JP4597028B2 - 通風・温熱診断システム - Google Patents

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本発明は、建物の開口から流入する風による室内環境への影響を定量的に解析できる、通風・温熱診断システムと通風・温熱診断プログラムとそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
より快適に生活をすることができる建物を設計し、建物の建設環境に応じた適切な設計をするために、建物の敷地内の他の建物等による影響を、気象衛星により取得された日照情報等を利用して解析する技術が紹介されている(特許文献1)。また、風による建物への影響を解析するために、建物の内部の気流の方向と風速を正確に計算する技術が紹介されている(特許文献2)。さらに、換気による室内の温度の影響を正確に予測する技術が紹介されている(特許文献3)。また、建物内部における通風状態を視覚的に表示する技術も紹介されている(特許文献4)。
特開2001−290864号公報 特開2002−22220号公報 特開2002−349937号公報 特開2003−184197号公報
ここで、従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
炭酸ガスの大量排出による地球温暖化が近年深刻な問題になっている。従って、地球に優しい、環境への影響を最小限にした住宅の建設が望まれている。例えば、適切な開口を設けて、建物を適切なタイミングで換気することによって、大きなエネルギを消費する冷房機器の使用を最小限に抑えることができる。上記の既存技術によれば、換気のメカニズムを解析して、良好な換気効果を得る建物の設計を可能にする。しかしながら、既存技術に基づいて具体的な換気の効果を定量的に把握するには、複雑な計算を必要とする。1年を通じてさらに1日を通じて、気象条件は大きく変化するから、シミュレーションには大量の計算データが必要になる。また、高い能力のコンピュータにより長時間の計算が必要になる。こうした計算方法は、概略設計支援のためのツールや、顧客対応のためのプレゼンテーションデータをリアルタイムに表示するような用途には適さない。本発明は、以上の点に着目してなされたもので、換気効果を比較検討するために十分なものであって、高速で簡便な計算処理に適した、通風・温熱診断システムと通風・温熱診断プログラムとそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の各実施例においては、それぞれ次のような構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉
診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、上記過去の気象データから、該当する日時の上記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記風関連データを使用して、上記各開口における風向と風量を表示する情報と、上記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、上記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、上記建物の間取り図上に描画する描画手段と、上記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段を備えたことを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
建物の有効な開口を選択して、その各開口における風向と風量を求めて、これを表示する情報と、開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを出力することができるので、建物の換気による効果を定量的に視覚的に確認できる。しかも、使用するデータや計算方法と結果の描画方法を単純化したので、計算を高速化できる。
〈構成2〉
構成1に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、風関連データ取得手段は、有効な開口を有する壁に囲まれた領域毎に、当該領域に流入する風量と流出する風量の総和が一致するように上記各開口における風量を算出することを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
換気による室内温度引き下げの効果は、所定時間内に建物内部を通過する風量に最も大きく依存する。既存技術にあるような複雑なパラメータを用いた計算をすると、処理時間が長くなる。有効な開口を有する壁に囲まれた領域毎に、当該領域に流入する風量と流出する風量の総和が一致するように風量を算出することで、この計算を単純化し、換気効果の比較評価に十分な結果が得られる。
〈構成3〉
診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、シミュレーションの対象期間を指定する期間指定手段と、過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、上記過去の気象データから、上記対象期間に含まれる該当する日時の、上記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記対象期間に含まれた日時毎に、上記気象データから、上記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、上記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、上記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、上記対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表を生成し、上記判定手段の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、上記カラムの表現の種類を選定する診断表生成手段と、上記診断表生成手段の生成した診断表を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
換気によって室内を快適にすることができる日時を対象期間全体を示す診断表上で表示する。冷房が必要なときと、換気により対応できるときとを区別して表示できる。建物の設計とともにこの診断表を出力して、建物の環境性能を評価することができる。
〈構成4〉
構成3に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、上記記憶装置は、代表的な風向で代表的な風速の場合の、診断対象となる建物の各開口における風向と風量を表示する情報と、上記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、上記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、予備計算した結果を記憶するものであり、上記描画手段は、該当する日時における上記風関連データ取得手段の取得した風関連データと近似する上記代表的な風向で代表的な風速の場合の予備計算結果を上記記憶装置から読み出して、建物の間取り図上に描画したものを出力するものであることを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
予備計算を実行しておくことにより、建物内部の風の状態を示す建物の間取り図をリアルタイムで出力することがか可能になる。
