JP4602719B2 - 鉄筋コンクリート構造物の防食工法及び補修工法 - Google Patents

鉄筋コンクリート構造物の防食工法及び補修工法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物における鋼材の防食工法に関するもので、特には、鉄筋コンクリート構造物のコンクリート中に埋設された鉄筋、鉄骨、緊張材等の鋼材の腐食を極めて簡易な施工によって抑制することのできる鉄筋コンクリート構造物の防食工法、及び該工法を用いた鉄筋コンクリート構造物の補修後も鋼材の再腐食の抑制効果が高い鉄筋コンクリート構造物の補修工法関するものである。
鉄筋コンクリート、鉄筋鉄骨コンクリート、鉄骨コンクリート、プレストレストコンクリートなどからなる鉄筋コンクリート構造物の劣化、特に中性化や塩害によるコンクリート中の鉄筋、鉄骨、緊張材等の鋼材の腐食、かぶりコンクリートの剥落等が、近年、社会的問題となっている。
この鉄筋コンクリート構造物の劣化は、局部的に現れることが多く、鋼材が腐食し、錆が発生すると体積膨張を起こし、その周囲のコンクリートにひび割れ、剥離等が生じる場合も多々見られる。
上記鉄筋コンクリート構造物中の鋼材を防食する技術として、電気防食があり、該電気防食には、防食電流の供給方法により外部電源方式と流電陽極方式とがある(例えば、非特許文献1参照)。
外部電源方式は、直流電源装置のプラス極としてコンクリート表面或いはその近傍に設置した陽極システムを、マイナス極として防食対象物である鉄筋コンクリート構造物中の鋼材を用いてこれらを結線し、直流電源装置により陽極システムから鋼材に向けて防食電流を強制的に流し、鋼材の防食を行うものである。
一方、流電陽極方式は、コンクリート中の鋼材よりもイオン化傾向の高い金属から成る陽極システムをコンクリート表面或いはその近傍に形成し、該陽極システムと鋼材とを結線することで異種金属接触により陽極システムから鋼材に向けて防食電流が流れるようにし、鋼材の防食を図るものである。
ここで、上記外部電源方式による防食工法は、防食効果の高いものではあるが、電極材の設定、電流分布、電源装置、或いは施工方法と言った、多くの試験、設計等が必要であり、また、外部電源の設置や結線が不可欠であり、通電後においても電流量の調整や結線に使用した配線劣化等の維持管理が重要で非常に手間が掛かるため、結果として、コストが高くなると言う欠点を有していた。
また、上記流電陽極方式による防食工法は、外部電源が不要であると言う長所を有するものの、陽極システムの形成方法として用いられている亜鉛シート方式と亜鉛溶射方式は、いずれも簡便性、コンクリート表面への密着性等における施工性に課題があり、また複雑な表面形状の構造物に対しては形成が困難であり、さらに、形成した陽極システムと鋼材との結線も必須としていたため、その作業が煩雑なものとなっていた。
一方、鉄筋コンクリート構造物に発生したひび割れの補修工法としては、ひび割れ部を可とう性のある材料等で被覆する工法、或いはセメント系や樹脂系の材料を注入する工法等がある。また、鉄筋コンクリート構造物の剥離等の補修工法としては、塩化物イオン等の浸透による鋼材の腐食を生じた部分近傍のコンクリートをはつり取り、そこを新しいモルタル又はコンクリートで充填し、該劣化部を含む鉄筋コンクリート構造物表面に被膜を形成して補修を行う工法等がある(例えば、非特許文献2)。
しかし、上記した従来の補修工法では、コンクリートについては補修効果が得られたとしても、鋼材について補修効果を長年維持することが困難であり、補修部近辺でも鋼材が再腐食する可能性が高いという課題があった。
この鋼材の再腐食の主な原因は、補修後における補修部と未補修部との塩化物イオン濃度が大きく異なるために電気的特性が異なり、結果としてマクロセル腐食が進行することによる。
このマクロセル腐食は、腐食速度が大きいのが特徴であり、このマクロセル腐食を抑制することができれば、補修後の再腐食が生じ難くなる
近年では、上記した鋼材のマクロセル腐食が形成されることを防止するため、塩化物イオン濃度が限界値を超える部分のコンクリートを全てはつり取り、断面修復材等の補修材による広範囲な埋め戻しを行う断面修復工法も実施されている。しかし、部材厚が薄く、高い圧縮応力が導入されているプレストレストコンクリート構造物では、断面修復を行うとプレストレスが減少するため、橋梁の上部工では落橋に至ると言うことも考えられ、また、コンクリートをはつり取った場合には、健全部にひび割れが発生する場合もあり、さらには断面修復部にはプレストレスが導入できない等の理由で、その適用が困難であった。また、鉄筋等の鋼材の前面までははつり取ったとしても、鋼材の背面に存在するコンクリートまでをも完全にはつり取ることは困難であり、塩化物イオンが残存し、鋼材の背面での発錆を防ぐことは難しいと言う課題もあった。
