JP4576036B2 - Reversible thermosensitive recording medium - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可逆性感熱記録媒体に関し、特に、ロイコ染料および顕減色剤を主成分として含有する可逆性感熱記録層を有し、情報の記録および消去を可逆的に行うことが可能な可逆性感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
IDカード、プリペイドカード等の各種カードにおいては、例えば磁気記録に加えて残高等の表示のために繰り返して情報を消去および/または書き込むことのできる可逆性感熱記録材料を層状に設けた可逆性感熱記録媒体が採用されている。この可逆的な感熱記録は現像が不要であり、発色濃度が高くしかも安価なことから広く利用されている。
【0003】
このようなカード等に使用される可逆性感熱記録媒体においては、消去および/または書き込みは、サーマルヘッド等により、可逆性感熱記録層をある温度で加熱することによって、可逆性感熱記録層を、発色または消色させ、所望の文字等の情報を表示できるようになっている。
【0004】
このような可逆的感熱記録媒体を、可逆性感熱記録転写シートを用いて製造することが知られている。この可逆性感熱記録転写シートは予め製造され、後にオーバーレイフィルム等に付着させて剥離することにより、可逆性感熱記録層を転写し、可逆性感熱記録媒体を製造するものである。
【0005】
上記可逆性感熱記録媒体の従来の形態およびその製造方法について図7により説明する。
【0006】
まず、可逆性感熱記録転写シートの構成および製造方法について説明する。可逆性感熱記録転写シートは、剥離部110と、その上に形成されるリライト部120とで形成され、剥離部110とリライト部120はオーバーレイフィルムに加熱圧着されたあと、剥離され、リライト部120のみがオーバーレイフィルムに貼合された状態として残る。
【0007】
剥離部110は、基材100とその上に形成される剥離層101とで形成される。基材100には、例えば、透明ポリエチレンテレフタレート(PET)が使用される。
【0008】
リライト部120は、剥離部110の剥離層101の上に保護層102が形成され、保護層102上に可逆性感熱記録層103が形成される。この保護層102は、剥離層101が剥離された後、外部から可逆性感熱記録層103を保護するために形成されている。可逆性感熱記録層103はロイコ染料と顕減色材とを主成分として含有し、加熱することにより可逆的に情報を記録消去することができる。
【0009】
可逆性感熱記録層103の表面の一部に印刷層104が形成され、可逆性感熱記録層103と印刷層104とに接するように、着色層105が形成され、着色層105の上に接着層106が形成されている。
【0010】
着色層105は、感熱記録の結果が見易くなるために着色された層である。
【0011】
以下、可逆性感熱記録転写シートを用いて可逆性感熱記録媒体を製造する方法について簡単に説明する。上記のように製造された可逆性感熱記録転写シートを、所定の幅にスリットして可逆性感熱記録転写テープを得る。
【0012】
上記のように得られた可逆性感熱記録転写テープを図7(b)に示すようにオーバーレイフィルム107に加熱圧縮し、剥離層101より剥離する。可逆性感熱記録転写テープが転写されたオーバーレイフィルム107と、センターコアフィルム108と、オーバーレイフィルム109とを加熱して貼り合わせる。加熱して貼り合わせられたフィルムを所定の大きさに打ち抜いて、可逆性感熱記録媒体の製造が終了する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように製造された可逆性感熱記録媒体は、感熱記録された情報が完全に消去されない、いわゆる消去残りがあったとき、地紋(印刷層)と地紋が形成されていない部分との濃度差が大きすぎたり小さすぎる場合、地紋と消去残りとのコントラストにより、消去残りが目立ってしまうという問題点があった。また、前記した着色層が存在し、この着色層により地紋層を目視で確認できないような場合にも同様に消去残りが目立ってしまうという問題点があった。
【0014】
また、上記のような製造方法で可逆性感熱記録カードが製造された場合、可逆性感熱記録転写シートに印刷層104として地紋印刷していることになるので、印刷層104を顧客の要求するロット毎に転写シートに形成しなければならず、可逆性感熱記録転写シートを一度に大量生産することが困難であるという問題点もあった。
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、地紋が印刷されていない可逆性感熱記録転写シートを使用して製造し、かつ、消去残りが目立ちにくく、カラーコピーによる偽造を防止することができる可逆性感熱記録媒体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の可逆性感熱記録媒体は、可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録転写シートが印刷層を有する基体シートに接着、剥離されて可逆性感熱記録層が形成された可逆性感熱記録媒体であって、前記可逆性感熱記録転写シートは、少なくとも前記可逆性感熱記録層の保護層、前記可逆性感熱記録層、着色層、及び前記可逆性感熱記録転写シートと前記基体シートとを接着する接着層を順に積層したリライト部を有し、該リライト部の可視光線の透過率は5%以上50%以下であり、前記着色層は、可逆性感熱記録層を通して目視で確認可能な金属光沢を有する部分を有し、前記可逆性感熱記録媒体は、前記印刷層が形成された部分と形成されていない部分とのマクベス光学反射濃度計での濃度差が、0.02以上0.20以下であることを特徴としている。
【0020】
発明の可逆性感熱記録媒体は、上記可逆性感熱記録媒体において、基体シートは、可逆性感熱記録層を通して目視で確認可能な金属光沢を有する部分を有するようにした
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る可逆性感熱記録媒体およびその製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
以下、本発明に使用される基体シートおよび可逆性感熱記録転写シートについて、順次説明する。
図2には、基体シートの断面図を示す。
【0023】
[基体シート]
基体シート3には、図12に示すように、印刷層(地紋)16が設けられた部分と設けられていない部分とを有する。そして、両者のマクベス光学濃度計での濃度差は、消去残りを目立たなくさせる濃度差である、0.02以上0.2以下となるようにする。印刷層16は、公知の印刷方法で設けることができる。
【0024】
基体シート3としては、以下のような材料を用いることができる。
たとえば、塩素含有重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体など、
ポリエステル樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、あるいはテレフタール酸またはイソフタール酸などの酸成分と、エチレングリコールまたはシクロヘキサンジメタノールなどのアルコール成分との縮合エステル樹脂(たとえばPETG:イーストマンケミカル社の商標)など、生分解性プラスチック樹脂;ポリ乳酸系樹脂、デンプンと変性ポリビニールアルコール等とからなる天然高分子系樹脂、β―ヒドロキシ酪酸とβ―ヒドロキシ吉草酸とからなる微生物産生の樹脂等。
さらにポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、これら上記材料を適宜組合せてもよく、これら上記の材料を積層したものでもよい。
【0025】
このような積層の例としては、表面に印刷層16を形成した(たとえば厚さ280μmの)白色ポリ塩化ビニル樹脂シートを2枚積層したセンタコアフィルム60と、このセンタコアフィルム60の両面に(たとえば厚さ100μmの)透明ポリ塩化ビニル樹脂シートをオーバーレイフィルム52、62として積層したもの、また、表面に印刷等を施した(たとえば厚さ280μmの)白色PETGシートを2枚積層したセンタコアフィルム60と、このセンタコアフィルム60の表裏面に(たとえば厚さ100μmの)透明PETGをオーバーレイフィルム52、62として積層したものなどが挙げられる。
なお、上記したような材料を積層して基体シートを作製する場合、印刷層16は、積層前または/および積層後に設けられる。
【0026】
基体シート3の少なくとも一部または/および印刷層16の少なくとも一部は、可逆性感熱記録媒体に成形された際、可逆性感熱記録層の側から金属光沢を目視で確認可能なようにしてもよい。このように基体シートに金属光沢をもたせる方法としては、公知の方法を用いることができるが、例えば、反射材を含有させることで実現することができる。この反射材としては、光を反射もしくは屈折させるものであればよく、例えば金、銀、銅、鉄、アルミ等の金属粉、金属酸化物等の無機物質を用いることができる。このようにすることで、カラーコピー機やスキャナ・パーソナルコンピュータ・プリンタなどを用いた偽造物は、この金属光沢を有する部分が再現されないため、本物と偽物とを容易に見分けることが可能となる。
【0027】
なお、後述する着色層22を基体シート3上にさらに有するようにしてもよい。
【0028】
本発明に係る可逆性感熱記録転写シートに使用される基体シートは以上のようなものである。
【0029】
以下、可逆性感熱記録転写シートについて説明する。なお、可逆性感熱記録転写シートを所定の大きさに分割したものを可逆性感熱記録転写テープとしている。
【0030】
[可逆性感熱記録転写シート]
図1には、本発明に使用される可逆性感熱記録転写シートの実施形態が示されている。図1において、(a)は着色層22がない例で、(b)が着色層22が可逆性感熱記録層20と接着層26との間に設けられている例である。上記2つの図において、着色層の有無以外は構成および成分は同一である。
【0031】
この可逆性感熱記録転写シートは、少なくとも可逆性感熱記録層20を有し、可逆性感熱記録層20を有するリライト部2と、剥離部1と、を有するようにしてもよい。剥離部1は、好ましくは、基材10と、剥離層12と、を有する。リライト部2は、可逆性感熱記録層20の他に、好ましくは、保護層14と、熱融着等により基体シート等に接着を行うための接着層26と、をさらに有する。
また、図1(b)に示すように、リライト部2に、着色層22を設けるようにしてもよい。
また、可逆性感熱記録層20を接着層から保護するバリアー層を設けるようにしてもよい。
リライト部2の可視光線の透過率は、5%以上50%以下の範囲であることが好ましい。この範囲内のリライト部2を用いることで、可逆性感熱記録層が設けられた側から前記した印刷層16を目視で確認することが可能となり、消去残りがあっても、これを目立たなくさせることが可能となる。
【0032】
次に、上記可逆性感熱記録転写シートを構成する各層について説明する。まずリライト部2の各層について説明する。
【0033】
可逆性感熱記録層14
可逆性感熱記録層20は、例えばサーマルヘッド等により加熱することにより情報を可逆的に記録消去可能な層である。
【0034】
可逆性感熱記録層20は、ロイコ染料、顕減色剤及びバインダー樹脂を主成分として構成され、熱によって可逆的に発色/消色を繰り返す層である。ロイコ染料は、通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体といわれるものである。また、顕減色剤は、電子受容性化合物といわれるものであり、加熱後の冷却速度の違いにより染料前駆体に可逆的な色調変化を生じさせるものであり、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも1つ有するフェノール性化合物、ナフトール性化合物又はフタル酸化合物、あるいはフェノール性水酸基とアミノ基とを有する酸性化合物、ナフトール性水酸基とアミノ基とを有する酸性化合物等が用いられる。
【0035】
上述の、可逆性感熱記録層20に主成分として含有されるロイコ染料としては、クリスタルバイオレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−クロルフェニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等を挙げることができる。
【0036】
ここで、通常無色ないし淡色の、ロイコ染料としての電子供与性染料前駆体はそれぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0037】
また、可逆性感熱記録層20に主成分として含有される顕減色剤としては、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N' −n−オクタデシルチオ尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N' −n−オクタデシル尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N' −n−オクタデシルチオアミド、4' −オクタデカンアニリド、2−オクタデシルテレフタル酸、N−オクタデシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N' −オクタデカノヒドラジド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N' −n−オクタデシルオキサミド等が挙げられる。
【0038】
さらに、以下に示す顕減色剤を用いることができる。
N−ペンタコシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−ヘキサコシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−ヘプタコシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−オクタコシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−ノナコシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−トリアコンチル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−ヘントリアコンチル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−ドトリアコンチル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−テトラトリアコンチル(p−ヒドロキシフェニル)アミド等のアミド化合物、
【0039】
N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−ヘキサコサノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−ヘプタコサノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−オクタコサノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−ノナコサノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−トリアコンタノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−ヘントリアコンタノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−ドトリアコンタノイルアミン、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−テトラトリアコンタノイルアミン等のジアシルアミン化合物、
【0040】
N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−ヘキサコサノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]- N’−ヘプタコサノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−オクタコサノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−ノナコサノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−トリアコンタノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−ヘントリアコンタノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−ドトリアコンタノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−テトラトリアコンタノヒドラジド等のジアシルヒドラジン化合物、