〈構成5〉
構成3または4に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、上記記憶装置は、代表的な風向で代表的な風速の場合であって、代表的な蓄熱状態の場合の、上記室内の快適性を判定した予備計算結果を記憶するものであり、上記判定装置は、上記対象期間に含まれた日時毎に、該当する日時における上記風関連データ取得手段の取得した風関連データと近似する上記代表的な風向で代表的な風速の場合であって、当該日時の蓄熱状態と近似する上記代表的な蓄熱状態の場合の予備計算結果を上記記憶装置から読み出して、上記判定をするものであることを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
快適性を判定する計算を簡略化するために、代表的な蓄熱状態の場合の予備計算も実施しておく。従って、気象データから取得した所定のパラメータを入力すると、予備計算の結果が選択されてただちに出力される。
〈構成6〉
構成3に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、該当する日時毎に、気象条件を所定の基準と比較して、その基準を満たさないときを、換気効果計算の対象から除外することを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
外気温の下限を設けたり、風速の上限値や下限値を設けて、多くのカラムを無条件に計算の対象から除外をすることで、計算処理の高速化を図ることができる。
〈構成7〉
構成3に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、上記判定手段は、所定の判断基準に従って代表室を特定し、当該代表室の室内の快適性を判定して、上記診断表生成手段は、当該代表室に関する診断表を生成するものであることを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
建物内部では、部屋毎に熱的な条件が異なる。しかし、全ての部屋について、診断表を生成すると計算時間が長くなる。そこで、予め代表室を自動的に特定し、その代表室についてのみ診断表を生成することで計算の負荷を軽減した。
〈構成8〉
診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、指定された気象データから、上記建物の外壁に配置された開口付近の風の向きと強さを示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記気象データから、上記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、上記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、上記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、上記判定手段の判定結果に基づいて、換気をすることにより冷房が不要なときと判定された場合に、上記風関連データを使用して、上記各開口における風向と風量を表示する情報と、上記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、上記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、上記建物の間取り図上に描画する描画手段と、上記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段を備えたことを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
例えば、本日の気象データを入力すると、本日は換気だけで冷房が不要という場合には、その建物の内部の風の経路を、前記建物の間取り図上に描画し、各開口における風量を表示する情報を付加するので、該当する窓等を開いて、最適な換気を行うことが可能になる。この表示を、建物の所有者の使用するパーソナルコンピュータやテレビジョンのディスプレイに表示すれば、常に適切な換気方法を採用して、無駄な冷房装置の使用を防止できる。
〈構成9〉
コンピュータを、診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、上記過去の気象データから、該当する日時の上記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記風関連データを使用して、上記各開口における風向と風量を表示する情報と、上記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、上記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、上記建物の間取り図上に描画する描画手段と、上記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段、として機能させる建物の通風・温熱診断プログラム。
〈構成10〉
コンピュータを、診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、上記過去の気象データから、該当する日時の上記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記風関連データを使用して、上記各開口における風向と風量を表示する情報と、上記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、上記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、上記建物の間取り図上に描画する描画手段と、上記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段、として機能させる建物の通風・温熱診断プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
〈構成11〉
コンピュータを、診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、シミュレーションの対象期間を指定する期間指定手段と、過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、上記過去の気象データから、上記対象期間に含まれる該当する日時の、上記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記対象期間に含まれた日時毎に、上記気象データから、上記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、上記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、上記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、上記対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表を生成し、上記判定手段の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、上記カラムの表現の種類を選定する診断表生成手段と、上記診断表生成手段の生成した診断表を出力する出力手段、として機能させる建物の通風・温熱診断プログラム。
〈構成12〉
