JP4587020B2 - 非常時用自転車駆動ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプ装置 - Google Patents

非常時用自転車駆動ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプ装置 Download PDF

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Description

本発明は、電力、或いは、混合油用エンジンの代わりに自転車の駆動力を利用してなる自転車駆動ポンプ装置に関する。更に詳しくは、本発明は、地震・火災等の災害緊急時における飲料水、生活用水や消火用水を確保する為のポンプ、或いは、砂漠等の乾燥地帯における深井戸の揚水ポンプとして有用な自転車駆動ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプ装置に関する。
近年、我が国においては宮城県沖、十勝沖を震源とするマグニチュード7超級の大地震が相次いで発生している。また、東海地域、東南海地域、更には南海地域では、近い将来にかなりの高い確率で大地震に見舞われることが予測されている。震災の痛ましさは言を
Figure 0004587020
おいて食料の不足以上に、飲料用やトイレ・シャワー用の生活用水の不足が深刻な問題であったと言う。
他方、中近東諸国の砂漠地帯や乾燥地帯では、インフラ整備の遅れから生活用水を深井戸に頼わらずを得ず、しかも手桶等の手作業による汲み上げを余儀なくされている。
これら実情を打破するものとして、ポンプ本体の駆動を自転車を利用して行う自転車駆動式ポンプ装置がある。例えば、特許文献1は、ローラーの回転と連動するポールシャフトの往復運動により作動するダイヤフラム式のポンプを自転車のスタンド部に装置し、自転車の車輪の回転力をローラーに伝達せしめてなるポンプ装置を提案している。
特許文献2は、プーリが結合してなるポンプ本体をポンプベース部材に固定配置すると共に、当該ポンプベース部材に支持部材(スタンド)を介して自転車を取り付け、自転車の車輪の回転力をプーリに伝達してポンプを作動せしめる自転車駆動式ポンプ装置を提案している。
特許文献3は、特許文献2に開示の自転車駆動式ポンプ装置の改良型として、プーリが結合してなるポンプベース部材と、自転車の駆動輪を軸支してこれを回転自在に保持するスタンド部材とを隣接配置する構成とすることで、据付け、運搬および分離収納を簡便に行い得る自転車駆動式ポンプ装置を提案している。
実用新案登録第3056282号公報 特開平8−303344号公報 特開平10−61545号公報
発明が解決しようする課題
しかしながら、特許文献1、2又は3に開示する自転車駆動式ポンプ装置は、自転車および漕ぎ手の荷重を支持部材(スタンド)に掛けて自転車の安定固定化を計る共に、車輪の回転力をポンプに伝達せしめる仕組み故に、車輪とプーリ間でのスリップが生じ易く、車輪回転力のポンプへの伝達仕事率が低い。
また、特許文献1に開示するダイヤフラム式のポンプや特許文献2および3に開示するロータリーポンプ、往復ポンプ、遠心ポンプ、軸流ポンプ等のポンプは、砂、泥、小石、木の葉、木片等の混在する河川、湖沼、プール等の水を水源とする揚水ポンプとして用いた場合バルブ(弁)、回転翼等の部位で詰まり又は破損の恐れがあり実用信頼性を欠く。
更に、上記ポンプ類はポンプ吐出圧が小さい為、膜濾過浄水システム用のポンプとしては使用し難い。即ち、水質悪化、処理水量の増大、更には、原虫クリプトスポリジウム等の細菌問題等により飲料水用の浄水処理システ厶は従来の砂漠濾過法から精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜等を用いた膜濾過浄水システムへ移行している。膜濾過システムに供するポンプは精密濾過膜法であっても0.5Mパスカル以上の高吐出圧性能を有することが必要であり、前述の如きポンプ類では課題を残すものである。
本発明者等は、上記現状に鑑み、自転車駆動式ポンプとして吐出圧が大きく、自吸力・耐久性に優れ、しかも、メンテナンスも簡単なペリスタルティック(Peristaltic)ポンプの利用に着目した。しかしながら、ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプはインペラー型の回転遠心力ポンプ等に比べ、始動トルク及び駆動トルクが大きい。この為、前述の特許文献1、2及び3に開示する如き仕組みの自転車駆動式ポンプ装置のポンプとしては適していない。
