JP4608644B2 - 液体用流路切換装置 - Google Patents
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Description
その推奨される方法の一つは以下のような方法である。まず、流量を一定の値に安定させた後に一回の転流動作(流入開始、流入停止)によって秤量タンクを満した操作から秤量値及び流入時間を得る。次に全く同じ流量でn回(25回程度)の繰り返し転流動作に分けて秤量タンクを同じ程度の重量まで満して得られた積算の重量及び積算流入時間を得る。これらを比較式に代入することによってダイバータタイミングエラーを算出するという方法である。流量が同じ一定値であるにもかかわらず、これらに差が見られる場合があるのは、転流操作による時間計測の誤差が存在し、それが積み重なっているからである。推奨式による演算で一回当たりのエラー時間(秒)として評価される。
このエラー時間はできるだけ10ms程度以下にすることが望まれるが、困難なことが多かった。誤差としては実際の校正試験の流入時間に対する比率で評価される。例えば仮にダイバータタイミングエラーが10msである場合に対して40秒間の流入時間であった場合でも、0.025%の誤差を転流器が持っていることになる。最も校正精度のレベルが高いと思われる世界各国の標準研究所にある流量計校正装置でも、その不確かさが拡張不確かさK=2で0.02から0.1%程度であることから上記の誤差要因はけして小さくない数字であることが分かる。このような評価実験によって転流器の不確かさ(誤差)が算出される。流入時間が短くなればなるほどエラー比率は大きくなる。これは超高精度校正が求められる場合には秤量タンクへの流入時間を長くしなければならない原因となる。つまり秤量タンクの容量に対して校正可能な最大流量が制限されることになる。特に一枚羽根式ダイバータでは理論的にも流量、流速分布によりこのエラー時間が変化する。全ての試験条件でこの評価試験を毎回行なうことは困難であるため大きめのエラー時間を想定して流入時間をさらに長めにする必要があった。二枚羽根式ダイバータの開発で、このエラー時間を全ての流量と流速分布について数ms以下に調整することが可能になった。
日本機械学会論文集 vol.68,No.665 B編 (2002)pp.137−143
また、秤量タンクは秤量計で計測する上でどこかに接触していると秤量値に誤差が多く含まれてしまうために出来るだけ接触させないようにする必要がある。そのため流入口を密閉することはできず、秤量タンクの上部やダイバータからの流路との間に外部に開放されてしまう空隙が存在した。このような開放部が存在する場合、水では蒸発による誤差、石油類では油蒸気やミストの噴出による誤差や油臭、危険なガスを大気へ放出することになるという問題がある。特に流量が小さい時には秤量タンクを満たすまでに長い時間を要するが、開口部が存在する場合には流入時間が長いほど試験液の蒸発、ミスト放出による誤差が大きくなってしまう問題がある。
さらに流速分布の変化がそのままダイバータの切換時間の誤差の大きさに影響を与えるため、多くの場合にはノズルの口径を変化させることが出来る可変ノズルを備えており、流量によって流速や流速分布が変化しないように工夫されていた。そのためこの可変部分が非常に高価であり、また、シール方法が難しく、内圧が大きくなるとシールの隙間から試験液が漏れ出すなどの問題があった。また流量が変化し、流速が遅くなると下向きになる直前の頭頂部に気泡が溜まる可能性があり、これは誤差の原因となっていた。また、一つのノズルでなければならないため、たとえ流量が小さくて、小口径の試験ラインについている小流量の被試験流量計の場合であっても最大流量に合わせて設計された大きな口径の試験ラインと合流して一つのノズルから流出する配管設計になっていた。このため、流量が小さい時にはこの合流部分の流速が遅くなりすぎ気泡が溜まりやすくなること、温度が安定するまでの時間が非常に長くなるなどの問題があった。この被試験流量計とダイバータまでの間の試験液の体積はデットボリュームと呼ばれ、この部分の温度変化や気泡残留は誤差につながるので出来るだけ小さい方がよいが、小さくしにくいという問題がある。
