JP4569412B2 - 圧縮着火内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、アルコールを含む燃料もしくはアルコールのみを機関燃料として圧縮着火燃焼を行う圧縮着火内燃機関に関する。
近年、圧縮着火内燃機関(以下、「内燃機関」とも言う。)の機関燃料に、化石燃料の代替燃料としてバイオマス燃料の利用が広く検討されている。バイオマス燃料とは、再生可能な原料から生成される燃料であって、燃料資源の再利用の観点から内燃機関の機関燃料として好ましい燃料と言われる。バイオマス燃料として、例えば、パーム油、なたね油、廃食油等をメチルエステル化することで生成される脂肪酸メチルエステルや、植物から生成されるメタノールやエタノール等が挙げられる。
ここで、バイオマス燃料を機関燃料として利用する技術として、カリウム等が溶解する対象となる燃料が、軽油、灯油、もしくは重油等のディーゼル燃料、または植物油または廃食油をエステル化した燃料を利用する技術が公開されている(例えば、特許文献1を参照。)。この技術によって、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタの温度を間欠的に上昇させて、該フィルタの目詰まりの進行速度を遅くすることが可能となる。
特開2004−137918号公報 特開2000−186528号公報
圧縮着火内燃機関において、通常広く使用されている軽油等の機関燃料は、比較的沸点が高いため、機関燃料を貯留する燃料タンク内での軽油等の揮発を考慮する必要性は低い。しかし、この軽油等にバイオマス燃料であるアルコールを混合して使用する場合、もしくはアルコールのみを機関燃料として使用する場合、アルコールの沸点は軽油の沸点よりもかなり低いため、常温での使用においては燃料タンク内に気化したアルコールが充満する可能性がある。
その場合、燃料タンク内の圧力の上昇や、気化したアルコールの外気への放出の問題が生じる虞がある。
本発明では、上記した問題に鑑み、アルコールを含む燃料もしくはアルコールのみを機関燃料として圧縮着火燃焼を行う圧縮着火内燃機関において、燃料タンク内に生じる気化したアルコールに起因する障害を抑制する圧縮着火内燃機関を提供することを目的とする。
本発明では、上記した問題を解決するために、燃料タンク内に溜まった気化アルコールを、排気系の酸化能を有する酸化触媒の上流側に供給することとした。これにより気化アルコールを酸化触媒の酸化能によって酸化することで、外気に気化アルコールが放出されるのを回避することが可能となる。
詳細には、本発明は、アルコールを含む燃料もしくはアルコールのみを機関燃料として圧縮着火燃焼を行う圧縮着火内燃機関であって、前記圧縮着火内燃機関から排出される排気が流れる排気通路と、前記排気通路内に設けられ、酸化能を有する酸化触媒と、前記機関燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンク内の蒸発燃料を集める蒸発燃料収集装置
と、前記蒸発燃料収集装置によって集められた蒸発燃料を、前記酸化触媒の上流側の前記排気通路内に供給する蒸発燃料供給手段と、を備える。
上記の圧縮着火内燃機関(内燃機関)には、機関燃料としてバイオマス燃料であるアルコールが利用される。ここで、アルコールは、通常の内燃機関の機関燃料である軽油とは燃料としての性質が若干異なる。その異なる性質の一つが、揮発性である。通常、アルコールの沸点は軽油の沸点よりかなり低い温度である。従って、アルコールが含まれる燃料が燃料タンクに貯留されると、常温では、軽油の気化はほとんど生じないが、アルコールは気化し、燃料タンク内に気化したアルコールが充満することになる。そのため燃料タンク内の圧力が上昇したり、気化したアルコールが外気に放出されたりする虞がある。
そこで、本発明に係る圧縮着火内燃機関では、タンク内に発生する気化したアルコールを蒸発燃料収集装置によって集める。これにより、気化したアルコールがタンク内に不必要に充満するのを回避する。そして、この蒸発燃料収集装置によって集められたアルコールは、蒸発燃料供給手段によって、内燃機関がその排気系に有する酸化触媒に供給される。即ち、収集したアルコールを内燃機関の機関燃料としてその吸気系に供給すると、アルコールの着火性は低いため、燃焼状態が不安定な状態となる虞がある。そこで、収集されたアルコールを、酸化触媒の酸化能を利用して酸化することで、外気にアルコールのまま放出されるのを回避することが可能となる。
