JP4571955B2 - 適応デブロッキング処理方法,装置および適応デブロッキング処理プログラム並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は,高能率画像信号符号化および復号において,復号画像のブロック歪みを低減するための適応デブロッキング処理方法に関する。
H.264に代表される動画像符号化方法では,ブロックベースの動き補償と離散コサイン変換(DCT)の組合せによる符号化手法が用いられられている。これは,動き補償により時間方向の冗長性を除去し,DCTにより空間方向の冗長性を除去する狙いがある。しかし,ブロックベースの方式であるため,原理上,ブロック歪みが内在する。つまり,低レートにおいて,量子化ステップ幅が大きくなると,隣接ブロックとの不連続性が大きくなり,ブロック境界においてブロック歪みが顕在化する。このため,ブロック歪みの低減が復号画像の画質向上には不可欠となる。
そこで,ブロック境界におけるブロック歪みを低減するためにデブロッキングフィルタが利用される。H.264のデブロッキング処理(例えば,非特許文献1参照)では,まず,空間的な位置(マクロブロック境界か否か),符号化モード(イントラ符号化されたか否か),直交変換係数の有無,参照フレームの枚数・動きベクトルの差異等によりフィルタの強度を5通りに設定する。この強度を表すのはBs値と呼ばれるパラメータであり,0,1,2,3,4のいずれかの値をとる。さらに,量子化パラメータの大小に応じて,デブロッキングフィルタの形状が設定される。
デブロッキングフィルタ処理は,4×4のブロック単位で行われる。処理の対象となる画素は,ブロック境界に位置する12画素であり,各画素位置に応じてフィルタリング処理が行われる。例えば,図11に示す網掛けで示した四角の位置の画素値を変数pk ,qk (k=0,1,2,3)に格納した場合,以下の処理となる。
〔1〕Bs=1,2,3の場合:
0 ,q0 に対して,4タップフィルタに基づくフィルタリングが施される。
p′0 =p0 +Δ0 (1)
q′0 =q0 +Δ0 (2)
ここで,Δ0 は以下の通りである。
Δ0 =Clip[−tc,tc,
{(q0 −p0 )×4 +(p1 −q1 )+4}/8] (3)
なお,Clip[a,b,c]はcの範囲がa≦c≦bとなるように次式のクリップ処理を行うことを意味する。
・a≦c≦bのとき, Clip[a,b,c]=c
・c<aのとき, Clip[a,b,c]=a
・b<cのとき, Clip[a,b,c]=b (4)
また,tcは,|p2 −p0 |,|q2 −q0 |,および閾値βから定められる。なお,以下では,Δ0 をp0 ,q0 のフィルタリング項と呼ぶ。
1 ,q1 に対して,以下のフィルタリングが施される。
〔1-1a〕 |p2 −p0 |<βの場合:
p′1 =p1 +Δ1 (p) (5)
ここで,Δ1 (p) は以下の通りである。また,tc0 はBs値,量子化パラメータQPにより定まる。
Δ1 (p) =Clip[−tc0 ,tc0
2 +{(p0 +q0 +1)−2p1 }/2] (6)
〔1-2a〕 それ以外の場合:
p′1 =p1
〔1-1b〕 |q2 −q0 |<βの場合:
q′1 =q1 +Δ1 (q) (7)
ここで,Δ1 (q) は以下の通りである。
Δ1 (q) =Clip[−tc0 ,tc0
2 +{(p0 +q0 +1)−2q1 }/2] (8)
〔1-2b〕 それ以外の場合:
q′1 =q1
なお,以下では,Δ1 (p) ,Δ1 (q) を,各々,p1 ,q1 のフィルタリング項と呼ぶ。
前述の〔1-1a〕,〔1-1b〕における条件を,Bs=1,2,3の場合のフィルタリング条件と呼び,その際に用いた閾値βを,Bs=1,2,3の場合のフィルタリング閾値と呼ぶ。
〔2〕Bs=4の場合:
輝度成分に対して,以下のフィルタリングが施される。
〔2-1 〕 |p2 −p0 |<βかつ|p0 −q0 |<α/4+2の場合:
p′0 =(p2 +2p1 +2p0 +2q0 +q1 +4)/8
p′1 =(p2 +p1 +p0 +q0 +2)/4
p′2 =(2p3 +3p2 +p1 +p0 +q0 +4)/8 (9)
〔2-2 〕 それ以外の場合:
p′0 =(2p1 +p0 +q1 +2)/4
p′1 =p1
p′2 =p2 (10)
前述の〔2-1 〕における条件を,Bs=4の場合のフィルタリング条件と呼び,その際に用いた閾値β,α/4+2を,Bs=4の場合のフィルタリング閾値と呼ぶ。
Adaptive deblocking filter,P.List,et.al.,IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology,Volume 13 ,Issue 7 ,July 2003 ,pp.614-619
前述のとおり,H.264において用いられるデブロックキングフィルタは,ブロック内の各画素に対しては一様な処理を施している。つまり,ブロック内の予測誤差が統計的に定常な状態であることを想定して設計されたフィルタである。このため,画像信号のもつ非定常を考慮して設計されておらず,同予測誤差がブロック内において局所的に大きく変動する場合,十分なブロック歪み低減効果が期待できない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって,ブロックベースのフレーム内予測およびDCTに基づき生成される復号信号に対するブロック歪み低減処理において,空間的な局所性を利用してブロック境界部の予測誤差を抑制するデブロッキングフィルタの設計法を確立することを目的とする。
本発明は,ブロックベースのイントラ(フレーム内)予測符号化におけるブロック歪みを効果的に低減させるため,デブロッキングフィルタにおけるフィルタ強度の調整に用いるパラメータを,参照画素と予測画素との間の距離に応じて適応的に変化させることを特徴とする。ここで制御対象となるパラメータとして,次の2種類のものがある。
