JP4590026B2 - ねじの除去方法及び除去器具 - Google Patents

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    • B25B27/18Hand tools, specially adapted for fitting together or separating parts or objects whether or not involving some deformation, not otherwise provided for for assembling objects other than by press fit or detaching same withdrawing broken threaded parts or twist drills

Description

本発明は、破損した或いは嵌め込まれたねじを除去するための器具と方法に関するものである。
従来、破損したねじ或いは締結物体の中に嵌め込まれたねじ(以下、故障ねじとする)を除去するための方法は多数あるが、そのねじの破損状態或いは嵌め込まれた状態によってそれぞれ異なる解決方法がある。特許文献と非特許文献に記載している既存技術の現状を述べる。
従来技術1、ねじの係止め穴が破損しているが、ねじが首から折れていない、即ちねじ頭が残っている場合、ねじ頭をしっかりつかみ、回転してねじを緩める方法とそのための工具(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7参照)。
従来技術2、ねじの係止め穴が破損しているが、ねじ頭が残っている場合、ねじ頭の真ん中にドリルで穴あけ、左ねじを入れて逆時計回しをし、故障ねじを緩める方向へ回して除去する方法(例えば、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11参照)。
従来技術3、ねじの係止め穴が破損しているが、ねじ頭が残っている場合、ねじを緩める回転方向に向かう切刃を持つ工具をねじ頭に差し込み、故障ねじを緩めて除去する方法(例えば、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15参照)。
従来技術4、ねじの係止め穴が破損しているが、ねじ頭が残っている場合、複数の鋭利な突起のある補助具の突起部をねじ頭に突き刺し押圧し、ねじを緩め回して除去する方法(例えば、特許文献16参照)。
従来技術5、ねじの係止め穴が破損しているが、ねじ頭が残っている場合、新しく発明したドライバーを破損した係止め穴にかけて故障ねじを除去する方法(例えば、特許文献17参照)。
従来技術6、ねじが首から折れてしまい、ねじ頭がなくなったが、締結物体からはみ出し且つ利用できる自由端がある場合、その自由端を利用してねじを緩ませる方法と工具がある(例えば、特許文献18参照)。
従来技術7、ねじ頭と自由端のどれもが残っていない、ねじの残りの部分が締結物体の中に嵌まり込んでしまう場合、或はねじが締結物体の外に折損しているが、利用できるようなやや長い自由端がない場合、ねじのどの部分もつかんで回すことができないので、その故障ねじを緩めるトルクを与えるためには、ねじの折れた切断面の中心に中心軸方向に沿って穴をあけ、穴の内壁に左雌ねじタップを用いてタッピングし、左ねじを入れて締めていく。左ねじの締め回す方向がその除去しようとする故障ねじの緩め回す方向と同じであるため、故障ねじはその左ねじが締められていくことに従って、緩められて除去する方法と工具(例えば、特許文献19、参照)。
従来技術8、ねじ頭と自由端のどれもが残っていない、ねじのどの部分もつかんで回すことができない場合、その故障ねじを緩めるトルクを与えるためには、ねじの折れた切断面に中心軸方向と平行して複数の穴をあけ、穴に補助道具を入れたりして、それらの補助道具をつかんでねじを緩めて除去する方法と補助道具(例えば、特許文献20参照)。
従来技術9、ねじ頭と自由端のどれもが残っていない、ねじのどの部分もつかんで回すことができない場合、その故障ねじを緩めるトルクを与えるためには、補助道具の鋭利な突起部を故障ねじの切断面に突き刺して、緩め回す方向へ回転させて除去する方法と補助道具(例えば、特許文献21参照)。
従来技術10、ねじ頭と自由端のどれもが残っていない、ねじのどの部分もつかんで回すことができない場合、その故障ねじを緩めるトルクを与えるためには、ねじの折れた切断面に施した溶接工程によって故障ねじを補助道具と繋げ、その補助道具をつかんで回すことによってねじを緩めて除去する方法(例えば、特許文献22、特許文献23参照)。
従来技術11、高サイクル、微少振幅の振動によって埋め込みボルトの分解を容易にし、ねじを緩めやすくして除去する方法がある(例えば、特許文献24参照)。
従来技術12、ドリル類の刃物で、嵌め込んで折れたねじの切断面の中心に中心軸方向に沿って穴をあけ、その穴を更にねじ谷溝の底のところまで拡径することによってねじの中心軸から谷溝までの芯の部分を取出す。そして残る螺旋帯状のねじの山部分を引き剥がす方法がある(例えば、特許文献25参照)。
従来技術13、故障ねじが嵌まり込んでいる締結物体に突き込んで故障ねじをつかんで取出す方法と工具がある(例えば、特許文献26参照)。
従来技術14、故障ねじを強い力でダイレクトに押出す方法と、すでに商品化した工具(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照)。
