JP4603750B2 - 直線状発光体の放射を対称化する装置、当該装置のアレイ、及び当該装置の応用 - Google Patents

直線状発光体の放射を対称化する装置、当該装置のアレイ、及び当該装置の応用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一つ又は複数の直線状発光体、特に発光方向又は主光軸zに対して垂直なx方向にごく隣接して並んだテレセントリック主光線による複数の光ビームによってその放射を表現することができ、且つx方向と、x方向及びz方向に垂直なy方向とに関して非対称な放射を持つ、幅広レーザダイオードの放射を対称化する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
非対称な発光体の場合、出力放射も同様に非対称であるという問題がある。このような種類の発光体を多数使用するためには、可能な限り出力が対称であることが望ましい。このため、非対称な発光体の放射を対称にする装置が要求されている。
【0003】
DE19645150には、複数の別個の発光体で構成された光源からの放射を対称化する装置が開示されている。この光源の場合、レーザダイオードバーが、複数の個別のレーザダイオードを含む。この対称化装置は、光軸に対して回転して設けられた円筒レンズと、個々のレーザダイオードからの光ビームを偏向する方向性光学ユニットと、方向性光学ユニットの偏向を補償する再方向性光学ユニットと、次工程平行光学ユニットとで構成される。
【0004】
DE19820154には、一つ又は複数のレーザダイオードバーからの放射を対称化する装置であって、一つの円筒レンズ光学システムと、光ビームの向きを変える中間フーリエ変換アレイが設けられた2つの連続した角度変換要素と、集光部材とを備える装置が開示されている。この装置の不都合な点は、角度変換アレイの生産コストが高いことである。
【0005】
DE19645150及びDE19820154に開示されたレーザダイオードバーに加えて、単体で幅の広い発光体をもつレーザダイオードであって、幅広レーザダイオードとして知られるものがますます重要になってきている。この発光体の放射面の幾何寸法は、一般的に、50μmx1μmから約500μmx1μmの範囲内である。
【0006】
このようなタイプの幅広レーザダイオードの出力放射はきわめて非対称である。発光面の長手方向の軸と発光方向の軸とからなる第1平面(遅軸)において、出力放射の発散は、開口数約0.1に相当する。第1平面に対して直角な第2の平面(速軸)においては、出力放射は、相当に大きな発散となり、開口数約0.5に相当する。
【0007】
これら2つの平面における異なる発散と寸法とに起因して、当該2つの平面における出力放射のビーム性質、及び結果的に得られる集光性は大きく異なる。発光面及び出力放射の発散の積として定義されるビーム積は、ビームの質を診断する指標として使用することができる。遅軸と速軸におけるこのビーム積の比率は、発光面の幅に依存しており、幅広レーザダイオードにおいては、約1:100までの範囲に属する。このような幅広レーザダイオードを使用するには、結果的に、放射を対称化する光学システムが必要である。
【0008】
WO96/02013には、幅広レーザダイオードの放射を対称化する装置であって、プリズムシステムにより、既に平行にされた幅広レーザダイオードの出力ビームを長手方向において複数のビームに分割して、これら複数の個別のビームを積み重ねる装置が開示されている。この対称化装置の不都合な点は、プリズムアレイの複雑さと、小型化の余地が全くないことである。
【0009】
WO95/15510には、幅広レーザダイオードの放射を対称化する他の装置であって、レーザダイオードの出力放射が、互いの方向へわずかに傾いた2枚の高反射面からなるシステムを通り抜けることによって、装置の出力部分において、構成が結果的に対称化されたレーザダイオードビームが得られる装置が開示されている。この装置に不都合な点は、システム全体の調整に高いコストを要することと、システムの小型化に伴う多額の費用である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
これら先行技術の不都合点をふまえ、本発明は、直線状発光体の放射を対称化する装置であって、比較的シンプルで製造しやすく、且つ経済的で縮小化に適応する小型光学ユニット材で構成される装置を提供することを目的とする。更に、対称化に伴うビーム密度損失は可能な限り低減する必要があるし、良好な結像特性も確保されなければならない。また、このような種類の装置のアレイ化及び適用例を提供することも本発明の更なる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的は、請求項1に記載された装置、請求項28に記載されたアレイ、及び請求項31に記載された適用例によって達成される。それぞれの従属項は、この装置又はアレイの有利な実施形態及び更なる構成に関する。
【0012】
一つ又は複数の直線状発光体、例えば直線状発光体からの出力放射は、放射の方向に対して垂直な方向であって、且つ複数の光学ユニット品の光学的主軸に対して垂直なx方向に、少なくとも一つ及び複数の光ビーム群としてごく隣接して並んだ、テレセントリック主光線を有する個別の複数の光ビームの直線状アレイによって表現することができる。一つの光ビーム群は、複数の発光体のそれぞれからの複数のビーム、あるいは必要により複数の発光体を含む単一の装置からの複数のビーム、及び/又は複数の発光体からの複数の個別のビームを含んでもよい。従って、x方向、及び/又はy方向には、それぞれの光ビーム群の間にスペースを設けることができる。
