JP4605940B2 - プラズマエッチング装置、プラズマエッチング方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

プラズマエッチング装置、プラズマエッチング方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体関連のプラズマエッチング装置、プラズマエッチング方法および該プラズマエッチング装置あるいはプラズマエッチング方法を用いて製造された半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマエッチング装置には、プラズマの生成方法によりいくつかの形式がある。一般的に広く用いられているものとしては、処理室に配置された平行平板型の電極に高周波電源を接続し、平行平板の電極上に載置されたウェハ基板を処理する方式がある。
【0003】
以下、従来の技術として平行平板型のプラズマエッチング装置を、例えば特開平10−214822号公報に記載されている図4に基づいて説明する。ここで、図4は、このようなプラズマエッチング装置の処理室の断面構成図である。
【0004】
図4に示すように、処理室101内に平行平板電極として電極102が設けられ、この電極102上に被処理体であるウェハ基板103が載置される。平行平板電極を形成する電極102の対向電極として電極104が設けられている。そして、プラズマ励起されるエッチングガスのガス導入口105が設置され、被処理体と反応後のガスの排出口106が設置されている。なお、電極104は反応室壁107に接続され接地電位に固定される。
【0005】
上記エッチングガスをプラズマ励起するための高周波は、高周波電源108で発生される。この高周波電源108はマッチングボックスである整合器109に接続され、さらに、この整合器109は絶縁部110で反応室壁107から絶縁分離された引き出し電極111に接続されている。
【0006】
そして、引き出し電極111を通して伝達された高周波が、電極102と電極104間にプラズマを形成する。この生成されたプラズマがウェハ基板103上の被エッチング材料をエッチングする。
【0007】
この場合、電極102に印加される高周波は、平行平板電極間にプラズマを生成・維持するとともに、電極102を介したウェハ基板103近傍にいわゆる高周波バイアス(自己バイアスともいう)を形成する。この高周波バイアスは電極102に負の方向の直流電位を発生する。この負の電位は平行平板電極間に生成されたプラズマ中のイオンを、ウェハ基板103に向かう方向に加速する。これによりウェハ基板103上の被エッチング材料を基板方向に垂直に異方性エッチングできる。このようなエッチングは反応性イオンエッチングと呼ばれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、半導体デバイスの高集積化に伴い、パターン寸法の微細化、デバイス材料の薄膜化が進展している。トランジスタゲートにおいてはゲート幅100nm、ゲート絶縁膜厚2nmの時代を迎えようとしている。そのため、トランジスタゲートのエッチングに対しては、微細加工と同時に、ゲート材料とゲート絶縁膜との高いエッチング選択性が要求されている。また、トランジスタゲートは下層部に対応した段差構造になっているため、基板方向のゲート材料膜厚は一定でない。そのため、トランジスタゲートのエッチングを開始し、エッチングが進展していくと、ウエハ面内では次のような2つの状態が出現する。すなわち、ゲート材料のエッチングが終了し、下地のゲート絶縁膜が露出した部分と、まだゲート材料が残っている部分が生じる。このゲート材料が残っている部分はさらにエッチングを行う必要があるが、ゲート絶縁膜があらわれた部分では、これ以上エッチングが進行してゲート絶縁膜である薄い酸化膜が突き抜けないような、高いエッチング選択性が要求される。
【0009】
一方、前述した平行平板型プラズマエッチング装置の場合、エッチング特性は概ねガス種、ガス流量、ガス圧力等のガス条件と、電極102に印可する高周波電力で決定される。この場合高周波電力はゲート材料のエッチングに必要なプラズマを生成・維持して、所定の速度でエッチングするに充分な電力が供給されなければならない。しかし、ゲート絶縁膜である薄い酸化膜に対しては極力エッチングしないことが求められる。そのためエッチング速度が高周波バイアスすなわち高周波電力に大きく依存するゲート絶縁膜である酸化膜に対しては、極力高周波電力を下げてエッチング速度を小さくする必要があった。ところが平行平板型プラズマエッチング装置の場合、前述したように高周波電力の大小はプラズマの生成と、高周波バイアスの形成の両方に関係する。そのため従来の方法ではゲート材料のエッチングと、ゲート絶縁膜に対する高いエッチング選択性の両方を確保して制御することが難しかった。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、被処理物を高精度にエッチングしながら、該被処理物の下地に対する高いエッチング選択性を実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマエッチング装置は、処理室内に配置され被処理体が載置される電極と、高周波給電経路を介して電極に高周波を印加し発生したプラズマにより被処理体をエッチングするための高周波電源とを備え、高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を電極位置に合わせるようにしたことを特徴とする。
