JP4592624B2 - 増設部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄骨躯体を有する建物に於けるベランダや下屋に部屋を増築する際に、この部屋の外壁を構成する外壁パネルを躯体に取り付けるのに有利な増設部構造に関するものである。
所謂工業化住宅等の、所定のモジュール寸法を有しH形鋼からなる梁や鋼製の柱の軸芯をモジュール線上に配置することによって躯体を構成し、軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)やプレキャストコンクリートパネル(PCパネル)等のコンクリート製の外壁パネル、或いは窯業系サイディングボードからなる外壁パネルを梁に取り付けた自重受け金物や定規金物等を介して取り付けて構成した鉄骨造建物が提供されている。
鉄骨造建物では、鉄筋コンクリート造を含む剛構造の建物に比較して、地震時の層間変形角が大きい。このため、外壁パネルによって外壁を構成する場合、躯体の水平変位によって外壁パネルの上下の固定部が破壊され外壁パネルが脱落することがないように、所謂ロッキング工法を採用して取り付けるのが一般的である。
ロッキング工法の一例を簡単に説明すると、外壁を構成する線に沿って上下に梁を通しておき、下方の梁には外壁パネルを載置して荷重を支持し且つ面外方向への移動を拘束すると共に面内方向への移動を許容する定規兼自重受け金物を、上方の梁には外壁パネルの上端側を面外方向への移動を拘束すると共に面内方向への移動を許容して取り付ける定規金物を夫々取り付け、更に、定規兼自重受け金物に外壁パネルを載置すると共に上端側を定規金物に対向させ、夫々面内方向への移動を許容して取り付ける。
このようなロッキング工法では、外壁パネルを配置すべき線に沿って上下に梁を連続的に配置すること、梁に沿わせて定規兼自重受け金物或いは定規金物等の対応する金物を連続的に配置すること、が必須である(例えば特許文献1、2参照)。
上記の如き鉄骨造建物において、階上部にロッジア(屋根付ベランダ)、ベランダ、下屋等の既存床面を有する外部空間が構成されることがある。そして、居住者の構成の変化や居住者の生活スタイルの変化等に対応するために、このような外部空間に、既存の外壁パネルを部分的に撤去した上で新たな外壁パネルや屋根などを付加して室内空間を拡張する増築工事が行われることがある。
上記した増築工事において外壁パネルを上記ロッキング工法によって増設する場合の従来の方法について説明する。先ず、躯体を構成する梁が上下の同じ位置に配置されている部位を選択して新たに増設する外壁の増設ラインとして設定する。そして、設定された増設ラインの周囲に存在する、既存の外壁パネルや既存の床パネルに於ける増設する外壁と干渉する部分を撤去し、且つ床パネルに施工されている防水シート、防水下地モルタル等を撤去することで梁を露出させる。その後、露出した梁に前述したと同様に、下方の梁に定規兼自重受け金物を、上方の梁に定規金物を配置し、これらの金物を利用して外壁パネルを取り付けることで、増設する外壁をロッキング工法を採用した外壁パネルによって構成する。
上記方法を採用するのは、外壁パネルを上記ロッキング工法を採用して取り付ける場合、外壁パネルが面内方向での移動に拘束するための金物(定規金物)が必要であること、前記金物は外壁に沿って連続して配置されていないと外壁パネルを取り付けたとき蛇行が生じる虞があること、外壁パネルとしてALCパネルを採用した場合、該ALCパネルが比較的脆弱であることから、既存の外壁パネルや床パネルに直接接続して固定支持することができないこと、等の理由によっている。
実開昭58−181810号公報 特開平01−158139号公報
鉄骨造建物に構成されている外部空間に外壁パネルを増設する際に上記方法を採用した場合、幾つかの解決すべき問題が存在している。
例えば、外壁パネルを面内方向への移動を許容して取り付ける定規金物が梁の直上や直下でなければ躯体に取り付けることができないので、外壁パネルを設置し得る増設ラインが上下共に梁が連続して存在する位置に制限されてしまうため、増築範囲の設定の自由度が低いという問題、或いは外壁パネルを増設すべきモジュール線に沿って梁も増設しなければならず、下階の内挿工事にもカラム極めて大掛かりな工事となるという問題もある。

また、梁に金物を取り付けるために、該梁を露出させる、周囲の障害物を取り除く、あるいは増築に伴って外壁を増設すべき位置にパラペット(下階の外壁パネルの突出部分)や垂れ壁が存在する場合に前記パラペットや垂れ壁の一部を解体撤去する、等の作業が必要となる。このために手間が掛かるという問題や、作業時の粉塵や騒音の発生により住人や近隣に迷惑が掛かるという問題がある。
さらに、外壁の増設位置に沿って床の防水層にも大幅に手を加えることになり、作業が天候の影響を受け易くなり工事が遅延する虞があるという問題もある。
