JP4597257B1 - 水力発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】既設の水道施設を有効に活用でき、給水施設に水を安定供給することができ、かつ、環境に負荷を与えない新エネルギーを再生することが可能な水力発電システムを提供する。
【解決手段】本発明の水力発電システムは、上水道における給水管6に接続され、給水管6から受けた水を受水槽13に向けて流す主給水管16と、主給水管16から大気中に吐出される水の受水槽13に向けた流路上に配置され、主給水管16から吐出される水により発電する発電機20と、を備えることを特徴とする水力発電システム。このような構成により、従来、給水管6から無為に大気中へ捨てられていた水の運動エネルギーを電力に変換することができる。また、既設の水道施設を有効活用しながら環境に負荷を与えないエネルギーを得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、受水槽に吐出される水のエネルギーを利用して発電を行う水力発電システムに関する。
地球温暖化対策の一環として、風力、太陽光、バイオマス、中小水力等を変換して用いる新エネルギーの積極的な利用が進められている。そのひとつとして、インフラストラクチャである上下水道の水を有効活用した水力発電について検討がなされている。例えば、水道施設の送水管路における水のエネルギー(残圧)が浪費されていることに着目し、このエネルギーを電力に変換することが試みられている。(特許文献1参照)。
特許文献1においては、浄水施設で水質の改良浄化がなされた水を送水管路によって着水井に送水し、この着水井から配水管により各家庭などの末端の給水施設に分配配水するように構成された水道施設において、送水管路内に入口弁と、出口弁と、インライン水車とを備えた発電装置が設けられている。送水管路内を圧送される水の圧力、つまり送水管路の残圧によりインライン水車を運転し、インライン水車を備えた発電装置によりその残圧を回収し、電力への変換を図るものである。
特開2003−278633号公報
しかし、特許文献1に記載の技術においては、送水管路内に設けられた水車により発電を行っているため、回転する水車の抵抗により送水管路内の水圧が下がる。したがって、下がった圧力を必要な水圧にして末端の給水施設に送り届けるために、例えば、配水場にてポンプを制御し圧力をかける際の負荷をさらに高くする必要がある。
また、送水管は、通常地中に埋設されているため、既設の送水管路内に発電機を取り付ける場合には地中を掘り起こす大規模な工事が必要となり、コストと手間がかかる。また、発電機の取り付け工事の際に重機等を使用することにより新たなCOも排出しかねない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、既設の水道施設を有効に活用しながら、給水施設に水を安定供給することができ、かつ、環境に負荷を与えない新エネルギーを生成することが可能な水力発電システムを提供することを目的とする。
上水道の配水系統は、落差を利用したものと加圧ポンプを利用したものに区分されるが、いずれも図1に示されるように、浄水場2と、浄水場2の下流側に配設される配水場4とを通ってインフラストラクチャの末端である給水施設7に水が供給される。
ここで、浄水場2から配水場4までの管路は送水管3、配水場(配水池、配水等)4から引き出される管路は配水管5、さらに配水管5から給水施設7まで水が流れる管路は給水管6と呼ばれている。ちなみに、前述した特許文献1の提案は、送水管3にインライン水車を備えた発電装置を設けるというものである。
給水施設7が、例えばマンションのような集合住宅の場合には、給水管6から吐出される水は、受水槽に一旦溜められ、そこからポンプ等で屋上に設けられた貯水槽に供給される。貯水槽の水は落差を利用して各階の末端の蛇口までに供給される。所定の圧力を維持しながら給水管6を流れてきた水は、給水管6を吐出されて大気に開放されることで運動エネルギーを有する。これまで、この運動エネルギーは利用されることなく、無為に捨て去られていた。本発明はこの運動エネルギーを利用して発電を行うことを提案する。