【0012】
本発明のプラズマエッチング装置は、極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器を備える。この場合、高周波電圧測定器による測定結果に基づいて高周波給電経路の長さを調節し、高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせる。
【0013】
また、本発明のプラズマエッチング装置は、他の局面では、電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器と、高周波給電経路内に位相調整器とを備える。この場合、高周波電圧測定器による測定結果に基づいて位相調整器の位相量を変化させ、高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせる。
【0014】
本発明のプラズマエッチング方法は、次の各工程を備える。処理室内に配置された電極上に被処理体を載置する。処理室内にガスを導入し、電極に高周波を印加するための高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を電極位置に合わせた状態で電極に高周波を印加することにより電極上でプラズマを発生させ、該プラズマにより被処理体をエッチングする。1つの局面では、定在波の最小振幅位置を電極位置に合わせた状態は、電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器による測定結果に基づいて、高周波給電経路の長さを調節して実現され、他の局面では、定在波の最小振幅位置を電極位置に合わせた状態は、電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器による測定結果に基づいて、高周波給電経路内に備えた位相調整器の位相量を変化させて実現される。
【0015】
上記被処理体は半導体ウェハ上に絶縁膜を介して形成された導電膜を含む。この場合、上記エッチング工程は、絶縁膜上で導電膜をエッチングする工程を含む。また、該絶縁膜は、1nm以上10nm以下の厚みを有し、ゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜を含み、導電膜は、ゲート電極となるポリシリコン膜を含む。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法は、上記のいずれかに記載のプラズマエッチング装置、あるいはプラズマエッチング方法を用いて製造る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
初めに、本発明のプラズマエッチング装置について図1に基づいて説明する。ここで、図1は、プラズマエッチング装置の処理室の断面構成図である。
【0018】
図1において、処理室1内には平行平板型電極が形成され、処理室1にはエッチングガスを供給するガスライン2とバルブ3が接続されている。エッチングガスは排気口4から、図示しない真空ポンプで真空排気される。平行平板電極はウェハ基板8を載置するステージ5と、ステージ5に相対する対向電極9で構成されている。ここで、ステージ5は処理室1と真空シールするとともに、電気的に絶縁するための絶縁体6と、ウェハ基板8を載置する電極7で構成される。対向電極9はアース電位である処理室1に接続されている。
【0019】
ステージ5の電極7には高周波整合器11を介して、上記エッチングガスを放電させてプラズマ化するための高周波を発生する高周波電源10が接続されている。この高周波電源10と高周波整合器11および電極7の接続には高周波ケーブル12が用いられる。また、電極7位置での高周波電圧は高周波電圧測定器13で計測される。
【0020】
次に、このプラズマエッチング装置を用いたエッチング方法について図1に基づいて説明する。
【0021】
ここでのエッチング対象は、半導体デバイスの一般的なトランジスタゲートである。基本的な膜構成は、ウェハ基板8上にゲート絶縁膜である薄膜の酸化膜(たとえば1nm以上10nm以下の厚みを有するシリコン酸化膜)が成膜され、その上にポリシリコン膜のゲート材料(たとえば10nm以上1000nm以下の厚みを有する)が形成されている。ポリシリコン膜上には半導体デバイスの構造に対応したエッチングマスクが形成されており、このエッチングマスクにそってエッチングがおこなわれる。このようなトランジスタゲートを処理するエッチングガスとしては、通常ハロゲン系のCl2や、Cl2にO2を添加したガス系、あるいはHBrガスを添加したものが用いられ、図1に示すガスライン2のバルブ3から処理室1へ導入される。
【0022】
導入されたエッチングガスは排気口4から真空排気される。エッチング条件の一つとなる処理室1内のガス圧力は、供給するガス量と排気量を調節して設定される。ここで高周波電源10から高周波を電極7に供給すると、電極7と対向電極9で構成された平行平板電極間で放電が開始し、プラズマが生成される。生成されたプラズマはウェハ基板8上のエッチング対象であるポリシリコン膜と反応し、同時にウェハ基板8表面近傍に形成される高周波バイアスによりエッチングが促進され、所定のエッチング時間後に処理が完了する。