本発明の目的は、既存床面を有する外部空間での増築工事における上記諸問題を可及的に低減し、増設ラインを設定する際の既存の梁の位置による制限を少なくして且つ既存の外壁パネルや床パネルに多くの手を加えることなく外壁パネルを増設することを実現した外壁パネルの増設部構造を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る第1の増設部構造は、所定のモジュール寸法を有し、予めフランジのモジュールに対応した位置にボルト穴が形成されたH形鋼からなる梁と外壁パネルとで構成された鉄骨造建物の増築工事に於いて既存の梁を利用して外壁を増設する増設部構造であって、外壁の増設ラインに沿って位置する梁のフランジに形成されたボルト穴を利用して取り付けた複数の取付部材と、外壁の増設ラインに沿って配置される増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への摺動を案内する案内片を有し、前記複数の取付部材に於ける既存床又は既存外壁パネルから突出した部位に取り付けられた定規金物と、前記定規金物に移動制限部材によって面外方向への移動が制限されて取り付けられた外壁パネルと、からなるものである。
第2の増設部構造は上記第1の増設部構造に於いて、増設部構造が既存床面の上部に配置される増設外壁パネルの下部構造であり、前記取付部材が床パネルを支持する梁の上フランジに取り付けられた片持ち部材として構成され、且つ前記定規金物が案内片に加えて増設外壁パネルを載置する載置片を有し、且つ該載置片が既存の床面よりも高い位置に配置されて前記片持ち部材に取り付けられているものである。
また第3の増設部構造は上記第1の増設部構造に於いて、増設部構造が梁から起立した既存外壁パネルの上端面の上部に配置される増設外壁パネルの下部構造であり、前記取付部材が下端側が下階の既存外壁パネルを支持する梁の上フランジに取り付けられると共に上端が上方に配置された上部梁の下フランジに取り付けられた両端支持部材として構成され、且つ前記定規金物が案内片に加えて増設外壁パネルを載置する載置片を有し、且つ該載置片が増設外壁パネルの天端面に沿って配置されて前記両端支持部材に取り付けられているものである。
また第4の増設部構造は上記第1の増設部構造に於いて、増設部構造が上部梁から垂下された既存外壁パネルの下端面の下部に配置される増設外壁パネルの上部構造であり、前記取付部材が上端側が垂下支持された既存外壁パネルを支持する上部梁の下フランジに取り付けられて垂下する片持ち部材として構成され、且つ前記定規金物の案内片が前記上部梁から垂下された既存外壁パネルの屋内側の面と略平行に且つ既存外壁パネルの下端面よりも下側に配置されて前記上部梁から垂下された片持ち部材に取り付けられているものである。
また第5の増設部構造は上記第1の増設部構造に於いて、増設部構造が上部梁から垂下された既存外壁パネルの下端面の下部に配置される増設外壁パネルの上部構造であり、前記取付部材が上端側が垂下支持された既存外壁パネルを支持する上部梁の下フランジに取り付けられると共に下端側が下階の床面を支持する梁に取り付けられる両端支持部材として構成され、且つ前記定規金物の案内片が前記上部梁から垂下された既存外壁パネルの屋内側の面と略平行に且つ既存外壁パネルの下端面よりも下側に配置されて前記両端支持部材に取り付けられているものである。
本発明に係る第1の増設部構造では、定規金物が外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への摺動を案内する案内片を有しており、該定規金物に対し外壁パネルを移動制限部材を利用して面外方向への移動を制限して取り付けるので、取り付けられた外壁パネルは、案内片に沿って面内方向にのみ移動することが可能となる。従って、増築部の外壁パネルにおいてもロッキング工法を容易に実現し、建物の耐震安全性を維持することができる。
また、取付部材を介して定規金物を梁に取り付けるので、線状の定規金物と梁との接続が点状になる。従って、増築しようとする部屋の外壁が床面を支持する複数の梁を跨ぐようにして設定されていれば、これらの梁のフランジに形成されたボルト穴を利用して定規金物を取り付けることができる。このため、定規金物の方向と梁の方向とが一致する必要がなくなり、定規金物の設置位置(即ち外壁パネルの増設位置)の選択の自由度が向上して居住者の満足度を向上させることができる。
また、取付部材が増設ラインに沿って点状に配置されて梁に取り付けられるので、定規金物を配置すべき梁のボルト穴周囲の床面のみを穿孔すれば良く、取付部材の既存床や既存外壁パネルから突出した部位に定規金物を取り付けることで、既存床や既存外壁パネルと干渉することなく定規金物を設置することができる。このため、工事が簡単で手間が掛かることがなく、作業時の粉塵や騒音の発生等の迷惑を掛けることも少ない。
さらに、大幅な防水層の撤去も必要がないので、作業が天候の影響を受け難くなり、工事の遅延が発生し難い。
本発明に係る第2の増設部構造では、上記した第1の増設構造を既存床の上部に配置される増設外壁パネルの下部構造とし、且つ定規金物に外壁パネルを載置する載置片を加えたので、ベランダや下屋の既存床の上部に定規金物を取り付けて増設外壁パネルを設置してロッキング工法を実現することができる。
また本発明に係る第3の増設部構造では、上記した第1の増設部構造を梁から起立した既存外壁パネルの上端面の上部に配置される増設外壁パネルの下部構造とし、且つ定規金物に外壁パネルを載置する載置片を加えたので、ベランダや屋上のパラペットを構成する既存外壁パネルの上端面の上方に縦方向に連続させて増設外壁パネルを設置してロッキング工法を実現することができる。
また本発明に係る第4の増設部構造では、上記した第1の増設部構造を上部梁から垂下された既存外壁パネルの下端面の下部に配置される増設外壁パネルの上部構造とすることによって、上部梁から垂下させた取付部材を利用して、ロッジアや下屋の垂れ壁を構成する外壁パネルの下端面の下方に縦方向に連続させた外壁パネルを設置することができる。
