JP4573305B2 - モータバイク運転用の高通気性中間着 - Google Patents

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Description

本発明は、ダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を素材とする中間着に関し、下着と上着との間に着用することによって、下着と上着との間に衝撃緩衝性の通気空隙を形成し、袖口または襟元から取り込んだ外気を通気空隙を介して着用者の上半身全体に通風可能とするとともに、交通事故等に際して着用者の身体を衝撃から保護するようにしてなるモータバイク運転用の高通気性中間着に関する。
運転中、身体を直接に走行風にさらした状態が継続するとともに、転倒事故に際しては、身体に直接的な打撃を受けることとなるモータバイクの運転においては、モータバイク運転用の着衣に身体の保温及び保護機能が求められる。
モータバイク運転用の着衣におけるこのような要求に応える着衣としては、いわゆる革ジャンパがスタンダードアイテムとして定着している。革ジャンパには、動物由来のものと人造のものとがあるが、いずれも、保温機能と身体保護機能の点で他の素材からなる製品の追従を許さない優れた特性を有する。なお、機械的外観がモータバイクに類似する乗り物に自転車があるが、自転車運転用の着衣に対する要求とモータバイク運転用の着衣に対する要求とは、大幅に異なる。これは、革ジャンパを着用して自転車を運転する人がいないことからも明らかである。
革ジャンパに対する優れた評価は、専ら、身体の保温や事故に際しての身体の保護という立場からの評価であって、着用感が快適であるということを意味するものではない。ことに、夏場の昼間に革ジャンパを着用している場合の暑苦しさは、体験のない人には想像し難いものがある。つまり、革ジャンパには、夏服としての適格性が全くないのであるが、モータバイク運転者は、安全には代えられないと自覚して我慢して着用しているに過ぎないのである。また、このような問題は、程度差はあるものの、例えば、白バイ運転用の警察官の制服等、身体の保温と保護に重点をおいて開発されたモータバイク運転用の着衣に共通して指摘される問題でもある。
着衣に関して夏場における着用感を改善することを目的とする提案としては、次のような例が見られる。
特開2002−88532号公報 実用新案登録3121426号公報
上記特許文献1に示す提案は、バイク用ジャケットに関するものであり、空気取り入れ口と排出口を設けることによって、走行風をジャケット内に通風させるように意図したものである。また、特許文献2に示す提案は、モータバイク運転用に関するものではなく、専ら山仕事や蜂の巣撤去作業に際しての蜂防護服であるが、本願の発明において使用する素材と同一の構成を有する素材を使用していることから、参考までに掲示したものである。
盛夏時期の蒸し暑さのもとにおいては、薄着をしても体感温度には大して変化がないことは多くの人が経験していることである。体感温度下げるためには通風が必要なのであり、通風が行われない限り、単に薄着をしても奏功しないのである。
この点、上記特許文献1に示すバイク用のジャケットは、一見十分な通風量が確保できるように思われる。しかし、上記バイク用のジャケットのように走行風に向けて空気取り入れ口を設けても、実際には、意外に空気は疎通しないのである。その原因は、走行風にある。走行風を受ける身体の前面側の着衣は、風圧によって身体に張り付いた状態になっており、このような部分に開口部を設けても、空気が流入しないのである。また、一時的にジャケット内に空気が流入しても、ジャケットと身体間の狭い空気通路部分を流れる空気流による気圧低下によって、着衣がより強力に身体に張り付き、空気の流れを阻害してしまうこととなるのである。また、明確な空気取り入れ口と排出口とが存在することは、ジャケット内における空気の流路も明確なものとなり、空気取り入れ口が存在しない胸腹部側については、全く通風が確保されず、身体の一部が局部的に冷却されるが、全体としては冷涼感が伴わないという問題がある。また、空気取り入れ口と排出口を必要とすることによるジャケットの表地および裏地を含めた加工工程数の増加や、空気取り入れ口等の開閉手段の付加部材の増加等も問題となる。