コンピュータを、診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、上記建物の設計情報から、上記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、シミュレーションの対象期間を指定する期間指定手段と、過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、上記過去の気象データから、上記対象期間に含まれる該当する日時の、上記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、上記対象期間に含まれた日時毎に、上記気象データから、上記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、上記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、上記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、上記対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表を生成し、上記判定手段の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、上記カラムの表現の種類を選定する診断表生成手段と、上記診断表生成手段の生成した診断表を出力する出力手段、として機能させる建物の通風・温熱診断プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は、実施例1の建物の通風・温熱診断システムを示すブロック図である。
図のシステムは、ネットワーク10に接続されている。建物の通風・温熱診断システムの制御は、診断用のコンピュータ20により実行される。ネットワーク10には、建物設計用のコンピュータ11が接続されている。このコンピュータ11の記憶装置12には、診断対象となる建物のCADデータ13が記憶されている。このCADデータ13等の設計情報が、換気効果診断に利用される。
また、換気効果診断には、気象データが利用される。気象衛星15が観測して収集した気象データ18は、サーバ16の記憶装置17に記憶されている。このサーバ16にネットワーク10を通じてアクセスすると、気象データ18が取得できる。この気象データ18は、過去の例えば数年間の毎日時における風向、風速、気温、湿度、日照状態などの情報を蓄積したものである。換気効果診断用のコンピュータ20は、本体制御部21とディスプレイ22とキーボード23とマウス24を備えている。本体制御部21には、演算処理結果を出力するためのプリンタ25が接続されている。その本体制御部21の内部には、図示しないCPUとメモリなどが格納されている。
この図1には、コンピュータ20の演算処理装置30と記憶装置40の内容を機能ブロックで示した。演算処理装置30には、設計情報取得手段31、開口データ取得手段32、気象データ取得手段33、風関連データ取得手段34、描画手段35、出力手段36、期間指定手段37、判定手段38、診断表生成手段39が設けられている。これらの手段は、いずれもコンピュータ20に所定の機能を付与してその処理を実行させるコンピュータプログラムからなる。記憶装置40には、設計情報41、開口データ42、気象データ43、風関連データ44、風向描画データ45、風量描画データ46、間取りデータ47、診断表48、判定テーブル49といったデータが記憶されている。なお、記憶装置40は、コンピュータ20のハードディスクでもよいし、ランダムアクセスメモリなどの一時記憶装置でもよい。
設計情報取得手段31は、診断対象となる建物の設計情報をネットワーク10を通じてコンピュータ11から取得する機能を持つ。コンピュータ11の記憶したCADデータ13は、各種の設計情報を含むが、建物の換気効果診断の計算に必要な情報のみを取得すればよい。取得された情報は、記憶装置40中に設計情報41として記憶される。開口データ取得手段32は、設計情報41を読み取って、ここから建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する。取得されたデータは、開口データ42として記憶装置40に記憶される。この開口データ42は、建物の壁面のどの場所に扉や窓などの開口があるかを示すデータである。なお、記憶装置40に記憶された各データの詳細な構成は後で図2を用いて説明し、図1では概略のみを述べる。
気象データ取得手段33は、ネットワーク10を通じてサーバ16から建物の換気効果診断の計算に必要な気象データ18を取得する機能を持つ。取得された情報は、記憶装置40中に気象データ43として記憶される。風関連データ取得手段34は、記憶装置40に記憶された過去の気象データ43から、該当する日時の建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する機能を持つ。取得された情報は、記憶装置40中に風関連データ44として記憶される。この風関連データ44によって、建物の外壁から開口を通じて建物の内部に吹き込みあるいは排出される風量の計算ができる。
描画手段35は、風関連データ44を使用して、各開口における風向と風量を表示する情報を、建物の間取り図上に描画する機能を持つ。後で説明するように、実施例では、全て、各開口に風が垂直に流入するかあるいは各開口から風が垂直に流出するように表示した。これにより、演算処理と表示処理を著しく単純化できる。また、建物の換気効果診断の結果表示にはこれで十分である。もちろん、それぞれ正確に風の方向をベクトル表示して構わない。さらに、描画手段35は、各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報を、建物の間取り図上に描画する機能を持つ。この曲線も、風の流入する開口の位置を起点にし、風の流出する開口の位置を終点に設定した、滑らかな曲線であればよく、厳密な計算は不要である。
なお、各開口には、風量を表示することが好ましい。風関連データ取得手段34がこの計算を実行する。この計算では、例えば、開口を有する壁に囲まれた領域を設定する、一つの部屋や、階段室等がこれに該当する。この領域毎に、当該領域に流入する風量と流出する風量の総和が一致するように、各開口における風量を算出するとよい。以上のようにして、演算処理と表示処理を著しく単純化できる。この描画データは、記憶装置40中に風向描画データ45や風量描画データ46として記憶される。なお、建物の間取り図を表示するデータは、設計情報41から取得されて、記憶装置40中に間取りデータ47として記憶される。出力手段36は、描画手段35の描画した、風向と風量と風の経路を表示した間取り図を、プリンタ25やディスプレイ22を利用して出力する機能を持つ。
ここまでの機能ブロックは、風向や風量等を表示した間取り図を出力するためのものであった。これは特定の日時を指定して出力される。一方、以下に説明する機能ブロックは、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように色分け等をしたカラムを配列した診断表48を出力するためのものである。これは、ある期間について、多数の換気効果診断の計算をした結果を集合したものになる。期間指定手段37は、診断表48を作成する際に、例えば、年間を通じて計算をするか、特定の時期のみについて計算をするかを指定する機能を持つ。以下の実施例では、自動的にこの期間を1年と固定した。利用者による期間の指定を受け付けるようにしても構わない。利用者は演算対象期間をコンピュータのキーボード23やマウス24を用いて指定するとよい。この場合の利用者は、設計者あるいは、住宅展示場を訪れた顧客である。コンピュータ20は、設計部門や住宅展示場に配置する。一方、例えば、住宅の購入者が、ネットワークを通じて、自宅の換気効果診断を要求することも可能である。このときは、コンピュータ20がウェブサーバとして機能し、住宅購入者の操作するブラウザから、演算期間や時期を指定すればよい。
