JP4593359B2 - 3次元表示方法および3次元表示装置 - Google Patents

3次元表示方法および3次元表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、3次元表示方法および3次元表示装置に係り、特に、観察者の前面に設定した複数の表示面におけるぼかしの度合いを変化させて3次元立体像を表示する技術に関する。
本発明者らは、立体視の生理的要因間での矛盾を抑制でき、かつ、簡便に、立体メガネを用いないで3次元表示が可能な、DFD(Depth-Fused3-D)方式の3次元表示装置を提案している(下記特許文献1、特許文献2参照)。
前述した提案済みの3次元表示装置は、複数の表示面に2次元像を表示し、この複数の表示面に表示される2次元像の、輝度あるいは透過度を各表示面毎に変化させて3次元立体像を表示するものである。
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
特許第3022558号明細書 特許第3460671号明細書 特許第3472552号明細書
前述した3次元表示方法は、表示面に表示される2D化像の輝度、あるいは透過度を各表示面毎に変化させて3次元立体像を表示するものである。
しかしながら、本発明者らは、観察者の前面に設定した複数の表示面におけるぼかしの度合いを変化させても、前述した3次元表示方法と同様な3次元立体像が表示できることを見いだした。
本発明は、前記知見に基づき成されたものであり、本発明の目的は、観察者の前面に設定した複数の表示面におけるぼかしの度合いを変化させることにより、立体視の生理的要因間での矛盾を抑制し、かつ、立体メガネを用いないで3次元立体像を表示することが可能な3次元表示方法および3次元表示装置を提供することである。
また、本発明他の目的は、前述した3次元表示方法および3次元表示装置において、一対の表示面の位置から、より観察者側に近い位置、あるいは、より観察者側に遠い位置に、3次元立体像を表示することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の課題を解決するために、本発明では、観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面に対して、表示対象物体を前記観察者の視線方向から射影した複数の2次元像を生成し、前記観察者から見て異なった奥行き位置にある前記複数の表示面に、前記生成した2次元像をそれぞれ表示し、当該表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記表示面毎にそれぞれ独立に変化させて3次元立体像を表示する。
また、本発明では、前記表示対象物体が、前記観察者に近い奥行き位置に表示される物体である場合に、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、前記表示対象物体が、前記観察者から遠い奥行き位置に表示される物体である場合に、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを低くする。
また、本発明では、前記複数面のうち対になる前後2面において、前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のぼかしの度合いを低い一定の度合いとし、前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心と、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面との間の奥行き位置に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心と、前記2面の表示面のうち前記観察者から遠い表示面との間の奥行き位置に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとする。
また、本発明では、前記2次元像が奥行き方向に移動する動画像である場合に、当該物体の移動方向が前記観察者に近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを順次高くし、当該物体の移動方向が前記観察者から遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを順次低くする。
また、本発明では、前記複数面のうち対になる前後2面において、前記2次元像が奥行き方向に移動する動画像である場合に、当該物体の移動方向が、前記2面の奥行きの中心と前記2面の表示面のうち前記観察者から遠い表示面との間の奥行き位置から前記2面の奥行きの中心に向かって近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを低い一定の度合いとし、当該物体の移動方向が前記2面の奥行きの中心から前記観察者に向かって近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、当該物体の移動方向が、前記2面の奥行きの中心と前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面との間の奥行き位置から前記2面の奥行きの中心に向かって遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、当該物体の移動方向が前記2面の奥行きの中心から前記観察者から遠い表示面に向かって遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとする。
また、本発明では、前記複数面のうち対になる前後2面を表示面01と表示面02とするとき、前記表示面01と表示面02のそれぞれにおいて、前記2次元像の前記観察者から見た輝度から、その周辺部の前記観察者から見た輝度を減算し、そのときの輝度の差の符号を前記表示面01と表示面02とで逆転させ、かつ、表示面01あるいは表示面02における2次元像のぼかしの度合いを独立に変化させる。
この場合に、前記表示面01、あるいは表示面02における2次元像のぼかしの度合いを、前記輝度の差の絶対値が大きい表示面の方を大きくぼけさせる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、観察者の前面に設定した複数の表示面におけるぼかしの度合いを変化させることにより、立体視の生理的要因間での矛盾を抑制し、かつ、立体メガネを用いないで3次元立体像を表示することが可能となる。
また、従来のDFD表示では実写の撮像は困難であったが、本発明により簡単な方法で撮像から表示まで行うことが可能となる。
また、一対の表示面の位置から、より観察者側に近い位置、あるいは、より観察者側に遠い位置に、3次元立体像を表示することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
始めに、DFD型の3次元表示装置について説明する。
[DFD型の3次元表示装置の一例]
図4は、DFD型の3次元表示装置の一例を説明するための図である。
図4に示す3次元表示装置は、観察者100の前面に複数の面、例えば、表示面(101,102)(表示面101が表示面102より観察者100に近い)を設定し、これらの表示面(101,102)に複数の2次元像を表示するために、2次元表示装置と種々の光学素子を用いて光学系103を構築する。
前記2次元表示装置としては、例えば、CRT、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、FEDディスプレイ、DMD、プロジェクション方式ディスプレイ、オシロスコープのような線描画型ディスプレイなどを用い、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図4は、前述の特許文献1に記載されているものと同じ構成のものであり、また、この表示面の設定方法については、前述の特許文献1を参照されたい。
図4に示す3次元表示装置では、図5に示すように、観察者100に提示したい3次元物体104を、観察者100の両眼の視線方向から、前述の表示面(101,102)へ射影した像(以下、「2D化像」と呼ぶ)(105,106)を生成する。
この2D化像の生成方法としては、例えば、視線方向から3次元物体104をカメラで撮影した2次元像を用いる方法、あるいは別の方向から撮影した複数枚の2次元像から合成する方法、あるいはコンピュータグラフィックによる合成技術やモデル化を用いる方法など種々の方法がある。
図4に示すように、前記2D化像(105,106)を、各々表示面101と表示面102の双方に、観察者100の右眼と左眼とを結ぶ線上の一点から見て重なるように表示する。これは、例えば、2D化像(105,106)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大・縮小を制御することで可能となる。