対象となる流量範囲が小さい場合には流入時間の関係から秤量タンクは小さく、秤量計も小さくなる。この場合、流路の壁面についた液は大きな誤差要因で余分な切換器や配管、ダクトなどがダイバータと秤量タンクの間に存在した場合には誤差を大きくする原因になるためさらに問題は大きくなる。特に石油系では液の粘度が高く壁面に付着する液も多く、液垂れにも時間がかかるが、その数滴が秤量の誤差に大きく影響を与える。これまでの方法では装置の大きさが大きくなってしまい、ダイバータの取込口から秤量タンクまでの流路の面積が大きくなるため、垂れ時間が長く、表面に付着する液も多く、誤差を大きくするという問題があった。
また、切換羽根の断面が対称であった場合や、バイパスライン側の流路の形状が悪いと、飛び散りも大きく、噴流を横切るときに流れが乱れる。飛び散りが大きくなって、本来ならば秤量タンクに入ってはならない液が秤量タンクに飛び入る現象が生じ、誤差を生じさせる問題がある。
このように秤量タンク式の校正装置は高精度であるが、短時間取込ではダイバータタイミングエラーが大きくなるため極端に流入時間を短くすることは出来ない。また開口部がある場合には時間が長くなれば蒸発やミスト放出の誤差が大きくなるため、校正の効率が悪くなる。一本の可変ノズルを使用した場合にはノズルの直前の配管太さは最大流量にあわせて大きく設計されることになる。そのため流量が小さくなった時には、ノズル頭頂部での流速が小さくなりすぎてしまい気泡が溜まりやすくなる。気泡量が校正中に変化した場合、誤差の原因となることから、1本のノズルでは極端に流入時間を長くすることは困難だった。そのため一つのタンクによる校正可能な範囲は一般的に1:10程度の狭い範囲であり、多くの流量範囲をカバーするためには多くの秤量タンクと秤量計が必要であり、コストが大きくなるという問題がある。
また、本発明の液体用流路切換装置は、上記整流板は円錐を半分に切断した形状をしていることを特徴としている。
また、本発明の液体用流路切換装置は、上記整流板の円錐を半分に切断した形状のうち、一枚目の転流羽根に面した円錐面が転流羽根との間に空隙を有することを特徴としている。
また、本発明の液体用流路切換装置は、個別に駆動される二つの平行移動体から構成され、前記平行移動体は転流羽根と第2の流路への誘導流路とが一体となっており、初期位置では一つ目の平行移動体の第2の流路への誘導流路により前記噴流が前記第2の流路へ導かれていた状態から、前記一つ目の平行移動体に備えられた一枚目の転流羽根が前記噴流を横切り、前記一つ目の平行移動体が塞いでいた前記第一の流路から離れることで前記噴流を前記第一の流路へ導き、二つ目の平行移動体が前記一つ目の平行移動体と同方向に移動して、二枚目の転流羽根が前記噴流を横切ることで前記噴流を前記第2の流路へ導き、初期位置へ戻る際には前記二つの平行移動体が密着して同時に移動することを特徴としている。
(1)請求項1記載の発明によれば、従来の直線的に移動、または回転軸が噴流に対して垂直な二枚羽根式ダイバータと異なり、切換前の位置と切換後の位置が全く同じ状態にすることが出来る。そのため、例えば、ISO4185に基づくダイバータタイミングエラーの評価実験に適用した場合おいて、スタート位置に戻る操作が必要ない。秤量タンクへの余分な噴流が流入してしまうという問題が解消されるため、追加の流路切り換え装置や収容袋の手動設置が必要ない。濡れ面が完全に区別されているために分割取り込みの際も、液垂れを待つのは最後だけでよく、連続的に分割転流試験が行えるため評価実験の効率が良い。