JP4590329B2 - 多点点火式内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼室の周囲で機関本体に複数の点火用電極が配設される多点点火式内燃機関に関する。
希薄混合気を燃焼室に供給することで燃費および排気性状の改善を図る際に、希薄混合気であるにもかかわらず良好な燃焼を得るために、燃焼室の周方向に間隔をあけて複数の点火用電極が配設されるようにした多点点火式内燃機関が、たとえば特許文献1で知られている。
特開昭57−148020号公報
本発明は、点火用電極の点火性能が向上するようにした多点点火式内燃機関を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、燃焼室の周囲で機関本体に複数の点火用電極が配設される多点点火式内燃機関において、接地用電極として機能すべく導電性材料により形成される点火プラグ保持シートが、その点火プラグ保持シートの内周で前記燃焼室の周壁の一部を形成するようにして前記機関本体に設けられ、前記プラグ保持シートには、前記点火用電極を有する点火プラグが絶縁体を介して保持され、前記プラグ保持シートは、前記絶縁体の先端を前記燃焼室の周壁から外方に後退させて前記機関本体に配設されることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の前記特徴に加えて、複数の前記点火用電極が、混合気のスワール流が形成される前記燃焼室の周方向に間隔をあけて配設され、前記スワール流の流通方向に沿う前記各点火用電極の上流側で前記燃焼室の周壁には、前記各点火用電極側に向かう傾斜面がそれぞれ形成されることを特徴とする。
また請求項記載の発明は、請求項1記載の発明の前記特徴に加えて、複数の前記点火用電極が、混合気のスワール流が形成される前記燃焼室の周方向に間隔をあけて配設され、前記燃焼室に臨む点火用電極の先端部が、前記スワール流の下流側に向かうように折り曲げられることを特徴とする。
本発明によれば、プラグ保持シートを接地用電極として用いることにより、点火プラグに接地用電極を設けることが不要となり、しかも絶縁体が燃焼室内で濡れることを防止して、絶縁抵抗の変化を防止することにより点火性能の安定化を図ることができる。
また請求項記載の発明によれば、燃焼室内にスワール流が形成されるので、点火用電極の上流側で燃焼室の周壁に形成される傾斜面により、点火用電極の周囲を混合気が効果的に流通することになり、点火性能の向上を図ることができる。
また請求項記載の発明によれば、スワール流の下流側に向かうように先端部が折り曲げられた点火用電極によって効果的な火花点火を得ることができ、簡単な構造で点火性能の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は内燃機関の縦断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3矢示部拡大図、図4はプラグ保持シートを外した状態でのシリンダブロックの平面図、図5はプラグ保持シートを外した状態でのシリンダヘッドの底面図、図6は図2の6矢示部拡大図、図7は自然な状態でのガス遮断用ガスケットの正面図、図8は図7の8−8線断面図である。
先ず図1において、この内燃機関は、たとえば自動二輪車等の車両に搭載される多点点火式の単気筒のものであり、その機関本体11は、ピストン17を摺動自在に嵌合せしめるシリンダボア18を有するシリンダブロック12と、前記ピストン17の頂部との間に燃焼室19を形成してシリンダブロック12に結合されるシリンダヘッド13と、前記ピストン17にコネクティングロッド20を介して連結されるクランクシャフト21を回転自在に支承してシリンダブロック12に結合されるクランクケース14とから成る。
シリンダブロック12およびシリンダヘッド13は、相互間に液体ガスケット22を介在させて直接かつ分離可能に結合される。またクランクケース14は、一対のケース半体15,16が、前記シリンダボア18の軸線を含む平面を合わせ面として相互に結合されることで構成される。
前記クランクケース14を構成する一対のケース半体15,16の一方15から突出したクランクシャフト21の一端部には、発電機23のロータ24が固定されており、該発電機23を覆うようにして前記一方のケース半体15に結合される第1カバー26に発電機23のステータ25が固定される。
