JP4580310B2 - 高熱量ガスの生成方法 - Google Patents

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本発明は、製鉄所などで発生する低熱量ガスから高熱量ガスを生成する方法に関し、詳しくは、コークス炉で生成するガス(以下、コークス炉ガスまたはCOGという)中のH成分と顕熱を利用して、製鉄所などで発生する低熱量ガス中のCOを還元してCOを多く含有する高熱量ガスを生成する方法に関する。
製鉄プロセスにおいて、鉄鉱石の還元剤として使用される高炉用コークは、粉状石炭をコークス炉を用いて約1000℃の温度で約20時間乾留して製造される。この過程で発生した石炭の熱分解ガス(以下、コークス炉ガスまたはCOGという)は、Hなどの可燃性成分を多く含有するため、製鉄プロセスの各製造工程における燃料用ガスなどとして利用されている。
このコークス炉ガスは、コークス炉から導管により取り出された後、要水冷縮器、ダイレクトクーラー、ナフタリンスクラバー、アンモニアスクラバーなどにより精製された後、ガスホルダー内で貯蔵される。このコークス炉ガスは、通常、平均ガス組成がCH30%、C5%、C0.5%、CO5%、CO5%、H55%、その他のガス5%程度であり、燃焼熱量は4500〜4800Kcal/Nmである。
一方、上記コークス炉ガスの他に、製鉄プロセスにおいて生成されるガスとして、高炉で鉄鉱石を還元する過程で発生したガス(以下、高炉ガスまたはBFGという)、転炉で銑鉄を精錬する過程で発生したガス(以下、転炉ガスまたはLDGという)などのガス(以下、これらのガスを低熱量ガスという)がある。いずれも、コークス炉ガスに比べて燃焼熱量が低いが、単独でまたはコークス炉ガスと混合して製鉄プロセスの各設備用エネルギーガスとして利用されている。
従来から、コークス炉ガスの熱量を増加させる方法が、種々検討されている。
例えば、水蒸気改質法を用いてコークス炉ガスを改質して熱量を増加させる方法が知られている。この方法は、触媒を用いて300〜500℃程度の温度でコークス炉ガス中の炭化水素と水蒸気(HO)の反応を促進することで、以下の示す平衡反応により決定される、メタン(CH)、水素(H)、一酸化炭素(CO)、および、二酸化炭素(CO)の混合組成からなるガスに変換するものである。
CO+3H⇔CH+HO ・・・(1)
CO+HO⇔CO+H ・・・(2)
2CO⇔CO+C ・・・(3)
CH⇔2H+C ・・・(4)
上記平衡反応において、コークス炉ガスの熱量を増加させる反応は、一酸化炭素(CO)からメタン(CH)を得る上記(1)式の反応であるが、上述の通り、コークス炉ガス中の一酸化炭素(CO)の濃度は数%程度と少ないため、大きな熱量の増加は達成できない。このため、従来は、コークス炉ガスに、LPG、ナフサなどの炭素源を添加し、水蒸気改質を行うことにより、メタンの生成量を増加することで高熱量ガスに転換していた。
この手法により、コークス炉ガス中に含有量が50%超えるHを利用して、都市ガス並みの高熱量ガスに転換することが可能であるが、LPGやナフサなどの高価な炭素原料を必要とし、製造コストおよび製造効率の点で工業的に有利な方法とは言えない。
また、高価なLPGやナフサなどに代えて、粉状石炭、プラスチック、ゴム、廃棄物などの安価な炭素源を用いて、これらと700℃以上に加熱されたコークス炉ガス中の水素(H)との反応によりメタン(CH)を生成させ、コークス炉ガスの熱量を35%程度増加する方法が提案されている(例えば、特許文献1、参照)。
しかし、この方法では、コークス炉から排出された後、精製された貯蔵用コークス炉ガスを反応ガスとして使用するため、その反応ガス中の水素(H)濃度は60%未満と低く、メタン(CH)を生成するための十分な反応効率は得られない。