【0013】
本発明は、出力放射を対称化する装置であって、一つの発光体につき、あるいは複数の発光体に共通で、一つ又は複数の円筒レンズを有する円筒レンズ光学システムを備える装置を提示する。この複数の円筒レンズは、y方向において、個々のビームをコリメートするという作用をもつ。複数の円筒レンズの少なくとも一つは、個々のビームをy方向において異なった角度で偏向させるために、放射の方向に対して回転して設けられてもよい。このy方向での偏向は、複数の円筒レンズの少なくとも一つを回転して設ける代わりに、別個に設けられた不連続偏向部材によって達成することもできる。
【0014】
本発明に基づく装置は、個々のビームをx方向にコリメートし、それらをx方向とy方向とに異なった偏向角度で偏向する、主光軸zに沿って配置された方向性コリメート光学ユニットを更に備える。方向性コリメート光学ユニットは、主光軸zに垂直な方向、例えばx又はy方向に向いて配置されてもよいし、あるいは、主光軸に平行な方向な向きに配置されてもよい。偏向によって、ビーム群の個々のビームの主光線は、発光体からx方向へ所定の距離において収束し、y方向に平行になる。
【0015】
最後に、本発明に基づく装置は、同じくz軸に沿って配置された再方向性光学ユニットを備える。これは、光ビームをx軸方向に偏向する。そしてこれは、有利に、方向性コリメート光学ユニットに起因するx方向への光ビームの偏向を補償し、その結果、xz平面におけるビーム積が低減され、yz平面におけるビーム積が増加する。直線状発光体の非対称な出力放射は、このようにして、ほぼ長方形又は正方形の断面形状をもち、おおむねコリメートされた放射に変換される。yz平面及びxz平面におけるビーム積はこのような手順で整合される。
【0016】
本発明に基づく、直線状発光体の放射を対称化する装置は、公知の装置と比較して、経済的に製造され及び小型化することができる部材の集合のみで構成されているという点で有利である。この装置は、組み立てるのが比較的単純でもある。本発明は、レーザダイオードバーの放射を対称化する公知の装置と比較して明らかな収差の低下を示し、これにより、コリメーション、方向規定、そして方向再規定を行う光学装置として優れた処理をもたらす。
【0017】
本発明は、放射を対称化する装置に加えて、複数のこの種の装置からなるアレイであって、装置の一つから発生する放射を他の放射に対して、偏光結合又は波長結合して重ね合わせるアレイを含む。このために、少なくとも一つの光学経路における特定の方向性光学ユニットの後ろに、偏光回転部材として、λ/2遅延板を配置することができる。更に、個々の装置からの特定の部分光線は、鏡部材によって重ね合わされる。鏡部材は偏光選択性であってもよいし、波長選択性であってもよい。同様に、本発明の装置の一つから発生した複数の個別の光ビーム群を、偏光結合または波長結合した状態で、重ね合わせることも可能である。
【0018】
本発明に基づく複数の装置から成るこのような種類のアレイは、整合され受光されたビーム、例えば個別の幅広レーザダイオードの出力放射は偏光されているが、出力が偏光されていないビームから、特定の性質を生成するために特に適している。最後に受光する光ビームの強度は、この手段によって変更することもできる。
【0019】
本発明に基づく装置、及び本発明に基づくこれら装置のアレイは、特に印刷及び撮影技術、微細材料加工技術、医療技術、電気通信技術、照明及び表示技術の分野において、直接的には所望の放射を発生させるため、あるいは間接的にはレーザポンピングのために利用することができる。これらは、分析学の分野にも応用することができる。
【0020】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0022】
以下に示す図面及び設計例において、本発明の更なる有利な点及び実施の形態を示す。なお、すべての図において、同一符号は、同一部材に対して用いられる。
【0023】
図1は、直線状発光体1の放射を対称化する装置の最初の設計例を示す。本設計例において発光体1は、500μmの幅と1μmの高さの発光面を有する幅広レーザダイオードである。この幅広レーザダイオード1の放射は、x方向にごく隣接して並んだ、複数のテレセントリック主光線を伴う個別のビームで構成されていると見なすことができる。図1及び他の図においては、10又は10aないし10eで識別されるいくつかの本数のビーム又はビーム群が、すべての場合において光ビーム又は光ビーム群の例として示されている。
【0024】
全出力ビームの発散は、図1(A)に示したxz平面においては一般的に約6°(半受け入れ角)であり、図1(B)に示したyz平面においては一般的に30°以上(半受け入れ角)である。幅広レーザダイオードに代えて、例えば非対称な発光面を有する伸張グローワイヤ(glow wire)など、他の発光体を使用してもよい。
【0025】