(1)フィルタリングにおける画素値の補正項(フィルタリング項を補正する補正項)を,参照画素と予測画素の画素間の距離に応じて適応的に変化させる。
(2)フィルタリングの適用の判別を行う閾値(フィルタリング閾値を補正する補正閾値)を,参照画素と予測画素の画素間の距離に応じて適応的に変化させる。
これにより,上記画素間の距離が大きいほど,フィルタ強度が強くなるようにする。また,上記画素間の距離が大きいほど,フィルタ処理を行うか否かの判別に用いる閾値を大きくし,フィルタ処理が適用されやすくなるようにする。
具体的には,本発明は,所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理方法において,デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,デブロッキングフィルタ処理における画素値の修正幅を補正する補正値を変化させ,前記補正値による修正幅の補正により,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,デブロッキングフィルタの強度が大きくなるフィルタ処理を実行することを特徴する。
また,本発明は,デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,当該画素にフィルタリングを適用するか否かを判別するためのフィルタリング条件の閾値を変化させ,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,フィルタリングを適用する値の範囲が広がる閾値を設定し,前記設定された閾値を用いてフィルタリング条件を判別してフィルタ処理を実行することを特徴とする。
本発明は,ブロックベースのフレーム内予測およびDCTに基づき生成される復号信号に対するブロック歪み低減処理において,イントラ予測誤差の空間的な局所性に着目し,参照画素からの距離に応じて,デブロックキングフィルタの強度を変化させる適応処理を導入している。このため,イントラ予測の方向に応じて変化するブロック歪みを効果的に抑圧することができ,主観画質,符号化効率の両面において,大きな向上をもたらすことが期待させる。
以下では,イントラ予測において選択される可能性の高い3つのモード(垂直方向予測,水平方向予測,平均値予測)に関して議論する。なお,以下では,f(x,y)はフレーム内の位置(x,y)における原信号の画素値を表す。 *f(x,y)はフレーム内の位置(x,y)における復号信号の画素値を表す。E[・]は期待値演算を表す。
[第1の実施形態]
H.264におけるイントラ予測における予測誤差の空間的な性質を考察する。例えば,予測モード0(垂直方向予測)の場合,図12に示す垂直方向の予測が行われる。このとき,参照画素が原信号とすると,予測誤差は次のようにモデル化できる。
E[|f(x,y+k)−f(x,y−1)|2
=E[f(x,y+k)2 ]+E[f(x,y−1)2
−2E[f(x,y+k)f(x,y−1)]
=2σ2 (1−ρx k+1 ) (11)
ここでは,
E[|f(x,y)|2 ]=σ2
とし,さらに,画像の空間相関に関する以下の斉次モデルを用いた。
E[f(x,y)f(x+1,y)]=ρx σ2
ここで,ρx は相関係数であり,1以下の値をとる。次に,参照画素が復号信号となる場合,予測誤差は次のようにモデル化できる。
E[|f(x,y+k)− *f(x,y−1)|2
=E[f(x,y+k)2 ]+E[ *f(x,y−1)2
−E[2f(x,y+k) *f(x,y−1)]
=2σ2 (1−αx ρx k+1 ) (12)
ここで,αx (≦1)は参照信号である復号信号が含む符号化歪みにより,予測誤差が増加することを表す係数である。
上述の考察より,参照画素からの距離が大きくなるほど,予測誤差が増大することが分かる。こうした予測誤差の増大はブロック歪みとなって現れ,符号化効率,主観画質を劣化させる。このため,垂直方向予測を用いて予測を行う場合,デブロッキングフィルタの強度を参照画素からの垂直距離に応じて,制御する必要がある。
そこで,本実施形態では,画素pi (i=0,1,2,3)を含むブロックが予測モード0のイントラ予測を行う場合,式(1)を以下のように修正する。
p′0 =p0 +(Δ0 *Δ0 (p) [0]) (13)
また,式(5)を以下のように修正する。なお,次式は式(5)と同様,|p2 −p0 |<βの場合に適用するものとする。
p′1 =p1 +Δ1 (p) *Δ1 (p) [0] (14)
上式の *Δ0 (p) [0], *Δ1 (p) [0]は,いずれもイントラ予測に用いる参照画素からの垂直方向の距離kに応じて定まるパラメータである。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。なお,以下では, *Δ0 (p) [0], *Δ1 (p) [0]を予測モード0における補正項と呼ぶ。あるいは,式(3)におけるtc,また,式(5)におけるtc0 を参照画素からの垂直方向の距離kに応じて適応的に変化させる方法もある。この際も,tc,tc0 はkに関する非減少関数となるように与えられるものとする。なお,具体的な設定方法は外部から与えられるものとする。外部から与える場合に,具体的な値は,例えば予め多くのサンプル画像についての視覚実験を行い,その結果から適切な値を求めておき,その値を記憶装置に格納しておいて用いてもよい。後述する他の実施形態も同様である。