「コンクリートライブラリー107 電気化学的防食工法 設計施工指針(案)」(平成13年11月25日発行,社団法人土木学会)53〜116頁 「コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針−2003−」(2003年6月20日発行,社団法人日本コンクリート工学協会)85〜107頁
本発明は、上述した従来の電気防食工法及び補修工法が有する種々の課題に鑑み成されたものであって、その目的は、簡易な方法で複雑な表面形状の構造物にも容易に施工でき、また鋼材を均一に腐食抑制することができ、且つ腐食抑制効果が低下した場合には容易にその機能を回復させることができる、鉄筋コンクリート構造物の防食工法、及び該工法を用いた補修工法を提供することにある。
また、本発明は、上記に加えて、鉄筋コンクリート構造物の補修で断面修復を行った場合において、補修後の補修部と未補修部との間で塩化物イオン濃度の差による鋼材のマクロセル腐食の形成による新たな腐食をも効果的に抑制し得る、鉄筋コンクリート構造物の補修工法を提供することにある。
本発明者らは、上記した課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の防食塗料を鉄筋コンクリート構造物表面に塗布し、該鉄筋コンクリート構造物表面に形成した塗膜層とコンクリート中の鋼材とを結線することなく、該塗膜層を犠牲陽極として機能させることにより前記課題が解決できると言う知見を得、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、鉄筋コンクリート構造物の表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料を直接塗布し、該鉄筋コンクリート構造物表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を40重量%以上含有した膜厚30μm以上の塗膜層を形成し、該塗膜層をコンクリート中に埋設された鋼材と結線することなくイオン電導や導電性材料による導電により犠牲陽極として機能させ、外部電源を用いない流電陽極方式によりコンクリート中に埋設された鋼材の腐食の抑制を図る鉄筋コンクリート構造物の防食工法である。
また、本発明は、鉄筋コンクリート構造物の劣化部のコンクリートをはつり取り、又ははつり取らずにそこを補修材により断面修復を行う、或いは補修材により被覆し、又は補修材を注入し、ひび割れ補修を行う等の補修材による補修後、該補修部を含む鉄筋コンクリート構造物の表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料を直接塗布し、該鉄筋コンクリート構造物表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を40重量%以上含有した膜厚30μm以上の塗膜層を形成し、該塗膜層をコンクリート中に埋設された鋼材と結線することなく犠牲陽極として機能させ、外部電源を用いない流電陽極方式によりコンクリート中に埋設された鋼材の腐食の抑制を図る鉄筋コンクリート構造物の補修工法である。
更に、本発明は、上記補修工法に用いる補修材として、導電性材料を含有した補修材を用いる鉄筋コンクリート構造物の補修工法である。
上記した本発明によれば、鉄筋コンクリート構造物表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層を形成し、該塗膜層と鋼材とを結線することなく犠牲陽極として機能させ、外部電源を用いない流電陽極方式によりコンクリート中に埋設された鋼材の腐食の抑制を図るものであり、この際、犠牲陽極となる部分を、鉄筋コンクリート構造物表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料の直接塗布により形成する鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を40重量%以上含有した膜厚30μm以上の塗膜層としたため、鉄筋コンクリート構造物表面に直接施工でき、また複雑な形状表面にも容易に施工できる。また、塗膜層は密着性が良好であるために均一に鋼材の腐食を抑制することができ、また、該塗膜層に犠牲陽極の機能が無くなった場合には、防食塗料を塗布し直すことにより容易に機能を回復させることができる。更に、塗膜層と鋼材との電気的接続は、配線により結線することなく、コンクリート中の水分、イオン、或いは補修材料中の導電性材料等によって成されるため、前記電気防食における外部電源方式や流電陽極方式のように、陽極と陰極との間を結線すると言う煩わしい作業が不要となる。
以下、上記した本発明を、詳細に説明する。
先ず、本発明の第1の実施の形態に係る鉄筋コンクリート構造物の防食工法について、図1を示して説明する。
この本発明に係る防食工法は、図1に示したように、鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、埋設された鋼材(鉄筋)2よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料を塗布し、該鉄筋コンクリート構造物表面1aに、鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を形成するものである。