非特許文献1は日本製の眼鏡ねじ抜き器である。図13のように、故障ねじの中心が受け台の中心に当たるようにセットして、ハンドルを回してねじを押出す。押出した故障ねじの代わりに、少し大きいサイズの入れ替えねじが必要になる。
非特許文献2はドイツ製の眼鏡ねじ抜き器である。図14のように、故障ねじの中心が受け台の中心に当たるようにセットして、ハンドルを押してねじを押出す。押出した故障ねじの代わりに、少し大きいサイズの入れ替えねじが必要になる。
非特許文献3はイタリア製の眼鏡ねじ抜き器である。図15のように、故障ねじの中心が受け台の中心に当たるようにセットして、パンチ型の取っ手を握って故障ねじを押出す。押出した故障ねじの代りに、少し大きいサイズの入れ替えねじが必要になる。
従来技術1と従来方法5では、係止め穴が破損しているが、ねじ頭がある場合、ねじ頭をつかんでねじを緩ませる方法と、新型ドライバーで破損していた係止め穴にかかるようにして、ねじを緩ませる方法があるが、ねじ頭の形状や寸法などによりつかめないことがある。特に小径ねじの場合、ねじ頭がつかみにくい。つかむことができても寸法的に少ししかつかめないので、ねじが回しにくくなるだけではなく、小さいねじ頭に受ける応力が非常に狭い部分に集中しすぎるため、まだ緩められていないうちにねじ頭が潰れてしまうことが多い。特に、締結物体に渦状の凹みがある場合には、ねじ頭がその凹みに沈んでいるため、従来技術1及びそれに類似する技術ではなおできなくなる。
従来技術2、7、8のように、ドリルで穴をあけたり、左ねじや補助具を入れたりして故障ねじを逆時計回しにして緩めて除去する方法があるが、小径ねじの場合には寸法的な余地がないため、実施することができなくなる。
従来技術6のように、ねじ頭がなくなったが、締結物体からはみ出す自由端が利用できる場合、その自由端を特別設計した補助具と組んでねじを緩ませる方法があるが、小径ねじの場合は自由端が残っていても、小さすぎるので、殆どの場合には従来方法6のような自由端の利用はできなくなる。
従来技術10のように、折れたねじの切断面で施した溶接工程によって故障ねじを補助道具と繋げておいてから、その補助道具をつかんで回すことによってねじを緩めて除去する方法があるが、小径ねじの場合は寸法上、溶接工程の実施を考えられないので、実際には不可能である。
従来技術11のように、高サイクル微小振幅の振動工程によって故障ねじと締結物体との間の密着状態を崩し、ねじを緩めやすくして除去する方法があるが、小径ねじにも適する高サイクル振動装置がまだないようである。もしあれば、その高サイクル振動工程に関する専門知識や、振動発生機構との連結装置などの複雑且つ専門的な解決策が必要であろう。小寸法上では難しくなり、採算性のあるコストで高サイクル振動工程を実現することはできないと判断する。
従来技術12のように、故障ねじ切断面の中心に穴をあけて、さらに穴をねじ谷径まで拡径し、残る螺旋帯状のねじ山を引き剥がして故障ねじを除去する方法は、元々原子炉圧力容器のスタッドボルトを取出すための発明であるので、雌ねじの山が削られないように正確のセンタリング作業が必要であり、ねじ直径の寸法上の余裕も必要である。小径故障ねじの場合は、寸法上の制限でこの方法を利用することができないと判断する。
実開昭57−3578号公報(第1頁 図1、図2) 特開2002−66943号公報(第4頁 図1) 特開平11−221780号公報(第4頁 図2) 特開平9,109048号公報(第2頁 図1) 実開昭60−183183号公報(第1頁 図4、図5) 実開昭57−91581号公報(第1頁 図3) 特開2005−177882号公報(第7頁 図2) 特表2005−532179号公報(第7頁 図1、図5、第8頁図6) 特開2004−188526号公報(第7頁 図1) 登実願3090526号公報(第2頁 図1) 特開2001−162552号公報(第3頁 図1) 特表2003−525762号公報(第9頁 図1) 特開2006−102894号公報(第6頁 図1) 登実新3108147号公報(第6頁 図1) 実開昭51−65399号公報(第2頁 図6、図7、図8) 特開2003−266327号公報(第4頁 図1) 実開昭54−60396号公報(第2頁、図1、図2) 特開平11−333750号公報(第7頁 図1) 特表平8−505819号公報(第12頁 図1) 特開2005−336928号公報(第7頁 図4、5) 実開昭53−96300号公報(第1頁、図1) 実開昭55−111773号公報(第1頁 図1−図2、第2頁図3−図8) 特開平1−127282号公報(第6頁 図1−図8) 実開昭54−60798号公報(第2頁 図4) 特開平8−243944号公報(第5頁 図7、第6頁 図8、図9) 実開昭49−75199号公報(第1頁、図)
ねじ抜き器No.168, 「OpticalTools & Accessory Catalog 2008」SUNNISHIMURA CO., LTD. 2008 p76, (本願書図13) ねじ抜き器No.2125, 「OpticalTools & Accessory Catalog 2008」SUNNISHIMURA CO., LTD. 2008 p76, (本願書図14) Screwejector Ref.03800, 「Service Centre Catalog 2005」 Centro Style S.p.A. 2005 p123, (本願書図15)
