JP4589006B2 - ムスカリン様m3受容体の拮抗薬としてのヒドロキシ置換窒素複素環の新規エステル、その調製法並びに製薬組成物としてのその使用 - Google Patents
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Description
X- は、負の電荷を1個有するアニオン、好ましくは塩化物、臭化物、ヨウ化物
、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエ
ート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート
、スクシネート、ベンゾエート及びp-トルエンスルホネートからなる群から
選択されたアニオンを示し、
A及びB は、同種でも異種でもよいが、好ましくは同種の-O、-S、-NH、-CH2、-CH=C
H、-N(C1-C4-アルキル)-を示し、
R は、水素、ヒドロキシ、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-アルキロキシ、-C1-C4-
アルキレン-ハロゲン、-O-C1-C4-アルキレン-ハロゲン、-C1-C4-アルキレン
-OH、-CF3、CHF2、-C1-C4-アルキレン-C1-C4-アルキロキシ、-O-COC1-C4-ア
ルキル、-O-COC1-C4-アルキレン-ハロゲン、-C1-C4-アルキレン-C3-C6-シク
ロアルキル、-O-COCF3またはハロゲンを示し、
R1及びR2 は、同種でも異種でもよいが、任意に-C3-C6-シクロアルキル、ヒドロキ
シまたはハロゲンで置換された-C1-C5-アルキルを示すか、
または
R1及びR2は一緒に-C3-C6-アルキレン-架橋を示し、
R3、R4、R3'及びR4'は、同種でも異種でもよいが、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アル
キロキシ、ヒドロキシ、-CF3、-CHF2、CN、NO2またはハロゲンを示し、
RX及びRX' は、同種でも異種でもよいが、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルキロキ
シ、ヒドロキシ、-CF3、-CHF2、CN、NO2またはハロゲンを示すか、
または
RX及びRX'は一緒に単結合または-O、-S、-NH、-CH2、-CH2-CH2-、-N(C1-C4-
アルキル)-、-CH(C1-C4-アルキル)-及び-C(C1-C4-アルキル)2から選択され
た架橋基を示す。)
式中、
X- が、塩化物、臭化物、4-トルエンスルホネート及びメタンスルホネートから
選択された負の電荷を1個有するアニオン、好ましくは臭化物を示し、
A及びB が、同種でも異種でもよいが、好ましくは同種の-O、-S、-NHまたは-CH=CH-
を示し、
R が、水素、ヒドロキシ、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-アルキロキシ、CF3、CHF
2、フッ素、塩素または臭素を示し、
R1及びR2 が、同種でも異種でもよいが、任意にヒドロキシ、フッ素、塩素または臭
素で置換された-C1-C4-アルキルを示すか、
または
R1及びR2は一緒に-C3-C4-アルキレン-架橋を示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アル
キロキシ、-CF3、-CHF2、CN、NO2、フッ素、塩素または臭素を示し、
RX及びRX' が、同種でも異種でもよいが、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルキロキ
シ、ヒドロキシ、-CF3、-CHF2、CN、NO2、フッ素、塩素または臭素を示すか
、
または
RX及びRX'が一緒に単結合または-O、-S、-NH-及び-CH2-から選択された架橋
基を示す。
式中、
X- が、塩化物、臭化物及びメタンスルホネートから選択された負の電荷を1個
有するアニオン、好ましくは臭化物を示し、
A及びB が、同種でも異種でもよいが、好ましくは同種の-Sまたは-CH=CH-を示し、
R は、水素、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、CF3、また
はフッ素を示し、
R1及びR2 が、同種でも異種でもよいが、メチル、エチル、-CH2Fまたは-CH2-CH2F、
好ましくはメチルまたはエチルを示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素、メチル、メトキシ、-CF3また
はフッ素を示し、
RX及びRX' が、同種でも異種でもよいが、水素、メチル、メトキシ、-CF3またはフッ
素を示すか、
または
RX及びRX'が一緒に単結合または架橋基-O-を示す。
式中、
X- が、塩化物、臭化物及びメタンスルホネートから選択された負の電荷を1個
有するアニオン、好ましくは臭化物を示し、
A及びB が、同種でも異種でもよいが、好ましくは同種の-Sまたは-CH=CH-を示し、
R が、水素、ヒドロキシまたはメチル、好ましくはヒドロキシを示し、
R1及びR2 が、同種でも異種でもよいが、メチルまたはエチルを示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素、-CF3またはフッ素、好ましく
は水素を示し、
RX及びRX' が、同種でも異種でもよいが、水素、-CF3またはフッ素、好ましくは水素
を示すか、または
RX及びRX'が一緒に単結合または架橋基-O、好ましくは単結合を示す。
以下の一般式1の化合物も本発明によれば好ましい。
式中、
X- が、臭化物を示し、
A及びB が、同種でも異種でもよいが、好ましくは同種の-Sまたは-CH=CH-を示し、
R が、水素、ヒドロキシまたはメチル、好ましくはヒドロキシを示し、
R1及びR2 が、メチルを示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素またはフッ素、好ましくは水素
を示し、
RX及びRX' が、同種でも異種でもよいが、水素またはフッ素、好ましくは水素を示す
か、または
RX及びRX'が一緒に単結合または架橋基-O、好ましくは単結合を示す。
一般式1の化合物においては、水素を表さない場合のR3、R4、R3'及びR4'基は、各々の場合において“-C-R”基への結合に関して、ortho、metaまたはpara位に配置されている。R3、R4、R3'及びR4'基のいずれも水素を示さない場合は、好ましくはR3及びR3'基はpara位に、好ましくはR4及びR4'基はorthoまたはmeta位、もっとも好ましくはmeta位に結合している。R3及びR4基の一方及びR3'及びR4'基の一方が水素を示す場合には、各々の場合の他方の基は、好ましくはmetaまたはpara位に、もっとも好ましくはpara位に結合している。R3、R4、R3'及びR4'基のいずれも水素を示さない場合は、R3、R4、R3'及びR4'基が同一の意味を有する一般式1の化合物が本発明によれば特に好ましい。