【0041】
N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−ペンタコシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−ヘキサコシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−ヘプタコシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタコシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−ノナコシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−トリアコンチルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−ヘントリアコンチルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−ドトリアコンチルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−テトラトリアコンチルアミド等のアミド化合物、
【0042】
N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ペンタコシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ヘキサコシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ヘプタコシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−オクタコシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ノナコシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−トリアコンチル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ヘントリアコンチル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ドトリアコンチル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−テトラトリアコンチル尿素等の尿素化合物、
【0043】
N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ペンタコシルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ヘキサコシルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ヘプタコシルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−オクタコシルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ノナコシルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−トリアコンチルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ヘントリアコンチルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−ドトリアコンチルオキサミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−テトラトリアコンチルオキサミド等のシュウ酸ジアミド化合物等が挙げられる。
【0044】
さらに、以下の化学式で示す化合物を挙げることができる。
【0045】
【化1】

Figure 0004576036
【0046】
前記式中、aは、1〜3の整数であり、Xは、−CONH−、−NHCO−、−CONHCO−、−CONHNHCO−または−NHCOCONH−から選択されるいずれかの基であり、bは10以上の整数である。
【0047】
使用される顕減色剤は、1種または2種以上を混合して使用しても良い。
【0048】
また、可逆性感熱記録層20に含有されるバインダー樹脂としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなどがあげられ、特に電子供与性染料前駆体(ロイコ染料)および電子受容性化合物(顕減色剤)の分散性にすぐれ、書き換え耐久性にすぐれた可逆性感熱記録層が得られるため、熱可塑性樹脂の分子内に二重結合を導入して、紫外線または電子線硬化性とした樹脂として、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体にアクリル酸またはメタクリル酸をエステル重合させた樹脂が使用できる。これらの樹脂は単独で、または2種以上混合して使用できる。
【0049】
一方、可逆性感熱記録層20において、発色を行うには加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、消色を行うには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。例えば、適当な熱源(サーマルヘッド、レーザー光、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒーターからの輻射熱、熱風等)で比較的長い時間加熱すると、可逆性感熱記録層5だけでなく基材10等も加熱される為に冷却速度が遅くなり、相分離状態(消色状態)になる。一方、適当な方法で加熱した後、低温の金属ブロックなどを押し当てる等して急速に冷却することにより、発色状態を発現させることができる。
【0050】
また、サーマルヘッド、レーザー光等を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却(固化)が始まる為、発色状態を発現させることができる。従って、同じ加熱温度および/または同じ熱源を用いても、冷却速度を制御することにより発色状態および消色状態を任意に発現させることができる。この種の材料を用いた可逆性感熱記録層20は、通常、3〜15μm程度の厚さに形成される。
【0051】
なお、可逆性感熱記録層20は、上記のような感熱記録材料により形成されるものの他、特開昭57−109695号、特開平2−187389号などに記載されているように、ポリエステルなどの樹脂と、樹脂中に分散された有機低分子物質からなる感熱記録材料、いわゆる透明―白濁型の感熱記録材料で形成してもよい。
【0052】
この感熱記録材料は、加熱温度を選択することによって有機低分子物質の屈折率が樹脂の屈折率と等しくなったり、異なったりするため、透明度が可逆的に変化する。すなわち、図6に示すように、予め温度T0以下で白濁状態にある場合に、この状態から温度T1〜T2まで加熱した後、温度T0以下に冷却すると、有機低分子物質の屈折率が樹脂の屈折率とほぼ等しくなるため、可逆性感熱記録層は透明状態に変化する。
【0053】
さらに、これを温度T3以上に加熱した後、温度T0以下に冷却すると、有機低分子物質の屈折率が樹脂の屈折率と異なるため光散乱をおこし、可逆性感熱記録層は再び白濁状態に変化する。
【0054】
また、可逆性感熱記録層を温度T0〜T1またはT2〜T3に加熱した後、温度T0以下に冷却すると、可逆性の感熱記録層は透明と白濁の中間の状態となる。可逆性の感熱記録材料はこのような状態変化を繰り返し行えるものである。
【0055】
上記T0〜T3の一例をあげれば、それぞれ60℃、70℃、80℃、110℃である。
【0056】
可逆性の感熱記録材料に使用される樹脂としては、透明性が良く、機械的強度に優れ、成膜性の良いものが好ましい。その具体例としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。このうち特に好ましいものとしては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ポリエステル樹脂が該当する。
【0057】
有機低分子物質としては、アルカノール、アルカンジオール、ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオール、アルキルアミン、アルカン、アルケン、アルキン、ハロゲンアルカン、ハロゲンアルケン、ハロゲンアルキン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルキン、飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、アクリルカルボン酸またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、ハロゲンアクリルカルボン酸またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、チオアルコール、チオカルボン酸またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、チオアルコールのカルボン酸エステルなどで、その炭素数は10〜40、分子量としては100〜700のものが挙げられる。特に好ましいものとしては、融点が50〜150℃の範囲にあるラウリン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸、またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩である。
【0058】
樹脂と有機低分子物質の混合比としては、重量比で樹脂100重量部に対して有機低分子物質が5〜200重量部の範囲にあるものが好ましく、10〜100重量部がより好ましい。
【0059】
可逆性感熱記録層20には、透明化温度範囲を拡大させるために、樹脂母材より低いガラス転移点(Tg)、好ましくは50℃以下のガラス転移点をもつ樹脂を必要に応じて含有させることができ、このような樹脂としてはアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、あるいはポリアミド系樹脂を使用することが好ましい。
【0060】
さらに可逆性感熱記録層20には印字・消去の書換え耐久性を向上させるために紫外線や電子線等の放射線で硬化する放射線硬化型樹脂を含有させることができ、このような放射線硬化型樹脂を含む塗料を塗布・乾燥後、紫外線または電子線等の放射線で硬化させる。放射線硬化型樹脂の添加割合は特に制限はないが好ましくは樹脂母材100重量部に対して0.1〜50重量部である。たとえば放射線硬化型樹脂として、脂肪族のモノアクリレートまたはジアクリレート、テトラヒドロフリル基をもつアクリレートまたはメタクリレート等が使用できる。
また、リライト部2は、適宜、以下の層を有していてもよい。
【0061】
着色層22
図1(b)の実施形態の場合に含まれ、着色層22は、可逆性感熱記録層20の記録(情報)を見易くするために設けられる層である。
また、可逆性感熱記録転写シートにスリットを形成して切断した際に、可逆性感熱記録層20のロイコ染料が接着層26に付着し、ロイコ染料が付着した接着層26を熱融着した場合に、ロイコ染料と接着層26とが反応することにより生ずる接着層26上の不可逆な着色を防止するために設けられるバリアー層の役割をもたせるようにしてもよい。
【0062】
着色層22は着色顔料と樹脂バインダーを主としてなり、着色顔料としては酸化チタン、アルミニウム等の金属顔料、その他一般によく使用される着色顔料を用いることができ、樹脂バインダーとしてはポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等を使用でき、さらには紫外線硬化型としてもよい。このような樹脂バインダーに着色顔料を分散させた塗料を一般に用いられるコーティング技術により塗布して形成することができる。
【0063】
なお、着色層22の少なくとも一部に金属光沢を有する箇所を設け、可逆性感熱記録層の側から金属光沢を目視で確認可能なようにしてもよい。このように基体シートに金属光沢をもたせる方法としては、公知の方法を用いることができるが、例えば、この部分に反射材を含有させることで実現することができる。この反射材としては、光を反射もしくは屈折させるものであればよく、例えば金、銀、銅、鉄、アルミ等の金属粉、金属酸化物等の無機物質を用いることができる。
このようにすることで、カラーコピー機やスキャナ・パーソナルコンピュータ・プリンタなどを用いた偽造物は、この金属光沢を有する部分が再現されないため、本物と偽物とを容易に見分けることが可能となる。
【0064】
接着層26
接着層26は、可逆性感熱記録転写シート2をオーバーレイフィルム52に熱融着した場合に十分に接着をおこない得るものであれば良く、一般に用いられるポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はそれらの混合樹脂を用いることができる。
【0065】
保護層14
本実施形態で使用される保護層14は、紫外線硬化型樹脂及び多孔性フィラーを含有し、好ましくは保護層14の厚さの0.7〜2.5倍である平均粒子径の多孔性フィラーを含む保護層形成用樹脂を用いて形成される。このような保護層形成用樹脂に使用される多孔性フィラーに、保護層14の厚さよりも粒径の小さい多孔性フィラーのみからなる多孔性フィラーを用いると、保護層形成用樹脂中に多孔性フィラーが全て沈んでしまい、セルフクリーニング性が失われる。
【0066】
ただし、使用される多孔性フィラーは、一般に平均粒子径で表されるフィラーが用いられるので、保護層14の厚さよりも小さい平均粒子径のフィラーを用いても、このフィラー中には、保護層14の厚みよりも大きいフィラーが含まれている。要するに本発明に使用される保護層14では、この保護層14の表面に、適度な凹凸を付与できればよいので、保護層14の厚さと同程度以下の小さい粒子径の多孔性フィラーも用いることができる。さらに、たとえば中空性フィラーで紫外線硬化型樹脂よりも比重の小さいフィラーを用いることもでき、多孔性フィラーと、中空性フィラーとを混合して用いてもよい。
【0067】
さらに、保護層14の厚さよりも粒子径の小さい有機高分子フィラーを適宜用いることができる。
【0068】
このような有機高分子フィラーは、前記多孔性フィラーと同様な粒子径を有するものが用いられる。これによって、前記同様な効果を有する保護層が得られる。従って、保護層14の塗膜の厚みによって多孔性フィラー及び有機高分子フィラーを選択する必要があり、多孔性フィラー及び有機高分子フィラーの粒子径は保護層14の厚さの0.7〜2.5倍であり、保護層14の表面の手触り感がザラザラするのを避けたい場合には、0.7〜2.0倍の粒径にするのが好ましい。
【0069】
また、保護層14の表面(サーマルヘッドなどに接触する面)の粗さはJISB0601で規定するRa(μm)で、0.10〜0.60μmの範囲内であることが好ましい。これにより、保護層14の表面の凹凸を適切なものとすることができる。
【0070】
また、保護層14中における多孔性フィラー及び有機高分子フィラーの重量比としては、多孔性フィラーによりサーマルヘッドに付着した汚れを落とし、有機高分子フィラーが有する弾力性により印字、消去を繰り返した際の保護層14の表面に付与された凹凸の消失を防止するために十分な重量比としては、多孔性フィラー:有機高分子フィラー=1:9〜9:1とすることができる。
【0071】
また、保護層14における多孔性フィラー及び有機高分子フィラーの含有量は固形分比で、保護層14に含有される紫外線硬化型樹脂100重量部に対し、0.5〜10重量部が好ましい。含有量が固形分比で0.5〜10重量部の場合には地肌濃度と表面性に大きな差は生じないが、10重量部より大きい場合では艶消し効果が高すぎるため視認性が低下し、地肌濃度の低下に伴うコントラストの低下が生じ、また、多孔性フィラー及び有機高分子フィラーの含有量が多くなると、紫外線硬化型樹脂の減少により保護層14の硬度が低下してその耐久性が低下し、傷がつき易くなることから好ましくない。
【0072】
また、有機高分子フィラーとしては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、又はこれらの共重合体、若しくはこれらの縮合物を用いることができる。