円筒光学ユニットは、本例における放射の方向が主光軸zと一致する幅広レーザダイオード1の長手寸法に対して平行に配置されている。円筒光学ユニット2は、光ビームをyz平面においてコリメートするマイクロ円筒レンズを含む。マイクロ円筒レンズ2は、個別の光ビーム10aないし10eを光学軸(z軸)に対してそれぞれ異なった放射角で偏向させるために、光学軸(z軸)に対して約2°の角度で回転して設けられている。この円筒レンズの傾きは、レーザダイオード1、円筒光学ユニット2、及び方向性コリメート光学ユニットの投影図のみをxy平面に示した図10に示す。光学ユニット2のz軸に関するレーザダイオード1との相対的な傾斜角は、実際は約2°にすぎないので、図中は誇張して示されていることになる。yz平面における偏向は、xz平面におけるレーザダイオード1の出力放射にはわずかな影響しか与えない。
【0026】
ここでは、以下に示す、xz平面、yz平面、又はxy平面の図面は、これら平面における前記アレイ及び光学経路の断面ではなく投影を意味、あるいは表現することを意図したものである。
【0027】
マイクロ円筒レンズ2の場合、直径約150μm、焦点距離約100μmの双非球面マイクロ円筒レンズを用いる。このレンズは、十分に大きなイソプレーン性(isopolanism)を持って構成されている。つまり、レンズがy方向への傾きによって、中心からそれた縁端部の出力放射を利用する場合であっても、実用上の収差は無い。非球面マイクロ円筒レンズの代わりに、例えば、球面円筒レンズ、光ファイバーレンズ、傾斜光学レンズ、フレネル円筒レンズを用いることもできる。また、上述の円筒レンズを2つ以上含んだ複合円筒光学ユニットを用いてもよい。
【0028】
マイクロ円筒レンズ2を光学軸に対して傾ける代わりに、円筒レンズ光学ユニット材に加えて不連続偏向部材を備えることによっても、y方向におけるビームの偏向を実現することができる。この偏向部材は、図1には示されていないが、円筒光学ユニット材2の前後や中間に配置されてもよく、また、プリズム領域、回折格子、傾斜偏向光学領域、複数の円筒レンズ又は鏡を含んでもよい。
【0029】
更に、円筒レンズ光学ユニット2は、図1に不図示の、光ビームをx方向の個別のグループに分割する分割部材をもう一つ含んでもよい。この分割部材は、例えば、円筒レンズ又は望遠鏡状に並んだ円筒レンズの一部の領域であってもよい。x方向におけるこの分割は、結果として、xz平面におけるビーム積を犠牲にして、発光体からの出力放射の調整を行う。
【0030】
図1において、方向性コリメート光学ユニット3は、z方向において円筒レンズ光学ユニット2の後ろに主光軸に沿って配置されており、傾斜光学円筒レンズ(SELFOC SLW3.0、長さ7.5mm)として調整されている。図2及び図3から読みとれるように(それぞれの上部)、個々の光ビームは、方向性コリメート部材3によってxz平面においてコリメートされており、光ビームの主光線が再方向性光学ユニット4が設けられたxz平面に集束するように、偏向される。従って、x方向において、複数の主要なビームは、再方向性光学4の平面上で、上下にそろって重なり合う。
【0031】
更に、方向性コリメート部材3は、図2及び図3に図示したように(それぞれ下部)、yz平面において、個々の光ビームの主光線がyz平面における方向性コリメート部材3の後方において互いに平行に進むように、複数の個々の光ビームを偏向させる。
【0032】
本設計例において、SELFOCレンズ3の出力側側面に設けられた再方向性光学ユニット4の面において、xz平面においてコリメートされた光ビームの、結果的に得られる幅は約550μmである。yz平面においては、マイクロ円筒レンズの上記引用した距離及び引用した焦点距離において、個々のコリメートされた光ビームの、この位置において結果的に得られる幅は、約50μmである。マイクロ円筒レンズ2の光軸に対する2°の傾斜は、幅広レーザダイオード1の発光面端部に位置する光ビームの光軸に関して、yz平面における約±250μmのオフセットΔyをもたらす。従って、再方向性光学ユニット4の面においては、ビーム断面約550μmx550μmを有する対称な統括ビームが生成される。
【0033】
方向性コリメート部材3は、傾斜光学円筒レンズの代わりに、例えば、2つ目の、あるいはいくつかのレンズ又はレンズ群、及び/又は複数の円筒レンズを含んでもよい。例えば、球面又は非球面の平凸レンズ又は両凸レンズが考えられる。傾斜光学レンズ又はフレネルレンズも使用できる。光ビームをy方向において偏向する円筒光学ユニット2に関連して説明した偏向部材は、方向性コリメート部材3が2つ又はいくつかのレンズ又はレンズ群で構成されている場合に、z方向において、フロントレンズ又はレンズグループの後方に配置されてもよい。この偏向部材は、その際、方向性コリメート部材3のレンズ又はレンズ群の間に配置されてもよい。
【0034】
図1に示す再方向性光学ユニット4は、xz平面における方向性コリメート部材3による異なる入射角が修正されるように、隣接する光ビーム10aないし10eの束を偏向する。図4に示すように、再方向性光学ユニット4は、方向性コリメート部材3の焦点距離によって都度決まる様々な偏向角度を持ち、yz平面に直線状に配置された複数の偏向領域7aないし7eを有する。本実施例においては、再方向性光学ユニット4は、7aないし7eの5つの偏向領域を有し、その偏向角度は、約−3.7°、−1.8°、0°、+1.8°、及び3.7°である。xz平面における偏向領域7aないし7eの幅は、何れの場合も0.8mm以上である。yz平面において、3つの内側偏向領域7bないし7dは100μmの高さ、そして2つの外側偏向領域7a及び7eは、便宜上、より高い200μmの高さを持つ。再方向性光学ユニット4は、微細構造プリズム領域で構成されている。再方向性光学ユニット4の他の実施例によれば、ブレーズ格子の領域、偏向領域、傾斜光学領域、レンズまたは鏡領域から、その設定を規定する。再方向性光学ユニット4が個別の光学ユニット材の領域で構成されている場合、光ビームは、y方向において個別のグループに分割される。直線状発光体出力放射が、y方向に分割された光ビームの個別のグループに分割されることによって、xz平面において光出力を低減することができる。
