JP4600542B2 - クルーズコントロール制御の設定車速変更装置 - Google Patents

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Description

この発明は、クルーズコントロール制御の設定車速変更装置に関する。
クルーズコントロール制御では、ドライバーが任意に設定した車速で車両を定速走行制御する。このような定速走行制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものがある。この装置では、ドライバーのレバー操作により、設定車速を所定量ずつ変更する。このとき、レバーの操作時間が長ければ、変更できる所定量を大きくしている。例えば、レバーを上方(下方)に1回操作する毎に設定車速を1kmずつ増加(減少)させ、レバーを上方(下方)に上げ続ける(下げ続ける)時間が長い場合は、設定車速を5kmずつ増加(減少)させている。
特開2004−114988号公報
上記した従来技術では、レバー操作時間に反映されるドライバーの実操作がなされて初めて、設定車速の変更速度が変更されることになる。従って、例えば高速道路の追い越しレーンを走行しているときは、走行レーンを走行しているときに比べて、設定車速を速やかに変更したいニーズがあるにもかかわらず、いずれのレーンを走行していてもレバー操作による設定車速の変更速度は一定であり、ドライバーのフィーリングに合わない。また、例えばドライバーが脇見をして設定車速を変更しているときには、正視しているときと同じように設定車速の変更速度を高くするのは好ましくない。すなわち、道路種別やドライバー状態等の走行環境で設定車速の変更速度に関する要求が変わってくるにもかかわらず、上記した従来技術ではレバー操作による設定車速の変更速度は走行環境によらず常に一定であり、必ずしも走行環境に適したものではなかった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、走行環境により適した変更速度で設定車速を変更することができるクルーズコントロール制御の設定車速変更装置を提供することを目的とする。
本発明に係るクルーズコントロール制御の設定車速変更装置は、ドライバーの操作に基づいてクルーズコントロール制御の設定車速を変更する設定車速変更装置であって、ドライバー状態に応じて、設定車速の変更速度を変更する設定車速変更速度変更手段と、設定車速変更速度変更手段で設定された変更速度で、設定車速を変更する設定車速変更手段と、を備えることを特徴とする。
この設定車速変更装置では、走行環境に応じて、設定車速の変更速度を変更することができる。
すなわち、走行環境としてドライバー状態に応じて、設定車速の変更速度を変更することができるため、走行環境に適した速度設定が可能になる。
ドライバー状態は、ドライバーの顔向きであると好ましい。
このようにすれば、ドライバーが脇見をして設定車速を変更しているときには、正視しているときよりも設定車速の変更速度を小さくすることにより、安全性を高めることができる。
設定車速変更速度変更手段は、ドライバーが正面を向いていない場合には、設定車速を上昇させる方向の変更速度を遅くすると好ましい。
1回の速度の変更量の変更及び変更の時間間隔の変更のいずれか一方、若しくは双方により変更速度を変更すると好ましい。
本発明によれば、走行環境により適した変更速度で設定車速を変更することができるクルーズコントロール制御の設定車速変更装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1参考形態)
図1は、第1参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。この装置1Aは、ドライバーの操作に基づいてクルーズコントロール制御(CC制御)の設定車速を変更するものであり、ECU(Electric Control Unit)等のマイクロコンピュータのハードウェアおよびソフトウェアを利用して構成されている。図1に示すように、この設定車速変更装置1Aは、入力側として、画像センサ12、ウィンカースイッチ(SW)14、ナビゲーションシステム16、及びクルーズレバー18と接続されている。
画像センサ12は、自車の周りの画像を取得することにより、自車の走行を案内するナビゲーションシステム16と共に、自車が走行している車線を検出するために使用される。クルーズレバー18は、ドライバーによる上下動の操作により、CC制御の設定車速を変更するために使用される。例えば、通常時においては、レバー18を上方又は下方に1回操作する毎に設定車速が1kmずつ増加又は減少する。また、レバー18を上方又は下方に維持する時間が長い場合は、設定車速が5kmずつ増加又は減少する。
また、この設定車速変更装置1Aは、出力側として、表示器20、スロットル制御装置22、及びブレーキ制御装置24に接続されている。表示器20は、ドライバーにより設定されているCC制御の現在の設定車速を表示する。スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、それぞれスロットル開度及びブレーキ圧を制御することにより、自車の車速を制御する。
設定車速変更装置1Aは、図1に示すように、レバー操作検出部30、車線検出部32、ウィンカー検出部34、設定車速変更速度変更部(設定車速変更速度変更手段)36、及び設定車速変更部(設定車速変更手段)38を備えている。
レバー操作検出部30は、ドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出する。車線検出部32は、画像センサ12及びナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が現在走行している車線が追い越し車線であるか走行車線であるかを検出する。ウィンカー検出部34は、ウィンカースイッチ14のオン・オフや、スイッチ14がオンのときには右ウィンカーであるか左ウィンカーであるかを検出する。設定車速変更速度変更部36は、自車の走行環境として道路種別、より詳細には、追い越し車線を走行しているか、走行車線を走行しているかに応じて、設定車速変更速度を変更する。具体的な変更方法は、後述する。
