JP4608780B2 - 入札価格管理方法および入札価格管理装置 - Google Patents

入札価格管理方法および入札価格管理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等の通信回線を介して参加するオークションの運営に際して入札価格を管理する入札価格管理方法および入札価格管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及に伴いWebサイトでは各種のオークションが開催されており、パーソナルコンピュータ等を所定のWebサイトへ接続すれば、誰もが家庭に居ながらにして参加できる環境が実現されている。
【0003】
かかるオークションでは、出品されている各商品等にオークション期間(入札期限)が決められており、また、入札に際しては、決められた入札単位(最小の上乗せ価格)で、その時点の最高価格よりも高い金額を付けるシステムが多い。また、オークションの開催者によっては、参加者に対して、高値更新通知(ほかの入札者が参加者の入札金額より高い価格を付けたときに電子メールで通知する)や最高額入札者(低落札価格が設定されているオークションにおいて、終了24時間前に参加者が最高額入札者となったとき電子メールで通知する)などの通知サービスや、入札期限5分以内に高値更新された場合は5分間の期限延長をする延長サービス等の各種サービスを行っているところもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のオークションにおいては、入札期限ぎりぎりに、その時点の最高価格に最小価格である入札単位分だけを上乗せして入札し、落札することにより、自己の落札価格の上昇を操作するという入札手法(以下、「意図的な駆け込み入札」という)が存在している。これは参加者全員が同時に参加する従来型のオークションでは有り得ない、インターネット・オークション特有の問題点であって、前述した通知サービスによっても、他の参加者が故意に入札期限ぎりぎりに入札するとそれらの通知も間に合わず、また、延長サービスがあっても、入札期限に他の参加者の入札状況を監視していないと分からなかった。
【0005】
このため意図的な駆け込み入札の存在により他の参加者の再入札の機会が少なくなり、またフェアではないことから、公平な価格形成を阻害する要因となっており、かかる意図的な駆け込み入札をいかにして排除するかが問題となっていた。
【0006】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、意図的な駆け込み入札が行いにくいオークション環境が実現可能となる入札価格管理方法および入札価格管理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1の入札価格管理方法にあっては、通信回線を介して参加するオークションの運営に際して入札価格を管理する装置が入札価格を管理する方法であって、入札期限に関する期限情報を記憶手段に記憶する工程と、この記憶させる工程で記憶された期限情報に基づき入札期限までの残存期間を演算手段が演算する工程と、入札期間の残りが所定期間に達した後、設定手段が直前の途中価格に加算又は減算可能な最小の価格幅、たとえば通常のオークションにおける入札直前までの最高値に上乗せ可能な最小価格や、いわゆる逆オークションにおける入札直前までの最安値から差し引き可能な最小価格の幅を、それ以前よりも大きな価格幅に設定する工程とを有するものとした。
【0008】
かかる方法によれば、入札期限の間際の入札を不利とすることによって、入札期限の直前に行われる意図的な駆け込み入札による利点を半減させることができる。
【0011】
また、請求項2の発明にあっては、さらに、前記最小の価格幅を、最高値が入札されてから所定期間が経過した後にも、それ以前よりも前記最小の価格幅を増加させる工程を有するものとした。
【0012】
かかる方法によれば、さらに、入札期限の直前に行われる意図的な駆け込み入札による利点をより一層減少させることができる。
【0013】
また、請求項3の発明にあっては、さらに、直前の途中価格が入札されてから所定期間が経過した直後の1回目の入札に適用する前記最小の価格幅を、それ以前よりも増加させる工程を有するものとした。
【0014】
かかる方法によれば、さらに、入札期限の直前に行われる意図的な駆け込み入札による利点をより一層減少させることができる。
【0019】