本発明等は、ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプを用いた吐出圧が高く、耐久信頼性に優れる膜濾過浄水システムにも利用可能な自転車駆動式ポンプ装置の提供を目的とし、鋭意研究の結果、ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプに始動補助手段を配設すれば、ポンプ起動後自転車の回転力程度の力でも充分ポンプを作動し得ること、又、自転車の自重プラス自転車の漕ぎ手の体重等の荷重を駆動ドラムに与えれば自転車駆動車輪と駆動ドラム間におけるスリップ損失を極力小さくでき、自転車の車輪回転力を効率良くポンプに伝達し得ることを見い出し、本発明の完成に至ったものである。
課題を解決するための手段
本発明の目的は以下の手段を採用することで達成される。即ち、請求項1記載の自転車駆動ポンプ装置はポンプと連動する駆動ドラム、および、ポンプ駆動力源である自転車を支持する支持部材よりなるポンプ駆動手段とポンプからなり、支持部材に自転車を固定し、自転車の駆動車輪を駆動ドラムに動力伝達可能に圧接しポンプを作動せしめる自転車駆動式ポンプ装置において、ポンプがペリスタルティック(Peristaltic)ポンプであって、当該ポンプの始動をポンプ軸と直結する始動補助チェーン、スプロケット、カムクラッチ及び始動補助ハンドルよりなる始動補助手段によって行うことを特徴とする。請求項2記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプ駆動手段がポンプに対向して並列に少なくとも2組以上配設出来ることを特徴とする。上記構成の本発明の自転車駆動ポンプ装置によれば、個々の自転車の漕ぎ手の仕事量を軽減できるので、例えば、老人、女性、子供等の非力な人でもポンプ作動作業に参加可能となる。請求項3記載の自転車駆動ポンプ装置は、請求項1又は2いずれか記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラムへの圧接力(F)が下記式で表される場合、仰角(θ)が60°乃至90°の好ましい範囲であることを特徴とする。上記構成の本発明の自転車駆動ポンプ装置によれば、駆動車輪と駆動ドラム間スリップが軽減でき、車輪回転力を効率良くポンプに伝達し得る。
Figure 0004587020
(式中、Wiは加重、θは駆動ドラム回転軸から加重作用点へ向けての仰角を示す、nは自転車台数である。)
請求項4記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2又は3いずれか記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプと駆動ドラムが回転軸を共有し連動することを特徴とする。請求項5記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2又は3いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプと駆動ドラムが変速機を介して連動することを特徴とする。請求項6記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2、3又は5いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプと駆動ドラムが遠隔伝達手段を介して遠隔連動することを特徴とする。請求項7記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項6記載の自転車駆動ポンプ装置であって、遠隔伝達手段がベルト又はチェーンであることを特徴とする。請求項8記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2、3、4、5、6又は7いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラム軸と平行な軸を有する自転車安定用補助ドラムが配設されていることを特徴とする。請求項9記載の自転車駆動ドラム装置は請求項1、2、3、4、5、6、7又は8いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラムの他端に発電機が配設されていることを特徴とする。請求項10記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2、3、4、5、6、7又は8いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラムの他端に変速機を介して発電機が配設されていることを特徴とする。
数2
F=ΣW×cos(90°−θ)
(式中、Wは加重、θは駆動ドラ厶回転軸から加重作用点へ向けての仰角を示す)