イントラ予測を行うブロックのサイズLp ×Lp と直交変換のブロックのサイズLt ×Lt が異なる場合も,参照画素からの垂直方向の距離kに応じて適応的に変化させる。H.264の場合,Lp =4,8,16,Lt =4,8である。本実施形態では,参照画素からの距離に応じて適応処理を行うため,Lp >Lt の場合は,同じ直交変換・量子化を用いた復号信号であっても,マクロブロック内の位置に応じて,デブロッキングフィルタの強度が異なる。これも,H.264のデブロッキングフィルタとは大きく異なる点である。
[第2の実施形態]
前述と同様の理由により,Bs=1,2,3における予測モード0の場合,式(5)を適用する条件を以下のように修正する。
|p2 −p0 |<β+δBs<4[0:β]
ここで,δBs<4[0:β]は,イントラ予測に用いる参照画素からの垂直方向の距離kに応じて定まるパラメータであり,Bs=1,2,3における予測モード0の補正閾値と呼ぶ。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。
Bs=4における予測モード0の場合,式(9)を適用する条件を以下のように修正する。
|p2 −p0 |<β+δBs=4[0:β]
かつ|p0 −q0 |<α/4+2+δBs=4[0:α]
ここで,δBs=4[0:β],δBs=4[0:α]は,イントラ予測に用いる参照画素からの垂直方向の距離kに応じて定まるパラメータであり,Bs=4における予測モード0の補正閾値と呼ぶ。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。
なお,本実施形態は前述の第1の実施形態と併用することが可能である。
[第3の実施形態]
予測モード1(水平方向予測)の場合,図13に示す水平方向の予測が行われるが,この場合にも同様に,予測誤差に関して次式を得る。
E[|f(x+k,y)− *f(x−1,y)|2
=E[f(x+k,y)2 ]+E[ *f(x−1,y)2
−E[2f(x+k,y) *f(x−1,y)]
=2σ2 (1−αρy k+1 ) (15)
こうした予測誤差の増大はブロック歪みとなって現れ,符号化効率,主観画質を劣化させる。このため,水平方向予測を用いて予測を行う場合,デブロッキングフィルタの強度を参照画素からの水平距離に応じて,強める必要がある。
画素pi (i=0,1,2,3)を含むブロックが予測モード0のイントラ予測を行う場合,式(1)を以下のように修正する。
p′0 =p0 +(Δ0 *Δ0 (p) [1]) (16)
また,式(5)を以下のように修正する。なお,次式は式(5)と同様,|p2 −p0 |<βの場合に適用するものとする。
p′1 =p1 +Δ1 (p) *Δ1 (p) [1] (17)
上式の *Δ0 (p) [1], *Δ1 (p) [1]は,いずれもイントラ予測に用いる参照画素からの水平方向の距離kに応じて定まるパラメータである。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。なお,以下では, *Δ0 (p) [1], *Δ1 (p) [1]を予測モード1における補正項と呼ぶ。あるいは,式(3)におけるtc,また,式(5)におけるtc0 を参照画素からの水平方向の距離kに応じて適応的に変化させる方法もある。この際も,tc,tc0 はkに関する非減少関数となるように与えられるものとする。なお,具体的な設定方法は外部から与えられるものとする。
[第4の実施形態]
前述と同様の理由により,Bs=1,2,3における予測モード1の場合,式(5)を適用する条件を以下のように修正する。
|p2 −p0 |<β+δBs<4[1:β]
ここで,δBs<4[1:β]は,イントラ予測に用いる参照画素からの水平方向の距離kに応じて定まるパラメータであり,Bs=1,2,3における予測モード1の補正閾値と呼ぶ。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。
Bs=4における予測モード1の場合,式(9)を適用する条件を以下のように修正する。
|p2 −p0 |<β+δBs=4[1:β]
かつ|p0 −q0 |<α/4+2+δBs=4[1:α]
ここで,δBs=4[1:β],δBs=4[1:α]は,イントラ予測に用いる参照画素からの水平方向の距離kに応じて定まるパラメータであり,Bs=4における予測モード1の補正閾値と呼ぶ。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。
なお,本実施形態は前述の第3の実施形態と併用することが可能である。
[第5の実施形態]
予測モード2(平均値予測)の場合,デブロッキングフィルタの強度を参照画素からの垂直距離,水平距離に応じて強める。
画素pi (i=0,1,2,3)を含むブロックが予測モード2のイントラ予測を行う場合,式(1)を以下のように修正する。
p′0 =p0 +(Δ0 *Δ0 (p) [2]) (18)
また,式(5)を以下のように修正する。なお,次式は式(5)と同様,|p2 −p0 |<βの場合に適用するものとする。
p′1 =p1 +Δ1 (p) *Δ1 (p) [2] (19)
上式の *Δ0 (p) [2], *Δ1 (p) [2]は,いずれもイントラ予測に用いる参照画素からの垂直方向の距離kh および水平方向の距離kv の平均値kmean=(kh +kv )/2に応じて定まるパラメータである。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kmeanに関する非減少関数となるように与えられるものとする。なお,以下では, *Δ0 (p) [2], *Δ1 (p) [2]を予測モード2における補正項と呼ぶ。あるいは,式(3)におけるtc,また,式(5)におけるtc0 を参照画素からの距離kmeanに応じて適応的に変化させる方法もある。この際も,tc0 ,tc0 はkmeanに関する非減少関数となるように与えられるものとする。なお,具体的な設定方法は外部から与えられるものとする。