特許文献2に示す蜂防護服は、極めて特殊な立体的素材からなる。同文献記載の用語を引用して説明すると、この素材は、上部ハニカム編み目層と下部ハニカム編み目層と、両ハニカム編み目層を連結する連結糸層から形成されて、垂直、水平方向に透き間を画成してなるダブルハニカム3層構造からなり、厚み方向に弾力性を有する合成繊維編み物である。厚みについては、5mmないし15mmのものを好ましいとしている。軽装で夏場における山仕事や蜂の巣撤去作業をする場合においては、蜂に刺されるおそれがあり、涼しさを確保しながら素材の厚みを利用して蜂刺され事故を防止する趣旨である。また、蜂防護服前身頃および後身頃には、蓄熱剤入りのシートを取り付けて、気温や日射等による外的な要因による温度上昇や温度低下を平準化することができるとしている。
すなわち、ここで用いられている素材は、衣類に要求される視線の遮断や、日射や風当たりの遮断作用は殆ど皆無に等しく、したがって、このような素材からなる蜂防護服をモータバイク運転用の上着に適用することは、常識内では考えることができない。一方、この蜂防護服に用いられている素材は、優れた体圧分散作用を有しているため、モータバイク運転用の中間着として、事故に際しての身体保護機能を期待することは可能である。しかし、これを単に革ジャンパ等の下に着込んだのでは、夏場における革ジャンパ等の暑苦しさの欠点が一層顕著なものとなってしまうという問題がある。これは、立体的素材に厚み内に包容されている多量の空気が保温材として機能してしまうからである。ただし、大量の連続空隙を有するこの素材の厚みは、身体を冷やすための空気の流れる通路として機能させることができる可能性を有していると言える。
本発明は、上記考察に基づき、上着と下着との間に着用した場合に、上着と下着との間に通風可能に連通する安定な通気空隙を強制的に形成し、形成した通気空隙に走行風を導入するという新規の発想によって、夏場において革ジャンパその他のモータバイク運転用の着衣を着用している場合にも、格別の冷涼感が得られるとともに、上着と下着との間に形成した通気空隙に衝撃緩衝性を併有させることによって、モータバイク運転用の着衣の身体保護機能を一層強化することができるようにしたモータバイク運転用の高通気性中間着を提供するものである。
この目的を達成するための手段として本発明は、次のような構成を採用する。
本発明の請求項1に記載のモータバイク運転用の高通気性中間着は、ネット組織に編成された表ネット地と裏ネット地とを、表ネット地と裏ネット地との間を往来するように編み込まれたモノフィラメント糸からなる連結糸で連結することによって、表ネット地と裏ネット地との間に連結糸によって弾性的に支持された通気空隙を形成してなるダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を胴部と左右の袖部とから構成される長袖のアンダーシャツ形に仕立ててなり、左右の袖部の先端には、三次元立体ニット地に非通気性生地を重ね合わせることによって形成する所定の袖口幅の袖口が形成され、袖口を袖口幅の中間位置から非通気性生地が外側となるように折り返したときに、袖口から上着内部への空気の流入を阻止する非通気性の袖口が形成されるとともに、袖口を袖口幅の中間位置から非通気性生地が内側となるように折り返したときに、袖口から上着内部への空気の流入を許容する通気性の袖口が形成されることを特徴とする。
上記構成を有するモータバイク運転用の高通気性中間着において、素材として用いているダブルラッセル編成の三次元立体ニット地は、表ネット地と裏ネット地とが両者間を霜柱様に往来する連結糸によって一定の間隔を保っており、また、連結糸は、モノフィラメント糸であって、殆ど通風の障害とはならないため、表ネット地と裏ネット地との間に三次元立体ニット地の面の広がり方向全体に連通する空気の通路、すなわち、通気空隙が形成されている。また、無数の連結糸の弾性変形可能な支持力によって、優れた体圧分散性と衝撃緩衝性を有する。したがって、このような素材を長袖のアンダーシャツ形に仕立てて下着と上着との間に着用すると、下着と上着との間に表ネット地と裏ネット地との間隔相当の通気空隙を形成することができる。形成された通気空隙には、着用者の必要に応じて両手の袖口から外気を取り込むことができる。