かかる構成を有する装置上で、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変えることで、3次元物体104の3次元立体像を表示する。
その2D化像(105,106)の各々の輝度の変え方の一例について説明する。なお、ここでは、白黒図面であるため、分かりやすいように、以下の図面では、輝度の高い方を濃く示してある。
例えば、3次元物体104が表示面101上にある場合には、図6に示すように、この上の2D化像105の輝度を3次元物体104の輝度に等しくし、表示面102上の2D化像106の輝度はゼロとする。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100より少し遠ざかって表示面101より表示面102側に少し寄った位置にある場合には、図7に示すように、2D化像105の輝度を少し下げ、2D化像106の輝度を少し上げる。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100よりさらに遠ざかって表示面101より表示面102側にさらに寄った位置にある場合には、図8に示すように、2D化像105の輝度をさらに下げ、2D化像106の輝度をさらに上げる。
さらに、例えば、3次元物体104が表示面102上にある場合には、図9に示すように、この上の2D化像106の輝度を3次元物体104の輝度に等しくし、表示面101上の2D化像105の輝度はゼロとする。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(105,106)であっても、観察者100にはあたかも表示面(101,102)の中間に3次元物体104が位置しているように感じられる。
例えば、表示面(101,102)にほぼ等輝度の2D化像(105,106)を表示した場合には、表示面(101,102)の奥行き位置の中間付近に3次元物体104があるように感じられる。この場合に、この3次元物体104は、観察者100には立体感を伴って知覚される。
なお、前記説明においては、例えば、3次元物体全体の奥行き位置を、例えば、表示面(101,102)に表示した2次元像を用いて表現する方法について主に述べたが、図4に示す3次元表示装置は、例えば、3次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使用できることは明らかである。
3次元物体自体が有する奥行きを表現する場合における重要な要点は、図4に示す構成を有する装置上で、2D化像(105,106)の各々の部位の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の各部位が有する奥行き位置に対応して変えることである。
なお、前述の説明では、2次元像を配置する面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察者に提示する物体が2つの面の間にある場合について述べたが、2次元像を配置する面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する物体の位置が異なる場合であっても、同様な手法により3次元立体像を表示することが可能であることは明らかである。
例えば、面が3つで、観察者100に近い面と、中間の面との間に第1の3次元物体が、中間の面と、観察者100に遠い面との間に第2の3次元物体が存在する場合には、観察者100に近い面と、中間の面とに、第1の3次元物体の2D化像を表示し、中間の面と、観察者100に遠い面とに第2の3次元物体の2D化像を表示することで、第1および第2の3次元物体の3次元立体像を表示することができる。
さらに、2D化像が3次元的に移動する場合に関しては、観察者の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に表示面内での動画再生によって可能であり、奥行き方向への移動に関しては、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元立体像の奥行き位置の時間的変化に対応して変化させることにより、3次元像の動画を表現できることは明らかである。
例えば、3次元立体像が表示面101より表示面102まで時間的に移動する場合について説明する。
3次元立体像が表示面101上にある場合には、図6に示すように、表示面101上の2D化像105の輝度を3次元立体像の輝度に等しくし、表示面102上の2D化像106の輝度はゼロとする。
次に、例えば、3次元立体像が、次第に観察者100より時間的に少し遠ざかり、表示面101より表示面102側に時間的に少し寄ってくる場合には、図7に示すように、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像105の輝度を時間的に少し下げ、かつ2D化像106の輝度を時間的に少し上げる。
次に、例えば、3次元立体像が観察者100より時間的にさらに遠ざかり、表示面101より表示面102側にさらに寄った位置に時間的に移動する場合には、図8に示すように、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像105の輝度を時間的にさらに下げ、かつ2D化像106の輝度を時間的にさらに上げる。
さらに、例えば、3次元立体像が表示面102上まで時間的に移動してきた場合には、図9に示すように、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させてこの上の2D化像106の輝度を3次元立体像の輝度に等しくなるまで時間的に変化させ、かつ表示面101上の2D化像105の輝度がゼロとなるまで変化させる。
このように表示することにより、人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(105,106)であっても、観察者100にはあたかも表示面(101,102)の間を、表示面101から表示面102に3次元立体像が奥行き方向に移動するように感じられる。
なお、前述の説明では、3次元立体像が表示面101から表示面102まで移動する場合について述べたが、これが表示面(101,102)の間の途中の奥行き位置から表示面102まで移動する場合や、表示面101から表示面(101,102)の間の途中の奥行き位置まで移動する場合や、表示面(101,102)の間の途中の奥行き位置から表示面(101,102)の間の途中の別な奥行き位置まで移動する場合であっても、同様なことが可能なことは明らかである。
なお、前述の説明では、2D化像を配置する面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察者100に提示する3次元立体像が2つの面の間を移動する場合について述べたが、2次元像を配置する面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する3次元物体が複数の面をまたがって移動する場合であっても、同様な手法により、3次元立体像を表示可能であり、同様な効果が期待できることは明らかである。
また、前述の説明では、1個の3次元立体像が2次元像を配置する二つの面内で移動する場合について説明したが、複数個の3次元物体が移動する場合、即ち、表示される2次元像が、それぞれ移動方向の異なる複数の物体像を含む場合には、各表示面に表示される物体像の輝度を、物体像毎に、その物体の移動方向および移動速度に応じて変化させればよいことは明らかである。
[DFD型の3次元表示装置の他の例]
図10は、本発明の前提となるDFD型の3次元表示装置の他の例を説明するための図である。
図10に示す3次元表示装置は、観察者100の前方に、複数の透過型表示装置、例えば、透過型表示装置(131,132)(透過型表示装置131が透過型表示装置132より観察者100に近い)と、種々の光学素子と、光源110を用いて光学系103を構築する。即ち、本実施例では、前述の図4における表示面(101,102)に代えて、透過形表示装置(131,132)を用いるものである。
前記透過型表示装置(131,132)としては、例えば、ツイストネマティック型液晶ディスプレイ、イン・プレイン型液晶ディスプレイ、ホモジニアス型液晶ディスプレイ、強誘電液晶ディスプレイ、ゲスト−ホスト型液晶ディスプレイ、高分子分散型液晶ディスプレイ、ホログラフィック高分子分散型液晶ディスプレイ、あるいはこれらの組み合わせなどを使用する。また、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲面鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図10では、光源110が、観察者100から見て最も後方に配置された場合を示し、また、図10は、前述の特許文献2に記載されているものと同じ構成のものである。
