以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるネットワークシステムの全体概要を示す図である。図1を参照して、ネットワークシステムは、MFP100と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)101,102とが、ネットワーク103にそれぞれ接続されている。MFP100は、複写機能、スキャナ機能、ファクシミリ送受信機能、プリント機能を備えた画像形成装置である。ネットワーク103は、有線および無線のいずれであってもよく、PSTN(Public Switched Telephone Networks)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、パケット交換網等の公衆網、LAN(Loacal Area Network)またはインターネット等のコンピュータネットワークを含む。PC102は、そのハード構成および機能は周知なのでここでは説明を繰り返さない。なお、ここでは、ネットワーク103に、1台のMFP100と、2台のPC101,102が接続される例を示すが、台数を限定するものではなく、それぞれが少なくとも1台接続されていればよい。また、ここでは、MFP100と、PC101,102とをネットワーク103で接続する例を示すが、シリアルインターフェースまたはパラレルインターフェースを用いて、直接接続するようにしてもよい。
本実施の形態におけるMFP100は、ユーザがMFP100を操作する際に、ユーザにログインを要求して、ユーザIDとパスワードとの入力を要求する。すなわち、MFP100は、ユーザ認証が成功することを条件に、ユーザにジョブの入力を可能として、ジョブを実行する。また、ユーザがPC101,102からプリントデータをMFP100に送信して、MFP100にプリントデータを画像形成させる場合、PC101,102は、プリントデータとともにユーザIDとパスワードとをMFP100に送信する。MFP100では、ユーザ認証が成功することを条件に、受信したプリントデータを画像形成するプリントジョブを実行する。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、自動原稿搬送装置(ADF)17と、画像読取部13と、画像形成部14と、給紙部18とを含む。ADFは、原稿台に搭載された複数枚の原稿を1枚ずつ順にさばいて、画像読取部13に搬送する。画像読取部13は、写真、文字、絵等の画像情報を原稿から光学的に読み取って画像データを取得する。画像形成部14は、画像データが入力されると、画像データに基づいて用紙等の記録シート上に画像を印刷する。給紙部18は、記録シートを格納しており、格納した記録シートを1枚ずつ画像形成部14に供給する。また、MFP100は、その上面に操作パネル11を備える。
図3は、MFPのハード構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、情報処理部301と、ファクシミリ部302と、通信制御部303と、画像読取部13と、画像形成部14と、給紙部18と、ADF17とを含む。情報処理部301は、中央演算装置(CPU)311と、CPU311の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)311aと、画像メモリ312と、データを不揮発的に記憶するためのハードディスクドライブ(HDD)321と、タイマ320と、表示部313と、操作部310と、データ通信制御部309と、データ入出力部308とを含む。CPU311は、データ入出力部308、データ通信制御部309、操作部310、画像メモリ312および表示部313とそれぞれ接続され、情報処理部301の全体を制御する。また、CPU311は、ファクシミリ部302、通信制御部303、画像読取部13、画像形成部14、給紙部18およびADF17と接続され、MFP100の全体を制御する。画像メモリ312は、画像形成部14で印刷するための画像データを記憶する。タイマ320は、時間を計時し、計時した時刻をCPU311に出力する。
表示部313は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部310は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部310は、表示部313上に設けられたタッチパネルを含む。表示部313と操作部310とで、操作パネル11が構成される。
データ通信制御部309は、データ入出力部308と接続される。データ通信制御部309は、CPU311からの指示に従って、データ入出力部308を制御して、データ入出力部308に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。データ入出力部308は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)で通信するためのインターフェースであるLAN端子314、USB(Universal Serial Bus)端子315、セントロニクス端子316、RS−232C(Recommended Standard 232 Version C)等のシリアルインターフェース端子317、およびJTAG(Joint Test Action Group)端子318を有する。
MFP100は、LAN端子314に、ネットワーク103に接続するためのLANケーブルが接続される場合、データ通信制御部309は、データ入出力部308を制御してLAN端子314を介して接続されたPC101,102と通信する。USB端子315、セントロニクス端子316、シリアルインターフェース端子317、JTAG端子318のいずれかに機器が接続された場合、データ通信制御部309は、データ入出力部308を制御して、接続された機器との間で通信してデータを入出力する。USB端子315には、フラッシュメモリを内蔵したUSBメモリ319が接続される。USBメモリ319には、後述するユーザ認証プログラムが記憶されており、CPU311は、データ通信制御部309を制御して、USBメモリ319からユーザ認証プログラムを読出し、読み出したユーザ認証プログラムをRAM311aに記憶し、実行する。
