JP4584589B2 - 改良型lng運搬体 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス(LNG)の移送及び再ガス化に関する。
天然ガスは、通常、採掘地から消費地までパイプラインで移送される。しかしながら、生産が需要を遥かに越える国において大量の天然ガスが産される場合がある商業的需要のある場所まで天然ガスを移送するための効果的な方法がない場合には、ガスを採掘された状態で燃やしてしまう場合もあり、無駄となってしまう。
天然ガスの液化は天然ガスの貯蔵や移送を容易にする。液化天然ガス(LNG)は、気体状態の同じ天然ガス量に比べて略1/600の体積を占めるにすぎない。LNGは、沸点(常圧下で−259°F(略―161.7℃))以下に冷却された天然ガスによって生成される。LNGは、大気圧と同等又は僅かに高い圧力下で極低温コンテナに貯蔵される。LNGの温度が上昇するとガス状態に戻る。
天然ガスの需要が高まるにつれて、特別なタンカーによるLNGの運搬が増加してきている。天然ガスは、アルジェリア、ボルネオ又はインドネシアといった遠隔地で採掘され、液化されて、欧州、日本又は米国へこのような方法で運搬される。通常、天然ガスは、一つ又はそれ以上のパイプラインを介して陸上の液化施設へと集められる。そこで、LNGは極低温のタンク室を備えるタンカー(LNG運搬船又はLNGCと呼ばれるタンカー)へ、比較的短いパイプラインを通して汲み上げられる。LNGCが目的港に着岸後、極低温ポンプによって陸上の再ガス化施設に陸揚げされて液体状態又は再ガス化されて貯蔵され得る。LNGを再ガス化するためには、LNGの沸点を越えるまで温度上昇させてガス状態に戻す。こうして天然ガスが、パイプラインシステムを通して様々な消費地へと分配される。
安全上、環境保護上、及び/又は美観上の観点から、LNGの再ガス化洋上で行うことが提案されている。再ガス化施設は、洋上の固定式プラットフォーム、又は洋上に係留された浮遊式台船或いは他の船舶に構成することができる。LNGCは、洋上の再ガス化プラットフォーム或いは再ガス化船に着岸又は係留され、貯蔵又は再ガス化のために周知の方法で取り出される。再ガス化後は、天然ガスは陸上のパイプライン分配システムで移送され得る。
また、LNGC上での再ガス化についても種々提案されている。このような方法には、LNGCとともに再ガス化施設を輸送できるという一定の有利な点がある。これによって、季節又は様々な場所における天然ガス需要に対して、より容易に応じることができる。再ガス化施設がLNGCと共に移動することから、LNGが出荷され得る洋上若しくは陸上にてLNGの貯蔵と再ガス化施設とを分離させる必要がない。その代わり、再ガス化施設を備えるLNGC海上係留、海上のブイ若しくはプラットフォーム上に配置された連結部を通してパイプライン分配システム接続することができる
再ガス化施設をLNGC上に設置した場合、LNGの再ガス化に使用される熱源は、LNGC内に配されたボイラーによって加熱された中間流体を使用して移送される。加熱された流体はLNGと接する熱交換器に流通され得る。
また、LNGC近傍の海水を熱源とするものも提案されている。海水の温度はLNGの沸点やパイプラインの最小温度よりも高いので、海水はLNGを加熱して再ガス化するために熱交換器に汲み上げられ得る。しかしながら、LNGが加熱され、再ガス化され、過熱される際に、二つの液体間における熱伝達によって海水が冷却される。海水が凝固点を下回らないように注意しなければならない。そのため、加熱されるLNGの流量とLNGを加熱する海水の流量とを注意深く制御する必要がある。適切な流量バランスは、要求されるLNGのガス化率と同様に周囲の海水温度に影響される。周囲の海水温度は、LNGCが係留される場所や出荷時期、水深、さらにLNGを加熱して冷却される海水の排出方法によっても影響される。また、冷却された海水の排出方法は環境条件に影響される。つまり、冷却されて排出された海水近傍の海水の低温化の予期せぬ環境上の影響を避ける必要がある。環境への考慮はLNGが加熱され得る速度、かつ、それゆえにLNGのLNGCの再ガス化機器にて所定の時間で再ガス化され得るLNG体積に影響を及ぼし得る。