また本発明に係る第5の増設部構造では、上記した第1の増設部構造を上部梁から垂下された既存外壁パネルの下端面の下部に配置される増設外壁パネルの上部構造とすることによって、上端部分が上部梁に且つ下端部分が床面を支持する梁に取り付けられた取付部材を利用して、ロッジアや下屋の垂れ壁を構成する外壁パネルの下端面の下方に縦方向に連続させた外壁パネルを設置することができる。
以下、本発明に係る増設部構造を実施するための最良の形態について説明する。本発明の増設部構造は、建物に設定された所定のモジュール寸法に従っており、フランジのモジュール位置に予めボルト穴が形成されているH形鋼からなる梁を有し、この梁にコンクリート製の外壁パネルを取り付けることで構成された鉄骨造の建物を対象としている。そして、前記建物に於ける例えばロッジア(柱、梁で構成された架構体の内部に外壁線が入り込んで構成された、屋根付の架構体内部のベランダ)や下屋の一部又は全部を外壁で仕切って部屋として利用するような増築を行う際に、梁の配置に「あまり」制約を受けずにロッキング工法を採用して増設外壁パネルを取り付けることを実現した増設部構造である。
特に、本発明では、ロッジアや下屋に増築するための増設外壁パネルを設置する際に、増設すべき外壁線上にパラペットや垂れ壁を構成する既存外壁パネルが存在する場合、これらの既存外壁パネルを取り込んで新たな外壁を構成している。即ち、外壁線上にパラペットが存在する場合には、該パラペットを構成する既存外壁パネルの上端部に縦方向に連続させて増設外壁パネルを取り付けることで、また外壁線上に垂れ壁が存在する場合には、該垂れ壁を構成する既存外壁パネルの下端部に縦方向に連続させて増設外壁パネルを取り付けることで増築部の外壁を構成している。
本発明に於いて、鉄骨造の建物には予めモジュール寸法が設定されており、梁を構成するH形鋼の上下フランジに於けるモジュールと対応する位置には予めボルト穴が形成されている。
また外壁パネルとしては、ALCパネルやPCパネル等のパネルがあり、夫々既存外壁パネルの種類に対応させて選択的に採用することが可能である。そして増築部分の外壁は選択された外壁パネルによって構成される。
取付部材は梁のフランジに形成されたボルト穴を利用して該梁に取り付けられ、且つ所定位置に定規金物を取り付けるためのものである。本発明に於いて、取付部材は、梁に取り付けられたとき、少なくとも一部が既存床の床面や既存外壁の外壁面から突出し得るように構成されており、この突出部位に定規金物を取り付けることによって、既存床や既存外壁パネルの存在に関わらず増設外壁パネルを取り付けることを可能としている。
取付部材の形状や寸法は一義的に設定されるものではなく、増築すべき部位に於ける既存床や、既存外壁の構造に応じて最適な形状が設定される。即ち、本発明では、増築部に対応する増設ラインは建物のモジュールに対応した位置に設定される。
例えば、ロッジア又は下屋に部屋を増築しようとする場合、外壁を増築する部分の構造としては、既存床と既存天井との間に既存の構造物が存在しない場合、下部にパラペットを構成する既存外壁パネルが存在している場合、上部に垂れ壁を構成する既存外壁パネルが存在している場合、下部にパラペットが上部に垂れ壁を構成する既存外壁パネルが存在している場合、等がある。
このため、取付部材の形状は、前記した既存部分の構造に対応して増設外壁パネルを取り付けるための定規金物を取り付けるのに最適な形状を有することが好ましい。従って、取付部材の形状としては、一端が既存床を支持する下側の梁又は屋根を支持する上側の梁に取り付けられた片持ち形状と、下端が下側の梁に上端が上側の梁に取り付けられた両端支持形状とがある。
上記の如く、取付部材は束状或いは柱状の形状を持って構成される。このため、取付部材を梁に取り付ける際には、取り付けるべき梁の上部にある既存床、或いは梁の下部にある既存天井を局部的に除去することが好ましい。このように、既存床や既存天井を局部的に除去して取付部材を梁に取り付けることで、増築工事に要する手間を削減すると共に天候の影響を可及的に排除することが可能となる。
本発明に於ける定規金物は、増設外壁パネルを移動規制部材を利用して取り付けることで、増設外壁パネルのロッキングを実現するものである。このため、定規金物は、増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への摺動を案内する案内片を有している。定規金物は案内片を有していれば良く、具体的な形状な寸法を限定するものではない。このような案内片を有する定規金物としては、フラットバーを利用して構成することが可能である。しかし、取付部材に対する取付方式や、剛性を考慮すると山形鋼のような構造材を利用することが好ましい。
上記定規金物を、増設外壁パネルの下端側又は上端側、或いは上下両端側に配置して取付部材に取り付けた後、この定規金物に増設外壁パネルを取り付けることで、該増設外壁パネルのロッキングを許容した外壁を構成することが可能である。
特に、増設外壁パネルの下端側に配置される定規金物は、案内片に加えて増設外壁パネルを載置する載置片を有することが好ましい。この定規金物では、増設外壁パネルの下端部を載置片に載置して支持することが可能となり、増設外壁パネルの重量を他の部材、例えば既存床を構成する床材、或いはパラペットを構成する既存外壁パネルに作用させることなく建物の躯体に伝えることが可能となる。