なお、ユーザ認証プログラムを記憶する記録媒体としては、USBメモリ319に限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。ここでいうプログラムは、CPU311により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
ファクシミリ部302は、PSTNに接続され、PSTNにファクシミリデータを送信するまたはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部302は、受信したファクシミリデータを、画像形成部14で印刷可能なプリントデータに変換して、画像形成部14に出力する。これにより、画像形成部14は、ファクシミリ部302により受信されたファクシミリデータを記録シートに印刷する。
通信制御部303は、CPU311をPSTNに接続するためのモデムである。通信制御部303は、PSTNに接続された他のコンピュータとの間で通信する。これにより、CPU311は、PSTNを介して他のコンピュータとデータの送受信が可能となる。MFP100を、PC101,102とPSTNを介して接続する場合に、通信制御部303が用いられる。
図4は、MFPの操作パネルの平面図である。図4を参照して、操作パネル11は、表示部313と、操作部310とを含む。なお、図中の点線は説明のために付したものであり、実際には存在しない。操作部310は、複数のキー201〜205,210,211と、表示部313の表面に取り付けられたタッチパネル215とを含む。スタートキー201は、コピーまたはファクシミリ送信等の動作の開始の指示を受付けるためのキーである。テンキー202は、コピー枚数等の数値の入力を受付けるためのキーである。クリアキー203は、入力された数値のクリアおよびHDD321に記憶されたデータの破棄の指示を受付けるためのキーである。ストップキー204は、コピー動作またはスキャン動作の停止の指示を受付けるためのキーである。パネルリセットキー205は、設定されているモードおよびジョブを破棄するための指示を受付けるためのキーである。
ファックス/スキャンキー210およびコピーキー211は、MFP100をファクシミリモード、スキャナモード、およびコピーモードのいずれかに切換えるための選択キーである。ユーザがファックス/スキャンキー210を1度押下すると、MFP100はファクシミリモードへの切換え指示を取得して、ファクシミリモードに切換わる。MFP100は、ファクシミリモードでは、ファクシミリとして機能する。ユーザがファックス/スキャンキー210を2度連続して押下すると、MFP100はスキャナモードへの切換え指示を取得してスキャナモードに切換わる。MFP100は、スキャナモードでは、スキャナとして機能する。ユーザがコピーキー210を押下すると、MFP100はコピーモードへの切換え指示を取得してコピーモードに切換わる。MFP100は、コピーモードでは、複写機として機能する。なお、ファックス/スキャンキー210およびコピーキー211は排他的に選択可能であり、1つのキーを選択すると自動的に他のキーは非選択状態となる。
表示部313はCPUにより制御され、複数の画面を同時に表示する。図4では、MFP100の各種モードを表示するためのモード表示画面206と、ジョブ情報を表示するためのジョブ情報画面208と、設定画面を表示するための設定画面207とを表示している例を示す。表示部313は、複数の画面を独立して切換えることが可能である。表示部313に表示されたボタンキーをユーザが指示すると、そのボタンキーの位置がタッチパネル215により検出される。タッチパネル215によるボタンキーの位置の検出により、CPU311はボタンキーに対応する指示を取得する。このため、ユーザは、表示部313に表示されたボタンキーを指示することにより、MFP100に指示や設定情報を入力することができる。
表示部313は、ジョブ情報画面208にその時点でMFP100に設定されているジョブ情報を、実行されるべきジョブの順序で並べて表示する。ジョブ情報画面208は、ジョブ操作キー209を含む。ユーザがジョブ操作キー209を指示した後、操作対象となるジョブ番号キーを指示すると、MFP100は、ジョブを特定する指示を取得し、表示部313にジョブ情報画面208の表示に代えて、取得したジョブの詳細な情報を表示するためのジョブ操作画面を表示する。これにより、ユーザは指定したジョブの詳細な情報を確認することができる。また、必要によりジョブの内容の変更を受付けるようにしてもよい。
表示部313は、MFP100がコピーモードにあるときは、設定画面207にコピー動作を設定するためのコピー操作画面を表示する。図4では、設定画面207にコピー操作画面が表示されている例を示している。コピー操作画面は、基本設定を入力するための基本画面または応用設定を入力するための応用画面を含む。図では、基本画面が表示されている例を示している。コピー操作画面は、基本画面と応用画面とを切換えるための切換キーを含み、ユーザが切換キーを指示すると、表示部313は、指示された切換キーに対応する画面に表示を切換える。ユーザがコピー操作画面に従って、諸設定を終了後、原稿をセットしてスタートキー201を押下すると、MFP100は、設定された内容に従ってコピー動作を開始する。
表示部313は、MFP100がスキャンモードにあるときは、設定画面207にスキャン動作を設定するためのスキャン操作画面を表示する。ユーザがスキャン操作画面に従って諸設定を終了後、原稿をセットしてスタートキー201を押下すると、MFP100は、設定された内容に従ってスキャン動作を開始する。表示部313は、MFP100がファクシミリモードにあるときは、設定画面207にファクシミリ送信動作に対する各種設定を行うためのファックス操作画面を表示する。ユーザがファックス操作画面に従って諸設定を終了後、原稿をセットしてスタートキー201を押下すると、MFP100は、設定された内容に従ってファクシミリ送信動作を開始する。