一つの側面として本発明は、LNGを気化するための船気化器と、第一の熱源と、追加の一つ又はそれ以上の第二又は代替用の熱源を気化器に追加するために予め組み込まれた配管及び場所と、このような第二又は代替用の熱源に関連する機器とを備える再ガス化システムを有するLNGCに関する。
LNGC船内でのLNGの再ガス化方法について様々な改善がなされ得る。とりわけ、他の熱源や、熱伝達機器、複数の熱源の組み合わせがあり、LNGC船内の再ガス化の配設場所や環境への影響にさらなる柔軟性を与えることができる。
「キール冷却器(keel cooler)」と通常呼ばれる装置が、推進機関用冷却器や空調機のような海上機器の冷却源として従来から使用されている。図1に示すように、キール冷却器2は、一般的に船殻1の底部上又は近傍に配され、かつ、冷却を要する(舶用空調機ユニット3のような)船内機器によって生じた熱に対する「ヒートシンク(heat sink)」として海水を使用している。
キール冷却器2は、ポンプ4によって循環する(清水若しくはグリコールのような)中間流体を冷却する熱交換器として船体1の下部に組み込まれているか、又は船体1の外部に取付けられている一つ又はそれ以上のポッド(pod:図示せず)によって作動される。この中間流体は、余分な熱を吸収するために船内の一つ又は複数の場所に汲み上げられる。このようなキール冷却器は、R.W.Fernstrum & Co.(メノミニー、ミシガン州)、Duramax Marine(ハイラム、オハイオ州)のようなメーカーから商業的に供給され得る。
そのようなシステムの有利な点の一つは、冷却流体として利用するために海水を取り込み、その後排出するシステムと比較した場合、船内の様々な場所に海水を循環させる上での沈没の危険性や腐食の危険性を減らすことができることである。キール冷却器ポッド2の外表面のみが、閉システムを構成している残りの機器部分を通じて循環する海水や清水若しくは他の比較的腐食性の低い流体に晒される。閉ループシステム内のポンプや配管、バルブ及び他の機器を海水腐食に耐え得る特殊な材料によって製造する必要がない。また、キール冷却器2は、海水を船内機器に通過させるシステムに要されるであろう海水のフィルタを要しない。
本発明に係る第1の実施形態として図2に示すように、一つ又はそれ以上の第一の熱源好ましくは浸漬式熱交換器であり、冷却能力を付与する代わりに、閉ループ内を循環する流体に、加熱能力を付与するために利用され、この流体が次いでLNGをガス化するために使用されている
好ましい形態としては、熱交換器21は、従来のキール冷却器のように船殻1に配される代わりに、LNG船が洋上の荷降ろし施設又はターミナルに到着した後で海中に沈められる分離型の熱交換器である。最も好ましい形態は、二つの熱交換器21が使用され、各々が20フィート×20フィート×40フィートの大きさとされてLNGCの熱要求をまとめて満たすものとされている。これらの熱交換器21の各々は、従来のキール冷却器の略100倍の能力を備えている。熱交換器21は、柔の又は剛の適切な配管66によってLNGCと接続されている。図4A及び図4Bに示すように、熱交換器21は、使用しないときには図4Aに示すようにデッキ上に配され、かつ、倉庫内或いは図示しない建造物内でカバーで覆われて配されている。使用時には、図4Bに示すように、熱交換器21が、巻き上げ機や昇降機システムのように、しかしこれらに限定されるものではないが、当業者に知られた機器である機械機器64によって降下される。冷却器21が海中に降下された後で、船に対して熱交換器21が衝突する可能性のあるところでは船へ剛に装着されているのが好ましい。