以上より、本発明に係る圧縮着火内燃機関では、バイオマス燃料であるアルコールを機関燃料として利用することが可能となるとともに、燃料タンク内に生じる気化したアルコールに起因する障害を抑制することも可能となる。
ここで、上記の圧縮着火内燃機関において、前記酸化触媒が活性状態にあるか否かを判定する活性判定手段を、更に備え、前記活性判定手段によって前記酸化触媒が活性状態にあると判定されるとき、前記蒸発燃料供給手段は、前記蒸発燃料収集装置によって集められた蒸発燃料を、該酸化触媒の上流側の前記排気通路内に供給し、前記活性判定手段によって前記酸化触媒が活性状態にないと判定されるとき、前記蒸発燃料供給手段は、前記蒸発燃料収集装置によって集められた蒸発燃料を、前記圧縮着火内燃機関の吸気系に供給するようにしてもよい。
酸化触媒においては、その温度が所定の温度より高くなり活性状態になければ、蒸発燃料供給手段によって供給されるアルコールを、十分に酸化することが困難となり、外気へのアルコールの放出を抑制することが困難となる場合がある。そこで、本発明においては、酸化触媒の活性状態を判定する活性判定手段による判定に従って、蒸発燃料供給手段によるアルコールの供給先を制御する。
活性判定手段によって酸化触媒が活性状態にあると判定されるときは、蒸発燃料供給手段によるアルコールの供給先を酸化触媒とすることで、アルコールの酸化を優先的に行わせる。次に、活性判定手段によって酸化触媒が活性状態にないと判定されるときは、蒸発燃料供給手段によるアルコールの供給先を内燃機関の吸気系とする。即ち、優先的に、収集されたアルコールを内燃機関への機関燃料として利用する。上述したように、アルコールを吸気系に供給するとその着火性の低さから燃焼状態が不安定となる虞があるが、活性状態にない酸化触媒にアルコールを供給するよりも、より確実にアルコールの外気への放出を回避することが可能となる。
しかし、蒸発燃料供給手段によって吸気系に供給するアルコール量が過度に多くなると、燃焼状態の不安定の程度も看過できない状態となり得る。そこで、前記蒸発燃料供給手段が前記圧縮着火内燃機関の吸気系に前記蒸発燃料を供給するとき、該圧縮着火内燃機関
の運転状態に基づいて該蒸発燃料の供給量が決定されるようにしてもよい。
内燃機関の燃焼状態の安定性は、その運転状態に依存する場合がある。例えば、内燃機関の機関負荷が低かったり機関回転速度が低かったりする場合は、燃焼状態が比較的不安定な状態となる。そのようなときに、蒸発燃料供給手段によりアルコールが吸気系に供給されると、更に燃焼状態が悪化する。従って、このような場合には、アルコールの供給量を少なく調整するのが好ましい。一方で、内燃機関の機関負荷が高かったり機関回転速度が高かったりする場合は、燃焼状態が安定しているため、アルコールの供給量を多く調整してもよい。このように、内燃機関の機関負荷や機関回転速度等の燃焼状態に関連する内燃機関の運転状態に応じて、蒸発燃料供給手段によるアルコールの供給量を調整することで、燃焼状態の悪化を可及的に抑制することが可能となる。
ここで、上述までの圧縮着火内燃機関において、前記圧縮着火内燃機関の気筒内への燃料噴射において、圧縮行程上死点近傍の時期より早い時期にパイロット噴射が行われる場合、前記蒸発燃料供給手段が前記圧縮着火内燃機関の吸気系に前記蒸発燃料を供給するときのパイロット噴射の燃料噴射量は、前記蒸発燃料供給手段が前記酸化触媒の上流側の前記排気通路内に供給するときのパイロット噴射の燃料噴射量よりも増量されるようにしてもよい。
蒸発燃料供給手段によって吸気系にアルコールを供給するとき、上述したように、内燃機関の燃焼状態が悪化する虞があり、その結果、失火や燃焼騒音の問題が生じる。そこで、このような場合には、パイロット噴射の燃料噴射量を、蒸発燃料供給手段によって酸化触媒に供給するときよりも増量することで、より確実に失火や燃焼騒音を抑制することが可能となる。
アルコールを含む燃料もしくはアルコールのみを機関燃料として圧縮着火燃焼を行う圧縮着火内燃機関において、燃料タンク内に生じる気化したアルコールに起因する障害を抑制することが可能となる。