シリンダヘッド13には、動弁装置28の一部を構成するカムシャフト29がクランクシャフト21と平行な軸線を有して回転自在に支承されており、クランクシャフト21からの回転動力が調時伝動機構30を介して前記カムシャフト29に1/2の減速比で伝達される。而して調時伝動機構30は、前記発電機23および前記一方のケース半体15との間でクランクシャフト21に固定される駆動スプロケット31と、前記カムシャフト29の一端部に固定される被動スプロケット32と、駆動および被動スプロケット31,32に巻きかけられる無端状のタイミングチェーン33とで構成され、前記一方のケース半体15、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13にわたっては、前記タイミングチェーン33を走行させるためのチェーン通路34が設けられる。
内燃機関の出力すなわちクランクシャフト21の回転動力は、発進クラッチ35、ダンパゴム36、変速クラッチ37および変速機38を介して駆動輪たとえば後輪に伝達される。
変速機38は、前記クランクシャフト21と平行な軸線を有してクランクケース14で回転自在に支承されるメインシャフト40およびカウンタシャフト41と、選択的な確立を可能としてメインシャフト40およびカウンタシャフト41間に設けられる複数段のギヤ列42とを備える。
クランクケース14を構成する一対のケース半体15,16の他方16から突出したクランクシャフト21の他端部は発進クラッチ35を介して駆動ギヤ43に連結されており、該駆動ギヤ43に噛合する被動ギヤ44が、前記他方のケース半体16から突出したメインシャフト40の端部に相対回転自在に支承され、この被動ギヤ44は、前記ダンパゴム36を介して変速クラッチ37のクラッチアウタ45に連結される。
前記変速クラッチ37は、ライダーの操作に応じたレリーズカム機構47の作用により、メインシャフト40に結合されるクラッチインナ46および前記クラッチアウタ45間を断・接する多板クラッチであり、該変速クラッチ37を遮断した状態で前記ギヤ列42の選択的な確立が可能となる。前記発進クラッチ35および変速クラッチ37は、前記他方のケース半体16に結合される第2カバー48で覆われる。
前記一方のケース半体15から突出したカウンタシャフト41の端部には、チェーン50が巻きかけられる駆動スプロケット49が固定されており、この駆動スプロケット49からチェーン50を介して後輪に動力が伝達される。
図2において、シリンダヘッド13には、図示しない吸気弁で開閉される吸気弁口51が燃焼室19の天井面に開口するようにして設けられるとともに該吸気弁口51に通じ得る吸気ポート52がシリンダヘッド13の一側壁に開口するようにして設けられ、図示しない排気弁で開閉される排気弁口53が燃焼室19の天井面に開口するようにして設けられるとともに該排気弁口53に通じ得る排気ポート54がシリンダヘッド13の他側壁に開口するようにして設けられる。
しかも前記吸気弁口51の中心CIは、シリンダボア18の軸線に直交する平面への投影図上で、吸気ポート52から吸気弁口51に至る吸気の流れ方向56に直交して燃焼室19の中心Cを通る直線と平行な方向で、前記燃焼室19の中心Cからオフセット量δだけオフセットした位置に配置される。これにより燃焼室19内では矢印55で示す流通方向に流れるスワール流が形成されることになる。
図3を併せて参照して、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13間には、前記燃焼室19を囲繞して無端状に連なるプラグ保持シート58が配置されるものであり、該プラグ保持シート58には、燃焼室19の周方向に間隔をあけて配置される複数個たとえば6個の点火プラグ59…が、それらの点火プラグ59…がそれぞれ備える点火用電極60…を燃焼室19に臨ませるようにしつつ絶縁体61…を介してそれぞれ保持される。
プラグ保持シート58は、その内周側の部分を占めるリング状のシート主部58aと、該シート主部58aの周方向に間隔をあけた複数箇所たとえば6箇所から半径方向外方に突出する筒部58b…とが一体に設けられて成るものであり、導電性材料によって形成される。ところで、各点火プラグ59…は、吸気弁口51および排気弁口53の近傍に配置されるものであり、前記各筒部58b…は、前記点火プラグ59…を配置すべき箇所に対応してシート主部58aに一体に連設される。