新たに設計した建物の年間を通じての換気効果診断には、計算対象期間中の各日時の具体的な気象データが必要になる。これには、例えば、過去1年間あるいは過去数年間の気象データの平均値を使用するとよい。判定手段38は、対象期間に含まれた日時毎に、気象データ43から、建物の蓄熱状態を示すデータを取得する機能を持つ。さらに、開口データ取得手段32と風関連データ取得手段34の取得したデータとを使用して、開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する機能を持つ。即ち、開口を用いた通風の効果、温熱効果を判定し、開口を利用することによって冷房が不要な時期を表示する。この判定処理の詳細については後で説明する。
診断表生成手段39は、対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表48を生成する。診断表48では、判定手段38の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、カラムの表現の種類を選定する機能を持つ。実施例では、カラムの表現を着色で区別した。カラムの形状を区別できるようなものにしても構わない。ディスプレイ22に表示するための動画を用いて表現しても構わない。出力手段36は、こうして得られた診断表48をディスプレイ22やプリンタ25を用いて出力する機能を持つ。
図2は、記憶装置40に記憶されたデータの具体的な内容説明図である。
図2(a)は開口データ42の内容を示す。開口データ42は、例えば、各開口を識別するための開口識別コードと、開口の種類と位置と面積といった情報を含む。開口の種類は、例えば、ドアとか窓とか欄間といった内容のデータである。開口の位置は、例えば、開口が設けられた室名や、開口を取り付けた壁面、開口の位置座標などを含むとよい。これらの情報に基づいて、開口の通風効果が計算される。
図2(b)は気象データ43の内容を示す。気象データ43は、データが取得された日付や時刻と、その日の天候、気温、湿度、風向、風速、日照等のデータを含む。日照のデータは、例えば、日の出や日の入り時刻と建物内部の熱量計算に必要なパラメータを含む。なお、後で説明する診断表48は、1年間を各月毎に上旬、中旬、下旬に分けて、毎月3日の計算対象日を設けている。各対象日は、日の出前の6時から23時までの18個のカラムで区分けしている。従って、例えば、7月上旬であれば、過去の7月上旬の日の該当する時刻の気象データの平均値を、対象日の気象データにするとよい。
図2(c)は風関連データ44の内容を示す。風関連データ44は、風関連データ識別コードと開口識別コードと風向と風速と通過風量とを含む。開口識別コードは、開口データ42に使用されたものと同一のものである。即ち、風関連データ44は、開口毎に、代表的な風向で代表的な風速の場合の通過風量を予め計算した結果を表示したデータである。例えば、東北東の風がAm/secで吹いているとき、リビングの南面のバルコニーの扉を開放すると、Bm/secで風が吹き込む。バルコニーの扉の面積をC平方メートルとすると、風が毎秒B×C立方メートル吹き込む、というデータを予備計算しておく。実施例では方位を16方位分、風速を大中小の3種類について予備計算をした。
図2(d)は風向描画データ45の内容を示す。図2(e)は風量描画データ46の内容を示す。これらのデータは風関連データ44と対応するように予備計算されたもので、風関連データ44に含めても構わない。いずれも、風関連データ識別コードを含み、風関連データ44と一体に読み出される。風向描画データ45は、風向を示す矢印を表示する位置座標と矢印の方向を示すデータを含む。風量描画データ46は、風向を示す矢印の種類を指定するデータを含む。風速(風量)が大きい開口に大きな矢印を表示するためである。また、風向と風量が特定されたことにより、各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、前記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報が生成できる。その曲線を表示する曲線データも風量描画データ46に含める。
図3は、気象データ取得手段33の動作説明図である。気象データ取得手段33は、この図に示すような画面100を表示して、図1に示したネットワーク10を通じて気象データ18をアクセスする。この時、まず、診断対象となる建物の場所を、地図101と地域指定情報102を入力することによって特定する。このように場所を正確に指定することによって、その場所における過去の気象データを読み取ることができる。例えば、過去の気象データを5年分読み取る。
さらに、図3の周辺状況簡易設定画面103では、周辺状況を設定できる。周辺環境が例えば市街地である場合と農村である場合とでは、同じ気象条件であっても、温熱条件が異なる。即ち、風通しの問題、日照の問題が異なる。そこで、概略的に周辺状況を設定し、取得した気象データの補正を行う。また、建物の仕様情報104を選択することもできる。建物の仕様は地域によって異なる。その差は、断熱性能の差となって現われる。従って、この仕様の差も考慮に入れて気象データの補正を行う。気象データ取得手段33は、このような補正処理後の気象データ43を、コンピュータ20の記憶装置40に記憶する。
図4は、予備計算の結果を利用した演算処理の説明図である。
図1に示した記憶装置40には、判定テーブル49が記憶されている。判定テーブル49は、演算処理を高速化するために利用される。図4において、建物の換気効果の診断処理計算では、ある日時110が指定されたときに、その日時の風向図113を生成したり、診断表48の中に配置された該当する日時に対応するカラムの色114を選択する。判定テーブル49は、該当する日時の風向と風速を示すデータ111が入力されると、対応する風関連データ識別コードを出力する演算テーブルデータである。この風関連データ識別コードにより、該当する風関連データ44と風向描画データ45と風量描画データ46が読み出される。これらを間取りデータ47に適用すれば、風向図113が生成される。また、風向と風速を示すデータと、気象データ43に含まれる日照関連データ112を入力すると、該当するカラムの色を出力する演算テーブルデータである。期間指定115に従って、例えば、一年分のカラムの色114を出力させて、診断表48を生成する。次に、風向図113や診断表48の具体的な内容を説明する。
図5は、間取りデータ47に風向描画データ45を適用した実施例を示す説明図である。
この図は、間取りデータ47の一例である。説明を簡単にするために、単純なモデルを利用した。図の間取りは、リビングとキッチンと階段室とトイレのみを備えたものである。建物の外壁や内壁には、図に示すように開口61〜76が設けられている。窓や開き戸の他に階段の出入り口75、76なども開口部である。この建物にある日時に矢印51の方向に秒速2メートルの風が吹いたとする。この時、各開口にそれぞれ矢印の方向に風が流入し、あるいは、風が外に排出される。その計算と検証は予備計算であるから時間をかけて実行すればよい。この図の例では、各矢印の部分にその開口部における風速を示す数値を描画している。
図6は、図5中に示した各開口を通過する風の向きを示す矢印間を滑らかな曲線で結んだ状態を示す説明図である。