また、請求項7の入札価格管理装置にあっては、通信回線を介して参加するオークションの運営に用いられるとともに入札価格を管理する装置であって、入札期限に関する期限情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段が記憶する期限情報に基づき入札期限までの残存期間を演算する演算手段と、この演算手段による演算結果が所定期間となることに伴い、直前の途中価格に加算又は減算可能な最小の価格幅を、それ以前より大きな価格幅に設定する設定手段とを備えたものとした。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係るネットワーク・オークション・システムの全体を示す構成図である。このシステムは、Web上でオークション・サイトを運営するオークション開催者が有するオークションサーバ1と、インターネット2を介してオークションサーバ1へ接続された出品者端末3、及び入札者端末4・・・とから構成される。出品者端末3は、オークション・サイトへの出品者が、出品する商品の内容及び価格等の商品情報の情報をオークションサーバ1へ送るためのクライアント端末であり、入札者端末4・・・は、オークションへ参加する入札参加者が、希望商品や入札価格をオークションサーバ1へ送るためのクライアント端末である。なお、出品者端末3及び入札者端末4は、例えば電話回線を介してインターネット2への接続を可能とするモデム等の通信機器を備えるとともに、Web閲覧機能を有するパーソナルコンピュータである。また、出品者が他の出品者の商品に対する入札に参加する場合には、同一のパーソナルコンピュータによって出品者端末3及び入札者端末4が構成される。
【0026】
前記オークションサーバ1は、本発明の入札価格管理装置であり、図2に示すように、CPU11と、CPU11に接続された入力手段12、出力手段13、RAM14、記憶手段15、通信手段16、時計手段17とを備えている。入力手段12はキーボードやマウス等の装置であり、出力手段13はCRTやLCD等の表示装置やプリンタ等であって、入力手段12及び出力手段13は、主として管理者がオークションサーバ1の管理や保守を行う場合に使用される。通信手段16は、インターネット2との間で大量のデータを送受信するための通信インターフェイスであり、電話回線等の公衆回線や、専用の通信回線を介してインターネット2と接続されている。前記時計手段17はカレンダー機能を有する時計装置からなり、CPU11に対して現在の日付及び時刻データを供給する。
【0027】
前記記憶手段15は、大量のデータが記憶可能なハードディスク等をはじめとする各種の記憶装置によって構成されている。記憶手段15には、オークションサーバ1の制御プログラムが記憶されており、CPU11がその制御プログラムに基づき動作し上記各部の制御を行うことにより、オークションサーバ1によるオークション・サイトの運営が可能となる。また、CPU11は、RAM14を作業用のメモリとして使用するとともに、記憶手段15に記憶されている後述するデータや、時計手段17から送られる日付及び時刻データに基づき各種のデータ処理を行うことにより本発明の演算手段、設定手段、取得手段として機能する。また、記憶手段15には、前記制御プログラムと共に、図3に示した入札基本データファイル15aと、入札管理ファイル15bとが記憶されている。
【0028】
図3(a)に示した入札基本データファイル15aは、前記出品者端末3を介して出品者から依頼された各商品について出品時に設定された基本項目、すなわち商品番号、及びそれに対応する入札期限、入札初期時における開始価格、入札単位の各データ101〜104によって構成されている。なお、入札期限データには、出品者が当該商品の出品申し込み時に設定した入札期間に対応して自動的に計算した入札期限(時刻を含む)である。入札単位データ104は入札参加者が入札を行うとき上乗せ可能な最小価格であると同時に、入札価格の単位であり、出品申し込み時において出品者の希望により、或いはオークション開催者が所定の基準に従い設定された価格である。
【0029】
図3(b)に示した入札管理ファイル15bは、入札期間中の管理に使用するデータ、すなわち商品番号、及びそれと対応する最高値、最高値の入札日時(最終入札日)、管理入札単位の各データ101,105〜107によって構成されている。最高値データ105は、入札期間中には途中価格を、入期間の終了時点では落札価格のデータであって、入札日時データ106と共に逐次更新される。管理入札単位データ107には、入札基本データファイル15aの入札単位データ104と同様の金額が初期データとして記憶されている。
【0030】
次に、以上の構成からなるネットワーク・オークション・システムにおいて、オークションの開催中に前記オークションサーバ1のCPU11により行われる入札価格管理動作を図4のフローチャートに従って説明する。
【0031】
すなわち、ある商品について入札が開始された後、いずれかの入札者端末4から入札があると(ステップSA1でYES)、その時点が入札基本データファイル15aに記憶されている入札期限の2日以内であるか否かを判別する(ステップSA2)。ここで、2日以内でないときには、入札価格が、その時点の最高値に、入札管理ファイル15bに記憶されている管理入札単位(A)を加算した価格以上であるか否かを引き続き判別する(ステップSA6)。なお、入札が開始当初における管理入札単位(A)は、入札基本データファイル15aに記憶されている入札単位と同一である。そして、ここで入札価格が上記の条件を満たしていれば、その入札価格を有効として登録する。つまり入札管理ファイル15bの最高値データ105を更新する(ステップSA7)。また、ステップSA6の判別結果がNOであって、入札価格が、その時点の最高値に管理入札単位(A)を加算した価格に満たないときには、入札価格を無効とし(ステップSA8)、その時点の最高値を維持する。