また、この貯蔵用コークス炉ガスは、室温であるため、700℃以上の反応温度まで加熱する必要があり、エネルギコストの点でも不利な方法であった。また、貯蔵用コークス炉ガスは、コークス製造時の石炭原料や操業の変化に伴ってガス組成が変動するため、貯蔵用コークス炉ガス中の水素(H)含有量の変動に伴ってメタン(CH)生成量および増量も変動するという問題もあった。
一方、上述したように、製鉄プロセスでは、コークス炉ガス以外に、高炉ガス、転炉ガス、CDQなどの低熱量ガスが多量に発生し、これらのガスは、CO非可燃性成分が多く、CO、Hなどの可燃性成分が少ないが、製鉄プロセスの各設備用エネルギーガスとして利用されている。
このため、これらの低熱量ガス中のCO非可燃性成分を改質し、COやCHなどの可燃性ガスを多く含む高熱量ガスを生成することが、エネルギーガスの増熱およびCO発生量削減による環境改善上から望まれている。
メタノールなどの有機物を生成する際の副生物の生成反応としてCOとHの還元反応によりCOやCHを生成する反応が知られている。
このCOとHの還元反応を600℃以上の温度で、Co−ThO−ケイソウ土触媒、酸素欠損マグネタイト触媒、Cu−Zn系酸化物触媒、Ni、光触媒などを触媒に用いて、効率的に行う技術が提案されている。
この方法を用いて、製鉄所などで発生する低熱量ガス中に多く含有するCOを還元してCOなどの可燃性成分の量を増加させ、効率的に高熱量ガスに改質させるためには、H濃度が高いガスと600℃以上の反応温度に加熱するためのエネルギー、さらには、高価な触媒が必要となり、工業的に実施するためには、製造効率および製造コスト上の問題があった。
特開2000−303081号公報
上記の従来技術の現状を踏まえ、本発明は、製鉄プロセスで発生する低熱量ガスを高価な炭素源や外部エネルギーを用いずに、低コストかつ高い反応効率で、COをCOに還元し、高熱量ガスを生成する方法を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するために、本発明者らは方法について鋭意検討した結果、コークス炉から高い水素(H)濃度と顕熱を有するコークス炉ガスを分離して、製鉄プロセスで多量に発生する高炉ガス、転炉ガスなどの低熱量ガスに供給し、さらには、製鉄プロセスの原料として再利用可能な鉄鉱石を触媒とすることにより、COの還元反応を促進し、低コストかつ高い反応効率で高熱量ガスを生成する方法を見出した。
本発明は、かかる知見を基になされたものであり、その発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)触媒を用いて製鉄プロセスで発生したCO含有する低熱量ガスを改質し、高熱量ガスを生成する方法において、前記低熱量ガスに、水素濃度が60%以上で、かつ、温度が600℃以上のコークス炉ガスを供給し、前記低熱量ガス中のCOガスの還元反応を促進する高熱量ガスの生成方法であって、前記コークス炉ガスは、火落ちから乾留終了までの乾留末期におけるコークス炉ガスであり、かつ、コークス炉で発生するガスの水素濃度を連続的に測定し、該水素濃度が60%以上のコークス炉ガスを分離、回収したガスであって、前記触媒として鉄鉱石を用いるものであって、前記低熱量ガスに対する割合で、前記コークス炉ガスを50%以上供給することを特徴とする高熱量ガスの生成方法。
本発明によれば、コークス炉から高い水素(H)濃度と顕熱を有するコークス炉ガスを分離して、製鉄プロセスで多量に発生する高炉ガス、転炉ガスなどの低熱量ガスに供給し、さらには、製鉄プロセスの原料として再利用可能な鉄鉱石を触媒とすることにより、COの還元反応を促進して、低コストかつ高い反応効率で高熱量ガスを生成することが可能となる。
本発明の適用によって、製鉄プロセスで多量に発生するCOを多く含む低熱量ガスの増熱により製鉄プロセスにおけるエネルギー自給効率を改善するとともに、CO発生の量削減による地球温暖化の抑制などの環境改善への寄与は大きく、その産業上の貢献は多大なものといえる。
以下に、本発明の詳細について説明する。