【0073】
また、保護層14に含まれる紫外線硬化型樹脂の屈折率は1.45〜1.55の範囲内にあることから、多孔性フィラーの屈折率は1.30〜1.65の範囲内にあることが好ましい。このような紫外線硬化型樹脂に対して屈折率の差の小さい多孔性フィラーを混合することによって、印字の反射濃度を変化させることなく、光沢度の低下に伴ない明度が増加する艶消し効果が得られ、ぎらついて見にくかった印字を見やすくし、視認性を向上させることができる。
【0074】
多孔性フィラーとしては多孔性シリカ(屈折率1.46)、多孔性珪藻土粉末(屈折率1.52〜1.55)などを使用することができる。これらは組合せて用いることもできる。
【0075】
保護層14を形成する保護層形成材料には、さらに、光重合開始剤、増感剤、シリコーンオイル、安定剤等を適宜含む。これらの量は、公知の範囲で適宜用いられる。
【0076】
また、本実施形態に係る可逆性感熱記録媒体が有する保護層14が含有する多孔性フィラーのpHは、6.0〜8.0の範囲内であることが好ましい。このような範囲の多孔性フィラーを選択することにより、可逆性感熱記録層20に含まれるロイコ染料に作用して発色する虞を有効に防止することができる。
【0077】
すなわち、多孔性フィラーのpHが高く塩基性であると、可逆性感熱記録層20に含まれるロイコ染料が分解することにより保護層14が淡赤色に着色してしまい、pHが低く酸性であると、多孔性フィラーと可逆性感熱記録層20に含まれるロイコ染料とが反応して不可逆的に着色してしまう傾向がある。そこで、本実施形態では、多孔性フィラーとしてpHが6.0〜8.0の範囲内にあるものを用いることができる。なお可逆性感熱記録層と、保護層との間に中間層を設ける場合には、前記したpHの範囲を越えたものを用いることもできる。
【0078】
なお本発明における多孔性フィラーのpHは、水に5重量%多孔性フィラーを懸濁させた5%スラリーの状態で測定したものである。
【0079】
従って、本実施の形態によれば、保護層14において、紫外線硬化型樹脂、好ましくはハードコート剤に使用されるような紫外線硬化型樹脂に、前記多孔性のフィラー等を混合することにより可逆性感熱記録媒体に付着した汚れが多孔性のフィラーに吸着し、サーマルヘッドへの汚れの付着を無くすことが可能となる。
【0080】
さらにこのような多孔性フィラーを用いることにより、印字リサイクル時における印字のかすれやスティッキングの発生を防止し、サーマルヘッド洗浄の手間が省けるといった効果が得られる。さらに、多孔性フィラーのpHを6.0〜8.0の範囲内に調整しているため、多孔性フィラーと可逆性感熱記録層に含まれるロイコ染料との反応を抑えて、可逆性感熱記録層20の不必要な着色を防止できる。
【0081】
また、保護層14におけるシリカ等の多孔性フィラーの含有量は、紫外線硬化型樹脂100重量部に対し、0.5〜10重量部が好ましい。含有量が固形分比で0.5〜10重量部の場合には、保護層14の物理的強度が保持され、10重量部より大きい場合には、物理的強度が低下し、耐久性が低下するため好ましくなく、また、前記範囲より少ないと、サーマルヘッドへの汚れの付着を十分に防止できない等の虞がある。
【0082】
保護層形成用樹脂は、硬化した際の硬さを十分なものにするために、紫外線硬化型樹脂を含有させる。さらに、保護層14の表面に適度な凹凸を形成して、保護層表面のギラ付き感を防止し、保護層表面のキズの発生を防止し、サーマルヘッドのセルフクリーニング性を付与させるため、保護層14にヒュームドシリカなどの微細シリカを含有させることができる。
【0083】
その他の層
その他の層としては、例えば、紫外線硬化型樹脂塗料からなるバリアー層を、前記可逆性感熱記録層20と接着層26との間に形成するようにしてもよい。
このようにすることで、接着層26に含有される極性基の多い樹脂により可逆性感熱記録層が不用意に発色することを防止することができる。
また、バリアー層に着色顔料を混合し、着色層を兼ねたバリアー層としてもよい。このようにすることで、接着層に付着したロイコ染料の加熱加圧された際の不可逆的な着色を防止でき、さらに、塗工工程も簡略化できる。
【0084】
このような上記各層を積層することにより、前記した可逆性感熱記録転写シートが得られる。
【0085】
その他の記録層
本発明に使用される可逆性感熱記録転写シートには、その他の記録層を設けることができる。
たとえばこのようなその他の記録層としては、以下に述べる磁気記録層が挙げられる。
【0086】
磁気記録層は、従来の磁気記録媒体において磁気記録層として一般に用いられているものが挙げられる。例えば、磁性材料として粒径10μm以下、好ましくは0.01〜5μmのBa−フェライト、Sr−フェライト、Co被着γ−Fe2 O3 、γ−Fe2 O3 、針状鉄粉、CrO2 等を用い、バインダー樹脂として一般に用いられるポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はそれらの混合樹脂を用いることが出来る。磁気記録層14中には、その他の添加剤が含まれていてもよい。その他の添加剤としては、たとえば帯電防止剤、界面活性剤、分散剤、可塑剤および潤滑剤等が挙げられる。磁気記録層の厚さは、5〜20μm程度である。
【0087】
以上、説明したような上記各層を、適宜剥離部1上に積層することによって、本発明に用いられる可逆性感熱記録転写シートが得られる。なお積層方法は特に制限されず従来公知の方法を用いることができる。
また、リライト部2としては、例えば、図1(a)に示すように、剥離部1の剥離層12上に、保護層14、可逆性感熱記録層20、接着層26の順に積層されたものや、図1(b)に示すように、可逆性感熱記録層20と接着層26との間に着色層22が積層されたものなどを用いることができるが、この積層順に限定されるものではない。
以下、剥離部1の各層について説明する。
【0088】
剥離層12
図1に示される可逆性感熱記録転写シートに示される剥離層12は、基材10と可逆性感熱記録層20との間における剥離性能を向上させるためのものであり、従って、剥離層12は、フッ素系樹脂、各種のワックス、シリコン等の剥離剤を例えばアクリル系樹脂、繊維素系樹脂、ビニル系樹脂等のビヒクル中に添加したコーティング剤による塗工層や、例えば、フッ素系樹脂、シリコン、メラミン系樹脂、ポリオレフィン樹脂、電離放射線架橋型の多官能のアクリレート、ポリエステル、エポキシ等の樹脂等の剥離性樹脂によるコーティング剤の塗工層あるいはエクストルージョンコート層等からなる。
【0089】
基材10
また、図1に示される基材10は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセテート、ポリスチレン(PS)、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)及びポリカーボネート(PC)等の合成樹脂シートまたは合成紙等を用いることができる。これら基材10の厚さは通常、10〜50μm程度である。
【0090】
本発明に係る可逆性感熱記録媒体を製造する際に使用される可逆性感熱記録転写シートは以上のようなものである。以下、その製造方法について説明する。まず、基材10の上面に剥離層12を形成する。剥離層12の上面に保護層14が形成され、保護層14の上面に可逆性感熱記録層20が形成される。
【0091】
さらに可逆性感熱記録層20の上面に接着層26が形成されて、可逆性感熱記録転写シートの作成が完成するのであるが、図1(b)の場合には、可逆性感熱記録層20の上面に着色層22が形成され、その上面に接着層26が形成される形となる。
【0092】
その際、従来の製造方法では可逆性感熱記録層20の上面に印刷層16が存在しているが、本実施形態では後述のように印刷層16は基体シート3のセンターコアフィルム60に形成されているので(図2)、印刷層16はリライト部2には存在しない。
【0093】
以下、本発明に係る可逆性感熱記録媒体の一例である可逆性感熱記録カードの製造方法について説明する。図4および図5には簡単なその工程が示されている。まず、図4(a)に示すように、上記の可逆性感熱記録転写シートを所定形状のスリットに分割し(ステップ▲1▼)、分割された可逆性感熱記録転写テープを、図4(b)に示すようにオーバーレイフィルム52に加熱圧着により熱転写し(ステップ▲2▼)、図4(c)に示すように転写された可逆性感熱記録転写テープの剥離部1を剥離し、リライト部2をオーバーレイフィルム52上に残す(ステップ▲3▼)。
【0094】
図5(b)に示すように剥離部1が剥離されたオーバーレイフィルム52と、表面に印刷層16が形成されたセンターコアフィルム60と、オーバーレイフィルム62とを熱貼合し(ステップ▲4▼)、熱貼合されてできた可逆性感熱記録カードを図5(e)に示すように打ち抜き等の技術によって所定の大きさ、例えばクレジットカードの大きさに打ち抜いて(ステップ▲5▼)、製造処理が終了する。なお剥離部1の剥離は、たとえば、可逆性感熱記録転写シートをオーバーレイフィルム上全面に熱転写する場合などには、熱貼合後に剥離部1を剥離することも可能である。
【0095】
図3には、上記の方法で製造された可逆性感熱記録媒体のリライト部2が貼り付けられた面から見た面である正面図と、短辺方向から見た面である側面図とが示されている。
【0096】
以下、上記の熱貼合について説明する。
[熱貼合]
熱貼合とは、上記基体シートを製造するための工程で、オーバーレイフィルム52と、表面に印刷等が施されたセンタコアフィルム60と、オーバーレイフィルム62とを、熱によって貼り合わせることである。なお、可逆性感熱記録転写シートの熱転写は、公知の方法、たとえばゴムロール等を押し当てて熱転写することによって行われ、通常、90〜130℃の温度範囲で行われる。
【0097】
また前記熱貼合は、公知手段、たとえば熱プレス機を用いて、通常、10〜50kg/cm2 、好ましくは15〜40kg/cm2 の加圧下に、100〜170℃、好ましくは110〜150℃の範囲で行われる。熱貼合時の加熱温度は前記範囲で前述したような基体シートの材料や種類によって、最適な温度範囲が決定され選択される。
【0098】
例えば、基体シートとして、透明ポリ塩化ビニルシート/白色ポリ塩化ビニルシート/白色ポリ塩化ビニルシート/透明ポリ塩化ビニルシートのような積層体を用いた場合には、前記熱貼合時の加熱温度は、130〜150℃程度が好ましく、また基体シートとして、透明PETG/白色PETG/白色PETG/透明PETGのような積層体を用いた場合には、熱貼合時の加熱温度は、110〜130℃程度が好ましい。
【0099】
熱貼合時の圧力または加熱温度が上記範囲を越えると、得られた融着体が波状に形成されるか、または厚さが規定値以下になり、十分に性能を発揮できない可能性があるため好ましくなく、また、加熱融着時の圧力または加熱温度が上記範囲未満では、十分な強度で貼り合わせができないため、好ましくない。このような熱貼合は、他の手段により行ってもよいが、熱貼合時の圧力および温度条件は、前記されたものと同様にして行われる。
【0100】
次に、本発明による可逆性感熱記録媒体の一例である可逆性感熱記録カードについて、実施例を参照してさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されて解釈されるものではない。なお、以下の実施例では上記したその他の層およびその他の記録層は形成されてないものとする。
【0101】
[実施例1]
本発明に使用される図1に示すような可逆性感熱記録転写シートを用いて、図3に示す可逆性感熱記録カードを製造した。当該可逆性感熱記録転写シートの各層の組成、およびカード等に適用して製造する際の工程について以下に示す。
【0102】
可逆性感熱記録転写シートの製造
1.基材10
厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET.東洋紡績(株)製、商品名E5100)を用意した。
【0103】
2.剥離層12
Figure 0004576036
上記の剥離層用材料を使用して、♯4ワイヤーバーを塗布し、120℃で2分乾燥して、上記基材10上に乾燥膜厚0.5μmの剥離層12を形成した。
【0104】
3.保護層14
Figure 0004576036
上記の保護層用塗料を容器に入れ、2mmφジルコニアビーズに加えてペイントシェーカーで60分間分散する。これを♯7ワイヤーバーで塗布し、乾燥した後(100℃、2分間)、紫外線を照射して硬化させる(30m/分、160W/cm、1パス)。これにより約3μmの厚さの保護層14を上記剥離層12上に形成した。
【0105】
4.可逆性感熱記録層20
Figure 0004576036
上記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーにより120分間分散して塗料を調製し、#20のワイヤーバーで塗工し、乾燥させ(100℃、1分間)、紫外線照射(160W/cm、30m/分、1パス)を行って、乾燥膜厚5μmの可逆性感熱記録層20を上記保護層14上に形成した。
【0106】
5.着色層(バリアー層)22
Figure 0004576036
上記の組成の塗料を#7のワイヤーバーで可逆性感熱記録層20の面上に塗工し、乾燥させて(80℃、5分間)、乾燥膜厚2μmの着色層を上記可逆性感熱記録層20上に形成した。
【0107】
6.接着層26
Figure 0004576036
上記の組成の塗料を#14のワイヤーバーで着色層22の面上に塗工し、乾燥させて(100℃、2分間)、乾燥膜厚3μmの接着層26を可逆性感熱記録層20上に形成した。
【0108】
以下で製造される可逆性感熱記録カードのリライト部がストライプ状になるように、上記されたように製造され、巻き取られた可逆性感熱記録転写シートを所望の幅に切断して、可逆性感熱記録転写テープを製造した。
【0109】
以下、上記のように製造された可逆性感熱記録転写テープを利用して、所定の大きさの可逆性感熱記録カードの製造例について説明する。
【0110】
可逆性感熱記録カードの製造
1.加熱圧着
上記可逆性感熱記録転写テープを熱ローラ(100℃、0.2kg/cm2 、1sec )でオーバーレイフィルム52(100μm厚透明硬質塩化ビニルフィルム)に加熱圧着した。
2.剥離
上記されたように加熱圧着された可逆性感熱記録転写テープの剥離部1をオーバーレイフィルム52より剥離した。オーバーレイフィルム52上にストライプ状のリライト部2が転写された。
【0111】
3.熱貼合
ストライプ状のリライト部2が転写されたオーバーレイフィルム62と、網点率33%の墨印刷層を設けたセンターコアフィルム60(280μm厚白色硬質塩化ビニルシート)2枚と、オーバーレイフィルム62(100μm厚透明硬質塩化微ビニルシート)とを重ね合わせ、熱プレス機で熱貼合(135℃、50kg/cm2 、10min)した。
【0112】
4.打ち抜き
熱貼合して得られたフィルムを所定の大きさ(JISX6301)に打ち抜いてストライプ状のリライト部2を有する可逆性感熱記録カードを製造した。
【0113】
このカードは着色層22を透かして、センターコアフィルム60に設けた印刷層16がわずかに見えた。
【0114】
[実施例2]
実施例1で用いた可逆性感熱記録転写シートの製造において、5.着色層22の形成を以下のように変更し、熱貼合に用いるセンターコアフィルム60の印刷層16を網点率15%の藍とした以外は実施例1と同様にして、図3に示す可逆性感熱記録カードを製造した。
【0115】
5.着色層(バリアー層)
Figure 0004576036
上記の組成の材料を攪拌機で30分間攪拌して塗料とし、#14のワイヤーバーで可逆性感熱記録層20上に塗工し、乾燥させ(80℃、5分間)、乾燥膜厚6μmに形成した。
【0116】
[実施例3]
実施例1で用いた可逆性感熱記録転写シートの製造において、5.着色層22の形成を以下のように変更し、熱貼合に用いるセンターコアフィルム60の印刷層16を網点率25%の墨とした以外は実施例1と同様にして、図3に示す可逆性感熱記録カードを製造した。
【0117】
5.着色層(バリアー層)
Figure 0004576036
上記の組成の材料を攪拌機で30分間攪拌して塗料とし、#14のワイヤーバーで可逆性感熱記録層20上に塗工し、乾燥させ(80℃、5分間)、乾燥膜厚3μmに形成した。
【0118】
[比較例1]
実施例1で用いた可逆性感熱記録転写シートにおいて着色層22を5μmとした以外は成分および製造方法等はすべて同一である。
【0119】
[比較例2]
実施例2において、熱貼合の際に使用されるセンターコアフィルム60の印刷層を網点率33%の藍にした以外は成分および製造方法等は同様である。
【0120】
[比較例3]
実施例3において、着色層22を5μmとし熱貼合の際に使用されるセンターコアフィルム60の印刷層を網点率20%の藍にした以外は成分および製造方法等は同様である。