シリンダブロック12およびシリンダヘッド13の結合面の少なくとも一方、この実施例ではシリンダブロック12およびシリンダヘッド13の結合面の両方に、前記プラグ保持シート58を位置決め収容する収容凹部65,66が設けられるものであり、プラグ保持シート58の略半分ずつが両収容凹部65,66にそれぞれ収容される。
しかも各筒部58b…は、横断面形状を正方形状として外周を有して角筒状に形成されるものであり、前記シート主部58aの外周との間に段差をなすようにしてシート主部58aよりも厚みが大となるように形成されている。
図4において、シリンダブロック12のシリンダヘッド13への結合面に設けられる収容凹部65は、前記プラグ保持シート58におけるシート主部58aの厚み方向略半部を収容するようにしてシリンダボア18側に開口するリング部65aと、前記プラグ保持シート58における各筒部58b…の一部の厚み方向略半部を収容するようにして前記リング部65aから半径方向外方に延出される溝部65b〜65gとから成る。
図5において、シリンダヘッド13のシリンダブロック12への結合面に設けられる収容凹部66は、前記プラグ保持シート58におけるシート主部58aの厚み方向略半部を収容するようにして燃焼室19側に開口するリング部66aと、前記プラグ保持シート58における各筒部58b…の一部の厚み方向略半部を収容するようにして前記リング部66aから半径方向外方に延出される溝部66b〜66gとから成る。
而してシリンダブロック12の収容凹部65およびシリンダヘッド13の収容凹部66にプラグ保持シート58を位置決め収容した状態で、該プラグ保持シート58における各筒部58b…の残部はシリンダブロック12およびシリンダヘッド13から外側方に突出することになる。
再び図3において、絶縁体61は、点火プラグ58の点火用電極60を除く部分を覆うようにして円筒状に形成されており、前記プラグ保持シート58には、各筒部58b…からシート主部58aの内周にわたって半径方向に延びる挿通孔62…が前記絶縁体61…を挿通させるようにして設けられる。
而して挿通孔62は、筒部58b側の大径孔部62aと、シート主部58a側の小径孔部62bとが段差をなして同軸に連なって成るものであり、各筒部58b…の外端には、プラグ保持シート58に対する絶縁体61の軸方向位置を定める位置規制部として機能すべく外方に臨む環状段部63を大径孔部62aの外端との間に形成するかしめ筒部58c…が同軸にかつ一体に連設される。
一方、絶縁体61は、前記小径孔部62bに挿通される小径挿通部61aと、大径孔部62aに挿通される大径挿通部61bと、前記環状段部63に当接するようにして大径挿通部61bの外端から半径方向外方に張り出す環状の係合突部61cと、筒部58bの外端から外方に突出するようにして係合突部61cよりも小径に形成されるとともに係合突部61cから外方に延びる突出筒部61dとを一体に有する。
而して絶縁体61は、その係合突部61cを環状段部63に当接させた状態でかしめ筒部58cを係合突部61cに係合させるようにかしめることでプラグ保持シート58に固定され、それにより点火プラグ59が絶縁体61を介してプラグ保持シート58に保持されることになる。
前記プラグ保持シート58の内周すなわちシート主部58aの内周は、燃焼室19の周壁の一部を形成するようにしてシリンダボア18の内周に面一に連なるように形成されるものであり、このシート主部58aの内周には、図6で示すように、各点火プラグ59…の点火用電極60…を臨ませる凹部64…が設けられる。而して点火プラグ59…を覆う絶縁体61…は、その先端すなわち小径挿通部61aの先端を燃焼室19の周壁すなわち前記シート主部58aの内周から外方に後退させるものの前記凹部64…に突出させるようにしてプラグ保持筒58の挿通孔62…に挿通、固定される。
しかもプラグ保持シート58は接地用電極として機能すべく導電性材料によって形成されており、燃焼室19内に臨んで凹部64…内に配置される点火用電極60…の先端部60a…は、燃焼室19の周方向に沿って折り曲げられるものであり、この実施例では、前記スワール流の流通方向55に沿う下流側に向かうように折り曲げられ、点火用電極60…の先端部60a…と、点火用電極60…よりも前記流通方向55に沿う下流側の凹部64…の開口縁との間に電極ギャップ67…が形成される。