定規金物は取付部材を介して躯体に取り付けられる。特に、取付部材がモジュールに対応させた間隔を持って配置されるため、定規金物は、複数の取付部材にわたって取り付けることが可能な長さを有する長尺状の部材であることが好ましい。定規金物を長尺状の部材として構成することで、該定規金物に増設外壁パネルを取り付けたとき、該増設外壁パネルの蛇行を防止することが可能となる。
移動規制部材は、定規金物の案内片と共に定規金物に取り付けた増設外壁パネルの面外方向への移動を規制する機能を有するものである。このため、前記機能を発揮し得るものであれば良く、形状や寸法を限定するものではない。特に、移動規制部材は、定規金物に於ける案内片の形状や該案内片に対する増設外壁パネルの当接状態等の条件に応じて最適な形状を適宜設定することが好ましい。例えば、案内片がフラットバー状に構成されているような場合、移動規制部材はフラットバーの厚さに対応させてZ字状に屈折させた部材として、増設外壁パネル裏面から突出させたボルト等で増設外壁パネルに取り付け、移動規制部材と増設外壁パネルとで案内片を挟持するように構成することが可能である。また、他の移動規制部材の形態としては、増設外壁パネルの厚さに対応ささせてZ字状に屈折させた部材として、案内片に当接した増設外壁パネルの端縁を案内片と移動規制部材とで挟持するように構成することも可能である。
次に、本発明の増設部構造の実施例を説明するのに先立って、ロッジアに於ける部屋の増築例について図を用いて簡単に説明する。図1は部屋を増築するロッジアを説明する斜視図である。図2はロッジアに対する増築部分の配置図と床梁伏図、床パネル伏図、屋根梁伏図である。
図に示すように、建物の2階部分にベランダ1が設けられており、ベランダ1と該ベランダ1の上部の一部に設けた屋根2とによってロッジア3が構成されている。ベランダ1の外周部分にはパラペット4と手摺5が設けられ、屋根2の外周部分には垂れ壁6が設けられている。
図2(d)に示すように、2階部分の床にはせいの高い梁7aとせいの低い梁7bが直交方向に配置されている。これらの梁7a、7bは夫々H形鋼によって構成されており、上下フランジのモジュール位置には後述するようなボルト穴が形成されている。また同図(e)に示すように、梁7a、7bの上部には既存床を構成する複数の床パネル8が配置されて取り付けられている。更に同図(f)に示すように、屋根2には屋根を構成する梁9が配置されている。
梁7aと7bは下フランジの高さが一致するように設定されており、室内(居室部分)の床パネルは梁7aの上フランジ面で支持され、室外(ベランダ1やロッジア3)の床パネルは梁7bの上フランジ面もしくは梁7aのウェブに取り付けられた床受け部材(床パネルの支持面の高さが梁7bの上フランジ面と一致している)で支持される。
増築部10はロッジア3の一部に配置されている。この増築部分1は、増設ライン11(11a、11b、11c)によって規定されている。即ち、増設ライン11aは図2(a)の上端側に於ける居室部分から屋根2の端部までの間に設定されており、増設ライン11bは屋根2の右端側に沿って設定され、更に、増設ライン11cは屋根2の右端側の所定位置(建物に設定されたモジュールに従った位置)から居室部分側に向けて設定されている。
従って、増設ライン11aでは、下側に既存のパラペット4が、上側に既存の垂れ壁5が夫々存在している。また増設ライン11bでは、下側には既存の構造物は床パネル8以外には存在せず、上側には既存の垂れ壁6が存在している。また増設ライン11cでは、下側には床パネル8以外の既存の構造物は存在せず、上側には屋根2の天井以外に既存の構造物は存在しない。このように、増設ライン11a〜11cは夫々異なる構造の外壁を構成することが必要となる。
また増設ライン11a、11bは梁7aに沿って設定されているものの、増設ライン11cは梁7a、7bと交叉する方向に設定されている。このため、増設ライン11cは建物のモジュールに従った位置に設定されており、各梁7a、7bのフランジには増設ライン11cに沿った位置に夫々ボルト穴が形成されている。
図2(e)に示すように、増設ライン11a〜11cに対応する梁7a、7bに取り付けられた床パネル8に於けるモジュールに従った位置には、取付部材を配置するための穴12が形成されている。
このように、穴12は設定された増設ライン11a〜11cに沿って点在する。このため、増設ライン11a〜11cに一致して梁7a、7bが配置されていなくとも、穴12の設定位置が梁7a、7bの上部に存在すれば良い。従って、増築に伴う増設外壁を設定する際の自由度を向上させることが可能となる。
穴12の位置がモジュールに従って設定されるため、床パネル8に於ける設定された位置にホールソー等の器具を利用して穴を形成することで、梁7a、7bに形成されているボルト穴を穴12を通して露出させることが可能である。そして、穴12毎に取付部材を配置すると共に梁7a、7bのボルト穴を利用して取り付けることが可能である。
既存の穴12に対し、梁と増設ラインの位置関係に影響を受けずに常に同一の取付部材で対応し得るようにするために、梁の直交するモジュール線の交点を軸として取付部材を90度、180度、270度と回転させても取付部材の固定用ボルト穴の位置と穴12の位置が一致するように取付部材を設計するのが好ましい。