【0121】
上記の実施例および比較例についての評価結果を表1に示す。
【0122】
【表1】
Figure 0004576036
【0123】
上記表1において、▲1▼転写テープの可視光透過率、▲2▼カードに加工した際の印刷がある部分の地肌濃度、▲3▼カードに加工した際の印刷がない部分の地肌濃度、▲4▼印刷がある部分とない部分の濃度差、▲5▼リライト部における地紋の見え具合、▲6▼消去残りの目立ちにくさ、▲7▼カラーコピーした際のリライト部を通して見た地紋の見え具合について、可逆性感熱記録カードを作製した後に評価した。
【0124】
▲1▼転写テープの可視光透過率の値は、実施例1、比較例1および実施例3では一桁で比較的小さかったが、実施例2と比較例2はともに45%、比較例3は52%で比較的大きかった。
【0125】
▲2▼印刷層がある部分をマクベス光学反射濃度計で測定した際の地肌濃度の値は、実施例1、実施例3および比較例1では0.80前後と比較的大きかったが、実施例2、比較例2および比較例3では0.50%以下で比較的小さかった。
【0126】
▲3▼印刷層がない部分をマクベス光学反射濃度計で測定した際の地肌濃度の値は、実施例1、実施例3および比較例1では0.80の前後と比較的大きかったが、実施例2、比較例2および比較例3では0.20以下で比較的小さかった。
【0127】
▲4▼印刷層がある部分と印刷層がない部分の濃度差は、実施例1、実施例3および比較例1では0.05%以下で、実施例2、比較例2および比較例3に比べるとその値が小さい。
【0128】
しかしながら、▲5▼の地紋の見え具合については、実施例1、実施例2、実施例3、比較例2および比較例3はよく見え、比較例1のときは見えない。
【0129】
▲6▼消去残りの目立ちにくさについては比較例1は目立ち、他の例では、目立たなくっている。
【0130】
▲7▼カラーコピーした際のリライト部を通して見た地紋の見え具合は、実施例1と比較例1は地紋はみえなくなり、実施例2はわずかに見え、比較例2は見える。
【0131】
上記の▲6▼の評価によれば、比較例1以外の例では消去残りは目立たなくなっているので、それらの例では本発明の課題の1つである消去残りを目立ちにくくするという課題は達成されている。
【0132】
また、カラーコピーによる偽造印刷の可能性を考えると、実施例1から実施例3の可逆性感熱記録媒体は、原本の地紋の見え具合は良好で、コピーしたものの地紋の見え具合はあまり見えなくなったり、全く見えなくなったりするので、カラーコピーによる偽造印刷の可能性がなくなった。
【0133】
他方、比較例1から比較例3の可逆性感熱記録媒体は、原本の地紋の見え具合とコピーしたものの地紋の見え具合とは一致してしまうので、カラーコピーによって偽造印刷される可能性がある。
【0134】
それゆえ、消去残りを目立ちにくくするという点と偽造印刷を防止するという点から考えると、比較例1から比較例3の可逆性感熱記録媒体に比べて、実施例1から実施例3が適切な可逆性感熱記録媒体ということができる。
【0135】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、発明の実施の形態によれば、印刷層が形成された部分とされていない部分とに適度な濃度差をつけることで、消去残りを印刷層の印刷に紛れさせ、目立たなくさせることが可能となる。
【0136】
また、透明または半透明の着色層が付加されただけなので、ンターコアフィルムに印刷された印刷層が目視で確認可能なため、消去残りを印刷層の印刷に紛れさせ、目立たなくさせることが可能となる。
【0137】
また、リライト部が透けてセンターコアフィルムの印刷層が比較的よく見えるようになるので、リライトの際の消去残りが印刷層の印刷に紛れて目立たなくなる。
【0138】
また、印刷層を形成する色が金属色であるので、製造された可逆性感熱記録媒体がカラーコピーされた場合、印刷層の部分の色は暗い灰色になるので、全く同じものをコピーすることはできず、カラーコピーによる偽造を防止することができる。
【0139】
さらに、可逆性感熱記録媒体全体を形成する色が金属色であるので、製造された可逆性感熱記録媒体がカラーコピーされた場合、コピーされたものは全体的に暗い灰色になるので、全く同じものをコピーすることはできず、カラーコピーによる偽造を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可逆性感熱記録媒体の作成に使用される可逆性感熱記録転写シートの層構成例を示す図である。
【図2】本発明に係る可逆性感熱記録媒体の層構成例を示す図である。
【図3】本発明に係る可逆性感熱記録媒体の一実施形態の正面図および短辺方向側面図である。
【図4】本発明に係る可逆性感熱記録媒体の製造工程の一実施形態を示す図である。
【図5】本発明に係る可逆性感熱記録媒体の製造工程の一実施形態を示す図である。
【図6】透明−白濁型の可逆性感熱記録材料の状態変化を示す図である。
【図7】従来の可逆性感熱記録媒体の製造に使用される可逆性感熱記録転写シートの層構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 剥離部
2 リライト部
3 基体シート
10 基材
12 剥離層
14 保護層
16 印刷層
20 可逆性感熱記録層
22 着色層
26 接着層
52 オーバーレイフィルム
60 センターコアフィルム
62 オーバーレイフィルム
70 可逆性感熱記録転写シート
72 可逆性感熱記録転写テープ
74 可逆性感熱記録媒体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a reversible thermosensitive recording medium, and in particular, has a reversible thermosensitive recording layer containing a leuco dye and a color developer as main components, and is capable of reversibly recording and erasing information. The present invention relates to a thermal recording medium.
[0002]
[Prior art]
In various cards such as ID cards and prepaid cards, for example, in addition to magnetic recording, a reversible thermosensitive recording layer in which a reversible thermosensitive recording material capable of repeatedly erasing and / or writing information for displaying a balance or the like is provided. A recording medium is employed. This reversible thermosensitive recording is widely used because it does not require development, has a high color density and is inexpensive.
[0003]
In a reversible thermosensitive recording medium used for such a card or the like, erasing and / or writing is performed by heating the reversible thermosensitive recording layer at a certain temperature with a thermal head or the like. It is possible to display information such as desired characters by coloring or decoloring.
[0004]
It is known to manufacture such a reversible thermosensitive recording medium using a reversible thermosensitive recording transfer sheet. This reversible thermosensitive recording transfer sheet is produced in advance, and is then attached to an overlay film or the like to peel off, thereby transferring the reversible thermosensitive recording layer to produce a reversible thermosensitive recording medium.
[0005]
A conventional form of the reversible thermosensitive recording medium and a manufacturing method thereof will be described with reference to FIG.
[0006]
First, the configuration and manufacturing method of the reversible thermosensitive recording transfer sheet will be described. The reversible thermosensitive recording transfer sheet is formed of a peeling portion 110 and a rewrite portion 120 formed thereon. The peeling portion 110 and the rewrite portion 120 are peeled off after being heat-pressed to an overlay film, and then the rewrite portion 120. Only remains as bonded to the overlay film.
[0007]
The peeling part 110 is formed by the base material 100 and the peeling layer 101 formed thereon. For the substrate 100, for example, transparent polyethylene terephthalate (PET) is used.
[0008]
In the rewrite unit 120, the protective layer 102 is formed on the release layer 101 of the release unit 110, and the reversible thermosensitive recording layer 103 is formed on the protective layer 102. The protective layer 102 is formed to protect the reversible thermosensitive recording layer 103 from the outside after the peeling layer 101 is peeled off. The reversible thermosensitive recording layer 103 contains a leuco dye and a visible color reducing material as main components, and information can be reversibly recorded and erased by heating.
[0009]
A printed layer 104 is formed on a part of the surface of the reversible thermosensitive recording layer 103, a colored layer 105 is formed so as to contact the reversible thermosensitive recording layer 103 and the printed layer 104, and an adhesive layer is formed on the colored layer 105. 106 is formed.
[0010]
The colored layer 105 is a colored layer so that the result of thermal recording can be easily seen.
[0011]
Hereinafter, a method for producing a reversible thermosensitive recording medium using a reversible thermosensitive recording transfer sheet will be briefly described. The reversible thermosensitive recording transfer sheet produced as described above is slit to a predetermined width to obtain a reversible thermosensitive recording transfer tape.
[0012]
The reversible thermosensitive recording / transferring tape obtained as described above is heated and compressed on the overlay film 107 as shown in FIG. The overlay film 107, the center core film 108, and the overlay film 109 to which the reversible thermosensitive recording transfer tape has been transferred are heated and bonded together. The film bonded by heating is punched into a predetermined size, and the production of the reversible thermosensitive recording medium is completed.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the reversible thermosensitive recording medium manufactured as described above does not completely erase the thermally recorded information, that is, when there is a so-called erasure residue, the background pattern (printing layer) and the portion where the background pattern is not formed When the density difference is too large or too small, there is a problem that the erased residue becomes conspicuous due to the contrast between the tint block and the erased residue. In addition, there is a problem in that the erasure residue is also conspicuous in the case where the above-described colored layer exists and the tint block layer cannot be visually confirmed by this colored layer.