本発明者は、コークス炉から排出されるコークス炉ガス中の水素(H)と顕熱に着目し、これらの水素(H)と顕熱を利用して、製鉄プロセスで多量に発生する高炉ガス、転炉ガスなどの低熱量ガスに含有するCOの還元反応を促進するための最適条件を実験などにより詳細に検討した。
低熱量ガス中のCOとコークス炉ガス中の水素(H)との還元反応は、以下のように進行すると考えられる。
CO+H→CO+HO ・・・(5)
CO+4H→CH+2HO ・・・(6)
上記反応において、各ガス成分が保有する燃焼熱量は、Hが2570kcal/Nm、CHが8570kcal/Nm、COが3035kcal/Nm、COおよびHOが0kcal/Nmである。
上記(5)式の反応では、無熱量COとそれと等量の高熱量Hとの反応によって、COと等量の高熱量COが生成し、系全体では熱量が約20%増加する。
一方、上記(6)式の反応では、無熱量COとその4倍の高熱量Hとの反応によって、COと等量の高熱量CHが生成し、系全体では熱量が約30%減少する。
本発明者は、低熱量ガス中のCOとコークス炉ガス中の水素(H)との還元反応において、系全体での増熱を図るために、上記(5)式の反応が主反応となるような条件について鋭意検討を行った。
その結果、鉄系触媒の存在下において、上記(6)式の反応は、300〜600℃で支配的に進行し、上記(5)式の反応は、600〜1000℃程度の範囲では支配的に反応することを確認した。
したがって、本発明では、触媒を用いた低熱量ガス中のCOとコークス炉ガス中の水素(H)との還元反応において、系全体での増熱が図られる上記(5)式の反応を主反応として進行させるために、低熱量ガスに供給するコークス炉ガスの温度は600℃以上とする。
通常のコークス炉操業において、原料炭を1000℃程度の温度で乾留する際にコークス炉から排出されたコークス炉ガスの温度は約800℃である。したがって、コークス炉から排出されたコークス炉ガスを分離した後、冷却することなく、そのままのガスを使用することよって、温度が600℃以上のコークス炉ガスを確保することができる。
また、上記(6)式の反応で使用する触媒は、Ni系触媒、鉄系酸化物触媒、Co−ThO−ケイソウ土触媒、酸素欠損マグネタイト触媒、Cu−Zn系酸化物触媒などの従来からCOとHの還元反応において使用されている通常触媒が適用できる。
本発明では、製鉄プロセスにおいて原料として多量に供給され、触媒使用後に製鉄原料として再利用可能な鉄鉱石を鉄系触媒として利用することが、コスト低減の点から好ましい。
製鉄に使用される鉄鉱石は、一般に表面に数〜数10μm程度の空隙、凹凸があるため、触媒能が高い。また、還元反応で使用されて失活した鉄鉱石の触媒は、製鉄プロセスの高炉などの還元設備を用いて還元鉄とし、再度触媒として使用できる。
また、本発明者の検討の結果、低熱量ガス中のCOとコークス炉ガス中の水素(H)との還元反応において、上記(5)式の反応効率を向上させて、系全体の増熱量を高めるためには、上記温度条件に加えて、コークス炉ガス中の水素(H)濃度を高める必要があることがわかった。
図1に、低熱量ガスに供給するコークス炉ガス中の水素(H)濃度と生成した高熱量ガスの熱量増加率との関係を示す。
なお、低熱量ガスは高炉ガス(BFG)を用い、高熱量ガスの熱量増加率は、高炉ガスの熱量に対する生成した高熱量ガスの熱量の割合を示す。
一般的に、コークス炉から排出された後、精製された貯蔵用コークス炉ガス中の水素(H)濃度は、約50〜55%程度であるが、図1から、この程度の水素(H)濃度では還元力が不足するので、上記(5)式の反応効率を向上させて、COからCOへの還元により、十分に増熱量を高めることはできない。
低熱量ガスに対して、十分かつ安定して増熱量を高めた高熱量ガスを生成するためには、コークス炉ガス中の水素(H)濃度を60%以上とする必要がある。