図10に示す3次元表示装置においても、前述の図5に示すように、観察者100に提示したい3次元物体104を、観察者100から見て、前記透過型表示装置(131,132)へ射影した2D化像(107,108)を生成する。
前記2D化像(107,108)を、図10に示すように、各々透過型表示装置131と透過型表示装置132との双方に、観察者100の右眼と左眼を結ぶ線上の一点から見て重なるように、2D化像(107,108)として表示する。
これは、例えば、2D化像(107,108)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大/縮小率を制御することで可能となる。
前記構成を有する装置上で、観察者100が見る像は、光源110から射出された光で、2D化像108を透過し、さらに2D化像107を透過した光によって生成される。
図10に示す3次元表示装置では、前記構成を有する装置上で、2D化像(107,108)の各々の透過度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変えて、透過型表示装置131と透過型表示装置132との間に存在する3次元物体の3次元立体像を表示する。
その2D化像(107,108)の各々の透過度の変え方の一例について説明する。
例えば、3次元物体104が透過型表示装置131上にある場合には、透過型表示装置131上の透過度を、2D化像107の輝度が3次元物体104の輝度に等しくなるように設定し、透過型表示装置132上の2D化像108の部分の透過度を、例えば、その透過型表示装置132の最大値とする。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100より少し遠ざかって、透過型表示装置131より透過型表示装置132側に少し寄った位置にある場合には、透過型表示装置131上の2D化像107の部分の透過度を少し増加させ、透過型表示装置132上の2D化像108の部分の透過度を少し減少させる。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100よりさらに遠ざかって、透過型表示装置131より透過型表示装置132側にさらに寄った位置にある場合には、透過型表示装置131上の2D化像107の部分の透過度をさらに増加させ、透過型表示装置132上の2D化像108の部分の透過度をさらに減少させる。
さらに、例えば、3次元物体104が透過型表示装置132上にある場合には、透過型表示装置132上の透過度を、2D化像108の輝度が3次元物体104の輝度に等しくなるように設定し、透過型表示装置131上の2D化像107の部分の透過度を、例えば、透過型表示装置131の最大値とする。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(107,108)であっても、観察者100にはあたかも透過型表示装置(131,132)の中間に3次元物体104が位置しているように感じられる。
即ち、例えば、透過型表示装置(131,132)にほぼ等輝度の2D化像(107,108)を表示した場合には、透過型表示装置(131,132)の奥行き位置の中間付近に3次元物体104があるように感じられる。この場合に、この3次元物体104は、観察者100には立体感を伴って知覚される。
なお、前述の説明においては、例えば、3次元物体全体の奥行き位置を、例えば、透過型表示装置(131,132)に表示した2次元像を用いて表現する方法について主に述べたが、図10に示す3次元表示装置においても、図4に示す3次元表示装置で説明した方法と同様の手法により、例えば、3次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使用できることは明らかである。
また、図10に示す3次元表示装置においても、図4に示す3次元表示装置で説明した方法と同様の手法により、2D化像が3次元的に移動する場合には、観察者100の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に透過型表示装置内での動画再生によって可能であり、また、奥行き方向への移動に関しては、複数の透過型表示装置における透過度の変化を時間的に行うことで、3次元立体像の動画を表現することができることは明らかである。
DFD型の3次元表示装置では、各表示面における観察者100から見た輝度を、各表示面毎に変化させて3次元立体像を表示する。
即ち、図4に示す3次元表示装置では、2D化像(105,106)の各々の輝度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変化させて3次元立体像を表示する。
また、図10に示す3次元表示装置では、2D化像(107,108)の各々の透過度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変化させて3次元立体像を表示する。
このように、図4に示す3次元表示装置では、3次元物体104に近い方の面に表示される2D化像の輝度を、3次元物体104に遠い方の面に表示される2D化像の輝度よりも増加させるのに対して、図10に示す3次元表示装置では、3次元物体104に近い方の透過型表示装置に表示される2D化像の透過度を、3次元物体104に遠い方の透過型表示装置に表示される2D化像の透過度よりも減少させる点で異なっている。
したがって、図10に示す3次元表示装置において、図4に示す3次元表示装置と同様の手法を用いて、3次元物体自体が有する奥行きを表現する場合、あるいは、3次元立体像の動画を表現する場合には、図4に示す3次元表示装置において、各表示面に表示される2D化像の輝度を増加させる場合には、各透過型表示装置に表示される2D化像の透過度を減少させ、また、図10に示す3次元表示装置において、各表示面に表示される2D化像の輝度を減少させる場合には、各透過型表示装置に表示される2D化像の透過度を増加させるようにすればよい。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1の3次元表示方法を説明するための図である。
本実施例では、図1(a)に示すように、表示したい3次元立体像が前面の表示面101に近い奥行きにある場合には、表示面101と後面の表示面102に表示する2次元像(2D化像)の輝度を同じとし、表示面101に表示する2次元像のぼかしの割合を小さくし、かつ表示面102に表示する2次元像のぼかしの割合を大きくする。これにより、3次元立体像111が表示面101に近い奥行き位置に感じられる。
また、図1(b)に示すように、表示したい3次元立体像が表示面101と表示面102との中間に近い奥行きにある場合には、表示面101と表示面102に表示する2次元像の輝度を同じとし、表示面101と表示面102に表示する2次元像のぼかしの割合を中くらいにする。これにより、3次元立体像112が表示面101と表示面102との中間に近い奥行き位置に感じられる。
また、図1(c)に示すように、表示したい3次元立体像が表示面102に近い奥行きにある場合には、表示面101と表示面102に表示する2次元像の輝度を同じとし、表示面101に表示する2次元像のぼかしの割合を大きくし、かつ表示面102に表示する2次元像のぼかしの割合を小さくする。これにより、3次元立体像113が表示面102に近い奥行き位置に感じられる。
すなわち、表示面101と表示面102に表示する2次元像のぼかしの割合を、表示面101と表示面102とで変化させると、その割合に応じて3次元立体像の奥行き位置が前表示面の間で変化して感じられる。
例えば、表示面:表示面のぼかしの割合を0:100から100:0まで徐々に変化させると、3次元立体像は表示面から表示面へと徐々に移動していく。この方法で動画像の再生も可能である。
即ち、2次元像が3次元的に移動する場合に関しては、観察者の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に表示面内での動画再生によって可能であり、奥行き方向への移動に関しては、表示面101と表示面102に表示する2次元像の輝度を同じとし、表示面101と表示面102に表示する2次元像のぼかしの割合を、3次元立体像の奥行き位置の時間的変化に対応して変化させることにより、3次元像の動画を表現ですることができる。
例えば、3次元立体像が表示面101から表示面102まで時間的に移動する場合について説明する。
3次元立体像が表示面101上にある場合には、表示面101に表示される2次元像のぼかしの度合いを最小とし、表示面102に表示される2次元像のぼかしの度合いを最大とする。
次に、3次元立体像が観察者100より時間的に遠ざかり、表示面101より表示面102側に少し寄った位置に時間的に移動する場合には、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて、表示面101に表示する2次元像のぼかしの度合いを少し高くし、かつ表示面102に表示する2次元像のぼかしの度合いを少し低くする。