設定車速変更部38は、設定車速変更速度変更部36により設定された変更速度で、ドライバーによるクルーズレバー18の操作に応じて、設定車速を変更する。このようにして設定されたCC制御の設定車速の信号が、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24に送られ、自車の車速が制御される。
次に、上記した設定車速変更装置1Aによる設定車速変更方法について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、レバー操作検出部30でドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出し、設定車速の変更操作があったか否かを検出する(ステップS201)。そして、クルーズレバー18の操作があれば、ステップS202に進む。一方、クルーズレバー18の操作が無ければ、処理を終了する。
ステップS202では、車線検出部32で画像センサ12及びナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が現在走行している車線が追い越し車線であるか走行車線であるかを検出する。そして、追い越し車線であればステップS203に進む。一方、走行車線であればステップS204に進む。
ステップS204では、ウィンカー検出部34でウィンカースイッチ14のオン・オフを検出する。そして、ウィンカースイッチ14がオンであれば、ステップS205に進む。一方、ウィンカースイッチ14がオフであれば、ステップS207に進む。
ステップS205では、ウィンカー検出部34で左右のウィンカースイッチ14のいずれがオンであるかを検出する。そして、右ウィンカーがオンであればステップS203に進む。一方、左ウィンカーがオンであればステップS207に進む。
ステップS203では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS206に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS207に進む。
ステップS206では、設定車速変更速度変更部38において、変更速度が早くなるように設定する。具体的には、図3に示すように、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量(ステップ幅)を、例えば1km/hごと(破線)から5km/hごと(実線)に変更する。また、図4に示すように、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量(ステップ幅)を、例えば5km/hごと(破線)から2倍の10km/hごと(実線)に変更すると共に、その変更の時間間隔ΔTを半分ΔT/2に変更する。このように、設定車速を変更するとは、速度の変更量(ステップ幅)の変更、及び変更の時間間隔の変更の一方、若しくは双方をいう。そして、ステップS208に進む。
ステップS207では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度を変更することなくステップS208に進む。具体的には、図3に示すように、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量(ステップ幅)を、例えば1km/hごとに維持する。また、図4に示すように、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量(ステップ幅)を、例えば5km/hごとに維持すると共に、その変更の時間間隔をΔTに維持する。
ステップS208では、設定車速変更速度変更部36において設定された変更速度で、設定車速変更部38により設定車速を変更する。これにより、ドライバーは表示器20を見ながら希望する設定車速に違和感なく設定することができる。そして、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、自車の車速が設定車速となるように、スロットル開度及びブレーキ圧を制御する。
以上詳述したように、本参考形態では、自車の走行環境として道路種別、より詳細には、追い越し車線を走行しているか、走行車線を走行しているかに応じて、設定車速変更速度を変更し、その設定された変更速度で設定車速を変更することができる。すなわち、急な速度変化ニーズのある追い越し車線を走行中には、走行車線を走行中に比べて設定車速の変更速度を大きくすることで、道路種別に適した速度設定が可能になり、ドライバーのフィーリングにも合致させることができる。
また、自車が走行車線を走行中でも、右ウィンカーがスイッチがオンの状態であることを検出すると、設定車速の変更速度を大きくすることで、これから加速して追い越し車線に出て追い越しを図ろうとするときに、急な速度変化に対応可能となる。
(第2参考形態)
次に、本発明の第2参考形態について説明する。なお、上記した第1参考形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5は、第2参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。図5に示すように、この設定車速変更装置1Bは、入力側として、画像センサ12、ヨーレートセンサ40、操舵角センサ42、ナビゲーションシステム16、及びクルーズレバー18と接続されている。
画像センサ12は、自車の周りの画像を取得することにより、自車の走行を案内するナビゲーションシステム16と共に、自車が走行している道路がカーブ道路であるか直線道路であるか、また自車が走行しているカーブ道路及びこれから走行する予想経路上のカーブ道路の曲率を検出するために使用される。
またヨーレートセンサ40及び操舵角センサ42は、それぞれヨーレート及び操舵角を検出することにより、自車が走行している道路が、カーブ道路であるか直線道路であるかを検出するために使用される。またヨーレートセンサ40及び操舵角センサ42は、自車が走行しているカーブ道路の曲率を検出するために使用される。なお、ヨーレートセンサ40及び操舵角センサ42は、画像センサ12及びナビゲーションシステム16と共に使用してもよく、省略してもよい。また、画像センサ12及びナビゲーションシステム16を使用せずに、ヨーレートセンサ40及び操舵角センサ42を使用してもよい。