また前記凹部64…の開口縁の少なくとも一部に面取り加工を施すことで傾斜面64a…が形成されるものであり、この傾斜面64a…は、スワール流の流通方向55に沿う各点火用電極60…の上流側で前記凹部64…の開口縁に形成されており、傾斜面64a…は、各点火用電極60…側に向かうように傾斜している。
また前記プラグ保持シート58における内周側部分であるシート主部58aと、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13との間には、燃焼室19からの燃焼ガスの圧力を遮断するガス遮断用ガスケット68,68がそれぞれ介装される。
図7および図8において、ガス遮断用ガスケット68は、前記シート主部58aに対応してリング状に形成されるガスケット主部68aと、シリンダブロック12の収容凹部65における溝部65b〜65gまたはシリンダヘッド13の収容凹部66における溝部66b〜66gに一部を嵌合するようにして前記ガスケット主部68aの外周から一体に突出する6個の突部68b…を有して金属により形成されるものであり、外力が作用しない自然な状態では前記ガスケット主部68aには無端状に連なる山部68cが形成されている。
而してガス遮断用ガスケット68が、シート主部58aと、シリンダブロック12またはシリンダヘッド13間に介装されるときには、前記山部68cが潰れるように撓むことで弾発力を発揮することになる。すなわち、液体ガスケット22を介して直接結合されるシリンダブロック12およびシリンダヘッド13間でプラグ保持シート58は、ガス遮断用ガスケット68,68によってフローティング支持されることになる。
前記プラグ保持シート58で保持された点火プラグ59…の外端にはプラグキャップ69…がそれぞれ装着されており、それらのプラグキャップから延びるハイテンションコード(図示せず)は個別の点火ユニットに接続される。
ところで燃焼室19内の各部位での燃焼速度は、温度、圧力および気流速度等によって異なるものであり、プラグ保持シート58で保持された点火プラグ59…による点火時期は、それらの点火プラグ59…が配設されている部位に応じて最適な点火時期となるように独立して制御されればよく、たとえば、吸気弁口51に最も近い点火プラグ59を先にスパークさせた後に、排気弁口53に最も近い点火プラグ59をスパークさせ、その間、他の点火プラグ59…を適宜スパークさせるようにして燃焼時間を合わせるようにすれば、熱効率が高くなり、燃焼時間を最小として最大圧力を高め、定容サイクルとしての効率が向上することになる。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、複数の点火プラグ59…が絶縁体61…を介してプラグ保持シート58に保持され、該プラグ保持シート58を位置決め収容する収容凹部65,66が、液体ガスケット22を介して相互に結合されるシリンダブロック12およびシリンダヘッド13の結合面の少なくとも一方、この実施例ではシリンダブロック12およびシリンダヘッド13の結合面の両方に設けられている。
したがってシリンダブロック12およびシリンダヘッド13の結合による締めつけ力がプラグ保持シート58に直接作用することはなく、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13の結合強度を高めつつプラグ保持シート58を薄く形成することが可能であり、内燃機関の小型化に寄与することができる。
またプラグ保持シート58の内周側部分であるシート主部58aが略リング状に形成され、該シート主部58aの両面と、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13との間に、燃焼室19からの燃焼ガスの圧力を遮断するガス遮断用ガスケット68…がそれぞれ介装されるので、ガス遮断用ガスケット68の形状を単純化することが可能であり、単純な形状であることによってガス遮断用ガスケット68…によるシール性を高めることができる。