【0035】
光出力の低減は、再方向性光学ユニット4が、円筒レンズ、z軸に関して回転して設けられた円筒レンズ光学ユニット、又は自由曲面を含む場合にも可能である。この場合は、当然ながらy方向への光ビームの分割はできない。それでもなお、結果として、再方向性光学ユニット4の後方において、対称化され、そして合焦可能な出力放射が得られる。
【0036】
装置の結像特性を改善するためには、円筒レンズ領域又はy方向に有効な望遠鏡状の円筒レンズ領域を再方向性光学ユニット4の前方、及び/又は後方に配置することが可能である。
【0037】
図2及び図3に示すように、隣接した光ビーム10aないし10eの束の中心光線は、何れの場合においても再方向性光学ユニット4の後方で光軸に平行に進む。総ての束を同時に観察すれば、再方向性光学ユニット4を通過した後には、概ねコリメートされ、ほぼ長方形又は正方形の断面を有する統括ビームが得られる。
【0038】
図1において、集光光学ユニット5は、例えば一つの球面、平凸レンズ、又は両凸レンズ、傾斜光学レンズ、一つ又は2つの交差した球面又は非球面円筒レンズ、あるいは一組のレンズ群で構成することができ、そしてビームを集光する再方向性光学ユニット4の後方に配置されている。本設計例においては、焦点距離1.14mmのGeltech製非球面レンズ、モデル350200を使用している。このレンズは、f11で直径40μmのビームを生成する。光学軸から遠ざかるビームの発散は、開口数約0.4に相当する。
【0039】
図1に基づく装置は、x方向及び/又はy方向へオフセットして設けられた複数の直線状発光体からの放射を対称化するように軽微な改良を施して使用されてもよい。個々の発光体は、0.1mmから数mmまでの間隔で配置することができる。
【0040】
図5は、複数の幅広レーザダイオード1a、1bからの放射を対称化する装置の設計例を示す。図5に描写したように、この種の装置によれば、y方向にオフセットして積み重ねて設けられた幅広レーザダイオードの光をカップリングして一本の光ファイバーに導入することができる。また、複数本の個別の光ファイバー、又は光ファイバー束へ導入するカップリングも同様に考えられる。設計例図5において、複数のレーザダイオードの代わりに2個のレーザダイオード1a、1bだけに限定したのは、より明確な描写のためである。レーザダイオード1a及び1bは、代替例あるいは追加例として、お互いに対してx方向へオフセットして設けられてもよい。
【0041】
y方向に重なった2つのレーザダイオード1a及び1bのそれぞれの前方には、図1に示した設計モデルのとおりに、光軸に関して回転して設けられたマイクロ円筒レンズ2a及び2bが備えられている。方向性コリメート光学ユニット3、再方向性光学ユニット4、及び集光光学ユニット5も、前述の設計例で説明した方法と同様の方法で調整することができる。この種のアレイ化によって、総ての光ビームの主光線の位置は、中心合わせがされたレーザダイオードの配置と比較して、幅広レーザダイオード1a及び1bの配置が中心から外れているにもかかわらず、再方向性光学ユニット4の面において、方向性コリメート光学ユニット3に対応して安定している。
【0042】
図5に示す実施形態はxz平面で偏向する円筒レンズ光学ユニット2a及び2bのそれぞれの後方に配置される偏向部材を規定する。この方法によれば、再方向性光学ユニット4の面における個々のレーザダイオードの出力放射は、x方向に分割される。偏向部材としての特性に優れた領域を有する再方向性光学ユニット4の前方あるいは後方に配置される偏向部によって、x方向及び/又はy方向へのレーザダイオード1a、又は1bの特定の出力放射の偏向を実現することができる。これにより、各レーザダイオード1a及び1bのビームスポットは、yz平面及び/又はxz平面のどこに位置してもよい。再方向性光学ユニット4と偏向部との組み合わせは、一つの偏向部材で置き換えることができる。
【0043】
各円筒レンズ光学ユニット2a、及び2bの後方に配置された偏向部材と、再方向性光学ユニット4の前方又は後方に配置される偏向部との何れも、プリズム領域、回折格子、傾斜偏向光学領域、複数の円筒レンズ又は鏡によって構成することができる。集光光学ユニット5の後方において、重なり合ってアレイ化された幅広レーザダイオードのビームスポット11a、11bは、図1に示した、方向性コリメート光学ユニット3に対して、yz平面において、マイクロ円筒レンズ2a、2bと、幅広レーザダイオード1a、1bが共に約200μm中心から外れた設計例によれば約74μmというように、装置の結像関係に基づいて、yz平面においてオフセットした関係にある。ビームスポット11a及び11bは、集光光学ユニット5に応じた結合径(matching diameter)で、光ファイバーの端面に同時に導入される。本設計例においては、芯径200μmの光ファイバーが用いられる。変形例によれば、ビームスポット11a及び11bを、数本の光ファイバー、又は束状の光ファイバーの個々の光ファイバーの端面に個別に導入することもできる。