クルーズレバー18は、第1参考形態で説明したものと同様である。また、この設定車速変更装置1Bは、出力側として、第1参考形態と同様に、表示器20、スロットル制御装置22、及びブレーキ制御装置24に接続されている。
設定車速変更装置1Bは、図5に示すように、レバー操作検出部30、最適速度算出部46、速度差分演算部48、速度差分設定部50、設定車速変更速度変更部(設定車速変更速度変更手段)36、及び設定車速変更部(設定車速変更手段)38を備えている。
レバー操作検出部30は、ドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出する。最適速度算出部46は、画像センサ12及びナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が走行しているカーブ道路の曲率に応じて、そのカーブ道路に最適な最適速度V2を算出する。また最適速度算出部46は、画像センサ12及びナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車がこれから走行する予想経路上のカーブ道路の曲率に応じて、そのカーブ道路に最適な最適速度V1を算出する。なお、この最適速度V2の算出においては、ヨーレートセンサ40及び操舵角センサ42からの情報をも参照することで、精度を上げることができる。
速度差分演算部48は、現在の設定車速と算出した最適速度V1との速度差分1を演算する。また速度差分演算部48は、現在の設定車速と算出した最適速度V2との速度差分2を演算する。速度差分設定部50は、速度差分1及び速度差分2が正の値となるか否かを判定する。そして、少なくとも一方が正の値となるときには、速度差分1と速度差分2の大小を比較する。そして、速度差分2の方が大きいときには、後述する設定車速変更速度を演算するための演算用速度差分として速度差分2を採用する。一方、速度差分1の方が大きいときには、演算用速度差分として速度差分1を採用する。
設定車速変更速度変更部36は、自車の走行環境として道路種別、より詳細には、直線道路を走行しているかカーブ道路を走行しているか、更には設定車速とそのカーブに適した最適速度との速度差分に応じて、設定車速変更速度を変更する。具体的な変更方法は、後述する。
設定車速変更部38は、設定車速変更速度変更部36により設定された変更速度で、ドライバーによるクルーズレバー18の操作に応じて、設定車速を変更する。このようにして設定されたCC制御の設定車速の信号が、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24に送られ、自車の車速が制御される。
次に、上記した設定車速変更装置1Bによる設定車速変更方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、レバー操作検出部30でドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出し、設定車速の変更操作があったか否かを検出する(ステップS601)。そして、クルーズレバー18の操作があれば、ステップS602に進む。一方、クルーズレバー18の操作が無ければ、処理を終了する。
ステップS602では、最適速度算出部46において、画像センサ12及びナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が走行しているカーブ道路の曲率に応じて、そのカーブに最適な最適速度V2を算出する。そして、ステップS603において、最適速度算出部46は、画像センサ12及びナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車がこれから走行する予想経路上のカーブ道路の曲率に応じて、そのカーブに最適な最適速度V1を算出する。なお、この最適速度V2の算出においては、ヨーレートセンサ40及び操舵角センサ42からの情報を参照することで、精度を上げてもよい。
次に、ステップS604では、速度差分演算部48において、現在の設定車速と算出した最適速度V1との速度差分1を演算する。また、現在の設定車速と算出した最適速度V2との速度差分2を演算する。次に、ステップS605では、速度差分設定部50において、速度差分1及び速度差分2が正の値となるか否かを判定する。そして、ステップS606では、速度差分設定部50において、少なくとも一方が正の値となるときには、速度差分1と速度差分2の大小を比較する。そして、速度差分2の方が大きいときには、ステップS608において、後述する設定車速変更速度を演算するための演算用速度差分として速度差分2を採用する。一方、速度差分1の方が大きいときには、ステップS609において、演算用速度差分として速度差分1を採用する。
具体的には、図7に示すように、現在の設定車速が100km/hのとき、自車が走行しているカーブ道路の最適速度V2が60km/hであったとする。そして、自車がこれから走行する予想経路上のカーブ道路の最適速度V1が80km/hであったとする。すると、速度差分2は40km/hとなり、速度差分1は20km/hとなる。従って、速度差分2の方が大きいため、速度差分設定部50は、演算用速度差分として速度差分2の40km/hを設定する。このように、大きい方の速度差分を演算用速度差分として設定することで、より厳しい状況の方に対応できるようにしている。
次に、ステップS610では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS607に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS611に進む。
ステップS611では、設定車速変更速度変更部36において、設定された演算用速度差分に連動して、徐々に変更速度が早くなるように設定する。具体的には、図7の例で説明すると、図8に示すように、演算用速度差分としての40km/hに対応した変更速度を設定する。そして、ステップS612に進む。
一方、ステップS607では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度を変更することなくステップS612に進む。すなわち、ステップS607に進む場合は、ステップS605でカーブ最適速度が設定車速より大きいと判定され、或いはステップS610において設定車速を上昇させる方向であると判定されたときである。従って、カーブ最適速度が設定車速より大きいと判定されれば、そもそも設定車速を変更する必要も無く、またカーブ道路で設定車速を上昇させる方向であれば、車速を急に上げる必要も無いため、設定車速変更速度を変更しないのである。