次に、3次元立体像が観察者100より時間的にさらに遠ざかり、表示面101より表示面102側にさらに寄った位置に時間的に移動する場合には、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて、表示面101に表示する2次元像のぼかしの度合いをさらに高くし、かつ表示面102に表示する2次元像のぼかしの度合いをさらに低くする。
次に、3次元立体像が表示面102上まで時間的に移動してきた場合には、表示面101に表示する2次元像のぼかしの度合いを最大とし、かつ表示面102に表示する2次元像のぼかしの度合いを最小とする。
このように表示することにより、人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2次元像であっても、観察者100には、あたかも表示面101から表示面102に3次元立体像が奥行き方向に移動するように感じられる。
また、本実施例において、表示する2次元像にカラー画像を用いることで、カラー表示も可能となる。この際、特に、透過型表示装置を用いた場合には、前記複数の表示面の少なくとも1つの表示面のみに表示される2次元像をカラー画像とすればよい。
図11は、前述の構成を実現するための3次元表示装置の概略構成を示す図である。
図11に示す3次元表示装置では、透過型表示装置131が白黒(モノクロ)表示の透過型表示装置であり、透過型表示装置132がカラー表示の透過型表示装置であり、図11において、251,261は液晶表示パネル、252,262は偏光板、110は光源(バックライト)、263はカラーフィルタである。
図11に示す3次元表示装置でも、前述したように、透過型表示装置131に表示される2次元像のぼかしと、透過型表示装置132に表示される2次元像のぼかしとをそれぞれ独立に変化させることにより、透過型表示装置131と透過型表示装置132との間の任意の位置に、カラー画像の3次元立体像を表示することが可能である。
但し、図11に示す3次元表示装置では、透過型表示装置131上に表示される2次元像は、白黒画像の二次元像であり、透過型表示装置132上に表示される2次元像は、カラー画像の二次元像である必要がある。
なお、透過型表示装置131として、両側に偏光板を設けた液晶表示パネル、および、透過型表示装置として、両側に偏光板を設けた液晶表示パネルを使用する場合には、光源110からの照射光の光路中に4枚の偏光板が挿入されることになるので、全体としての透過度が低くなり、表示が暗くなる欠点があるが、図11に示す3次元表示装置では、透過型表示装置(131,132)を、2枚の偏光板(252,262)で挟むようにしたので、表示が暗くなるのを防止することができる。
本実施例において、2次元像のぼかし方としては、例えば、画像処理にて2次元像にぼかしをかけて、2次元像を加工する方法や、各々のディスプレイの表示面に散乱度を変化させることが可能な光学デバイス(液晶を用いたPDLCなどを用い、印加する電圧を制御して散乱を制御するものなど)を配置し、時分割にて表示面と表示面の画像を交互に表示させ、それに同期して散乱の制御も交互に時分割にて行うことで各々の表示面のぼかしの度合いを変化させる、あるいは静止画の場合は散乱体(散乱シート、散乱板など)を用いて実現することができる。
また、従来のDFD表示方法おいて、各表示面に表示するための3次元画像はコンピュータグラフィックスにて生成することは容易だが、実写画像を撮像するのが困難であった。
これに対し、本実施例では、図3に示すように、3次元物体341を撮像する場合に、2次元カメラ331の焦点距離を焦点位置321に合わせて撮像した2次元画像と、焦点位置322に合わせて撮像した2次元画像を各々表示面301と表示面302に表示するだけで、3次元立体像311を再生可能となるという利点がある。さらに、これを連続的に繰り返すことで、動画の撮像、表示が可能である。
[実施例2]
図2は、本発明の実施例2の3次元表示方法を説明するための図である。
本実施例では、図2(a)に示すように、表示したい3次元立体像が、前面の表示面201と、表示面201と後面の表示面202との中間位置までの間で、表示面201に近い奥行きにある場合には、表示面201と表示面202に表示する2次元像の輝度を同じとし、表示面201に表示する2次元像のぼかしの度合いを低く一定とし、かつ表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いを高くする。これにより、3次元立体像211が表示面201に近い奥行き位置に感じられる。
また、図2(b)に示すように、表示したい3次元立体像が、表示面201と表示面202との中間位置に近い奥行きにある場合には、表示面201に表示する2次元像のぼかしの度合いを低く一定のままとし、かつ表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いを低くする。これにより、3次元立体像212が、表示面201と表示面202との中間に近い奥行き位置に感じられる。
表示したい3次元立体像が、ちょうど表示面201と表示面202との中間位置の時には、表示面201に表示される2次元像のぼかしの度合いと、表示面202に表示される2次元像のぼかしの度合いは各々最小となる。
すなわち、表示面201のぼかしの度合いを低く固定したまま、表示面202のぼかしの度合いを変化させると、そのぼかしの度合いに応じて3次元立体像の奥行き位置が、表示面201側から、表示面201と表示面202との中間位置までの間で変化して感じられる。
例えば、表示面201のぼかしの度合いを最小とし、表示面202のぼかしの度合いを最大から最小まで徐々に変化させると、3次元立体像は、表示面201から、表示面201と表示面202との中間位置まで徐々に移動していく。この方法で動画像の再生も可能である。
即ち、3次元立体像が表示面201上にある場合には、表示面201に表示される2次元像のぼかしの度合いを最小とし、表示面202に表示される2次元像のぼかしの度合いを最大とする。
次に、3次元立体像が観察者100より時間的に遠ざかり、表示面201より表示面201と表示面202との中間位置に少し寄った位置に時間的に移動する場合には、表示面201に表示する2次元像のぼかしの度合いは最小のままで、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて、表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いを少し低くする。
次に、3次元立体像が観察者100より時間的にさらに遠ざかり、表示面201より表示面201と表示面202との中間位置にさらに寄った位置に時間的に移動する場合には、表示面201に表示する2次元像のぼかしの度合いは最小のままで、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて、表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いをさらに低くする。
次に、3次元立体像が表示面201と表示面202との中間位置まで時間的に移動してきた場合には、表示面201に表示する2次元像のぼかしの度合いは最小のままで、表示面202に表示する2次元像のぼかしを最小とする。
このように表示することにより、人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2次元像であっても、観察者100には、あたかも表示面201から、表示面201と表示面202との中間位置までに、3次元立体像が奥行き方向に移動するように感じられる。
表示したい3次元立体像が、図2(c)に示すように、表示面202と、表示面201と表示面202との中間位置までの間で、表示面202に近い奥行きにある場合には、表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いを低くし、かつ表示面201に表示するぼかしの度合いを高くする。これにより、3次元立体像213が表示面202に近い奥行き位置に感じられる。
また、図2(d)に示すように、表示したい3次元立体像が、表示面201と表示面202との中間に近い奥行きにある場合には、表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いを低く一定のままとし、かつ表示面201に表示する2次元像のぼかしの度合いを低くする。これにより、3次元立体像214が、表示面201と表示面202との中間に近い奥行き位置に感じられる。
表示したい3次元立体像が、ちょうど表示面201と表示面202との中間位置の時には、表示面201に表示される2次元像のぼかしの度合いと、表示面202に表示される2次元像のぼかしの度合いは各々最小となる。
すなわち、表示面202のぼかしの度合いを低く固定したまま、表示面201のぼかしの度合いを変化させると、そのぼかしの度合いに応じて3次元立体像の奥行き位置が表示面202から、表示面201と表示面202との中間位置までの間で変化して感じられる。