[第6の実施形態]
前述と同様の理由により,Bs=1,2,3における予測モード2の場合,式(5)を適用する条件を以下のように修正する。
|p2 −p0 |<β+δBs<4[2:β]
ここで,δBs<4[2:β]は,イントラ予測に用いる参照画素からの垂直方向の距離kh および水平方向の距離kv の平均値kmean=(kh +kv )/2に応じて定まるパラメータであり,Bs=1,2,3における予測モード2の補正閾値と呼ぶ。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kに関する非減少関数となるように与えられるものとする。
Bs=4における予測モード2の場合,式(9)を適用する条件を以下のように修正する。
|p2 −p0 |<β+δBs=4[2:β]
かつ|p0 −q0 |<α/4+2+δBs=4[2:α]
ここで,δBs=4[2:β],δBs=4[2:α]は,イントラ予測に用いる参照画素からの垂直方向の距離kh および水平方向の距離kv の平均値kmean=(kh +kv )/2に応じて定まるパラメータであり,Bs=4における予測モード2の補正閾値と呼ぶ。具体的な設定方法は外部から与えられるものとするが,kmeanに関する非減少関数となるように与えられるものとする。
なお,本実施形態は前述の第5の実施形態と併用することが可能である。
[符号化装置]
図1は,本発明が適用される符号化装置の構成例を示す。本発明は,例えば図1に示す符号化装置10における復号信号に対して施されるデブロッキングフィルタ処理において用いられる。
図1において,変換部101は,符号化対象の画像信号を入力とし,例えば離散コサイン変換処理などの変換処理を行い,算出された変換係数を変換係数記憶部102へ書き出す。量子化部103は,変換係数記憶部102から読み出した変換係数を入力とし,量子化処理を行い,量子化値を量子化値記憶部104へ書き出す。
逆量子化部105は,量子化値記憶部104から読み出した量子化値を入力とし,逆量子化処理を行い,逆量子化値記憶部106へ書き出す。逆変換部107は,逆量子化値記憶部106から読み出した変換係数を入力とし,逆変換処理を行い,予測誤差復号信号記憶部108へ書き出す。
デブロッキング処理部109は,予測誤差復号信号記憶部108から読み出した予測誤差の復号信号と遅延器113の出力との加算値を入力とし,その加算値の復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を行い,結果のデブロッキング信号をローカル復号信号記憶部110へ書き出す。予測処理部111は,ローカル復号信号記憶部110から読み出した復号信号を入力とし,予測処理を行い,予測信号記憶部112に書き出す。予測処理部111における処理は,ブロックベースの動き補償,輝度補償のようなセグメント情報を必要とする予測処理である。予測信号記憶部112から読み出した予測信号は,遅延器113に入力され1フレーム分遅延される。
エントロピ符号化部114は,量子化値記憶部104から読み出した量子化値を入力とし,エントロピ符号化処理を行い,符号化結果を符号化ストリーム記憶部115へ書き出す。
[復号装置]
図2は,本発明が適用される復号装置の構成例を示す。本発明は,例えば図2に示す復号装置20における復号信号に対して施されるデブロッキングフィルタ処理においても,図1の符号化装置10と同様に用いられる。
図2において,符号化ストリーム記憶部201は,符号化装置から出力された符号化ストリームを記憶する。エントロピ復号部202は,符号化ストリーム記憶部201から読み出した符号化ストリームを入力とし,エントロピ復号処理を行い,復号された量子化値を量子化値記憶部203へ書き出す。逆量子化部204は,量子化値記憶部203から読み出した量子化値を入力とし,逆量子化処理を行い,変換係数記憶部205へ書き出す。逆変換部206は,変換係数記憶部205から読み出した変換係数を入力とし,逆変換処理を行い,予測誤差復号信号記憶部207へ書き出す。
デブロッキング処理部208は,予測誤差復号信号記憶部207から読み出した予測誤差の復号信号と,予測信号記憶部212の出力である予測値との加算値を入力とし,その加算値の復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を行い,結果のデブロッキング信号を復号信号記憶部209へ書き出す。予測処理部211は,復号信号記憶部209から読み出した復号信号を遅延器210によって1フレーム分遅延した信号を予測信号として予測処理を行い,予測信号記憶部212に書き出す。
[デブロッキング処理装置]
本発明によるデブロッキング処理装置は,例えば図1の構成の符号化装置10におけるデブロッキングフィルタとして,デブロッキング処理部109における処理に用いられる。あるいは,図2の構成の復号装置20におけるデブロッキングフィルタとして,デブロッキング処理部208における処理に用いられる。
図3は,本発明に係るデブロッキング処理装置の構成例を示すブロック図である。なお,以下では,フィルタリング対象ブロック内の画素値をブロック画素値と略記する。以下,図3に示すデブロッキング処理装置30の各部について説明する。
予測モード記憶部301:処理対象となるブロックの予測モードを記憶する。
予測モード判定部302:予測モード記憶部301から読み出した予測モードを入力とし,予測モードがモード番号0の垂直方向予測,モード番号1の水平方向予測,モード番号2の平均値予測のいずれかであれば,Bs値算出部304の処理に移り,それ以外のモードであれば,デフォルトデブロッキング処理部303の処理に移る。
デフォルトデブロッキング処理部303:H.264において規定されたデブロッキング処理を行い,処理後の画素値を画素値記憶部315に書き出す。