ここで、本発明に係る圧縮着火内燃機関の実施例について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る圧縮着火内燃機関(内燃機関)1およびその制御系統の概略構成を表すブロック図である。内燃機関1は、4つの気筒2を有する圧縮着火式内燃機関である。また、気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。燃料噴射弁3は、所定圧に加圧された燃料を貯留する蓄圧室4と接続されている。更に、蓄圧室4は、燃料供給管45を介して燃料タンク40と接続され、そこに貯留されている燃料の供給を受ける。尚、蓄圧室4への燃料の供給は、内燃機関1の機関出力によって駆動される機械式ポンプ(図示せず)によって行われる。この燃料タンク40には、バイオマス燃料であるアルコールと軽油が混合された燃料が貯留されている。
また、内燃機関1には吸気枝管7が接続されており、吸気枝管7の各枝管は、吸気ポートを介して燃焼室に接続される。同様に、内燃機関1には排気枝管12が接続され、排気枝管12の各枝管は排気ポートを介して燃焼室に接続される。ここで、吸気ポートおよび排気ポートには、各々吸気弁および排気弁が設けられている。
更に、吸気枝管7は吸気管8に接続されている。吸気管8の上流部には吸気管8を流れる吸入空気量を検出するエアフローメータ9が設けられ、更にその下流には、吸気管8内
を流れる吸気の流量を調節する吸気絞り弁10が設けられている。この吸気絞り弁10には、ステップモータ等で構成されて該吸気絞り弁10を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ11が取り付けられている。
吸気絞り弁10の上流側の吸気管8には、排気のエネルギーを駆動源として作動する過給機16のコンプレッサ側が設けられ、排気枝管12には過給機16のタービン側が設けられている。過給機16はいわゆる可変容量型過給機であって、その内部に可動式のノズルベーンを有し、該ノズルベーンの開度を調整することで、過給機16による過給圧が制御される。過給機16より下流であって吸気絞り弁10の上流の吸気管8には、過給機16によって加圧されて高温となった吸入空気を冷却するためのインタークーラ15が設けられている。
また、過給機16のタービン側は、排気管13と接続され、この排気管13は、下流にてマフラーに接続されている。そして、排気管13の途中には、排気浄化のための装置が設けられている。この排気浄化装置は、酸化能力を有する酸化触媒18と、その下流側に位置するフィルタ14とから構成される。このフィルタ14は、排気中の粒子状物質を捕集する能力を有するとともに、そのフィルタにはいわゆる吸蔵還元型NOx触媒が担持されている。
また、内燃機関1には、EGR装置21が設けられている。EGR装置21は排気枝管12を流れる排気の一部を吸気枝管7へ再循環させる。EGR装置21は、排気枝管12(上流側)から吸気枝管7(下流側)へ延出しているEGR通路22と、EGR通路22上に上流側から順に設けられたEGRガス冷却用のEGRクーラ23と、EGRガスの流量調整用のEGR弁24と、から構成される。
ここで、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20が併設されている。このECU20は、CPUの他、後述する各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ここで、燃料噴射弁3は、ECU20からの制御信号によって開閉動作を行う。即ち、ECU20からの指令によって、燃料噴射弁3からの燃料噴射時期および燃料噴射量が、内燃機関1の機関負荷や機関回転速度等の運転状態に応じて、噴射弁毎に制御される。
更に、アクセル開度センサ31がECU20と電気的に接続されており、ECU20はアクセル開度に応じた信号を受け取り、それより内燃機関1に要求される機関負荷等を算出する。また、クランクポジションセンサ30がECU20と電気的に接続されており、ECU20は内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取り、内燃機関1の機関回転速度や、各気筒2におけるピストン位置等を検出する。また、酸化触媒18の下流側の排気管13に、該酸化触媒18から流出する排気の温度を検出する温度センサ32が設けられ、ECU20に電気的に接続されている。