すなわち、非通気性生地を重ね合わせることによって形成した袖口から外気を取り込むことができる。すなわち、長袖のアンダーシャツ形に仕立てられた高通気性中間着の袖口は、部分的に非通気性生地を重ね合わせた2重構造に形成されており、袖口幅の中間位置から折り返すことができる。折り返した場合の袖口の厚みは、部分的に三次元立体ニット地の厚みの2倍厚相当となり、上着と着用者の手首との間に介在することによって、両者間に一定の間隙を確保することができる。換言すれば、着用者の手首周りに空気取入れ口が形成される。そこで、袖口を袖口幅の中間位置から非通気性生地が内側となるように折り返して使用する場合には、手首のまわりに形成された空気取入れ口から外側となっている三次元立体ニット地を介して外気を取り込むことができ、取り込まれた外気は、通気空隙を介して高通気性中間着全体に吹き抜けることができる。一方、袖口を非通気性生地が外側となるように折り返して着用する場合には、手首回りの空気取入れ口は、非通気性生地によって塞がれた状態となることから、例えば、朝晩の涼しい時間帯における身体の冷えすぎを防止することができる。また、高通気性中間着は、その衝撃緩衝性によって、事故に際しての上着の身体保護機能を補強するように機能することができる。
本発明の請求項2に記載のモータバイク運転用の高通気性中間着は、ネット組織に編成された表ネット地と裏ネット地とを、表ネット地と裏ネット地との間を往来するように編み込まれたモノフィラメント糸からなる連結糸で連結することによって、表ネット地と裏ネット地との間に連結糸によって弾性的に支持された通気空隙を形成してなるダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を胴部と襟と左右の袖部とから構成される長袖のアンダーシャツ形に仕立ててなり、襟は、三次元立体ニット地に非通気性生地を張り合わせて形成され、襟は、襟丈寸法の中間位置から非通気性生地が外側となるように折り返したときに、襟から上着内部への空気の流入を阻止する非通気性の襟が形成されるとともに、記襟を襟丈寸法の中間位置から非通気性生地が内側となるように折り返したときに、襟から上着内部への空気の流入を許容する通気性の襟が形成されることを特徴とする。
上記構成を有するモータバイク運転用の高通気性中間着は、着用者の要求に応じて、着用者の首周りから外気を取り入れて高通気性中間着全体に疎通させることができる。襟は、三次元立体ニット地に非通気性生地を重ね合わせた2重構造に形成され、襟丈寸法の中間位置から折り返して革ジャンパ等の上着の下に中間着として着用することができ、この際、折り返された襟は、着用者の首と上着の襟との間に介在して、両者間に三次元立体ニット地の2枚分の厚み相当の間隔を維持することができる。つまり、首周りに空気取入れ口を形成することができる。この際、高通気性中間着の襟が非通気性生地を内側にして折り返されている場合には、外側となっている三次元立体ニット地を介して空気取入れ口から高通気性中間着全体に外気を疎通させることができる。逆に、高通気性中間着の襟が非通気性生地を外側にして折り返されている場合には、着用者の首周りに形成された空気取入れ口は非通気性生地によって塞がれた状態となる。すなわち、着用者は、使用時点の気温等の条件によって襟を折り返す向きを選択して使用することができる。
本発明の請求項3に記載のモータバイク運転用の高通気性中間着は、ネット組織に編成された表ネット地と裏ネット地とを、表ネット地と裏ネット地との間を往来するように編み込まれたモノフィラメント糸からなる連結糸で連結することによって、表ネット地と裏ネット地との間に連結糸によって弾性的に支持された通気空隙を形成してなるダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を胴部と襟とからなるベスト形に仕立ててなり、この際の襟は、三次元立体ニット地に非通気性生地を張り合わせて形成され、この襟は、襟丈寸法の中間位置から非通気性生地が外側となるように折り返したときに、襟から上着内部への空気の流入を阻止する非通気性の襟が形成されるとともに、襟を襟丈寸法の中間位置から非通気性生地が内側となるように折り返したときに、襟から上着内部への空気の流入を許容する通気性の襟が形成されることを特徴とする。