【0023】
ここでエッチングの進展について説明する。エッチングが進行するとやがてポリシリコン膜がエッチングされ、ゲート絶縁膜である酸化膜が露出する。しかしウェハ基板8上で酸化膜が露出する、すなわちポリシリコン膜のエッチングが終了する部分は、エッチング速度の面内分布に対応してウェハ基板8面内で偏在する。また、前述したようにトランジスタゲートは一般的に下地層の構造に対応してポリシリコン層の厚さが一定ではなく、段差構造になっている。この段差部では、ポリシリコン膜厚がウェハ基板8の厚み方向に厚くなっているため、この部分ではポリシリコン膜のエッチングに多くの時間が必要になる。
【0024】
そのため、エッチングが進展していくとウェハ基板面内ではポリシリコン膜のエッチングが終了してゲート絶縁膜があらわれた部分と、前述したエッチング速度の遅い所や段差部では、ポリシリコンが残っている部分が混在することになる。このポリシリコンが残っている部分はさらにエッチングをおこなう必要があるため、通常ポリシリコンのエッチングに続いてオーバーエッチングと称する処理をおこなう。この場合、既にゲート絶縁膜があらわれた部分でもエッチングがおこなわれるため、ゲート絶縁膜である薄い酸化膜がエッチングされて突き抜けないよう、高いエッチング選択性が要求される。
【0025】
一般的にゲート材料であるポリシリコンは、プラズマ中のラジカルとイオンの両方によりエッチングが進む。そのためポリシリコンのエッチングは、平行平板電極間にポリシリコンのエッチングに必要なラジカルとイオンから成るプラズマを生成・維持するのに充分な電力を供給しておこなわれる。一方ゲート絶縁膜である酸化膜は、プラズマ中のイオンが主体となってエッチングが進行し、そのエッチング速度はウェハ基板8に入射するイオンのエネルギーに依存する。このイオンのエネルギーは、電極7に印加される高周波バイアスにより発生する負の直流電位で与えられるため、ゲート絶縁膜を極力エッチングしないためには電極7上での高周波バイアスを小さくすることが望ましい。
【0026】
なお、電極7上に形成される高周波バイアスは、一般的には電極位置での高周波電圧のほぼ1/2(光・プラズマプロセシングP232/明石和夫編集/日刊工業新聞社発行)になる。また、高周波電源10から高周波整合機11、電極7、アースとなる対向電極9までの高周波給電経路内にはいくらかの高周波の反射波が生じるため、入射波と干渉して定在波が発生する。この定在波の波長は印加した高周波の給電経路内の波長に等しく、高周波電源10の周波数が13.56MHzの場合数十メートル程度になる。したがって、高周波給電経路内では上記定在波に、13.56MHzの高周波が重畳した状態で高周波電圧が生じることになる。そのため定在波の山や谷の部分すなわち、定在波の振幅の位置によって高周波電圧の大きさが決定される。したがって、印加する高周波電力を一定にした場合、電極7位置での高周波電圧を最小にするには、高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅が、電極7位置にくるようにすればよいことになる。
【0027】
これを実現する方法として本発明のプラズマエッチング装置では、電極7位置での高周波電圧を高周波電圧測定器13で計測し、その高周波電圧の振幅が最小になるよう定在波の位置を設定する。定在波の位置を調節するには高周波ケーブル12の長さを変えて、高周波給電経路の長さを変えることにより実現できる。これにより、高周波給電経路内の定在波の位置が移動し、定在波の最小振幅位置を電極7位置に設定することができる。
【0028】
以上述べた実施形態により、ゲート材料のポリシリコンのエッチングに必要なプラズマの生成に充分な高周波電力を供給した状態で、絶縁膜である酸化膜を極力エッチングしないよう電極7位置で最小の高周波バイアスを印加することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、プラズマエッチング装置のウェハ基板を載置する電極7位置での高周波電圧を最小にする他の方法であり、図2に基づいて説明する。
【0029】
図2は、平行平板型電極を有するプラズマエッチング装置であって、高周波電源10から平行平板電極を形成しウェハ基板8を載置する電極7に高周波電力を供給する高周波給電経路に位相調整器24が挿入されている。その他の構成は図1と同様であり説明を省く。
【0030】
実施の形態2の場合、実施の形態1と同様に電極7位置での高周波電圧は、高周波電圧測定器13により計測・観測される。この電極7位置での高周波電圧の振幅が最小になるよう、位相調整器24の位相量を変化させる。これにより、実施の形態1と同様に高周波給電経路内に生じる定在波の位置が移動し、定在波の最小振幅を電極7位置に設定することができる。
【0031】
以上述べた実施の形態2により、実施の形態1と同様に、ゲート材料のポリシリコンのエッチングに必要なプラズマの生成に充分な電力を供給した状態で、絶縁膜である酸化膜を極力エッチングしないよう、電極7位置で最小の高周波バイアスを印加することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、プラズマ処理装置の他のプラズマ生成方法であり、図3に基づいて説明する。