上記防食塗料に含有された鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉としては、例えば、亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、及びマグネシウム合金等の金属微粉が挙げられるが、中でも、微粉とした場合の導電性等の観点から、亜鉛又は亜鉛合金が好ましい。また、該金属微粉の塗料固形分中(乾燥塗膜中)における含有量は、40重量%以上、好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。また、該金属微粉の粒径は、50μm以下であることが好ましい。
また、本発明において用いる上記防食塗料の塗膜形成剤(ビヒクル)としては、特に限定されるものはないが、代表的なものとしては、無機系として、テトラアルコキシシリケート、アルキルトリアルコキシシリケート、ジアルキルジアルコキシシリケート等が挙げられる。有機系として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ヒダントイン型を有するエポキシ樹脂、更にはエポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィン、水溶性エポキシ樹脂、その他ウレタン変性エポキシ樹脂等が挙げられる。また、溶剤として代表的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系有機溶剤、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系有機溶剤、トルエン、キシレン等の炭化水素系有機溶剤等の各種有機溶剤や水或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この防食塗料の製造は、従来の塗料の製造方法に準じて行えばよい。また、該防食塗料に、前記含有させた金属微粉の分散性をよくするために、分散剤を添加しておくことは好ましい。
上記防食塗料の塗布方法としては、刷毛、ローラー、コテ、スプレー等により鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに塗布することが挙げられ、これらの塗布方法によって、膜厚30μm以上、好ましくは100μm以上の鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を鉄筋コンクリート構造物表面1aに形成する。
上記のように、鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を鉄筋コンクリート構造物表面1aに形成すると、該塗膜層3は犠牲陽極として機能し、鋼材(鉄筋)2の腐食を抑制する電流が流れる。
この際、コンクリート中に水分やイオンが多いほど、上記鋼材(鉄筋)2の腐食を抑制する電流は流れ易くなり、かかる部分における鋼材の腐食を効果的に抑制することができる。そのため、鉄筋コンクリート構造物表面1aに、水分及び/又は水溶性のイオン化合物(アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩等)を含む水溶液を含浸させることは好ましい。
また、上記したような原理にて鋼材の腐食を更に効果的に抑制するため、金属繊維、炭素繊維、炭素粉末、水溶性のイオン化合物(アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩等)等の導電性材料を添加した補修材5を、図1に示したように、鉄筋コンクリート構造物1に形成した孔1bに充填し、腐食を抑制する電流を流れ易くすることは好ましい。
ここで、結線を行う場合には、通常、コンクリート部を鉄筋まではつり取り、鉄筋と電線とを溶接、或いはクランプ等で機械的に固定し、その後モルタルで埋め戻すと言う煩わしい作業が必要となるが、上記した方法の場合には、ハンドドリル等で鉄筋コンクリート構造物1に孔1bを形成し、該孔1bに導電性材料を含む補修材5を充填すると言った簡易な作業によって実現できる。また、施工後においては、結線を行った場合には、断線等の耐久性が問題となるが、導電性材料を含む補修材5によって導電性を確保する上記した方法の場合には、断線を考慮する必要はなく、維持管理が容易なものとなる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る鉄筋コンクリート構造物の補修工法について、図2を示して説明する。