【0032】
また、前述したステップSA2の判別結果がYESであって、入札があった時点が入札期限の2日以内であったときには、さらに、その時点が入札期限の1日以内であるか否かを判別する(ステップSA3)。ここで、1日以内でなかったとき、つまり入札期限の2日前であったときには、管理入札単位(A)を前記入札単位(N)の2倍に設定した後(ステップSA4)、前述したステップSA6へ進む。また、1日以内であったとき、つまり入札期限の1日前であったときには、管理入札単位(A)を入札単位(N)を3倍に設定した後(ステップSA5)、前述したステップSA6へ進む。そして、以上の動作を入札期限まで継続する。
【0033】
また、フローチャートに示さないが、オークションサーバ1においては、入札期限があと2日となった時点、及びあと1日となった時点においては、別途、Web上に、その時点の最高値と共に、管理入札単位(A)をその時点の入札単位(最低上乗せ価格)として表示する。
【0034】
これにより、入札期間中においては、以下のように入札価格が以下のように管理される。例えばある商品が、開始価格1,000円、入札単位100円、入札期間10日で登録(出品)された場合について考えると、入札参加者は、従来と同様に、入札が可能な10日間の期間中、8日目までは入札単位の100円ずつ高額に価格を設定して入札が可能となる。一方、9日目に入った時点で入札単位は200円に設定され、それまでの最高入札価格が1800円であったとすると、9日目では1,800円+200円となり2,000円が有効な入札価格となる。さらに10日目(最終日)に入った時点では、入札単位は300円に設定され、それまでの最高入札価格が2,000円であったとすると、10日目では2,000円+300円となり、2,300円が有効な入札価格となる。
【0035】
したがって、以上の入札システムを事前に入札参加者に知らせることにより、最高値が更新されてから一定期間その最高値が維持され、最高値がほぼ決定した状態となる10日目(入札期限)まで入札に参加せず、故意に終了直前に100円という入札単位分だけをその時点の最高値に上乗せして落札権を獲得する、すなわち自己の落札価格の上昇を操作することの利点が半減することとなる。よって、意図的な駆け込み入札を極力排除することができる。その結果、入札参加者が不公平感を生じさせない公平な価格形成が維持できるオークション環境を実現することが可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態では、入札期限の2日前の時点から入札単位を増額し、1日前の時点で入札単位をさらに増額する、すなわち入札期限の直前の一定期間に入札単位を漸次増加させる場合を示したが、入札期限の直前の一定期間における入札単位を、それ以前の金額よりも1度だけ高く設定するようにしてもよい。その場合であっても、意図的な駆け込み入札を極力排除することができる。
【0037】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前述したオークションサーバ1の前記記憶手段15に、以下の動作に関する制御プログラムが記憶されているものである。
【0038】
以下、本実施の形態において、前記CPU11が実行する他の入札価格管理動作を図5のフローチャートに従って説明する。
【0039】
すなわち、ある商品について入札が開始された後、いずれかの入札者端末4から入札があると(ステップSB1でYES)、その時点が、入札管理ファイル15bに記憶されている最終入札日、つまりその時点の最高値が登録された日時から2日以上経過しているか否かを判別する(ステップSB2)。ここで、2日以上経過していないときには、入札価格が、その時点の最高値に、入札管理ファイル15bに記憶されている管理入札単位(A)を加算した価格以上であるか否かを引き続き判別する(ステップSB6)。なお、入札が開始当初における管理入札単位(A)は、入札基本データファイル15aに記憶されている入札単位と同一である。そして、ここで入札価格が上記の条件を満たしていれば、その入札価格を有効として登録する。つまり入札管理ファイル15bの最高値データ105を更新し(ステップSB7)、さらに高値更新日時データ106を更新する(ステップSB8)。また、ステップSB6の判別結果がNOであって、入札価格が、その時点の最高値に入札単位(N)を加算した価格に満たないときには、入札価格を無効とし(ステップSB9)、その時点の最高値を維持する。
【0040】
また、前述したステップSB2の判別結果がYESであって、入札があった時点が最終入札日から2日以上経過しているときには、さらに、最終入札日から3日以上経過しているか否かを判別する(ステップSB3)。ここで、3日以上経過していなかったとき、つまり最終入札日から2日経過していたときには、管理入札単位(A)を、入札管理ファイル15bに記憶されている入札単位(N)の2倍に予め設定し(ステップSB4)、3日以上経過しているときに、入札単位(N)を3倍に設定した後(ステップSB5)、前述したステップSB6へ進む。そして、以上の動作を入札期限まで継続する。