ステップS612では、設定車速変更速度変更部36において設定された変更速度で、設定車速変更部38により設定車速を変更する。これにより、ドライバーは表示器20を見ながら希望する設定車速に違和感なく設定することができる。そして、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、自車の車速が設定車速となるように、スロットル開度及びブレーキ圧を制御する。
以上詳述したように、本参考形態では、自車の走行環境として道路種別、より詳細には、直線道路を走行しているかカーブ道路を走行しているかに応じて、設定車速変更速度を変更し、その設定された変更速度で設定車速を変更することができる。すなわち、カーブ道路を走行中(或いはカーブ手前)には、直線道路を走行中に比べて設定車速を即座に下げたいことが有り得る。このような場合に、設定車速の変更速度を大きくすることで、設定車速を速やかに下げることが可能になり、ドライバーのフィーリングにも合致させることができる。
また、設定車速の変更速度は、設定車速とそのカーブに適した最適速度との速度差分に応じて設定しているため、設定車速の変更の当初は変更速度を速くし、最適速度に近付いていくに従って通常の操作と同じ変更速度に戻すことができる。
(第3参考形態)
次に、本発明の第3参考形態について説明する。なお、上記した第1参考形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図9は、第3参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。図9に示すように、この設定車速変更装置1Cは、入力側として、ナビゲーションシステム16、及びクルーズレバー18と接続されている。
ナビゲーションシステム16は、道路種別や道路区分、導入路・導出路などの道路情報を取得するために使用される。クルーズレバー18は、第1参考形態で説明したものと同様である。また、この設定車速変更装置1Cは、出力側として、第1参考形態と同様に、表示器20、スロットル制御装置22、及びブレーキ制御装置24に接続されている。
設定車速変更装置1Cは、図9に示すように、レバー操作検出部30、道路種別判定部52、道路区分判定部54、導入・導出判定部56、設定車速変更速度変更部(設定車速変更速度変更手段)36、及び設定車速変更部(設定車速変更手段)38を備えている。
レバー操作検出部30は、ドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出する。道路種別判定部52は、ナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が現在走行している道路が一般道路(国道等の大きな道路を除く)であるか高速道路であるかを判定する。道路区分判定部54は、ナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が走行している高速道路が、本線道路であるか導入出路であるかを判定する。導入導出判定部56は、道路区分判定部54で導入出路であると判定された場合に、それが本線へ向かう導入路であるか、或いは本線からの導出路であるかを判定する。
設定車速変更速度変更部36は、自車の走行環境として道路種別、より詳細には、大別して一般道路であるか高速道路であるか、また高速道路であれば本線であるか導入出路であるか、更に導入出路であれば本線へ向かう導入路であるか本線からの導出路であるか、に応じて、設定車速変更速度を変更する。具体的な変更方法は、後述する。
設定車速変更部38は、設定車速変更速度変更部36により設定された変更速度で、ドライバーによるクルーズレバー18の操作に応じて、設定車速を変更する。このようにして設定されたCC制御の設定車速の信号が、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24に送られ、自車の車速が制御される。
次に、上記した設定車速変更装置1Cによる設定車速変更方法について、図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、レバー操作検出部30でドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出し、設定車速の変更操作があったか否かを検出する(ステップS1001)。そして、クルーズレバー18の操作があれば、ステップS1002に進む。一方、クルーズレバー18の操作が無ければ、処理を終了する。
ステップS1002では、ナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、道路種別判定部52で、自車が現在走行している道路が高速道路であるか一般道路(国道等の大きな道路を除く)であるかを判定する。そして、高速道路であればステップS1003に進む。一方、一般道路であればステップS1004に進む。
ステップS1003では、道路区分判定部54において、ナビゲーションシステム16からの情報に基づいて、自車が走行している高速道路が本線であるか導入出路であるか判定する。そして、導入出路であればステップS1005に進む。一方、本線であればステップS1006に進む。
次に、ステップS1005では、導入導出判定部56において、本線へ向かう導入路であるか本線からの導出路であるかを判定する。そして、導入路であればステップS1007に進む。一方、導出路であればステップS1008に進む。
ステップS1004では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS1009に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS1010に進む。
また、ステップS1006では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS1011に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS1010に進む。
