JP4599002B2 - 展開構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、展開構造物に関し、特に、折り畳まれた状態で所定の収納部に収納され、宇宙空間または地上で所望の形状に展開する展開構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の航空宇宙関連技術の発達に伴い、大型アンテナ、サンシールド、集光鏡などの大型構造物を宇宙空間で構築するミッションが遂行されている。この種大型構造物は、通常、地上で小さく折り畳まれた状態でロケットの収納部に収納され、打ち上げられた後に宇宙空間で展開させるものであるため、種々の展開機構が採用されている。
【0003】
従来の展開機構としては、複数の立体トラスをアクチュエータによって展開する、いわゆる「展開トラス機構」が採用されていたが、この展開トラス機構は、トラス部材が自在に折り畳めない上に、これらトラス部材を接続するための各種機構が必要となって構造が複雑となる。このため、構造物全体の重量が大きくなり、製造コストも嵩むわりには展開機構の信頼性が低いという問題があった。
【0004】
そこで、図8ないし図11に示すように、所定の複合材で折り畳み可能な閉鎖膜面100を構成し、この閉鎖膜面100の内部に導入したガスの圧力によって膨張展開させる展開構造物が提案され、実用化されつつある。この展開構造物の閉鎖膜面100は、熱硬化性樹脂製の複合材で構成される成形層110と、この成形層110の内側および外側を被覆するフィルム層120、130とから構成され、宇宙空間でこの閉鎖膜面100を膨張展開させた後に、前記成形層110を加熱しつつ両フィルム層120、130によって加圧して硬化させて、所望の立体形状の構造物を得ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、宇宙空間のような高真空下において使用される宇宙構造物においては、搭載された光学機器、アンテナなどの各種精密機器への影響を考慮して、この宇宙構造物を構成する材料から放出されるガス(アウトガス)の量を厳しく規制している。
【0006】
しかし、宇宙空間で硬化成形された展開構造物に、ミッションを終了した人工衛星やロケットなどの廃棄物(スペースデブリ)や隕石などが衝突して、膨張展開に用いたガスが漏出する場合があり、この漏出するガスの量は、規制されているアウトガスの量と比較するときわめて大きいため、各種精密機器のガス汚染が懸念されていた。また、展開構造物を膨張展開させている間に、スペースデブリや隕石などの衝突によるガスの漏出が発生した場合には、もはや展開が不可能となってしまうため、ガスによる展開方式の信頼性は低かった。
【0007】
また、前記した展開構造物は、閉鎖膜面100の内部に導入したガスの圧力によって膨張展開可能な機構を有するが、このような機構を採用すると、図10および図11に示すようなガスボンベ200やバルブ300のほか、これらを制御する制御装置が必要となるため、展開構造物の重量が大きくなり、宇宙空間への打ち上げの際の負荷が大きくなっていた。また、図9に示すように、閉鎖膜面100を構成するフィルム層120、130は、主として成形層110を加圧して硬化させる機能を果たすものであり、成形後は構造材としては寄与しないので、展開構造物の重量低減のために代替的な加圧手段が望まれていた。
【0008】
さらに、前記成形層110は、熱硬化性樹脂製の複合材で構成されていたため、宇宙空間に打ち上げて硬化させるまでには、きわめて厳格な保管管理を必要とした。すなわち、前記成形層110は、未硬化状態にある熱硬化性樹脂を所定の強化繊維に含浸させたもの(以下、「プリプレグ」という)を宇宙空間で硬化させて構成されるが、前記したような未硬化状態にある熱硬化性樹脂は、−18℃以下の冷凍保管を必要とするものが多く、しかも、この冷凍保管可能な期間はプリプレグ製造から6ヶ月間程度に制限されるのが一般的である。また、閉鎖膜面100を製造する期間や、この閉鎖膜面100を備えた展開構造物をロケットに搭載する期間においては、プリプレグは常温にさらされることとなるが、このように常温で保管可能な期間は1ヶ月以下に制限されるのが一般的である。
【0009】
従って、例えば、閉鎖膜面100の製造や展開構造物の搭載に半月程度かかった場合には、その後プリプレグを保管可能な期間は半月程度しか残されないこととなる。このため、展開構造物をロケットのフェアリング部に搭載した後に、何らかのトラブルでロケットの打ち上げが延期された場合などには、保管可能な期間(半月程度)が経過してしまい、結果的に、プリプレグが使用できなくなる。このようなプリプレグの保管の困難性は、従来の展開構造物の実用化の大きな阻害要因となっていた。