図5は、MFPのCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。図5を参照して、CPU311は、ログインユーザを認証するためのユーザ認証部151と、認証に失敗した回数をカウントする失敗回数カウント部153と、ユーザのログインを禁止するログイン禁止部155と、実行する処理を定義したジョブの入力を受付けるためのジョブ受付部157と、受付けられたジョブを実行するジョブ実行部159とを含む。HDD321には、ユーザを識別するためのユーザIDとパスワードとを関連付けた認証データ321Aと、エラーカウンタ321Bとが記憶される。パスワードは、ユーザを認証するための認証情報である。認証情報はパスワードに限られず、ユーザを認証可能な情報であれば、たとえば、指紋、声紋、静脈パターンまたは虹彩などの生体情報であってもよい。認証データ321Aは、MFP100のユーザによりMFP100に入力されて、HDD321に予め記憶される。認証データ321を入力するユーザは、MFP100の管理者であることが好ましい。
ユーザ認証部151は、表示部313にログイン画面を表示する。ユーザがログイン画面に従って、操作部310にユーザIDとパスワードとを入力すると、操作部310でユーザIDとパスワードとが受付けられ、ユーザ認証部151が、操作部310からユーザIDとパスワードとを取得する。
図6は、MFPの表示部に表示されるログイン画面の一例を示す図である。図6を参照して、ログイン画面は、表示部313の設定画面207に表示される。ログイン画面は、ユーザIDを入力するための領域220と、パスワードを入力するための領域221と、OKキー222と、キャンセルキー223とを含む。ユーザが領域221にユーザIDを入力し、領域221にパスワードを入力して、OKキー222を指示すれば、操作部310でユーザIDおよびパスワードが受付けられ、制御部311に出力される。ユーザがキャンセルキー223を指示すると、領域220,221に入力された値がクリアされる。
図5に戻って、データ入出力部308により、ネットワーク103に接続されたPC101,102が送信するユーザIDとパスワードとが受信されると、ユーザ認証部151は、データ入出力部308からユーザIDとパスワードとを取得する。PC101,102がユーザIDとパスワードとを送信するのは、PC101,102のユーザがプリントデータをMFP100に画像形成させる指示をPC101,102に入力した場合が含まれる。ユーザ認証部151は、ユーザIDとパスワードとを取得すると、取得したユーザIDおよびパスワードをHDD321に記憶されている認証データ321Aと比較し、取得したユーザIDおよびパスワードに一致する認証データ321Aが、HDD321に記憶されていれば、ユーザIDが真正なものと認証し、記憶されていなければユーザIDが真正でないとして認証しない。ユーザ認証部151は、認証結果を失敗回数カウント部153に出力する。
ジョブ受付部157は、操作部310からモードの選択と、選択されたモードでのジョブを受付ける。ジョブは、コピーするためのコピージョブ、ファクシミリ送信するためのファックスジョブ、スキャンするためのスキャンジョブを含む。ユーザにより操作部310のコピーキー210が指示されると、操作部310によりコピーモードへの切換え指示が受付けられ、ジョブ受付部157は、コピーモードの選択を受付ける。ジョブ受付部157は、コピーモードでは、操作部310に入力された各種設定に基づいて、コピージョブを生成して、ジョブ実行部159に生成したファックスジョブを出力する。ユーザにより操作部310のファックス/スキャンキー210が1回指示されると、操作部310によりファクシミリモードへの切換え指示が受付けられ、ジョブ受付部157は、ファクシミリモードの選択を受付ける。ジョブ受付部157は、ファクシミリモードでは、操作部310に入力された各種設定に基づいて、ファックスジョブを生成して、ジョブ実行部159に生成したファックスジョブを出力する。ユーザにより操作部310のファックス/スキャンキー210が2回指示されると、操作部310によりスキャンモードへの切換え指示が受付けられ、ジョブ受付部157は、スキャンモードの選択を受付ける。ジョブ受付部157は、スキャンモードでは、操作部310に入力された各種設定に基づいて、スキャンジョブを生成して、ジョブ実行部159に生成したスキャンジョブを出力する。
ジョブ受付部157は、データ受信部158を含む。データ受信部158は、データ入出力部308からPC101,102から送信されてきたプリントデータを取得する。データ受信部158は、プリントデータを取得すると、プリントモードの選択が受付けられたものと判断する。ジョブ受付部157は、プリントモードでは、受信したプリントデータを画像形成するためのプリントジョブを生成してジョブ実行部159に出力する。
また、ジョブ受付部157は、コピーモード、ファクシミリモード、スキャンモード、またはプリントモードのいずれかの選択が受付けられると、選択されたモードを失敗回数カウント部153に出力する。モードは、ここでは、ファクシミリモードとスキャンモードとをまとめて1つの「ファックス/スキャンモード」とし、コピーモード、ファックス/スキャンモード、およびプリントモードを含む。なお、ファクシミリモードとスキャンモードとをまとめて1つの「ファックス/スキャンモード」とすることなく、別々のモードとしてもよい。
失敗回数カウント部153は、ユーザ認証部151から認証結果が入力され、ジョブ受付部157からモードが入力される。失敗回数カウント部153は、認証結果とモードとに基づいて、HDD321に記憶されているエラーカウンタ321Bを更新する。エラーカウンタ321Bは、ユーザIDごとに、モード別に連続して認証に失敗した回数を記憶する。失敗回数カウント部153は、認証結果が認証成功を示す場合に、エラーカウンタ321Bの認証に成功したユーザIDおよびモードに対応する失敗回数をゼロにクリアし、認証結果が認証失敗を示す場合に、エラーカウンタ321Bの認証に失敗したユーザIDおよびモードに対応する失敗回数を1増加した値に更新する。また、失敗回数カウント部153は、カウント禁止部154を含む。カウント禁止部154は、プリントモードの場合には、認証結果が認証失敗を示す場合に、エラーカウンタ321Bの認証に失敗したユーザIDおよびモードに対応する失敗回数を1増加した値に更新するのを禁止する。PC101,102における一度のプリント操作で、複数のプリントデータがPC101,102により送信される場合に、連続して誤ったパスワードが送信されてくるが、その場合に、エラーカウンタ321Bの更新を禁止して、PC101,102における一度のプリント操作で、MFP100へのログインが禁止され、MFP100を使用できなくなるのを防止するためである。