この間取りデータ47中の代表室(建物の中で最も人のいる時間が長いであろう部屋)の開口61、62、63、71、72、67、68の各部分には、それぞれ、矢印81、82、83、84、85、86、87が表示されている。これらの矢印の間を概略的な滑らかな曲線89で結ぶ。矢印81は、代表室に風が流入することを示している。他の矢印82、83、84、85、86、87は、代表室から風が排出されることを示している。曲線89は、風が流入する矢印と風が排出される矢印の間を結ぶだけでよい。風が流入する矢印が複数あっても同様である。概略的な風の流れを示すのには、これで充分である。この風向図113を出力することによって、建物の利用者は、どのような気象条件の時にどの開口を開いて換気をすればよいかを理解できる。また、建物の間取りや開口の設計時に、適当なタイミングでこの風向図113を出力して、開口の種類や配置の最適化をすることができる。
図7は、診断表の実施例を示す説明図である。
この診断表48は、1年間を各月毎に上旬、中旬、下旬に分けて、毎月3日の計算対象日を設けたものである。各対象日は、日の出前の6時から23時までの18個のカラムで区分けしたものである。図の横軸には年間の各月の対象日を表示し、縦軸に、対象日の時刻を表示し、縦横に正方形のカラム92を18×36個配列した。これらのカラム92について、ひとつずつ、上記の判定を行う。この例では、塗りつぶし93の部分が換気をしても効果がなく、冷房が必要な日時を示す。その周りの部分は、開口を開放すれば換気の効果によって冷房をしなくて済む日時である。なお、換気をしなくても快適な日時と換気をすれば快適な日時を区別するために、別の色で塗り分けをするとより便利である。また、この診断表48には、冬の期間で暖房が必要な部分を、塗りつぶし94で示している。
この診断表48によれば、建物の設計情報に基づいて、年間を通じて冷暖房が必要な時期とそうでない時期とを区別した一覧表を示すことができる。従って、例えば、建物の設計をする場合に、その間取り図を建物の使用者に見せながら、設計結果に対してこの図に示す診断表48を出力する。これによって、間取りの希望を調整したり改良したりすることが可能になり、省エネルギー住宅の設計ができる。もちろん建物の設計者も設計の都度このような診断表48を出力し、設計の見直しを図ることができる。以上のシステムは、次のようにして、具体的な課題を解決することができた。
[換気の効果の有無の判定方法]
換気効果については、出力フォームが縦横に配列したカラムの集合となっていることから、カラム単位で計算を実行する。各カラムは、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときと、換気が不要なときとを区別できるように、それぞれ異なる色で塗り分けている。この判定には、室内の快適性を評価する上で一般的に利用されている「PMV」という指標を用いて行う。「PMV」とは温冷感指標ともいい、「室温」「平均放射温度」「相対湿度」「平均風速」という物理的な4要素と「在室者の着衣量」「在室者の仕事量」という人間側の2要素の、あわせて6要素をもとに−3〜+3の7段階で室の快適性を数値化して表す指標である。上記の物理的な4要素は、通風計算の結果より熱負荷計算を行うことで取得する。上記人間側の2要素は、室の用途と関係付けたスケジュールデータ(在室人数や各在室者の発熱量)から引き当てて求める。上記のPMVが「±1」の範囲内の部屋を「快適」、それ以外を「不快」として判定を行う。即ち、通風無しで指標「PMV」の演算を実行して、結果が適値「±1」の範囲にあれば、換気が不要なときである。通風計算の結果を指標「PMV」の演算式に入力して、結果が適値「±1」の範囲にあれば換気をすることにより冷房が不要になるときである。通風計算の結果を指標「PMV」の演算式に入力して、結果が温度や湿度が高いために不快という結果がでたときは、冷房が必要なときである。
[計算の高速化]
このツールは、住宅の販売前は、例えば、住宅展示場で顧客へのピーアールに使用される。また、顧客の要望に応じて間取りを提案するときに使用される。設計者が住宅の個別設計をするときにもそのつど確認のために使用される。例えば、ネットを通じてウエブ上での計算も考えられる。こうした要求に応えるには、計算をリアルタイムで実行し、ほぼ待ち時間無しに結果を表示させることが好ましい。そこで、計算回数を最小限にする制御を行う。開口を備えた部屋であっても、通常は窓を開けない部屋や開口数が1個の部屋を計算の対象から予め除外しておく。外気温と室内温度とを比較して、窓を開放すると快適という結果が出易い日時のカラムのみを計算の対象にする。風が一定以上強い日時のカラムと無風や微風の日時のカラムは、計算の対象から除外する。即ち、カラム毎の気象条件を所定の基準と比較して、その基準を満たさないときを、換気効果計算の対象から除外する。さらに、既に説明したような予備計算をして、その計算結果を記憶装置に記憶させておく。実際の計算要求があったときは、判定テーブルを利用して、瞬時に結果を出力する。
[建物内部の風の流れ]
建物内部の風の流れは、既に既存技術で紹介した特許文献2等に記載された方法や、これに類似した方法により求めることができる。なお、建物の内部の風の流れや熱量は部屋毎に異なる。しかし、全ての部屋について個別に同じ計算を繰り返すと、計算が長時間になる。そこで、「居間」や「DK」など、建物の中で最も人のいる時間が長いであろう部屋を代表室とする。CADで入力された間取り(部屋)の部屋属性情報から、自動的に代表室を選定するとよい。シミュレーションはこの代表室について行う。もちろん、要求に応じて任意の部屋について、換気効果診断のための計算をして構わない。
[風による熱的影響]
日照関連データを使用して、建物内部の風による熱的影響を計算するときは、例えば、次のようにする。風速が強、中、弱の場合をそれぞれ、風速3、風速2、風速1と呼ぶことにする。換気効果計算の対象から除外されたカラムを除き、建物内部の熱量を計算する。日照による熱量だけでなく、照明器具や在室者による発熱量を計算に反映させるようにするとよい。ここで、「風速3」の場合を計算する。「風速3」の場合は、一定時間だけ所定の開口部を開放すると、建物内部の空気は全て外気と置き換わる。従って、建物内部は外気と同じ環境条件になる。風速が1とか2の場合は、建物内部の熱量と一定時間の換気により排出されるエネルギの差分を求める。その結果から室内の快適性を判定する。温度や湿度が高くて不快ならば、冷房が必要ということになる。この計算も予備計算をしておけば、判定テーブル49を利用して高速にカラムの色114を出力できる。
[計算の対象期間と出力方法]
対象期間に含まれた所定の日時は、日と時間で特定するとよい。例えば、8月1日の午前9時から10時までという特定の方法でもよいし、8月初旬のいずれかの日の午前9時から10時までという特定の方法でもよい。日付は数日とか一週間とか、上旬、中旬といった単位で特定するとよい。時刻は、1時間とか2時間区切りに、特定するとよい。所定形状のカラムで区分して出力することで、日時単位で、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを表形式で区別できる。表現の種類としては、カラムの形状、模様、色彩等、任意の表現が採用できる。もちろん、設計者専用であれば、数値の列挙により表現しても構わない。出力手段は、ディスプレイやプリンタを用いて診断表を出力するとよい。
図8は、予備計算の動作フローチャートである。
以下のフローチャートにより、上記のシステムを制御するコンピュータプログラムの実施例を説明する。予備計算では、予め、代表的な風向と代表的な風速とを決めておく。代表的な風向は、既に説明したように、16方位である。代表的な風速は、強の時、中の時、及び弱の時の3段階とする。これらの全てのケースについて、指定された建物の間取り図の各開口における風の方向と風の量を予め計算しておく。これを判定テーブル49に記憶する。具体的には次の手順でこの処理が実行される。