【0044】
図6は、主光軸12に対してある角度又はオフセット値をもって入射する光ビーム群に方向性コリメート光学ユニット3が及ぼす作用を示す。図6A及び6Bは、それぞれ、図6Aに示す第1の光ビーム群10が図6Aにおけるy方向にオフセットして設けられた円筒レンズ光学ユニット2を通じて上方に位置変更され、または、図6Bに示す第2の光ビーム群10が図6Bにおける主光軸に対してy方向にオフセットして設けられた幅広レーザダイオード1から発せられる、異なる光ビーム群を表す。
【0045】
図6Aにおける方向性コリメート光学ユニット3の作用は、放射軸13が方向性コリメート光学ユニット3に対してある角度をもって入射する光ビーム群10が、方向性コリメート光学ユニットから飛び出す場合には光学主軸に対して平行であって、しかしながら、y方向にはオフセットして飛び出すというものである。
【0046】
図6Bにおいては、放射軸が主光軸12に対して平行かつオフセットして方向性コリメートレンズ3に入射する光ビーム群10が、方向性コリメート光学ユニット3及び再方向ユニット4から飛び出す場合にはその放射軸13を主光軸12に対してある角度をもっている様子を示した。
【0047】
図6Cでは、xz平面、すなわち主光軸12とそれに垂直なx軸で構成される平面、における状態を示す。図6A及び図6Bの何れの場合においても、図6Cに示した、特定の光ビーム群をxz平面へ投影した結果は、図6Cと同じ像となる。
【0048】
図7は、円筒レンズ2、2a、2c、及び方向性コリメート光学ユニット3に関わる、発光体1,1a、及び1bの考えられる配置を示す。何れの図においても、左側にはxz平面への投影を、そして右側にはyz平面への投影を示す。
【0049】
図7Aにおいて、幅広発光体1には円筒レンズ2が設けられているので、光ビーム群10の発光方向13が主光軸12に一致する。
【0050】
図7において、2つの発光体1a及び1bは互いの隣接して設けられており、それぞれが専用の円筒レンズ2a及び2bを有している。2つの発光体1a及び1bの発光方向13a及び13bは、光学主軸に対して平行であって、x方向にオフセットしている。
【0051】
図7Cにおいて、2つの発光体1a及び1bは、x方向に隣接して同様に設けられており、それぞれの発光体は、専用の円筒レンズ径2a又は2bを有する。ここでも、それぞれの発光体1a及び1bから出た光ビーム群10a及び10bの発光方向13a及び13bはxz平面において平行であって、主光軸12に対してオフセットしている。しかしながら、2つの円筒レンズ2a及び2bは、y方向において互いにオフセットして設けられているので、y方向に関して、光ビーム群10aは上方に回折され、光ビーム群10bは下方向に回折される。このようにして、発光方向13a及び13bは、yz平面において主光軸に対してある角度をもつ。
【0052】
図7Dは、共通の円筒レンズ2を有する2つの発光体1a及び1bの配置を示す。xz平面において、それぞれの発光体1a又は1bから出た2本の光ビーム群10a及び10bの発光方向13a及び13bは平行であって、主光軸12に対してオフセットしている。
【0053】
図7Dにおいて、円筒レンズ2は、図7Aないし図7Cの総ての図と同様に、z軸に関して(図1Cも同様に参照)、回転して設けられているので、発光体1aの前方に位置する円筒レンズ2の領域2aは上方に回折され、発光体1bの前方に位置する円筒レンズ2の領域2bはy方向において下方に回折される。このようにして、2本の光ビーム群10a及び10bは、その放射軸13a及び13bをyz平面においてオフセットした、光学主軸に相対してある角度を持った向きに発せられる。
【0054】
本設計例においては、描写の簡単さと理解しやすさのために、発光体の数量を2個に限定しているが、アレイは複数の発光体に拡張、例えばレーザダイオードバーに拡張してもよい。発光体は、円筒レンズが適用できる範囲においては、x方向だけでなくy方向にも、あらゆる組み合わせで追加して積み重ねることができる。
【0055】
図8は、本発明に基づく2つの装置がxz平面において互いに直行した配置を示す。いずれにおいても方向性コリメートレンズ3a及び3bと、再方向性光学システム4a及び4bによる光学経路の最終部分のみを示してあり、発光体と円筒レンズ光学システムは図示していない。本例は、本発明に基づく装置の一つの変形例を示しているにすぎず、これまでに記載され請求された、本発明に係るいかなる他の装置も排除するものではない。本例において、光ビーム群10a及び10bは、方向性コリメートレンズ3a及び3bによってxz平面においてコリメートされ、再方向性光学システム4a又は4bを通じてxz平面において平行になる。そして光ビーム群10bは、偏光回転部材8を通過し、偏光選択性鏡部材を通過した光ビーム群10aと合成され、統合ビーム14を形成する。従って、本発明に基づく装置による2本の光ビーム群の偏光合成と対称化がここでなされる。重ね合わせは、再方向性レンズを通過した後に行われる。
【0056】
図9は、図8の装置配置に対応した配置であるが、光ビーム群10a及び10bが偏光選択性鏡部材上にコリメートされるように、再方向性光学素子4a及び4bは用いられない。光ビーム群10bは、この場合も、方向性コリメートレンズ3b及び鏡部材9の間に位置する偏光回転部材8を通過する。光ビーム群10a及び10bは、鏡部材9によって互いに合成されて統合ビーム14を形成し、共に再方向性レンズ4を通過する。つまり、本発明に基づくビーム群10a及び10bは、共通の再方向性レンズ4を共有し、部分ビームの重ね合わせは、再方向性レンズ4を通過する前に起きる。