請求項4記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2又は3いずれか記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプと駆動ドラムが回転軸を共有し連動することを特徴とする。請求項5記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2又は3いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプと駆動ドラムが変速機を介して連動することを特徴とする。請求項6記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2、3又は5いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、ポンプと駆動ドラムが遠隔伝達手段を介して遠隔連動することを特徴とする。請求項7記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項6記載の自転車駆動ポンプ装置であって、遠隔伝達手段がベルト又はチェーンであることを特徴とする。請求項8記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2、3、4、5、6又は7いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラム軸と平行な軸を有する自転車安定用補助ドラムが配設されていることを特徴とする。請求項9記載の自転車駆動ドラム装置は請求項1、2、3、4、5、6、7又は8いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラ厶の他端に発電機が配設されていることを特徴とする。請求項10記載の自転車駆動ポンプ装置は請求項1、2、3、4、5、6、7又は8いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置であって、駆動ドラムの他端に変速機を介して発電機が配設されていることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の自転車駆動ポンプ装置の一実施形態を示す要部側面図を図1に、又、要部正面図を図2に示す。図中、3はペリスタルティック(Peristaltic)ポンプである。本発明で言うペリスタルティック(Peristaltic)ポンプ(以下、本発明のポンプと称する)とは、ポンプケースの内面に配設させたチューブを、回転軸を中心として回転するローラーによって押出し、チューブの復元作用の繰り返しによって液体の吸入排出作用を行う仕組のポンプであって、一般に1.5Mパスカル程度の高吐出圧が得られることを特徴とし、ホースポンプ、チューブポンプ、或いは、スクィーズポンプとも呼ばれるものである。一例を挙げれば、(株)イワキのSP−25、SP−32、SP−40、SP−100等のイワキホースポンプシリーズがある。本発明のポンプ3の17は吸水口、18は吐水口である。
尚、本発明のポンプは、インペラータイプの回転遠心力ポンプに比較して始動トルク及び、駆動トルクが大きい。特に、始動トルクはポンプの口径にもよりが一般に10kgf・m乃至200kgf・m故に、自転車駆動輪の回転力程度の力では始動し難い。本発明は、始動トルクの大きいと言う欠点を解消するものとして、例えば、ポンプ軸と直結する始動補助チェーン9、スプロケット12、カムクラッチ11及び始動補助ハンドル7よりなる始動補助手段を本発明のポンプに配設する。始動補助ハンドル7は自転車駆動輪の駆動と同時に回転せしめポンプ始動を助ける。ポンプ始動後、正常運転となれば安全のため始動補助ハンドル7を固定し、これに連動するカムクラッチがポンプ駆動系から切り離されるようになっている。
4は後述する自転車の回転力を受け本発明のポンプ3を作動する為の駆動ドラ厶である。図2では、変速機(減速機)14を介して本発明のポンプと連動する駆動ドラムを例示しているが、変速機を介することなくポンプと駆動ドラムの回転軸を共有する構成であっても良い。
駆動ドラム4は、ポンプ駆動力源である自転車を支持する支持部材6との1対で本発明のポンプ駆動手段を構成する。図1、2では、ポンプ駆動手段は本発明のポンプと同一の床台8に固定されている。尚、図2には当該ポンプ駆動手段をポンプに対向して2組並列に配設した例を示したが、例えば、老人、女性、或いは子供等の非力な人によって本発明の自転車駆動ポンプ装置を稼動しなければならない場面を想定し、予め、更に複数組のポンプ駆動手段を配設して置くか、或いは、ポンプ駆動手段を追加配設する為の取付穴等の配設手段を床台8に予め講じておくことも出来る。尚、床台8は移動し易くする目的で、固定安定の為の固定手段と共に、キャスターを取付けておくことも出来る。