他の好ましい形態としては、熱交換器21は、洋上の荷降ろし施設にて恒常的に浸漬されている。例えば、浸漬式熱交換器システム21は、LNGCを係留するブイ68に接続されているとしてもよい。図4B及び図5に示すように、熱交換器21のこれらの選択的な形態のうちの何れかは、中間流体が浸漬式熱交換器21を循環できるようにLNGCに接続されている。
熱交換器21がブイ68に接続されているとき、ブイ68回りに回転可能にLNGCのタレット凹部(turret recess)78とブイ68とが嵌合される。熱交換器21は、配管74を介して船殻1に接続されている。そして、気化器23及び第二の熱源26に流体が流通可能に接続されている。ガスパイプライザ72がLNGCと再ガス化されたLNGを陸揚げするパイプライン分配システムと接続ている。
本発明に係る他の実施形態では、一つ又はそれ以上の浸漬式熱交換器ユニット21が、船殻1の喫水線よりも下側の好適な場所に、LNGCの船殻1内に直接配されている。或いは、本発明に係る熱交換器はその全体ではなく部分的に浸漬されたものであってもよい。
グリコールやプロパン、清水のような中間流体は、ポンプ22によって気化器23や浸漬式熱交換器21を通して循環している。許容可能な加熱能力や沸点といった適切な特性を有する他の中間流体を使用することも可能であり、かつ工業的に周知である。LNGは、配管24を介して再ガス化する気化器23を流通して配管25から排出される。
浸漬式熱交換器21は、上述したようにLNGCに海水を取水又は吸込むことなく周囲の海水から中間流体に伝熱させることができる。熱交換器21の大きさ及び表面積は、再ガス化に供されるLNGの積載体積やLNGCが天然ガスを供給する際の海水温度範囲によって幅広く変化させることができる
例えば、循環する中間流体の浸漬式熱交換器21に戻る際の温度が略45°F(略7.2℃)、かつ、海水温度が略59°F(略15℃)の場合、二者間の温度差は略14°F(略7.8℃)である。これは比較的小さな温度差であって、かつ、従って、数百万BTU毎時を排熱可能とされた上述の典型的なキール冷却器と比較した際に、熱交換器21は、本発明に必要な熱伝達量に適応させるためには大きな表面を要することになる。
一つの好ましい形態としては、略6200万BTU毎時の熱量を吸収可能に設計され、かつ、表面積が略450、000平方フィートとされた二つの浸漬式熱交換器21が使用される。これら浸漬式熱交換器21は約20フィート×20フィート×40フィートの大きさであり、好ましくは、水が外側を通過することができる一方で、中間流体は配管の内部を循環するように、むき出しにされた配管の束を備えている。しかしながらこの表面積は、好ましくは従来のキール冷却器2に類似して複数の配管が束ねられる形態のように様々な実施形態にあわせて調整されても構わない。本発明に係る熱交換器21は、また、管状の熱交換器であってもよく、曲がり管と板材とを固着した熱交換器、螺旋配管状熱交換器、流下膜式熱交換器、板状熱交換器又はLNGの再ガス化に関して温度、体積、吸収熱量要求を満たすような当業者が既知の他の熱交換器であっても構わない。
気化器23は、図2に示される気化器23のような管状の気化器が好ましい。気化器23のようなタイプは工業的に周知のものであって、かつ、陸上の再ガス化施設に提供される多くの管状気化器に類するものとされている。他の気化器のタイプとしては、以下に限定されるものではないが、中間流体気化器や浸漬式燃焼気化器(submerged combustion vaporizers)としてもよい。海水が加熱媒体の一つとなり得て、又は、機器に接触可能とされるような舶用の形態において、気化器23の海水に接触する面はスーパーステンレス鋼(ASTM A−240,B688,UNS N08367)のAL−6XN(登録商標)とし、かつ、他の面はステンレス鋼316Lとされるのが好ましい。チタン合金やチタン化合物に限定されないがこれらを含む多様な材料が気化器に使用されても構わない。