本発明は、既存工具や従来技術で緩めることができないような故障ねじ、特に小径の故障ねじを除去するための方法と器具に関するものである。小径ねじとは一般的に呼び径M8以下のものを指すが、直径が短ければ短いほど上記の従来技術を実施することが難しくなり、利用できなくなるか利用しても好ましくない問題が起こるかという結果になる。
従来技術13、14のように、故障ねじのまわりに突き込んだり、故障ねじをダイレクトに押出したりすることは締結物体を破損してしまう結果に繋がり、好ましい結果ではない。故障ねじを除去する目的は締結物体を破損することではなく、良好なねじを入れ替えることによって締結物体を完璧に保ち使用できるようにするためである。締結物体を再利用しようとすれば、従来方法13の場合は破損したねじ穴のまわりを修理しなければならない。従来方法14の場合はねじ穴の中の雌ねじの山が破損するので、もとのサイズよりひとまわり大きいタップで雌ねじを作り直さなければならないし、入れ替えのねじも大きくなったねじ穴に合せるため、基準外の特別なサイズのねじを使わなければならなくなる。その後ねじ交換が必要になるときにもその基準外のねじでしか使えなくなり、非常に不便であろう。このような厄介な結果を避けることも本発明の目的の一つである。
従来技術3、4、9のように鋭利な突起か切刃が有する補助具で故障ねじ頭か切断面に突き込んで弛め回して除去する方法があるが、これらの方法を本発明のような故障ねじに使う場合、直径に余裕があるのが条件であるため、如何に補助具が故障ねじ、特に小径のねじに確実に突き込み、如何に小径でも回転トルクを上げて効率よく故障ねじを除去するかということが本発明の課題の一つである。
従来技術の殆どがねじの頭か切断面に施す方法であり、そのような従来技術を利用するにはねじ寸法の限界があることが分かった。小径故障ねじを除去する場合、従来技術の殆どが適用できないとの結論になる。適用できそうな従来技術3、4、9にしても、如何に補助具を故障ねじに確実に突き込み、如何に回転トルクを上げるかが課題である。如何に従来技術13及び14で起こしてしまった締結物体の破損を避けるかということも課題である。高コストの専門技術と作業環境を要しない、安価、簡単、迅速且つ手軽に故障ねじを除去することのできる方法と器具が本発明の課題である。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、除去対象となるねじと係合する切刃を先端に備えた第一のビット及び第二のビットと、前記第一のビットと前記第二のビットを同一の軸線上で対向させて保持するとともに、前記第一のビットと第二のビットとを開閉自在に保持する第一の保持部及び第二の保持部と、
前記第一の保持部と前記第二の保持部とを、前記ねじによって締結された物品が通過できる間隔で配置して連結する連結部と、前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に設けられ、前記第一のビット又は前記第二のビットを前記ねじに向けて付勢する付勢手段とを有し、前記第一のビットと前記第二のビットとを開放方向に相対移動させて前記第一のビットと第二のビットとの間にねじを位置させ、前記第一のビットと前記第二のビットとを閉鎖方向に相対移動させて前記第一のビットと第二のビットとで前記ねじを挟持させ、前記切刃を前記ねじに押し付けた状態で、前記物品前記第一のビット及び前記第二のビットとを相対的に回転させる構成としてある。
ねじは、第一のビットと第二のビットとで挟持された状態で、第一のビット及び第二のビットの切刃に押し付けられる。ねじが前記物品に対して回転可能である場合は、物品と切刃とを相対回転させることで、ねじを緩めて除去することができる。ねじが前記物品に対して回転不能である場合は、ねじが切刃により両端側より切削され、除去される。
請求項1に記載の器具は、ねじが物品を貫通し、その両端が露出している場合に適用が可能である。請求項2に記載の器具は、除去対象となるねじの一端と係合する切刃を先端に備えたビットと、前記ビットと同一の軸線上に形成された当接部材と、前記ビットと前記当接部材とを対向させて保持するとともに、前記ビットと前記当接部材とを開閉自在に保持する第一の保持部及び第二の保持部と、
前記第一の保持部と前記第二の保持部とを、前記ねじによって締結された物品が通過できる間隔で配置して連結する連結部、前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に設けられ、前記ビット又は前記当接部材を前記ねじに向けて付勢する付勢手段とを有し、前記ビットと前記当接部材とを開放方向に相対移動させて前記ビットと前記当接部材との間にねじを位置させ、前記ビットと前記当接部材とを閉鎖方向に相対移動させて前記ビットと前記当接部材とで前記ねじを挟持させ、前記切刃を前記ねじの前記一端に押し付けた状態で前記物品と前記ビット及び前記当接部材とを相対的に回転させるように構成してある。
ねじは、ビットと当接部材とで挟持された状態で、ビットの切刃が押し付けられる。ねじが前記物品に対して回転可能である場合は、物品と切刃とを相対回転させることで、ねじを緩めて除去することができる。ねじが前記物品に対して回転不能である場合は、ねじが切刃により一端側より切削され、除去される。