【0010】
さらにまた、宇宙空間は大気が存在しないため、展開構造物は−100℃〜100℃程度のきわめて過酷な温度環境にさらされる。このため、何らかのトラブルで熱硬化性樹脂製の複合材で構成される成形層110が、展開前に100℃の高温にさらされた場合には、熱硬化性樹脂の硬化反応が進行して半硬化状態となり、その後展開して使用することができなくなるという問題もあった。
【0011】
他方、展開構造物は、小さく折り畳んでロケットの収納部に収納する必要があるが、前記した熱硬化性樹脂製の複合材で構成される成形層110を備える展開構造物は、著しく収納し難いという問題があった。すなわち、前記成形層110が、厚さ0.1〜0.2mmのプリプレグ1枚から構成される場合にはある程度の柔軟性を有するが、このプリプレグが複数枚積層されると、積層されたプリプレグ同士がその粘着性によって接着に近い状態で密着し、結果的に、厚いプリプレグと同様に柔軟性が失われ、きわめて収納し難くなってしまう。試作試験の結果、0.1mmのプリプレグを2層積層して厚さ0.2mmとしただけで収納し難くなることがわかっている。
【0012】
ここで、大型アンテナ、サンシールド、集光鏡などの数10m規模の大型の展開構造物を構築する場合には、構造物に充分な剛性を持たせ、かつ、宇宙空間での振動を抑制するため、前記成形層110やフィルム層120、130から構成される閉鎖膜面100を厚くする必要がある。このような大型の展開構造物を構成する成形層110の厚さは1mm程度とする必要があるが、この厚さではきわめて収納し難いことは前記試作試験の結果からも明らかである。また、将来的に、数km規模の超大規模な展開構造物を構築する場合には、もはやロケットの収納部には収納不可能になることも考えられる。
【0013】
本発明の課題は、ガス汚染のおそれがなく、軽量で、展開前の保管管理がきわめて容易でコスト性に優れ、かつ、高い収納性を備える展開構造物を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1および図2に示したように、折り畳まれた状態から所望の形状に展開して硬化成形する展開部材を有する展開構造物において、前記展開部材が、針金状の形状記憶合金を有する展開駆動部と、前記展開駆動部の周囲に配置され繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維を有する硬化成形層と、前記硬化成形層を被覆する熱収縮層と、前記硬化成形層を加熱する加熱手段とを備え、前記展開駆動部の駆動により前記所望の形状に展開した後の前記加熱手段による加熱により、前記熱可塑性樹脂が溶融して前記強化繊維に含浸可能に構成されてなることを特徴とする。
【0015】
請求項1記載の発明によれば、展開部材の展開駆動部が形状記憶合金からなるため、膨張展開のためにガスを使用する必要がないので、漏出ガスによる各種精密機器の汚染を防止することができる。また、膨張展開のためにガスを使用する必要がないので、ガスによる膨張展開に必要なガスボンベ、バルブ、制御装置などの各種機器が不要となり、展開構造物の重量を大幅に低減することができる。
【0016】
また、請求項1記載の発明によれば、展開部材の外面を熱収縮層で被覆しており、この熱収縮層は、硬化成形層の加熱成形時に収縮して成形に必要な圧力を硬化成形層に加えることができるため、従来使用していた内側および外側のフィルム層の代替加圧手段として有効に機能する。従って、フィルム層分の重量を低減することができ、結果的に、展開構造物の重量低減化が達成されることとなる。
【0017】
さらに、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層が熱可塑性樹脂から構成されるので、熱硬化性樹脂と異なって冷凍保管する必要がなく、この場合の保管期限の制約も全くない。また、硬化成形層を構成する熱可塑性樹脂は、常温保管する場合においても保管期限の制約がなく、成形温度(250℃〜350℃)以下では品質の劣化も生じないので、宇宙空間のきわめて過酷な温度環境においても、安定した状態で使用に供することができる。
【0018】
さらにまた、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層が繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維から構成されており、これら繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維一本一本が高い柔軟性を有し、かつ、これら繊維状の熱可塑性樹脂同士および強化繊維同士が相互に密着または接着しないため、硬化成形層全体がきわめて高い柔軟性を有し、容易に折り畳むことができる。この結果、展開構造物は嵩張ることなく所定の収納部に容易に収納可能となる。