このように二枚羽根を持つダイバータの高精度を維持したまま評価実験の効率と精度が飛躍的に向上することができる。また、回転機構であるためオーバーランに対して安全であり、衝突防止機構などが必要ない。回転機構は汎用部品が多く、機構の単純化が可能であるため、安価で丈夫に製作することが可能になる。大きさも濡れ面積を最小限にする小さな設計が可能で液垂れの待ち時間が短いため校正の効率がよく、濡れ液による誤差が小さい。このように高精度と低コスト化を両立させることができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、整流板の形状が円錐の半分の形状であるために下流側で面積が大きくなり流速が滑らかに減速することで飛び散り量を減少させ、転流羽根が回転している間も、噴流に対して整流板の接触形状が変化しないために整流効果が安定しているという効果を奏する。
(4)請求項4記載の発明によれば、円錐形状をした整流面が転流羽根に接触することなく、空隙をもっているので転流羽根が回転し、噴流を切る直前に整流板と転流羽根の間で挟まれ、行き先を狭められた試験液の流れが、転流羽根の上部へ向かってせり上がる現象を防ぐことが出来る。そのため転流羽根の高さを低く設計することができ、濡れ面積を小さくすることができる。
図4は、校正装置のうちダイバータ、秤量タンク、秤量計、昇降台などの主要装置部の斜視図である。
図5は、秤量タンクと昇降台と、その一連の動作を示している。
図13は、校正開始から終了までの間、操作者が行う処理、もしくは制御コンピュータに組み込まれるプログラムの処理シーケンスを説明するためのフローチャートである。
図3から図5までに示されるように、液体用流量計校正装置は試験液に水または灯油、軽油などを用いて測定するもので、装置全体としては、貯蔵タンク80bと、ポンプ82bと、流量調節バルブ4bおよび4eと、試験液が噴出するノズル10cと、噴流の向きを切り替える流路切換装置30と、秤量タンクへ取り込まないときに試験液が流れ込むバイパスライン20dと、秤量タンクへの流路11cと秤量タンク60bと、秤量計61bと、昇降台50とこれを駆動する手段であるエアシリンダなどである昇降駆動ジャッキ58と、転流羽根を駆動する手段で、サーボモーターなどであるモーター56bなどに、より構成されている。
また、流路切換装置30は、ダイバーターボックス33に装着された大口径のボールベアリングなどであるベアリング40によって支えられ一体となって自在に回転することが出来る。ダイバーターボックス33は、密閉された箱状の形状をしており(図5参照)、バイパス側整流板21に沿って流れ落ちる液体を集め、バイパスライン20dへ導くように形成されている。
秤量タンク60bへの試験液の流入時以外には、流路切換装置30は図4の左図のような回転位置に静止している。この位置はノズル10cから噴出した噴流14cが直接バイパス側整流板21に当たり、試験液はバイパスライン20dへ流れるように設計されている位置であり、バイパス位置と呼ぶことにする。バイパス側整流板21は例えば半円錐の形をしており、接触した噴流は滑らかに円錐表面に沿って広がり落ちる。この時、下側へ向かうほど円錐表面は広がるため試験液の流れは薄く、急激に減速されて広がるため飛び散りは小さくなる。ダイバータボックス33の底の部分に落ちた試験液はバイパスライン20dへと集り流れ込んで、貯蔵タンク80bへ戻される。このように試験液が連続的に流れており、被試験流量計3bは流量値に比例した流量パルス信号を出し続けていて、試験液が循環している状態がスタンバイの状態である。