【0057】
本例における発光体として、幅広レーザダイオードが用いられる場合、ビーム群10a及びビーム群10bは、同一方向に直線的に偏光される。従って、光ビーム群10bの偏光の方向は、λ/2遅延プレート等の偏光回転部材8によって、90°の角度で、有利に回転される。偏光選択性鏡部材9によれば、光ビーム10aは、光ビーム群10bに重ね合わされる。このため、方向性回転部材8は、鏡部材9の前方の光学経路において、どこに配置されてもよい。
【0058】
他の例によれば、本発明に基づく2つの装置を調整することにより、2本の直線的に偏光された光ビーム群GPS端末10a及び10bの偏光方向が互いに直行させることもできる。この場合、偏光回転部材8は不必要である。
【0059】
他の例によれば、図8及び図9に示す光ビーム群10a及び10bは、異なる波長を有してもよい。そして、光ビーム10a及び10bの重ね合わせは、図8及び図9に示す配置に基づき、波長選択性鏡部材9によって行うことができ、この場合、光ビーム群10a及び10bは、直線的に偏光されなくてもよく、偏光回転部材8を省略してもよい。
【0060】
図8及び図9には、本発明に基づく2つの装置を備える配置例を示す。当然ながら、適切な配置によって、本発明に基づく複数の装置からの複数の光ビーム群は、複数の偏光選択性及び/又は波長選択性鏡部材を用いて合成することができる。
【0061】
図10は、本発明に基づく装置の更なる例を示す。本例において、同じ統括ビーム10からの個別の光ビーム群10a及び10bは、互いに偏光結合又は波長結合されている。
【0062】
図10において、偏光回転部材8は、光ビーム群10の光学経路上で再方向性レンズ4の後ろに挿入される。直後に、光ビーム群10bは、非偏光選択性鏡部材9’に突き当たり、別の偏光選択性部材9に向けて反射される。この偏光選択性鏡部材9は、光ビーム群10aの光学経路上に位置し、光ビーム群10aを通過させる一方、光ビーム群10bを反射する。その際、偏光に合わせて回転された光ビーム群10a及び光ビーム群10bによって構成される統括ビーム14が、鏡部材9によって生成される。
【0063】
図10において、統括ビーム10は、理想的には、再方向性レンズ4を通過した後に矩形の断面を有し、1つ又は複数の直線状発光体からの2本の光ビーム群で構成される。本例においては、図を2本の光ビーム群に限っているが、複数本の光ビーム群を互いに重ね合わせてもよい。
【0064】
そして、第2の光ビーム群は、偏光回転部材8又は偏光選択性鏡部材9によって、光ビーム群10bの偏光方向に重ね合わされる。
【0065】
更なる例によれば、光ビーム群10a及び10bは、異なる波長を生成することができる。この場合、鏡部材9は、波長選択性鏡部材であってもよく、光ビーム群10a及び10bは、直線的に偏光される必要はない。本例では、偏光回転部材8も省略することができる。従って、本例においては、異なる波長を有する2本の光ビームを合成することによって、統括ビームが生成される。説明した原理に従うことにより、図8ないし図9で説明済みの総ての例において、複数本の光ビーム群を偏光及び波長で重ね合わせる組み合わせも可能である。
【0066】
更なる例においては、複数の別々の発光体の代わりに、空間的に互いに分断された複数の光ビーム群を発する分断発光体を使用することもできる。
【0067】
図示した何れの例においても、再方向性レンズ4は、主光軸12上に配置されている。しかしながら、再方向性レンズ4は、主光軸に対してオフセットして設けられてもよいし、光学軸を調整するためにx軸及び/又はy軸に対して傾けて設けられてもよい。
【0068】
本発明に基づく装置及び本発明に基づく複数の装置の配置は、直接的な利用にも、間接的な利用にも適している。例えば、レーザポンピング、印刷及び撮影技術、微小部材製造技術、医療技術、電気通信技術、照明及び表示装置技術、及び分析学の分野においての利用に適している。
【0069】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0070】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、一つ又は、複数の直線状発光体からの放射を対称化する装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく装置のxz平面とyz平面における図を、それぞれ光学経路と共に示した図である。
【図2】 発光体の発光面における中間部に位置する一つの光ビームの両平面における光学経路を示した図である。
【図3】 発光体の発光面における縁端部に位置する一つのビームの両平面における光学経路を示した図である。
【図4】 再方向規定部の概略の構造を示す図である。
【図5】 本発明に基づく装置であって、重ね合わされた直線状発光体からの放射をカップリングして光ファイバーに導入するための装置をxz平面、及びyz平面に関して光学経路と共に示した図である。
【図6】 主光軸に対してある角度をもって、あるいはオフセットして入射するビーム群への方向性コリメート光学ユニットの効果を示す。
【図7】 xz平面における直線状発光体アレイのいくつかの例を示す図である。
【図8】 本発明に基づくアレイを示す図である。