したがって、本発明では、触媒を用いた低熱量ガス中のCOとコークス炉ガス中の水素(H)との還元反応において、上記(5)式の反応効率を向上させ、低熱量ガスに対して、十分かつ安定して増熱量を高めた高熱量ガスを生成するために、上記コークス炉ガスの温度規定に加えて、コークス炉ガス中の水素(H)濃度を60%以上とする。
コークス炉ガス中の水素(H)濃度(通常約50〜55%程度)を60%以上までに高める方法として、例えば、水素PSA(Pressure Swing Adsorption)などの水素分離方法を用いてコークス炉ガス中の水素を分離し、精製する水素濃縮処理が知られている。
しかし、水素濃縮処理により、上記低熱量ガス中のCOの還元力は向上するが、コークス炉ガスが冷却されるので、上記還元反応を行なう温度に過熱するための外部エネルギーが必要となり、好ましくない。
本発明者は、コークス炉から排出されたコークス炉ガスを分離した後、冷却することなく、その顕熱により600℃以上の温度を維持しつつ、コークス炉ガス中の水素(H)濃度を60%以上に向上させる方法を検討した。
図2に、石炭乾留過程におけるコークス炉ガス中の主要成分濃度の経時的変化を示す。
図2から、コークス炉ガス中に含まれるガス成分組成の中で、H濃度はCHなどの他のガス成分に比べて乾留工程における時間変化が大きく、特に、乾留末期(この場合は約15時間後)においてコークス炉ガス中の水素濃度は急激に増加し、90%を超えることが明らかになった。
また、乾留末期(火落ちから乾留終了までの2〜3時間(置時間))に発生したコークス炉ガス中には、タールなどの油分はほとんど含まないことも確認された。
本発明では、上記乾留過程におけるコークス炉ガス中の水素(H)濃度の経時的変化を利用し、コークス炉で発生するガスの水素(H)濃度を連続的に測定し、この水素(H)濃度が60%以上となった時点で分離、回収したガスを用いることにより、600℃以上の温度を維持しつつ、水素(H)濃度が60%以上のコークス炉ガスを低熱量ガスに供給することができる。
本発明の実施形態の一例を、図3を用いて説明する。
コークス炉2から排出されたコークス炉ガス(COG0)中の水素(H)濃度を水素センサなどの検出器を備えた水素ガスモニタリング装置3により、石炭の乾留開始から乾留末期まで連続的にモニタリングし、水素(H)濃度が60%以上の所定値に達した時に、COGガス導管の流路切替部4において、通常COG配管6側から反応槽5側に流路を切り替えて、水素(H)濃度が60%以上のコークス炉ガス(COG1)を反応槽5に供給する。
このコークス炉ガス中の水素(H)濃度の所定値は、乾留開始から乾留末期までの水素濃度が60〜90%の範囲で適宜設定される。また、コークス炉ガスの温度は、乾留開始から乾留末期までで、通常、800℃程度の温度を確保でき、CO+Hの還元反応温度:600℃以上の所定温度を確保できる。必要に応じて反応温度調整のために冷却することも可能である。
一方、製鉄所各設備1から排出された高炉ガス、転炉ガスなどのCOを含む低熱量ガス(LG)は、鉄鉱石などの触媒が充填された反応槽5に供給され、低熱量ガス1中のCOは、前記コークス炉ガス中の水素(H)により還元され、COに変換されて、熱量が高められた高熱量ガス(HG)が生成する。
高熱量ガス(HG)は、通常のCOG導管に戻し、通常のCOG精製処理設備7により、油分、水分などを除去し精製した後、最終的に、COG貯蔵ホルダー8に貯蔵される。
なお、コークス炉ガスの顕熱を保持し反応槽4に供給するために、コークス炉ガスの上昇管と反応槽4間を接続する導管、反応槽4とも、断熱材などで保温した構造とすることが望ましく、さらに、コークス炉2にできるだけ近い場所に、反応槽4を設置することが望ましい。
製鉄プロセスにおける高炉、転炉、CDQ、加熱炉等の各設備から排出されるCO濃度が比較的高い低熱量ガス(LG)は、連続的または断続的に、上記反応槽5に供給され、低熱量ガス(LG)中のCOをCOに還元し、高熱量ガスとして製鉄プロセスにおける各設備の燃料または発電エネルギーとして利用される。この利用により、エネルギー自給効率が改善される。