Aが-CH=CH-を示し、Bが-CH=CH-を示す一般式1の化合物が本発明によれば特に重要である。これらの化合物は一般式1′に対応する。
- トロパン-6エキソ-イルベンジレートメトブロマイド、
- トロパン-6エキソ-イル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロ
マイド、
- トロパン-6エキソ-イル2-ヒドロキシ-2,2-ジチオフェン-アセテートメトブロマ
イド、
- トロパン-6エキソ-イル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロ
マイド、
- トロパン-6エンド-イルベンジレートメトブロマイド、
- トロパン-6エンド-イル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロ
マイド、
- トロパン-6エンド-イル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロ
マイド、
- トロパン-6エキソ-イル2-ヒドロキシ-2,2-ジチオフェン-アセテートメトブロマ
イド。
使用されているアルキル基は、特に指定のない限り、1乃至4個の炭素原子を有する分枝鎖状及び非分枝鎖状アルキル基である。例には、メチル、エチル、プロピルまたはブチルが含まれる。メチル、エチル、プロピルまたはブチル基はまた、任意に省略形Me、Et、PropまたはBuにより言及されうる。特に指定のない限り、プロピル及びブチルの定義はまた可能な全ての異性体の形を含む。したがって、例えばプロピルには、n-プロピル及びiso-プロピルが含まれ、ブチルにはiso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル等が含まれる。
使用されているアルキレン基は、特に指定のない限り、1乃至4個の炭素原子を有する分枝鎖状及び非分枝鎖状の二重結合を有するアルキル架橋である。例には、メチレン、エチレン、プロピレンまたはブチレンが含まれる。
使用されているアルキレン-ハロゲン基は、特に指定のない限り、ハロゲンによりモノ-、ジ-またはトリ置換された、好ましくはジ置換された、1乃至4個の炭素原子を有する分枝鎖状及び非分枝鎖状の二重結合を有するアルキル架橋である。したがって、特に指定のない限り、アルキレン-OH基は、特に指定のない限り、ヒドロキシによりモノ-、ジ-またはトリ置換された、好ましくはモノ置換された、1乃至4個の炭素原子を有する分枝鎖状及び非分枝鎖状の二重結合を有するアルキル架橋を示す。
使用されているアルキロキシ基は、特に指定のない限り、酸素原子により結合されている、1乃至4個の炭素原子を有する分枝鎖状及び非分枝鎖状アルキル基である。例えば以下のもの、メチロキシ、エチロキシ、プロピロキシまたはブチロキシが言及されうる。メチロキシ、エチロキシ、プロピロキシまたはブチロキシ基はまた、任意に省略形MeO、EtO、PropOまたはBuOにより言及されうる。特に指定のない限り、プロピロキシ及びブチロキシの定義はまた可能な全ての異性体の形を含む。したがって、例えばプロピロキシには、n-プロピロキシ及びiso-プロピロキシが含まれ、ブチロキシにはiso-ブチロキシ、sec-ブチロキシ及びtert-ブチロキシ等が含まれる。アルコキシという用語も、本発明の範囲内においてはアルキロキシという用語の代わりに使用しうる。メチロキシ、エチロキシ、プロピロキシまたはブチロキシ基はまた、任意にメトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシとも言及されうる。
使用されている-O-CO-アルキル基は、特に指定のない限り、エステル基により結合されている、1乃至4個の炭素原子を有する分枝鎖状及び非分枝鎖状アルキル基である。アルキル基はエステル基のカルボニル炭素に直接結合している。-O-CO-アルキル-ハロゲン基という用語は、同様に理解されるべきである。-O-CO-CF3基はトリフルオロアセテートを示す。
本発明の範囲内では、ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を示す。特に指定のない限り、フッ素及び臭素が好ましいハロゲンである。CO基はカルボニル基を示す。
以下で説明するように、本発明による化合物は、一部はすでに当業者に公知の方法と同様にして調製されうる(図式1)。
式2の化合物を出発物質として、R′が、例えば塩素またはC1-C4-アルキロキシを示す式3のカルボン酸誘導体誘導体との反応により一般式4のエステルが得られる。R′がC1-C4-アルキロキシの場合には、この反応は、例えば、高温、好ましくは約50〜150℃、更に好ましくは約90〜100℃、及び低圧、好ましくは500ミリバール未満、最も好ましくは75ミリバール未満においてナトリウム融液中で実施しうる。あるいは、R′がC1-C4-アルキロキシを示す誘導体3の代わりに、対応する酸クロライド(R′=Cl)も使用しうる。
このようにして得られた式4の化合物は、R2及びXが前述の意味を有する化合物R2-Xとの反応により式1の目標化合物に変換しうる。この合成工程はまた、第WO 92/16528号に開示されている合成の実施例と同様にして実施してもよい。R1及びR2が一緒にアルキレン架橋を形成する場合には、当業者には明らかなように試薬R2-Xを添加する必要はない。この場合には、式4の化合物は前述の定義による適する置換基R1(例えば、-C3-C5-アルキレン-ハロゲン)を含み、アミンの分子内環化により式1の化合物が得られる。
あるいは、Rがハロゲンを示す式4の化合物は、図式2に示される方法により調製してもよい。
図式1から明らかなように、一般式4の中間体生成物は非常に重要である。したがって、別の面においては、本発明は、任意にその酸添加塩の形である式4の中間体に関する。
一般式1の化合物の場合と同様に、一般式4の化合物においても同様に、R3、R4、R3'及びR4'基が水素を表さない場合には、各々の場合において“-C-R”基への結合に関して、ortho、metaまたはpara位に配置されている。R3、R4、R3'及びR4'基のいずれも水素を示さない場合は、好ましくはR3及びR3'基はpara位に、好ましくはR4及びR4'基はorthoまたはmeta位、もっとも好ましくはmeta位に結合している。R3及びR4基の一方及びR3'及びR4'基の一方が水素を示す場合には、各々の場合の他方の基は、好ましくはmetaまたはpara位に、もっとも好ましくはpara位に結合している。R3、R4、R3'及びR4'基のいずれも水素を示さない場合は、本発明によれば特に好ましい一般式4の化合物は、R3、R4、R3'及びR4'基が同一の意味を有するそれである。
図式1から明らかなように、式2の化合物は式1の化合物を調製するための出発物質として使用される。これらの化合物は一部は先行技術において公知である(Jones, J. Chem. Soc 1959, 615; D. E. Justice, THL 1995 4689-4692)。したがって、別の面においては、本発明は、一般式4の化合物の調製のための任意にその酸添加塩の形の、一般式2の化合物のまだ知られていない使用に関する。