次に増設部構造の実施例について図を用いて説明する。図3は床を支持する梁に片持ち状に取り付けた取付部材と定規金物とによって構成した増設外壁パネルの下端部構造と、屋根を支持する梁に片持ち状に取り付けた取付部材と定規金物とによって構成した増設外壁パネルの上端部構造とを説明する図である。図4は図3に示す増設部構造を構成する手順を説明する図である。
図3、4には、増設外壁パネルの下端部に対応した増設部構造A(請求項2に対応する)と、増設外壁パネルの上端部に対応した増設部構造B(請求項4に対応する)とが示されている。これらの増設部構造A、Bは上下に対向する位置に構成されるものの、互いに独立した構造を持って構成されている。
先ず、増設部構造Aの構成について図3により説明する。増設部構造Aは、前述した増築部10に於ける増設ライン11bの下部構造となるものであり、ベランダ1の床パネル8の上面に増設外壁パネルの下端部を対向させて設置するような場合に採用されるものである。図に示すように、床パネル8を支持する床梁20の上フランジ20aにはモジュールに対応する位置毎ににボルト穴20bが形成されている。
増設部構造Aに於いて、取付部材21は、床梁20の上フランジ20aに起立して取り付けられる片持ち部材として構成されており、下端部に配置された上フランジ20aに対する固定片21aと、上端部に配置された定規金物22を取り付ける取付片21bと、固定片21aと取付片21bを接続する接続片21cと、によって構成されている。
固定片21aの下端面と取付片21bの上端面との距離(取付部材21の高さ)は、水勾配を有する床パネル8を含むベランダ1の最も厚い部分の厚さよりも大きい寸法を持って設定されており、床梁20の上フランジ20aに取り付けたとき、取付片21bの上端面がベランダ1の表面である既存床の上面よりも高くなるように構成されている。
取付部材21の取付片21bには大小の穴が形成されている。これらの穴のうち、小さい穴は取付片21bに定規金物22をボルトで取り付ける際に利用するボルト穴であり、大きい穴は取付部材21を床梁20に固定する際に工具を挿通するのに利用する穴である。
取付部材21は床梁20の上フランジ20aに形成された複数のボルト穴20bの中から予め選択されたボルト穴20bに取り付けられる。このため、取付部材21の間隔はモジュールの整数倍の寸法となる。
定規金物22は、上面側がL字型に形成されており、前端側に起立して形成された増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への摺動を案内する案内片22aと、案内片22aに対し略直角に形成され増設外壁パネルの下端面を載置する載置片22bと、を有する長尺状の部材として構成されている。載置片22bにはモジュールに対応する位置にボルト穴22cが形成されている。また定規金物22の載置片22bの下面には補強片22dが突出形成されており、該補強片22dによって曲げ剛性を高めることが可能である。
上記定規金物22は、載置片22bが床梁20に取り付けた複数の取付部材21を掛け渡すように配置され、該載置片22bに形成したボルト穴22cを利用して取付片21bに取り付けられている。
定規金物22と共に増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容する移動制限部材となる拘束部材23は、増設外壁パネルの裏面と当接して面外方向への移動を規制する規制片23aと、定規金物22に形成されたボルト穴22cを利用して該定規金物22に固定される固定片23bと、からなるL字型に形成されている。
従って、定規金物22の載置片22bに増設外壁パネルの下端面を載置して表面を案内片22aに当接させると共に、載置片22bに拘束部材23を載置して規制片23aを増設外壁パネルの裏面に当接させて固定することで、増設外壁パネルの表裏両面を案内片22aと規制片23aとによって挟み込むことが可能となり、該増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容することが可能となる。
なお、増設ライン11cの下部構造は、床梁20の梁背とその配置が図3とは異なるが、その他の構成は前述した増設ライン11bと同じである。
次に、上記増設部構造Aを構成する手順について図4により説明する。尚、図4に示す増設部構造Aでは定規金物はT字型に形成されたT形鋼を利用しており、移動制限部材はZ字型に形成された拘束部材を利用している。即ち、定規金物25は、一片の略中央から起立した片からなる案内片25aと、案内片25aの一方側に略直角状に形成されている載置片25bと、案内片25aの他方側に略直角状に形成されている取付片25cとを有して構成されている。また拘束部材26は、フラットバーを案内片25aの厚さに対応させてZ字型に屈折して構成され、一方の片に増設外壁パネルを連結するためのボルト穴26aが形成されている。
先ず、図4(a)に示すように、床梁20(図2に於ける梁7a)の上部に構成されている既存床に穴12を形成し、夫々の穴12を通して床梁20の上フランジ20aに取付部材21を取り付ける。その後、同図(b)に示すように、複数の取付部材21に定規金物25を掛け渡して取り付ける。更に、同図(d)に示すように、増設外壁パネル28を対向させ、同図(e)に示すように、定規パネル25の載置片25bに載置する。