すなわち本発明の水力発電システムは、上水道における給水管に接続され、給水管から受けた水を受水槽に向けて流す主給水管と、主給水管に対して給水管に並列に接続され、給水管から受けた水を受水槽に向けて流す副給水管と、主給水管および副給水管からの給水を制御するために受水槽の水位を検出する主給水管用水位計および副給水管用水位計と、主給水管から大気中に吐出される水の受水槽に向けた流路上に配置され、主給水管から吐出される水により発電する発電機と、を備え、主給水管用水位計は、受水槽における高水位P とP よりも低い水位である低水位P を検出し、副給水管用水位計は、受水槽における高水位W とW よりも低い水位である低水位W を検出し、W はP よりも高水位とし、W はP よりも低水位とすることを特徴とする。
本発明の水力発電システムは、上水道施設の末端である給水施設へ給水する給水管に繋がる主給水管から、受水槽に向けて大気中に吐出される水のエネルギーを利用して発電するものである。よって、送水管・配水管・給水管等の上水道施設の管路内に何ら抵抗は生じず、必要な水圧を維持したまま給水管から吐出されるまで水が届けられる。また、本発明によると、地中に埋設された送水管や配水管を掘り起こす大規模な工事が必要なく、受水槽に向けて水が流れる経路上に発電機を設ける簡便な作業で足りる。さらに、従来は給水管より受水槽に向けて大気中に吐出される水のエネルギーは無為に捨てられていたが、主給水管から吐出される水を電力に変換することによりCOを排出せず、環境に負荷を与えない新たなエネルギーを生成することができる。
また、本発明において、給水施設における水の需要に応じて受水槽の水位が低くなり、かつ主給水管から受水槽に対して安定した水の供給が困難となった場合でも、副給水管を設けることで受水槽に給水することができるため、受水槽の水位を一定範囲に保ち、給水施設に安定的に水を供給することができる。
さらに水位計を上記の構成とすることにより、主給水管から吐出される水のエネルギーにより発電を行いつつも、受水槽の水位を一定範囲に保ち、給水施設での水の需要の変化に対応して給水施設へ安定的に水を供給することができる。
本発明の水力発電システムとしては、発電機をペルトン型発電機またはターゴインパルス型発電機とすることが好ましい。これら発電機は大気に開放された水の衝撃を利用することにより、効率の高い発電を行うことができる。ペルトン型発電機およびターゴインパルス型発電機には、通常、射出ノズルが設けられており、主給水管から吐出される水がこの射出ノズルを通過して水圧をさらに増大させる。この増大した水圧により水車ランナを回転させることにより、効率の高い発電を行うことができる。
本発明によれば、既設の水道施設を有効に活用でき、給水施設に水を安定供給することができ、かつ、大気に開放されることで無為に捨てられていた運動エネルギーを環境に負荷を与えない新エネルギーとして再生することが可能となった。
一般的な上水道施設の配管系統を説明するための図である。 本実施の形態において水力発電システムが適用される場所を示した図である。 本実施の形態における水力発電システムの模式図である。 水位計により検出された受水槽の水位と、給水の制御の関係を示した図である。 水位計に検出された受水槽の水位と、受水槽の水位により電磁弁の開閉を制御する制御部の動作を説明するフローチャートである。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、一般的な上水道施設1の配管系統を示している。浄水場2にて浄化された水は、送水管3により配水場4に送水され、配水場4にて自然圧またはポンプ等で一定の圧力が加えられた後、配水管5にて給水施設7付近まで配水される。給水施設7とは一般住宅の他、集合住宅、病院、工場等の大規模施設を含む、上水道施設1の末端に位置する施設である。配水管5からは給水管6が分岐しており、配水管5内の水は給水管6より給水施設7に給水される。
本発明は、給水管6から大気に向けて吐出される水の運動エネルギーを発電に利用するものである。
本実施形態においては、本発明の水力発電システム10を大規模な集合住宅(給水施設)7にて用いる場合の例を挙げる。
本発明の水力発電システム10は、図2、図3に示すように、集合住宅7の受水槽13にて使用される。給水管6から給水された水は受水槽13に一旦溜められ、汲み上げ用給水管Tを介してポンプ14等で集合住宅7の屋上に設けられた貯水槽15に供給され、屋上の貯水槽15からの落差を利用して各階の末端の蛇口に供給される。