例えば、表示面202のぼかしの度合いを最小とし、表示面201のぼかしの度合いを最大から最小まで徐々に変化させると、3次元立体像は、表示面202から、表示面201と表示面202との中間位置まで徐々に移動していく。この方法で動画像の再生も可能である。
即ち、3次元立体像が表示面202上にある場合には、表示面201に表示される2次元像のぼかしの度合いを最大とし、表示面201に表示される2次元像のぼかしの度合いを最小とする。
次に、3次元立体像が観察者100に時間的に近づいて、表示面202より表示面201と表示面202との中間位置に少し寄った位置に時間的に移動する場合には、表示面202に表示する2次元像のぼかしの程度は最小のままで、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて、表示面201に表示する2次元像のぼかしの程度を少し低くする。
次に、3次元立体像が観察者100に時間的にさらに近づいて、表示面202より表示面201と表示面202との中間位置にさらに寄った位置に時間的に移動する場合には、表示面202に表示する2次元像のぼかしの程度は最小のままで、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて、表示面201に表示する2次元像のぼかしの程度をさらに低くする。
次に、3次元立体像が表示面201と表示面202との中間位置まで時間的に移動してきた場合には、表示面202に表示する2次元像のぼかしの度合いは最小のままで、表示面201に表示する2次元像のぼかしを最小とする。
このように表示することにより、人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2次元像であっても、観察者100には、あたかも表示面202から、表示面201と表示面202との中間位置までに、3次元立体像が奥行き方向に移動するように感じられる。
なお、前述の説明において、ぼかしの度合いを最小と表現している部分は、それが2次元像のまま変化させない場合でも同様であることを意味している。
[実施例3]
始めに、本実施例の前提となる特許文献3に記載されている3次元表示方法について説明する。
[特許文献3に記載されている3次元表示方法の特徴]
図15は、前述の特許文献3に記載されている3次元表示方法における、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度と、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との関係の一例を示す図である。
図15において、10が表示面101のある1水平方向(左右両眼を結ぶ方向)の輝度分布を、11が表示面102のある1水平方向の緯度分布を示し、点線で囲まれる領域(図15のβに示す領域)が各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度を表し、それ以外の領域が、2D化像(105,106)の周囲部分の輝度を表す。
図15では、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度が、周囲部分の輝度より小さく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周囲部分の輝度より大きくなっている。
この図15において、観察者100の左眼から各表示面(101,102)を観察した場合に、観察者100の左眼には、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の周囲部分が重なって観察される第1の領域(図15に矢印で示すように、Aから左の領域、Dから右の領域)と、前方の表示面101に表示される2D化像105の周囲部分と、後方の表示面102に表示される2D化像106とが重なって観察される第2の領域(図15のAとBとの間の領域)と、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)が重なって観察される第3の領域(図15のBとCとの間の領域)と、前方の表示面101に表示される2D化像105と、後方の表示面102に表示される2D化像106の周囲部分とが重なって観察される第4の領域(図15のCとDとの間の領域)とが観察される。
この第1ないし第4の領域において、前記観察者100の左眼により、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度(即ち、各表示面(101,102)の輝度の和)を縦軸に取って、グラフ化したものが、図15の(イ)に示すグラフである。
また、右眼で見たときも、左眼と同様であり、第1ないし第4の領域において、右目により、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図15の(ロ)に示すグラフである。
この図15の(イ)に示す輝度分布が、観察者100の左眼の網膜で感知され、図15の(ロ)に示す輝度分布が、観察者100の右目の網膜で感知される。
また、図15の(ハ)は、図15の(イ)に示す輝度分布において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
この図15の(ハ)に示すように、観察者100が立体視を知覚する際に、左眼で感知される二次元像の輝度は、急激に立ち上がる部分(図15の(イ)のグラフのAの部分)と、緩やかに減少する部分(図15の(イ)のグラフのAからCの部分)と、突起状部分(図15の(イ)のグラフのCからDの部分)とを有する。
この場合に、人間の眼の知覚により、観察者100には、後方の表示面102の後方の位置(即ち、表示面102の位置より、さらに後側の位置)に、3次元立体像が観察される。
この場合に、この突起状部分の飛び出し量、即ち、例えば、図15の(イ)のグラフのAとBとの間の輝度と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が大きいほど、3次元立体像が観察される位置が、後方の表示面102からより遠く離れた位置となり、この突起状部分の飛び出し量、即ち、例えば、図15の(イ)のグラフのAとBとの間の輝度と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が小さいほど、3次元立体像が観察される位置が、後方の表示面102により近い位置となる。
図16は、特許文献3における、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度と、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との関係の他の例を示す図である。なお、図16における符号は、図15と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
図16では、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度が、周囲部分の輝度より大きく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周囲部分の輝度より小さくなっている。
この図16において、左眼で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図16の(イ)に示すグラフであり、右目で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図16の(ロ)に示すグラフである。
また、図16の(ハ)は、図16の(イ)に示す輝度分布において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
図16の(ハ)に示すように、観察者100が立体視を知覚する際に、左眼で感知される二次元像の輝度は、急激に立ち下がる部分(図16の(イ)のグラフのAの部分)と、緩やかに上昇する部分(図16の(イ)のグラフのAからCの部分)と、突起状部分(図16の(イ)のグラフのCからDの部分)とを有する。
この図16に示す場合でも、人間の眼の知覚により、観察者100には、後方の表示面102の後方の位置(即ち、表示面102の位置より、さらに後側の位置)に、3次元立体像が観察される。
即ち、観察者100の左眼および右眼の網膜に感知される二次元像の輝度において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフで、突起状部分(図15、または図16の(イ)のグラフのCからDの部分)が、内側(他方の眼に近い方の側)に生じる場合には、観察者100には、後方の表示面102の後方の位置(即ち、表示面102の位置より、さらに後側の位置)に、3次元立体像が観察される。