好ましい形態としては、管状気化器23は、分子量16.9のLNGを略1億標準立方フィート毎日(100mmscf/d)の生産設備に使用される。例えば、海水温度が略59°F(略15℃)、中間流体温度が略45°F(略7.2℃)にてLNGCを作動する場合、気化器23は、略2000立方メートル毎時の加熱水量を要求るだろう。40フィート長で好ましくは3/4インチ径の単管を束ねたものを使用して、略6200万BTU毎時の熱伝達が行われるのが好ましい。配管にLNGを均一に分配することを保証し、かつ、配管と外皮との間の熱収縮率の違いを調整し、かつ、加熱用水媒体の凍結を防止し、かつ、船の加速力から追加の負荷を調整できるように気化器23が構成されている。最も好ましい形態は、再ガス化容器に要される全出力容量を確保するために100mmscf/dの能力を有する気化器23が平行に配されている。米国におけるこのような気化器のタイプの供給業者としては、Chicago Power and Process、Manning and Lewis, Inc.がある。
本発明に係る好ましい形態としては、中間流体の循環用ポンプ22は、電動モータの速さに同期して駆動される従来の単段遠心ポンプ22とされている。単段遠心ポンプ22は、海運用や工業用として水/流体の汲み上げ用に頻繁に使用され、当業者にはよく知られている。循環ポンプ22の容量は、気化器23の容量や要求される冗長性の程度に基づいて選定される。
例えば、5億標準立方フィート毎日(500mmscf/d)の設計能力に対応させるために、それぞれ100mmscf/dの能力を有する気化器23を6個、船上に搭載し、1つが冗長の気化器とされている。このシステムで要求される加熱水の循環量は、設計値が略10、000立方メートル毎時とされ、かつ、ピーク値が12、000立方メートル毎時とされる。船内のスペースを考慮すると、それぞれ5、000立方メートル毎時の能力を有する3つのポンプ22が使用され、設計値で10、000立方メートル毎時の要求に対して完全に冗長な1つのユニットを提供している。五つの気化器が使用される場合には、ポンプは二つのみ要する。これらのポンプ22は、全体の速度水頭が略30メートルとされ、各ポンプ22の要求能力が950kw(kilowatts)とされる。各ポンプ22の吸引及び排出配管は650mm径が好ましいが、他の大きさも許容される。
ポンプ22とこれに付随する配管の材料は、海水に対して耐腐食性を有することが好ましく、様々な材料が適用される。好ましい形態としては、ポンプケーシングは、ニッケルアルミニウム青銅合金からなり、インペラはモネル(登録商標)ポンプシャフト(Monel Pump shaft)からなるのが好ましい。このモネル(登録商標)は、高耐腐食性ニッケルをベースするもので、略60%〜70%のニッケル、22%〜35%銅及び少量の鉄、マンガン、シリコン、炭素を有する。
本発明に係る好適な実施形態単段遠心ポンプ22を使用しているが、流量要求を満足できるポンプ22の多くのタイプが使用可能、かつ、ポンプ供給業者から調達可能とされている。選択的な実施形態として、ポンプ22は、一様流及び脈流ポンプ、速度ヘッドすなわち容量移送式ポンプ、スクリューポンプ、ロータリーポンプ、ベーンポンプ、ギアポンプ、ラジアルプランジャポンプ、斜板ポンプ、プランジャポンプ及びピストンポンプ、或いは中間流体の排出水頭及び流量要求を満たす他のポンプであっても構わない。ポンプのドライバは、油圧モータ、ディーゼルエンジン、DCモータ又は必要な速度及び駆動特性を有する他の原動機であってもよい。
全体又は一部が浸漬された熱交換システム21は、LNGの再ガス化のための唯一の熱源として使用され、又は、図3に示すような選択的な実施形態におけるように一つ或いはそれ以上の第二の熱源と組み合わせて使用されても良い。全体又は一部が浸漬された熱交換システム21の能力又は局所的な海水温度が再ガス化操作の要求レベルを満たす熱量を十分に供給できない場合には、このような実施形態が有利である。