第一のビットと第二のビットの開閉又はビットと当接部材の開閉は、例えば第一の保持部材,第二の保持部材及び連結部材のいずれか又は全部を金属や樹脂で形成し、これらを弾性変形させることで行うことができる。本発明では、これに加えて又はこれとは別に、請求項3に記載するように、前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に、前記第一のビット又は第二のビット,前記ビット又は前記当接部材を開閉方向に移動させるボルト等の開閉手段を設け、この開閉手段によって開閉を行うようにしてもよい。また、本発明では、ねじを第一のビットと第二のビット又はビットと当接部材で挟持した状態、つまり、ビットの切刃をねじに押し付けた状態で、ねじと物品との相対回転させる。ねじが回転する場合は、ねじを緩めて除去し、ねじが回転しない場合は、切刃で切削して除去する。切刃の押し付けは、第一の保持部材,第二の保持部材及び連結部材のいずれか又は全部の弾性変形によって行うものとしてもよいが、これに代えて又はこれとともに、ばねの付勢力を利用するようにしてもよい。例えば、請求項4に記載するように、前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に、前記第一のビット又は第二のビット,前記ビット又は前記当接部材を前記ねじに向けて付勢する付勢手段を設けてもよい。
前記第一の保持部,前記第二の保持部及び前記連結部は、請求項5に記載するように一体に形成されてU形の枠体を構成してもよい。そして、この枠体の弾性変形により、前記第一のビットと第二のビット又は前記ビットと前記当接部材とを開閉させるようにしてもよい。
前記第一のビットの切刃及び第二のビット又は前記ビットの切刃は、請求項6に記載するように、前記第一のビットの切刃及び第二のビット又は前記ビットの切刃は、直線状に形成された二つの部分切刃を有し、前記二つの部分切刃は、各エッジが第一のビット及び第二のビット又はビットの軸線を含む同一の平面内に配置されているとともに各エッジの一端が前記軸線上で交叉し、かつ、前記エッジの一端の交点は前記エッジの他端よりも凹んだ位置にあり、前記二つの部分切刃は前記軸線に対してそれぞれ同一の角度で対称に配置されていた構成とするとよい。
また、前記第一のビットの切刃,第二のビットの切刃又は前記ビットの切刃は、請求項7に記載するように、直線状に形成された三つ以上の部分切刃を有し、前記三つ以上の部分切刃の各エッジの一端が前記軸線上で交叉し、かつ、前記エッジの一端の交点は前記エッジの他端よりも凹んだ位置にあり、前記複数の部分切刃は前記軸線に対してそれぞれ同一の角度で対称に配置された構成としてもよい。
本発明の除去方法は、請求7に記載するように、請求項に記載の除去器具を準備し、前記第一のビットと前記第二のビットとを開閉方向に移動させて除去対象となるねじを前記第一のビットと前記第二のビットとで挟持させ、前記ねじの両端に前記切刃を押し付けた状態で、前記物品と前記除去器具とを相対的に回転させ、前記ねじが前記物品に対して回転可能である場合は、前記ねじを緩めて除去し、前記ねじが前記物品に対して回転不能である場合は、前記ねじを前記切刃によって両端から削り除去する方法である。
また、本発明の方法は、物品にねじの一端のみが露出している場合にも適用が可能で、この場合は請求項8に記載するように、請求項2に記載の除去器具を準備し、前記ビットと前記当接部材とを開閉方向に移動させて除去対象となるねじを前記ビットと前記当接部材とで挟持させ、前記ねじの一端に前記切刃を押し付けた状態で、前記物品と前記除去器具とを相対的に回転させ、前記ねじが前記物品に対して回転可能である場合は、前記ねじを緩めて除去し、前記ねじが前記物品に対して回転不能である場合は、前記ねじを前記切刃によって一端から削り除去するようにする。
なお、本明細書において「相対回転」とは、二以上の部材(例えばビットと物品)において、どちらか一方を回転させる場合のほか両方を回転させる場合を含む概念であり、「相対移動」とは、二以上の部材(例えば第一のビットと第二のビット)のうちどちらか一方を移動させる場合のほか両方を移動させる場合を含む概念である。
本発明がターゲットとする故障したねじ、特に小径のねじを除去するには、特許文献に登録されている13種類もある従来技術の殆どが実用レベルに移すことが困難であるという現状にある。本発明は、特許文献に登録された何れの従来技術とも異なる、完全に新しい解決策として発明したものである。
故障ねじの両端をともにつかんで除去する方式は本発明特徴である。故障したねじの多くは係止穴が潰されたものや、首から折れたねじの残りが締結物体の中に埋め込まれたもの或いは破損がなくても締結物体の中に埋まり込んで回せないものなどであるが、共通の結果として既存工具や従来技術ではどうしようもないとのことである。本発明の中には、図2、図3のように、挟みアーム9,10からの強い応力で故障ねじの切断面16と尾端17の両端に鋭い刃先14と刃先15を突き込んで故障ねじを確実につかんで除去するものがある。特許文献に登録された技術の殆どがねじ頭か切断面のような一端だけでの工夫であるので、本発明のように故障ねじの両端をともにつかんで除去する方式は前例のない発明であろう。
特許文献に登録された技術の殆どは、故障ねじを緩めるために左ねじか左回転方向の刃を持つ工具を一本だけ使うようになっている。上記のように、故障ねじの両端にそれぞれの切刃の向きが相反する二本の道具(ビット1とビット2)を差し込ませてつかむことは、本発明の利点である
特許文献に登録した切刃を使用する既存技術には切刃の中心点が切刃のエッジより先に出ているのが一般的なのに対し、図4のようにビット1とビット2にある切刃中心点19が切り刃よりビット本体20の方向へ後退しており、鋭利な刃先14と刃先15が最先端に出ているように構成されていることは本発明の利点である