逆に、観察者100の左眼および右眼の網膜に感知される二次元像の輝度において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフで、突起状部分(図15、または図16の(イ)のグラフのCからDの部分)が、外側(他方の眼に遠い方の側)に生じる場合には、観察者100には、前方の表示面101の前方の位置(即ち、表示面101の位置より、さらに前方の位置)に、3次元立体像が観察される。
この状態のときの、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度と、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との関係を、図17、図18に示す。
なお、図17、図18における符号は、図15と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
図17では、図15と同様、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝度より小さく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周囲部分の輝度より大きくなっている。
但し、図17では、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度が、図15に示す場合よりも小さく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、図15に示す場合よりも小さくなっている。
この図17において、左眼で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図17の(イ)に示すグラフであり、右目で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図17の(ロ)に示すグラフである。
また、図17の(ハ)は、図17の(イ)に示す輝度分布において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
この場合に、突起状部分(図17の(イ)のグラフのAからB、およびCからDの部分)の飛び出し量、即ち、例えば、図17の(イ)のグラフのAとBとの間の輝度と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が大きいほど、3次元立体像が観察される位置が、前方の表示面101からより前方の位置となり、この突起状部分の飛び出し量、即ち、例えば、図17の(イ)のグラフのAとBとの間の輝度と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が小さいほど、3次元立体像が観察される位置が、前方の表示面101により近い位置となる。
図18では、図16と同様、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝度より大きく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周囲部分の輝度より小さくなっている。
但し、図18では、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度が、図16に示す場合よりも大きく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、図16に示す場合よりも大きくなっている。
この図18において、左眼で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図18の(イ)に示すグラフであり、右目で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図18の(ロ)に示すグラフである。
また、図18の(ハ)は、図18の(イ)に示す輝度分布において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
図19、図20は、前述の特許文献1に記載されている3次元表示方法の場合における、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度と、各表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との関係を示す図である。
図19では、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝度より小さく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周囲部分の輝度より小さくなっている。
この図19において、左眼で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図19の(イ)に示すグラフであり、右目で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図19の(ロ)に示すグラフである。また、図19の(ハ)は、図19の(イ)に示す輝度分布において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
図20では、前方の表示面101に表示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝度より大きく、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周囲部分の輝度より大きくなっている。
この図20において、左眼で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図20の(イ)に示すグラフであり、右目で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したものが、図20の(ロ)に示すグラフである。
また、図20の(ハ)は、図20の(イ)に示す輝度分布において、人が立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
図19、図20の(ハ)のグラフには、図15ないし図18に現れた突起状部分が現れていない。このような場合には、観察者には、各表示面(101,102)あるいは各表示面(101,102)の間に、3次元立体像が観察される。
このように、特許文献3に記載されている3次元表示方法では、前後の表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度と、その周囲部分の輝度とが、所定の関係を満たすようにして、表示面101の前方、あるいは、表示面の後方に3次元立体像を表示することができる。
このような現象が発現される条件は、前後の表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の左右両端部の少なくとも一方において、前後の表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の輝度から、2D化像(105,106)の周囲部分の輝度を差し引いたときの符号が、前方の表示面101と後方の表示面102とで異なっていることである。
例えば、図15の場合では、前方の表示面101に表示される2D化像105の左右両端部の輝度から、2D化像105の周囲部分の輝度を差し引いたときの符号は(−)であるのに対して、後方の表示面102に表示される2D化像106の輝度から、2D化像106の周囲部分の輝度を差し引いたときの符号は(+)となる。これは、図16ないし図18の場合でも同様である。
特に、図15ないし図18に示すように、前後の表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の左右両端部の輝度と、2D化像(105,106)の周囲部分との輝度との差がほぼ同じであり、かつ、前後の表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の左右両端部の輝度から、2D化像(105,106)の周囲部分の輝度を差し引いたときの符号が、前方の表示面101と後方の表示面102とで異なっており、さらに、前後の表示面(101,102)に表示される2D化像(105,106)の左右両端部の輝度と、2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との差が、一方の表示面(例えば、図15では表示面101)の方が、他方の表示面(例えば、図15では表示面102)より比較的小さい場合には、前述した現象は必ず発現される。
ここで、前述の「比較的小さい」という意味は、網膜像の突起状部分(例えば、図15の(ハ)のグラフの突起状部分)が小さければ、この突起状部分を新たな物体と知覚することが少ないということである。