まず、水力発電システム10の構成を図3により説明する。
<給水管6>
給水管6は、通常開放したままの止水栓Vと、受水槽13の水位により開閉が制御される給水管用電磁弁100を備える。また、給水管6には分岐継手9が設けられ、分岐継手9から受水槽13に向けて主給水管16と副給水管17とが並列に延設される。
<主給水管16>
主給水管16の端部には吐出口18が備えられ、給水管6から給水された水が主給水管16を通って吐出口18から吐出されることで受水槽13に給水される。また、主給水管16は、吐出口18と分岐継手9の間に主給水管用電磁弁101を備える。主給水管用電磁弁101は、受水槽13の水位に応じて開閉されることで、主給水管16から受水槽13に向けた給水の可否を制御する。受水槽13への給水は通常は主給水管16を介して行われるが、後述するように緊急時には、副給水管17を介して行うことがある。
<発電機20>
主給水管16の吐出口18から受水槽13に向けて吐出される水の流路には、発電機20が設けられている。発電機20は、ペルトン型やターゴインパルス型の発電機など、主給水管16の管路内の水が吐出口18から大気に開放されることにより生じる運動エネルギーによって効率良く駆動する発電機であることが好ましい。ペルトン型やターゴインパルス型などの発電機20の仕様は、設置場所の配水管5の圧力や給水管6の管径、集合住宅7での水の使用度等から判断して、適宜選択される。
ペルトン型やターゴインパルス型の発電機20の構成は周知であるため図示しないが、水圧により回転する水車ランナと、水車ランナを支持する水車軸と、水車ランナに向けて水を吐出する射出ノズルとを備える。主給水管16の吐出口18から吐出された水が射出ノズルを通過して水圧を増し、水車ランナに向けて勢いよく吐出され、その水圧により水車ランナが回転することにより発電が行われる。
このように、水力発電システム10においては、主給水管16から水が吐出され、受水槽13へ給水される過程で、発電機20を介して発電が連続的に行われる。
<副給水管17>
副給水管17の端部には吐出口19が備えられ、給水管6から給水された水が副給水管17を通って吐出口19から吐出されることで受水槽13に給水される。副給水管17は、吐出口19と分岐継手9の間に副給水管用電磁弁102を備える。副給水管用電磁弁102は、受水槽13の水位に応じて開閉されることで、副給水管17から受水槽13に向けた給水の可否を制御する。なお、副給水管17から受水槽13への給水は、後述するとおり受水槽13の水位Lが低く、緊急に受水槽13へ給水する必要が生じた場合のみ行われる。
<水位計21、22および制御盤23>
水力発電システム10において、主給水管16および副給水管17からの受水槽13への給水は、受水槽13の水位Lによって制御される。これは、受水槽13の水位Lを一定の範囲に保つことで、集合住宅7における水の需要の変化に応じて安定的に水を供給するためである。
そこで、水力発電システム10は、受水槽13の水位Lを検出するための主給水管用水位計21および副給水管用水位計22と、水位計21、22により検出された水位Lに応じて主給水管16および副給水管17からの給水を制御する制御盤23とを備える。制御盤23は、主給水管用水位計21で検出される水位Lに応じて、給水管用電磁弁100および主給水管用電磁弁101の開閉を制御する。また、制御盤23は、副給水管用水位計22で検出される水位Lに応じて、給水管用電磁弁100および副給水管用電磁弁102の開閉を制御する。
主給水管用水位計21は、受水槽13における高水位Pと、高水位Pよりも低い水位である低水位Pを検出する。また、副給水管用水位計22は、受水槽13における高水位Wと、高水位Wよりも低い水位である低水位Wを検出する。
主給水管用水位計21で検知される水位Lのみに応じて、給水管用電磁弁100、主給水管用電磁弁101および副給水管用電磁弁102の開閉を制御することもできる。しかし、本実施の形態では、主給水管用電磁弁101が故障した場合などの緊急時に対応するために、副給水管用水位計22を設け、副給水管用電磁弁102の開閉を主給水管用電磁弁101と独立して制御する。