【0041】
また、フローチャートに示さないが、オークションサーバ1においては、最終入札日から2日経過した時点、及び3日経過した時点においては、別途、Web上に、その時点の最高値と共に、管理入札単位(A)をその時点の入札単位(最低上乗せ価格)として表示する。
【0042】
これにより、入札期間中においては、以下のように入札価格が以下のように管理される。例えばある商品が、開始価格1,000円、入札単位100円、入札期間10日で登録(出品)された場合について考えると、入札参加者は、従来と同様に、入札が可能な10日間の期間中、8日目までは入札単位の100円ずつ高額に価格を設定して入札が可能となる。一方、ある時点でいずれかの入札参加者が最高値である1,800円を入札した後に、2日間、他の有効な入札がない場合、その時点で入札単位が200円に増加し、それ以後は、最高値1,800+200である2,000円が有効な入札価格となる。さらに、その後1日(都合3日間)、他の有効な入札がない場合、その時点で最低入札単位はさらに300円に増加し、それまでの最高入札価格が2,000円であったとすると、4日目からは2,000円+300で2,300円が有効な入札価格となる。
【0043】
したがって、本実施の形態においても、意図的な駆け込み入札を行うことの利点を半減させることができ、意図的な駆け込み入札を極力排除することができる。その結果、入札参加者が不公平感を生じさせない公平な価格形成が維持できるオークション環境を実現することが可能となる。
【0044】
なお、本実施の形態では、最終入札日から2日経過した時点から入札単位を増額し、3日経過した時点から入札単位をさらに増額する、すなわち最高値が更新された後に一定期間が経過したら入札単位を漸次増加させる場合を示したが、最高値が更新された後に一定期間が経過したら、その後の入札単位を、それ以前の金額よりも1度だけ高く設定するようにしてもよい。その場合であっても、意図的な駆け込み入札を極力排除することができる。
【0045】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前述したオークションサーバ1の前記記憶手段15に、以下の動作に関する制御プログラムが記憶されているものである。
【0046】
以下、本実施の形態において、前記CPU11が実行する他の入札価格管理動作を図6のフローチャートに従って説明する。
【0047】
すなわち、ある商品について入札が開始された後、いずれかの入札者端末4から入札があると(ステップSC1でYES)、その時点が、入札管理ファイル15bに記憶されている最終入札日、つまりその時点の最高値が登録された日時から2日以上経過しているか否かを判別する(ステップSC2)。ここで、2日以上経過していないときには、入札価格が、その時点の最高値に、入札管理ファイル15bに記憶されている管理入札単位(A)を加算した価格以上であるか否かを引き続き判別する(ステップSC4)。なお、入札が開始当初における管理入札単位(A)は、入札基本データファイル15aに記憶されている入札単位(N)と同一である。そして、入札価格が上記条件を満たしていれば、その入札価格を有効として登録する。つまり入札管理ファイル15bの最高値データ105を更新し(ステップSC5)、高値更新日時データ106を更新した後(ステップSC6)、管理入札単位(A)として入札単位(N)を再設定する。
【0048】
また、前述したステップSC2の判別結果がYESであって、入札があった時点が最終入札日から2日以上経過しているときには、管理入札単位(A)に入札単位(N)の2倍に設定した後(ステップSC3)、前述したステップSC4以降の処理を行う。その後、当該入札価格が有効であったときには、ステップSC5〜SC7の処理が行われるとともに、ステップSC7において管理入札単位(A)が入札単位(N)に戻され、当該入札価格が無効であったときには、管理入札単位(A)が入札単位(N)の2倍の状態が維持される。そして、以上の動作を入札期限まで継続する。
【0049】
また、フローチャートに示さないが、オークションサーバ1においては、最終入札日から2日経過した後、次のいずれかの有効な入札があるまで間は、Web上に、その時点の最高値と共に、管理入札単位(A)をその時点の入札単位(最低上乗せ価格)として別途、表示する。
【0050】
これにより、入札期間中においては、ある時点でいずれかの入札参加者が最高値である1,800円を入札した後 2日間、他の有効な入札がない場合には、その時点で入札単位は200円に設定され、次の入札参加者の入札単位だけが200円に設定される。つまり次の入札参加者は、最高値1,800+200である2,000円が有効な入札価格となる。
【0051】
したがって、本実施の形態においても、意図的な駆け込み入札を行うことの利点を半減させることができ、意図的な駆け込み入札を極力排除することができる。その結果、入札参加者が不公平感を生じさせない公平な価格形成が維持できるオークション環境を実現することが可能となる。