【図9】 本発明に基づく追加のアレイを示す図である。
【図10】 個々の光ビームが偏光結合され、重ね合わされる場合の、本発明に基づく装置を示す図である。
【符号の説明】
1…直線状発光体
1a、1b…幅広レーザダイオード(wideband laser diode)
2、2a、2b…円筒レンズ光学ユニット
3…方向性コリメート光学ユニット(director-collimator optical unit)
4…再方向性光学ユニット(redirecting optical unit)
4a、4b…再方向性光学システム(redirecting optical system)
5…集光光学ユニット(focusing optical unit)
6…光ファイバー
7a〜7e…偏向領域(diffraction area)
8…偏光回転部材(polarization-rotating element)
9…偏光選択性鏡部材、波長選択性鏡部材
9’…非偏光選択性鏡部材9’
10、10a〜10e…光ビーム又は光ビーム群
11a、11b…ビームスポット
12…主光軸
13…発光方向

Claims (30)

  1. 光軸zに対して垂直なx方向に接して並ぶ、ビーム群をなす複数のビームの配列による、テレセントリック主光線できる、直線状発光体(1,1a,1b)からの放射であり、前記x方向に関する放射と前記x方向及び前記z方向に垂直なy方向に関する放射とが非対称である放射の対称性を向上する装置であって、
    前記発光体の後に、個々の直線状発光体(1、1a、1b)に対して、あるいは二つ又は複数の発光体に対してまたがって設けられた光学的な円筒レンズシステム(2、2a、2b)であって、何れの場合も、なくとも一つの円筒レンズを、前記直線状発光体の放射方向を回転軸として、前記直線状発光体と相対的に角度を有するように回転させて設けることによって、あるいは不連続偏向部材を更に備えることによって、個々のビームをy方向においてコリメートし、個々のビーム又はビーム群をy方向において異なった偏向角度で偏向する一つ又は複数の円筒レンズを有する前記円筒レンズシステム(2、2a、2b)と、
    平行化のために個々のビームをx方向にコリメートし、前記ビームをy方向に集光し、そしてx方向とy方向とで異なる偏向角度で偏向することによって、個々のビーム群の個別のビームの前記主光線が、前記直線状発光体(1、1a、1b)から所定の距離において前記x方向において一致し、前記個別のビームが前記y方向に集束し、前記y方向について互いに平行に進む、前記発光体の後に前記主光軸zに沿って配置された方向性コリメート光学ユニット(3)と、
    前記方向性コリメート光学ユニット(3)の後に前記直線状発光体(1、1a、1b)から前記所定の距離で設けられ、前記方向性コリメート光学ユニット(3)に起因する前記x方向への前記ビーム群の前記偏向を補償する再方向性光学ユニット(4)と
    を備える装置。
  2. 前記偏向部材は、不連続な偏向部材であって、前記円筒レンズシステム(2、2a、2b)の前方、中間、あるいは後方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記偏向部材は、プリズム領域、回折格子、傾斜偏向光学領域、円筒レンズ、及び/又は鏡を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. 前記y方向において認識される前記偏向角度が、前記x方向において単調増加あるいは単調減少であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記円筒レンズシステム(2、2a、2b)は、前記光ビームを前記x方向において複数の個別のグループに分割する分割部材を連続的に有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記分割部材は、複数の円筒レンズ又は複数の望遠鏡状に並んだ円筒レンズからなる領域であることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 前記方向性コリメート光学ユニット(3)は、傾斜光学円筒レンズを有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の装置。
  8. 前記方向性コリメート光学ユニット(3)は、少なくとも1つのレンズ及び/又は複数の円筒レンズ及び/又は複数のレンズ群を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の装置。
  9. 前記偏向部材は、フロントレンズ又はレンズ群の前記z方向において、前記方向性コリメート光学ユニット(3)の後方に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 前記再方向性光学ユニット(4)は、プリズム領域、回折格子、傾斜偏向光学領域、レンズ又は鏡を含むことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の装置。
  11. 前記再方向性光学ユニット(4)は、前記z軸に関して回転して設けられた円筒レンズ、又は円筒レンズ光学ユニット、又は自由曲面を含む部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の装置。