まず、ステップS11において、1つの代表風向を選択する。次のステップS12において、この風向により風の入る開口を間取り図から選択する。ステップS13では、風の出る開口を間取り図から選択する。これによってステップS14で、全ての開口部分における矢印の方向を決定する。次にステップS15において、代表風速を選択する。そして、ステップS16において、各開口における通過風量を計算する。計算方法は既に説明した通りである。ステップS17では、風速に応じた矢印表示の種類を決定する。矢印の幅のみを大きくしてもよいし、全体のサイズを大きくしても構わない。これにより風速が大きい時は矢印が大きく、風量が小さい時は矢印が小さく表示される。
ステップS18では、矢印を間取り図中に描画する。そして、ステップS19で、矢印の間を結ぶための流路を決定する。風の入る開口と風の出る開口を曲線の始点と終点に設定すればよい。ステップS20では、矢印間を滑らかな曲線で結ぶ。以上のようにして、通風図が作成されるが、この通風図を描画するのに必要な情報を、記憶装置に記憶しておく。即ち、風関連データ44、風向描画データ45、風量描画データ46を記憶装置40に記憶させる。さらに、任意の風向と風速を入力したとき、最も近い代表風向と代表風速のときの、通風図を生成するための風関連データ識別情報を出力するように、判定テーブル49を生成する。その後、ステップS22で、次の計算があるかどうかを判断する。次の計算があれば、ステップS11からステップS22までの処理を繰り返せばよい。この処理によって、全ての代表風向で全ての代表風速のときの、通風図生成用のデータが、記憶装置40に記憶される。
図9は、診断表を生成するためのカラム色を得る予備計算動作フローチャートである。
ここでは、まず、ステップS31で、熱量計算の対象となる代表室を、例えば、リビングルームに決定する。次に、ステップS32で、代表日照関連データの選択をする。例えば、外気温は25度から35度まで1度おきに、湿度は30%以上、10%おきに代表値を定める。その他の環境熱量も含めて、予備計算をする代表日照関連データを定めておけばよい。ステップS33で、代表室の熱量計算をすると、ステップS34で、既に予備計算済みの風関連データを選択する。そして、ステップS35で、PMV判定を行う。
ステップS36で不快と判断されると、ステップS37に進み、該当するカラム色データを判定テーブルに書き込む。これで、ある代表日照関連データを示し、かつ、ある代表風関連データを示す日時のカラム色を出力する判定テーブルデータができた。それ以外の場合には、ステップS37をパスして、ステップS38に進む。ステップS38では、別の風関連データが選択可能かどうか判断する。別の風関連データが選択できれば、ステップS34に戻る。全ての代表風関連データについての計算が終了すると、ステップS39に進み、別の代表日照関連データが選択可能かどうか判断する。別の代表日照関連データが選択できれば、ステップS32に戻る。こうして、任意の日照関連データを入力したとき、最も近い代表日照関連データを使った判定結果に基づくカラム色が、判定テーブル49から取り出せる。
図10は、通風図と診断表の出力動作フローチャートである。
まず、ステップS41において、ポインタを初期値に設定する。このポインタは、診断表の各カラムを指し示すもので、1つのカラムについての計算が終了すると、次のカラムにポインタが移り、全てのカラムについての計算を残り無く実行するように制御する。ステップS42では、ポインタを1つ進める。そして、ステップS43でそのポインタにより指定されたカラムを選択する。ステップS44では、そのカラムの日時が計算対象外のものかどうかを判断する。例えば、1月から5月までは無条件に計算範囲から除外する。11月以降も無条件に計算範囲から除外する。また、時刻に着目し、例えば、夜間は無条件に計算範囲から除外する。
ステップS45では、該当する日時の気象データを取得する。そして、ステップS46で、再び計算対象外かどうかを判断する。外気温と湿度が制限以上の場合には、無条件で冷房が必要と判断し、計算対象外とする。外気温や湿度が一定以下の場合にも、無条件で冷房不要と判断する。この判断がイエスのときはステップS42に戻る。そして、それ以外の部分についてを計算対象とし、ステップS47に進む。ステップS47では、気象データに含まれた風向と風速から判定テーブルを利用して描画データを取得する。その取得方法は既に説明したとおりである。そして、ステップS48において通風図を生成する。また、ステップS49では、気象データから得られた日照関連データに基づいて、カラム色を取得する。ステップS50では、カラム色を利用して、診断表を生成する。
ステップS51では、次のカラムがあるかどうかを判断する。これによって、計算対象と判断された全てのカラムについて、判定テーブルを参照しながら、冷房が必要な場合には着色をし、その他の場合には着色をしない診断表が生成される。ステップS51で、次のカラムがあるかどうかを判断し、次があれば、ステップS42に戻り、ポインタを進める。全てのカラムについての着色が終了すると、完成した通風図と診断表とをステップS52において出力する。通風図と診断表は、プリンタやディスプレイに出力される。なお、通風図は指定された特定の日についてのみ出力されればよい。
図11は、建物の換気効果を示す情報の発信動作説明図である。
上記のような建物の換気効果診断を実行しても、その建物の利用者が、その建物の優れた換気機能を認識しないと、無駄に冷房装置を作動させてしまうことになる。そこで、例えば、図1に示したコンピュータ20がウェブサーバとして動作し、ネットワークを通じて、建物の換気効果を示す情報を発信することが可能である。この場合には、まず、例えば利用者のブラウザに、図11に示すような画面120を表示する。この画面120には、利用者が求める換気情報を選択するためのオプションボタン121が表示されている。
例えば、今日のための換気情報が選択されて、計算実行ボタン122がクリックされると、今日現在の最新の気象情報をサーバ16(図1)から取得する。そして、換気の効果診断をする。なお、キャンセルボタン123は、計算中止のときクリックされる。既に説明した要領で計算をして、例えば、換気をしても不快なほど暑くて冷房が必要と判定したときは、画面125を表示する。即ち、「今日は冷房が必要です」といったメッセージ126を表示する。利用者はその内容を確認するとOKボタン127をクリックする。一方、換気をすれば冷房が不要と判定したときは、画面130を表示する。この画面で、「今日は冷房が不要です。風が図のように通り抜けます。扉や窓を開いてください。」といったメッセージ131を表示する。このとき、利用者に適正な換気方法を伝えるために、通風図132を表示する。利用者はその内容を確認するとOKボタン127をクリックする。風向きによって、開放すべき開口が異なるときがある。また、重要な風の通路に相当する場所に風を遮る物を置いていることがある。どの開口を最も広く開けなければならないかも、この風向図132で理解できる。あらゆる気象条件で、適切に開放すべき開口を熟知している利用者は以外に少ない。従って、このようなサービスはきわめて有効である。
[計算結果の利用]
以上のシミュレーションにより、設計者に対しては、開口の面積、開口の数、開口の配置、間取り、扉の構造、窓の構造、欄間や換気孔を含めた住宅構造を解析するためのデータを提供できる。従って、設計をした建物について、年間冷暖房負荷予測を求め、例えば、エアコンの能力を必要最小限に設計し、省エネ住宅の提案をすることが可能になる。また、居住者に対しては、植木の配置と種類の選定したり、風向と風速に応じた開放すべき窓、開放の程度、開放時刻、開放時間、開放回数を提示したり、通風を妨げない家具の配置等のために重要な情報を提供できる。エアコンの運転状態や設定温度を指示して、過剰な冷房を抑制することもできる。実施例のように、当日の気象観測衛星の情報を取得して、その日一日の最適な換気方法を通知する処理を実行するプログラムが役立つ。インターネットのウェブページによる情報提供サービスもできる。どんな気象条件のときはどの窓を何時から何時まで開けると冷房が不要になるかといった情報の提供を受けることができる。また、温度センサ、湿度センサ、風向、風速センサ等の出力を受け入れて適切な換気方法をパーソナルコンピュータにリアルタイムに表示したり、窓や扉のある場所に配置したディスプレイやLEDにより、換気方法を表示することも可能になる。