即ち、例えば、図15の(イ)に示すグラフ上で、観察者100の左眼、および、右眼により観察される第2の領域の輝度(即ち、各表示面(101,102)で合わせて観察される輝度)、および第4の領域の輝度が、第1の領域の輝度と、第3の領域の輝度との間に位置せず、かつ、第1の領域の輝度と第3の領域の輝度との中間に仮想基準線(例えば、図15に示す(ニ)の線)を引いたときに、第2の領域の輝度および第4の領域の輝度が、前記仮想基準を境にして、上下反対方向にある場合には、前述した現象は必ず発現される。
なお、前述した特許文献3に記載されている3次元表示方法の詳細については、前述の特許文献3を参照されたい。
また、前述の特許文献2に記載されている3次元表示装置においても、前後の透過型表示装置(111,112)に表示される2D化像(107,108)の透過度と、その周囲部分の透過度とが、前述の特許文献3に記載の3次元表示方法において説明した関係を満たすようにすることにより、透過型表示装置111の前方、あるいは、透過型表示装置112の後方に3次元立体像を表示することができる。
なお、この場合には、各領域において、観察者100の左眼、あるいは、右目により、各表示面(101,102)で合わせて観察される透過度は、各表示面(101,102)の透過度の積となる。
前述したように、奥行き方向に距離をおいて設置された、例えば、2面の表示面に3次元表示したい物体の射影した2次元像を表示し、かつ、例えば、図12(a)に示すように、その2面において2次元像の輝度とその周辺部の輝度の差の符号を逆転させることにより、立体錯視により2次元像は2面間の外側に飛び出して知覚される。
即ち、2面の表示面をそれぞれ表示面01と表示面02とするとき、表示面01と表示面02のそれぞれにおいて、2次元像の輝度(観察者から見た輝度)から、その周辺部の輝度(観察者から見た輝度)を減算し、そのときの輝度の差の符号が、表示面01と表示面02とで逆転する場合に、立体錯視により2次元像は2面間の外側に飛び出して知覚される。
この時の、2次元像の飛び出す方向は、2次元像の輝度とその周辺部の輝度の差の絶対値が大きい方向、即ち、前述の輝度の差の絶対値が大きい表示面の方に飛び出す。
本実施例においては、これに2面の2次元像に独立にボケを加えることにより、この飛び出し量を増加させたり減少させたりできることに関するものである。
例えば、図12(b)に示すように、前面より前に飛び出す場合において、前面の2次元像をぼけさせるとさらに前に飛び出して知覚され、ぼけ量に応じて飛び出し量を変化できる利点がある。
また、後面の2次元像をぼけさせると飛び出しが減少し、ぼけ量に応じて飛び出し量を変化できる。さらに、前後面の双方の2次元像のボケ量を制御することにより、より精密に飛び出し量を制御できる。
次に、例えば、図13(a)に示すように、後面より後に飛び出す場合において、図13(b)に示すように、後面の2次元像をぼけさせるとさらに後に飛び出して知覚され、ぼけ量に応じて飛び出し量を変化できる利点がある。
また、前面の2次元像をぼけさせると飛び出しが減少し、ぼけ量に応じて飛び出し量を変化できる。さらに、前後面の双方の2次元像のボケ量を制御することにより、より精密に飛び出し量を制御できる。
このような飛び出しの場合には、前に飛び出すかあるいは後に飛び出すかと、物体の全輝度が周辺の全輝度より大きいかあるいは小さいかにより、図14(a)〜(d)に示すように大まかに考えて4種類がある。
前述したボケによる飛び出し量の変化は、この4種類全てに適用可能なことは明らかである。
本実施例のもうひとつの利点としては、前述の特許文献3に記述されている3次元表示方法は、輝度のみにより飛び出し量を制御するためにディスプレイの最大輝度、最小輝度の影響あるいは表示したい物体や周辺の輝度によって飛び出し量が限定されたり制御しにくかったりするのに対して、本実施例を併用することにより飛び出し量を大きくでき、かつその制御にもフレキシビリティが出てきて容易になることがあげられる。
一般に、人間の目には、通常、はっきりした物の方がボケている物よりも認識され易いが、例外として、像が飛び出して知覚されるような場合には、枠から飛び出している物として、はっきりした枠よりもボケている物の方が位置が認識され易くなる。
したがって、前述の実施例1、2のように、像が飛び出して知覚されない場合には、観察者は主にボケの少ない方の表示面に注目することになる。そのため、観察者には、前後の表示面の間における、ボケの少ない方の表示面に近い奥行きが感じられる。
これに対して、本実施例のように、像が飛び出して知覚される場合には、観察者は主にボケの大きい方の表示面に注目することになる。そのため、観察者には、ボケの大きい方の表示面の奥行きが、より飛び出して感じられる。
このように、実施例1、2と実施例3とでは、観察者が注目する表示面が異なっているため、例えば、物体を前面側に知覚させたい場合には、実施例1、2では、前面の像のボケを小さくし、後面の像のボケを大きくするのに対し、実施例3では、前面の像のボケを大きくし、後面の像のボケを小さくする。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
本発明の実施例1の3次元表示方法を説明するための図である。 本発明の実施例2の3次元表示方法を説明するための図である。 本発明の実施例1,2において、各表示面に表示する2次元像の生成方法の一例を示す図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の基本となる3次元表示装置において、各表示面に表示する2D化像の生成方法を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の前提となるDFD型の3次元表示装置の他の例を説明するための図である。 本発明の実施例1に適用可能な3次元表示装置の一例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例3の3次元表示方法を説明するための図である。 本発明の実施例3の3次元表示方法を説明するための図である。 本発明の実施例3の3次元表示方法を説明するための図である。 特許文献3に記載されている3次元表示方法における、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の一例を示す図である。 特許文献3に記載されている3次元表示方法における、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の例を示す図である。 特許文献3に記載されている3次元表示方法における、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の例を示す図である。 特許文献3に記載されている3次元表示方法における、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の例を示す図である。 特許文献1に記載されている3次元表示方法における、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の一例を示す図である。 特許文献1に記載されている3次元表示方法における、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の例を示す図である。
符号の説明
100 観察者
10,11,101,102,201,202,301,302 表示面
103 光学系
104,341 3次元物体
105,106,107,108 2D化像
110 光源(バックライト)
111,112,113,211,212,213,214 3次元立体像
131,132 透過型表示装置
311 3次元立体像
331 2次元カメラ
321,322 焦点位置
251,261 液晶表示パネル
252,262 偏光板
263 カラーフィルタ

Claims (14)

  1. 観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面に対して、表示対象物体を前記観察者の視線方向から射影した複数の2次元像を生成し、
    前記観察者から見て異なった奥行き位置にある前記複数の表示面に、前記生成した2次元像をそれぞれ表示し、当該表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示することを特徴とする3次元表示方法。
  2. 前記表示対象物体が、前記観察者に近い奥行き位置に表示される物体である場合に、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、
    前記表示対象物体が、前記観察者から遠い奥行き位置に表示される物体である場合に、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを低くすることを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