図7は、エラーカウンタの一例を示す図である。図7を参照して、エラーカウンタ321Bは、ユーザIDごとに、コピーモードのエラーカウンタと、ファックス/スキャンモードのエラーカウンタと、プリントモードのエラーカウンタとを含む。コピーモードのエラーカウンタは、コピーモードが選択されて連続して認証に失敗した回数を記憶し、ファックス/スキャンモードのエラーカウンタは、ファクシミリモードまたはスキャンモードが選択されて連続して認証に失敗した回数を記憶し、プリントモードのエラーカウンタは、プリントモードが選択されて連続して認証に失敗した回数を記憶する。
図5に戻って、ログイン禁止部155は、エラーカウンタ321Bのカウンタ値が、所定の値、ここでは3以上となった場合に、そのカウンタ値を持つユーザIDの認証を禁止する。これにより、カウンタ値が3以上となったユーザIDでのログインが禁止される。ログイン禁止部155は、認証を禁止したユーザIDに対応するジョブの実行を禁止する禁止信号をジョブ実行部159に出力する。ログイン禁止部155は、エラーカウンタ321Bのカウンタ値を所定値と比較するが、エラーカウンタ321Bの値は、ジョブ受付部157で受付けられたモードに対応する値であってもよいし、全てのモード各々に対応する値の合計であってもよい。いずれの値を比較するかは、MFP100にユーザが予め設定しておく。この場合のユーザは、MFP100を管理するユーザであることが好ましい。なお、認証の禁止は、禁止信号をユーザ認証部151に出力するようにして、ユーザ認証部151で認証失敗とするようにしてもよい。
ジョブ実行部159は、ジョブ受付部157からジョブが入力されると、そのジョブに従って処理を実行するが、ログイン禁止部155から禁止信号が入力された場合には、ジョブを実行しない。これにより、認証に失敗したユーザIDまたは認証が禁止されたユーザIDに対応するジョブは実行されない。
図8は、CPUで実行されるメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8を参照して、CPU311は、コピー操作パネル認証処理(ステップS01)、ファックス/スキャン操作パネル認証処理(ステップS02)、プリントデータ受信処理(ステップS03)、その他処理(ステップS04)を順に実行する。その他処理は、コピー操作パネル認証処理、ファックス/スキャン操作パネル認証処理またはプリントデータ受信処理が実行されて選択されたモードごとにジョブが生成されていれば、そのジョブを実行し、ジョブが生成されていなければ処理をステップS01に戻す。
図9は、コピー操作パネル認証処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9を参照して、CPU311は、コピー機能が選択されたか否かを判断する(ステップS101)。CPU311は、コピーモードへの切換え指示を操作部310から取得したならば処理をステップS102に進め、取得しなければ処理をメイン処理に戻す。ユーザにより操作部310のコピーキー210が指示されると、操作部310によりコピーモードへの切換え指示が受付けられ、CPU310は、コピーモードの選択指示を操作部310から取得する。そして、CPU311は、ユーザ認証モードに設定されているか否かを判断し(ステップS102)、MFP100がユーザ認証モードに設定されているならば処理をステップS103に進め、設定されていなければ処理をステップS111に進める。MFP100は、MFP100の管理者がMFP100を予めユーザ認証モードに設定することにより、ユーザ認証モードに設定される。
ステップS103では、CPU311は、ログイン画面を表示部310に表示する。これにより、操作部310にユーザIDとパスワードとの入力が可能になる。そして、CPU311は、OKキー222またはキャンセルキー223のいずれかが指示されたか否かを判断し(ステップS104)、OKキーが指示されたならば処理をステップS105に進め、キャンセルキーが指示されたならば処理をメイン処理に戻す。CPU311は、ステップS104では、ログイン画面の領域220に入力され、操作部310で受付けられたユーザIDを取得し(ステップS105)、ログイン画面の領域221に入力され、操作部310で受付けられたパスワードを取得する(ステップS106)。
そして、CPU311は、ステップS105で取得したユーザIDが、登録されているか否かを判断し(ステップS107)、登録されていれば処理をステップS108に進めるが、登録されていなければ処理をステップS114に進める。CPU311は、ステップS105で取得したユーザIDを含む認証データ321AがHDD321に記憶されていれば、ユーザIDが登録されていると判断する。ユーザIDが登録されていない場合に処理をステップS114に進めることにより、コピージョブの入力が受付けられることがないので、MFP100でコピージョブが実行されることがない。このため、ユーザIDを登録していないユーザがMFP100を使用するのを禁止することができる。
CPU311は、ステップS108では、コピーエラーカウンタ判断処理を実行し、返り値がYESであれば処理をステップS109に進め、返り値がNOであれば処理をステップS113に進める。コピーエラーカウンタ判断処理については、後で詳細に説明するが、ステップS105で取得されたユーザIDにおけるログインが禁止されているか否かを判断する処理であり、ログインが禁止されていなければYESを返り値として返し、ログインが禁止されていればNOを返り値として返す。ログインが禁止されたユーザIDを入力したユーザがMFP100を使用するのを禁止するためである。