【0032】
図3は、誘導結合型のプラズマ源を有するプラズマエッチング装置であって、実施の形態1と同様に処理室31内にエッチングガスを供給するガスライン32とバルブ33が接続されている。エッチングガスは排気口34から、図示しない真空ポンプで真空排気される。処理室31内にはステージ35が配置されており、ステージ35は、処理室31と真空シールするとともに電気的に絶縁するための絶縁体36と、ウェハ基板38を載置する電極37で構成される。
【0033】
ステージ35の電極37には第1の高周波整合器41を介して、電極37に高周波バイアスを形成するための第1の高周波電源40が接続されている。この第1の高周波電源40と第1の高周波整合器41及び電極37の接続には高周波ケーブル42が用いられる。また、電極37位置での高周波電圧は高周波電圧測定器43で計測される。
【0034】
ステージ35と相対する位置には石英やアルミナセラミクス等で形成されたベルジャー39が設置されており、処理室31とは真空シールされている。ベルジャー39の周囲には高周波コイル44が配置され、高周波コイル44の一端には第2の高周波整合器46を介して、第2の高周波電源45が接続されており、他端はアース電位になっている。その他の構成は図1と同様であり説明を省く。
【0035】
実施の形態3でのプラズマ生成は、処理室31に導入されたエッチングガスを、高周波コイル44に第2の高周波電源45から高周波を印加しておこなう。プラズマは主にベルジャー39内の、高周波コイル44の配置された領域で生成され、下流域のステージ35上に拡散する。ここでステージ35の電極37に高周波を印加すると、ウェハ基板38に高周波バイアスが形成され、所定の反応性イオンエッチングがおこなわれる。この場合、実施の形態1と同様に電極37位置での高周波電圧を、高周波電圧測定器13により計測し、電極37位置での高周波電圧が最小になるよう、高周波ケーブル42の長さを調整する。これにより、実施の形態1と同様に高周波給電経路内に生じる定在波の位置が移動し、定在波の最小振幅を電極37上に設定することができる。
【0036】
以上述べた実施の形態3により、実施の形態1と同様に、ゲート材料のポリシリコンのエッチングに必要なプラズマの生成に充分な電力を供給した状態で、絶縁膜である酸化膜を極力エッチングしないよう、電極7位置で最小の高周波バイアスを設定できる。
【0037】
なお、実施の形態3ではプラズマの生成方法として誘導結合プラズマについて説明したが、ECRプラズマ(電子サイクロトロン共鳴プラズマ)方式や、マイクロ波表面波プラズマ方式であっても同様の効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のプラズマエッチング装置では、ウェハ基板上に下地膜を介して形成された被処理膜等の被処理体を載置する電極に高周波を印加する高周波給電経路内に生じる定在波の最小振幅位置が電極位置になるようにしたので、被処理体のエッチングに必要なプラズマの生成に充分な電力を供給したままで、その下地を極力エッチングしないように電極位置で最小の高周波バイアスを設定することができる。それにより、被処理体のエッチング時に下地膜に対するエッチング選択性を高くすることができ、下地膜の厚みが極めて薄い場合であっても、下地膜上で高精度に被処理体をエッチングすることができる。具体的には、たとえば膜厚数nm程度の極薄ゲート絶縁膜上のトランジスタゲート用材料に対しても高いエッチング選択性を保ちつつ、高精度にエッチングを行える。
【0039】
高周波給電経路内に生じる定在波の最小振幅位置を電極位置に合わせる手法としては、上記電極位置での高周波電圧を測定して、高周波給電経路の長さを調節する手法や、高周波給電経路内に挿入した位相調整器の位相量を制御する手法等を挙げることができる。いずれの場合にも、ゲート材料であるポリシリコン等の被処理体のエッチングに必要なプラズマの生成に充分な電力を供給したままで、酸化膜等の下地膜を極力エッチングしないよう、電極位置で最小の高周波バイアスを設定できる。
【0040】
本発明のプラズマエッチング方法では、高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を電極位置に合わせた状態で電極に高周波を印加することにより電極上で発生したプラズマにより被処理体をエッチングするので、被処理体のエッチングに必要なプラズマの生成に充分な電力を供給したままで、その下地を極力エッチングしないように電極位置で最小の高周波バイアスを設定することができる。
【0041】
上記被処理体の具体例としては半導体ウェハ上に絶縁膜を介して形成された導電膜を挙げることができ、上記絶縁膜上で導電膜をエッチングする場合に本発明は有用である。特に、絶縁膜として1nm以上10nm以下の厚みを有し、ゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜を半導体ウェハ上に形成し、この酸化膜上でゲート電極となるポリシリコン膜をエッチングする場合に、本発明は有用である。
【0042】