また、ステップS1007では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS1011に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS1010に進む。
また、ステップS1008では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS1010に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS1011に進む。
ステップS1009では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度が遅くなるように設定する。具体的には、図11に示すように、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量(ステップ幅)を、例えば1km/hごと(破線)から0.5km/hごと(一転鎖線)に変更する。また、図12に示すように、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量(ステップ幅)を、例えば5km/hごと(破線)から半分の2.5km/hごと(一点鎖線)に変更すると共に、その変更の時間間隔ΔTを5割増しの1.5・ΔTに変更する。このように、設定車速を変更するとは、速度の変更量(ステップ幅)の変更、及び変更の時間間隔の変更の一方、若しくは双方をいう。そして、ステップS1012に進む。
ステップS1010では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度を変更しない。具体的には、図11に示すように、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量(ステップ幅)を、例えば1km/hごと(破線)に維持する。また、図12に示すように、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量(ステップ幅)を、例えば5km/hごと(破線)に維持する。そして、ステップS1012に進む。
ステップS1011では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度が早くなるように設定する。具体的には、図11に示すように、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量(ステップ幅)を、例えば1km/hごと(破線)から5km/hごと(実線)に変更する。また、図12に示すように、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量(ステップ幅)を、例えば5km/hごと(破線)から半分の10km/hごと(実線)に変更すると共に、その変更の時間間隔ΔTを半分のΔT/2に変更する。このように、設定車速を変更するとは、速度の変更量(ステップ幅)の変更、及び変更の時間間隔の変更の一方、若しくは双方をいう。そして、ステップS1012に進む。
ステップS1012では、設定車速変更速度変更部36において設定された変更速度で、設定車速変更部38により設定車速を変更する。これにより、ドライバーは表示器20を見ながら希望する設定車速に違和感なく設定することができる。そして、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、自車の車速が設定車速となるように、スロットル開度及びブレーキ圧を制御する。
以上詳述したように、本参考形態では、自車の走行環境として道路種別、大別して一般道路であるか高速道路であるか、高速道路であれば本線であるか導入出路であるか、更に導入出路であれば本線へ向かう導入路であるか本線からの導出路であるか、に応じて、設定車速変更速度を変更し、その設定された変更速度で設定車速を変更することができる。
すなわち、高速道路の導入路や本線では、速やかに設定車速を上げたいという要求がある。逆に、高速道路からの導出路では、速やかに設定車速を下げたいという要求がある。また、一般道路では、急な速度変化は必要ないため、ゆっくりと設定車速を上げた方が安全な場合が多い。逆に、設定車速を下げる場合は速やかに下げた方が安全な場合が多い。このような場合に、それぞれの走行環境に応じて設定車速を変更することができ、ドライバーのフィーリングにも合致させることができる。
(第4参考形態)
次に、本発明の第4参考形態について説明する。なお、上記した第1参考形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。ここで、本参考形態においては、設定車速変更装置が搭載される車両として、設定した速度を上限とし、前方を走る先行車の速度に合わせ一定の車間を確保して追従するACC(アダプティブクルーズコントロール)システムを備えた車両を前提とする。
図13は、第4参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。図13に示すように、この設定車速変更装置1Dは、入力側として、ミリ波センサ58、画像センサ12、及びクルーズレバー18と接続されている。
ミリ波センサ58は、ミリ波を送出し物体からの反射波を受信して物体を検出するレーダであり、先行車を検出するために使用される。画像センサ12は、自車の周りの画像を取得することにより、ミリ波センサ58と共に先行車を検出するために使用される。クルーズレバー18は、ドライバーによるオンオフ動作により、ACCを作動させたり非作動させたりするのに使用され、またドライバーによる上下動の操作により設定車速を変更するために使用される。例えば、通常時においては、レバー18を上方又は下方に1回操作する毎に設定車速が1kmずつ増加又は減少する。また、レバー18を上方又は下方に維持する時間が長い場合は、設定車速が5kmずつ増加又は減少する。
また、この設定車速変更装置1Dは、出力側として、第1参考形態と同様に、表示器20、スロットル制御装置22、及びブレーキ制御装置24に接続されている。
設定車速変更装置1Dは、図13に示すように、レバー操作検出部30、先行車判定部64、設定車速変更速度変更部(設定車速変更速度変更手段)36、及び設定車速変更部(設定車速変更手段)38を備えている。