上記モータバイク運転用の高通気性中間着の構成は、本発明の請求項2に記載のモータバイク運転用の高通気性中間着のおけるアンダーシャツ形態をベスト形態のものに置き換えた構成に相当する。したがって、着用者の首周りから外気を取り込むことができる襟の機能は同様となる。アンダーシャツ形態のものに比べて左右の袖部を有しないが、身体の両腕は、暑さ寒さに比較的鈍感であるため、冷涼間の低下は少ない。両袖部を有しないため軽な着用感を得ることができる。
本発明のモータバイク運転用の高通気性中間着は、素材として選択する三次元立体ニット地自体において全方向性の高度の通気性を備えるとともに、モータバイク運転者が任意に選択する上着の下に着用することによって、上着と身体との間に、素材の厚み相当の通気空隙を形成することができる。また、本発明の高通気性中間着は、上着の内部の形成された通気空隙に外気を導入する手段として、二つ折りに折り返して使用することによって手首まわりに空気取入れ口を形成する袖口、または、二つ折りに折り返して使用することによって首まわりに空気取入れ口を形成する襟を有し、この袖口や襟は、折り返す方向を反対とすることによって、上着内への空気の流入を阻止することもできる。したがって、本発明の高通気性中間着は、モータバイク運転者が選択する上着の種類に拘らず夏場においても格別の冷涼感を享受することができるとともに、広範囲の気温条件下で快適に使用することができる。また、モータバイク特有の転倒事故等に際しては、素材の有する優れた体圧分散性によって運転者を保護することができる。
以下、図面を引用しながら本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るモータバイク運転用の高通気性中間着(以下単に「高通気性中間着」という)は、ダブルラッセル編成による三次元立体ニット地(以下単に「立体ニット地」という)をベスト形の高通気性中間着20Aまたはアンダーシャツ形の高通気性中間着20Bとして仕立ててなる(例えば図3,図5)。
これらの高通気性中間着20A…における機能は、素材として用いる立体ニット地Mの機能に大きく依存する。したがって、先ず、立体ニット地Mについて説明する(図1(A),(B))。
立体ニット地Mは、整然と配列された透孔H…を有する表ネット地M1と裏ネット地M2と連結糸M3とから構成される。立体ニット地Mを構成する素糸には、ポリエステルの他、PET、PTT、PBT、Ny、合繊、化繊、天然繊維が使用される。立体ニット地Mの特徴的な構造は、表ネット地M1と裏ネット地M2との間に一定の間隔を維持するように連結糸M3を往来させて3次元的に一体化する構造である。なお、連結糸M3には、モノフィラメント糸のみが使用される。
立体ニット地Mは、上記構造を有する結果として、表ネット地M2と裏ネット地M2との間に通気空隙M4を有し(図1,図2)、立体ニット地Mの厚みを通過する方向についても、立体ニット地Mの厚み内を面方向に沿う方向についても、極度の通気性を発揮することができる。また、立体ニット地Mに対して面方向から加わる外力に対して高い支持力と、筋肉弾性類似の特有の弾性回復力を有し、高度の体圧分散性及び衝撃緩衝性を発揮する。このような立体ニット地Mは、旭化成せんい(株)のフュージョン(登録商標)と指定して入手することができる。フュージョンにおける表ネット地M1および裏ネット地M2のニット態様、色調、厚みには、多種類の組合せがあり、本発明においては、肌触りが柔らかいニット態様の厚みが5ミリメートル程度のポリエステル製のものを使用している。なお、立体ニット地Mの厚みは、2ミリメートルから20ミリメートルまでの範囲で供給されており、自由に選択することができる。
なお、立体ニット地Mの切断縁部分は、モノフィラメント糸からなる連結糸M3の露出によってイガイガ感があること、および縫製作業の前提として、仕立て寸法に裁断後、例えば、人工または天然のセーム革や、布テープ等の縁処理部材M5によって包み縫いして用いる(図2)。
本発明の高通気性中間着20A,20Bは、ベスト形またはアンダーシャツ形に形成された立体ニット地Mと、特別な工夫をした袖口と、同様の工夫をした襟と、胴部の前身頃と後身頃に形成されるストライプとの組合せとして実施することができる。そこで、以下にこれらの発明要素の代表的な組合せ例による実施の形態を説明する。