【0019】
また、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層が繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維から構成されているため、繊維状の熱可塑性樹脂を加熱溶融させて強化繊維の間に浸透させて硬化成形させた硬化成形層は強化繊維によって補強されたものとなる。この結果、展開して硬化成形した展開構造物は、きわめて高い強度および剛性を備える。
【0020】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の展開構造物において、例えば図2および図3に示すように、前記加熱手段が、通電されて発熱した前記形状記憶合金であることを特徴とする。
【0021】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の奏する作用効果に加え、展開駆動部である形状記憶合金が加熱手段を兼ねるため、別途加熱手段を設ける必要がない。従って、展開構造物の軽量化をもたらすことができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の展開構造物において、例えば、図6に示すように、前記硬化成形層が、その内部に電熱線を有し、前記加熱手段が、通電されて発熱した前記形状記憶合金および前記電熱線であることを特徴とする。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の奏する作用効果に加え、加熱手段として、展開駆動部である形状記憶合金に加えて別途設けた電熱線を採用することにより、大型の展開構造物を展開する際のように形状記憶合金からの発熱が充分でない場合においても、電熱線からの発熱によって良好に硬化成形層を加熱することができる。従って、展開構造物が大型である場合でも、良好に硬化成形することができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の展開構造物において、前記熱収縮層が、架橋ポリエチレン、架橋ビニリデン系樹脂、架橋ナイロン系樹脂、架橋フッ素系樹脂、シリコン系樹脂および合成ゴムからなる群より選ばれた一によって調製された熱収縮チューブであることを特徴とする。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、請求項1、2または3記載の発明の奏する作用効果に加え、熱収縮層が、特定の材料から調製された熱収縮チューブであるため、加熱によってきわめて効果的に成形圧力を加えることができ、硬化成形を効率的に行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態に係る展開構造物は、折り畳み可能な複数の円柱状の展開部材10と、これらを繋ぐテンションワイヤ20とから構成され、折り畳まれた状態で打ち上げられた後、宇宙空間で図1の状態へと展開させて硬化成形されるものである。
【0027】
[第1の実施の形態]
本実施の形態においては、展開部材10は、その長さ方向に直角に切断した際の断面を図2に示したように、中央に配置された展開駆動部11である形状記憶合金と、この展開駆動部11の周囲に配置された硬化成形層12と、この硬化成形層12を被覆する熱収縮層13によって構成されている。
【0028】
展開駆動部11である形状記憶合金は、展開させたい形状(以下、「展開形状」という)をあらかじめ記憶させたものであり、所定の変態温度以下で折り畳み自在とされ、通電によって変態温度以上まで加熱されると、折り畳まれた状態から展開形状へと復元するという機能を果たす。本実施の形態では、形状記憶合金として、変態温度が85℃で直径0.8mmのTi−Ni合金(商品名:NT−M合金、古河電気工業社製)を1本使用している。
【0029】
なお、図3に示したように、直径が比較的小さい(例えば0.3mm)形状記憶合金を複数本束にしたものを展開駆動部11とすることもできる。一般に、形状記憶合金の復元力はその断面積に比例し、例えば直径が0.8mmの形状記憶合金の復元力は、直径が0.3mmの形状記憶合金と比較すると約7倍となる。一方、直径が比較的大きい形状記憶合金は最小折り曲げ半径も大きくなるため、収納性が低下する。例えば直径が0.8mmの形状記憶合金の最小折り曲げ半径は7.5mmとなり、直径が0.3mmの形状記憶合金の最小折り曲げ半径は3mmとなる。従って、展開構造物のサイズや、展開構造物の収納スペースの広狭に応じて、形状記憶合金の直径や本数を適宜設定するようにする。