レバー操作検出部30は、ドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出する。先行車判定部64は、ミリ波センサ58及び画像センサ12からの情報に基づいて、先行車の存在の有無を判定する。設定車速変更速度変更部36は、自車の走行環境としてACCシステムにおいて先行車の有無に応じて、設定車速変更速度を変更する。具体的な変更方法は、後述する。
設定車速変更部38は、設定車速変更速度変更部36により設定された変更速度で、ドライバーによるクルーズレバー18の操作に応じて、設定車速を変更する。このようにして設定された設定車速の信号が、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24に送られ、自車の車速が制御される。
次に、上記した設定車速変更装置1Dによる設定車速変更方法について、図14のフローチャートを参照して説明する。なお、以下においてはACCがオン状態である場合について考えている。
まず、レバー操作検出部30でドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出し、設定車速の変更操作があったか否かを検出する(ステップS1401)。そして、クルーズレバー18の操作があれば、ステップS1402に進む。一方、クルーズレバー18の操作が無ければ、処理を終了する。
ステップS1402では、ミリ波センサ58及び画像センサ12からの情報に基づいて、先行車の有無を判定する。そして、先行車が存在すれば、ステップS1404に進む。一方、先行車が存在しなければ、ステップS1403に進む。
ステップS1404では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS1405に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS1403に進む。
ステップS1405では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度が早くなるように設定する。具体的には、図3及び図4で説明したのと同様である。そして、ステップS1406に進む。一方、ステップS1403では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度を変更することなくステップS1406に進む。
ステップS1406では、設定車速変更速度変更部36において設定された変更速度で、設定車速変更部38により設定車速を変更する。これにより、ドライバーは表示器20を見ながら希望する設定車速に違和感なく設定することができる。そして、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、自車の車速が設定車速となるように、スロットル開度及びブレーキ圧を制御する。
以上詳述したように、本参考形態では、自車の走行環境としてACCシステムにおいて先行車の有無に応じて、設定車速変更速度を変更し、その設定された変更速度で設定車速を変更することができる。すなわち、先行車に追従しているときに、先行車が加速していったとき、先行車の速度より設定車速が低いと、先行車に置いていかれてしまう。したがって、そのような場合には設定車速を速やかに上げたいものである。このとき、先行車が存在すると判定したときに設定車速の変更速度を大きくすることで、このような不都合を回避することができ、走行環境に適した速度設定が可能になって、ドライバーのフィーリングにも合致させることができる。
(第5参考形態)
次に、本発明の第5参考形態について説明する。なお、上記した第1参考形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図15は、第5参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。図15に示すように、この設定車速変更装置1Eは、入力側として、車速センサ66、及びクルーズレバー18と接続されている。
車速センサ66は、自車両の車速を検出するために使用される。クルーズレバー18は、ドライバーによる上下動の操作により、CC制御の設定車速を変更するために使用される。
また、この設定車速変更装置1Eは、出力側として、第1参考形態と同様に、表示器20、スロットル制御装置22、及びブレーキ制御装置24に接続されている。
設定車速変更装置1Eは、図15に示すように、レバー操作検出部30、車速検出部68、比較部70、設定車速変更速度変更部(設定車速変更速度変更手段)36、及び設定車速変更部(設定車速変更手段)38を備えている。
レバー操作検出部30は、ドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出する。車速検出部68は、車速センサ66からの情報に基づいて、自車両の車速を検出する。比較部70は、自車両の車速と所定の閾値1との大小を比較する。設定車速変更速度変更部36は、自車両の車速が閾値1よりも大きい場合に、車速の大きさに応じて、設定車速変更速度を変更する。具体的な変更方法は、後述する。
設定車速変更部38は、設定車速変更速度変更部36により設定された変更速度で、ドライバーによるクルーズレバー18の操作に応じて、設定車速を変更する。このようにして設定されたCC制御の設定車速の信号が、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24に送られ、自車の車速が制御される。
次に、上記した設定車速変更装置1Eによる設定車速変更方法について、図16のフローチャートを参照して説明する。
まず、レバー操作検出部30でドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出し、設定車速の変更操作があったか否かを検出する(ステップS1601)。そして、クルーズレバー18の操作があれば、ステップS1602に進む。一方、クルーズレバー18の操作が無ければ、処理を終了する。
ステップS1602では、車速センサ66からの情報に基づいて、車速検出部68で自車両の車速を検出した後、比較部70においてそれを閾値1と比較する。閾値1としては、例えば100km/hである。そして、車速が閾値1よりも大きければ、ステップS1603に進む。一方、車速が閾値1以下であればステップS1604に進む。