増設外壁パネル28に設けた棒鋼29に図示しないOボルトのリング部を係合させてネジ部を裏面側に突出させ、このネジ部を拘束部材26の穴26aに挿通してナットを締結する。そして拘束部材26の片を定規金物25の案内片25aに係合させてナットを締め付けることで、増設外壁パネル28を案内片25aに当接させて面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容することが可能である。
次に、増設部構造Bの構成について図3により説明する。増設部構造Bは、垂れ壁を構成する既存外壁パネルの下端面に、増設外壁パネルを連続させて取り付けるような構造に利用されるものであり、例えば増築部10に於ける増設ライン11a、11bの上部構造となるものである。
例えば図1に示すように、屋根2がベランダ1の居室に沿った方向の全幅にわたって構成されたものではなく、ベランダ1の既存床がL字型に暴露されるような屋根を構成した場合、前述した増設部構造Aの上部構造として、或いは独立した増設部構造として利用することが可能である。
図に示すように、屋根2を支持する屋根梁30の下フランジ30aにはモジュールに対応する位置毎ににボルト穴30bが形成されている。また屋根梁30の下フランジ30bには上部に配置された既存外壁パネルを支持する支持部材30cが取り付けられている。
屋根梁30の下方には天井下地材を下地としてビス等で天井材が貼着されており、この天井材は一般に外装に適した薄肉の不燃板等で構成されている。増築部10はロッジア3から部屋として機能を変更するため、ロッジアの天井材は全て撤去し、内装材に適したものに変更するのが一般的である。従って、増築部10に対応する天井材は撤去され、該増築部10に配置されている屋根梁30は露出しているものとする。
増設部構造Bに於いて、取付部材31は、屋根梁30の下フランジ30aに起立して取り付けられる片持ち部材として構成されており、上端に配置された下フランジ30aに対する固定片31aと、固定片31aから略直角に屈折して垂下形成され定規金物33を取り付ける取付片31bと、からなるL字型に形成されたピース状の部材と、取付片31bと定規金物33を接続する接続片31cと、によって構成されている。
増設部構造Bの増築部10に於ける角部に対応する部分では、屋根梁30が交叉する部位に繋ぎ金物34が配置されており、該繋ぎ金物34の下端面に角部用取付部材32が配置されている。この角部用取付部材32は、上端面に繋ぎ金物34の下面に取り付けられる固定片32aと、固定片32aから略直角に屈折して垂下形成された取付片32bと、を有する柱状の部材と、取付片32bと定規金物33を接続する接続片と、によって構成されている。前記接続片は、接続片31cと同一の部材として構成されている。
取付部材31、32に於ける取付片31b、32bの長さは、既存外壁パネルの下端部よりも下方となるような寸法を有している。即ち、屋根梁30に取り付けた支持部材30cの長さよりも充分に大きい寸法を有している。
定規金物33は、前端面が増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への摺動を案内する案内片33aを有する長尺状の部材として構成されている。定規金物33は、複数の取付部材31、32に掛け渡されて配置され、接続片31cを利用して取り付けられている。
定規金物33と共に増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容する移動制限部材となる拘束部材35は、図4に示すように、フラットバーを案内片33aの厚さに対応させてZ字型に屈折して構成され、一方の片に増設外壁パネルを連結するためのボルト穴35aが形成されている。
次に、上記増設部構造Bを構成する手順について図4により説明する。尚、図4は図3に示す増築部10の角部の構造ではなく、直線部の構造を示している。このため、定規金物33は複数の取付部材31によって屋根梁30に取り付けられているが、図3の構造と比較して特別な違いはない。
先ず、図4(c)に示すように、定規金物33に二つの取付部材31を取り付けておき、同図(d)に示すように、これらの取付部材31を屋根梁30の下フランジ31に設けたボルト穴31bに取り付ける。このとき、定規金物33は、屋根梁30に取り付けられている既存外壁パネル27の下端面よりも下方に突出して配置される。
同図(e)に示すように、増設外壁パネル28の上端面が既存外壁パネル27の下端面と連続して配置されたとき、定規金物33の案内片33aが増設外壁パネル28の裏面と当接する。そして、増設外壁パネル28に設けた棒鋼29に図示しないOボルトのリング部を係合させてネジ部を裏面側に突出させ、このネジ部を拘束部材35の穴35aに挿通してナットを締結し、該拘束部材35の片を定規金物33の案内片33aに係合させてナットを締め付けることで、増設外壁パネル28を案内片33aに当接させて面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容することが可能である。
次に増設部構造の実施例について図を用いて説明する。図5は下端部を床を支持する梁に取り付けると共に上端部を屋根を支持する梁に両端支持柱状に取り付けた取付部材と定規金物とによって構成した増設部構造とを説明する図である。図6は図5に示す増設部構造を構成する手順を説明する図である。尚、図に於いて、前述の第1実施例と同一の部分或いは同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図5には、両端支持柱状の取付部材によって、既存外壁パネルの上端部に連続させて増設外壁パネルを配置する際の増設部構造C(請求項3に対応する)と既存外壁パネルの下端部に連続させて増設外壁パネルを配置する際の増設部構造D(請求項5に対応する)を一体化させた構造が示されている。