主給水管用水位計21および副給水管水位計22は、それぞれが異なる低水位と高水位とを検出する。つまり、主給水管用水位計21が検出する低水位Pは、副給水管用水位計22の検出する低水位Wよりも高く、主給水管用水位計21が検出する高水位Pは、副給水管用水位計22の検出する高水位Wよりも低い。すなわち、主給水管用水位計21および副給水管用水位計22がそれぞれ検出する低水位と高水位には、以下の関係が成り立つ。
>W、P<W
次に、水力発電システム10における給水の制御について、図4および表1を参照しつつ説明する。
主給水管用水位計21および副給水管用水位計22により検出された水位Lに応じて、給水管6、主給水管16、副給水管17からの受水槽13への給水は次のように制御される。
なお、給水管6の止水栓Vは手動にて開けられたままである。
・L<W(図4(a))
副給水管用水位計22が低水位W(L<W)を検出すると、その情報を緊急給水と位置づけ、制御盤23は給水管用電磁弁100、主給水管用電磁弁101、副給水管用電磁弁102の全てを開くよう(ON)に制御する。そうすると、主給水管16および副給水管17の両者を介して受水槽13に緊急給水する。このケースは、主給水管用水位計21および副給水管用水位計22で検出される水位Lが最も低く、主給水管16、特に主給水管用電磁弁101に例えば異常が発生して主給水管16からの受水槽13への給水が行われていないものとみなし、3つの弁を全開して給水量を増やすことを目的としている。
このときも、主給水管16から吐出される水により発電機20にて発電を行うことはできるが、前述したように吐出自体がなされていなければ発電はできないし、吐出されていても水量が少ないために発電量は少ない。
・L<P(図4(b))
主給水管用水位計21が低水位P(L<P)を検出すると、制御盤23は副給水管用電磁弁102を閉じる(OFF)ように制御する。これにより、副給水管17からの給水が停止される。給水管6を流れる水は、主給水管16のみから吐出されるため、水量と水圧がともに高い状態で発電機20に供給されるので、L<Wの場合よりも発電される電力は大きい。
ここで、W<Pであるから、受水槽13内の水位Lは、通常、P≦Lを満足する。
・L≧P(図4(c))
主給水管用水位計21が高水位P(L≧P)を検出すると、水がこれ以上増えて受水槽13から水が溢れるのを防止するために、制御盤23は主給水管用電磁弁101を閉じることで主給水管16からの給水も停止する。これに伴い、発電機20における発電も停止される。このとき、主給水管用電磁弁101および副給水管用電磁弁102も閉じられているため受水槽13への給水は一切停止される。ただし、給水管用電磁弁100は開いたままである。
・L≧W(図4(d))
高水位Pを超えて副給水管用水位計22が高水位W(L≧W)を検出すると、制御盤23は給水管用電磁弁100、さらには主給水管用電磁弁101および副給水管用電磁弁102も閉じるように制御する。このように3つの全ての電磁弁を閉じるように制御することで、主給水管用電磁弁101あるいは副給水管用電磁弁102が故障や誤作動により閉じられなかったとしても、給水管用電磁弁100が閉じることにより給水管6からの給水自体が停止されるため、受水槽13から水が溢れ出ることを防ぐことができる。
ここで、P<Wであるから、受水槽13内の水位Lは、通常、P≧Lを満足する。しかし、主給水管用水位計21が高水位Pを検出しても、故障などの不具合により主給水管用電磁弁101が閉じることなく主給水管16から継続して受水槽13に給水される場合に、副給水管用水位計22が機能して受水槽13から水が溢れるのを防止する。
なお、主給水管用水位計21および副給水管用水位計22、または水位計21、22が制御する給水管用電磁弁100、主給水管用電磁弁101および副給水管用電磁弁102のいずれかが故障などの不具合により機能せず、主給水管16または副給水管17から水が吐出し続けても、受水槽13に設けられた越流管Oから外部に水が流出するため、受水槽13から水が溢れ出ることはない。
Figure 0004597257
また、制御盤23における主給水管用水位計21および副給水管用水位計22が検知した水位Lの判断と、給水管用電磁弁100、主給水管用電磁弁101および副給水管用電磁弁102の開閉(ON,OFF)処理の動作は、図5のフローチャートに示す通りである(図中の100、101および102は、それぞれ給水管用電磁弁100、主給水管用電磁弁101および副給水管用電磁弁102を示している)。なお、これは一例であり、S101、S105、S109、S113の順番を適宜替えることができることはいうまでもない。