R1が、水素、または任意にヒドロキシ、フッ素、塩素または臭素で置換されたC1-C4-アルキルを示す、任意にその酸添加塩の形の、前述の一般式2の化合物を使用することが好ましい。
R1が、水素、メチル、エチル、-CH2Fまたは-CH2-CH2F、好ましくはメチルまたはエチルを示す、任意にその酸添加塩の形の、前述の一般式2の化合物を使用することが特に好ましい。
R1が、水素、メチルまたはエチルを示す、任意にその酸添加塩の形の、一般式2の化合物の前述の使用が本発明によれば特に重要である。
R1が、水素またはメチルを示す、任意にその酸添加塩の形の、一般式2の化合物の前述の使用が本発明によればまた好ましい。
更に本発明は、一般式1の化合物を調製するための出発物質としての前述の一般式2の化合物の使用に関する。
以下に記載する合成の実施例は、本発明を更に説明するのに役立つ。しかしながら、それらは以下に実施例により記載する内容に本発明を限定することなく、単に方法の実施例として、本発明の更なる説明としてみなされるべきである。
塩基2a及び2bの調製
90g(0.394モル)のベンジル酸を900mlのアセトニトリルに溶解させ、5℃において109.6g(0.72モル)のDBUを滴下する。204.4g(1.44モル)のヨウ化メチルを添加した後混合物を周囲温度(約20〜23℃)において24時間攪拌する。溶液を残留物が得られるまで蒸発させ、残留物をジエチルエーテルにとり、水で抽出する。有機相を5%の炭酸ナトリウム水溶液及び水で洗浄し、乾燥させて溶媒を蒸留により除去する。生成物をシクロヘキサンから再結晶させることにより精製する。収量:77.19gの白色結晶(=理論値の81%);融点:74〜76℃。
1.2.:トロパン-6エキソ-イルベンジレート4a:
1.2gの化合物2aを2.42gのメチルベンジレート3a及び10mgのナトリウムと一緒にして70ミリバールにおいて1時間100℃に加熱する。混合物を冷却し、10mlのアセトニトリルを添加して過剰のナトリウムを分解させる。次いで溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を100mlのトルエンと一緒にして100mlの水で1回洗浄する。有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。生成物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製する(約100mlのシリカゲル;150mlの酢酸エチル、次いで約500mlの溶媒混合物(ジクロロメタン:酢酸エチル:メタノール=70:20:10))。収量:2.2g(74%);融点:135℃。
1.3.:トロパン-6エキソ-イルベンジレートメトブロマイド:
2.1gの化合物4aを40mlのアセトニトリル及び40mlのジクロロメタンに溶解させ、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液3.42gと一緒にする。混合物を周囲温度において24時間攪拌し、沈殿した結晶を吸引濾過してジエチルエーテルで洗浄する。収量:2.4g(90%);融点:264℃。
50.4g(0.223モル)の9-ヒドロキシ-9-フルオレンカルボン酸を500mlのメタノールに溶解させ、5ml(0.089モル)の濃硫酸と一緒にして1時間還流する。冷却後、100mlの炭酸水素ナトリウム溶液(約pH8)を添加し、メタノールを減圧蒸留により大部分除去する。残留物をジクロロメタン及び水で抽出し、有機相を乾燥させ、乾燥するまで溶媒を蒸発させる。生成物を酢酸エチルから再結晶させることにより精製する。収量:50.0g(=理論値の93%)。
2.2.:トロパン-6エキソ-イル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレート4b:
1.05gの2a、2.4gのメチル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレート3b及び10mgのナトリウムを100℃及び70ミリバールにおいて1時間攪拌する。混合物を冷却し、10mlのアセトニトリルを添加して過剰のナトリウムを分解させる。次いで溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を100mlのトルエンと一緒にして100mlの水で1回洗浄する。有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去し、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製する(約100mlのシリカゲル;150mlの酢酸エチル、次いで約500mlの溶媒混合物(ジクロロメタン:酢酸エチル:メタノール=70:20:10))。収量:1.1g(44%);融点:154℃。
2.3.:トロパン-6エキソ-イル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロマイド:
1.1gの4bを20mlのアセトニトリル及び20mlのジクロロメタンに溶解させ、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液1.82gと一緒にして周囲温度において24時間攪拌する。次いで溶媒を減圧蒸留により除去し、残留物を5mlのメタノールにとり、30mlのアセトンと一緒にする。2時間後、沈殿した結晶を吸引濾過する。収量:0.7g(50%);融点:>300℃(分解)。
1.05gの2a、2.54gのメチルジチエニルグリコレート3c及び10mgのナトリウムを100℃及び70ミリバールにおいて1時間攪拌する。混合物を冷却し、10mlのアセトニトリルを添加して過剰のナトリウムを分解させる。次いで溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を100mlのトルエンと一緒にして100mlの水で1回洗浄する。有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製する(約100mlのシリカゲル;150mlの酢酸エチル、次いで約500mlの溶媒混合物(ジクロロメタン:酢酸エチル:メタノール=70:20:10))。収量:0.9g(35%);融点:141℃。
3.2.:トロパン-6エキソ-イル2-ヒドロキシ-2,2-ジチオフェン-アセテートメトブロマイド:
0.9gの4cを20mlのアセトニトリル及び20mlのジクロロメタンに溶解させ、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液1.42gと一緒にして周囲温度において24時間攪拌する。沈殿した結晶を吸引濾過してエーテルで洗浄する。収量:0.9g(79%);融点:220℃(分解)。
a)メチルキサンテン-9-カルボキシレート:
21.75g(0.95モル)のナトリウム及び1500mlのエタノールからナトリウムエトキシド溶液を調製する。214g(0.95モル)のキサンテン-9-カルボン酸をこの溶液に添加し、得られた懸濁液を周囲温度において1時間攪拌する。次いで固体を分離し、1500mlのジエチルエーテルで洗浄し、単離した結晶を1500mlのジメチルホルムアミド中に懸濁させて、攪拌しながら126.73ml(2.0モル)のヨウ化メチルと一緒にする。形成された溶液を周囲温度に24時間放置し、次いで水で希釈して総量を6リットルとし、結晶化させ、吸引濾過し、水で洗浄して乾燥させる。収量:167gの白色結晶(=理論値の74%);融点:82℃。
b)メチル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート3d:
48.05g(0.2モル)のメチルキサンテン-9-カルボキシレートを1200mlのテトラヒドロフランに溶解させ、0℃において23.63g(0.2モル)のカリウムtert-ブトキシドを添加する。次いで酸素を−10〜−5℃において2時間パイプで送り、混合物を2Nの塩酸で酸性にし、溶媒の大部分を蒸留により除去する。残留物を酢酸エチル及び水で抽出し、有機相をNa2S2O5水溶液で抽出し、水で洗浄し、乾燥させて溶媒を蒸留により除去する。生成物をジイソプロピルエーテル及びシクロヘキサンから結晶化させることにより生成する。収量:11.0gの白色結晶(=理論値の22%)。
4.2.:トロパン-6エキソ-イル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート4d:
0.705gの2a、2.60gのメチル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート3d及び10mgのナトリウムを100℃及び70ミリバールにおいて2時間攪拌する。混合物を冷却し、10mlのアセトニトリルを添加して過剰のナトリウムを分解させる。次いで溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を100mlのトルエンと一緒にして100mlの水で1回洗浄する。有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物をクロマトグラフィーにより精製する(約100mlのシリカゲル;150mlの酢酸エチル、次いで約500mlの溶媒混合物(ジクロロメタン:酢酸エチル:メタノール=70:20:10))。収量:0.45g(25%);非晶質固体。
4.3.:トロパン-6エキソ-イル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロマイド:
0.45gの4dを4.5mlのアセトニトリルに溶解させ、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液0.50gと一緒にして周囲温度において24時間攪拌する。沈殿した結晶を吸引濾過してエーテルで洗浄する。収量:0.3g(53%);融点:255℃。
工程1.1にしたがって調製される。
5.2.:トロパン-6エンド-イルベンジレート4e:
0.6gの2b及び1.6gのメチルベンジレート3aを10mlのトルエンに溶解させ、20mgのNaHと一緒にする。生成するメタノールを蒸留により除去しながら混合物を140℃に加熱する。2時間後に冷却し、20mlの水を添加し、有機相を分離して、30mlの1Nの塩酸で2回抽出する。水性相は炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。一緒にした有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去し、残留物をアセトンからエーテル性HCl(飽和)を用いて結晶化させる。収量:1.2g;融点:265℃。
5.3.:トロパン-6エンド-イルベンジレートメトブロマイド:
1.2gの4eを50mlの水に溶解させ、炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。有機相は乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を5mlのアセトニトリルにとり、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液0.5gと一緒にする。混合物を周囲温度において24時間攪拌し、沈殿した結晶を吸引濾過して、アセトン及びエーテルで洗浄する。収量:1.0g(66%);融点:229℃。
工程2.1と同様にして調製される。
6.2.:トロパン-6エンド-イル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレート4f:
0.6gの2b及び1.6gのメチル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレート3bを10mlのトルエンに溶解させ、20mgのNaHと一緒にする。生成するメタノールを蒸留により除去しながら混合物を140℃に加熱する。2時間後に冷却し、20mlの水を添加し、有機相を分離して、30mlの1Nの塩酸で2回抽出する。水性相は炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。一緒にした有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去し、残留物をアセトンから飽和させたエーテル性HClを用いて結晶化させる。収量:1.2g(73%);融点:261℃。
6.3.:トロパン-6エンド-イル9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロマイド:
1.2gの4fを50mlの水に溶解させ、炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。有機相は乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を5mlのアセトニトリルにとり、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液0.5gと一緒にする。混合物を周囲温度において24時間攪拌し、沈殿した結晶を分離して、アセトン及びエーテルで洗浄する。収量:(70%)。
工程4.1と同様にして調製される。
7.2.:トロパン-6エンド-イル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート4g:
0.6gの2b及び1.6gのメチル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート3dを10mlのトルエンに溶解させ、20mgのNaHと一緒にする。生成するメタノールを蒸留により除去しながら混合物を140℃に加熱する。2時間後に冷却し、20mlの水を添加し、有機相を分離して、30mlの1Nの塩酸で2回抽出する。水性相は炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。一緒にした有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去し、残留物をアセトンから飽和させたエーテル性HClを用いて結晶化させる。収量:1.1g(73%);融点:212℃。