高通気性中間着は、胴部21と襟24とからなるベスト形の高通気性中間着20Aとして実施することができる(図3)。ベスト形の高通気性中間着20Aの胴部21は、着用者の腹部側となる前身頃21Aと背中側となる後身頃21Bとからなり、前身頃21Aと後身頃21Bとは、首明きH1を挟む両肩の部分で連続している。また、前身頃21Aには、首明きに連続する前明きH2が形成され、着用者が容易に首を通すことができるように配慮されている。
ベスト形の高通気性中間着20Aの前身頃21Aと後身頃21Bとの左右両側は、それぞれ、腕を通すための左右の袖明きH3と、袖明きH3に連続する脇明きH4によって分断されており、脇明きH4は、それぞれ面ファスナ25Fを備える上下一対の平ゴム紐25によって開き幅を調節することができる。立体ニット地Mは、衣類として用いるには、こしが強すぎるきらいがあるため、余剰部分なく身体にフィットさせるためである。
高通気性中間着20Aの首明きH1には、いわゆるとっくり形の襟24が縫合されている。なお、襟24については、他の部分と異なり、素材である立体ニット地Mの外側に非通気性生地24Sを張り合わせるようにライニングした2層構造になっている。ここで、非通気性生地24Sとは、物理的に空気を全く通過させないという趣旨ではなく、体感上の問題として走行風の疎通を遮断することができる生地という意味である。具体的に、この実施の形態において、非通気性生地24Sとして用いているのは、極く柔軟になめしたセーム革である。その他、製織密度の高い布地等を用いることができる。また、襟24は、完全な円筒状ではなく前明きH2に対応する位置で僅かに開放している。この襟24の襟丈寸法A1は、この種の襟の襟丈寸法を基準として約2倍の寸法に設定され、その中間位置から内側に折り返し、または、外側に折り返して普通の襟丈として使用される。
そして、この襟24は、内側に折り返して使用する場合と外側に折り返して使用する場合とで、大きく異なる作用を営むことができるのである(図4(A),(B))。いずれに折り返された場合においても。折り返されたとっくり形の襟24は、着用者MNの上着Wの襟W1と着用者MNの首との間に介在し、両者立体ニット地Mの厚みの2倍相当の間隔を維持するように機能する。この間隔を空気の取り入れ口と表現すると、着用者の首Nの回りに空気の取り入れ口が形成されることとなる。ここで、非通気性生地24Sが内側になる向きに襟24が折り返されて立体ニット地Mが外側になっている場合には(同図(A))、非通気性生地24Sは、着用者MNの首Nと上着Wの襟W1との間に浮いた状態となって存在し、この状態の非通気性生地24Sは、空気取り入れ口からの外気を遮断することはできない。したがって、首Nの周りから自由に外気を取り込むことができる。逆に、非通気性生地24Sが表側となる向きに襟24折り返されている場合には(同図(B))、非通気性生地24Sは、首Nと上着W1との間にまたがって空気取り入れ口を塞ぐように存在することとなる。したがって、着用者MNの首N周りからの外気の進入を阻止することができるのである。
上記実施の形態における襟24の構造は、長袖のアンダーシャツ形に形成した高通気性中間着20Bにおいても何らの仕様変更なくそのまま適用し、同様の作用を奏させことができる(図5)。アンダーシャツ形の高通気性中間着20Bは、前身頃21Aの身丈に対して、下端部を延長した後身頃21Bとからなる胴部21に、上記2層構造の襟24といずれも立体ニット地Mからなる左右の袖部23,23を縫合一体化したものである。延長した後身頃21Bの下端部は、ズボンの中に入れての使用および上着Wの外に引き出しての使用を選択することができる(図10参照)。ズボンの中に入れての使用においては、襟24から取り込んだ外気を立体ニット地Mの通気空隙M4を介してズボン内に導入することができるので、冷涼感を下半身にも及ぼすことができる。
ベスト形の高通気性中間着20Aおよびアンダーシャツ形の高通気性中間着20Bの胴部21を形成している前身頃21Aと後身頃21Bとには、それぞれ少なくとも2本のストライプ27…を形成することができる(図6,図7)。また、アンダーシャツ形の高通気性中間着20Bにおいては、さらに各袖部23にも1本以上のストライプ27を設けることができる。