【0030】
展開駆動部11である形状記憶合金は、通電によって加熱して変態温度まで発熱させることができる。本実施の形態においては、この形状記憶合金をさらに加熱して230℃〜250℃程度に発熱させることにより、後述する硬化成形層を加熱する加熱手段として機能させる。この結果、別途加熱手段を設ける必要がないので、展開構造物の軽量化を達成することができる。
【0031】
硬化成形層12は、繊維状の熱可塑性樹脂と強化繊維とを、展開駆動部11である形状記憶合金の周囲に巻き付けて形成したものである。この硬化成形層12は、加熱手段によって230℃〜250℃程度で一定時間加熱溶融させた後に冷却して硬化させることによって、加熱によって展開形状に展開した展開駆動部11の形状を保持し、展開した状態の展開構造物の剛性を高めるという機能を果たす。
【0032】
繊維状の熱可塑性樹脂の種類としては、ポリアミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリプロピレン、ポリエーテルイミド、ポリエステルなどを挙げることができる。また、強化繊維の種類としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、各種金属繊維などを挙げることができる。
【0033】
本実施の形態においては、繊維状の熱可塑性樹脂としてポリアミド(融点:250℃)を、強化繊維としてガラス繊維を採用している。具体的には、繊維状のポリアミドとして、強化繊維との織物材として供給される熱可塑複合材「TEXXES」(商品名:日東紡績社製)に使用されるものを採用しており、この繊維状のポリアミドをガラス繊維と混撚した。なお、繊維状の熱可塑性樹脂としてポリエステルを採用し、この繊維状のポリエステルとガラス繊維とを混撚したコンビネーションヤーンEDT(商品名:日東紡績社製)を使用することもできる。
【0034】
繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維の径は数μm程度とし、一本一本が高い柔軟性を有するようにする。これら繊維状の熱可塑性樹脂同士および強化繊維同士は、相互に密着または接着しないため、硬化成形層12が全体としてきわめて高い柔軟性を有し、容易に折り畳むことができる。従って、展開構造物は嵩張ることなく所定の収納部に容易に収納可能となる。
【0035】
熱収縮層13は、加熱によって展開した展開駆動部11とこれに伴って展開する硬化成形層12に外部から圧力を加え、所定の形状に成形させるという機能を果たす。すなわち、展開駆動部11による展開部材10内部側からの復元力と、この熱収縮層13による展開部材10の外部側からの熱収縮力とによって、硬化成形に必要な成形圧力を硬化成形層12に与えるように機能する。
【0036】
熱収縮層13は、前記したような機能を果たせば、いかなる材料を用いて調製したものでもよい。例えば、架橋ポリエチレン、架橋ビニリデン系樹脂、架橋ナイロン系樹脂、架橋フッ素系樹脂、シリコン系樹脂または合成ゴムなどから調製した熱収縮チューブを、熱収縮層13とすることができる。本実施の形態では、最低収縮温度が175℃の熱収縮チューブ(規格:MIL−I−23053/8)を採用している。
【0037】
次いで、本実施の形態に係る展開構造物の展開部材10を製造する方法について説明する。まず、図4に示したような製造装置30を準備し、製造する展開部材10の長さに切断した熱収縮層13である熱収縮チューブを所定位置に配置する。次いで、この熱収縮チューブの両端側に配置した2つの巻き取りドラム31に、展開駆動部11である形状記憶合金を巻き付ける。この際、図4に示すように、熱収縮チューブの中空部に形状記憶合金を通しておく。
【0038】
次いで、繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維を混合させた束(以下、「熱可塑複合材12’」という)を、複数個のロビン32に取り付ける。次いで、熱可塑複合材12’の端部を、図4に示したように、熱収縮チューブの左側端部近傍から突出した形状記憶合金の部分にカプトンテープなどで仮止めし、この仮止めした部分を熱融着して、熱可塑複合材12’の端部を形状記憶合金に接合する。
【0039】
次いで、ロビンドラム33を回転させつつ、巻き取りドラム31の回転によって形状記憶合金を左側から右側へと移送する。この際、ロビンドラム33の回転速度と、巻き取りドラム31の回転による形状記憶合金の移送速度とを同期させる。この操作により、熱可塑複合材12’の巻き付けによって形状記憶合金の周囲に硬化成形層12を形成しながら、この硬化成形層12が形成された形状記憶合金を熱収縮チューブの中空部に挿入する。