[0014]
Further, when a reversible thermosensitive recording card is manufactured by the above-described manufacturing method, a tint block is printed on the reversible thermosensitive recording transfer sheet as the printing layer 104. There is also a problem that it is difficult to mass-produce reversible thermosensitive recording transfer sheets at a time because it must be formed on each transfer sheet.
[0015]
  The present invention has been made in view of the above problems, and is manufactured using a reversible thermosensitive recording transfer sheet on which a tint block is not printed, and an erasure residue is not noticeable.Can prevent counterfeiting by color copyAn object is to provide a reversible thermosensitive recording medium.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve this object, the reversible thermosensitive recording medium of the present invention has a reversible thermosensitive recording layer formed by bonding and peeling a reversible thermosensitive recording transfer sheet having a reversible thermosensitive recording layer on a substrate sheet having a printing layer. A reversible thermosensitive recording medium formed, wherein the reversible thermosensitive recording transfer sheet comprises:at leastProtection of the reversible thermosensitive recording layerlayer,The reversible thermosensitive recordinglayer,ColoringLayers, andAdhesion for adhering the reversible thermosensitive recording transfer sheet and the substrate sheetLayers stacked in orderA light portion, visible light transmittance of the rewritable portion is 5% or more and 50% or less, the colored layer has a portion having a metallic luster that can be visually confirmed through the reversible thermosensitive recording layer, The reversible thermosensitive recording medium is characterized in that a density difference in a Macbeth optical reflection densitometer between a portion where the printed layer is formed and a portion where the printed layer is not formed is 0.02 or more and 0.20 or less. .
[0020]
  BookinventionReversible thermosensitive recording mediumIsthe aboveIn the reversible thermosensitive recording medium, the base sheet has a portion having a metallic luster that can be visually confirmed through the reversible thermosensitive recording layer.I did.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a reversible thermosensitive recording medium and a method for manufacturing the same according to the present invention will be described below in detail with reference to the drawings.
[0022]
Hereinafter, the base sheet and the reversible thermosensitive recording transfer sheet used in the present invention will be described in order.
FIG. 2 shows a cross-sectional view of the base sheet.
[0023]
[Base sheet]
As shown in FIG. 12, the base sheet 3 has a portion provided with a printing layer (background pattern) 16 and a portion not provided. The density difference between the two Macbeth optical densitometers is set to be 0.02 or more and 0.2 or less, which is a density difference that makes an unerased residue inconspicuous. The printing layer 16 can be provided by a known printing method.
[0024]
As the base sheet 3, the following materials can be used.
For example, chlorine-containing polymer; polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-vinyl alcohol copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-maleic acid copolymer, vinyl chloride-acrylate copolymer Polymers, polyvinylidene chloride, vinylidene chloride-vinyl chloride copolymer, vinylidene chloride-acrylonitrile copolymer, etc.
Polyester resin: Polyethylene terephthalate resin, polybutylene terephthalate resin, or a condensed ester resin of an acid component such as terephthalic acid or isophthalic acid and an alcohol component such as ethylene glycol or cyclohexanedimethanol (for example, PETG: trademark of Eastman Chemical Company) Biodegradable plastic resins; polylactic acid resins, natural polymer resins composed of starch and modified polyvinyl alcohol, etc., microorganism-produced resins composed of β-hydroxybutyric acid and β-hydroxyvaleric acid, and the like.
Further examples include a polyamide resin, an acrylic resin, a silicone resin, and the like. These materials may be appropriately combined, or a laminate of these materials may be used.
[0025]
As an example of such lamination, a center core film 60 in which two white polyvinyl chloride resin sheets (for example, having a thickness of 280 μm) having a printing layer 16 formed on the surface are laminated, and both sides of the center core film 60 ( Center core film in which transparent polyvinyl chloride resin sheets (for example, having a thickness of 100 μm) are laminated as overlay films 52 and 62, and white PETG sheets having a surface printed (for example, thickness of 280 μm) are laminated. 60 and transparent PETG (for example, having a thickness of 100 μm) laminated on the front and back surfaces of the center core film 60 as overlay films 52 and 62, and the like.
When a base sheet is produced by laminating the above materials, the printing layer 16 is provided before and / or after lamination.
[0026]
When at least a part of the base sheet 3 and / or at least a part of the printing layer 16 is formed on a reversible thermosensitive recording medium, the metallic luster can be visually confirmed from the reversible thermosensitive recording layer side. Good. As a method for giving the base sheet a metallic luster as described above, a known method can be used, and for example, it can be realized by adding a reflecting material. As the reflecting material, any material that reflects or refracts light may be used. For example, a metal powder such as gold, silver, copper, iron, aluminum, or an inorganic substance such as a metal oxide may be used. By doing so, a counterfeit using a color copier, a scanner, a personal computer, a printer, or the like does not reproduce the portion having the metallic luster, so that it is possible to easily distinguish between a genuine article and a counterfeit.
[0027]
In addition, you may make it further have the colored layer 22 mentioned later on the base sheet 3. FIG.
[0028]
The base sheet used in the reversible thermosensitive recording transfer sheet according to the present invention is as described above.
[0029]
Hereinafter, the reversible thermosensitive recording transfer sheet will be described. Note that a reversible thermosensitive recording transfer sheet is obtained by dividing a reversible thermosensitive recording transfer sheet into a predetermined size.
[0030]
[Reversible thermal recording transfer sheet]
FIG. 1 shows an embodiment of a reversible thermosensitive recording transfer sheet used in the present invention. 1A is an example in which the colored layer 22 is not provided, and FIG. 1B is an example in which the colored layer 22 is provided between the reversible thermosensitive recording layer 20 and the adhesive layer 26. In the above two figures, the configuration and components are the same except for the presence or absence of a colored layer.
[0031]
This reversible thermosensitive recording transfer sheet may include at least the reversible thermosensitive recording layer 20 and the rewrite part 2 having the reversible thermosensitive recording layer 20 and the peeling part 1. The peeling part 1 preferably has a base material 10 and a peeling layer 12. In addition to the reversible thermosensitive recording layer 20, the rewrite unit 2 preferably further includes a protective layer 14 and an adhesive layer 26 for adhering to a base sheet or the like by thermal fusion or the like.
Further, as shown in FIG. 1B, a colored layer 22 may be provided in the rewrite unit 2.
Further, a barrier layer that protects the reversible thermosensitive recording layer 20 from the adhesive layer may be provided.
The visible light transmittance of the rewritable part 2 is preferably in the range of 5% to 50%. By using the rewritable part 2 within this range, it is possible to visually confirm the printed layer 16 from the side where the reversible thermosensitive recording layer is provided, and even if there is an erasure residue, this is made inconspicuous. It becomes possible.
[0032]
Next, each layer constituting the reversible thermosensitive recording transfer sheet will be described. First, each layer of the rewrite unit 2 will be described.
[0033]
Reversible thermosensitive recording layer 14
The reversible thermosensitive recording layer 20 is a layer capable of reversibly recording and erasing information by heating with, for example, a thermal head.
[0034]
The reversible thermosensitive recording layer 20 is composed of a leuco dye, a developer / developer, and a binder resin as main components, and is a layer that repeats color development / decoloration reversibly by heat. The leuco dye is usually referred to as a colorless or light-colored electron-donating dye precursor. The developer / color reducing agent is called an electron accepting compound, and causes a reversible color change in the dye precursor due to a difference in cooling rate after heating, and is an aliphatic hydrocarbon having 6 or more carbon atoms. A phenolic compound having at least one group, a naphtholic compound or a phthalic acid compound, an acidic compound having a phenolic hydroxyl group and an amino group, an acidic compound having a naphtholic hydroxyl group and an amino group, or the like is used.
[0035]
Examples of the leuco dye contained as a main component in the reversible thermosensitive recording layer 20 include crystal violet lactone, 3-indolino-3-p-dimethylaminophenyl-6-dimethylaminophthalide, and 3-diethylamino-7-. Chlorofluorane, 2- (2-chlorophenylamine) -diethylaminofluorane, 2- (2-fluorophenylamino) -6-diethylaminofluorane, 2- (2-fluorophenylamino) -6-di-n- Butylaminofluorane, 3-diethylamino-7-cyclohexylaminofluorane, 3-diethylamino-5-methyl-7-t-butylfluorane, 3-diethylamino-6-methyl-7-anilinofluorane, 3-diethylamino -6-methyl-7-p-butylanilinofluorane, 3-cyclo Xylamino-6-chlorofluorane, 2-anilino-3-methyl-6- (N-ethyl-p-toluidino) -fluorane, 3-pyrrolidino-6-methyl-7-anilinofluorane, 3-pyrrolidino-7 -Cyclohexylaminofluorane, 3-N-methylcyclohexylamino-6-methyl-7-anilinofluorane, 3-N-ethylpentylamino-6-methyl-7-anilinofluorane and the like can be mentioned.
[0036]
Here, the electron-donating dye precursors that are usually colorless or light-colored leuco dyes may be used alone or in combination of two or more.
[0037]
Further, examples of the developer / subtractant contained as a main component in the reversible thermosensitive recording layer 20 include N- (p-hydroxyphenyl) -N′-n-octadecylthiourea and N- (p-hydroxyphenyl) -N ′. -N-octadecylurea, N- (p-hydroxyphenyl) -N'-n-octadecylthioamide, 4'-octadecananilide, 2-octadecylterephthalic acid, N-octadecyl (p-hydroxyphenyl) amide, N- (p -Hydroxybenzoyl) -N-octadecanoylamine, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N'-octadecanohydrazide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-octadecylamide N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-octadecylurea, N-[(p-hydroxyphenyl) Methyl] -N′-n-octadecyloxamide and the like.
[0038]
Furthermore, the below-mentioned color developing / subtracting agents can be used.
N-pentacosyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-hexacosyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-heptacosyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-octacosyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-nonacosyl (p- Hydroxyphenyl) amide, N-triacontyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-hentriacontyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-dotriacontyl (p-hydroxyphenyl) amide, N-tetratriacontyl (p-hydroxy) Amide compounds such as phenyl) amide;
[0039]
N- (p-hydroxybenzoyl) -N-hexacosanoylamine, N- (p-hydroxybenzoyl) -N-heptacosanoylamine, N- (p-hydroxybenzoyl) -N-octacosanoylamine, N- (P-hydroxybenzoyl) -N-nonacosanoylamine, N- (p-hydroxybenzoyl) -N-triacontanoylamine, N- (p-hydroxybenzoyl) -N-hentriacontanoylamine, N- ( diacylamine compounds such as p-hydroxybenzoyl) -N-dotriacontanoylamine, N- (p-hydroxybenzoyl) -N-tetratriacontanoylamine,
[0040]
N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N′-hexacosanohydrazide, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N′-heptacosanohydrazide, N- [3- ( p-hydroxyphenyl) propiono] -N′-octacosanohydrazide, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N′-nonacosanohydrazide, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N'-triacontanohydrazide, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N'-hentriacontanohydrazide, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N'-do Diacyl such as triacontanohydrazide, N- [3- (p-hydroxyphenyl) propiono] -N′-tetratriacontanohydrazide Hydrazine compounds,
[0041]
N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-pentacosylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-hexacosylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl]- n-heptacosylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-octacosylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-nonacosylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) ) Methyl] -n-triacontylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-hentriacontylamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-dotriacontylamide, Amide compounds such as N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -n-tetratriacontylamide,
[0042]
N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-pentacosyl urea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-hexacosyl urea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl ] -N'-n-heptacosyl urea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N'-n-octacosyl urea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N'-n-nonacosyl urea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-triacontylurea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-hentriacontylurea, N-[(p-hydroxyphenyl) ) Urea compounds such as methyl] -N′-n-dotriacontylurea, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-tetratriacontylurea,
[0043]
N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-pentacosyl oxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-hexacosyl oxamide, N-[( p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-heptacosyl oxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N′-n-octacosyl oxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) ) Methyl] -N'-n-nonacosyl oxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N'-n-triacontyl oxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N '-N-Hentriacontyloxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N'-n-Dotriacontyloxamide, N-[(p-hydroxyphenyl) methyl] -N'- - oxamide compounds such tetratriacontyl oxamide, and the like.