そして、CPU311は、ステップS109において、ステップS106で取得したパスワードが、登録されているパスワードと一致するか否かを判断し、一致すれば処理をステップS110に進めるが、一致しなければ処理をステップS113に進める。CPU311は、ステップS105で取得したユーザIDを含む認証データ321AをHDD321から読出し、読み出した認証データ321Aに含まれるパスワードと、ステップS106で取得したパスワードとを比較する。CPU311は、比較の結果、両者が一致すれば登録されているパスワードと一致すると判断する。入力されたパスワードが登録されたパスワードと一致しない場合にコピージョブの入力を受付けないようにして、MFP100でコピーがされるのを防止するためである。このため、誤ったパスワードを入力したユーザがMFP100を使用するのを禁止することができる。
ステップS110では、ステップS105で取得したユーザIDに対応するコピーモードのエラーカウンタ321Bの値をゼロにリセットする。ステップS110に進む場合は、ステップS105で取得されたユーザIDと、ステップS106で取得されたパスワードとに一致する認証データ321Aが、HDD321に記憶されている場合であるので、そのようなユーザIDおよびパスワードを入力したユーザを真正なユーザとして認証し、連続した失敗回数を記憶するためのコピーモードのエラーカウンタ321Bの値をゼロにリセットする。ステップS111では、CPU311は、表示部313にコピー操作画面を表示し、諸設定を受付ける。そして、CPU311は、コピージョブを生成し(ステップS112)、処理をメイン処理に戻す。
一方、CPU311は、ステップS113では、ステップS105で取得したユーザIDに対応するコピーモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加した値に更新する。ステップS113に進む場合は、ステップS105で取得されたユーザIDによるログインが禁止されている場合(ステップS108でNO)、または、ステップS106で取得したパスワードが認証データBに記憶されているパスワードと異なっている場合(ステップS109でNO)である。CPU311は、そのようなユーザIDでの不正なログインが試みられた回数をモードごとにカウントする。CPU311は、ステップS114では、表示部313にログイン画面を表示して、処理をメイン処理に戻す。
図10は、コピーエラーカウンタ判断処理の流れの一例を示す図である。図10を参照して、CPU311は、MFP100に設定されている判断モードを判断し(ステップS121)、判断モードが一括モードに設定されていれば処理をステップS122に進め、個別モードに設定されていれば処理をステップS123に進める。MFP100の管理者がMFP100を個別モードおよび一括モードのいずれかに予め設定することにより、MFP100に判断モードが設定される。ステップS122では、CPU311は、図9のステップS105で取得したユーザIDに対応する全てのエラーカウンタの合計が2より小さいか否かを判断し、2より小さければYESでリターンし、そうでなければNOでリターンする。コピーモード、ファックス/スキャナモード、プリントモードの全てで連続して3回の誤ったパスワードが入力されたユーザIDによるログインを禁止するためである。ステップS123では、CPU311は、図9のステップS105で取得したユーザIDに対応するコピーモードのエラーカウンタが2より小さいか否かを判断し、2より小さければYESでリターンし、そうでなければNOでリターンする。コピーモードのみで連続して3回の誤ったパスワードが入力されたユーザIDによるログインを禁止するためである。
図11は、ファックス/スキャン操作パネル認証処理の流れの一例を示す図である。ファックス/スキャン操作パネル認証処理は、上述したコピー操作パネル認証処理と、処理対象となるモードが異なる点、更新されるエラーカウンタがファックス/スキャンモードのカウンタである点を除き同様なので、ここでは主に異なる点を説明する。CPU311は、ステップS208では、ファックス/スキャンエラーカウンタ判断処理を実行する。また、CPU311は、ステップS210では、ユーザIDに対応するファックス/スキャンモードのエラーカウンタをゼロにリセットする。CPU311は、ステップS211では、ファックス操作画面またはスキャン操作画面を表示し、操作部310で諸設定の入力を受付け、ファックスジョブまたはスキャンジョブを生成する(ステップS212)。また、CPU311は、ステップS213では、ステップS205で取得したユーザIDに対応するファックス/スキャンモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加した値に更新する。
図12は、ファックス/スキャンエラーカウンタ判断処理の流れの一例を示す図である。ファックス/スキャンエラーカウンタ判断処理は、図10に示したコピーエラーカウンタ判断処理と、処理対象とするエラーカウンタが異なるのみなので、ここでは説明を繰り返さない。
図13は、プリントデータ受信処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。図13を参照して、CPU311は、データ入出力部308がPC101,102から送信されてきたプリントデータを受信したか否かを判断し(ステップS301)、受信したならば処理をステップS302に進め、受信しなければ処理をメイン処理に戻す。CPU311は、プリントデータを受信すると、プリントモードの選択があったものと判断する。CPU311は、ステップS301において、プリントデータを受信する場合には、ユーザIDおよびパスワードをプリントデータと共に受信する。
ステップS302では、CPU311は、図9のステップS102と同様にして、ユーザ認証モードに設定されているか否かを判断し、MFP100がユーザ認証モードに設定されているならば処理をステップS303に進め、設定されていなければ処理をステップS307に進める。ステップS303では、CPU311は、ステップS301でプリントデータと共に受信したユーザIDが、登録されているか否かを判断し、登録されていれば処理をステップS304に進めるが、登録されていなければ処理をステップS310に進める。ユーザIDが登録されていない場合に処理をステップS310に進めることにより、プリントジョブが生成されないので、MFP100でプリントジョブが実行されることがない。このため、ユーザIDを登録していないユーザがMFP100を使用してプリントするのを禁止することができる。