自転車前輪2は、支持部材6の先端部に設けられた、例えば、JIS規格の六角ナットに合致する前輪車軸取付嵌合手段10によって支持固定される。一方、自転車後輪(図1では駆動車輪)1はスタンドを外した状態で駆動ドラム上に置く。これによって、駆動ドラム4は自転車の自重に漕ぎ手の体重が加味された加重で圧接される。圧接力(F)は下記式で表され、本発明では駆動車輪と駆動ドラムとが圧接状態であれば圧接角度である仰角(θ)の角度は特に限定されない。
数3
F=ΣW×cos(90°−θ)
(式中、Wは加重、θは駆動ドラム回転軸から加重作用点へ向けての仰角を示す)
因みに、図1では仰角(θ)が70°で駆動ドラム4が圧接されている。従って、ポンプ駆動手段が1組の場合、W×cos(90°−70°)、即ち、約W×cos20°の圧接力で、駆動ドラムを圧接している計算になる。尚、駆動ドラム4への駆動車輪1の圧接方向は駆動ドラムの鉛直線軸を対象に左右いずれもでも良い。
一般式で明らかな如く、駆動車輪の重心位置が駆動ドラムの鉛直線上にある、即ち、仰角(θ)が90°のときに圧接力(F)は最大となり、駆動車輪と駆動ドラム間のスリップ損失を最小に止めることが出来る。一方、自転車の稼動を安定・安全に行う為、図1に示す如く自転車安定用補助ドラム(遊ロール)5を設けるなどして、仰角(θ)を45°とすると圧接力が2分されるが自転車の安定性が増す。従って、駆動車輪と駆動ドラム間のスリップ損失と稼動時の自転車の安定性を加味した場合、仰角(θ)は45°乃至90°、好ましくは、60°乃至90°の範囲内が好適である。故に、支持部材、駆動ドラム、自転車安定用補助ドラムの位置及び/又は高さを前記仰角(θ)範囲内になるよう調整・設計することが好ましい。又、図1に示す自転車安定ドラム5と駆動ドラム4の間隔を開け、両ドラムをタイミングベルト等を用い係合し、更に安定性を増すようにしても良い。
本発明の自転車駆動ポンプ装置にあっては、図2に示す如く非常時夜間での運転を考慮し照明等電気設備の電源となる発電機16を駆動ドラム4の他端に配設することも出来る。その際、必要なら変速機(加速機)15を介して発電機16を配するようにしても良い。尚、照明等電気設備としては照明設備の他に、バッテリー等を例示し得る。又、平時の如く駆動電力等を確保出来る場合、敢えて本発明のポンプ駆動手段を用いる必要はなく、カップリング部材を取りつけ定格発電機、定格混合油用エンジンを統合してポンプを稼動させてよい。
図3は、本発明の自転車駆動ポンプ装置の別の実施形態を示す要部断面図であり、深井戸用揚水ポンプ
としての応用例を示すものである。本発明のポンプ3における始動補助手段は基本的には図1、2と同じであるが、深井戸用故え、始動補助チェーン9が長くなっている。又、駆動ドラムとポンプは、例えばポンプ側と駆動ドラム側各々にスプロケット21を配し、その間を駆動チェーン22からなる遠隔伝達手段で係合し遠隔連動せしめる。遠隔伝達手段として図3では駆動チェーンを例示したが、ベルトであっても良い。本発明のポンプ3はポンプ位置調整可能なポンプ吊り櫓23に固定し、深井戸内に吊される。尚、深井戸内へのポンプ3の吊り下げ位置はポンプの自吸力によって決まるが、通常井戸水面20から略々8m以内である。
以下、本発明の自転車駆動ポンプ装置のポンプ性能について実施例をもって説明する。図1に示すポンプ3として、(株)イワキのペリスタルティック(Peristaltic)ポンプであるイワキホースポンプSP−25型ポンプ(吸出、吸入口径25mm)を用いた。又、駆動ドラムと当該ポンプの間には減速比1/15の変速機を配した。尚、ポンプ駆動手段は1組とし、普通自転車1台を支持部材7で固定し、体重約70kgの成人男子を自転車の漕ぎ手とした。補助始動ハンドル7を成人男子1人で廻し、ポンプを始動させると同時に自転車のペダルを漕ぎ始め小学校の校舎脇のプールより吸水を始め、高さ3mの給水タンクまで揚水を行った。その結果、揚水高さ3mであっても毎時500lの揚水が可能であった。シャワー用水としての使用可能な楊程が2.5m以上であるとの知見を実験的に確かめたので、本発明の自転車駆動ポンプ装置はそれらの使用に充分対応できる。
産業上の利用の可能性