穴あけなどをする必要がないため、ねじの切断面の中心を決めるセンタリング作業を不要にできる。
また、第一の保持部、第二の保持部及び連結部で構成される弾性を有する枠体によれば、必要以上の過大応力による故障ねじのさらなる破損を避ける効果も得られる。構造的には機械方式より簡単であるし、作業者の個人差による操作ミスなどを防ぐこともできる。
特許文献にある従来技術13及び非特許文献にある従来技術14で起こしてしまった締結物体の破損などの好ましくない結果と比べると、本発明の場合、故障ねじを囲む締結物体を壊さずに、安全に故障ねじを取り外し、元のねじと同じサイズの基準ねじを入れ替えて継続して使えることになる。このことも本発明の利点である。
上記のように、専門技術と作業環境を要しない、簡単、安全、手軽に故障ねじを除去する目的が本発明で実現可能となる。
本発明技術の適用範囲に関しては、小径故障ねじはもちろん、ねじ直径がより大きくても本発明の仕組みが活かせる場合には適用される。木ねじ類、そして挟み枠3など本発明の特徴である仕組みが利用できないケースは除外する。
本発明の故障ねじを除去する方法と器具の構成要素図である ビットをプランジャで進退移動自在にした断面図である ビットをバネで付勢した断面図である 二本のビットを突きこんで固定した故障ねじの状態図である 頭が残る故障ねじにビットを突きこんで固定した状態図である ビット1とビット2の拡大図である 締結物体と一体になった故障ねじが削られて除去される状態図である 貫通していない故障ねじを除去する仕組み図である 眼鏡丁番ねじを除去する実施例の構成図である 眼鏡ブロー智ねじを除去する実施例の構成図である ビットを突きこんで固定した眼鏡丁番ねじの状態図である 貫通していない眼鏡丁番ねじを除去する仕組み図である ビット1とビット2の簡単タイプの拡大図である ビット1とビット2の4枚刃タイプの拡大図である 非特許文献1 ねじ抜き器No.168 非特許文献2 ねじ抜き器No.2125 非特許文献3 Screw ejector Ref.03800
本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、故障ねじを除去する対象となる物品が眼鏡フレームであるとして説明するが、本発明は眼鏡フレーム以外の他の物品における故障ねじの除去にも広範に適用が可能である。
本発明は図1a、図2、図3、図4のように、右向き切刃12を有するビット1(第一のビット、以下、ビット1とする)と左向き切刃13を有するビット2(第二のビット、以下、ビット2とする)、第一の保持部である挟みアーム9と第二の保持部である挟みアーム10(以下、挟みアーム9,10とする)を有し、両アーム9,10の一端を連結した枠体としての挟み枠3、開閉手段の一例としての挟み枠開閉バー4、ねじである故障ねじ5、締結物体6と締結物体7(以下、締結物体6,7とする)を構成要素とする故障ねじ、特に小径の故障ねじを除去する方法とそのための器具である。挟み枠3は、物品としての眼鏡フレームが挿入できる空間を、アーム9とアーム10との間に有している。ビット1とビット2は、アーム9,10の先端に故障ねじ5を挟んで、同軸上に対面して配置される。ビット1とビット2の先端の切刃12,13は、故障ねじ5を緩める方向を指し向くようにする。また、図1bに示すように、アーム9,10の先端に形成した孔10aに、ビット1とビット2を矢印方向に進退移動自在に挿入し、プランジャ10bでビット1とビット2を軸線方向に進退移動自在にして、ビット1とビット2が互いに開閉方向に移動するようにしてもよい。さらに、図1cに示すように、アーム9,10の先端に形成した孔10aに、ビット1とビット2を矢印方向に進退移動自在に挿入し、孔10a内に挿入したバネ10cによってビット1とビット2を常時ねじ5側に付勢するようにしてもよい。この場合、図示するように、バネ10cを調整ボルト10dで押さえて、付勢力を調整できるようにしてもよい。なお、ビット1とビット2は、アーム9,10に対して回転しないように固定するか、一方向のみの回転を許容し他方向への回転を規制するラチェット機構や、必要に応じて回転を規制するロック機構を介して、ビット1及びビット2をアーム9,10に取り付ける。
本発明の仕組みについて説明する。挟み枠3はビット1とビット2を介して故障ねじ5を両端から挟んで押える。挟み枠3の挟みアーム9,10からの応力でビット1の刃先14とビット2の刃先15を故障ねじ5の尾端面17と切断面16に差し込んで故障ねじ5を固定する。中心軸8を回転中心として、故障ねじ5に締付けられて一体になった締結物体6,7をビット1の切刃12とビット2の切刃13の向き方向の反対方向へ回す。故障ねじ5はビット1とビット2に固定されているため、締結物体6,7と一緒に回転することができない。即ち、締結物体6,7が回されて回転しているとき、故障ねじ5がその回転方向の反対方向へ相対回転する。このように、故障ねじ5を緩める回転方向へ締結物体6,7を相対回転させることによって緩めて除去する仕組みである。故障ねじを締結物体6,7に対して回転させることができないときは、故障ねじ5とビット1とビット2と挟み枠3とで構成した部分を、ビット1の切刃12とビット2の切刃13の向きと同方向に、締結物体6,7に対して回転させることで、切刃12,13により故障ねじ5を切削、除去することができる。