以上説明したように、水力発電システム10は、受水槽13の水位Lが主給水管用水位計21の検知する高水位P以下(L≦P)であるときに、主給水管16の吐出口18から水を吐出して受水槽13に給水するとともに、吐出口18から吐出された水が大気に開放されて生じる運動エネルギーにより発電機20を介した発電が連続的に行われる。とりわけ、P≦L≦Pのとき、副給水管17からの給水が停止され主給水管16のみから給水を行なうことで、効率の良い発電が行われる。また、主給水管用水位計21および副給水管用水位計22が受水槽13の水位Lを検知し、水位Lに応じて給水管6、16、17の電磁弁100、101、102の開閉を制御するため、発電を行いつつも、受水槽13の水位Lを一定の範囲、つまり通常はP≦L≦Pに、悪くてもW≦L≦Wに保ち、集合施設7へ安定的に水を供給することができる。
発電機20にて発電された電力は、パワーコンディショナ24を介して集合住宅7に供給し、集合住宅7内で使用することができる。集合住宅7の受水槽13にて発電した場合の発電電力は以下の通り試算される。
まず、水力発電における理論水力は(1)の式で表される。理論水力(Theoretical Water Power)とは、流量Q(m/s)の水が、落差He(m)を落下して単位時間になす仕事をいう。
P=9.8×Q・He(kW) ・・・(1)
ただし、1kg・m=9.8ジュール、1,000ジュール=1kW、He:有効落差である。
水力発電では、前述の理論水力のエネルギーにより水車を回転させ、水車に連結してある発電機の回転子を回転させ、電磁誘導現象を利用して電気を発生させるが、水のエネルギーを機械エネルギーに変換し、更に電気エネルギーに変換するため変換時に損失が生じ、電力として発生する動力は理論水力よりも小さい。すなわち、発電される電力(発電機出力)は式(2)で表される。
PT=9.8×ηT・Q・He(kW)
発電機出力 PG=PT・ηG(kW)
=9.8・ηT・ηG・Q・He ・・・(2)
ただし、ηT:水車効率、ηG:発電機効率である。
以上より、経験則による発電機20の発電機出力(電力量)は式(3)で表される。
PG=9.8・ηT・ηG・Q・He
=5・Q・He(Wh) ・・・(3)
ここで、1m3の水が1時間で流れる場合の1秒当たりの流量Q(m/s)は、式(4)で表される。
Q=1m3÷3600S=0.000277m3/s(=0.277L/s)・・・(4)
集合住宅7の蛇口付近の水圧が約4.5kg/cmであり、これは水の落差(He)は45mに匹敵する。よって、蛇口から1時間かけて吐出される1m3の水道水により生ずる電力量は、式(5)で表される。
発電電力量=5・Q・He(Wh)
=5×0.000277m3/s×45m×1hr
=62.325Wh ・・・(5)
表2に示すように、一般的な集合住宅7における1日1人あたりの給水量は200〜350Lである。600人が住む集合住宅7で、1人が1日に275L(給水量の中心値)の水を使用した場合の発生電力量は、式(6)で表される。
発生電力量(Wh)=62.325Wh×(600人×275L/人)
=62.325Wh×(165,000L/人)
=62.325Wh×165m/人
≒10kWh ・・・(6)
Figure 0004597257
以上より、主給水管16の吐出口18における水圧が蛇口と同程度とみなすと、水力発電システム10にて発電し、集合住宅7に供給されうる1日の電力量は、集合住宅7に600人(1世帯3.66人とすれば約164世帯程度)が居住している場合、10kWh程度と試算される。10kWhとは、一般的な一世帯が1日に使用する電力量に相当する。これは、1件の戸建住宅に水力発電システム10を設けても、その戸建住宅で使用される1日分の電力を充分にまかなうことは困難だが、集合住宅7に水力発電システム10を適用すれば、164世帯で1世帯分の電力量を確保できることを意味している。
さらに、病院やホテルなど、大量の水道水がまとめて使用される大規模施設にて水力発電システム10を用いれば、より大きな電力量を得ることができる。
例えば、表2に示すように、病院における1日1人あたりの給水量は1500〜3500Lであり、3000人が滞在する病院で、1人が1日に2500L(給水量の中心値)の水を使用した場合の発生電力量は、式(7)により表される。
