを備えている。画像変換装置2は、水平解像度変換回路4と、垂直解像度変換回路5とを含んでいる。以下、この画像表示装置の動作について説明する。
【0033】
A/D変換回路には、アナログの入力映像信号が入力されてデジタルデータに変換され、映像信号データとして出力される。画像変換装置2では、水平解像度変換回路4および垂直解像度変換回路5によって、映像信号データの水平解像度および垂直解像度が液晶パネル3の解像度に順次変換される。液晶パネル3では、解像度変換された映像信号データに基づいた画像が画面全体に拡大されて表示される。
【0034】
以下、本発明の一実施形態に係る画像変換装置2について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る画像変換装置2における垂直解像度変換回路5の構成を示すブロック図である。図2に示すように、垂直解像度変換回路5は、時間軸変換回路6と、補間フィルタ7と、係数ROM8と、タイミング制御回路9とを有している。以下、この垂直解像度変換回路5の動作について説明する。
【0035】
水平解像度変換回路4において水平解像度変換後の入力映像信号は、時間軸変換回路6において、時間軸の変換が行われ、タイミング制御回路9によるタイミング制御の下、画素データが垂直方向に順次、補間フィルタ7に供給される。係数ROM8には、入力画素と補間画素との距離に応じて予め計算された係数値が記憶されており、係数ROM8は、タイミング制御回路9によるタイミングの制御の下、補間フィルタ7に供給される入力画素データに対応する入力画素と補間画素との間の距離に応じて所定の係数データを補間フィルタ7に供給する。補間フィルタ7は、入力画素データを、係数ROM8から供給される係数値に従って積和演算し、演算結果は出力映像信号として出力される。
【0036】
図3は、本発明の一実施形態における補間フィルタ7の構成を示すブロック図である。図3において、補間フィルタ7は、単位遅延素子11〜13と、乗算回路21〜24と、加算回路30とを備えている。すなわち、補間フィルタ7は、4タップのトランスバーサルフィルタの一般的な構成である。
この補間フィルタ7に供給される入力画素データは、単位遅延素子11〜13によってそれぞれ一画素分だけ遅延されてシフトされる。入力画素データおよび単位遅延素子11〜13の出力は、それぞれ乗算回路21〜24に供給され、係数ROM8から供給される所定の係数k1〜k4が乗算される。乗算回路21〜24の出力は加算回路30において加算され、出力画素データとして出力される。
【0037】
ここで、係数ROM8に予め格納されている係数データは、入力画素と出力画素との距離xに応じて次の4次多項式(1)に基づいて予め算出され、距離xに対応づけて格納されている。
【数8】
Figure 0004610692
以下、この式(1)の算出方法について説明する。
【0038】
補間係数曲線k(x)を区間[0,1.5]の範囲で4次多項式で近似する。
k(x)=a44+a33+a22+a1x+a0(0≦x≦1.5)・・・式(5)
補間係数曲線の特徴を決めるパラメータとして、k(0)=A、k(0.5)=Bを定義する。
k(0)=Aより、
0=A・・・式(6)
k(x)は偶関数で、かつ連続であるので、x=0でのk(x)の傾きは零である。
すなわちf’(0)=0より
1=0・・・式(7)
直流利得は1.0であるので
k(−1)+k(0)+k(1)=k(0)+2k(1)=1・・・式(8)
【0039】
式(5)、式(6)、式(7)、式(8)より
A+2(a4+a3+a2+A)=1
4+a3+a2=0.5−3A/2・・・式(9)
k(0.5)=Bより
0.54a4+0.53a3+0.52a2+A=B
0.0625a4+0.125a3+0.25a2=B−A・・・式(10)
同じく直流利得は1.0であるので
k(−1.5)+k(−0.5)+k(0.5)+k(1.5)=2{k(0.5)+k(1.5)}=1
k(1.5)=0.5−k(0.5)=0.5−B
1.54a4+1.53a3+1.52a2+A=0.5−B
5.0625a4+3.375a3+2.25a2=0.5−B−A・・・式(11)
【0040】
式(9)、式(10)、式(11)より行列表記すると、
【数9】
Figure 0004610692
逆行列を計算すると、
【数10】
Figure 0004610692
となり、各係数が求まる。
a4=(−14−26A+64B)/9・・・式(12)