一つの選択的な好ましい形態では、中間流体が、スチームヒータ26と、気化器23と、一つ又はそれ以上の全体又は一部が浸漬された熱交換器21を通じてポンプ22によって循環される。本発明に係る最良の実施形態では、熱交換器21は浸漬されている。ボイラー或いは他の蒸気源からの蒸気は、配管31を介してスチームヒータ26に入り、配管32を介して凝縮されて排出される。バルブ41、42及び43は、スチームヒータ26の隔離とバイパス配管51の開通を可能にし、回路からスチームヒータ26が除去された状態での気化器23の作動を可能にしている代替的に、バルブ44、45、46は浸漬式熱交換器21の隔離とバイパス配管52の開通を可能にし、回路から浸漬式熱交換器21が除去された状態での気化器23の作動を可能にしている。この目的のために、従来のゲートバルブ又はバタフライバルブが使用され、これらのバルブは、循環する流体に適する材料から構成されている。海水の場合、バタフライバルブは鋳鋼、ダクタイル鋳鉄からなり、ネオプレン(登録商標)又はバイトン(登録商標)のような弾性ライナー材を備えているのが好ましい。ゲートバルブは青銅からなり、ステンレス鋼又はモネル(登録商標)のトリムを備えていることが好ましい。
スチームヒータ26は、ドレンクーラーが装着されて循環する水を加熱可能な従来の管状の熱交換器であって、かつ、LNGの再ガス化に要求される全部又は一部の熱を供給可能とされている。スチームヒータ26は、略10バールの圧力で略360°F(略182℃)の温度の緩熱蒸気が供給されるのが好ましい。蒸気はスチームヒータ26及びドレンクーラーにて凝縮及び過冷却され、略160°F(略71℃)で船内の蒸気プラントに戻る。
他の実施形態では、スチームヒータ26及びドレンクーラー内の加熱水媒体が海水とされている。加熱水媒体と接触する全ての表面にはA90−10銅ニッケル合金が使用されるのが好ましい。蒸気や凝縮水と接触する側は炭素鋼が好ましい。
上述した船上設備に対しては、それぞれが要求能力の50%程度を供給可能とされたドレンクーラーを備える3つのスチームヒータ26が使用される。ドレンクーラーを備える各スチームヒータ26は、略5、000立方メートル毎時の加熱水量と略50、000キログラム毎時の蒸気量を供給可能とされている。好適なスチームヒータ26は、多くの船や工業的用途に使用される蒸気コンデンサーに類似しており、世界中の熱交換器メーカーから調達可能とされている。
海水取入口61と海水排出口62とを海水システムの流通構成に付加することによって、海水が気化器23の直接的な加熱源として、或いは、浸漬式熱交換器21の代わりにスチームヒータ26と同時に使用される追加熱源として使用され得る。この状態を図3の破線にて示す。
代替的に全体又は一部が浸漬された熱交換システム21を第二の熱源として使用し一方で他の熱源再ガス化操業のための第一の熱源として使用することができるそのような別の熱源の例は、ボイラーから蒸気、或いは、海水貫流システムを含むことができ、この海水貫流システムにおいては、海水が海洋(又はLNGCが配置された他の水域)から熱源として導入され、LNG或いはLNGを加熱するためにその後使用される中間流体のいずれかを加熱するために使用された後に海洋に戻すように排出される。他の熱は浸漬式燃焼気化器又は太陽エネルギーを含み得るまた、第一の熱源に加えて第2の又は代替の熱源を備えることが、熱源が浸漬式熱交換システムか否かにかかわらず有利であると考えられる
少なくとも一つの第二の熱源又は追加熱源とともに第一の熱源を使用することによって、再ガス化の目的のためにLNGの加熱を柔軟に行うことができる。第一の熱源は、再ガス化が行われる全ての周囲環境に調整できるように熱源能力を上げることなく使用され得る。その代わり、第二の熱源は、追加熱源が要求される状況下に限って使用され得る。
第一の熱源とは根本的に異なる作動原理に基づく第二の熱源の利用性は、第一の熱源の不具合時における少なくともいくつかのエネルギーの利用性を保証する。第一の熱源における不具合の場合、再ガス化能力が実質的に低下しても、第一の熱源が修理され又は他の不具合が修理されている間に第二の熱源が再ガス化能力の少なくとも一部を提供可能とされる。