7.3.:トロパン-6エンド-イル9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロマイド:
1.1gの4gを50mlの水に溶解させ、炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。有機相は乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を5mlのアセトニトリルにとり、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液0.5gと一緒にする。混合物を周囲温度において24時間攪拌し、沈殿した結晶を分離して、アセトン及びエーテルで洗浄する。収量:1.0g(72%);融点:250℃。
0.6gの2b及び1.7gのメチルジ-(2-チエニル)グリコレート3cを10mlのトルエンに溶解させ、20mgのNaHと一緒にする。生成するメタノールを蒸留により除去しながら混合物を140℃に加熱する。2時間後に冷却し、20mlの水を添加し、有機相を分離して、30mlの1Nの塩酸で2回抽出する。水性相は炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。一緒にした有機相を乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去し、残留物をアセトンから飽和させたエーテル性HClにより結晶化させる。収量:1.1g(65%);融点:242℃。
8.3.:トロパン-6エンド-イル2-ヒドロキシ-2,2-ジチオフェン-アセテートメトブロマイド:
1.1gの4hを50mlの水に溶解させ、炭酸カリウムと一緒にして、30mlのジクロロメタンで2回抽出する。有機相は乾燥させ、溶媒を減圧蒸留により除去する。残留物を5mlのアセトニトリルにとり、臭化メチルの50%アセトニトリル溶液0.5gと一緒にする。混合物を周囲温度において24時間攪拌し、沈殿した結晶を分離して、アセトン及びエーテルで洗浄する。収量:1.1g(79%);融点:218℃。
薬品
3H-NMSは、比放射能が3071GBq/mmol(83Ci/mmol)であり、ブラウンシュワイクのMessrs Amershamから得られた。その他の全ての試薬は、ハイデルベルクのServa及びダルムシュタットのMerckから得られた。
細胞膜:
本出願人らは、ヒトのムスカリン様受容体サブタイプhm1〜hm5(BONNER)に対応する遺伝子の核酸を入れたCHO(中国のハムスターの卵巣)細胞の細胞膜を使用した。所望のサブタイプの細胞膜を解凍し、ガラス・ホモジナイザーを用いて手動で再び懸濁させ、HEPES緩衝液で希釈して最終濃度を20〜30mgのタンパク質/mlとした。
受容体結合研究:
結合の分析は、1mlの最終体積について実施し、種々の濃度の100μlの未標識物質、100μlの放射性リガンド(3H-N-メチルスコポラミン(3H-NMS)2nモル/リットル)、200μlの膜調製品及び600μlのHEPES緩衝液(20ミリモル/リットルのHEPES、10ミリモル/リットルのMgCl2、100ミリモル/リットルのNaClを含み、1モル/リットルのNaOHでpHを7.4に調整)から構成された。非特定結合は、10μモル/リットルのアトロピンを用いて決定した。調製品は、二重測定として、96穴ミクロタイタープレート(Beckman、ポリスチレン、No.267001)中37℃において45分間培養させた。培養は、Inotech Cell Harvester(タイプIH110)を用い、Whatman G-7フィルターで濾過することにより終了させた。フィルターを3mlの氷冷HEPES緩衝液で洗浄し、測定前に乾燥させた。
放射能の測定:
2次元のデジタルオートラジオグラフ(Berthold、Wildbad、タイプ3052)を用い、フィルターマットの放射能を同時に測定した。
評価:
1受容体2リガンド反応のモデル(SysFitソフトウェア、SCHITTKOWSKI)を用い、質量作用の法則から直接誘導された計算式を用いてKi値を計算した。
文献:
BONNER TI、ムスカリン様アセチルコリン受容体の新しいサブタイプ
Trends Pharmacol. Sci. 10, Suppl.: 11-15 (1989) ;
SCHITTKOWSKI 非線形方程式の系におけるKパラメータの見積もり
Numer Math.68: 129-142 (1994)
これらは、例えば、喘息またはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療である。一般式1の化合物はまた、迷走神経により誘導された洞性徐脈の治療及び心拍疾患の治療に使用しうる。一般的には、本発明による化合物はまた、例えば胃腸管における痙攣の治療に治療的に使用されうる。それらはまた、例えば、尿路における痙攣の治療及び生理痛の治療にも使用されうる。前述の指摘の範囲の中では、本発明による式1の化合物を用いた喘息及びCOPDの治療が特に重要である。
一般式1の化合物は、それだけで、またはその他の式1の活性物質と共に使用しうる。一般式1の化合物はまた、その他の薬理学的に活性な物質と組み合わせて使用しうる。これらは、特に、β-擬態物質、抗アレルギー性物質、ドーパミン作用薬、PAF拮抗薬、PDE-IV阻害物質、ロイコトリエン拮抗薬、p38キナーゼ阻害物質、EGFRキナーゼ阻害物質及びコルチコステロイド並びにそれらの活性物質の組合せである。
本発明にしたがって式1の化合物とともに使用しうるβ-擬態物質の例には、バンブテロール(bambuterol)、ビトルテロール(bitolterol)、カルブテロール(carbuterol)、クレンブテロール、フェノテロール、フォルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール(ibuterol)、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール(reproterol)、サルメテロール(salmeterol)、スルホンテロール(sulphonterol)、テルブタリン、トルブテロール(tolubuterol)、4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニレトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンゾキサジン-3-(4H)-オン、1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert-ブチルアミノ)エタノール及び1-(4-エトキシカルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-tert-ブチルアミノ)エタノール、任意にそれらのラセミ化合物、エナンシオマー、ジアステレオマーの形及び任意にそれらの薬理学的に許容しうる酸添加塩、溶媒和物及び/または水和物が含まれる。