各部に形成されるストライプ27は、同一構造であり、それぞれ、前身頃21A、後身頃21B、袖部23を形成している立体ニット地Mの2点間を引き寄せて綴じることによって、断面形状がΩ記号形になるように身丈または袖丈全体に及んで縫い綴じたものである(図11参照)。ストライプ27の存在によって上着Wと着用者MNの身体との間に大きな通気性の空隙を形成することができる。また、ストライプ27は、外圧によって押し潰されたように変形する場合であっても、立体ニット地Mの厚みの3倍の厚みを確保することができるとともに、外圧が消失することによって即座にもとの形状に復帰することができる。なお、図7に示す形態の高通気性中間着20Bは、前身頃21A、後身頃21Bともに着用者の腰ベルト位置BLより長い身丈に設定され、長い部分をズボンの中に入れて使用することにより、下半身にも冷涼感を及ぼすことが想定されている。
長袖のアンダーシャツ形の高通気性中間着20Bは、立体ニット地Mに非通気性生地25Sを張り合わせた2層構造の袖口25を備えることができる(図8)。この際の袖口幅A2は、通常の衣類の袖口幅の2倍程度に寸法設定され、袖口25を袖口幅A2の中間位置から内側または外側に折り返して使用するものである。この袖口25の趣旨は、前述した2層構造の襟24におけると同様であるので簡単に説明する。
折り返された袖口25は、上着Wの袖口W3と着用者MNの手首Rとの間に介在して、両者間に立体ニット地Mの厚みの2倍程の間隔を維持する(図9)。この間隔は、いわば空気取り入れ口である。そして、非通気性生地25Sが内側となる向きに袖口25が折り返されている場合には、非通気性生地25Sは、上着Wの袖口W3と手首Rとの中間位置に浮いた状態となるため空気取り入れ口は、開放された状態となる(同図(A))。したがって、モータバイクの運転中においては、立体ニット地Mを介して袖口25から盛大に走行風を取り込むことができる。一方、非通気性生地25Sが外側となる向きに袖口25が折り返されている場合には、非通気性生地25Sは、空気取り入れ口を塞いだ状態となり、外気の侵入を阻止するように機能する(同図(B))。袖口25を折り返す簡単な操作によって寒暖に対応することができるので極めて便利である。
なお、この実施の形態の高通気性中間着20Bにおいては、脇明きH4を挟んで向かい合う前身頃21Aと後身頃21Bとの間に、両者間を往来するように締め紐26が通され、締め紐26の引き手26Pを引く操作によって簡単に着用者の胴回り寸法にフィットさせることができるように配慮されている。
前身頃21Aと腰ベルト位置BLより下方に延長された後身頃21Bとにストライプ27を有し、襟24を備えるベスト形の高通気性中間着20Aを後身頃21Bをモータバイク運転用の上着Wから引き出して着用する場合の使用例を説明する(図10)。
上着の襟W1は、高通気性中間着20Aの襟24によって走行風にかかわらず、着用者MNの首Nから離れた状態で維持され、走行風を受けた襟24から大量の外気が上着W内に取り込まれる。取りこまれた外気は、立体ニット地Mの通気空隙M4を介して、着用者MNの上半身全体に行き渡る。特に前身頃21Aのストライプ27および後身頃のストライプ27に沿って円滑な空気流が確保される。高通気性中間着20A全体に及んだ外気は、気圧が低い後身頃21B側に流れ集まり、後身頃21Bのストライプ27が上着Wのシャーリング部W2を身体から押し離すことによって形成される開口部から円滑に外部に排出される(図11)。したがって、上着Wが風をはらんで膨満し、走行に支障をきたすような事態も発生しない。極めて快適である。
なお、本発明の高通気性中間着20A、20Bは、モータバイク運転用途に開発したものであるが、空調の恩恵を受けることができない夏場における屋外作業や、空調制限環境下の諸用途に便利に流用することができるものである。特に、ベスト形の高通気性中間着20Aは、袖を有しないため、半袖の上着と組み合わせて快適に利用することができる。