【0040】
この際の形状記憶合金に対する熱可塑複合材12’の巻き付け角度は、前記したロビンドラム33の回転速度および巻き取りドラム31の回転による形状記憶合金の移送速度によって、適宜決めることができる。また、熱可塑複合材12’の巻き付けによって形状記憶合金の周囲に形成される硬化成形層12の厚さは、熱収縮チューブの中空部の容積に応じて適宜決めるものとする。
【0041】
前記した操作により、硬化成形層12が形成された形状記憶合金によって熱収縮チューブの中空部を満たした後、熱収縮チューブの右側端部に合わせて形状記憶合金および熱可塑複合材12’を切断する。この後、熱収縮チューブの右側端部を小型のヒータによって加熱して収縮させるとともに、この右側端部近傍に位置する熱可塑複合材12’を溶融させて、これら熱収縮チューブ、熱可塑複合材12’および形状記憶合金を接合する。以上の工程により、展開部材10を得ることができる。
【0042】
次いで、本実施の形態に係る展開構造物を打ち上げた後、宇宙空間の所定の軌道上で展開させて硬化成形する際の手順を、図5によって示す。
【0043】
まず、図5(a)のように折り畳まれた状態にある展開構造物の各展開部材10に通電して、形状記憶合金の変態温度である85℃まで加熱する。この温度を一定時間保持し、図5の(b)、(c)、(d)および(e)を得て展開構造物を完全に展開させて(f)の状態とする。次いで、形状記憶合金にさらに通電して発熱させる。形状記憶合金の発熱により熱収縮層13の温度が175℃に達した時点で、熱収縮層13の熱収縮が始まり、硬化成形層12に成形圧力が加えられる。
【0044】
続いて、形状記憶合金への通電量を増加してさらに発熱させる。形状記憶合金の発熱により硬化成形層12の温度が230℃以上になると、繊維状の熱可塑性樹脂が溶融して強化繊維間に浸透する。この硬化成形層12の加熱(230℃〜250℃)を300秒間行った後、通電を停止する。通電停止後、硬化成形層12を230℃以下まで自然冷却させて、硬化成形を終了する。
【0045】
本実施の形態に係る展開構造物によれば、展開部材10の展開駆動部11が形状記憶合金からなるため、膨張展開のためにガスを使用する必要がないので、漏出ガスによる各種精密機器の汚染を防止することができる。また、膨張展開のためにガスを使用する必要がないので、ガスによる膨張展開に必要なガスボンベ、バルブ、制御装置などの各種機器が不要となり、展開構造物の重量を大幅に低減することができる。従って、宇宙空間への打ち上げ時の負荷を低減させることができる。
【0046】
また、本実施の形態に係る展開構造物によれば、展開部材10の外面を熱収縮層13(熱収縮チューブ)で被覆しており、この熱収縮層13は、硬化成形層12の加熱成形時に収縮して成形に必要な圧力を硬化成形層12に加えることができるため、従来使用していた内側および外側のフィルム層の代替加圧手段として有効に機能する。従って、フィルム層分の重量を低減することができ、結果的に、展開構造物の重量低減化が達成されることとなる。
【0047】
さらに、本実施の形態に係る展開構造物によれば、硬化成形層12が熱可塑性樹脂から構成されるので、熱硬化性樹脂と異なって冷凍保管する必要がなく、この場合の保管期限の制約も全くない。また、硬化成形層12を構成する熱可塑性樹脂は、常温保管する場合においても保管期限の制約がなく、成形温度(250℃〜350℃)以下では品質の劣化も生じないので、宇宙空間のきわめて過酷な温度環境においても、安定した状態で使用に供することができる。
【0048】
さらにまた、本実施の形態に係る展開構造物によれば、硬化成形層12が繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維から構成されており、これら繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維一本一本が高い柔軟性を有し、かつ、これら繊維状の熱可塑性樹脂同士および強化繊維同士が相互に密着または接着しないため、硬化成形層12全体がきわめて高い柔軟性を有し、容易に折り畳むことができる。この結果、展開構造物は嵩張ることなく所定の収納部に容易に収納可能となる。
【0049】
また、本実施の形態に係る展開構造物によれば、硬化成形層12が繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維から構成されているため、繊維状の熱可塑性樹脂を加熱溶融させて強化繊維の間に浸透させて硬化成形させた硬化成形層12は強化繊維によって補強されたものとなる。この結果、展開して硬化成形した展開構造物は、きわめて高い強度および剛性を備える。
【0050】