最も好ましくは、本発明にしたがって式1の化合物とともに活性物質として使用されるβ-擬態物質は、フェノテロール、フォルモテロール、サルメテロール、1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、任意にそれらのラセミ化合物、エナンシオマー、ジアステレオマーの形及び任意にそれらの薬理学的に許容しうる酸添加塩及び水和物から選択される。前述のβ-擬態物質のうち、化合物フォルモテロール及びサルメテロールが特に好ましく、任意にそれらのラセミ化合物、エナンシオマー、ジアステレオマーの形及び任意にそれらの薬理学的に許容しうる酸添加塩及びそれらの水和物も好ましい。本発明によれば、例えば、塩化水素塩、臭化水素塩、硫酸塩、燐酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩及びシナフォエート(xinafoate)から選択されるβ-擬態物質の酸添加塩が好ましい。サルメテロールの場合には、塩化水素塩、硫酸塩及びシナフォエートから選択された塩が特に好ましく、それらのうちシナフォエートが特に好ましい。フォルモテロールの場合には、塩化水素塩、硫酸塩及びフマル酸塩から選択された塩が特に好ましく、それらのうち塩化水素塩及びフマル酸塩が特に好ましい。本発明によれば、フォルモテロールのフマル酸塩が特別に重要である。
本発明にしたがって式1の化合物と組み合わせて使用しうるPDE-IV阻害物質の例には、エンプロフィリン、ロフルミラスト(roflumilast)、アリフロ(ariflo)、Bay-198004、CP-325,366、BY343、D-4396(Sch-251591)、V-11294A及びAWD-12-281から選択された化合物が含まれる。好ましいPDE-IV阻害物質は、エンプロフィリン、ロフルミラスト、アリフロ及びAWD-12-281から選択された化合物であり、AWD-12-281が本発明による式1の化合物との組合せパートナーとして特に好ましい。前述のPDE-IV阻害物質に関する言及はいずれも、本発明の範囲内では、存在しうる薬理学的に許容しうるその酸添加塩に関する言及を含む。前述のPDE-IV阻害物質により形成されうる生理学的に許容しうる酸添加塩とは、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸塩、琥珀酸、乳酸、クエン酸、酒石酸塩及びマレイン酸の塩から選択された薬学的に許容しうる塩を意味する。本発明によれば、これに関しては、酢酸塩、塩化水素酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、燐酸塩及びメタンスルホン酸塩から選択された塩が好ましい。
本発明にしたがって式1の化合物と組み合わせて使用しうる抗アレルギー性物質の例には、エピナスチン(epinastin)、セチリジン(cetirizin)、アゼラスチン(azelastin)、フェクソフェナジン(fexofenadin)、レボカバスチン(levocabastin)、ロラタジン(loratadine)、ミゾラスチン(mizolastin)、ケトチフェン、エメダスチン(emedastin)、ジメチンデン、クレマスチン、バミピン、セックスクロロフェニラミン(cexchloropheniramine)、フェニラミン、ドキシラミン、クロロフェノキサミン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、エバスチン(ebastin)、デスロラチジン(desloratidine)及びメクリジンが含まれる。本発明の範囲内で、本発明による式1の化合物と組み合わせて使用しうる好ましい抗アレルギー性物質は、エピナスチン、セチリジン、アゼラスチン、フェクソフェナジン、レボカバスチン、ロラタジン、エバスチン、デスロラチジン及びミゾラスチンから選択され、エピナスチン及びデスロラチジンが特に好ましい。前述の抗アレルギー性物質に関する言及はいずれも、本発明の範囲内では、存在しうる薬理学的に許容しうるその酸添加塩に関する言及も含む。
本発明にしたがって式1の化合物との組合せとして使用しうるEGFRキナーゼ阻害物質の例には、特に、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-ブチロキシ]-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[4-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-ブチロキシ]-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-(2-{4-[(S)-(2-オキソ-テトラヒドロフラン-5-イル)カルボニル]-ピペラジン-1-イル}-エトキシ)-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-[(4-{N-[2-(エトキシカルボニル)-エチル]-N-[(エトキシカルボニル)メチル]アミノ}-1-オキソ-2-ブテン-1-イル)アミノ]-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン及び4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-[3-(モルホリン-4-イル)-プロピロキシ]-7-メトキシ-キナゾリンが含まれる。前述のEGFRキナーゼ阻害物質に関する言及はいずれも、本発明の範囲内では、存在しうる薬理学的に許容しうるその酸添加塩に関する言及も含む。EGFRキナーゼ阻害物質により形成されうる生理学的または薬理学的に許容しうるその酸添加塩とは、本発明によれば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、琥珀酸、乳酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸の塩から選択された薬学的に許容しうる塩を意味する。酢酸、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸及びメタンスルホン酸の塩から選択されたEGFRキナーゼ阻害物質の塩が本発明によれば好ましい。
式1の化合物をその他の活性物質とともに使用する場合には、前述の化合物の種類の中では、ステロイド、PDE-IV阻害物質またはβ-擬態物質との組合せが特に好ましい。β-擬態物質、特に持続型β-擬態物質との組合せが特に重要である。本発明による式1の化合物とサルメテロールまたはフォルモテロールとの組合せが特に好ましい。