  12. 前記y方向に有効な円筒レンズ領域、又は望遠鏡状に並んだ円筒レンズが、前記再方向性光学ユニット(4)の後方に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の装置。
  13. 複数の発光体が前記x方向及び/又は前記y方向にオフセットして設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の装置。
  14. 少なくとも2つの円筒レンズシステム(2a、2b)が、前記x方向及び/又は前記y方向にオフセットして設けられた少なくとも2つの発光体(1a、1b)からの前記放射を同時に対称化し、前記円筒レンズシステム(2a、2b)のそれぞれが個々の発光体(1a、1b)に割り当てられていることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の装置。
  15. 前記x軸、及び又は前記y軸を中心に、互いに反対方向に回転して設けられた複数の前記発光体を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記個別の発光体に割り当てられた複数の前記円筒レンズが、前記y方向において互いにオフセットして設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の装置。
  17. 前記円筒レンズシステム(2a、2b)を通過した個別の発光体からの特定の光ビーム群を偏向する追加の偏向部材が、個々の円筒レンズシステム(2a、2b)の後方に設けられることによって、前記再方向性光学ユニット(4)の面上における前記特定の光ビーム群がx方向及び/又はy方向において互いに分離されていることを特徴とする請求項13ないし請求項16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記再方向性光学ユニット(4)の前方又は後方に、複数の前記発光体(1a、1b)からの前記特定の光ビーム群を前記x方向及び/又は前記y方向にそれぞれ独立して偏向する偏向部を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれかに記載の装置。
  19. 前記装置は、前記再方向性光学ユニット(4)と前記再方向性光学ユニット(4)に割り当てられた前記偏向部とに代わる偏向部材を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 前記追加の偏向部材又は前記偏向部は、プリズム領域、回折格子、傾斜偏向光学領域、レンズ及び又は鏡を有することを特徴とする請求項17ないし請求項19のいずれかに記載の装置。
  21. 前記装置は、前記再方向性光学ユニット(4)の後方に集光光学ユニット(5)を有することを特徴とする請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の装置。
  22. 前記集光光学ユニット(5)は、球面又は非球面レンズ、傾斜光学レンズ、フレネルレンズ、円筒レンズ、及び/又はこれらレンズの複合を、それぞれに隣接して、例えば集光レンズ領域として有することを特徴とする請求項21に記載の装置。
  23. 少なくとも一本の光ファイバー(6)又は複数の個別の光ファイバーが集まった光ファイバーの束が、前記集光光学ユニット(5)の後方に配置されていることを特徴とする請求項21又は請求項22記載の装置。
  24. 少なくとも前記複数の発光体の一つが、直線状に並んだ光レーザダイオードのアレイで構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項23のいずれかに記載の装置。
  25. 前記再方向性光学ユニット(4)の直後の前記放射が、長方形あるいは正方形の断面を持つことを特徴とする請求項1ないし請求項24のいずれかに記載の装置。
  26. 前記再方向性光学ユニット(4)の前方又は後方に、個別の光ビーム群を偏光結合及び/又は波長結合するための装置が配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項25のいずれかに記載の装置。
  27. 少なくとも一つの直線状発光体からの前記放射を対称化する請求項1ないし請求項26のいずれかに記載の複数の装置のアレイであって、前記発光方向において、共通の再方向性光学ユニットの前方に、又は個別の再方向性光学ユニット材の後方に、前記個別の複数の装置の前記放射を互いに偏光結合又は波長結合するための装置が配置されていることを特徴とするアレイ。
  28. 前記x方向、及び/又は前記y方向における対称化のための前記複数の装置のそれぞれが、互いに同じ姿勢、又は前記y方向に関して互いの方向に回転して隣接することを特徴とする請求項27に記載のアレイ。
  29. 前記放射の方向における、偏光結合及び/又は波長結合のための前記装置の後方に、複数の前記対称化装置に対して共通の再方向性光学ユニット(4)が配置されていることを特徴とする請求項27又は28に記載のアレイ。
  30. 請求項1から26のいずれか1項に記載した装置又は請求項27から29のいずれか1項に記載したアレイを有する、印刷技術、撮影技術、微細材料加工技術、医療技術、電気通信技術、照明技術、表示技術、または分析学の分野におけるレーザポンピング装置
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