この本発明に係る補修工法は、図2に示したように、鉄筋コンクリート構造物1の劣化した部分のコンクリートをはつり取り、そこに、或いは剥離欠損部に補修材4を充填して断面修復を行った後、つまり、劣化部のコンクリートを補修材により補修後、該補修部を含む鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、上記埋設された鋼材(鉄筋)2よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した防食塗料を塗布し、該断面修復が成された鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を形成するものである。
上記防食塗料は、前記した本発明の第1の実施の形態に係る防食工法において用いた防食塗料と同一のものが使用できる。また、上記補修材4も、従来より行われている断面修復工法に用いられているセメントペースト、ポリマーペースト、ポリマーセメントペースト、セメントモルタル、レジンモルタル、ポリマーセメントモルタル、セメントコンクリート、レジンコンクリート、ポリマーセメントコンクリート等をベースとした補修材をそのまま使用することができる。
従来の補修工法のように、単に、断面修復のみを施した場合には、その断面修復を行った部分には腐食因子である塩化物が含まれていないため、鋼材(鉄筋)2は腐食し難い状態となるが、断面修復を施していない隣の部分は、塩化物イオンが残っており、断面修復を施した部分と施していない部分では電気的特性が異なることにより、マクロセル腐食が形成され、断面修復を施してから比較的早期に再腐食が生じる憂いがあった。しかし、上記した本発明に係る修復工法のように、断面修復が成された鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を形成すると、該塗膜層3は犠牲陽極として機能し、塗膜層3から鋼材(鉄筋)2に腐食を抑制する電流が流れるため、断面修復部と未修復部の鋼材(鉄筋)2の電位差が小さくなり、腐食速度の速いマクロセル腐食をも効果的に抑制できると考えられる。
次に、上記第2の実施の形態における補修材を導電性材料を含む補修材を用いることとした、本発明の第3の実施の形態に係る鉄筋コンクリート構造物の補修工法について、図3を示して説明する。
この本発明に係る補修工法では、図3に示したように、鉄筋コンクリート構造物1の劣化した部分のコンクリートをはつり取り、そこに、或いは剥離欠損部に導電性材料を含有する補修材5を充填して断面修復を行った後、つまり、劣化部のコンクリートを導電性材料を含有する補修材により補修後、該補修部を含む鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、上記埋設された鋼材(鉄筋)2よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料を塗布し、断面修復が成された鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を形成したものである。
上記防食塗料は、前記した本発明の第1及び第2の実施の形態に係る防食工法、或いは補修工法において用いた防食塗料と同一のものが使用できる。また、上記導電性材料を含有する補修材5としては、金属繊維、炭素繊維、炭素粉末、水溶性のイオン化合物(アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩等)等を単独、或いはこれらの2種以上を添加した、セメントペースト、ポリマーペースト、ポリマーセメントペースト、セメントモルタル、レジンモルタル、ポリマーセメントモルタル、セメントコンクリート、レジンコンクリート、ポリマーセメントコンクリート等をベースとした補修材を使用することができる。導電性材料の添加量は、添加するほどモルタル等の比抵抗が低くなり、導電性が上がるが、断面修復する際の作業性等を考慮すると、例えば、金属繊維や炭素繊維の場合、モルタル容積に対して外割りで1.0容積%程度の添加量が好ましい。
上記のように、鉄筋コンクリート構造物1の劣化した部分のコンクリートをはつり取り、そこに、或いは剥離欠損部に導電性材料を含有する補修材5を充填して断面修復を行った後、つまり、劣化部のコンクリートを導電性材料を含有する補修材により補修後、該補修部を含む鉄筋コンクリート構造物1の表面1aに、上記埋設された鋼材(鉄筋)2よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有した塗膜層3を形成すると、該塗膜層3から鋼材(鉄筋)2に腐食を抑制する電流が流れ、図3の下方に示したように、断面修復部と未修復部の鋼材(鉄筋)2の電位差が小さくなり、腐食速度の速いマクロセル腐食を更に効果的に抑制できると考えられる。
試験例
以下、上記した本発明を見出した試験例、及び施工例を記載する。
−塗 料−
本発明の防食塗料A(亜鉛含有量90重量%):亜鉛粉末 平均粒径5μm、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