また、CO濃度が高い低熱量ガス(LG)は、大気放散されていたが、本発明により、製鉄プロセスにおけるCO発生量の削減による環境改善効果も得られる。
なお、CO濃度が比較的高い低熱量ガス(LG)として用いられる転炉ガスの平均ガス組成は、CO16%、CO65%、N17%、他ガス1%程度であり、高炉ガスの平均ガス組成は、CO24%、CO22%、N52%、H2%、他ガス1%程度である。
また、本発明では、COのHによる還元反応を進行させるための触媒として、製鉄原料として多量に供給され、かつ、触媒使用後にも高炉などの製鉄設備により還元し触媒として、または、製鉄原料として利用可能な鉄鉱石を利用するので、製造コスト上のメリットも大きい。
次に、この発明の効果を実施例により説明する。
図3に示した設備を用いて、3〜10mmの粒(塊)状鉄鉱石を反応槽4に充填し、製鉄所の高炉で発生した高炉ガス約80Nmを供給した。
さらに、この反応槽4に、発明例として、コークス炉で発生した石炭乾留末期(乾留後15〜18時間)の水素濃度が85%のコークス炉ガス(COG)75Nmを、比較例として、水素濃度が56%のコークス炉ガス(COG)78Nmを、それぞれ供給した。また、コークス炉ガス(COG)の温度は、いずれも720℃とした。本発明例および比較例の条件および結果を、表1および表2に示す。
表1に示す本発明例では、本発明で規定する水素濃度と温度の条件をともに満足したコークス炉ガス(COG)(H:85%、CO:1%、CO:5%)を高炉ガス(BFG)(CO:24%、CO:22%)に供給することで、高炉ガス中のCOがコークス炉ガス中のHによりCOに還元される増熱還元反応が進行し、改質されたガス(HG)中のCO濃度は26%と高く、CO濃度は3%と低くなり、その結果、系全体で20%の熱量増加と図ることができた。
一方、表2に示す比較例では、本発明で規定する温度の条件は満足するものの、水素濃度が低く外れているコークス炉ガス(COG)(H:56%、CO:3%、CO:5%)を高炉ガス(CO:24%、CO:22%)に供給したため、高炉ガス中のCOとコークス炉ガス中のHの増熱還元反応は十分に進行せず、結果的に系全体での熱量増加はほとんど得られなかった。
Figure 0004580310
Figure 0004580310
低熱量ガスに供給するコークス炉ガス中の水素(H)濃度と生成した高熱量ガスの熱量増加率との関係を示す図である。 石炭乾留過程におけるコークス炉ガス中の主要成分濃度の経時的変化を示す図である。 本発明の実施形態の一例を示す高熱量ガス生成の処理フローを示す図である。
符号の説明
1 製鐵所各設備(高炉、転炉、CDQ、加熱炉など)
2 コークス炉
3 水素ガスモニタリング装置
4 流路切替部
5 反応槽
6 通常COG配管
7 COG精製処理設備
8 COG貯蔵ホルダー
COG0 コークス炉ガス
COG1 高H濃度コークス炉ガス
COG2 低H濃度コークス炉ガス
LG 低熱量ガス
HG 高熱量ガス
Ore 鉄鉱石などの触媒

Claims (1)

  1. 触媒を用いて製鉄プロセスで発生したCO含有する低熱量ガスを改質し、高熱量ガスを生成する方法において、前記低熱量ガスに、水素濃度が60%以上で、かつ、温度が600℃以上のコークス炉ガスを供給し、前記低熱量ガス中のCOガスの還元反応を促進する高熱量ガスの生成方法であって、
    前記コークス炉ガスは、火落ちから乾留終了までの乾留末期におけるコークス炉ガスであり、かつ、コークス炉で発生するガスの水素濃度を連続的に測定し、該水素濃度が60%以上のコークス炉ガスを分離、回収したガスであって、
    前記触媒として鉄鉱石を用いるものであって、
    前記低熱量ガスに対する割合で、前記コークス炉ガスを50%以上供給することを特徴とする高熱量ガスの生成方法。
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