このようなシステムの一実施形態として、第一の熱源がボイラーからの蒸気とされ、かつ、第二の熱源が浸漬式熱交換システムとされてもよい。また、第一の熱源がボイラーからの蒸気とされ、第二の熱源が、開放型海水貫流システムとされてもよい。他の熱源の組み合わせもまた、可用性、経済性又は他の条件の下に使用され得る。他の潜在的な熱源として、それぞれ商業的に適用可能とされる、ボイラーで加熱された温水、又は、浸漬式燃焼熱交換器の利用が想定される。
システムの他の形態として、LNGCが第一の熱源を備えるとともに、機器接続部と、配管と、他の機器とを有することによって第二の熱源を追加できるように備えておいてもよく、このような備えがない場合には、第2の熱源の追加のために、実質的に船の改良が必要となる場合がある。例えば、LNGCを第一の熱源としてボイラーからの蒸気を使用するように装備することができるが、また、適切な配管、接続部材及びポンプ又は他の設備のための場所を設けて、船自体の主要な構造上の改良を必要とすることなく、浸漬式熱交換システム又は海水貫流システムを、後付で組み込むことを容易にすることもできるこのことは、LNGCの建造の初期コストが増加し、又は、僅かにLNGCの能力低下させる場合があるが、後日の船の主な構造上の改修を行うことに比べれば経済的に好適であろう。
この発明のより好ましい方法、LNG運搬体上におけるLNGの再ガス化プロセスを改善するものである。上述した再ガス化施設を備えたLNGCは、洋上で係留され、例えば、ブイ又はプラットフォームに配された接続部を通してパイプライン分配システムと接続され得る。一度接続されると、グリコールや清水といった中間流体はポンプ22によって全体又は一部が浸漬された熱交換器21及び気化器23を循環する。許容可能な熱容量や沸点といった適当な特性を有する他の中間流体もまた、上述のように使用され得る。
熱交換器21は浸漬された状態が好ましく、周囲の海水から循環する中間流体へと両者の温度差に起因する熱伝達が可能とされている。中間流体は、好ましくは配管式気化器とされる気化器23を循環する。より好ましい形態としては、中間流体はLNGCの生産能力を向上させるために並列に配された気化器内を流通される。LNGは配管24を通して気化器23を通過し、そこで気化されて配管25から排出する。LNGは、配管25からLNGCが係留されているプラットフォーム又はブイに接続されたパイプライン分配システムに移行する
本発明に係る最も好ましい方法では、中間流体が適切な配管によってLNGCに接続された一つ又はそれ以上の構造体に接続された浸漬式熱交換器21内を通過して循環されている。別の選択的な本発明に係る方法では、浸漬式熱交換器21が、LNGCが係留されるブイ68又は他の洋上構造体に配設され、かつ、船が着岸後に接続されるものとされる。
本発明に係る他の好ましい方法では、一つ又はそれ以上の第二の又は追加の熱源がLNGの再ガス化に提供される。一実施形態としては、中間流体がポンプ22によってスチームヒータ26、気化器23、及び、一つ又はそれ以上の全体若しくは一部が浸漬された熱交換器21を流通して循環する。ボイラ又は他の蒸気源からの蒸気は、配管31を介してスチームヒータ26に導入され、配管32を介して凝縮された状態で排出される。バルブ41、42及び43は、スチームヒータ26の有無にかかわらず、気化器23の作動を可能にしている。さらに、気化器23は、スチームヒータ26のような第二の熱源を使用して単独で作動され得る。バルブ44、45及び46は、浸漬式熱交換器21を分離可能とされ、浸漬式熱交換器21がない状態で気化器23を作動可能としている
本発明に係る他の方法では、取入口61と排出口62を備える海水システムを流通する流れによって、浸漬式熱交換器21の代わりに、気化器23への直接的な熱源として、又は、スチームヒータ26と連動して使用される追加熱源として海水を使用させることができる。もちろん、全体又は一部が浸漬された熱交換器21が第二の熱源として使用され、上述した他の熱源が第一の熱源として使用されても構わない。この例については上述のとおりである。