本発明の防食塗料B(亜鉛含有量80重量%):亜鉛粉末 平均粒径5μm、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
本発明の防食塗料C(亜鉛含有量40重量%):亜鉛粉末 平均粒径5μm、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
本発明の防食塗料D(亜鉛含有量90重量%):亜鉛粉末 平均粒径50μm、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
防水塗料:ビスフェノールA型エポキシ樹脂
−補修材−
Figure 0004602719
※砂とセメントの質量混合比
セメント(C):普通ポルトランドセメント
細骨材 (S):けい砂(F.M.:2.1に調製)
ポリマー(P):JIS A 6203に適合するSBR系
(セメント 100重量部に対して12重量部添加)
鋼繊維 (SF):φ0.2 ×20mm(モルタル容積に対して外割り添加)
炭素繊維(CF):繊維長6mm (モルタル容積に対して外割り添加)
硝酸カルシム(Ca(NO3)2): 30%水溶液(水に代替)
−試験例I(暴露試験)−
直径16mmの磨き丸鋼から成る鉄筋11が2本配設された型枠に、塩化ナトリウムを所定量(Cl-として2.4kg/m3)添加した水セメント比(W/C)60%、細骨材率(s/a)48%、及び水セメント比(W/C)40%、細骨材率(s/a)46%の2種類のベースコンクリート12を各々打設した後、表2及び表3に示したように、上記した各種補修材13を各々充填し、断面修復を行った図4に示した供試体を作製した。 なお、表2及び表3中、断面修復「なし」とは、断面修復部を形成せず、ベースコンクリート12のみによって鉄筋11の全ての部分が覆われている供試体である。
この供試体に対し、表2及び表3に併記したように、上記した各種塗料をその上面のみに塗膜層14が所定の膜厚となるように各々塗布した。
また、全ての供試体に防水塗料を供試体端部及び側面の合計4 面に塗布し、飛来塩分等の浸透が供試体端部及び側面から無いようにした。
上記供試体について暴露試験を行った。
暴露は海岸近傍とし、上面を地面に向け、供試体の長手方向に60度傾け、海側に供試体下面( 塗装していない面) が向く状態にて設置した。また、暴露期間は1年間として、期間終了後にコンクリート供試体中の鉄筋を取り出し、「鉄筋コンクリート補修用防せい材 NSKS−006(日本建築仕上材工業会規格)」に準拠して、鉄筋の腐食面積率(発せい率)を各々算出した。
その算出結果を、表2及び表3に各々併記する。
Figure 0004602719
Figure 0004602719
表2より、水セメント比(W/C)60%のベースコンクリートを用いたものでは、試験例I−1、I−3及びI−6は、表面塗料が単に防水効果のあるものを用いたものであるため、鉄筋の腐食面積率はいずれも大きくなった。
試験例I−2は、断面修復を行わず、防食塗料Aを塗布したものであるが、鉄筋の腐食面積率は上記試験例I−1に比較して低くなり、腐食の抑制効果が認められた。
また、試験例I−4及びI−5は、導電性材料を含有しない補修材Aを用いて断面修復を行った後、防食塗料A或いはBをコンクリート表面に塗布したものであるが、単に防水効果のある塗料を用いた試験例I−3よりも高い腐食の抑制効果が認められた。
また、試験例I−7〜I−14は、導電性材料を含有した補修材B、C、Dのいずれかを用いて断面修復を行った後、防食塗料A、B、C、Dのいずれかをコンクリート表面に塗布したものであるが、いずれも高い腐食の抑制効果が認められた。
一方、表3より、水セメント比(W/C)40%のベースコンクリートを用いたものにおいても、試験例I−15、I−17は、表面の塗料が単に防水効果のあるものを用いたものであるため、鉄筋の腐食面積率は大きくなった。
試験例I−16は、断面修復を行わず、防食塗料Aを塗布したものであるが、鉄筋の腐食面積率は上記試験例I−15に比較して低くなり、腐食の抑制効果が認められた。
また、試験例I−18は、導電性材料を含有しない補修材Aを用いて断面修復を行った後、防食塗料Aをコンクリート表面に塗布したものであるが、単に防水効果のある塗料を用いた試験例I−17よりも高い腐食の抑制効果が認められた。
また、試験例I−19及びI−20は、導電性材料を含有した補修材B、Cのいずれかを用いて断面修復を行った後、防食塗料Aをコンクリート表面に塗布したものであるが、いずれも高い腐食の抑制効果が認められた。
―試験例II(促進試験)―
直径16mm丸鋼から成る鉄筋21が配置された型枠の左側に、塩化ナトリウムを所定量(Cl-として2.4kg/m3)添加した水セメント比(W/C)60%、質量比でセメント対砂が1対3のベースモルタル22を打設し、その右側に、表4に示したように各種の補修モルタル23を充填し、図5に示した円筒形の供試体を作製した。
この供試体に対し、表4に示したように、上記した各種塗料を供試体の側面全体に塗膜層24が厚さ100μmとなるように塗布した。