発生電力量(Wh)=62.325Wh×(3000人×2500L/1人)
=62.325Wh×(7,500,000L/1人)
=62.325Wh×7,500m
≒ 467kWh ・・・(7)
このように、発電機20にて発電された電力は、水力発電システム10が設置された集合住宅や病院等の給水施設7で使用されるよう供給することもできるが、パワーコンディショナ24を介して電力会社に売電することもできる。
以上の通り、本実施の形態による水力発電システム10は、給水管6から主給水管16を経て大気中に吐出される水を利用して発電するものであるため、送水管3の管路内に水車を備える発電機を設ける特許文献1の水力発電と異なり、水道施設1の末端の集合住宅7まで水流の圧力を高く維持したまま給水することができ、なおかつ同時に発電を行うことが可能となる。
また、本実施の形態は、給水管6につながる主給水管16の吐出口18から吐出される水の流路に発電機20を設けるという簡易な設置方法であるため、発電を行うために既設の水道施設に対して大規模な工事を施す必要がない。
さらに、給水管6から大気中に無為に捨てられていた水の運動エネルギーを有効活用して電力に変換しているため、COが発生することもなく、環境へ負荷を与えず新エネルギーを生成することができる。
なお、上記実施の形態では、給水施設7として集合住宅を例に挙げたが、集合住宅の他、病院、ホテル等の多数の人が滞在する大規模施設のほか、浄水施設や工場等でも、給水管から大気中に水が放出されている場所であればどこでも本発明の水力発電システム10を適用することができる。太陽光発電や風力発電等のように大きなスペースを必要とせず、日照や風速などの気象条件にも左右されることもないため、市街地の高層ビル等で適用することもできる。
また、上記実施の形態では、給水管6に対して、主給水管16と副給水管17を並列に設けたが、主給水管16のみを設ける構成としてもよい。この場合、主給水管用水位計21のみを設けることになる。
さらに、上記実施の形態では、主給水管用水位計21と副給水管用水位計22とを設けたが、本発明は、いずれか一方の水位計のみを設け、その水位計が低水位を検出したときのみ副給水管用電磁弁102を開く制御を行い、緊急給水として主給水管16および副給水管17から給水する構成とすることもできる。
さらにまた、水位計の形式は、主給水管用水位計21、副給水管用水位計22に限らず、水位を計測できるいかなる計測器をも用いることができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1…上水道施設、2…浄水場、3…送水管、4…配水場、5…配水管、6…給水管、7…給水施設(集合住宅)、9…分岐継手、10…水力発電システム、13…受水槽、14…ポンプ、15…貯水槽、16…主給水管、17…副給水管、18,19…吐出口、20…発電機、21…主給水管用水位計、22…副給水管用水位計、23…制御盤、24…パワーコンディショナ、100…給水管用電磁弁、101…主給水管用電磁弁、102…副給水管用電磁弁、O…越流管、T…汲み上げ用給水管、V…止水栓

Claims (2)

  1. 上水道における給水管に接続され、前記給水管から受けた水を受水槽に向けて流す主給水管と
    前記主給水管に対して前記給水管に並列に接続され、前記給水管から受けた水を前記受水槽に向けて流す副給水管と、
    前記主給水管および前記副給水管からの給水を制御するために前記受水槽の水位を検出する主給水管用水位計および副給水管用水位計と、
    前記主給水管から大気中に吐出される水の前記受水槽に向けた流路上に配置され、前記主給水管から吐出される前記水により発電する発電機と、を備え
    前記主給水管用水位計は、前記受水槽における高水位P と前記P よりも低い水位である低水位P を検出し、
    前記副給水管用水位計は、前記受水槽における高水位W と前記W よりも低い水位である低水位W を検出し、
    前記W は前記P よりも高水位であり、前記W は前記P よりも低水位であることを特徴とする水力発電システム。
  2. 前記発電機は、ペルトン型発電機またはターゴインパルス型発電機であることを特徴とする請求項1に記載の水力発電システム。
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