ステップS1603では、設定車速変更速度変更部36において、まず検出した自車両の車速と閾値1との差分を算出する。そして、予め決められた速度差分と変更速度との関係に基づいて、その差分に応じた変更速度を設定し、ステップS1605に進む。具体的には、図8で示したのと同様に、速度差分(即ち自車速)が大きくなるのに応じて、徐々に設定車速の変更速度を早くする。一方、ステップS1604では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度を変更することなくステップS1605に進む。
ステップS1605では、設定車速変更速度変更部36において設定された変更速度で、設定車速変更部38により設定車速を変更する。これにより、ドライバーは表示器20を見ながら希望する設定車速に違和感なく設定することができる。そして、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、自車の車速が設定車速となるように、スロットル開度及びブレーキ圧を制御する。
以上詳述したように、本参考形態では、自車の走行環境として自車両の車速に応じて、設定車速変更速度を変更し、その設定された変更速度で設定車速を変更することができる。すなわち、例えば欧州(ドイツ)では、アウトバーンのような法定速度が無制限の区間と約100km/hの区間等が入り混じっており、設定車速を100km/hから180km/hに一気に上げるような場面や、180km/hから100km/hに一気に下げるような場面があり、設定車速を速やかに変更したいときがある。このとき、閾値1として100km/hを設定し、これを超えるときにはその速度(速度差分)に応じて変更速度を大きくすることで、法定速度が100km/hから180km/hに切り替わり、自車速が100km/hを越えれば、自車速に応じて速やかに設定車速を上げることができる。一方、法定速度が180km/hから100km/hに切り替われば、自車速は100km/hを下回るように下げることになるが、この場合に最初は急激に設定車速を下げ、車速が下がるに連れて緩やかに設定車速を下げることができる。このようにして、走行環境に適した速度設定が可能になって、ドライバーのフィーリングにも合致させることができる。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について説明する。なお、上記した第1参考形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図17は、第1実施形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。図17に示すように、この設定車速変更装置1Fは、入力側として、顔向きセンサ72、及びクルーズレバー18と接続されている。
顔向きセンサ72は、ドライバ状態としてドライバが正面を向いているか脇見をしているかといった顔向きを検出するために使用される。クルーズレバー18は、ドライバーによる上下動の操作により、CC制御の設定車速を変更するために使用される。
また、この設定車速変更装置1Fは、出力側として、第1参考形態と同様に、表示器20、スロットル制御装置22、及びブレーキ制御装置24に接続されている。
設定車速変更装置1Fは、図17に示すように、ドライバ状態検出部74、レバー操作検出部30、顔向き判定部76、設定車速変更速度変更部(設定車速変更速度変更手段)36、及び設定車速変更部(設定車速変更手段)38を備えている。
ドライバ状態検出部74は、顔向きセンサ72からの情報に基づいて、ドライバーの顔向きを検出する。レバー操作検出部30は、ドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出する。顔向き判定部76は、ドライバ状態検出部74からの情報に基づいて、ドライバーが正面を向いているか脇見をしているかを判定する。設定車速変更速度変更部36は、自車の走行環境としてドライバ状態、より詳細には顔向きに応じて、設定車速変更速度を変更する。具体的な変更方法は、後述する。
設定車速変更部38は、設定車速変更速度変更部36により設定された変更速度で、ドライバーによるクルーズレバー18の操作に応じて、設定車速を変更する。このようにして設定されたCC制御の設定車速の信号が、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24に送られ、自車の車速が制御される。
次に、上記した設定車速変更装置1Fによる設定車速変更方法について、図18のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1801では、顔向きセンサ72からの情報に基づいて、ドライバ状態検出部74においてドライバーの顔向きを検出する。次に、ステップS1802に進み、レバー操作検出部30でドライバーによるクルーズレバー18の操作の有無を検出し、設定車速の変更操作があったか否かを検出する。そして、クルーズレバー18の操作があれば、ステップS1803に進む。一方、クルーズレバー18の操作が無ければ、処理を終了する。
ステップS1803では、ドライバ状態検出部74からのドライバ状態に基づいて、顔向き判定部76においてドライバーが正面を向いているか脇見をしているかを判定する。そして、脇見等で正面を向いていなければ、ステップS1804に進む。一方、正面を向いていればステップS1805に進む。
ステップS1804では、レバー操作検出部30でクルーズレバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であるか否かを検出する。そして、レバー18の操作が設定車速を上昇させる方向であれば、ステップS1806に進む。一方、下降させる方向であれば、ステップS1805に進む。
ステップS1806では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度が遅くなるように設定する。具体的には、図19に示すように、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量(ステップ幅)を、例えば1km/hごと(破線)から0.5km/hごと(実線)に変更する。また、図20に示すように、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量(ステップ幅)を、例えば5km/hごと(破線)から半分の2.5km/hごと(実線)に変更すると共に、その変更の時間間隔ΔTを5割増の1.5・ΔTに変更する。このように、設定車速を変更するとは、速度の変更量(ステップ幅)の変更、及び変更の時間間隔の変更の一方、若しくは双方をいう。そして、ステップS1807に進む。一方、ステップS1805では、設定車速変更速度変更部36において、変更速度を変更することなくステップS1807に進む。