図12は、診断対象の建物近傍の風向き傾向説明図である。
診断対象となる建物の立地により、年間を通じて風向きが一定の方向に限定されることもある。本発明は特に、冷房装置が必要かどうか、換気で足りるかどうかを診断することを目的としている。従って、夏期の風向き傾向を解析したものを図のように出力する。即ち、例えば、5月から10月の半年間、その建物近傍の風向を、気象情報から取得する。約180日のうち、同じ方向に風が吹く日の割合を、半径方向の目盛り(単位%)で示した。この図の例では、合計35%は南、南南東、南東方向の風で、合計20%は北北東か北東の風である。この傾向を考慮して開口部を配置すると、換気を有効に生かした建物設計ができる。また、この風向説明図を顧客に提示することで、建物の設計の優れている点を主張できる。また、上記のシステムでは、月の上旬、中旬、下旬というように期間を区切って診断をした。従って、この期間毎に図12のような風向図を同時に出力し、図6に示した通風図や図7に示した診断表と対比させて提示することが好ましい。
なお、上記の演算処理装置で実行されるコンピュータプログラムは、機能ブロックで図示した単位でモジュール化されてもよいし、複数の機能ブロックを組み合わせて一体化されてもよい。また、上記のコンピュータプログラムは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで使用してもよい。本発明を実現するためのコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、任意の情報処理装置にインストールして利用することができる。
実施例1の建物の通風・温熱診断システムを示すブロック図である。 実施例1の記憶装置に記憶されたデータの具体的な内容説明図で、(a)は開口データの内容、(b)は気象データの内容、(c)は風関連データの内容、(d)は風向描画データの内容、(e)は風量描画データの内容をそれぞれ示す。 気象データ取得手段の動作説明図である。 予備計算の結果を利用した演算処理の説明図である。 間取りデータに風向描画データを適用した実施例を示す説明図である。 図5中に示した各開口を通過する風の向きを示す矢印間を滑らかな曲線で結んだ状態を示す説明図である。 診断表の実施例を示す説明図である。 予備計算の動作フローチャートである。 診断表を生成するためのカラム色を得る予備計算動作フローチャートである。 通風図と診断表の出力動作フローチャートである。 建物の換気効果を示す情報の発信動作説明図である。 診断対象の建物近傍の風向き傾向説明図である。
符号の説明
10 ネットワーク
20 診断用のコンピュータ
11 設計用のコンピュータ
12 記憶装置
13 CADデータ
15 気象衛星
18 気象データ
16 サーバ
17 記憶装置
21 本体制御部
22 ディスプレイ
23 キーボード
24 マウス
25 プリンタ
30 演算処理装置
40 記憶装置
31 設計情報取得手段
32 開口データ取得手段
33 気象データ取得手段
34 風関連データ取得手段
35 描画手段
36 出力手段
37 期間指定手段
38 判定手段
39 診断表生成手段
41 設計情報
42 開口データ
43 気象データ
44 風関連データ
45 風向描画データ
46 風量描画データ
47 間取りデータ
48 診断表

Claims (12)

  1. 診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記過去の気象データから、該当する日時の前記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記風関連データを使用して、前記各開口における風向と風量を表示する情報と、前記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、前記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、前記建物の間取り図上に描画する描画手段と、
    前記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  2. 請求項1に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、
    風関連データ取得手段は、有効な開口を有する壁に囲まれた領域毎に、当該領域に流入する風量と流出する風量の総和が一致するように前記各開口における風量を算出することを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  3. 診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    シミュレーションの対象期間を指定する期間指定手段と、
    過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記過去の気象データから、前記対象期間に含まれる該当する日時の、前記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記対象期間に含まれた日時毎に、前記気象データから、前記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、前記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、前記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、
    前記対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表を生成し、前記判定手段の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、前記カラムの表現の種類を選定する診断表生成手段と、
    前記診断表生成手段の生成した診断表を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  4. 請求項3に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、
    前記記憶装置は、代表的な風向で代表的な風速の場合の、診断対象となる建物の各開口における風向と風量を表示する情報と、前記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、前記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、予備計算した結果を記憶するものであり、
    前記描画手段は、該当する日時における前記風関連データ取得手段の取得した風関連データと近似する前記代表的な風向で代表的な風速の場合の予備計算結果を前記記憶装置から読み出して、建物の間取り図上に描画したものを出力するものであることを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  5. 請求項3または4に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、