S17において予定されている校正流量条件を自動または手動により入力し、それに応じてS18で流量調節バルブ4b、4eのバルブ開度バランスを制御し、被試験流量計3bの指示値もしくは図示されていない運転管理用の流量計の指示値を参照しながら徐々に目的の流量に調整していく。ほぼ同時にS19として噴流14cが安全な流速範囲に収まり、かつ気泡が入らないように配慮しながらノズル選択用バルブ13を適切な組み合わせの開閉状況へ操作する。S20で温度センサー72のデータから温度の安定度を確認して、温度が安定してから次のステップへ進む。S21で排出バルブ22bを開き、秤量タンク60bの残液を排出しておく、S22では図示していない排出確認のセンサー信号または排出バルブ22bを開けてから液が排出される十分な時間が経過したところで排出を判断し、S23へ進んで排出バルブ22bを閉める。S24として流入時間計測用タイマー100a、流量計パルスカウンタ101、パルス間隔時間タイマー100bを適切な計測モードに設定してトリガー信号待ち状態にしてからリセットする。
ここまでの開始準備が整い、温度が安定した状態が図5(a)の取り込み前、スタンバイの状態である。
その後、S28へ進み、モーター56bを回転させ、タイミングベルト54、回転軸53を通じて流路切換装置30が180度の位置へ回転し始め、取り込み位置へ向けて移動する。二枚羽根式ダイバータの理論によると、噴流14cにさしかかるまでに加速を終了し、切るときは等速度で回転していることが非常に重要であり、そのようにモーター56bは精密に制御されている。この半回転の途中に約90度付近で一枚目の転流羽根31dが噴流14cを切り、バイパスライン20dから秤量タンクへの流路11cへ噴流の流れを変更する。ほぼ同時刻に切り欠き付き円盤52の切り欠き部がスタート用トリガーセンサー51aの光センサー部を通り、光を通過させてスタートトリガー信号であるパルスを流入時間計測用タイマー100aに送る。この瞬間がS29で、スタートトリガー信号により流入時間計測用タイマー100aは流入時間の計測を開始する。被試験流量計3bは連続的に動作しており流量パルス信号も出し続けられている。流量計パルスの取得はこのスタートトリガー信号が送られてきた次の流量計パルスからカウントされ始める。これがS30で図示されていないゲート信号発生器によりスタートトリガー信号の次の流量計パルスの立ち上りと同時にONになるゲート信号を発生させ、このゲート信号を基に流量計パルスカウンタ101がパルスのカウントを開始する。また同時のこのゲート信号を基にパルス間隔時間タイマー100bがパルスカウントする間隔時間を計測し始める。
ここまででの過程で流量計の校正を行うためのデータがほぼ全て揃うことになり、校正値を演算することが可能になる。これらの全てのデータを校正値などが記録保存されるのがS40である。演算は次のようにして行われる。S37で計測された満タンの秤量タンク60bの重量からS26で計測された空の秤量タンク60bの重量か引かれ、取り込まれた試験液の重量が算出される。これにS38で計測された大気状態のデータから演算された大気密度を使い浮力補正が行われ取り込まれた試験液の質量が求められる。この質量をS29からS34で計測された流入時間で除することで質量流量の標準流量が算出される。体積流量の標準流量が必要な場合には図示されていない試験液用密度計の結果をS31で計測された液温、圧力データを使い補正された被試験流量計3bでの試験液の密度が算出されて質量流量の標準流量を除すると体積流量の標準流量を得ることが出来る。この正確な標準流量に対して被試験流量計がどのようなパルスを出力したかを比較して校正値を求める。S30とS35で計測されたパルス数をパルス間隔時間で除することで標準流量におけるパルス周波数を得ることが出来る。パルス周波数を質量流量もしくは体積流量の標準流量で除すると単位質量もしくは単位体積あたりにいくつのパルスを出力する流量計であるかというKファクタを校正値として得ることが出来る。もしくはこの逆数により1パルスあたりいくつらの質量もしくは体積が流れることをしめすかというメーターファクターを知ることが出来る。このようにして本発明による液体用流量計校正装置により被試験流量計3bが校正される。