  3. 前記複数面のうち対になる前後2面において、前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のぼかしの度合いを低い一定の度合いとし、
    前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心と、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面との間の奥行き位置に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、
    前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心と、前記2面の表示面のうち前記観察者から遠い表示面との間の奥行き位置に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとすることを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
  4. 前記2次元像が奥行き方向に移動する動画像である場合に、当該物体の移動方向が前記観察者に近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを順次高くし、
    当該物体の移動方向が前記観察者から遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを順次低くすることを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
  5. 前記複数面のうち対になる前後2面において、前記2次元像が奥行き方向に移動する動画像である場合に、当該物体の移動方向が、前記2面の奥行きの中心と前記2面の表示面のうち前記観察者から遠い表示面との間の奥行き位置から前記2面の奥行きの中心に向かって近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを低い一定の度合いとし、
    当該物体の移動方向が前記2面の奥行きの中心から前記観察者に向かって近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、
    当該物体の移動方向が、前記2面の奥行きの中心と前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面との間の奥行き位置から前記2面の奥行きの中心に向かって遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、
    当該物体の移動方向が前記2面の奥行きの中心から前記観察者から遠い表示面に向かって遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとすることを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
  6. 前記複数面のうち対になる前後2面を表示面01と表示面02とするとき、前記表示面01と表示面02のそれぞれにおいて、前記2次元像の前記観察者から見た輝度から、その周辺部の前記観察者から見た輝度を減算し、そのときの輝度の差の符号を前記表示面01と表示面02とで逆転させ、かつ、表示面01あるいは表示面02における2次元像のぼかしの度合いを独立に変化させることを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
  7. 前記表示面01、あるいは表示面02における2次元像のぼかしの度合いを、前記輝度の差の絶対値が大きい表示面の方を大きくぼけさせることを特徴とする請求項6に記載の3次元表示方法。
  8. 観察者から見て異なった奥行き位置に配置される複数の表示面と、
    前記複数の表示面に対して、表示対象物体を前記観察者の視線方向から射影した複数の2次元像を生成する手段1と、
    前記複数の表示面に、前記生成した2次元像をそれぞれ表示し、当該表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示する手段2とを有することを特徴とする3次元表示装置。
  9. 前記手段2は、前記表示対象物体が、前記観察者に近い奥行き位置に表示される物体である場合に、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、
    前記表示対象物体が、前記観察者から遠い奥行き位置に表示される物体である場合には、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを低くすることを特徴とする請求項8に記載の3次元表示装置。
  10. 前記手段2は、前記複数面のうち対になる前後2面において、前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のぼかしの度合いを低い一定の度合いとし、
    前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心と、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面との間の奥行き位置に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、
    前記表示対象物体が、前記2面の奥行きの中心と、前記2面の表示面のうち前記観察者から遠い表示面との間の奥行き位置に表示される物体である場合に、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示する前記2次元像のぼかしの度合いを高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとすることを特徴とする請求項8に記載の3次元表示装置。
  11. 前記手段2は、前記2次元像が奥行き方向に移動する動画像である場合に、当該物体の移動方向が前記観察者に近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを順次高くし、
    当該物体の移動方向が前記観察者から遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記複数の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを順次低くすることを特徴とする請求項8に記載の3次元表示装置。
  12. 前記手段2は、前記複数面のうち対になる前後2面において、前記2次元像が奥行き方向に移動する動画像である場合に、当該物体の移動方向が、前記2面の奥行きの中心と前記2面の表示面のうち前記観察者から遠い表示面との間の奥行き位置から前記2面の奥行きの中心に向かって近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記物体像のぼかしの度合いを低い一定の度合いとし、
    当該物体の移動方向が前記2面の奥行きの中心から前記観察者に向かって近づく方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、
    当該物体の移動方向が、前記2面の奥行きの中心と前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面との間の奥行き位置から前記2面の奥行きの中心に向かって遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次低くし、
    当該物体の移動方向が前記2面の奥行きの中心から前記観察者から遠い表示面に向かって遠ざかる方向である場合に、前記2次元像の切り替えに同期して、前記2面の表示面のうち前記観察者に近い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを順次高くし、かつ前記観察者から遠い表示面に表示される前記2次元像のぼかしの度合いを前記低い一定の度合いとすることを特徴とする請求項8に記載の3次元表示装置。
  13. 前記複数面のうち対になる前後2面を表示面01と表示面02とするとき、
    前記手段2は、前記表示面01と表示面02のそれぞれにおいて、前記2次元像の前記観察者から見た輝度から、その周辺部の前記観察者から見た輝度を減算し、そのときの輝度の差の符号を前記表示面01と表示面02とで逆転させ、かつ、表示面01あるいは表示面02における2次元像のぼかしの度合いを独立に変化させることを特徴とする請求項8に記載の3次元表示装置。
  14. 前記手段2は、前記表示面01、あるいは表示面02における2次元像のぼかしの度合いを、前記輝度の差の絶対値が大きい表示面の方を大きくぼけさせることを特徴とする請求項13に記載の3次元表示装置。
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