さらに、本実施の形態に係る展開構造物によれば、展開駆動部11である形状記憶合金が硬化成形層12の加熱手段としても機能するため、別途加熱手段を設ける必要がない。従って、展開構造物の軽量化をもたらすことができる。
【0051】
[第2の実施の形態]
本実施の形態に係る展開構造物は、第1の実施の形態に係る展開構造物において、展開部材10の構成を変更したものであるので、他の重複した構成については説明を省略する。
【0052】
本実施の形態においては、硬化成形層12が、その内部に電熱線14を有するものである(図6参照)。この電熱線14は、通電されて発熱することによって、形状記憶合金とともに加熱手段として機能する。電熱線14は、通電して発熱可能であればいかなるものでもよいが、ニクロム線が好適である。このように、形状記憶合金とは別に電熱線14を設けることにより、大型の展開構造物を展開する際のように形状記憶合金からの発熱が充分でない場合においても、電熱線14からの発熱によって良好に硬化成形層12を加熱することができる。
【0053】
なお、本実施の形態で使用した硬化成形層12、熱収縮層13および電熱線14と、従来使用していたガス膨張展開機構とを組み合わせて、図7に示したような展開部材10’を構成することもできる。すなわち、電熱線14の周囲に硬化成形層12を形成し、これを熱収縮層13で被覆した硬化成形部15を、4本束にしてポリイミドフィルムなどのフィルム層16の内部に収納して展開部材10’を構成する。
【0054】
この展開部材10’は、ガス圧によって膨張展開可能であるため、きわめて大きな展開力を有する。また、ガス圧による展開後は、電熱線14に通電することによって電熱線14が加熱手段として機能し、前記した実施の形態に示した手順で、熱収縮層13による成形圧力の付加と、硬化成形層12の加熱溶融・自然冷却硬化とを行うことができ、展開後の硬化成形を良好に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、展開部材の展開駆動部が形状記憶合金からなるため、膨張展開のためにガスを使用する必要がないので、漏出ガスによる各種精密機器の汚染を防止することができる。また、膨張展開のためにガスを使用する必要がないので、ガスによる膨張展開に必要なガスボンベ、バルブ、制御装置などの各種機器が不要となり、展開構造物の重量を大幅に低減することができる。
【0056】
また、請求項1記載の発明によれば、展開部材の外面を熱収縮層で被覆しており、この熱収縮層は、成形層の加熱成形時に収縮して成形に必要な圧力を成形層に加えることができるため、従来使用していた内側および外側のフィルム層の代替加圧手段として有効に機能する。従って、フィルム層分の重量を低減することができ、結果的に、展開構造物の重量低減化が達成されることとなる。
【0057】
また、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層が熱可塑性樹脂から構成されるので、熱硬化性樹脂と異なって冷凍保管する必要がなく、この場合の保管期限の制約も全くない。また、硬化成形層を構成する熱可塑性樹脂は、常温保管する場合においても保管期限の制約がなく、成形温度(250℃〜350℃)以下では品質の劣化も生じないので、宇宙空間のきわめて過酷な温度環境においても、安定した状態で使用に供することができる。
【0058】
また、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層が繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維から構成されており、これら繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維一本一本が高い柔軟性を有し、かつ、これら繊維状の熱可塑性樹脂同士および強化繊維同士が相互に密着または接着しないため、硬化成形層全体がきわめて高い柔軟性を有し、容易に折り畳むことができる。従って、展開構造物は嵩張ることなく所定の収納部に容易に収納可能となる。この結果、従来の大型アンテナやサンシールドなどの大型宇宙構造物の構築のみでなく、月面での居住モジュールなどの超大型宇宙構造物の構築にも好適に使用することができる。
【0059】
また、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層全体がきわめて高い柔軟性を有し、容易に折り畳むことができる。この結果、保管がきわめて容易でかつ収納性に優れるので、地上における災害時の簡易住宅の構築にも好適に使用することができる。
【0060】