【0052】
(その他の実施の形態等)
なお、前述した第2及び第3の実施の形態に示した入札価格管理方法は、それぞれが第3の実施の形態で示した入札価格管理方法と組み合わせて実施するようにしてもよい。一例を上げると、第1の実施の形態におけるステップSA2〜SA5(図4)の処理を、第2の実施の形態においては、図5に示したステップSB2、又はステップSB6の直前で行わせ、第3の実施の形態においては、図6に示したステップSC2、又はステップSC4の直前で行わせればよい。
【0053】
また、その場合、及び第1〜第3の各実施の形態における、前述した入札単位に対する管理入札単位の増加幅や、管理入札単位(実際に適用される入札単位)における入札単位からの変更時点(適用開始時期)及びその適用期間の設定は、適宜設定すればよい。また、前記変更時点及びその適用期間を日にち単位で設定した場合についてのみ示したが、それらを時間単位で設定してもよい。また、前記増加幅を、それに設定された入札の開始価格に対応して商品毎に決めたり、前記変更時点及びその適用期間を、出品申し込み時に設定した入札期間に対応して商品毎に決めるようにしてもよい。
【0054】
また、以上の実施の形態では、入札参加者が出品された商品の価格を競り上げる一般的なオークションを例に上げたが、これ以外にも本発明は、入札参加者が例えば買い入れ希望がある商品について、複数の入札参加者が当該商品の販売価格を競り下げる、いわゆる逆オークションにも採用可能であり、その場合であっても、意図的な駆け込み入札を行うことの利点を半減させることができ、それをを極力排除することができる。その結果、入札参加者が不公平感を生じさせない公平な価格形成が維持できるオークション環境を実現することが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、入札期限の間際だけの入札を不利とすることによって、入札期限の直前に行われる意図的な駆け込み入札による利点を減少させることができるようにした。よって、意図的な駆け込み入札が行いにくくなり、公平な価格形成が維持できるオークション環境を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すネットワーク・オークション・システムの構成図である。
【図2】オークションサーバを示すブロック図である。
【図3】(a)は記憶手段に記憶されている入札基本データファイル、(b)は同記憶手段に記憶されている入札管理用ファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るCUPの入札価格管理動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るCUPの他の入札価格管理動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るCUPの他の入札価格管理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 オークションサーバ
2 インターネット
3 出品者端末
4 入札者端末
11 CPU
15 記憶手段
15a 入札基本データファイル
15b 入札管理ファイル
104 入札単位データ
105 最高値データ
106 高値更新日時データ
107 管理入札単位データ

Claims (4)

  1. 通信回線を介して参加するオークションの運営に際して入札価格を管理する装置が入札価格を管理する方法であって、
    入札期限に関する期限情報を記憶手段に記憶する工程と、
    この記憶させる工程で記憶された期限情報に基づき入札期限までの残存期間を演算手段が演算する工程と、
    入札期間の残りが所定期間に達した後、設定手段が直前の途中価格に加算又は減算可能な最小の価格幅を、それ以前よりも大きな価格幅に設定する工程と
    を有することを特徴とする入札価格管理方法。
  2. さらに、前記最小の価格幅を、最高値が入札されてから所定期間が経過した後にも、それ以前よりも前記最小の価格幅を増加させる工程を有することを特徴とする請求項1記載の入札価格管理方法。
  3. さらに、直前の途中価格が入札されてから所定期間が経過した直後の1回目の入札に適用する前記最小の価格幅を、それ以前よりも増加させる工程を有することを特徴とする請求項1又は2記載の入札価格管理方法。
  4. 通信回線を介して参加するオークションの運営に用いられるとともに入札価格を管理する装置であって、
    入札期限に関する期限情報を記憶する記憶手段と、
    この記憶手段が記憶する期限情報に基づき入札期限までの残存期間を演算する演算手段と、
    この演算手段による演算結果が所定期間となることに伴い、直前の途中価格に加算又は減算可能な最小の価格幅を、それ以前より大きな価格幅に設定する設定手段と
    を備えたことを特徴とする入札価格管理装置。
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