発明に係る種々の実施形態を上述のように示している。しかしながら、発明は上述のものに限定されない。むしろ、発明は添付した特許請求の範囲にのみ制限されるものである。
従来のキール冷却システムを示す構造図である。 本発明に係る気化器における熱源として使用される浸漬式熱交換器を示す構成図である。 本発明に係る選択的な2重熱源システムを示す構成図である。 本発明に係るLNGCのミッドシップ近傍のデッキ上に熱交換器を配した状態を示す一部断面図である。 本発明に係るLNGCのミッドシップ近傍のデッキ上から熱交換器を水中に下方移動させた状態を示す一部断面図である。 本発明に係るLNGCの実施形態において船殻がブイに係留され、かつ、ブイに係留後に二つの熱交換器が係留するブイと流体が流通可能に接続された状態を示す一部断面図である。
符号の説明
1 船殻(殻体)
21 熱交換器(熱源)
22 ポンプ
23 気化器
26 第二の熱源(追加熱源)
41、42、43、44、45、46 バルブ
51、52 バイパス配管
64 機械機器
68 ブイ

Claims (9)

  1. 再ガス化機能を搭載した改良型LNG運搬体であって、
    LNGをガス状態に気化する搭載された気化器と、
    該気化器に供する熱源と、
    前記気化器と前記熱源との間を循環する中間流体と、
    前記気化器と前記熱源との間で前記中間流体を循環させる一つ又は複数のポンプと
    を備え、さらに、
    (a)前記気化器に対する少なくとも一つの追加熱源を追加するための機器接続部と;
    (b)前記気化器と前記機器接続部との間で予め組み込まれた、前記中間流体を流通させるための流体導管と;
    (c)前記気化器から前記予め組み込まれた流体導管を隔離するためのバルブと;
    を備え、
    前記熱源が、少なくとも一部が水中に浸漬された少なくとも一つの熱交換器とされており、かつ、
    前記熱交換器が、前記LNG運搬体のデッキ上に配されて、使用の際に水中に降下されることを特徴とする改良型LNG運搬体。
  2. 請求項1に記載のLNG運搬体であって、
    前記熱交換器の全体が浸漬されていることを特徴とする改良型LNG運搬体。
  3. 請求項1に記載のLNG運搬体であって、
    前記熱交換器が、使用時に機械機器によって水中に降下可能であるように船体上に移動可能に固定されていることを特徴とする改良型LNG運搬体。
  4. 請求項1に記載のLNG運搬体であって、
    前記熱交換器が、水中に降下された後、前記LNG運搬体に剛に装着されていることを特徴とするLNG運搬体。
  5. 請求項1に記載のLNG運搬体であって、
    前記熱交換器が、水中に降下された後、前記LNG運搬体に柔に装着されていることを特徴とするLNG運搬体。
  6. 請求項1に記載のLNG運搬体であって、
    前記追加熱源が、洋上のターミナルに配されたものであることを特徴とするLNG運搬体。
  7. 請求項6に記載のLNG運搬体であって、
    前記洋上のターミナルが、ブイに係留されていることを特徴とするLNG運搬体。
  8. 請求項6に記載のLNG運搬体であって、
    前記追加熱源が、少なくとも一部が水中に浸漬された少なくとも一つの熱交換器とされていることを特徴とするLNG運搬体。
  9. 請求項1に記載のLNG運搬体であって、
    (a)少なくとも二つの追加熱源と;
    (b)前記少なくとも二つの追加熱源のうち、少なくとも一つの追加熱源をその他の追加熱源から切り離すバルブと少なくとも一つのバイパス配管と;
    を備えていることを特徴とするLNG運搬体。
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