また、請求項1記載の発明によれば、硬化成形層が繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維から構成されているため、繊維状の熱可塑性樹脂を加熱溶融させて強化繊維の間に浸透させて硬化成形させた硬化成形層は強化繊維によって補強されたものとなる。この結果、展開して硬化成形した展開構造物は、きわめて高い強度および剛性を備える。
【0061】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、展開駆動部である形状記憶合金が加熱手段を兼ねるため、別途加熱手段を設ける必要がない。従って、展開構造物の軽量化をもたらすことができる。
【0062】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、加熱手段として、展開駆動部である形状記憶合金に加えて別途設けた電熱線を採用することにより、大型の展開構造物を展開する際のように形状記憶合金からの発熱が充分でない場合においても、電熱線からの発熱によって良好に硬化成形層を加熱することができる。従って、展開構造物が大型である場合でも、良好に硬化成形することができる。
【0063】
請求項4記載の発明によれば、請求項1、2または3記載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、熱収縮層が、特定の材料から調製された熱収縮チューブであるため、加熱によってきわめて効果的に成形圧力を加えることができ、硬化成形を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る展開構造物の概要を示す説明図である。
【図2】図1のA−A断面の拡大図であり、第1の実施の形態に係る展開構造物の展開部材の断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る展開構造物の展開部材において、展開駆動部である形状記憶合金の直径および本数を変えた場合を示す断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る展開構造物の展開部材の調製方法を説明するための説明図である。
【図5】第1の実施の形態に係る展開構造物の展開・硬化成形の手順を説明するための説明図である。
【図6】第2の実施の形態に係る展開構造物の展開部材の断面図である。
【図7】本発明に係る展開構造物の硬化成形層、熱収縮層および電熱線を適用した展開部材の断面図である。
【図8】従来のガス膨張展開方式の展開構造物の概要を説明するための説明図である。
【図9】図8のIX−IX断面の拡大図である。
【図10】図8に示した従来のガス膨張展開方式の展開構造物を折り畳んだ状態を示す概念図である。
【図11】図8に示した従来のガス膨張展開方式の展開構造物を図10の状態から展開した状態を示す概念図である。
【符号の説明】
10 展開部材
10’ 展開部材
11 展開駆動部
12 硬化成形層
12’ 熱可塑複合材
13 熱収縮層
14 電熱線
15 硬化成形部
16 フィルム層
20 テンションワイヤ
30 展開部材製造装置
31 巻き取りドラム
32 ロビン
33 ロビンドラム
100 閉鎖膜面
110 成形層
120 内側フィルム層
130 外側フィルム層
200 ガスボンベ
300 バルブ

Claims (4)

  1. 折り畳まれた状態から所望の形状に展開して硬化成形する展開部材を有する展開構造物において、
    前記展開部材が、
    針金状の形状記憶合金を有する展開駆動部と、
    前記展開駆動部の周囲に配置され繊維状の熱可塑性樹脂および強化繊維を有する硬化成形層と、
    前記硬化成形層を被覆する熱収縮層と、
    前記硬化成形層を加熱する加熱手段と
    を備え
    前記展開駆動部の駆動により前記所望の形状に展開した後の前記加熱手段による加熱により、前記熱可塑性樹脂が溶融して前記強化繊維に含浸可能に構成されてなることを特徴とする展開構造物。
  2. 前記加熱手段が、
    通電されて発熱した前記形状記憶合金であることを特徴とする請求項1記載の展開構造物。
  3. 前記硬化成形層が、
    その内部に電熱線を有し、
    前記加熱手段が、
    通電されて発熱した前記形状記憶合金および前記電熱線であることを特徴とする請求項1記載の展開構造物。
  4. 前記熱収縮層が、
    架橋ポリエチレン、架橋ビニリデン系樹脂、架橋ナイロン系樹脂、架橋フッ素系樹脂、シリコン系樹脂および合成ゴムからなる群より選ばれた一によって調製された熱収縮チューブであることを特徴とする請求項1、2または3記載の展開構造物。
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