[0044]
Furthermore, the compound shown with the following chemical formula can be mentioned.
[0045]
[Chemical 1]
Figure 0004576036
[0046]
In the above formula, a is an integer of 1 to 3, X is any group selected from —CONH—, —NHCO—, —CONHCO—, —CONHNHCO—, or —NHCOCONH—, and b is It is an integer of 10 or more.
[0047]
The developer / subtractor used may be used alone or in combination of two or more.
[0048]
Examples of the binder resin contained in the reversible thermosensitive recording layer 20 include starches, hydroxyethyl cellulose, methyl cellulose, carboxymethyl cellulose, gelatin, casein, polyvinyl alcohol, modified polyvinyl alcohol, sodium polyacrylate, acrylic acid amide / acrylic acid. Water-soluble polymers such as ester copolymers, acrylic acid amide / acrylic acid ester / methacrylic acid terpolymers, styrene / maleic anhydride copolymer alkali salts, ethylene / maleic anhydride copolymer alkali salts , Polyvinyl acetate, polyurethane, polyacrylate, styrene / butadiene copolymer, acrylonitrile / butadiene copolymer, methyl acrylate / butadiene copolymer, latex of ethylene / vinyl acetate copolymer, etc. In particular, a reversible thermosensitive recording layer with excellent dispersibility of electron-donating dye precursor (leuco dye) and electron-accepting compound (developing color reducing agent) and excellent rewriting durability can be obtained. A resin obtained by esterifying acrylic acid or methacrylic acid to a vinyl chloride / vinyl acetate / vinyl alcohol copolymer can be used as a resin that is UV curable or electron beam curable by introducing double bonds therein. These resins can be used alone or in admixture of two or more.
[0049]
On the other hand, in the reversible thermosensitive recording layer 20, it is sufficient that rapid cooling occurs after heating in order to perform color development, and it is sufficient that the cooling rate after heating is slow in order to perform decoloring. For example, when heated for a relatively long time with an appropriate heat source (thermal head, laser beam, heat roll, heat stamp, high-frequency heating, radiant heat from an electric heater, hot air, etc.), not only the reversible thermosensitive recording layer 5 but also the substrate 10. Etc. are also heated, the cooling rate becomes slow, and the phase separation state (decolored state) occurs. On the other hand, after heating by an appropriate method, a colored state can be developed by rapidly cooling by pressing a low-temperature metal block or the like.
[0050]
In addition, when heating is performed for a very short time using a thermal head, laser light, or the like, cooling (solidification) starts immediately after the completion of heating, so that a colored state can be developed. Therefore, even if the same heating temperature and / or the same heat source are used, the coloring state and the decoloring state can be arbitrarily expressed by controlling the cooling rate. The reversible thermosensitive recording layer 20 using this type of material is usually formed to a thickness of about 3 to 15 μm.
[0051]
The reversible thermosensitive recording layer 20 is formed of a thermosensitive recording material as described above, as described in JP-A-57-109695, JP-A-2-187389, and the like. You may form with the thermosensitive recording material which consists of resin and the organic low molecular weight substance disperse | distributed in resin, what is called a transparent-cloudy type thermosensitive recording material.
[0052]
In this thermosensitive recording material, the refractive index of the organic low molecular weight substance becomes equal to or different from the refractive index of the resin by selecting the heating temperature, so that the transparency reversibly changes. That is, as shown in FIG. 6, in the case of a cloudy state at a temperature T0 or lower in advance, after heating from this state to a temperature T1 to T2 and cooling to a temperature T0 or lower, the refractive index of the organic low molecular weight substance becomes the resin Since the refractive index is almost equal to the refractive index, the reversible thermosensitive recording layer changes to a transparent state.
[0053]
Furthermore, when this is heated to a temperature T3 or higher and then cooled to a temperature T0 or lower, the refractive index of the low molecular weight organic substance is different from the refractive index of the resin, causing light scattering, and the reversible thermosensitive recording layer changes to a cloudy state again. To do.
[0054]
Further, when the reversible thermosensitive recording layer is heated to a temperature T0 to T1 or T2 to T3 and then cooled to a temperature T0 or lower, the reversible thermosensitive recording layer is in an intermediate state between transparent and cloudy. A reversible thermosensitive recording material can repeat such state changes.
[0055]
An example of T0 to T3 is 60 ° C., 70 ° C., 80 ° C., and 110 ° C., respectively.
[0056]
As the resin used for the reversible thermosensitive recording material, a resin having good transparency, excellent mechanical strength, and good film formability is preferable. Specific examples thereof include polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-vinyl alcohol copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-maleic acid copolymer, vinyl chloride-acrylate copolymer. , Polyvinylidene chloride, vinylidene chloride-vinyl chloride copolymer, vinylidene chloride-acrylonitrile copolymer, polyester resin, polyamide resin, acrylic resin, silicone resin and the like. Of these, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-maleic acid copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate-vinyl alcohol copolymer, and polyester resin are particularly preferable.
[0057]
Organic low molecular weight substances include alkanol, alkanediol, halogen alkanol or halogen alkanediol, alkylamine, alkane, alkene, alkyne, halogen alkane, halogen alkene, halogen alkyne, cycloalkane, cycloalkene, cycloalkyne, saturated or unsaturated Mono- or dicarboxylic acids or their esters, amides or ammonium salts, saturated or unsaturated halogen fatty acids or their esters, amides or ammonium salts, acrylic carboxylic acids or their esters, amides or ammonium salts, halogen acrylic carboxylic acids Or their esters, amides or ammonium salts, thioalcohols, thiocarboxylic acids or their esters, amides or ammonium salts In a carboxylic acid ester of thio alcohol, and the number of carbon atoms from 10 to 40, the molecular weight include the 100 to 700. Particularly preferred are higher fatty acids such as lauric acid, valmitic acid, stearic acid, arachidic acid and behenic acid having a melting point in the range of 50 to 150 ° C., or esters, amides or ammonium salts thereof.
[0058]
The mixing ratio of the resin and the organic low molecular weight substance is preferably such that the organic low molecular weight substance is in the range of 5 to 200 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin, and more preferably 10 to 100 parts by weight.
[0059]
The reversible thermosensitive recording layer 20 contains a resin having a glass transition point (Tg) lower than that of the resin base material, preferably a glass transition point of 50 ° C. or lower, as necessary, in order to expand the transparent temperature range. As such a resin, an acrylic resin, a polyester resin, or a polyamide resin is preferably used.
[0060]
Further, the reversible thermosensitive recording layer 20 can contain a radiation curable resin that is cured by radiation such as ultraviolet rays and electron beams in order to improve the rewriting durability of printing and erasing. After applying and drying the coating material, it is cured with radiation such as ultraviolet rays or electron beams. The addition ratio of the radiation curable resin is not particularly limited, but is preferably 0.1 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin base material. For example, as the radiation curable resin, aliphatic monoacrylate or diacrylate, acrylate or methacrylate having a tetrahydrofuryl group, or the like can be used.
Moreover, the rewrite part 2 may have the following layers suitably.
[0061]
Colored layer 22
Included in the case of the embodiment of FIG. 1B, the colored layer 22 is a layer provided to make it easy to see the recording (information) of the reversible thermosensitive recording layer 20.
Also, when the reversible thermosensitive recording transfer sheet is cut by forming a slit, the leuco dye of the reversible thermosensitive recording layer 20 adheres to the adhesive layer 26, and the adhesive layer 26 to which the leuco dye adheres is heat-sealed. In addition, a barrier layer provided to prevent irreversible coloring on the adhesive layer 26 caused by the reaction of the leuco dye and the adhesive layer 26 may be provided.
[0062]
The colored layer 22 is mainly composed of a colored pigment and a resin binder. As the colored pigment, a metal pigment such as titanium oxide or aluminum, and other commonly used colored pigments can be used. As the resin binder, a polyester resin or an acrylic resin is used. Resin, urethane resin, etc. can be used, and it is good also as an ultraviolet curing type. A coating material in which a color pigment is dispersed in such a resin binder can be applied by a commonly used coating technique.
[0063]
Note that at least part of the colored layer 22 may be provided with a metallic luster so that the metallic luster can be visually confirmed from the reversible thermosensitive recording layer side. As a method for giving a metallic luster to the base sheet in this way, a known method can be used. For example, it can be realized by including a reflective material in this portion. As the reflecting material, any material that reflects or refracts light may be used. For example, a metal powder such as gold, silver, copper, iron, aluminum, or an inorganic substance such as a metal oxide may be used.
By doing so, a counterfeit using a color copier, a scanner, a personal computer, a printer, or the like does not reproduce the portion having the metallic luster, so that it is possible to easily distinguish between a genuine article and a counterfeit.
[0064]
Adhesive layer 26
The adhesive layer 26 only needs to be capable of sufficiently adhering when the reversible thermosensitive recording transfer sheet 2 is heat-sealed to the overlay film 52. Generally used polyester resins, alkyd resins, vinyl resins, A polyurethane resin or a mixed resin thereof can be used.
[0065]
Protective layer 14
The protective layer 14 used in the present embodiment contains an ultraviolet curable resin and a porous filler, and preferably has an average particle diameter of 0.7 to 2.5 times the thickness of the protective layer 14. It is formed using the resin for protective layer formation containing. When a porous filler composed only of a porous filler having a particle diameter smaller than the thickness of the protective layer 14 is used as the porous filler used in such a protective layer forming resin, the porous resin in the protective layer forming resin is porous. All the filler sinks and the self-cleaning property is lost.
[0066]
However, since the porous filler used is generally a filler represented by an average particle size, even if a filler having an average particle size smaller than the thickness of the protective layer 14 is used, the filler contains a protective layer. A filler larger than 14 is included. In short, in the protective layer 14 used in the present invention, it is only necessary to provide appropriate irregularities on the surface of the protective layer 14, and therefore, a porous filler having a small particle diameter equal to or smaller than the thickness of the protective layer 14 may be used. it can. Furthermore, for example, a hollow filler having a specific gravity smaller than that of the ultraviolet curable resin can be used, and a porous filler and a hollow filler may be mixed and used.
[0067]
Furthermore, an organic polymer filler having a particle diameter smaller than the thickness of the protective layer 14 can be used as appropriate.
[0068]
As such an organic polymer filler, those having a particle diameter similar to that of the porous filler are used. Thereby, a protective layer having the same effect as described above can be obtained. Therefore, it is necessary to select a porous filler and an organic polymer filler depending on the thickness of the coating film of the protective layer 14, and the particle diameter of the porous filler and the organic polymer filler is 0.7 to 2 of the thickness of the protective layer 14. When it is desired to avoid a rough feeling on the surface of the protective layer 14, the particle size is preferably 0.7 to 2.0 times.
[0069]
The roughness of the surface of the protective layer 14 (the surface that contacts the thermal head or the like) is Ra (μm) defined by JISB0601, and is preferably in the range of 0.10 to 0.60 μm. Thereby, the unevenness | corrugation of the surface of the protective layer 14 can be made appropriate.
[0070]
The weight ratio between the porous filler and the organic polymer filler in the protective layer 14 is that when the dirt adhered to the thermal head is removed by the porous filler, and printing and erasing are repeated due to the elasticity of the organic polymer filler. The weight ratio sufficient to prevent the disappearance of the unevenness imparted to the surface of the protective layer 14 can be porous filler: organic polymer filler = 1: 9 to 9: 1.
[0071]
In addition, the content of the porous filler and the organic polymer filler in the protective layer 14 is a solid content ratio, and is preferably 0.5 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the ultraviolet curable resin contained in the protective layer 14. When the content is 0.5 to 10 parts by weight in solid content ratio, there is no great difference between the background concentration and the surface property, but when it is more than 10 parts by weight, the matte effect is too high and the visibility is lowered. When the background density decreases, the contrast decreases, and when the content of the porous filler and the organic polymer filler increases, the hardness of the protective layer 14 decreases due to the decrease in the ultraviolet curable resin, and the durability thereof increases. It is not preferable because it decreases and becomes easily scratched.