a3=(10+28A−56B)/3・・・式(13)
a2=(−23−143A+208B)/18・・・式(14)
【0041】
また、区間[1.5,2.0]の係数曲線k(x)については直流利得は1.0であるので
k(x)=1−k(x−1)−k(2−x)−k(3−x)・・・式(15)
より求める事ができる。
また、区間[−2,1]については、k(x)が偶対称であることから求められる。
以上の式(12)〜式(15)をまとめることにより、式(1)が得られる。
【0042】
以下、本実施形態における効果について、パラメータの一設定例に基づいて具体的に説明する。
ここでは、パラメータ設定の一例として、補間フィルタ7のフィルタ係数を決定するための4次多項式(1)において、A=1.6、B=0.4とする。図4は、このときのインパルス応答を示すグラフである。図4において、横軸の補間位置とは、入力画素間隔を1とした場合の、各入力画素からみたときの相対的な出力画素の位置を表すものであり、各入力画素と出力画素との距離に相当する。つまり、図3における各乗算回路21〜24には、供給される入力画素データに対応する画素からみたときの相対的な出力画素の位置xに応じて、それぞれ図4に示される振幅値が、乗算係数として供給される。
【0043】
一方、補間フィルタ7は、帯域通過フィルタとして作用する。図5は、このとき、つまり、4次多項式(1)において、A=1.6、B=0.4とした場合における周波数−利得特性を示すグラフである。図5において、横軸の周波数[1/pixel]は、入力画素間隔で正規化した周波数、つまり、隣接する入力画素間で1周期となる周波数を1[1/pixel]としている。
【0044】
図5に示すように、この場合の補間フィルタ7の伝送帯域幅は、入力画素間隔で正規化した周波数で約0.7[1/pixel]程度であり、図8に示した従来の3次多項式(3)を用いた補間フィルタの伝送帯域幅が約0.4[1/pixel]であるのに対して広帯域になっている。したがって、解像度拡大変換時における解像度の劣化が低減され、特に、インターレース信号をノンインターレース信号に変換する際の垂直解像度の劣化を低減することができる。
【0045】
また、従来の補間フィルタの周波数−利得特性を示した図9の太実線曲線で示されるように、この従来例においてα=−3である場合には、図5と同様に、約0.7[1/pixel]程度の広帯域の伝送帯域幅を有している。しかしながら、図9に示す従来例では、0.4[1/pixel]辺りの周波数に対する利得が5dBを越えるまでになってしまっているので、画像の輪郭が強調されすぎて歪みが発生してしまうことになる。一方、本実施形態においては、図5に示すように伝送帯域幅の全体にわたって利得がほぼ一定になっており、解像度変換に伴う画像歪みが低減される。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、解像度変換時の解像度劣化を改善することができ、かつ、その際の画像歪みを低減することができる。そして、特にインターレース信号からノンインターレース信号への変換時の垂直解像度の劣化を改善することができる。また、従来の3次多項式を用いて補間フィルタのフィルタ係数を設定する場合に比べ、フィルタ特性をより柔軟に設定することが可能となり、しかも、フィルタ特性を設定するためのパラメータ数が2つなので、フィルタ特性の設定が容易である。
【0047】
なお、本実施形態において、画像変換装置2は、水平解像度変換回路4および垂直解像度変換回路5を有しているが、入力される映像信号がテレビ放送用の信号である場合には、水平解像度変換回路4が省略できることは言うまでもない。
また、水平解像度変換回路4の構成および動作については、垂直解像度変換回路5の説明から明らかであるので、詳しい説明を省略している。
【0048】
また、本実施形態において垂直解像度変換回路5のフィルタ係数の設定に用いた4次多項式は、水平解像度変換回路4および垂直解像度変換回路5のいずれか一方にのみ用いても構わないし、両方に用いても構わない。