床梁20の上フランジ20a及び屋根梁30の下フランジ30aには、取付部材41を構成し、固定片41aと取付片41bからなるL字状のピース部材41dが配置されている。このピース部材41dは前述した増設部構造Bに於ける屋根梁30の下フランジ30aに取り付けたピース状の部材と同一の部材として構成されている。
また、床梁20の交叉部には屋根梁30の交叉部と同一の繋ぎ金物34が配置されており、この繋ぎ部材34にも、取付部材41を構成し、固定片42aと取付片42bからなるピース部材42dが配置されている。このピース部材42dは前述した増設部構造Bに於ける屋根梁30の交叉部に配置された繋ぎ部材34に取り付けたピース状の部材と同一の部材として構成されている。
各ピース部材41d、42dは夫々床梁20、屋根梁30の対向する位置に配置され、夫々上フランジ20a、下フランジ30aに取り付けられている。そして上下のピース部材41d、42dを結んで接続片41cが配置されると共に両端部が対応するピース部材41d、42dに取り付けられることで、夫々の取付部材41は両端支持部材として構成される。
複数の取付部材41に定規金物44、45が掛け渡され、取付金物41を構成する接続片41cに取り付けられている。定規金物44はパラペット4を構成する既存外壁パネル27の上端面と対向して配置されて増設外壁パネル28の下端部を支持するものであり、定規金物45は垂れ壁6を構成する既存外壁パネル27の下端面と対向して配置されて増設外壁パネル28の上端部分を支持するものである。
定規金物44は、増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への移動を許容する案内片44aと、増設外壁パネルの下端面を載置する載置片44bと、を有する長尺状の部材として構成されており、取付部材41を構成する接続片41cの側面であって、パラペット4を構成する既存外壁パネル27の上端面の高さに対応した位置に取り付けられている。
上記の如く構成された取付部材41と定規金物44では、パラペット4を構成する既存外壁パネル27の上端面に縦方向に増設外壁パネルを連続させた増設部構造Cを構成することが可能である。
定規金物45は、増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への移動を許容する案内片45aを有する長尺状の部材として構成されており、取付部材41を構成する接続片41cの側面であって、垂れ壁6を構成する既存外壁パネル27の下端面の高さに対応した位置に取り付けられている。
上記の如く構成された取付部材41と定規金物45では、垂れ壁6を構成する既存外壁パネル27の下端面に縦方向に増設外壁パネルを連続させた増設部構造Dを構成することが可能である。
定規金物44、45と共に増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容する移動規制部材となる拘束部材46は、各定規金物44、45の案内片44a、45aの厚さに対応して屈折したZ字状に形成されている。
尚、床梁20の上フランジ20a、屋根梁30の下フランジ30aには、夫々パラペット4を構成する既存外壁パネル、垂れ壁6を構成する既存外壁パネルを支持するための金物(既存外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への移動を案内する案内片と既存外壁パネルを載置する載置片を有する金物)が取り付けられている。
次に増設部構造C、Dを構成する手順について図6により説明する。先ず、同図(a)に示すように、パラペット4を構成する既存外壁パネル27の上端部分に構成されている笠木27a、垂れ壁6を構成する既存外壁パネル27の下端部分に構成されている笠木27a、パラペット4と並行して設置されている手摺5の一部を撤去し、床パネル8に於けるモジュールに対応する位置に穴を形成して上フランジ20aに形成されたボルト穴20bを露出させる。同様に天井を撤去して屋根梁30の下フランジ30aに形成されたボルト穴30bを露出させる(同図(b))。
次に、同図(c)に示すように、複数の取付部材41に掛け渡して定規金物44、45を取り付け、更に、同図(d)に示すように、複数の取付部材41を夫々、下端部を床梁20に、上端部を屋根梁30に取り付ける。このとき、定規金物44の載置片44bはパラペット4を構成する既存外壁パネル27の上端面の上部に位置し、定規金物45は垂れ壁6を構成する既存外壁パネル27の下端面よりも下方に位置する。
次に、同図(e)に示すように、定規金物44の載置片44bと垂れ壁6を構成する既存外壁パネル27の下端面までの寸法を持った増設外壁パネル28を、定規金物44、45の間に対向させ、同図(f)に示すように、下端面を載置片44bに載置し、増設外壁パネル28の上下に設けた棒鋼29に図示しないOボルトのリング部を係合させてネジ部を裏面側に突出させ、このネジ部を拘束部材46の穴46aに挿通してナットを締結し、該拘束部材46の片を定規金物44の案内片44a、及び定規金物45の案内片44aに係合させてナットを締め付けることで、増設外壁パネル28を各案内片44a、45aに当接させて面外方向への移動を規制し、且つ面内方向への移動を許容することが可能である。