[0072]
Moreover, as an organic polymer filler, a styrene resin, an acrylic resin, a benzoguanamine resin, a melamine resin, a silicone resin, these copolymers, or these condensates can be used.
[0073]
Moreover, since the refractive index of the ultraviolet curable resin contained in the protective layer 14 is in the range of 1.45 to 1.55, the refractive index of the porous filler is in the range of 1.30 to 1.65. It is preferable. By mixing a porous filler with a small difference in refractive index with such an ultraviolet curable resin, the matte effect of increasing the lightness as the glossiness decreases without changing the reflection density of the print can be achieved. As a result, it is possible to improve the visibility by making it easy to see the print that is obtained and is difficult to see.
[0074]
As the porous filler, porous silica (refractive index 1.46), porous diatomaceous earth powder (refractive index 1.52 to 1.55), or the like can be used. These can also be used in combination.
[0075]
The protective layer forming material for forming the protective layer 14 further includes a photopolymerization initiator, a sensitizer, silicone oil, a stabilizer, and the like as appropriate. These amounts are appropriately used within a known range.
[0076]
In addition, the pH of the porous filler contained in the protective layer 14 of the reversible thermosensitive recording medium according to the present embodiment is preferably in the range of 6.0 to 8.0. By selecting a porous filler in such a range, it is possible to effectively prevent the possibility of color formation by acting on the leuco dye contained in the reversible thermosensitive recording layer 20.
[0077]
That is, when the pH of the porous filler is high and basic, the leuco dye contained in the reversible thermosensitive recording layer 20 is decomposed, whereby the protective layer 14 is colored light red, and the pH is low and acidic. The porous filler and the leuco dye contained in the reversible thermosensitive recording layer 20 tend to react and color irreversibly. Therefore, in the present embodiment, a porous filler having a pH in the range of 6.0 to 8.0 can be used. In the case where an intermediate layer is provided between the reversible thermosensitive recording layer and the protective layer, a layer exceeding the above-mentioned pH range can also be used.
[0078]
In addition, pH of the porous filler in this invention is measured in the state of 5% slurry which suspended 5 weight% porous filler in water.
[0079]
Therefore, according to the present embodiment, in the protective layer 14, the reversible feeling is obtained by mixing the porous filler or the like with an ultraviolet curable resin, preferably an ultraviolet curable resin used for a hard coat agent. Dirt adhered to the thermal recording medium is adsorbed by the porous filler, and it is possible to eliminate the adhesion of dirt to the thermal head.
[0080]
Further, by using such a porous filler, it is possible to prevent the print from fading or sticking during printing recycling and to save the trouble of cleaning the thermal head. Furthermore, since the pH of the porous filler is adjusted within the range of 6.0 to 8.0, the reaction between the porous filler and the leuco dye contained in the reversible thermosensitive recording layer is suppressed, and the reversible thermosensitive recording is performed. Unnecessary coloring of the layer 20 can be prevented.
[0081]
The content of the porous filler such as silica in the protective layer 14 is preferably 0.5 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the ultraviolet curable resin. When the content is 0.5 to 10 parts by weight in solid content ratio, the physical strength of the protective layer 14 is maintained, and when it is larger than 10 parts by weight, the physical strength is lowered and the durability is lowered. For this reason, it is not preferable, and if it is less than the above range, there is a possibility that the adhesion of dirt to the thermal head cannot be sufficiently prevented.
[0082]
The protective layer-forming resin contains an ultraviolet curable resin in order to obtain sufficient hardness when cured. Furthermore, the surface of the protective layer 14 is formed with appropriate irregularities to prevent the surface of the protective layer from being glaring, the surface of the protective layer is prevented from being scratched, and the thermal head is self-cleaning. The layer 14 can contain fine silica such as fumed silica.
[0083]
Other layers
As another layer, for example, a barrier layer made of an ultraviolet curable resin paint may be formed between the reversible thermosensitive recording layer 20 and the adhesive layer 26.
By doing so, it is possible to prevent the reversible thermosensitive recording layer from being inadvertently colored by the resin having many polar groups contained in the adhesive layer 26.
Alternatively, a color pigment may be mixed in the barrier layer to form a barrier layer that also serves as a colored layer. By doing in this way, the irreversible coloring at the time of heating-pressing the leuco dye adhering to the contact bonding layer can be prevented, and also the coating process can be simplified.
[0084]
By laminating these layers, the above-described reversible thermosensitive recording transfer sheet can be obtained.
[0085]
Other recording layers
The reversible thermosensitive recording transfer sheet used in the present invention can be provided with other recording layers.
For example, examples of such other recording layers include the magnetic recording layers described below.
[0086]
Examples of the magnetic recording layer include those generally used as a magnetic recording layer in conventional magnetic recording media. For example, Ba-ferrite, Sr-ferrite, Co-coated .gamma.-Fe2 O3, .gamma.-Fe2 O3, acicular iron powder, CrO2 or the like having a particle size of 10 .mu.m or less, preferably 0.01 to 5 .mu.m, is used as the magnetic material. Polyester resins, alkyd resins, vinyl resins, polyurethane resins or mixed resins generally used as the resin can be used. The magnetic recording layer 14 may contain other additives. Examples of other additives include antistatic agents, surfactants, dispersants, plasticizers, and lubricants. The thickness of the magnetic recording layer is about 5 to 20 μm.
[0087]
The reversible thermosensitive recording transfer sheet used in the present invention can be obtained by appropriately laminating the above-described layers on the peeling portion 1 as described above. The lamination method is not particularly limited, and a conventionally known method can be used.
Further, as the rewritable part 2, for example, as shown in FIG. 1A, a protective layer 14, a reversible thermosensitive recording layer 20, and an adhesive layer 26 are sequentially laminated on the peeling layer 12 of the peeling part 1. Alternatively, as shown in FIG. 1B, a layer in which a colored layer 22 is laminated between the reversible thermosensitive recording layer 20 and the adhesive layer 26 can be used. Absent.
Hereinafter, each layer of the peeling part 1 is demonstrated.
[0088]
Release layer 12
The release layer 12 shown in the reversible thermosensitive recording transfer sheet shown in FIG. 1 is for improving the release performance between the substrate 10 and the reversible thermosensitive recording layer 20, and therefore the release layer 12 is , Fluorine-based resins, various waxes, silicone and other release agents such as acrylic resins, fiber-based resins, vinyl-based resins, and other coating layers, such as fluorine-based resins, silicon And a coating layer or an extrusion coating layer of a coating agent with a releasable resin such as a resin such as a melamine resin, a polyolefin resin, an ionizing radiation cross-linkable polyfunctional acrylate, polyester, or epoxy.
[0089]
Base material 10
1 is a synthetic resin sheet or synthetic paper such as polyethylene terephthalate (PET), polyacetate, polystyrene (PS), epoxy resin, polyvinyl chloride (PVC), and polycarbonate (PC). Can be used. The thickness of these base materials 10 is about 10-50 micrometers normally.
[0090]
The reversible thermosensitive recording transfer sheet used when producing the reversible thermosensitive recording medium according to the present invention is as described above. Hereinafter, the manufacturing method will be described. First, the release layer 12 is formed on the upper surface of the substrate 10. A protective layer 14 is formed on the upper surface of the release layer 12, and a reversible thermosensitive recording layer 20 is formed on the upper surface of the protective layer 14.
[0091]
Further, the adhesive layer 26 is formed on the upper surface of the reversible thermosensitive recording layer 20 to complete the production of the reversible thermosensitive recording transfer sheet. In the case of FIG. The colored layer 22 is formed on the upper surface, and the adhesive layer 26 is formed on the upper surface.
[0092]
At that time, the printing layer 16 is present on the upper surface of the reversible thermosensitive recording layer 20 in the conventional manufacturing method, but in this embodiment, the printing layer 16 is formed on the center core film 60 of the base sheet 3 as described later. Therefore, the print layer 16 does not exist in the rewrite unit 2 (FIG. 2).
[0093]
Hereinafter, a method for producing a reversible thermosensitive recording card as an example of the reversible thermosensitive recording medium according to the present invention will be described. 4 and 5 show a simple process. First, as shown in FIG. 4A, the above reversible thermosensitive recording transfer sheet is divided into slits having a predetermined shape (step {circle around (1)}). As shown in FIG. 4C, the transfer film is thermally transferred to the overlay film 52 by thermocompression bonding (step (2)), and the peeled portion 1 of the reversible thermosensitive recording transfer tape is peeled off as shown in FIG. Is left on the overlay film 52 (step (3)).
[0094]
As shown in FIG. 5 (b), the overlay film 52 from which the peeling portion 1 has been peeled, the center core film 60 having the printed layer 16 formed on the surface, and the overlay film 62 are thermally bonded (step (4)). ), The reversible thermosensitive recording card formed by heat bonding is punched into a predetermined size, for example, the size of a credit card by a technique such as punching as shown in FIG. 5 (e) (step (5)), The manufacturing process ends. For example, when the reversible thermosensitive recording transfer sheet is thermally transferred to the entire surface of the overlay film, the peeling portion 1 can be peeled after the heat bonding.
[0095]
FIG. 3 includes a front view which is a surface seen from the surface where the rewrite part 2 of the reversible thermosensitive recording medium manufactured by the above method is attached, and a side view which is a surface seen from the short side direction. It is shown.
[0096]
Hereinafter, said heat bonding is demonstrated.
[Heat bonding]
The thermal bonding is a process for manufacturing the base sheet, and is to bond the overlay film 52, the center core film 60 whose surface is printed, and the overlay film 62 by heat. The thermal transfer of the reversible thermosensitive recording transfer sheet is performed by a known method, for example, by thermal transfer by pressing a rubber roll or the like, and is usually performed in a temperature range of 90 to 130 ° C.
[0097]
Moreover, the said heat bonding is 10-50 kg / cm normally using a well-known means, for example, a heat press.2, Preferably 15-40 kg / cm2Under a pressure of 100 to 170 ° C., preferably 110 to 150 ° C. The heating temperature at the time of heat bonding is determined and selected based on the material and type of the base sheet as described above within the above range.
[0098]
For example, when a laminate such as a transparent polyvinyl chloride sheet / white polyvinyl chloride sheet / white polyvinyl chloride sheet / transparent polyvinyl chloride sheet is used as the base sheet, the heating temperature during the heat bonding is 130 to 150 ° C. is preferable, and when a laminate such as transparent PETG / white PETG / white PETG / transparent PETG is used as the base sheet, the heating temperature during heat bonding is 110 to 130 ° C. The degree is preferred.
[0099]
If the pressure at the time of heat bonding or the heating temperature exceeds the above range, the obtained fusion product may be formed in a wave shape, or the thickness may be less than the specified value, and the performance may not be sufficiently exhibited. For this reason, it is not preferable, and if the pressure or heating temperature at the time of heat fusion is less than the above range, it is not preferable because the bonding cannot be performed with sufficient strength. Such heat bonding may be performed by other means, but the pressure and temperature conditions at the time of heat bonding are performed in the same manner as described above.
[0100]
Next, the reversible thermosensitive recording card, which is an example of the reversible thermosensitive recording medium according to the present invention, will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is construed as being limited to these examples. It is not a thing. In the following examples, the other layers and the other recording layers described above are not formed.
[0101]
[Example 1]
A reversible thermosensitive recording card shown in FIG. 3 was produced using the reversible thermosensitive recording transfer sheet as shown in FIG. 1 used in the present invention. The composition of each layer of the reversible thermosensitive recording transfer sheet and the steps for manufacturing the reversible thermosensitive recording transfer sheet applied to a card or the like are shown below.
[0102]
Production of reversible thermal recording transfer sheet
1. Base material 10
A transparent polyethylene terephthalate (PET, manufactured by Toyobo Co., Ltd., trade name E5100) having a thickness of 25 μm was prepared.
[0103]
2. Release layer 12
Figure 0004576036
Using the release layer material, a # 4 wire bar was applied and dried at 120 ° C. for 2 minutes to form a release layer 12 having a dry film thickness of 0.5 μm on the substrate 10.
[0104]
3. Protective layer 14
Figure 0004576036
The protective layer paint is placed in a container and dispersed in a paint shaker for 60 minutes in addition to 2 mmφ zirconia beads. This is coated with a # 7 wire bar, dried (100 ° C., 2 minutes), and then cured by irradiation with ultraviolet rays (30 m / min, 160 W / cm, 1 pass). As a result, a protective layer 14 having a thickness of about 3 μm was formed on the release layer 12.