しかもガス遮断用ガスケット68…は、シート主部58aと、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13間に介装されるときに一部を撓ませて弾発力を発揮するものであり、液体ガスケット22を介して直接結合されるシリンダブロック12およびシリンダヘッド13間でプラグ保持シート58はガス遮断用ガスケット68…によってフローティング支持されている。したがって爆発燃焼によってシリンダボア12およびシリンダヘッド13間に歪みが生じても、その歪みによる影響をプラグ保持シート58が受けることはない。而してプラグ保持シート58に保持されている絶縁体61…は歪みに弱いものであるが、歪みの影響を受けないことで破損することはなく、優れた耐久信頼性が得られることになる。
またプラグ保持シート58は接地用電極として機能すべく導電性材料によって形成されており、点火用電極60…の先端部60a…が、燃焼室19の周方向に沿って折り曲げられるので、プラグ保持シート58を接地用電極として用いることにより、点火プラグ59…に接地用電極を設けることが不要となり、先端部が折り曲げられた点火用電極60…およびプラグ保持シート58間での効果的な火花点火を得ることができ、簡単な構造で点火性能の向上を図ることができる。
またプラグ保持シート58の内周に、点火用電極60…を臨ませる凹部64…が設けられ、該凹部64…の開口縁の少なくとも一部に傾斜面64a…が形成されるので、点火用電極60…の周囲に混合気を効果的に流通させることで、点火性能の向上を図ることができる。しかも燃焼室19内には混合気のスワール流が形成されるものであり、スワール流の流通方向55に沿う各点火用電極60…の上流側で前記凹部64…の開口縁に傾斜面64a…が形成されているので、傾斜面64a…によって凹部64…内に混合気を効果的に導き、点火用電極60…の周囲を混合気が効果的に流通することになり、点火性能のより一層の向上を図ることができる。
またプラグ保持シート58が、絶縁体61…の先端を燃焼室19の周壁すなわちプラグ保持シート58の内周から外方に後退させてシリンダブロック12およびシリンダヘッド13間に収容、保持されるので、絶縁体61…が燃焼室19内で濡れることを防止して、絶縁抵抗の変化を防止することができ、それにより点火性能の安定化を図ることができる。
さらに点火プラグ59…の点火用電極60…を除く部分を覆う円筒状の絶縁体61…を挿通せしめる挿通孔62…が、プラグ保持シート58に対する絶縁体61…の軸方向位置を定める位置規制部である環状段部63を有してプラグ保持シート58に設けられており、挿通孔62…に絶縁体61…を挿通したときに、該絶縁体61…ならびに絶縁体61…で覆われる点火プラグ59…の軸方向位置が環状段部63で定まることになり、熱価の違いに応じて環状段部63および絶縁体61…係合突部61c間に、厚さの異なるスペーサを挟むことにより、プラグ保持シート58の内周からの絶縁体61…および点火用電極60…の突出量を容易に変化させることができる。
図9は本発明の第2実施例を示すものであり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみで、詳細な説明は省略する。
この内燃機関は、たとえば自動二輪車等の車両に搭載される多点点火式の単気筒の内燃機関であり、その機関本体71は、ピストン76を摺動自在に嵌合せしめるシリンダボア77を有するシリンダブロック72と、前記ピストン76の頂部との間に燃焼室78を形成してシリンダブロック72に結合されるシリンダヘッド73と、前記ピストン75に連結されるクランクシャフト79を回転自在に支承してシリンダブロック72に結合されるクランクケース74と、シリンダヘッド73に結合されるヘッドカバー75とを備え、シリンダブロック72およびシリンダヘッド73は、相互間に液体ガスケット(図示せず)を介在させて直接かつ分離可能に結合される。
シリンダヘッド73には、吸気弁80で開閉される吸気弁口81が燃焼室78の天井面に開口するようにして設けられるとともに該吸気弁口81に通じ得る吸気ポート82がシリンダヘッド73の一側壁に開口するようにして設けられ、排気弁83で開閉される排気弁口84が燃焼室78の天井面に開口するようにして設けられるとともに該排気弁口84に通じ得る排気ポート85がシリンダヘッド73の他側壁に開口するようにして設けられる。