Bs値算出部304:デブロッキングフィルタ処理に先立ち,同処理の強度を示すBs値を算出し,算出された値をBs値記憶部305に書き出す。なお,具体的な算出方法については,H.264の方法に従うものとする。
Bs値判定部306:Bs値記憶部305から読み出したBs値を入力とし,Bs値が4であれば,Bs=4に対するフィルタリング処理部308(フィルタリング閾値設定部309,フィルタリング処理部310)の処理に移り,Bs=0の場合には,入力されたブロック画素値をそのまま画素値記憶部315に書き出す。それ以外であれば,Bs=1,2,3に対するフィルタリング処理部311(フィルタリング閾値設定部312,閾値判定無しフィルタリング処理部313,閾値判定付きフィルタリング処理部314)の処理に移る。
フィルタリング閾値設定部309:ブロック画素値を入力し,同画素値のブロック内の位置に応じてフィルタリング閾値を設定する。このフィルタリング閾値設定部309の処理の詳細は,図6を用いて後述する。
フィルタリング処理部310:Bs=4の場合のH.264において規定されたデブロッキング処理を行い,処理後の画素値を画素値記憶部315に書き出す。
フィルタリング閾値設定部312:ブロック画素値を入力し,同画素値のブロック内の位置に応じてフィルタリング閾値を設定する。このフィルタリング閾値設定部312の処理の詳細は,図6を用いて後述する。
閾値判定無しフィルタリング処理部313:ブロック画素値を入力とし,p0 の位置にある画素に対して,デブロッキング処理を行い,処理後の画素値を画素値記憶部315に書き出す。本処理の詳細は,図5を用いて後述する。
閾値判定付きフィルタリング処理部314:ブロック画素値を入力とし,p1 の位置にある画素に対して,閾値判定後に,デブロッキング処理を行い,処理後の画素値を画素値記憶部315に書き出す。本処理の詳細は,図4を用いて後述する。
図4は,Bs=1,2,3において,変数p0 に格納される画素値に対する処理であり,図5は,Bs=1,2,3において,変数p1 に格納される画素値に対する処理である。まず,図4に従って,変数p0 に格納される画素値に対する処理を説明する。
ブロック画素値記憶部401:ブロック画素値を格納する。
パラメータ記憶部402:デブロッキングフィルタ処理に用いるパラメータとして,Bs値,α,β,QP等を格納する。
フィルタリング項算出部403:ブロック画素値を入力し,同画素値のブロック内の位置に応じてフィルタリング項を算出する処理を行い,算出した値をフィルタリング項記憶部404に出力する。具体的な算出方法は,式(3),式(6),式(8)に従う。
垂直距離算出部/水平距離算出部405:処理対象となっている画素のマクロブロック内の位置を入力とし,垂直方向予測(予測モード0)の場合,イントラ予測における参照画素値と当該画素の垂直方向の距離を算出し,水平方向予測(予測モード1)の場合,イントラ予測における参照画素値と当該画素の水平方向の距離を算出し,平均値予測(予測モード2)の場合,イントラ予測における参照画素値と当該画素の垂直・水平方向の距離の平均値を算出する処理を行い,算出した距離を画素間距離記憶部406に出力する。デブロッキング処理そのものは,4×4画素のブロック単位で行われるが,イントラ予測は4×4,8×8,16×16画素のブロックに対して行われるため,画素間距離記憶部406に格納される値は,4×4,8×8,16×16画素ブロックの場合,各々,最大で4,8,16となる。
補正項算出部407:画素間距離記憶部406から読み出した水平距離,垂直距離を入力とし,補正項 *Δ0 (p) [0], *Δ0 (p) [1], *Δ0 (p) [2]を算出する処理を行い,算出した値を補正項記憶部408に出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照しても良い。
フィルタリング処理部409:ブロック画素値記憶部401から読み出した当該画素の画素値,フィルタリング項記憶部404から読み出した当該画素に対するフィルタリング項,補正項記憶部408から読み出した当該画素に対する補正項を入力とし,3つの値を加算する処理を行い,加算結果を出力する。この出力値はフィルタリング画素値記憶部410に書き出される。
繰返し処理判定部411:フィルタリングの対象となっている全ての画素について,上述の処理を繰り返す。
図5において,ブロック画素値記憶部501から画素間距離記憶部506,補正項記憶部508から繰返し処理判定部511の処理構成は,各々,図4のブロック画素値記憶部401から画素間距離記憶部406,補正項記憶部408から繰返し処理判定部411と同じである。
補正項算出部507:画素間距離記憶部506から読み出した水平距離,垂直距離を入力とし,補正項 *Δ1 (p) [0], *Δ1 (p) [1], *Δ1 (p) [2]を算出する処理を行い,算出した値を補正項記憶部508に出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照しても良い。
フィルタリング条件判定部512:フィルタリング閾値,画素値を入力として,フィルタリング条件を満たすか否かの判定を行い,判定が真の場合,フィルタリング項算出部503の処理に移り,判定が偽の場合,ブロック画素値記憶部501の値をフィルタリング画素値記憶部510に書き出す。
図3におけるフィルタリング閾値設定部309,312の詳細を図6を用いて示す。
座標値記憶部601:当該画素値の座標値を読み込む。
予測モード記憶部602:当該画素を含むブロックの予測モードを読み込む。
Bs値記憶部603:当該画素を含むブロックのBs値を読み込む。