CPU311は、ステップS304では、プリントエラーカウンタ判断処理を実行し、返り値がYESであれば処理をステップS305に進め、返り値がNOであれば処理をステップS310に進める。プリントエラーカウンタ判断処理については、後で詳細に説明するが、ステップS301でプリントデータと共に受信したユーザIDにおけるログインが禁止されているか否かを判断する処理であり、ログインが禁止されていなければYESを返り値として返し、ログインが禁止されていればNOを返り値として返す。ログインが禁止されたユーザIDとともに受信されたプリントデータがMFP100でプリントされるのを禁止するためである。
そして、CPU311は、ステップS305において、ステップS301でプリントデータと共に受信したパスワードが、登録されているパスワードと一致するか否かを判断し、一致すれば処理をステップS306に進めるが、一致しなければ処理をステップS308に進める。CPU311は、ステップS301でプリントデータと共に受信したユーザIDを含む認証データ321AをHDD321から読出し、読み出した認証データ321Aに含まれるパスワードと、ステップS301でプリントデータと共に受信したパスワードとを比較する。CPU311は、比較の結果、両者が一致すれば登録されているパスワードと一致すると判断する。受信されたパスワードが登録されたパスワードと一致しない場合にプリントジョブの入力を受付けないようにして、MFP100でプリントデータがプリントされるのを防止するためである。
ステップS306では、ステップS301で受信されたユーザIDに対応するプリントモードのエラーカウンタ321Bの値をゼロにリセットする。ステップS306に進む場合は、ステップS301で受信されたユーザIDおよびパスワードに一致する認証データ321Aが、HDD321に記憶されている場合であるので、そのようなユーザIDおよびパスワードを送信してきたユーザを真正なユーザとして認証し、連続した失敗回数を記憶するためのプリントモードのエラーカウンタ321Bの値をゼロにリセットする。そして、CPU311は、プリントデータを画像形成するためのプリントジョブを生成し(ステップS307)、処理をメイン処理に戻す。
一方、CPU311は、ステップS308では、ステップS301で受信したユーザIDが、前回受信したユーザIDおよびパスワードと同じか否かを判断し、同じであれば処理をステップS309に進め、同じでなければ処理をステップS310に進める。ステップS309では、ステップS301で受信されたユーザIDに対応するプリントモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加した値に更新する。ステップS309に進む場合は、ステップS301で受信したパスワードが認証データ321Aに記憶されているパスワードと異なっており(ステップS305でNO)、かつ、前回と同じユーザIDおよびパスワードの場合である。CPU311は、そのようなユーザIDでの不正なログインが試みられた回数のカウントを1回にして、連続する2回目以降のカウントをしない。PC101,102における一度のプリント操作で、同一のプリントデータ、ユーザIDおよびパスワードが複数送信される場合には、パスワードが誤っていれば連続して誤ったパスワードが送信されてくることになる。その場合に、エラーカウンタ321Bを増加させないようにして、PC101,102における一度のプリント操作で、MFP100へのログインが禁止されてMFP100を使用できなくなるのを防止するためである。
ステップS310では、CPU311は、プリントデータ受信エラー処理を実行し、処理をメイン処理に戻す。プリントデータ受信エラー処理は、例えば、ステップS301で受信されたプリントデータを送信してきたPC101,102に対して、プリントができないことを示すエラーメッセージを返信する処理を含む。
図14は、プリントエラーカウンタ判断処理の流れの一例を示す図である。プリントエラーカウンタ判断処理は、図10に示したコピーエラーカウンタ判断処理と、処理対象とするカウンタが異なるのみなので、ここでは説明を繰り返さない。
<プリントデータ受信処理の変形例>
上述したプリントデータ受信処理では、ステップS301で受信したパスワードが認証データ321Aに記憶されているパスワードと異なっており(ステップS305でNO)、かつ、前回と同じユーザIDおよびパスワードの場合に、ステップS301で受信されたユーザIDに対応するプリントモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加しないようにしたものであった。変形例におけるプリントデータ受信処理は、所定時間内に複数の誤ったパスワードが受信された場合には、プリントモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加しないようにしたものである。
図15は、プリントデータ受信処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。図15を参照して、ステップS321〜ステップS324の処理は、図13に示したステップS301〜ステップS304と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。ステップS325では、CPU311は、ステップS301でプリントデータと共に受信したパスワードが、登録されているパスワードと一致するか否かを判断し、一致すれば処理をステップS326に進めるが、一致しなければ処理をステップS329に進める。CPU311は、ステップS326では、ステップS301で受信されたユーザIDに対応するプリントモードのエラーカウンタ321Bの値をゼロにリセットする。そして、CPU311は、タイマ320をゼロに設定し(ステップS327)、プリントデータを画像形成するためのプリントジョブを生成し(ステップS328)、処理をメイン処理に戻す。