    前記記憶装置は、代表的な風向で代表的な風速の場合であって、代表的な蓄熱状態の場合の、前記室内の快適性を判定した予備計算結果を記憶するものであり、
    前記判定装置は、前記対象期間に含まれた日時毎に、該当する日時における前記風関連データ取得手段の取得した風関連データと近似する前記代表的な風向で代表的な風速の場合であって、当該日時の蓄熱状態と近似する前記代表的な蓄熱状態の場合の予備計算結果を前記記憶装置から読み出して、前記判定をするものであることを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  6. 請求項3に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、
    該当する日時毎に、気象条件を所定の基準と比較して、その基準を満たさないときを、換気効果計算の対象から除外することを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  7. 請求項3に記載の建物の通風・温熱診断システムにおいて、
    前記判定手段は、所定の判断基準に従って代表室を特定し、当該代表室の室内の快適性を判定して、前記診断表生成手段は、当該代表室に関する診断表を生成するものであることを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  8. 診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    指定された気象データから、前記建物の外壁に配置された開口付近の風の向きと強さを示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記気象データから、前記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、前記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、前記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて、換気をすることにより冷房が不要なときと判定された場合に、前記風関連データを使用して、前記各開口における風向と風量を表示する情報と、前記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、前記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、前記建物の間取り図上に描画する描画手段と、
    前記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段を備えたことを特徴とする建物の通風・温熱診断システム。
  9. コンピュータを、
    診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記過去の気象データから、該当する日時の前記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記風関連データを使用して、前記各開口における風向と風量を表示する情報と、前記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、前記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、前記建物の間取り図上に描画する描画手段と、
    前記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段、
    として機能させる建物の通風・温熱診断プログラム。
  10. コンピュータを、
    診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記過去の気象データから、該当する日時の前記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記風関連データを使用して、前記各開口における風向と風量を表示する情報と、前記各開口の位置を起点または終点に設定した曲線により、前記開口間を通過する当該建物内部の風の経路を表示する情報とを、前記建物の間取り図上に描画する描画手段と、
    前記描画手段の描画した間取り図を出力する出力手段、
    として機能させる建物の通風・温熱診断プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
  11. コンピュータを、
    診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    シミュレーションの対象期間を指定する期間指定手段と、
    過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記過去の気象データから、前記対象期間に含まれる該当する日時の、前記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記対象期間に含まれた日時毎に、前記気象データから、前記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、前記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、前記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、
    前記対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表を生成し、前記判定手段の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、前記カラムの表現の種類を選定する診断表生成手段と、
    前記診断表生成手段の生成した診断表を出力する出力手段、
    として機能させる建物の通風・温熱診断プログラム。
  12. コンピュータを、
    診断対象となる建物の設計情報を取得する設計情報取得手段と、
    前記建物の設計情報から、前記建物の各部屋の開口の面積と位置と向きを示すデータを取得する開口データ取得手段と、
    シミュレーションの対象期間を指定する期間指定手段と、
    過去の気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記過去の気象データから、前記対象期間に含まれる該当する日時の、前記建物の外壁に配置された開口付近の風向と風速を示すデータを取得する風関連データ取得手段と、
    前記対象期間に含まれた日時毎に、前記気象データから、前記建物の蓄熱状態を示すデータを取得し、前記開口データ取得手段と風関連データ取得手段の取得したデータとを使用して、前記開口を開放した一定時間の換気の結果から得られる室内の快適性を判定する判定手段と、
    前記対象期間に含まれた日時に対応する所定形状のカラムを配列した診断表を生成し、前記判定手段の判定結果に基づいて、冷房が必要なときと、換気をすることにより冷房が不要なときとを区別できるように、前記カラムの表現の種類を選定する診断表生成手段と、
    前記診断表生成手段の生成した診断表を出力する出力手段、
    として機能させる建物の通風・温熱診断プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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