本発明の増設部構造は、ロッジア3や下屋のみならず、ベランダ1に於ける屋根2の構成されていない部位に増築するような場合にも利用することが可能であり、鉄骨造建物のリフォームの際に有効に利用することが可能である。
部屋を増築するロッジアを説明す斜視図である。 ロッジアに対する増築部分の配置図と床梁伏図、床パネル伏図、屋根梁伏図である。 床を支持する梁に片持ち状に取り付けた取付部材と定規金物とによって構成した増設外壁パネルの下端部構造と、屋根を支持する梁に片持ち状に取り付けた取付部材と定規金物とによって構成した増設外壁パネルの上端部構造とを説明する図である。 図3に示す増設部構造を構成する手順を説明する図である。 下端部を床を支持する梁に取り付けると共に上端部を屋根を支持する梁に両端支持柱状に取り付けた取付部材と定規金物とによって構成した増設部構造とを説明する図である。 図5に示す増設部構造を構成する手順を説明する図である。
符号の説明
A〜D 増設部構造
1 ベランダ
2 屋根
3 ロッジア
4 パラペット
5 手摺
6 垂れ壁
7a、7b 梁
8 床パネル
9 梁
10 増築部
11(11a〜11c) 増設ライン
12 穴
20 床梁
20a 上フランジ
20b ボルト穴
21 取付部材
21a 固定片
21b 取付片
21c 接続片
22 定規金物
22a 案内片
22b 載置片
22c ボルト穴
22d 補強片
23 拘束部材
23a 規制片
23b 固定片
25 定規金物
25a 案内片
25b 載置片
25c 取付片
26 拘束部材
26a ボルト穴
27 既存外壁パネル
28 増設外壁パネル
29 棒鋼
30 屋根梁
30a 下フランジ
30b ボルト穴
30c 支持部材
31、32 取付部材
31a、32a 固定片
31b、32b 取付片
31c 接続片
33 定規金物
33a 案内片
34 繋ぎ金物
35 拘束部材
35a ボルト穴
41 取付部材
41a、42a 固定片
41b、42b 取付片
41c 接続片
41d、42d ピース部材
44、45 定規金物
44a、45a 案内片
44b 載置片

Claims (5)

  1. 所定のモジュール寸法を有し、予めフランジのモジュールに対応した位置にボルト穴が形成されたH形鋼からなる梁と外壁パネルとで構成された鉄骨造建物の増築工事に於いて既存の梁を利用して外壁を増設する増設部構造であって、
    外壁の増設ラインに沿って位置する梁のフランジに形成されたボルト穴を利用して取り付けた複数の取付部材と、
    外壁の増設ラインに沿って配置される増設外壁パネルの面外方向への移動を規制し且つ面内方向への摺動を案内する案内片を有し、前記複数の取付部材に於ける既存床又は既存外壁パネルから突出した部位に取り付けられた定規金物と、
    前記定規金物に移動制限部材によって面外方向への移動が制限されて取り付けられた外壁パネルと、
    からなることを特徴とする増設部構造。
  2. 増設部構造が既存床面の上部に配置される増設外壁パネルの下部構造であり、前記取付部材が床パネルを支持する梁の上フランジに取り付けられた片持ち部材として構成され、且つ前記定規金物が案内片に加えて増設外壁パネルを載置する載置片を有し、且つ該載置片が既存の床面よりも高い位置に配置されて前記片持ち部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載した増設部構造。
  3. 増設部構造が梁から起立した既存外壁パネルの上端面の上部に配置される増設外壁パネルの下部構造であり、前記取付部材が下端側が下階の既存外壁パネルを支持する梁の上フランジに取り付けられると共に上端が上方に配置された上部梁の下フランジに取り付けられた両端支持部材として構成され、且つ前記定規金物が案内片に加えて増設外壁パネルを載置する載置片を有し、且つ該載置片が増設外壁パネルの天端面に沿って配置されて前記両端支持部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載した増設部構造。
  4. 増設部構造が上部梁から垂下された既存外壁パネルの下端面の下部に配置される増設外壁パネルの上部構造であり、前記取付部材が上端側が垂下支持された既存外壁パネルを支持する上部梁の下フランジに取り付けられて垂下する片持ち部材として構成され、且つ前記定規金物の案内片が前記上部梁から垂下された既存外壁パネルの屋内側の面と略平行に且つ既存外壁パネルの下端面よりも下側に配置されて前記上部梁から垂下された片持ち部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載した増設部構造。
  5. 増設部構造が上部梁から垂下された既存外壁パネルの下端面の下部に配置される増設外壁パネルの上部構造であり、前記取付部材が上端側が垂下支持された既存外壁パネルを支持する上部梁の下フランジに取り付けられると共に下端側が下階の床面を支持する梁に取り付けられる両端支持部材として構成され、且つ前記定規金物の案内片が前記上部梁から垂下された既存外壁パネルの屋内側の面と略平行に且つ既存外壁パネルの下端面よりも下側に配置されて前記両端支持部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載した増設部構造。
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