一方、CPU311は、ステップS329では、タイマ320の値がゼロまたは所定時間を越えているか否かを判断し、タイマ320の値がゼロ、または、所定時間を越えていれば、処理をステップS330に進め、そうでなければ処理をステップS333に進める。PC101,102における一度のプリント操作で、複数のプリントデータが送信される場合に、連続して誤ったパスワードが送信されてくるが、その場合に、誤ったパスワードは、所定時間内に送信されてくる。このため、タイマ320の値が0または所定時間を越えている場合に処理をステップS333に進めて、プリントモードのエラーカウンタ321Bの更新を禁止し、PC101,102における一度のプリント操作で、MFP100へのログインが禁止されてMFP100を使用できなくなるのを防止する。一方、タイマ320の値がゼロならば、ステップS321で誤ったパスワードが最初に受信されるときである。また、タイマ320の値が所定時間を越えていれば、ステップS321で誤ったパスワードが最初に受信されたときから所定時間が経過している場合である。そのような場合は、PC101,102における一度のプリント操作で、複数のプリントデータが送信されるのとは異なる可能性が高いので、CPU311は、処理をステップS330に進める。CPU311は、ステップS330では、ステップS321で受信されたユーザIDに対応するプリントモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加した値に更新する。
そして、CPU311は、タイマ320をゼロに設定し(ステップS331)、タイマ320をスタートさせる(ステップS332)、そして、ステップS333では、CPU311は、プリントデータ受信エラー処理を実行し、処理をメイン処理に戻す。
図16は、プリントデータ受信処理の流れの一例を示す第3のフローチャートである。図16を参照して、図15と異なる点は、ステップS332を削除し、新たに、ステップS334およびステップS335を追加して、タイマ320をスタートさせるタイミングを、ステップS333でプリントデータ受信エラー処理を実行した後にした点である。その他の処理は、図15に示したプリントデータ受信処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。CPU311は、ステップS334では、タイマ320の値が0か否かを判断し、タイマ320の値がゼロならばステップS335に処理を進め、0でなければ処理をメイン処理に戻す。タイマ320の値が0でない場合(ステップS334でNO)に、タイマ320をスタートさせないようにして、タイマ320が既にスタートして計時しているが所定時間が経過していない場合に計時を継続させるためである。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態におけるMFP100は、操作部310から入力されるパスワードが連続して誤った場合に、ログインを禁止するが、プリントデータと共に受信されるパスワードが連続して誤った場合には、ログインを禁止しないようにしたものである。その他の構成は、第1の実施の形態におけるMFP100と同じなので、ここでは異なる部分のみを説明する。
図17は、第2の実施の形態におけるMFPがHDD321に記憶するエラーカウンタ321Bの一例を示す図である。図17を参照して、エラーカウンタ321Bは、ユーザIDごとに、ログインモードのエラーカウンタと、プリントモードのエラーカウンタとを含む。ログインモードのエラーカウンタは、操作部310からのログイン操作がされてコピーモード、ファクシミリモードまたはスキャンモードが選択されて連続して認証に失敗した回数を記憶し、プリントモードのエラーカウンタは、プリントモードが選択されて連続して認証に失敗した回数を記憶する。
図18は、第2の実施の形態におけるMFPのCPUで実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートである。図18を参照して、CPU311は、ログイン画面を表示部310に表示し(ステップS401)、OKキーが指示されたか否かを判断する(ステップS402)。OKキーが指示されたならば、CPU311は処理をステップS403に進め、OKキーが指示されなければ処理をステップS411に進める。OKキーが指示されるのは、ユーザが操作部310からユーザIDとパスワードとを入力する場合である。CPU311は、ステップS403で、ユーザIDを取得し、ステップS404でパスワードを取得する。そして、CPU311は、ステップS403で取得したユーザIDが、登録されているか否かを判断し(ステップS405)、登録されていれば処理をステップS406に進めるが、登録されていなければ処理をステップS410に進める。
CPU311は、ステップS406では、ログインエラーカウンタ判断処理を実行し、返り値がYESであれば処理をステップS407に進め、返り値がNOであれば処理をステップS409に進める。ログインエラーカウンタ判断処理については、後で詳細に説明するが、ステップS403で取得されたユーザIDにおけるログインが禁止されているか否かを判断する処理であり、ログインが禁止されていなければYESを返り値として返し、ログインが禁止されていればNOを返り値として返す。ログインが禁止されたユーザIDを入力したユーザがMFP100を使用するのを禁止するためである。
そして、CPU311は、ステップS407において、ステップS404で取得したパスワードが、登録されているパスワードと一致するか否かを判断し、一致すれば処理をステップS408に進めるが、一致しなければ処理をステップS409に進める。このため、誤ったパスワードを入力したユーザがMFP100を使用するのを禁止することができる。ステップS408では、ステップS403で取得したユーザIDに対応するログインモードのエラーカウンタ321Bの値をゼロにリセットする。一方、CPU311は、ステップS409では、ステップS403で取得したユーザIDに対応するログインモードのエラーカウンタ321Bの値を1増加した値に更新する。そして、CPU311は、表示部313にログイン画面を表示し(ステップS410)、ステップS427に処理を進める。
ステップS411では、CPU311は、データ入出力部308がPC101,102から送信されてきたプリントデータを受信したか否かを判断し、受信したならば処理をステップS412に進め、受信しなければ処理をステップS401に戻す。OKキーが指示されず、プリントデータの受信でなければ、何も操作されないか、キャンセルキーが指示された場合である。ステップS412〜ステップS418は、図13に示したステップS303〜306、ステップS308〜ステップS310とそれぞれ同じである。従って、ここでは説明を繰り返さない。CPU311は、ステップS415の後、処理をステップS419に進め、ステップS418の後、処理をステップS427に進める。