垂直距離算出部/水平距離算出部604:処理対象となっている画素のマクロブロック内の位置を入力とし,垂直方向予測(予測モード0)の場合,イントラ予測における参照画素値と当該画素の垂直方向の距離を算出し,水平方向予測(予測モード1)の場合,イントラ予測における参照画素値と当該画素の水平方向の距離を算出し,平均値予測(予測モード2)の場合,イントラ予測における参照画素値と当該画素の垂直・水平方向の距離の平均値を算出する処理を行い,算出した距離を画素間距離記憶部605に出力する。デブロッキング処理そのものは,4×4画素のブロック単位で行われるが,イントラ予測は4×4,8×8,16×16画素のブロックに対して行われるため,画素間距離記憶部605に格納される値は,4×4,8×8,16×16画素ブロックの場合,各々,最大で4,8,16となる。
フィルタリング閾値算出部606:画素間距離記憶部605から読み出した水平距離,垂直距離を入力とし,フィルタリング閾値として,δBs=4[m:β]およびδBs=4[m:α](Bs=4の場合),δBs<4[m:β](Bs=1,2,3の場合)を算出する処理を行い,算出した値をフィルタリング閾値記憶部607に出力する。ここで,mは,予測モード記憶部602に格納された予測モードのモード番号であり,m=0,1,2のいずれかである。なお,フィルタリング閾値の具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照しても良い。
繰返し処理判定部608:フィルタリングの対象となっている全ての画素について,上述の処理を繰り返す。
[処理の流れ]
本発明の実施形態によるデブロッキング処理の流れついて,図7に従って説明する。
ステップS10:処理対象となるブロックの予測モードを読み込み,レジスタに書き出す。
ステップS11:ステップS10で読み込んだ予測モードを入力とし,予測モードがモード番号0の垂直方向予測,モード番号1の水平方向予測,モード番号2の平均値予測のいずれかであれば,ステップS13の処理に移り,予測モードが前述の3つ以外のモードであれば,ステップS12の処理に移る。
ステップS12:H.264に規定されているデブロッキング処理を行う。
ステップS13:デブロッキングフィルタ処理に先立ち,同処理の強度を示すBs値を算出し,算出された値をレジスタに書き出す。なお,具体的な算出方法については,H.264の方法に従うものとする。
ステップS14:ステップS13で設定したBs値を入力とし,Bs値が0であれば,処理を終了し,それ以外であれば,ステップS15の処理に移る。
ステップS15:ステップS13で設定したBs値を入力とし,Bs値が4であれば,ステップS16の処理に移り,それ以外であれば,ステップS18の処理に移る。
ステップS16:ブロック画素値を入力し,同画素値のブロック内の位置に応じてフィルタリング閾値を設定する。本処理の詳細は,図10を用いて後述する。
ステップS17:ブロック画素値,およびステップS16で設定されたフィルタリング閾値を入力し,Bs=4の場合のH.264において規定されたデブロッキング処理(フィルタリング閾値はステップS16で設定された値を用いる)を行い,処理後の画素値をレジスタに書き出す。
ステップS18:ブロック画素値を入力し,同画素値のブロック内の位置に応じてフィルタリング閾値を設定する。本処理の詳細は,図10を用いて後述する。
ステップS19:ブロック画素値,およびステップS18で設定されたフィルタリング閾値を入力し,デブロッキング処理(フィルタリング閾値はステップS18で設定された値を用いる)を行い,処理後の画素値をレジスタに書き出す。本処理の詳細は,図8,図9を用いて後述する。
図7におけるステップS19の詳細を,図8,図9を用いて説明する。図8は,Bs=1,2,3において,変数p0 に格納される画素値に対する処理であり,図9は,Bs=1,2,3において,変数p1 に格納される画素値に対する処理である。
ステップS20:ブロック画素値を読み込み,レジスタに格納する。
ステップS21:デブロッキングフィルタ処理に用いるパラメータとして,Bs値,α,β,QP等を読み込み,レジスタに格納する。
ステップS22:ブロック画素値を入力し,同画素値のブロック内の位置に応じてフィルタリング項を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,式(3),式(6),式(8)に従う。
ステップS23:予測モードを入力として,予測モードが垂直方向予測(予測モード0)であるか否かの判定を行い,判定が真の場合,ステップS24の処理に移り,判定が偽の場合,ステップS26の処理に移る。
ステップS24:処理対象となっている画素のマクロブロック内の位置を入力とし,イントラ予測における参照画素値との垂直方向の距離を算出し,算出した距離をレジスタに出力する。
ステップS25:ステップS24で算出した垂直距離を入力とし,補正項 *Δ0 (p) [0]を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS26:予測モードを入力として,予測モードが水平方向予測(予測モード1)であるか否かの判定を行い,判定が真の場合,ステップS27の処理に移り,判定が偽の場合,ステップS29の処理に移る。
ステップS27:イントラ予測における参照画素値との水平方向の距離を算出し,算出した距離をレジスタに出力する。
ステップS28:ステップS27で算出した水平距離を入力とし,補正項 *Δ0 (p) [1]を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS29:イントラ予測における参照画素値との水平方向および垂直方向の距離を算出し,算出した距離を用いて平均距離を算出し,算出した平均距離をレジスタに出力する。