ここで、内燃機関1における燃料供給について詳細に説明する。上述したように、燃料タンク40には、バイオマス燃料であるアルコール(以下、単に「アルコール」という。)と、通常圧縮着火内燃機関で機関燃料として使用される軽油との混合燃料が貯留されている。これは、燃料資源の再利用の観点から、バイオマス燃料である再生可能な原料から生成される燃料、即ちアルコールを機関燃料として使用するものである。例えば、植物から生成されるメタノールやエタノール等のアルコールが利用し得る。本実施例においては、バイオマス燃料として、内燃機関1に適合するアルコールが選択される。
このように、燃料資源の再利用の観点から燃料にアルコールが混入される場合、アルコールと従来の軽油との性質の違いにより、様々な問題が生じる場合がある。アルコールは、その分子量が小さくなればなるほど、その沸点が低くなる傾向がある。従って、燃料タンク40内には、常温で気化したアルコールが充満する可能性がある。一方で、軽油は沸点が比較的高いため、常温ではこのように燃料タンク40内に充満する可能性は少ない。燃料タンク40内にアルコールが充満すると、燃料タンク40内の圧力が上昇したり、気化したアルコールが外気に放出されたりするおそれがある。
そこで、本実施例に係る内燃機関1には、燃料タンク40内に発生する気化したアルコールを収集するキャニスタ41が備えられている。そして、キャニスタ41に収集されたアルコールは、パージ装置42の開放動作によって、アルコール供給管43を経て、内燃機関1の排気系と吸気系の何れかに供給される。具体的には、アルコール供給管43は、キャニスタ41、パージ装置42を介して、二つに分岐する。その一方が、酸化触媒18の上流側の排気管13(即ち、内燃機関1の排気系)に至り、他方が過給機16のコンプレッサの上流側の吸気管8(即ち、内燃機関1の吸気系)に至る。このアルコール供給管43の分岐点には、切替弁44が設けられており、その切替動作によって、パージ装置42の開放動作に従って、キャニスタ41に収集されたアルコールが、内燃機関1の排気系か吸気系の何れかに供給される。
ここで、パージ装置42、切替弁44は、ECU20と電気的に接続されており、ECU20からの指令によって、それぞれの動作が制御される。そして、キャニスタ41によって収集されたアルコールの内燃機関1の排気系もしくは吸気系への供給に関する制御について、図2に基づいて以下に詳細に説明する。図2に示すアルコール供給のためのアルコールパージ制御は、ECU20によって一定のサイクルで繰り返し実行されるルーチンである。
S101では、内燃機関1の運転状態が検出される。具体的には、アクセル開度センサ31からの出力と、クランクポジションセンサ30からの出力によって、内燃機関1の機関負荷と機関回転速度が検出される。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
S102では、温度センサ32からの出力によって、酸化触媒18から流出する排気温度が検出され、その検出温度に基づいて酸化触媒18の温度が推定される。予め、実験等で測定された酸化触媒18の温度とそこから流出する排気温度との相関関係を示すマップがECU20内に格納され、該マップにアクセスすることで上述の酸化触媒18の温度の推定が行われる。S102の処理が終了すると、S103へ進む。
S103では、キャニスタ41に収集されたアルコールをパージ装置42によってパージする必要があるか否かが判定される。即ち、キャニスタ41に収集されたアルコール量がその容量に近い量にまで到達し、アルコールの収集が十分に行われなくなる虞があるか否かが判定される。具体的には、燃料タンク40内に貯留されている燃料量や外気温度、以前にパージ装置42によってパージされた燃料量等に基づいて、キャニスタ装置41に収集されているアルコール量が推定され、その推定値に基づいて本判定が行われる。パージ装置42によってアルコールをパージする必要があると判定されるとS104へ進み、パージ装置42によってアルコールをパージする必要はないと判定されると本制御を終了する。