ステップS1807では、設定車速変更速度変更部36において設定された変更速度で、設定車速変更部38により設定車速を変更する。これにより、ドライバーは表示器20を見ながら希望する設定車速に違和感なく設定することができる。そして、スロットル制御装置22及びブレーキ制御装置24は、自車の車速が設定車速となるように、スロットル開度及びブレーキ圧を制御する。
以上詳述したように、本実施形態では、自車の走行環境としてドライバ状態に応じて、より詳細には、ドライバの顔向きに応じて、設定車速変更速度を変更し、その設定された変更速度で設定車速を変更することができる。すなわち、ドライバーが正面を向いていないような状態において、設定車速を上げる方向にレバー操作された場合に、もし先行車がいるのにそれを検出できないときには、先行車がいるにも関わらず設定車速まで加速してしまうため好ましくない場合がある。これに対し、ドライバーが正面を向いていない場合には、設定車速変更速度を遅くするため、緩やかに設定車速を上げることができる。このようにして、安全性を高め、走行環境に適した速度設定が可能になる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、設定車速の変更速度の変更方法は、上記した実施形態で説明したものに限定されるものではない。具体的には、例えば第1参考形態において、クルーズレバー18の1回の操作による速度の変更量を、1km/hごとから5km/hごとに変更したり、また、クルーズレバー18を長押ししたときの1回の速度の変更量を、5km/hごとから10km/hごとに変更すると共に、その変更の時間間隔ΔTを半分ΔT/2に変更したりしていた。しかしながら、このステップ幅や変更の時間間隔は任意に設定可能である。
また、第1実施形態では、ドライバーが正面を向いていないときに、設定車速の変更速度を遅くするようにしていたが、ドライバーが正面を向いていないときにはレバー18の操作があっても設定車速を変更しないようにしてもよい。
第1参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。 第1参考形態において設定車速の変更方法を示すフローチャートである。 単押し時の設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。 長押し時の設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。 第2参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。 第2参考形態において設定車速の変更方法を示すフローチャートである。 カーブ走行時における最適速度と設定速度との関係を示す図である。 設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。 第3参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。 第3参考形態において設定車速の変更方法を示すフローチャートである。 単押し時の設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。 長押し時の設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。 第4参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。 第4参考形態において設定車速の変更方法を示すフローチャートである。 第5参考形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。 第5参考形態において設定車速の変更方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る設定車速変更装置を示すブロック図である。 第1実施形態において設定車速の変更方法を示すフローチャートである。 単押し時の設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。 長押し時の設定車速の変更方法の具体例を示すグラフである。
符号の説明
1A,1B,1C,1D,1E,1F…設定車速変更装置、30…レバー操作検出部、32…車線検出部、34…ウィンカ検出部、36…設定車速変更速度変更部、38…設定車速変更部、46…最適速度算出部、48…速度差分演算部、50…速度差分設定部、52…道路種別判定部、54…道路区分判定部、56…導入導出判定部、64…先行車判定部、68…車速検出部、70…比較部、74…ドライバ状態検出部、76…顔向き判定部。

Claims (3)

  1. ドライバーの操作に基づいてクルーズコントロール制御の設定車速を変更する設定車速変更装置であって、
    ドライバー状態に応じて、前記設定車速の変更速度を変更する設定車速変更速度変更手段と、
    前記設定車速変更速度変更手段で設定された変更速度で、前記設定車速を変更する設定車速変更手段と、を備え、
    前記設定車速変更速度変更手段は、前記ドライバー状態であるドライバーの顔向きに応じて、前記設定車速の変更速度を変更することを特徴とするクルーズコントロール制御の設定車速変更装置。
  2. 前記設定車速変更速度変更手段は、前記ドライバーが正面を向いていない場合には、設定車速を上昇させる方向の変更速度を遅くすることを特徴とする請求項1に記載のクルーズコントロール制御の設定車速変更装置。
  3. 1回の速度の変更量の変更及び変更の時間間隔の変更のいずれか一方、若しくは双方により前記変更速度を変更することを特徴とする請求項1または2に記載のクルーズコントロール制御の設定車速変更装置。
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