ステップS30:ステップS29で算出した水平距離と垂直距離の平均距離を入力とし,補正項 *Δ0 (p) [2]を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS31:当該画素の画素値,当該画素に対するフィルタリング項,当該画素に対する補正項を入力とし,3つの値を加算する処理を行い,加算結果をレジスタに書き出す。
ステップS32:フィルタリングの対象となっている全ての画素について,上述の処理を繰り返す。
図9において,ステップS40からS52(ただし,ステップS45,S48,S50を除く)は,各々,図8におけるステップS20からS32に同じである。
ステップS45:ステップS44で算出した垂直距離を入力とし,補正項 *Δ1 (p) [0]を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS48:ステップS47で算出した水平距離を入力とし,補正項 *Δ1 (p) [1]を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS50:ステップS49で算出した水平距離と垂直距離の平均距離を入力とし,補正項 *Δ1 (p) [2]を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS53:フィルタリング閾値,画素値を入力として,フィルタリング条件を満たすか否かの判定を行い,判定が真の場合,ステップS42の処理に移り,判定が偽の場合,ステップS52の処理に移る。
次に,図7におけるステップS16,ステップS18の詳細を,図10を用いて説明する。
ステップS60:当該画素の座標値を読み込む。
ステップS61:Bs値を読み込む。
ステップS62:予測モードを読み込む。
ステップS63:予測モードを入力として,予測モードが垂直方向予測(予測モード0)であるか否かの判定を行い,判定が真の場合,ステップS64の処理に移り,判定が偽の場合,ステップS66の処理に移る。
ステップS64:処理対象となっている画素のマクロブロック内の位置を入力とし,イントラ予測における参照画素値との垂直方向の距離を算出し,算出した距離をレジスタに出力する。
ステップS65:ステップS64で算出した垂直距離を入力とし,フィルタリング閾値δBs=4[0:β]およびδBs=4[0:α](Bs=4の場合),δBs<4[0:β](Bs=1,2,3の場合)を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS66:予測モードを入力として,予測モードが水平方向予測(予測モード1)であるか否かの判定を行い,判定が真の場合,ステップS67の処理に移り,判定が偽の場合,ステップS69の処理に移る。
ステップS67:イントラ予測における参照画素値との水平方向の距離を算出し,算出した距離をレジスタに出力する。
ステップS68:ステップS67で算出した水平距離を入力とし,フィルタリング閾値δBs=4[1:β]およびδBs=4[1:α](Bs=4の場合),δBs<4[1:β](Bs=1,2,3の場合)を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS69:イントラ予測における参照画素値との水平方向および垂直方向の距離を算出し,算出した距離を用いて平均距離を算出し,算出した平均距離をレジスタに出力する。
ステップS70:ステップS69で算出した水平距離と垂直距離の平均距離を入力とし,フィルタリング閾値δBs=4[2:β]およびδBs=4[2:α](Bs=4の場合),δBs<4[2:β](Bs=1,2,3の場合)を算出する処理を行い,算出した値をレジスタに出力する。具体的な算出方法は,外部から与えられるものとする。事前にテーブルに格納した値を参照することも可能である。
ステップS71:以上の処理をフィルタリングの対象となった全ての画素について行う。
以上のデブロッキングフィルタ処理は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによって実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも,ネットワークを通して提供することも可能である。
符号化装置の構成例を示す図である。 復号装置の構成例を示す図である。 デブロッキングフィルタ処理装置の構成例を示す図である。 デブロッキングフィルタ処理装置の部分構成例を示す図である。 デブロッキングフィルタ処理装置の部分構成例を示す図である。 デブロッキングフィルタ処理装置の部分構成例を示す図である。 デブロッキングフィルタ処理の流れを示す図である。 本発明の実施例の処理の流れを示す図である。 本発明の実施例の処理の流れを示す図である。 本発明の実施例の処理の流れを示す図である。 フィルタリング処理の判定に用いる画素を示す図である。 イントラ予測モード0を示す図である。 イントラ予測モード1を示す図である。
符号の説明
30 デブロッキング処理装置
301 予測モード記憶部
302 予測モード判定部
303 デフォルトデブロッキング処理部
304 Bs値算出部
305 Bs値記憶部
306 Bs値判定部
308 Bs=4に対するフィルタリング処理部
309 フィルタリング閾値設定部
310 フィルタリング処理部
311 Bs=1,2,3に対するフィルタリング処理部
312 フィルタリング閾値設定部
313 閾値判定無しフィルタリング処理部
314 閾値判定付きフィルタリング処理部
315 画素値記憶部

Claims (8)

  1. 所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理方法において,
    デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,デブロッキングフィルタ処理における画素値の修正幅を補正する補正値を変化させ,