S104では、酸化触媒18が活性状態にあるか否か、S102で検出された触媒温度に基づいて判定される。具体的には、触媒温度が、酸化触媒18が活性状態にあるときの所定の触媒温度より高い場合、酸化触媒18が活性状態にあると判定され、逆に触媒温度が該所定の触媒温度以下の場合は、酸化触媒18は活性状態にないと判定される。酸化触
媒18が活性状態にあると判定されるときはS105へ進み、酸化触媒18が活性状態にないと判定されるときはS106へ進む。
S105では、切替弁44を制御して、パージ装置42によってパージされたアルコールが、内燃機関1の排気系、即ち、酸化触媒18の上流側の排気管13にパージされる。これにより、パージされたアルコールは、活性状態にある酸化触媒18によって酸化されることになる。その結果、アルコールがそのまま外気に放出されるのが回避され得る。S105の処理後、本制御を終了する。
次に、S106では、S101で検出された内燃機関1の運転状態に基づいて、パージ装置42によってアルコールのパージが可能な最大可能パージ量が算出される。S106の処理が行われるときは、S104の判定から明確なように、酸化触媒18は活性状態にはなく、その酸化能力を十分に発揮するのは困難である。このような場合に、パージ装置42および切替弁44によって、キャニスタ41に収集されたアルコールを内燃機関1の排気系に供給すると、アルコールが十分に酸化されずそのまま外気に放出される虞がある。
そこで、後述するS107の処理によって、内燃機関1の吸気系に、キャニスタ41に収集されたアルコールを供給する。しかし、アルコールは一般に軽油よりも着火性が低いため、多量に内燃機関1の吸気系にアルコールが供給されると、燃焼状態が不安定になる虞がある。そこで、S106においては、内燃機関1の燃焼状態が不安定とならない範囲で、その吸気系に供給し得る最大アルコール量(最大可能パージ量)が算出される。その算出については図3に基づいて説明する。
図3の横軸は内燃機関1の機関回転速度を示し、縦軸は内燃機関1の機関負荷を示す。ここで、内燃機関1の運転状態は、この機関回転速度と機関負荷とによって表され、その低負荷側の低負荷領域がR1で、高負荷側の高負荷領域がR2で表される。内燃機関1の運転状態が低負荷領域R1に属する場合、最大可能パージ量は零(0)に設定される。これは、内燃機関1の運転状態が低負荷領域R1に属するとき、その燃焼状態は、失火が懸念される等比較的不安定な状態である。そのような場合にまで、吸気系にアルコールが供給されると、更に燃焼状態が不安定となる可能性があるからである。
次に、内燃機関1の運転状態が高負荷領域R2に属するときは、機関回転速度が高くなるに従い、および/または、機関負荷が高くなるに従い、最大可能パージ量は次第に多くなるように調整される。これは、機関負荷や機関回転速度が高くなるに従い、内燃機関1の燃焼状態がより安定するため、吸気系に供給し得るアルコール量が増加するからである。そこで、内燃機関1の運転状態が高負荷領域R2に属するときは、その運転状態に応じた最大可能パージ量が算出される。尚、具体的な最大可能パージ量の値については、予め、実験等で測定された吸気系への供給アルコール量と内燃機関1の燃焼状態との相関関係に基づいて作成されたマップがECU20内に格納され、該マップにアクセスすることで最大可能パージ量の算出が行われる。S106の処理が終了すると、S107へ進む。
S107では、切替弁44を制御して、パージ装置42によってパージされたアルコールが、内燃機関1の吸気系、即ち、過給機16のコンプレッサの上流側の吸気管8にパージされる。これにより、パージされたアルコールは、内燃機関1での燃焼に供される。このとき、パージされるアルコール量は、S106で算出された最大可能パージ量を超えない量に調整される。この結果、活性状態にない酸化触媒18によってアルコールがそのまま外気に放出されるのが回避されつつ、内燃機関1の燃焼状態が不安定な状態とならない範囲で、キャニスタ41に収集されたアルコールがパージされ得る。S107の処理後、本制御を終了する。
本制御によると、燃料資源の再利用の観点からアルコールが混入された燃料を使用する内燃機関において、燃料タンク40内に発生する気化アルコールを、酸化触媒40の触媒温度や内燃機関1の運転状態に基づいて、内燃機関1の排気系と吸気系の何れかに供給することで、気化アルコールを適切に処理することが可能となる。その結果、燃料タンク40内に生じる気化したアルコールに起因する、燃料タンク40内の圧力上昇やアルコールの外気への放出等の障害を抑制することが可能となる。