式1の塩を投与するのに適する製剤には、例えば錠剤、カプセル、座薬及び溶液等が含まれる。本発明による化合物の吸入による投与も、本発明によれば(特に喘息またはCOPDの治療には)特に重要である。薬学的に活性な化合物の含量は、全体として組成物の0.05〜90質量%、好ましくは0.1〜50質量%である。適する錠剤は、例えば、活性物質を公知の賦形剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはラクトースのような不活性希釈剤、コーンスターチまたはアルギニン酸のような錠剤分解物質、澱粉またはゼラチンのようなバインダー、ステアリン酸マグネシウムまたはタルクのような滑剤及び/またはカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、またはポリ酢酸ビニルのような放出遅延剤と混合することにより得られる。錠剤はまた複数の層を含みうる。
本発明による活性物質またはその組合せを含むシロップまたはエリキシルは、サッカリン、シクラメート、グリセロールまたは糖のような甘味料及び調味料、例えばバニリンまたはオレンジ抽出物のような香料を追加して含みうる。それらはまた、カルボキシメチルセルロースナトリウムのような懸濁補助薬または増粘剤、例えば脂肪族アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物のような加湿薬、またはp-ヒドロキシベンゾエートのような防腐剤も含みうる。
溶液は、例えば、等張剤、p-ヒドロキシベンゾエートのような防腐剤またはエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩のような安定剤を添加して、任意に乳化剤及び/または分散剤を使用して通常の方法で調製されるが、希釈剤として水を使用する場合には、例えば、有機溶媒を任意に可溶化剤または溶解助剤として使用してもよいし、溶液を注射用のバイアルまたはアンプルまたは輸液用の瓶に移してもよい。
1種以上の活性物質または活性物質の組合せを含むカプセルは、例えば、活性物質をラクトースまたはソルビトールのような不活性キャリヤーと混合し、それらをゼラチンカプセルに充填することにより調製しうる。
適する座薬は、例えば、中性脂肪またはポリエチレングリコールまたはその誘導体のような、この目的のために供給されるキャリヤーとともに混合することにより調製しうる。
使用しうる賦形剤には、例えば、水、パラフィン(例えば、石油留分)のような薬学的に許容しうる有機溶媒、植物油(例えば、ラッカセイ油またはゴマ油)、一価又は多価アルコール(例えば、エタノールまたはグリセロール)、例えば天然鉱物粉末(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜)、合成鉱物粉末(例えば、高度に分散させたケイ酸及びケイ酸塩)、糖(例えば、甘蔗糖、ラクトース及びグルコース)のようなキャリヤー、乳化剤(例えば、リグニン、亜硫酸パルプ廃液、メチルセルロース、澱粉及びポリビニルピロリドン)及び滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)が含まれる。
喘息またはCOPDの治療に式1の化合物を投与する場合には、吸入に適する製剤または薬学的配合物を使用することが本発明によれば特に好ましい。吸入可能な製剤には、吸入可能粉末、噴射剤を含む計量エアゾールまたは噴射剤を含まない吸入可能溶液が含まれる。本発明の範囲内では、噴射剤を含まない吸入可能溶液という用語はまた、使える状態である濃度または無菌の吸入溶液も含む。本発明の範囲内で使用しうる配合物は、本明細書の次の部分において詳細に記載する。
本発明にしたがって使用しうる吸入可能粉末は、1をそれだけで、または適する生理学的に許容しうる賦形剤と混合して含みうる。
活性物質1が生理学的に許容しうる賦形剤と混合して存在する場合には、本発明によるこれらの吸入可能粉末の調製には以下の生理学的に許容しうる賦形剤、すなわち、単糖類(例えば、グルコースまたはアラビノース)、二糖類(例えば、ラクトース、蔗糖、麦芽糖)、オリゴ-及び多糖類(例えば、デキストラン)、多価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)またはこれらの賦形剤の混合物を使用しうる。好ましくは、単糖類または二糖類が使用されるが、ラクトースまたはグルコースを、特に、排他的ではないが水和物の形で使用するのが好ましい。本発明においてはラクトースが特に好ましい賦形剤であるが、ラクトース一水和物が最も好ましい。
本発明による噴射剤を含む吸入エアゾールは、噴射剤ガス中に溶解させた、または分散させた形の化合物1を含みうる。化合物1は別々の配合物または共通の配合物に含まれ、化合物1はともに溶解されているか、分散されているか、一方の成分のみが溶解され他方のそれは分散されている場合もある。吸入エアゾールを調製するのに使用しうる噴射剤ガスは先行技術から公知である。適する噴射剤ガスは、n-プロパン、n-ブタンまたはイソブタンのような炭化水素及びメタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパンまたはシクロブタンのフッ素化誘導体のようなハロ炭化水素から選択される。前述の噴射剤ガスはそれだけでも混合でも使用しうる。特に好ましい噴射剤ガスは、TG134及びTG227及びそれらの混合物から選択されたハロゲン化アルカン誘導体である。
噴射剤により推進される吸入エアゾールはまた、補助溶媒、安定剤、界面活性剤、酸化防止剤、滑剤及びpH調整剤のようなその他の成分を含みうる。これらの成分は全て当業者には公知である。
前述の本発明による噴射剤により推進される吸入エアゾールは、当業者に公知の吸入器(MDI=計量吸入器)を用いて投与しうる。
本発明によれば、安定剤または錯化剤としてのエデト酸(EDTA)またはその公知の塩の一であるエデト酸ナトリウムの添加は、これらの配合物においては不必要かもしれない。他の実施態様においては、この化合物またはこれらの化合物を含みうる。好ましい実施態様においては、エデト酸ナトリウムに基づく含量は、100mg/100ml未満であり、好ましくは50mg/100ml未満であり、更に好ましくは20mg/100ml未満である。一般的には、エデト酸ナトリウムの含量が0乃至10mg/100mlである吸入可能溶液が好ましい。
好ましい賦形剤には、例えば、pHの調整にすでに使用されていなかったら、アスコルビン酸のような酸化防止剤、ビタミンA、ビタミンE、トコフェロール及び同様なビタミン及びヒトの体内で活性化するプロビタミンを含む。
防腐剤は、病原体による汚染から配合物を保護するのに使用しうる。適する防腐剤は当業者に公知のものであり、特に、先行技術から公知の濃度の塩化セチルピリジニウム、塩化ベンズアルコニウムまたは安息香酸または安息香酸ナトリウムのようなベンゾエートである。前述の防腐剤は、好ましくは50mg/100ml以下、更に好ましくは5乃至20mg/100mlの濃度で存在する。
本発明による化合物の投与量は、通常、投与方法及び治療される病気に非常に依存する。吸入により投与する場合には、式1の化合物は、μg範囲の投与量でも非常に有効性が高い。式1の化合物はまた、μg範囲以上でも効果的に使用されうる。例えば、g範囲でもよい。特に吸入以外の経路で投与される場合には、本発明による化合物はより高い投与量(例えば、限定的ではないが、1〜1000mgの範囲)で投与されうる。
以下の配合物の実施例は、その範囲を限定することなく本発明を説明する。
製薬配合物の実施例
A) 錠剤 錠剤当たり