[0105]
4). Reversible thermosensitive recording layer 20
Figure 0004576036
Put the material of the above composition into a container, add zirconia beads with a diameter of 2 mm, disperse for 120 minutes with a paint shaker, prepare a paint, apply with a # 20 wire bar, and dry (100 ° C., 1 minute) The reversible thermosensitive recording layer 20 having a dry film thickness of 5 μm was formed on the protective layer 14 by ultraviolet irradiation (160 W / cm, 30 m / min, 1 pass).
[0106]
5. Colored layer (barrier layer) 22
Figure 0004576036
The paint having the above composition is applied onto the surface of the reversible thermosensitive recording layer 20 with a # 7 wire bar and dried (80 ° C., 5 minutes) to form a colored layer having a dry film thickness of 2 μm. Formed on layer 20.
[0107]
6). Adhesive layer 26
Figure 0004576036
The paint having the above composition is applied onto the surface of the colored layer 22 with a # 14 wire bar and dried (100 ° C., 2 minutes) to form an adhesive layer 26 having a dry film thickness of 3 μm on the reversible thermosensitive recording layer 20. Formed.
[0108]
The reversible thermosensitive recording card manufactured as described above is wound as described above so that the rewritable portion of the reversible thermosensitive recording card manufactured in the following form is striped. A thermal recording transfer tape was produced.
[0109]
Hereinafter, an example of manufacturing a reversible thermosensitive recording card having a predetermined size using the reversible thermosensitive recording transfer tape manufactured as described above will be described.
[0110]
Production of reversible thermosensitive recording cards
1. Thermocompression bonding
The reversible thermosensitive recording / transferring tape is heated roller (100 ° C., 0.2 kg / cm21 sec) and heat-pressed to the overlay film 52 (100 μm thick transparent hard vinyl chloride film).
2. Peeling
The peeling part 1 of the reversible thermosensitive recording / transferring tape heat-pressed as described above was peeled off from the overlay film 52. The stripe-shaped rewrite part 2 was transferred onto the overlay film 52.
[0111]
3. Heat bonding
Overlay film 62 to which stripe-like rewrite part 2 is transferred, two center core films 60 (280 μm thick white hard vinyl chloride sheet) provided with a black print layer with a dot ratio of 33%, and overlay film 62 (100 μm thickness) Overlay with transparent hard fine vinyl chloride sheet) and heat bonding with a hot press machine (135 ° C, 50 kg / cm)210 min).
[0112]
4). Punching
A film obtained by heat bonding was punched into a predetermined size (JISX6301) to produce a reversible thermosensitive recording card having a stripe-like rewrite portion 2.
[0113]
In this card, the printed layer 16 provided on the center core film 60 was slightly seen through the colored layer 22.
[0114]
[Example 2]
4. In the production of the reversible thermosensitive recording transfer sheet used in Example 1, The formation of the colored layer 22 is changed as follows and shown in FIG. 3 in the same manner as in Example 1 except that the printed layer 16 of the center core film 60 used for heat bonding is indigo with a dot ratio of 15%. A reversible thermosensitive recording card was produced.
[0115]
5. Colored layer (barrier layer)
Figure 0004576036
The material having the above composition is stirred with a stirrer for 30 minutes to form a paint, coated on the reversible thermosensitive recording layer 20 with a # 14 wire bar, dried (80 ° C., 5 minutes), and formed to a dry film thickness of 6 μm. did.
[0116]
[Example 3]
4. In the production of the reversible thermosensitive recording transfer sheet used in Example 1, The formation of the colored layer 22 is changed as follows and shown in FIG. 3 in the same manner as in Example 1 except that the printed layer 16 of the center core film 60 used for heat bonding is black with a dot ratio of 25%. A reversible thermosensitive recording card was produced.
[0117]
5. Colored layer (barrier layer)
Figure 0004576036
The material having the above composition is stirred with a stirrer for 30 minutes to form a coating material, which is coated on the reversible thermosensitive recording layer 20 with a # 14 wire bar and dried (80 ° C., 5 minutes) to form a dry film thickness of 3 μm. did.
[0118]
[Comparative Example 1]
In the reversible thermosensitive recording / transfer sheet used in Example 1, the components, the manufacturing method, and the like are all the same except that the colored layer 22 is 5 μm.
[0119]
[Comparative Example 2]
In Example 2, the components and the manufacturing method are the same except that the printed layer of the center core film 60 used for heat bonding is indigo with a dot ratio of 33%.
[0120]
[Comparative Example 3]
In Example 3, the components, the manufacturing method, and the like are the same except that the colored layer 22 is 5 μm and the printing layer of the center core film 60 used in heat bonding is indigo with a dot ratio of 20%.
[0121]
Table 1 shows the evaluation results for the above examples and comparative examples.
[0122]
[Table 1]
Figure 0004576036
[0123]
In Table 1 above, (1) visible light transmittance of the transfer tape, (2) background density of the printed part when processed into a card, (3) background density of the unprinted part when processed into a card, (4) Density difference between printed and unprinted areas, (5) Visibility of copy-forgery-inhibited pattern in rewrite area, (6) Unrecognizable erasure remaining, and (7) Color pattern of copy-forgery pattern seen through rewrite section The appearance was evaluated after producing a reversible thermosensitive recording card.
[0124]
(1) The visible light transmittance of the transfer tape was comparatively small by one digit in Example 1, Comparative Example 1 and Example 3, but 45% in both Example 2 and Comparative Example 2, and Comparative Example 3 Was relatively large at 52%.
[0125]
{Circle around (2)} The background density when the portion with the printed layer was measured with a Macbeth optical reflection densitometer was relatively large at around 0.80 in Example 1, Example 3 and Comparative Example 1. 2, Comparative Example 2 and Comparative Example 3 were relatively small at 0.50% or less.
[0126]
(3) The background density value when the portion without the printed layer was measured with a Macbeth optical reflection densitometer was relatively large at around 0.80 in Example 1, Example 3 and Comparative Example 1. In Example 2, Comparative Example 2 and Comparative Example 3, it was 0.20 or less and was relatively small.
[0127]
(4) The density difference between the portion with the printed layer and the portion without the printed layer is 0.05% or less in Example 1, Example 3 and Comparative Example 1, and in Example 2, Comparative Example 2 and Comparative Example 3. The value is small compared.
[0128]
However, with respect to the appearance of the tint block of (5), Example 1, Example 2, Example 3, Comparative Example 2 and Comparative Example 3 are clearly visible, and are not visible in Comparative Example 1.
[0129]
{Circle around (6)} With respect to the conspicuousness remaining after erasure, Comparative Example 1 is conspicuous, and in other examples, it is not conspicuous.
[0130]
{Circle around (7)} As for the appearance of the tint block viewed through the rewrite part when color copying, Example 1 and Comparative Example 1 cannot see the tint block, Example 2 is slightly visible, and Comparative Example 2 is visible.
[0131]
According to the evaluation of (6) above, the erasure residue is not conspicuous in the examples other than the comparative example 1. Therefore, in these examples, the problem of making the erasure residue, which is one of the problems of the present invention, inconspicuous is achieved. Has been.
[0132]
Considering the possibility of forgery printing by color copy, the reversible thermosensitive recording media of Examples 1 to 3 have a good appearance of the original background pattern and the appearance of the copied background pattern is not so visible. The possibility of counterfeit printing by color copy has disappeared.
[0133]
On the other hand, the reversible thermosensitive recording media of Comparative Examples 1 to 3 match the appearance of the original copy-forgery-inhibited pattern with the appearance of the copied copy-forgery-inhibited pattern, and may be forged by color copying. .
[0134]
Therefore, from the viewpoint of making the erasure residue less noticeable and preventing counterfeit printing, Examples 1 to 3 are more appropriate than the reversible thermosensitive recording media of Comparative Examples 1 to 3. It can be said to be a reversible thermosensitive recording medium.
[0135]
【The invention's effect】
  As is clear from the above explanation,BookinventionEmbodimentAccording to the above, by making an appropriate density difference between the portion where the print layer is formed and the portion where the print layer is not formed, it is possible to cause the remaining erasure to be lost in the printing of the print layer and to be inconspicuous.
[0136]
  Also, Because only a transparent or translucent colored layer is added,SESince the printed layer printed on the intermediate core film can be visually confirmed, the erasure residue can be lost in the printing of the printed layer and can be made inconspicuous.
[0137]
  AlsoSince the rewrite portion can be seen through and the printed layer of the center core film can be seen relatively well, the erasure residue at the time of rewrite is mixed with the printing of the printed layer and becomes inconspicuous.
[0138]
  AlsoSince the color forming the printing layer is a metal color, when the produced reversible thermosensitive recording medium is color-copied, the color of the printed layer portion becomes dark gray, so it is not possible to copy the exact same one It is not possible to prevent forgery by color copying.
[0139]
  furtherSince the color forming the entire reversible thermosensitive recording medium is a metal color, when the manufactured reversible thermosensitive recording medium is color-copied, the copied one is entirely dark gray, so the exact same thing Cannot be copied, and forgery by color copying can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of a layer structure of a reversible thermosensitive recording transfer sheet used for producing a reversible thermosensitive recording medium according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a layer configuration example of a reversible thermosensitive recording medium according to the present invention.
FIG. 3 is a front view and a side view in the short side direction of an embodiment of a reversible thermosensitive recording medium according to the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing an embodiment of a process for producing a reversible thermosensitive recording medium according to the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing an embodiment of a process for producing a reversible thermosensitive recording medium according to the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a change in state of a transparent-cloudy reversible thermosensitive recording material.
FIG. 7 is a diagram showing a layer configuration example of a reversible thermosensitive recording transfer sheet used for producing a conventional reversible thermosensitive recording medium.
[Explanation of symbols]
1 Peeling part
2 Rewrite section
3 Base sheet
10 Base material
12 Release layer
14 Protective layer
16 Print layer
20 Reversible thermosensitive recording layer
22 Colored layer
26 Adhesive layer
52 Overlay film
60 Center core film
62 Overlay film
70 Reversible thermal recording transfer sheet
72 Reversible Thermal Recording Transfer Tape
74 Reversible thermosensitive recording medium

Claims (2)

可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録転写シートが印刷層を有する基体シートに接着、剥離されて可逆性感熱記録層が形成された可逆性感熱記録媒体であって、
前記可逆性感熱記録転写シートは、少なくとも前記可逆性感熱記録層の保護層、前記可逆性感熱記録層、着色層、及び前記可逆性感熱記録転写シートと前記基体シートとを接着する接着層を順に積層したリライト部を有し、該リライト部の可視光線の透過率は5%以上50%以下であり、
前記着色層は、可逆性感熱記録層を通して目視で確認可能な金属光沢を有する部分を有し、
前記可逆性感熱記録媒体は、前記印刷層が形成された部分と形成されていない部分とのマクベス光学反射濃度計での濃度差が、0.02以上0.20以下であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
A reversible thermosensitive recording medium in which a reversible thermosensitive recording layer having a reversible thermosensitive recording layer is adhered to and peeled off from a substrate sheet having a printing layer,
The reversible thermosensitive recording transfer sheet comprises at least a protective layer for the reversible thermosensitive recording layer, the reversible thermosensitive recording layer, a colored layer, and an adhesive layer for bonding the reversible thermosensitive recording transfer sheet and the base sheet in order. has a rewrite section which is laminated, the visible light transmittance of the rewrite unit is less than 50% to 5%
The colored layer has a portion having a metallic luster that can be visually confirmed through the reversible thermosensitive recording layer,
The reversible thermosensitive recording medium is characterized in that a density difference in a Macbeth optical reflection densitometer between a portion where the printing layer is formed and a portion where the printing layer is not formed is 0.02 or more and 0.20 or less. Reversible thermosensitive recording medium.
前記基体シートは、可逆性感熱記録層を通して目視で確認可能な金属光沢を有する部分を有することを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒体。  2. The reversible thermosensitive recording medium according to claim 1, wherein the substrate sheet has a portion having a metallic luster that can be visually confirmed through the reversible thermosensitive recording layer.
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