校正試験が全て終了した場合にはS42以降へ進み、排出バルブ22bから試験液が排出されS43で排出が確認された後、S44で排出バルブ22bが閉められる。最後にS45でポンプ82b、82c、温調装置81が停止され終了する。
他の図には図示していないが、図5(b)に点線で示されるように可動蓋もしくは仕切り板34を設置することで秤量タンク60bが下降したとき、ダイバータボックス33内の蒸気やミストが室内に放出されるのを防ぐことが出来る。
初期の位置において図6(a)のようにそれぞれの転流羽根は密着もしくは接近した位置にあり、一枚目の転流羽根31fと一体となって移動することができるバイパスライン20eで構成される一つ目の直線移動体がノズル10dの直下に位置している。次に取り込むために一つ目の直線移動体が図6(b)のように平行移動し、一枚目の転流羽根31fが噴流を切ることで、秤量タンクへ試験液を流入させる。取り込みを終了させるためには二枚目の転流羽根31gとバイパスライン20fが一体となった二つ目の直線移動体が図6(c)の位置に平行移動することで取り込みを終了する。直線的に二枚の転流羽根が同方向へ移動した場合には必ず初期位置へ移動するために戻らなければならないが、一枚目の転流羽根31fと二枚目の転流羽根31gは図6(d)に示されるように密着して、秤量タンクへの流路を塞いだ状態で同時に初期位置へ移動する。したがって図6(e)のように試験液は秤量タンクに落ちることなく、二枚の転流羽根31は初期位置へ戻ることが可能になる。
図9は、噴流方向に対して平行な回転軸をもつ二枚羽根式ダイバータにより実行されたダイバータタイミングエラーの評価実験結果である。横軸は流量であり、縦軸にダイバータタイミングエラーがプロットされている。センサー位置を調整する前では−2.1ms程度の流入時間のエラーが存在することが分かった。流量に対して一定のダイバータタイミングエラーを示していることから、回転動作によって転流羽根31を駆動させてもその特性に影響を与えないことが実験的に証明された。また、この実験では噴流14cを横切るときの流路切換装置30の回転速度は360度/sであったのでこれに基づき微調整するべきセンサーの角度は約−0.8度であることが分かる。そこでマイクロメータ付き微小移動ステージを相当する分だけ移動させ、再び評価実験を行った結果が図9の○印である。このように全ての流量で±1ms以下に減少させることが出来た。したがって、本発明による液体用流量計校正装置ではたとえ流入時間が40秒間であったとしても、そのダイバータによる不確かさは0.0025%以下であり、事実上無視し得る事が分かる。
次に二枚羽根の効果を検証するために通常どおり同じ方向半回転させ二枚の転流羽根を使用した場合と、取り込み開始時に1枚目の転流羽根31dで噴流14cを切り、取り込み終了時には逆方向に半回転させ、同じ一枚目の転流羽根31dで噴流を切り、流路を切換えた一枚羽根式の模擬動作による場合との評価実験を行った。両方の場合で図11に図示されているようにノズル配置Aの状態でダイバータタイミングエラーを±1ms以下に調整した後に、ノズル配置4本のノズルの配置をノズル配置Bのように大きく変化させた後に評価実験を行った。その結果が図10である。このように本発明のようにノズル噴流14cの流れ方向に対して平行な回転軸を持つ二枚羽根式ダイバータであっても、ノズル噴流やノズル位置によっても全く影響を受けないことが証明された。これに対して一枚羽根式ダイバータを模擬した結果では大幅にダイバータタイミングエラーが40ms程度も変化してしまい、流量によっても変化があることが示された。
このようにどんな流量、ノズル位置でもダイバータタイミングエラーが小さい時間のままで維持されるので短時間取り込みが可能になり、秤量タンクの体積の割に大流量まで校正することが可能になる。また、気泡が溜まりにくい細いノズルと入り口を密閉できる秤量タンクを組み合わせることで非常に小さい流量まで計測することが可能になり、一つの秤量タンクシステムで広いレンジの流量計の校正が可能になっている。