図4に、本発明の自転車駆動ポンプ装置を利用した緊急災害時での飲料水及び/又は生活用水供給システム概念図を示す。図中、24は緊急時の生活用水水源となるプールである。本発明のポンプ3、始動補助手段100、及び駆動ドラム4と自転車支持部材6からなる本発明の自転車駆動ポンプ装置を用い、プールから取り込んだ水は、一方で飲料水用の高圧水系路へ、又、他方トイレやシャワー等の生活用水としての低圧水系へと分岐させる。高圧水系とは吐出圧0.5Mパスカル以上を意味し、高度水処理システムの1つである精密濾過膜装置33によって水中の懸濁物質、コロイド物質、更には、原虫クリプトスポリジウム等を除去し飲料水とする為の高圧水を必要とすることから命名した。精密濾過膜処理した処理水が飲料水として適合するか否かは自動水質検査装置34で監視する。低圧水系は0.5Mパスカル以下の吐出圧を意味し、トイレやシャワー用水である生活用水を供給するものである。本発明の自転車駆動ポンプ装置で揚水した水は濾過槽27を通し固形分を取り除いた後、水槽28に貯留される。この際必要に応じ、殺菌剤槽26から次亜塩素酸ソーダや次亜塩素酸カルシウム等の殺菌剤を濾過槽に導入し殺菌処理を行う。貯留水は水洗トイレ室内の水槽(図示せず)、或いは、シャワー室如雨露(図示せず)等のシャワーヘッド配管で結ばれている。使用後の水は排水管31を介し、下水道32へ放流される。尚、万一のトイレ排水系が詰まった場合を想定し、高圧水系からの水をトイレ詰り排除ダクト35を介し排水管31に接続してある。排除時は逆流防止機構37を作動させる。
発明の効果
プールの貯水量はプールの大きさを縦25m、横15m、又、水深を1mと仮定すれば約375mである。一方、生活用水の使用量はトイレ用水5l×2/日、シャワー用水10l/2日程度である。従って、プールの貯留水は約1000人の人間の3週間分の生活用水を賄うことが出来る貴重な水源である。本発明の自転車駆動ポンプ装置はこのプール水源を緊急災害時有効利用可能とするもので、極めて有用なものと言える。
本発明の一実施形態を示す要部側面図 本発明の一実施形態を示す要部正面図 本発明の別の実施形態を示す要部断面図 本発明の自転車駆動ポンプ装置を利用した飲料水及び/又は生活用水供給システム概念図
符号の説明
1 駆動車輪
3 ペリスタルティック(Peristaltic)ポンプ
4 駆動ドラム
5 自転車安定用補助ドラム
6 支持部材
7 始動補助ハンドル
9 始動補助チェーン
11 カムクラッチ
12 スプロケット
14,15 変速機
16 発電機
22 駆動チェーン
100 始動補助手段

Claims (10)

  1. ポンプと連動する駆動ドラム、およびポンプ駆動動力源である自転車を支持する支持部材よりなるポンプ駆動手段と、ポンプからなり、支持部材に自転車を固定し、自転車の駆動車輪を駆動ドラムに動力伝達可能に圧接しポンプを作動せしめる自転車駆動式ポンプ装置において、ポンプがペリスタルティック(Peristaltic)ポンプであって、当該ポンプの始動をポンプ軸と直結する始動補助チェーン、スプロケット、カムクラッチ及び始動補助ハンドルよりなる始動補助手段によって行うことを特徴とする自転車駆動ポンプ装置。
  2. ポンプ駆動手段が、ポンプに対向して並列に少なくとも2組以上配設出来ることを特徴とする請求項1に記載の自転車駆動ポンプ装置。
  3. 駆動ドラムの圧接力(F)が下記式で表させる場合、仰角(θ)が60°乃至90°の好ましい範囲であることを特徴とする請求項1又は2、いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
    Figure 0004587020
    (式中、Wiは加重、θは駆動ドラム回転軸から加重作用点へ向けての仰角を示す、nは自転車台数である。)
  4. ポンプと駆動ドラムが回転軸を共有し連動することを特徴とする請求項1、2又は3いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
  5. ポンプと駆動ドラムが変速機を介して連動することを特徴とする請求項1、2又は3いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
  6. ポンプと駆動ドラムが、遠隔伝達手段を介して遠隔連動することを特徴とする請求項1、2、3又は5いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
  7. 遠隔伝達手段が、ベルト又はチェーンであることを特徴とする請求項6に記載の自転車駆動ポンプ装置。
  8. 駆動ドラム軸と平行な軸を有する自転車安定用補助ドラムが配設されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
  9. 駆動ドラムの他端に発電機が配設されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
  10. 駆動ドラムの他端に変速機を介して発電機が配設されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、又は8いずれかに記載の自転車駆動ポンプ装置。
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