前記吸気ポート82は、第1実施例と同様に、燃焼室78内にスワール流を形成するようにしてシリンダヘッド73に設けられており、この吸気ポート82には、吸気系の一部を構成する吸気管86が接続され、該吸気管86には燃料噴射弁87が付設される。また前記排気ポート85には図示しない排気系が接続される。しかもピストン76の頂部には、吸気弁口81に対応した吸気側リセス88と、排気弁口84に対応した排気側リセス89とが設けられる。
シリンダヘッド73およびヘッドカバー74間には、前記吸気弁80および前記排気弁83を開閉駆動する動弁装置90が収容されており、この動弁装置90は、吸気弁80および排気弁83を開閉駆動する動弁装置90が収容されており、この動弁装置90は、前記吸気弁80および前記排気弁83のリフト量および開閉タイミングを変化させることを可能として構成され、そのような動弁装置90による吸気弁80および排気弁83の開閉駆動により燃焼室78内に排ガスの一部を残留せしめるようにした所謂内部EGR燃焼が可能となり、このような内部EGR燃焼では、吸気弁口81から燃焼室78内に流入した混合気が残留排ガスの後に続くようなスワール流が燃焼室78内で生じることになる。
またピストン76に連結されたコネクティングロッド91は、ピストン76のストロークを変化させることで圧縮比を変化させるようにした圧縮比可変機構92を介してクランクシャフト79に連結されるものであり、圧縮比可変機構92によって高圧縮比としたときには、燃焼室78内での混合気の燃焼は主としてピストン76の頂部に設けられた吸気側リセス88および排気側リセス89内で燃焼することになる。
ところで、シリンダブロック72およびシリンダヘッド73間には、前記燃焼室78の周壁の一部を内周で形成するプラグ保持シート58が、第1実施例と同様にして、シリンダブロック72側の収容凹部93およびシリンダヘッド73側の収容凹部94に略半分づつを収容するようにして配置され、このプラグ保持シート58には、第1実施例と同様に、燃焼室78の周方向に間隔をあけて配置される複数個たとえば6個の点火プラグ59…がそれらの点火プラグ59…がそれぞれ備える点火用電極60…を燃焼室78に臨ませるようにしつつ絶縁体61…を介してそれぞれ保持される。
またプラグ保持シート58における内周側部分と、シリンダブロック72およびシリンダヘッド73との間には、燃焼室78からの燃焼ガスの圧力を遮断するガス遮断用ガスケット95,95がそれぞれ介装されるものであり、それらのガスケット95…は、シリンダブロック72およびシリンダヘッド73の結合方向で弾発力を発揮すべく略C字形の横断面形状を有するように形成され、プラグ保持シート58は、シリンダブロック72およびシリンダヘッド73間でガス遮断用ガスケット95…によりフローティング支持されることになる。
この第2実施例によっても上記第1実施例と同様の効果を奏することができる。しかも内部EGR燃焼によって混合気が残留排ガスの後に続くようなスワール流が燃焼室78内で生じたときに、プラグ保持シート58で保持されて燃焼室78の周壁部分に配置される複数の点火プラグ59…の点火用電極60…により、通常では点火しないようなEGR率の高い混合気状態にある低負荷域でも確実な点火が可能となるので、燃費の低減に寄与することができる。
また燃焼室78の周壁近傍に複数の点火用電極60…が配置されることにより、通常ではノッキングが始まるエンドガス側(燃焼室78の周壁側)から点火することになり、高圧縮比でもノッキングし難くなり、最高圧縮比をより高く設定することができるので、熱効率が向上する。しかも各点火用電極60…は、吸気弁口81および排気弁口84の近傍すなわちピストン76の頂部の吸気側リセス88および排気側リセス89の近傍に配置されるものであり、それらの点火用電極60…の近傍に混合気を確実に存在させて確実に着火させることができ、主として吸気側リセス88および排気側リセス89で燃焼が生じる高圧縮比の運転下でも燃焼効率が低下することはない。
図10は本発明の第3実施例を示すものであり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみで、詳細な説明は省略する。
シリンダブロック12(第1実施例参照)およびシリンダヘッド13(第1実施例参照)間には、導電性材料によって形成されるプラグ保持シート58′が配置されており、このプラグ保持シート58′には、燃焼室19′の周方向に間隔をあけて配置される複数個たとえば6個の点火プラグ59…が、それらの点火プラグ59…の点火用電極60…を燃焼室19′に臨ませるようにしつつ絶縁体61…を介してそれぞれ保持される。