挟み枠3は弾性を持つ丈夫な構造物であるが、一定の外力を受けた場合には変形し、その外力がなくなると完全に元の形状に戻ってゆくものである。したがって、挟み枠開閉バー4の両端から外へ押えられたとき、即ち外力を受けたときに、挟み枠3の一部であるアーム9,10は両側へ開くように変形するが、受けた外力がいったんなくなると、挟み枠3自身の弾力性によって、開いていたアーム9,10が自動的に閉まるように元の形状に回復していくものである。
挟み枠開閉バー4は挟み枠3のアーム9,10を両側へ開けるための外力を与える構造であるが、ターンバックルのような仕組みであるため、開閉バー中央部18を回すと両端は同時に伸びたり、縮んだりするようになる。その伸縮は回す方向によって変更する。アーム9,10を開けようとするとき、挟み枠開閉バー4の両端からアーム9,10へ力を与えて、アーム9,10が押されて両側へ開いていくように変形する。したがって、アーム9の上に連接しているビット1とアーム10の上に連接しているビット2の間の距離もほぼゼロから離れるようになる。アーム9,10の開きは、このビット1とビット2の間の距離が故障ねじ5を含む締結物体6,7が中に入るような開きが必要である。故障ねじ5を含む締結物体6,7を中に入れてから、故障ねじ5を挟んでいくように、挟み枠開閉バー4の中央部18をゆっくり回し、挟み枠開閉バー4の両端を縮めて、開いているアーム9,10を閉めていきながら、ビット1の切刃12の刃先14とビット2の切刃13の刃先15を故障ねじ5の尾端面17と切断面16に差し込んで故障ねじ5を固定する。故障ねじ5がきちんと固定されていることを確認してから挟み枠開閉バー4を縮めて撤去する。
上記挟み枠開閉バー4については例としてターンバックルのような仕組みを挙げたのであるが、ターンバックルだけではなく、アーム9,10を押さえて両側へ開けるように変形させることができるすべての機械的な仕組み或は人力的に力を与える方法も利用できる。
ビット1とビット2については、図4のように、切刃12と切刃13の向きが右と左のように正反対となっていることだけが異なるが、ほかはまったく同じ構造であるので、ビット1を例として述べる。ビット1には2枚の直線状の切刃12を有する。切刃12のエッジの直線(以下、切刃12直線とする)2本はビット1の円筒状本体20を貫通するビット1の中心軸8とともに3本の直線が同一平面にあり、切刃中心点19という同一点で交わる。2本の切刃12直線の間に約160度の角度があり、この角度を二等分する角二等分線はビット1の中心軸8の延長線と同一直線である。即ち、切刃中心点19は刃先14より先に突出しないだけではなく、ある程度後退しており、刃先14より凹んだように見える。
上記ビット1とビット2の構造については、幾つかのオプションが考えられる。図11のような構造では上記に述べた構造ポイントを全部保ちながら、ビットの製造工程を簡単にしてコストダウンという結果につながる。それに、図12のように刃数も2枚だけではなく、3枚か4枚のように複数にすることも可能であり、平坦でないねじの切断面を捉まえやすくなり、長持ちの効果になるであろう。
ビット1とビット2の働きは、故障ねじをきちんと固定して、締結物体6,7の回転方向の反対方向へ相対回転させて除去する役割だけではない。故障ねじと締結物体6,7が非常に密着してしまって、まったく回転させることができない場合、即ち故障ねじが締結物体6,7と一体になってしまうと、二本のビットと故障ねじとを相対回転させることになる。この場合は、図5のように、ビット1の刃先14とビット2の刃先15が左右からアーム9,10に強く押さえられているため、二本のビットが相対回転中の故障ねじの両端を同時に切削し始める。そして、ビット1の切刃12とビット2の切刃13も故障ねじの芯の部分を削っていく。対向している二本のビットが近づくとアーム9,10の押さえる応力もほぼゼロになり、故障ねじと二本のビットの間の相対回転が続けられてもそれ以上は削られない。再びアーム9,10を開け、故障ねじ5の残り部分を含む締結物体6,7を挟み枠3から外して、残ったねじ山などの屑を容易に剥がせる。このように、ビット1とビット2は締結物体に密着して回転不能になった故障ねじを削って除去することができる。もちろん、ビット1とビットの切刃12と切刃13は、故障ねじを切削できる硬さが必要である。
故障ねじが締結物体を貫通していない場合には、図6のように付属品としてのビットカバー21と、両面接着物23が付いたセッティングリング22を使ってビット1の位置を固定してから、貫通する故障ねじとまったく同じ手順で緩めて除去することができる。この場合には故障ねじの両端からではなく、切断面の片方向からビット2によって作業することになる。この例では、ビットカバー21が当接部材を構成する。もちろん、ビット1にビットカバー21を被せる構成に変えて、専用の当接部材をアーム9の先端に取り付けるようにしてもよい。
本発明を実施するための最良形態の例として、眼鏡の丁番ねじ或いはブローチねじ(以下、眼鏡ねじとする)が破損した場合の実施例を挙げる(図7、図8、図9、図10)。
手順一、適切なビットを用意する。ねじ山の谷径によって切刃寸法の直径D(図4)を最初に決めてそれを挟み枠3のアーム9,10にセットしておく必要がある。直径Dはねじの谷径に近くて、谷径を越えないことが原則である。眼鏡ねじとして良く使われているねじの呼び径がM1.4であり、日本工業基準(JIS)によると、呼び径M1.4のねじの谷径は1.07mmであるので、Dが0.9〜1.0mmのビットが適切であることが分かる。