また、本実施形態においては、補間フィルタ7のフィルタ係数の設定を係数ROM8に予め格納された計算結果に基づいて行ったが、演算回路やソフトウェアプログラムなどによってその都度計算して設定しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像変換装置を適用した画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像変換装置2における垂直解像度変換回路5の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における補間フィルタ7の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例における補間フィルタ7のフィルタ係数設定に用いられる4次多項式(1)において、A=1.6、B=0.4とした場合のインパルス応答を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施例における補間フィルタ7のフィルタ係数設定に用いられる4次多項式(1)において、A=1.6、B=0.4とした場合における周波数−利得特性を示すグラフである。
【図6】従来の画像変換装置における補間フィルタの構成を示すブロック図である。
【図7】従来の画像変換装置におけるフィルタ係数設定に用いられる3次多項式(3)のインパルス応答を示すグラフである。
【図8】従来の画像変換装置におけるフィルタ係数設定に用いられる3次多項式(3)の周波数−利得特性を示すグラフである。
【図9】従来の画像変換装置におけるフィルタ係数設定に用いられる3次多項式(4)においてα=0(キュービックスプライン補間)、−1、−2、−3とした時のそれぞれの周波数−利得特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…A/D変換回路
2…画像変換装置
3…液晶パネル
4…水平解像度変換回路
5…垂直解像度変換回路
6…時間軸変換回路
7…補間フィルタ
8…係数ROM
9…タイミング制御回路
11〜13…単位遅延素子
21〜24…乗算回路
30…加算回路

Claims (6)

  1. 画像の解像度変換を行う画像変換装置であって、
    入力画素データが順次入力され、各タップに供給された4つの入力画素データに所定のタップ係数をそれぞれ乗算してから加算して出力画素データを出力する4タップのトランスバーサル型フィルタと、
    前記所定のタップ係数を設定するタップ係数設定手段とを備え、
    前記タップ係数設定手段が設定するタップ係数は、前記4タップのトランスバーサル型フィルタの各タップに供給された前記4つの入力画素データに対応した入力画素と前記出力画素データに対応した出力画素との距離xに応じて、次の4次関数式
    Figure 0004610692
    によりそれぞれ決定されることを特徴とする、画像変換装置。
  2. 前記タップ係数設定手段は、
    前記4タップのトランスバーサル型フィルタの各タップに供給された入力画素データに対応した入力画素と前記出力画素データに対応した出力画素との距離xをそれぞれ求める手段と、
    前記距離xを求める手段により求められた距離xに基づいて、前記4次関数式によりタップ係数を演算する手段とを含む、請求項1記載の画像変換装置。
  3. 前記タップ係数設定手段は、
    前記4タップのトランスバーサル型フィルタの各タップに供給される入力画素データに対応した入力画素と前記出力画素データに対応した出力画素との距離xをそれぞれ求める手段と、
    予め前記4次関数式により求められ、距離xに関連づけて記憶されている複数のタップ係数のいずれかを、前記距離xを求める手段により求められた距離xに応じて出力する手段とを含む、請求項1記載の画像変換装置。
  4. 前記4次関数式において、A=1.6かつB=0.4であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の画像変換装置。
  5. 画像の解像度変換を行う画像変換方法であって、
    出力画素と当該出力画素に最も近い4つの入力画素との距離xをそれぞれ求めるステップと、
    前記距離xにしたがって、次の4次関数式
    Figure 0004610692
    により、係数k(x)をそれぞれ演算するステップと、
    前記4つの入力画素に対応した4つの入力画素データに、それぞれ対応する前記係数k(x)を乗算するステップと、
    前記乗算結果を加算して、前記出力画素に対応した出力画素データを生成するステップとを含む、画像変換方法。
  6. 前記4次関数式において、A=1.6かつB=0.4であることを特徴とする、請求項5記載の画像変換方法。
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