前記プラグ保持シート58′が備えるシート主部58a′の内周は、燃焼室19′の周壁の一部を形成するものであり、該シート主部58a′の内周には、各点火プラグ59…の点火用電極60…を臨ませる凹部64′…が周方向に等間隔をあけて設けられ、各凹部64′…相互間でシート主部58a′の内周は、燃焼室19′内に生じるスワール流の流通方向55に沿う下流側に向かうにつれてシリンダボア18の内周よりも外方位置となるように滑らかに彎曲した彎曲面70…を形成する。
しかも燃焼室19′内に臨んで凹部64′…内に配置される点火用電極60…の先端部60a…は、燃焼室19′内に生じるスワール流の流通方向55に沿う下流側に向かうように折り曲げられ、点火用電極60…の先端部60a…と、点火用電極60…よりも前記流通方向55に沿う下流側の凹部64′…の開口縁との間に電極ギャップ67…が形成される。
この第3実施例によっても、上記第1実施例と同様に、点火用電極60…の周囲に混合気を効果的に流通させることで、点火性能の向上を図ることができる。しかも燃焼室19′内に生じるスワール流および彎曲面70…によって凹部64…内に混合気を効果的に導き、点火用電極60…の周囲を混合気が効果的に流通することになり、点火性能のより一層の向上を図ることができる。
本発明のさらに他の実施例として、内部EGR燃焼に代えて、吸気系の排ガスの一部を還流するようにした内燃機関にも本発明を有効に適用することが可能であり、排ガスが燃焼室の周壁近傍に集まることで燃焼し難くなるのを本発明の点火プラグ取付け構造で防止することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
第1実施例の内燃機関の縦断面図である。 図1の2−2線断面図である。 図1の3矢示部拡大図である。 プラグ保持シートを外した状態でのシリンダブロックの平面図である。 プラグ保持シートを外した状態でのシリンダヘッドの底面図である。 図2の6矢示部拡大図である。 自然な状態でのガス遮断用ガスケットの正面図である。 図7の8−8線断面図である。 第2実施例の内燃機関の要部縦断面である。 第3実施例の図6に対応した断面図である。
11,71・・・機関本体
19,19′,78・・・燃焼室
55・・・スワール流の流通方向
58,58′・・・点火プラグ保持シート
59・・・点火プラグ
60・・・点火用電極
60a・・点火用電極の先端部
61・・・絶縁体
64a・・傾斜面

Claims (3)

  1. 燃焼室(19,19′,78)の周囲で機関本体(11,71)に複数の点火用電極(60)が配設される多点点火式内燃機関において、
    接地用電極として機能すべく導電性材料により形成される点火プラグ保持シート(58,58′)が、その点火プラグ保持シート(58,58′)の内周で前記燃焼室(19,19′,78)の周壁の一部を形成するようにして前記機関本体(11,71)に設けられ、
    前記プラグ保持シート(58,58′)には、前記点火用電極(60)を有する点火プラグ(59)が絶縁体(61)を介して保持され、
    前記プラグ保持シート(58,58′)は、前記絶縁体(61)の先端を前記燃焼室(19,19′,78)の周壁から外方に後退させて前記機関本体(11,71)に配設されることを特徴とする多点点火式内燃機関。
  2. 数の前記点火用電極(60)が、混合気のスワール流が形成される前記燃焼室(19,78)の周方向に間隔をあけて配設され、前記スワール流の流通方向(55)に沿う前記各点火用電極(60)の上流側で前記燃焼室(19,78)の周壁には、前記各点火用電極(60)側に向かう傾斜面(64a)がそれぞれ形成されることを特徴とする、請求項1に記載の多点点火式内燃機関。
  3. 数の前記点火用電極(60)が、混合気のスワール流が形成される前記燃焼室(19′,78)の周方向に間隔をあけて配設され、前記燃焼室(19′,78)に臨む点火用電極(60)の先端部(60a)が、前記スワール流の下流側に向かうように折り曲げられることを特徴とする、請求項1又は2に記載の多点点火式内燃機関。
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