手順二、ビットをセットする。挟み枠3に面している作業者の左手方向の挟みアーム9に右向きの切刃をもつビット1を、右手方向の挟みアーム10に左向きの切刃をもつビット2をセットすることを必ず遵守すべきである。このような規制は、故障ねじを容易に緩めて取出すために定めたもので、故障ねじをうっかり締めこんでしまいねじ孔を貫通して押出すことを避けるための工夫である。
手順三、潤滑油をさす。故障ねじをよりスムーズに取り外すために、眼鏡ねじ穴の両端に少し潤滑油をさしておく。
手順四、眼鏡枠を挟み枠3にセットする。図7のように、まず挟み枠開閉バー4の中央部18を回して、アーム9,10を眼鏡ねじ部分が入れられる幅まで開けておく。ねじの頭が残っているかどうかに関係なく、眼鏡ねじの頭側を作業者の右手方向の挟みアーム10に向けることに注意しながら、眼鏡ねじの部分を開いているビット1とビット2の隙間に差し入れる。その際図8のようにビット1とビット2の刃先を故障ねじの両端に正しく当たるように挟み枠開閉バー4の中央部18を回す。そしてビット1とビット2の刃先がきちんと故障ねじの両端を押圧するようになるまでアーム9,10をゆっくり閉めてから、挟み枠開閉バー4を撤去する。
手順五、眼鏡枠セッティング方向を再確認する。前記のように、ビット1とビット2の切刃の向きが決まっており、故障ねじを緩めて外すために、眼鏡ねじの頭側が挟み枠3に面している作業者の右手方向の挟みアーム10に向けてセットされていること再確認する。
手順六、作業者が手で挟み枠3に固定した眼鏡の下の部分を軽く持って、作業者自身の方向へ少しずつ回してみて、ビット1とビット2の刃先部分とねじの当たり具合をチェックする。もし不具合であれば、ただちに作業をストップし、手順四に戻ってやり直す。眼鏡の下の部分を持って回すとき、左右方向へは力を入れないように注意し、作業者自身のいる方向へ回すことを必ず遵守しなくてはならない。
手順七、ビットの刃先部分と故障ねじの当たり具合を見守りながら、両手で交互に入れ替えてゆっくり眼鏡を回す。この当たり具合は作業の成敗の決め手であるので、回し始めるときから最後まで注意深く監視していかなくてはならない。
手順八、故障ねじを必ずゆっくり出すようにする。ゆっくり回し続けているうちに、嵌め込みねじが右へ少しずつ出てきたら、回し方をもっとゆっくり進めるようにして、ねじが出てくる状態を見守りながらほぼ全部出ていないうちに止める。
手順九、眼鏡枠と取り出したねじを挟み枠3から外す。挟み枠開閉バー4を使ってゆっくりビット1とビット2を開けて、眼鏡枠と取り出したねじを外して、ねじ屑を含む故障ねじを完全に眼鏡から除去する。
手順十、挟み枠3に応力を与えないようにする。挟み枠開閉バー4の中央部を回し、アーム9,10に与える応力をなくして、挟み枠3を作業前の状態に戻して、作業が完了。
図10はねじが締結物体を貫通しないケースの例であるが、手順二と手順三の間に追加手順1と追加手順2と追加手順3を加えることによって故障ねじを外すことができる。
追加手順1、両面接着物23でセッティングリング22を故障ねじのねじ孔の反対側に貼り付ける。セッティングリング22の中心をできる限りねじ孔の中心に合わせるように注意しながら貼付作業をする。
追加手順2、ビットカバー21をビット1に被せておく。
追加手順3、段落番号0034にも述べたように、ビット1とビット2は締結物体に密着して回転不能になった故障ねじを削って除去することもできる。このように、削って除去する場合には眼鏡の腕(ねじで締結される物体)を壊さないように、事前に切刃にはねじに切り込む深さの限界を示すマークを付けておいた方が無難であろう。
追加手順1、2、3を終えて手順三から貫通ねじと同じ方法で作業するが、眼鏡枠を挟み枠3にセットするとき、ビットカバー21の尖端をセッティングリング22の中心に合わせるように注意する。
本発明の好適な実施形態及び実施例について説明したが、本発明は上記の実施形態及び実施例に限定されない。
例えば、上記の説明では、アーム9,10を一体形の枠状の挟み枠3として構成しているが、アーム9,10は別体であってもよく、別体の連結部材で連結するように構成してもよい。
また、アーム9,10の弾性やプランジャ,ばね等によってビット1とビット2でねじ5を挟持することができるのであれば、挟み枠開閉バー4は必ずしも必要はない。
さらに、本発明は、眼鏡のような比較的小型の物品に限らず、挟み枠3を通過できないようなより大形の物品にも適用が可能である。この場合は、例えば先に説明したようなラチェット機構やロック機構を利用して挟み枠3の往復回動動作を繰り返すことによって、故障ねじを緩めたり切削したりすることが可能である。
非特許文献1、非特許文献2と非特許文献3のように、締結物体を壊してしまう結果になるにもかかわらず、強い力で故障ねじを押出して除去する方法と工具が少なくとも世界中の眼鏡業界で使われている。本発明は上記既存方法のデメリットを避け、より安全、便利な方法として眼鏡業界に限らず、他の業界にも広く利用されるようになることを確信する。
1 ビット
2 ビット
3 挟み枠
4 挟み枠開閉バー
5 故障ねじ
5 締結物体
7 締結物体
8 中心軸
9 挟みアーム
10.挟みアーム
11.係止穴が破損した故障ねじ
12.切刃
13.切刃
14.刃先
15.刃先
16.故障ねじ切断面
17.故障ねじ尾断面
18.開閉バー中央部
19.切刃中心点
20.ビット本体
21.ビットカバー
22.セッティングリング
23.両面接着物