本発明の半導体装置の製造方法では、上述のプラズマエッチング装置あるいはプラズマエッチング方法を用いので、被処理体のエッチング時に下地膜に対するエッチング選択性を確保することができ、被処理体のエッチング残渣および下地膜への損傷を抑制しながら被処理体を高精度にエッチングすることができる。したがって、本発明によれば、信頼性の高い半導体装置が得られる。
【0043】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるプラズマエッチング装置の断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態2におけるプラズマエッチング装置の断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態3におけるプラズマエッチング装置の断面図である。
【図4】 従来のプラズマエッチング装置の断面図である。
【符号の説明】
1,31 処理室、2,32 ガスライン、3,33 バルブ、4,34 排気口、5,35 ステージ、6,36 絶縁体、7,37 電極、8,38 ウェハ基板、9 対向電極、10 高周波電源、11 高周波整合器、12,42高周波ケーブル、13,43 高周波電圧測定器、24 位相調整器、39 ベルジャー、40 第1の高周波電源、41 第1の高周波整合器、44 高周波コイル、45 第2の高周波電源、46 第2の高周波整合器。

Claims (7)

  1. 処理室内に配置され被処理体が載置される電極と、
    高周波給電経路を介して前記電極に高周波を印加し、発生したプラズマにより前記被処理体をエッチングするための高周波電源と、
    前記電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器を備え、
    前記高周波電圧測定器による測定結果に基づいて前記高周波給電経路の長さを調節し、前記高周波給電経路内で生じる前記定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせた、プラズマエッチング装置。
  2. 処理室内に配置され被処理体が載置される電極と、
    高周波給電経路を介して前記電極に高周波を印加し、発生したプラズマにより前記被処理体をエッチングするための高周波電源と、
    前記電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器と、
    前記高周波給電経路内に位相調整器とを備え、
    前記高周波電圧測定器による測定結果に基づいて前記位相調整器の位相量を変化させ、前記高周波給電経路内で生じる前記定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせた、プラズマエッチング装置。
  3. 処理室内に配置された電極上に被処理体を載置する工程と、
    前記処理室内にガスを導入し、前記電極に高周波を印加するための高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせた状態で前記電極に高周波を印加することにより前記電極上でプラズマを発生させ、該プラズマにより前記被処理体をエッチングする工程と、
    を備えた、プラズマエッチング方法であって
    前記定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせた状態は、前記電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器による測定結果に基づいて、前記高周波給電経路の長さを調節して実現されることを特徴とするプラズマエッチング方法。
  4. 処理室内に配置された電極上に被処理体を載置する工程と、
    前記処理室内にガスを導入し、前記電極に高周波を印加するための高周波給電経路内で生じる定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせた状態で前記電極に高周波を印加することにより前記電極上でプラズマを発生させ、該プラズマにより前記被処理体をエッチングする工程と、
    を備えた、プラズマエッチング方法であって
    前記定在波の最小振幅位置を前記電極位置に合わせた状態は、前記電極での高周波電圧を計測する高周波電圧測定器による測定結果に基づいて、前記高周波給電経路内に備えた位相調整器の位相量を変化させて実現されることを特徴とするプラズマエッチング方法。
  5. 前記被処理体は半導体ウェハ上に絶縁膜を介して形成された導電膜を含み、
    前記エッチング工程は、前記絶縁膜上で前記導電膜をエッチングする工程を含む、請求項3または4に記載のプラズマエッチング方法。
  6. 前記絶縁膜は、1nm以上10nm以下の厚みを有し、ゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜を含み、
    前記導電膜は、ゲート電極となるポリシリコン膜を含む、請求項5に記載のプラズマエッチング方法。
  7. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプラズマエッチング装置、あるいは請求項4から請求項6のいずれかに記載のプラズマエッチング方法を用いて製造する、半導体装置の製造方法
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