また、内燃機関1においては、パイロット噴射が行われる。このパイロット噴射は、主噴射が行われる圧縮行程上死点近傍の時期よりも若干早い時期に行われる少量の燃料噴射である。パイロット噴射を行うことで、燃焼状態をより安定化し、失火抑制や燃焼騒音の抑制を図ることが可能となる。ここで、図2に示すアルコールパージ制御において、内燃機関1の排気系にアルコールのパージが行われる場合(S105の処理が行われる場合)よりも、吸気系にパージが行われる場合(S107の処理が行われる場合)の方が、パイロット噴射による燃料噴射量が多くなるように、燃料噴射弁3からの燃料噴射が制御される。
上述したように、内燃機関1の吸気系にアルコールが供給される場合、燃焼状態が不安定となる可能性が高い。そこで、このような場合には、パイロット噴射による燃料噴射量を増量することで、燃焼状態をより安定化し、燃焼騒音の抑制を図ることが可能となる。
本発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関およびその制御系統の概略構成を表す図である。 本発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関において実行される、収集された気化アルコールのパージに関するアルコールパージ制御のフローチャートである。 本発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関において、図2に示すアルコールパージ制御が実行されるときの、内燃機関の吸気系に供給し得るアルコールの最大量を算出するための図である。
符号の説明
1・・・・圧縮着火内燃機関(内燃機関)
3・・・・燃料噴射弁
14・・・・フィルタ
18・・・・酸化触媒
20・・・・ECU
21・・・・EGR装置
30・・・・クランクポジションセンサ
31・・・・アクセル開度センサ
32・・・・温度センサ
40・・・・燃料タンク
41・・・・キャニスタ
42・・・・パージ装置
43・・・・アルコール供給管
44・・・・切替弁
45・・・・燃料供給弁

Claims (2)

  1. アルコールを含む燃料もしくはアルコールのみを機関燃料として圧縮着火燃焼を行う圧縮着火内燃機関であって、
    前記圧縮着火内燃機関から排出される排気が流れる排気通路と、
    前記排気通路内に設けられ、酸化能を有する酸化触媒と、
    前記機関燃料を貯留する燃料タンクと、
    前記燃料タンク内の蒸発燃料を集める蒸発燃料収集装置と、
    前記蒸発燃料収集装置によって集められた蒸発燃料を、前記酸化触媒の上流側の前記排気通路内に供給する蒸発燃料供給手段と、
    前記酸化触媒が活性状態にあるか否かを判定する活性判定手段と、を備え、
    前記活性判定手段によって前記酸化触媒が活性状態にあると判定されるとき、前記蒸発燃料供給手段は、前記蒸発燃料収集装置によって集められた蒸発燃料を、該酸化触媒の上流側の前記排気通路内に供給し、
    前記活性判定手段によって前記酸化触媒が活性状態にないと判定されるとき、前記蒸発燃料供給手段は、前記蒸発燃料収集装置によって集められた蒸発燃料を、前記圧縮着火内燃機関の吸気系に供給し、
    前記圧縮着火内燃機関の気筒内への燃料噴射において、圧縮行程上死点近傍の時期より早い時期にパイロット噴射が行われ、
    前記蒸発燃料供給手段が前記圧縮着火内燃機関の吸気系に前記蒸発燃料を供給するときのパイロット噴射の燃料噴射量は、前記蒸発燃料供給手段が前記酸化触媒の上流側の前記排気通路内に供給するときのパイロット噴射の燃料噴射量よりも増量されることを特徴とする圧縮着火内燃機関。
  2. 前記蒸発燃料供給手段が前記圧縮着火内燃機関の吸気系に前記蒸発燃料を供給するとき、該圧縮着火内燃機関の運転状態に基づいて該蒸発燃料の供給量が決定されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮着火内燃機関。
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