24.故障した眼鏡の丁番ねじ
25.眼鏡丁番の二枚コマ
26.眼鏡丁番の一枚コマ
27.故障した眼鏡ブロー智ねじ
28.眼鏡ブロー智
29.眼鏡ヨロイ
30.眼鏡リム
31.眼鏡レンズ

Claims (8)

  1. 除去対象となるねじと係合する切刃を先端に備えた第一のビット及び第二のビットと、
    前記第一のビットと前記第二のビットを同一の軸線上で対向させて保持するとともに、前記第一のビットと第二のビットとを開閉自在に保持する第一の保持部及び第二の保持部と、
    前記第一の保持部と前記第二の保持部とを、前記ねじによって締結された物品が通過できる間隔で配置して連結する連結部と、
    前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に設けられ、前記第一のビット又は前記第二のビットを前記ねじに向けて付勢する付勢手段とを有し
    前記第一のビットと前記第二のビットとを開放方向に相対移動させて前記第一のビットと第二のビットとの間にねじを位置させ、前記第一のビットと前記第二のビットとを閉鎖方向に相対移動させて前記第一のビットと第二のビットとで前記ねじを挟持させ、前記切刃を前記ねじに押し付けた状態で、前記物品前記第一のビット及び前記第二のビットとを相対的に回転させること、
    を特徴とするねじの除去器具。
  2. 除去対象となるねじの一端と係合する切刃を先端に備えたビットと、
    前記ビットと同一の軸線上に形成された当接部材と、
    前記ビットと前記当接部材とを対向させて保持するとともに、前記ビットと前記当接部材とを開閉自在に保持する第一の保持部及び第二の保持部と、
    前記第一の保持部と前記第二の保持部とを、前記ねじによって締結された物品が通過できる間隔で配置して連結する連結部
    前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に設けられ、前記ビット又は前記当接部材を前記ねじに向けて付勢する付勢手段とを有し
    前記ビットと前記当接部材とを開放方向に相対移動させて前記ビットと前記当接部材との間にねじを位置させ、前記ビットと前記当接部材とを閉鎖方向に相対移動させて前記ビットと前記当接部材とで前記ねじを挟持させ、前記切刃を前記ねじの前記一端に押し付けた状態で前記物品と前記ビット及び前記当接部材とを相対的に回転させること、
    を特徴とするねじの除去器具。
  3. 前記第一の保持部及び前記第二の保持部の少なくとも一方に、前記第一のビット又は第二のビット,前記ビット又は前記当接部材を開閉方向に移動させる開閉手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のねじの除去器具。
  4. 前記第一の保持部,前記第二の保持部及び前記連結部が一体に形成されてU形の枠体を構成し、この枠体の弾性変形により、前記第一のビットと第二のビット又は前記ビットと前記当接部材を開閉させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のねじの除去器具。
  5. 前記第一のビットの切刃及び第二のビット又は前記ビットの切刃は、直線状に形成された二つの部分切刃を有し、前記二つの部分切刃は、各エッジが第一のビット及び第二のビット又はビットの軸線を含む同一の平面内に配置されているとともに各エッジの一端が前記軸線上で交叉し、かつ、前記エッジの一端の交点は前記エッジの他端よりも凹んだ位置にあり、前記二つの部分切刃は前記軸線に対してそれぞれ同一の角度で対称に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のねじの除去器具。
  6. 前記第一のビットの切刃,第二のビットの切刃又は前記ビットの切刃は、直線状に形成された三つ以上の部分切刃を有し、前記三つ以上の部分切刃の各エッジの一端が前記軸線上で交叉し、かつ、前記エッジの一端の交点は前記エッジの他端よりも凹んだ位置にあり、前記複数の部分切刃は前記軸線に対してそれぞれ同一の角度で対称に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のねじの除去器具。
  7. 請求項に記載の除去器具を準備し、
    前記第一のビットと前記第二のビットとを開閉方向に移動させて除去対象となるねじを前記第一のビットと前記第二のビットとで挟持させ、
    前記ねじの両端に前記切刃を押し付けた状態で、前記物品と前記除去器具とを相対的に回転させ、
    前記ねじが前記物品に対して回転可能である場合は、前記ねじを緩めて除去し、前記ねじが前記物品に対して回転不能である場合は、前記ねじを前記切刃によって両端から削り除去すること、
    を特徴とするねじの除去方法。
  8. 請求項2に記載の除去器具を準備し、
    前記ビットと前記当接部材とを開閉方向に移動させて除去対象となるねじを前記ビットと前記当接部材とで挟持させ、
    前記ねじの一端に前記切刃を押し付けた状態で、前記物品と前記除去器具とを相対的に回転させ、
    前記ねじが前記物品に対して回転可能である場合は、前記ねじを緩めて除去し、前記ねじが前記物品に対して回転不能である場合は、前記ねじを前記切刃によって一端から削り除去すること、
    を特徴とするねじの除去方法。
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