    前記補正値による修正幅の補正により,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,デブロッキングフィルタの強度が大きくなるフィルタ処理を実行する
    ことを特徴とする適応デブロッキング処理方法。
  2. 所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理方法において,
    デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,当該画素にフィルタリングを適用するか否かを判別するためのフィルタリング条件の閾値を変化させ,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,フィルタリングを適用する値の範囲が広がる閾値を設定し,
    前記設定された閾値を用いてフィルタリング条件を判別してフィルタ処理を実行する
    ことを特徴とする適応デブロッキング処理方法。
  3. 所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理方法において,
    デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,当該画素にフィルタリングを適用するか否かを判別するためのフィルタリング条件の閾値を変化させ,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,フィルタリングを適用する値の範囲が広がる閾値を設定する過程と,
    前記設定された閾値を用いてフィルタリング条件を判別する過程と,
    前記フィルタリング条件を判別した結果に基づきフィルタリング処理を実行する場合に,デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,デブロッキングフィルタ処理における画素値の修正幅を補正する補正値を設定する過程と,
    前記補正値による修正幅の補正により,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,デブロッキングフィルタの強度が大きくなるフィルタ処理を実行する過程とを有する
    ことを特徴とする適応デブロッキング処理方法。
  4. 所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理装置において,
    デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,デブロッキングフィルタ処理における画素値の修正幅を補正する補正値を設定する手段と,
    前記補正値による修正幅の補正により,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,デブロッキングフィルタの強度が大きくなるフィルタ処理を実行する手段とを備える
    ことを特徴とする適応デブロッキング処理装置。
  5. 所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理装置において,
    デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,当該画素にフィルタリングを適用するか否かを判別するためのフィルタリング条件の閾値を変化させ,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,フィルタリングを適用する値の範囲が広がる閾値を設定する手段と,
    前記設定された閾値を用いてフィルタリング条件を判別してフィルタ処理を実行する手段とを備える
    ことを特徴とする適応デブロッキング処理装置。
  6. 所定のサイズの矩形領域を単位として,復号画素値を参照してイントラ予測を行い,画像を符号化または復号する場合に,復号信号に対してデブロッキングフィルタ処理を施すデブロッキング処理装置において,
    デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,当該画素にフィルタリングを適用するか否かを判別するためのフィルタリング条件の閾値を変化させ,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,フィルタリングを適用する値の範囲が広がる閾値を設定する手段と,
    前記設定された閾値を用いてフィルタリング条件を判別する手段と,
    前記フィルタリング条件を判別した結果に基づきフィルタリング処理を実行する場合に,デブロッキングフィルタ処理対象画素のイントラ予測における参照画素からの垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値に応じて,デブロッキングフィルタ処理における画素値の修正幅を補正する補正値を設定する手段と,
    前記補正値による修正幅の補正により,前記垂直方向距離または水平方向距離または垂直方向距離と水平方向距離との平均値が大きいほど,デブロッキングフィルタの強度が大きくなるフィルタ処理を実行する手段とを備える
    ことを特徴とする適応デブロッキング処理装置。
  7. 請求項1,請求項2または請求項3記載の適応デブロッキング処理方法を,コンピュータに実行させるための適応デブロッキング処理プログラム。
  8. 請求項1,請求項2または請求項3記載の適応デブロッキング処理方法を,コンピュータに実行させるための適応デブロッキング処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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