活性物質1 100mg
ラクトース 140mg
コーンスターチ 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
微粉末の活性物質、ラクトース及びコーンスターチの一部を混合する。混合物を篩にかけ、次いでポリビニルピロリドンの水溶液で湿らせ、混練し、湿式造粒して乾燥させる。顆粒、残りのコーンスターチ及びステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、混合する。混合物を圧縮して適する形状及び寸法の錠剤を製造する。
活性物質1 80mg
ラクトース 55mg
コーンスターチ 190mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
カルボキシメチル澱粉ナトリウム 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
微粉末の活性物質、コーンスターチの一部、ラクトース、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを混合し、混合物を篩にかけ、残りのコーンスターチ及び水を混合して顆粒を形成し、乾燥して篩にかける。カルボキシメチル澱粉ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを添加してよく混ぜ合わせ、混合物を圧縮して適する寸法の錠剤を形成する。
C) アンプル溶液
活性物質1 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用の水 5ml
活性物質を水に溶解させてそれ自身のpHまたは任意に5.5〜6.5のpHとし、溶液を等張にするために塩化ナトリウムを添加する。得られた溶液を濾過して発熱物質を除去し、濾液を無菌条件下でアンプルに移し、次いで滅菌及びヒートシールする。アンプルは、5mg、25mg及び50mgの活性物質を含む。
活性物質1 0.005
ソルビタントリオレエート 0.1
モノフルオロトリクロロメタン及び
ジフルオロジクロロメタン2:3 合計で100
計量バルブを具備する従来のエアゾール容器に懸濁液を移す。好ましくは5μlの懸濁液を各作動ごとに放出する。所望であれば、活性物質は更に高い投与量(例えば、0.02質量%)でも放出しうる。
E) 溶液(100ml)
活性物質1 333.3mg
フォルモテロールフマレート 333.3mg
塩化ベンズアルコニウム 10.0mg
EDTA 50.0mg
HCl(1N) pH3.4になる量
この溶液は通常の方法で調製しうる。
F) 吸入可能粉末
活性物質1 6μg
フォルモテロールフマレート 6μg
ラクトース一水和物 合計で25mg
吸入可能粉末は、個々の成分を混合することにより通常の方法で調製する。
G) 吸入可能粉末
活性物質1 10μg
ラクトース一水和物 合計で5mg
吸入可能粉末は、個々の成分を混合することにより通常の方法で調製する。
Claims (8)
- 一般式1の化合物。
X-は、負の電荷を1個有するアニオンを示し、
A及びBは、同種でも異種でもよい-O、-S、-NH、-CH2、-CH=CH、-N(C1-C4-アルキル)-を示し、
R は、水素、ヒドロキシ又は-C1-C4-アルキロキシを示し、
R1及びR2は、同種でも異種でもよいが、任意に-C3-C6-シクロアルキル、ヒドロキシまたはハロゲンで置換された-C1-C5-アルキルを示すか、
または
R1及びR2は一緒に-C3-C5-アルキレン-架橋を示し、
R3、R4、R3'及びR4'は、同種でも異種でもよいが、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルキロキシ、ヒドロキシ、-CF3、-CHF2、CN、NO2またはハロゲンを示し、
RX及びRX'は共に水素を示すか、
または
RX及びRX'は一緒に単結合または架橋基 -O-を示す。) - 前記一般式1の化合物において、
式中の、
X-が、塩化物、臭化物、4-トルエンスルホネート及びメタンスルホネートから選択された負の電荷を1個有するアニオンを示し、
A及びBが、同種でも異種でもよいが、-O、-S、-NHまたは-CH=CH-を示し、
R が、水素、ヒドロキシ又は-C1-C4-アルキロキシを示し、
R1及びR2が、同種でも異種でもよいが、任意にヒドロキシ、フッ素、塩素または臭素で置換されたC1-C4-アルキルを示すか、
または
R1及びR2が一緒に-C3-C4-アルキレン-架橋を示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルキロキシ、ヒドロキシ、-CF3、-CHF2、CN、NO2、フッ素、塩素または臭素を示し、
RX及びRX'が共に水素を示すか、または
RX及びRX'が一緒に単結合または架橋基 -O-を示す、
請求項1記載の化合物。 - 前記一般式1の化合物において、
式中の、
X-が、塩化物、臭化物及びメタンスルホネートから選択された負の電荷を1個有するアニオンを示し、
A及びBが、同種でも異種でもよいが、-Sまたは-CH=CH-を示し、
R が、水素、ヒドロキシ、メトキシ又はエトキシを示し、
R1及びR2が、同種でも異種でもよいが、メチル、エチル、-CH2Fまたは-CH2-CH2Fを示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素、メチル、メトキシ、-CF3またはフッ素を示し、
RX及びRX'が共に水素を示すか、
または
RX及びRX'が一緒に単結合または架橋基-O-を示す、
請求項1または2記載の化合物。 - 前記一般式1の化合物において、
式中の、
X-が、塩化物、臭化物及びメタンスルホネートから選択された負の電荷を1個有するアニオンを示し、
A及びBが、同種でも異種でもよいが、-Sまたは-CH=CH-を示し、
R が、水素又はヒドロキシを示し、
R1及びR2が、同種でも異種でもよいが、メチルまたはエチルを示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素、-CF3またはフッ素を示し、
RX及びRX'が、同種でも異種でもよいが、水素を示すか、またはRX及びRX'が一緒に単結合または架橋基-Oを示す、
請求項1乃至3のいずれかに記載の化合物。 - 前記一般式1の化合物において、
式中の、
X-が、臭化物を示し、
A及びBが、同種でも異種でもよいが、-Sまたは-CH=CH-を示し、
R が、水素又はヒドロキシを示し、
R1及びR2が、メチルを示し、
R3、R4、R3'及びR4'が、同種でも異種でもよいが、水素またはフッ素を示し、
RX及びRX'が、同種でも異種でもよいが、水素を示すか、または
RX及びRX'が一緒に単結合または架橋基-Oを示す、
請求項1乃至4のいずれかに記載の化合物。 - 任意に個々の光学異性体、個々のエナンシオマーの混合物またはそのラセミ化合物の形並びに任意に薬理学的に許容しうるその酸添加塩の形である請求項1乃至5のいずれかに記載の一般式1の化合物。
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