なお、全ての供試体に対して、供試体端部には防水塗料を塗布した。
上記供試体について促進試験を行った。
促進環境としては、40℃、95%RHとした。また、促進期間は56日として、期間終了後にコンクリート供試体中の鉄筋を取り出し、「鉄筋コンクリート補修用防せい材
NSKS−006(日本建築仕上材工業会規格)」に準拠して、鉄筋の腐食面積率を各々算出した。
その算出結果を、表4に併記する。
Figure 0004602719
表4より、試験例II−1、II−2は、表面の塗料が単に防水効果のあるものを用いているものであるため、鉄筋の腐食面積率は大きくなった。
試験例II−3〜II−12では、表面の塗料が亜鉛を含有した腐食の抑制効果のある防食塗料A、Bのいずれかを用いているため、鉄筋の腐食面積率は上記試験例II−1〜II−2に比較して低くなり、腐食の抑制効果が認められた。特に、鋼繊維或いは炭素繊維を含有した補修材を補修モルタルとして用い、亜鉛を含有した腐食の抑制効果のある塗料を用いた試験例II−6,II−7は、特に高い腐食の抑制効果が認められた。
―施工例―
海岸部に建設されたRC構造物において、鉄筋の腐食によりかぶりコンクリート部に、浮き及び剥離が確認された構造物に対し、同程度の劣化状況と見られる部分を3ヵ所選定し、補修した。
補修は、ウォータージェットで鉄筋裏まではつり取り、鉄筋表面の錆を落とした後、表5に示した材料を用いて断面修復及び表面塗装を行った。
なお、補修面積は約0.5m2とした。また、鉄筋のかぶり深さは平均で24mmであった。また、断面修復部近傍のひび割れ幅の変動を測定するため、コンタクトゲージの標点をひび割れ方向に対して直角方向に接着し、その後、表面塗装を断面修復部及び断面修復部周辺に行った。
上記施工を行ったRC構造物について、施工1年後に、コンタントゲージを用いてひび割れ幅を測定し、腐食の抑制効果の検証を行った。
その評価結果を、表5に併記する。
Figure 0004602719
表5より、施工例 III−1は、表面の塗料が単に防水効果のあるものを用いているものであるため、再劣化により鉄筋が腐食し、施工1年後のひび割れ幅の変動は大きくなったと考えられる。
一方、施工例 III−2及び III−3は、表面の塗料が亜鉛を含有した腐食の抑制効果のある防食塗料A、Bのいずれかを用いているため、鉄筋の腐食が抑制され、施工1年後のひび割れ幅の変動は、施工例 III−1に比して小さくなったと考えられる。
本発明に係る鉄筋コンクリート構造物の防食工法の第1の実施の形態を概念的に示した断面図である。 本発明に係る鉄筋コンクリート構造物の補修工法の第2の実施の形態を概念的に示した断面図である。 本発明に係る鉄筋コンクリート構造物の補修工法の第3の実施の形態を概念的に示した断面図である。 暴露試験に用いた供試体の概念図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 促進試験の用いた供試体の概念的な断面図である。
符号の説明
1 鉄筋コンクリート構造物
1a 表面
1b 孔
2 鋼材(鉄筋)
3 塗膜層
4 補修材
5 導電性材料を含有する補修材
11 鉄筋(φ16mm磨き丸鋼)
12 ベースコンクリート
13 補修材
14 塗膜層
21 鉄筋(φ16mm丸鋼)
22 ベースモルタル
23 補修モルタル
24 塗膜層

Claims (3)

  1. 鉄筋コンクリート構造物の表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料を直接塗布し、該鉄筋コンクリート構造物表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を40重量%以上含有した膜厚30μm以上の塗膜層を形成し、該塗膜層をコンクリート中に埋設された鋼材と結線することなく犠牲陽極として機能させ、外部電源を用いない流電陽極方式によりコンクリート中に埋設された鋼材の腐食の抑制を図ることを特徴とする、鉄筋コンクリート構造物の防食工法。
  2. 鉄筋コンクリート構造物の劣化部のコンクリートを補修材により補修後、該補修部を含む鉄筋コンクリート構造物の表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を含有する防食塗料を直接塗布し、該鉄筋コンクリート構造物表面に鋼材よりイオン化傾向の高い金属微粉を40重量%以上含有した膜厚30μm以上の塗膜層を形成し、該塗膜層をコンクリート中に埋設された鋼材と結線することなく犠牲陽極として機能させ、外部電源を用いない流電陽極方式によりコンクリート中に埋設された鋼材の腐食の抑制を図ることを特徴とする、鉄筋コンクリート構造物の補修工法。
  3. 上記補修材として、導電性材料を含有した補修材を用いることを特徴とする、請求項2に記載の鉄筋コンクリート構造物の補修工法。
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