本発明の実施に使用する三次元立体ニット地の平面図と断面図である。 本発明の実施の形態おける要部の断面図である。 本発明のベスト形の高通気性中間着の実施の形態を示す斜視図である。 上記実施の形態における要部の断面図である。 本発明の長袖のアンダーシャツ形の高通気性中間着の実施の形態を示す斜視図である。 本発明のベスト形の高通気性中間着の他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の長袖のアンダーシャツ形の高通気性中間着の他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の長袖のアンダーシャツ形の高通気性中間着の他の実施の形態を示す斜視図である。 上記実施の形態における要部の断面図である。 本発明のベスト形の高通気性中間着の使用状態を示す側面図である。 図11のX矢視断面図である。
M 三次元立体ニット地
M1 表ネット地
M2 裏ネット地
M3 連結糸
M4 通気空隙
BL 腰ベルト位置
A1 襟丈寸法
A2 袖口幅
20A ベスト形の高通気性中間着
20B 長袖のアンダーシャツ形の高通気性中間着
21 胴部
21A 前身頃
21B 後身頃
23 袖部
24 襟
24S 非通気性生地
25 袖口
25S 非通気性生地
27 ストライプ

Claims (3)

  1. ネット組織に編成された表ネット地と裏ネット地とを、該表ネット地と裏ネット地との間を往来するように編み込まれたモノフィラメント糸からなる連結糸で連結することによって、該表ネット地と裏ネット地との間に前記連結糸によって弾性的に支持された通気空隙を形成してなるダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を胴部と左右の袖部とから構成される長袖のアンダーシャツ形に仕立ててなり、
    前記左右の袖部の先端には、前記三次元立体ニット地に非通気性生地を重ね合わせることによって形成する所定の袖口幅の袖口が形成され、該袖口を袖口幅の中間位置から前記非通気性生地が外側となるように折り返したときに、該袖口から上着内部への空気の流入を阻止する非通気性の袖口が形成されるとともに、前記袖口を袖口幅の中間位置から前記非通気性生地が内側となるように折り返したときに、前記袖口から上着内部への空気の流入を許容する通気性の袖口が形成されることを特徴とするモータバイク運転用の高通気性中間着。
  2. ネット組織に編成された表ネット地と裏ネット地とを、該表ネット地と裏ネット地との間を往来するように編み込まれたモノフィラメント糸からなる連結糸で連結することによって、該表ネット地と裏ネット地との間に前記連結糸によって弾性的に支持された通気空隙を形成してなるダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を胴部と襟と左右の袖部とから構成される長袖のアンダーシャツ形に仕立ててなり、
    前記襟は、三次元立体ニット地に非通気性生地を張り合わせて形成され、該襟は、襟丈寸法の中間位置から前記非通気性生地が外側となるように折り返したときに、該襟から上着内部への空気の流入を阻止する非通気性の襟が形成されるとともに、前記襟を襟丈寸法の中間位置から前記非通気性生地が内側となるように折り返したときに、前記襟から上着内部への空気の流入を許容する通気性の襟が形成されることを特徴とするモータバイク運転用の高通気性中間着。
  3. ネット組織に編成された表ネット地と裏ネット地とを、該表ネット地と裏ネット地との間を往来するように編み込まれたモノフィラメント糸からなる連結糸で連結することによって、該表ネット地と裏ネット地との間に前記連結糸によって弾性的に支持された通気空隙を形成してなるダブルラッセル編成による三次元立体ニット地を胴部と襟とからなるベスト形に仕立ててなり、
    前記襟は、三次元立体ニット地に非通気性生地を張り合わせて形成され、該襟は、襟丈寸法の中間位置から前記非通気性生地が外側となるように折り返したときに、該襟から上着内部への空気の流入を阻止する非通気性の襟が形成されるとともに、前記襟を襟丈寸法の中間位置から前記非通気性生地が内側となるように折り返したときに、前記襟から上着内部への空気の流入を許容する通気性の襟が形成されることを特徴とするモータバイク運転用の高通気性中間着。
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