CPU311は、ステップS419では、選択されたモードにより処理を分岐させる。コピーモードが選択された場合には処理をステップS420に進め、ファクシミリモードが選択された場合には処理をステップS422に進め、スキャンモードが選択された場合には処理をステップS424に進め、プリントモードが選択された場合には処理をステップS426に進める。ステップS420では、CPU311は、表示部313にコピー操作画面を表示し、諸設定を受付ける。そして、CPU311は、コピージョブを生成し(ステップS421)、処理をステップS427に進める。ステップS422では、CPU311は、表示部313にファックス操作画面を表示し、諸設定を受付ける。そして、CPU311は、ファックスジョブを生成し(ステップS423)、処理をステップS427に進める。ステップS424では、CPU311は、表示部313にスキャン操作画面を表示し、諸設定を受付ける。そして、CPU311は、スキャンジョブを生成し(ステップS425)、処理をステップS427に進める。ステップS426では、CPU311は、ステップS411で受信したプリントデータに基づいてプリントジョブを生成して、処理をステップS427に進める。CPU311は、ステップS427では、図8のステップS04と同様に、ジョブが生成されていればそのジョブを実行し、実行されていなければ処理をステップS401に戻す。
図19は、ログインエラーカウンタ判断処理の流れの一例を示す図である。図19を参照して、CPU311は、MFP100に設定されている判断モードを判断し(ステップS431)、判断モードが一括モードに設定されていれば処理をステップS432に進め、個別モードに設定されていれば処理をステップS433に進める。ステップS432では、CPU311は、図18のステップS403で取得したユーザIDに対応する全てのログインカウンタの合計が2より小さいか否かを判断し、2より小さければYESでリターンし、そうでなければNOでリターンする。ステップS433では、CPU311は、図18のステップS403で取得したユーザIDに対応するログインエラーカウンタが2より小さいか否かを判断し、2より小さければYESでリターンし、そうでなければNOでリターンする。操作部310から連続して3回の誤ったパスワードが入力されたユーザIDによるログインを禁止するためである。
なお、上述した実施の形態においては、MFP100について説明したが、図8〜図16、図18及び図19に示した処理を画像形成装置に実行させるための方法またはユーザ認証プログラムとして本発明を把握できることは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記失敗回数記憶手段は、前記認証手段による認証が成功した場合に、前記失敗回数記憶手段に記憶されている前記認証に成功したユーザ識別情報および前記選択されたモードに対応する失敗回数をクリアし、前記認証手段による認証が失敗した場合に、前記失敗回数記憶手段に記憶されている前記認証に失敗したユーザ識別情報および前記選択されたモードに対応する失敗回数をカウントアップする更新手段をさらに含む、請求項1に記載の画像形成装置。
(2) 使用を許可したユーザを識別するためのユーザ識別情報と該ユーザを認証するための認証情報とを関連付けた認証データを予め記憶する認証データ記憶手段を備えた画像形成装置で実行されるユーザ認証プログラムであって、
ユーザ識別情報および認証情報を取得するステップと、
取得された前記ユーザ識別情報および前記認証情報に一致する認証データが前記認証データ記憶手段に記憶されていることを条件に認証するステップと、
複数あるモードのうちから1つの選択を受付けるステップと、
前記認証ステップによる認証が連続して失敗した回数を、ユーザ識別情報別およびモード別に記憶するステップと、
前記記憶された失敗回数が所定回数に達したユーザ識別情報の認証を禁止するステップとを画像形成装置に実行させ、
前記失敗回数を記憶するステップは、前記選択されたモードが外部から受信されたデータを画像形成するプリントモードで、かつ、前記認証ステップによる認証が連続して失敗する場合は、前記記憶された失敗回数の更新を禁止するステップを含む、ユーザ認証プログラム。
(3) 使用を許可したユーザを識別するためのユーザ識別情報と該ユーザを認証するための認証情報とを関連付けた認証データを予め記憶する認証データ記憶手段を備えた画像形成装置で実行されるユーザ認証プログラムであって、
ユーザ識別情報および認証情報を取得するステップと、
取得された前記ユーザ識別情報および前記認証情報に一致する認証データが前記認証データ記憶手段に記憶されていることを条件に認証するステップと、
前記認証ステップによる認証が連続して所定回数失敗したユーザ識別情報の認証を禁止するステップと、
ネットワークに接続された他のコンピュータから画像形成するためのデータを受信するステップとを画像形成装置に実行させ、
前記ユーザ識別情報および認証情報を取得するステップは、前記データを受信するステップ手段により受信されるデータとともに送信されてきたユーザ識別情報および認証情報を受信し、
前記認証を禁止するステップは、前記データを受信するステップにより複数のデータが連続して受信された場合、前記複数のデータ各々とともに送信されてきた前記ユーザ識別情報および前記認証情報に対する前記認証ステップによる認証が、連続して失敗した回数をカウントしないステップを含む、ユーザ認証プログラム。
11 操作パネル、13 画像読取部、14 画像形成部、17 ADF、18 給紙部、100 MFP、101,102 PC、103 ネットワーク、151 ユーザ認証部、153 失敗回数カウント部、154 カウント禁止部、155 ログイン禁止部、157 ジョブ受付部、158 データ受信部、159 ジョブ実行部、301 情報処理部、302 ファクシミリ部、303 通信制御部、308 データ入出力部、309 データ通信制御部、310 操作部、311 制御部、312 画像メモリ、313 表示部、319 USBメモリ、321 HDD、321A 認証データ、321B エラーカウンタ。