また、石油化学分野の材料混合において超高精度な特定量流入用の切換バルブに利用することも出来る。流量計をバッチ運転のようにゼロ流量がフル流量へ流量を変化させ短時間で再びゼロ流量にする場合、誤差も大きくなるが、校正された流量計と回転式の二枚羽根転流器で短時間でも超高精度な材料液の流入が可能になる。
2 オーバーフロー戻りライン
3 被試験流量計
4 流量調節バルブ
5 試験管路
10 ノズル
11 秤量タンクへの流路
12 被試験流量計からの配管
13 ノズル選択用バルブ
14 噴流
15 せりあがり
16 空隙部
20 バイパスライン
21 バイパス側整流板
22 排出バルブ
30 流路切換装置
31 転流羽根
32 ダイバータ
33 ダイバータボックス
34 可動蓋もしくは仕切り板
35 収容袋
40 ベアリング
50 昇降台
51 トリガーセンサー
52 切り欠き付き円盤
53 回転軸
54 タイミングベルト
55 ガイド棒
56 モーター
57 ボールスクリュー
58 昇降駆動ジャッキ
60 秤量タンク
61 秤量計
62 秤校正用分銅
70 大気圧計
71 気温計
72 温度センサー
73 圧力センサー
80 貯蔵タンク
81 温調装置
82 ポンプ
83 貯蔵タンクの液面
84 秤量タンク液面
85 体積物
100 タイマー
101 パルスカウンタ
102 制御コンピュータ
Claims (4)
- 液体が噴流となって噴出する鉛直下向きに固定されたノズル、噴流の流れ方向と平行な回転軸、該回転軸に固定され噴流の流れ方向に伸びた2枚の転流羽根、2枚の転流羽根の一側に位置する第一の流路及び2枚の転流羽根の他側を第2の流路に導く整流板により形成された流路切換装置であって、前記一側に位置する第一の流路は2枚の転流羽根と、端部が2枚の転流羽根の先端に固定された板状部材とにより筒状に形成され、前記他側に形成された整流板は、当該整流板に衝突した噴流を集めて、第2の流路であるバイパスラインへ導くよう構成されており、回転軸を初期の角度位置から一方向に指定の角度まで回転する間に一枚目の転流羽根が前記噴流を横切ることで流路を前記第2の流路から前記第一の流路へ切換えるとともに同じ回転方向に前記初期の角度位置まで回転する間に二枚目の転流羽根が前記噴流を横切ることで流路を前記第一の流路から前記第2の流路へ切換えることにより、同じ回転方向に回転することで前記噴流を再び横切ることなく初期の角度位置になり、同じ回転方向に回転し続ける動作が可能であることを特徴とする液体用流路切換装置。
- 個別に駆動される二つの平行移動体から構成され、前記平行移動体は転流羽根と第2の流路への誘導流路とが一体となっており、初期位置では一つ目の平行移動体の第2の流路への誘導流路により前記噴流が前記第2の流路へ導かれていた状態から、前記一つ目の平行移動体に備えられた一枚目の転流羽根が前記噴流を横切り、前記一つ目の平行移動体が塞いでいた前記第一の流路から離れることで前記噴流を前記第一の流路へ導き、二つ目の平行移動体が前記一つ目の平行移動体と同方向に移動して、二枚目の転流羽根が前記噴流を横切ることで前記噴流を前記第2の流路へ導き、初期位置へ戻る際には前記二つの平行移動体が密着して同時に移動することを特徴とする液体用流路切換装置。
- 請求項1記載の液体用流路切換装置において、整流板は円錐を半分に切断した形状をしていることを特徴とする液体用流路切換装置。
- 請求項3記載の液体用流路切換装置において、整流板の円錐を半分に切断した形状のうち、一枚目の転流羽根に面した円錐面が転流羽根との間に空隙を有することを特徴とする液体用流路切換装置。
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