JP4568594B2 - カラーフィルタ用感光性着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
一般的に、カラー液晶表示装置に用いられているカラーフィルタの上には、液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極および配向膜の性能を十分に得るには、その形成を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。
顔料分散法では、感光性樹脂組成物中に顔料を分散した感光性着色組成物(顔料レジスト材)をガラス等の透明基板に塗布し、乾燥により溶剤を除去した後、一つのフィルタ色のパターン露光を行い、次いで未露光部を現像工程で除去して1色目のパターンを形成、必要に応じて加熱等の処理を加えた後、同様の操作を全フィルタ色について順次繰り返すことによりカラーフィルタを製造することができる。
また、本発明が解決しようとする別の課題は、従来のカラーフィルタでは、NMP耐性(色度変化、塗膜の膨潤、塗膜の耐クラック性)が悪い点である。
本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物を用いることにより、安定して高品質の透過型・反射型のカラー液晶表示装置ならびに固体撮像素子の色分解用カラーフィルタを製造することができる。
本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物は、上記一般式(1)で表されるウレタンウレア樹脂、モノマーおよび着色剤を含有することを特徴とする。
上記一般式(1)で表されるウレタンウレア樹脂は、どのような方法、工程を経て製造してもかまわないが、末端にイソシアナト基を有するウレタンプレポリマー(C)に、下記一般式(2)で表される二級アミノ基を有する化合物(M)を反応させる方法で製造することが最も好ましい。
前記化合物(M)は、例えば、一級アミノ基を一つ有する化合物(a)を、アクリロイル基を三つ以上有する化合物(x)にマイケル付加させて得ることができる。この場合、R1は、アクリロイル基を三つ以上有する化合物(x)由来の3〜15価の有機残基となり、R2は、一級アミノ基を一つ有する化合物(a)由来の置換もしくは未置換の炭化水素基となり、R3は、ウレタンプレポリマー(C)由来の2価の有機残基となる。R1〜R3の具体例は、それぞれ化合物(x)、化合物(a)、プレポリマー(C)を例示することで示す。
末端にイソシアナト基を有するウレタンプレポリマー(C)は、ポリオールおよびポリイソシアネートを反応させて製造される。
ウレタンプレポリマー(C)の製造に用いられるポリオールは、一分子中に水酸基を2個若しくは3個以上有する化合物であり、低分子量ポリオールと高分子量ポリオールに大別される。
低分子量ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3'−ジメチロールヘプタン、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、2,2,8,10−テトラオキソスピロ〔5.5〕ウンデカン等のジオール類、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリ(エチレン/プロピレン)グリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールには、二塩基酸とポリオールの重縮合より得られるポリエステルポリオールと、ラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオールがある。前者の原料となる二塩基酸成分としては、例えばテレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸等が挙げられ、ポリオール成分としては、例えば前記低分子量ポリオールとして列挙した化合物が挙げられる。また、後者の原料となるラクトン類としては、例えばポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等が挙げられる。
アクリルポリオ−ルとしては、例えば水酸基含有(メタ)アクリル系モノマ−と他のエチレン性不飽和モノマーを公知の方法で重合させて得られる共重合体が用いられる。水酸基含有モノマ−としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、ジヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、グリセロ−ル(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。
アニオン性官能基含有ポリオールとしては、例えば、カルボキシル基、スルフォン基等のアニオン性官能基を有するポリオールを用いることができ、特にカルボキシル基含有ポリオールを用いることが好ましい。
化合物(E)としては、一分子中に2個の水酸基と1個のエチレン性不飽和二重結合とを有する化合物(E1)、および一分子中に少なくとも2個の水酸基と少なくとも2個のエチレン性不飽和二重結合とを有する化合物(E2)が用いられる。
一分子中に2個の水酸基と1個のエチレン性不飽和二重結合とを有する化合物(E1)としては、例えばグリセロ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、グリセロ−ルアリレ−ト等が挙げられる。また、ジエタノ−ルアミンや2−ヒドロキシメチルアミノエタノ−ルの如き一分子中に1個の一級または二級アミノ基と2個の水酸基を有する化合物の一級または二級アミノ基に、2−(メタ)アクリロイルオキシイソシアネートのイソシアナト基、またはジイソシアネ−トと2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ−トの1:1モル付加化合物の如き分子中にイソシアナト基とラジカル重合性不飽和基を併せ有する化合物のイソシアナト基を反応させることによって得られるものも挙げられる。
2個のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、トリエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、プロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリプロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ネオペンチルグリコ−ルジグリシジルエ−テル、ジブロモネオペンチルグリコ−ルジグリシジルエ−テル、テトラメチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリテトラメチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、1,6ヘキサンジオ−ルジグリシジルエ−テル、ポリ1,6ヘキサンジオ−ルジグリシジルエ−テル、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テル、エチレングリコ−ル付加ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テル、プロピレングリコ−ル付加ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テル、水添ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テル、グリセロ−ルジグリシジルエ−テル、トリメチロ−ルプロパンジグリシジルエ−テル、ペンタエリスリト−ルジグリシジルエ−テル、ヒドロキノンジグリシジルエ−テル、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
上記化合物(E1)および化合物(E2)のうち、分子量が1000以下のものは、ウレタンプレポリマー(C)中に導入できるエチレン性不飽和二重結合が相対的に増えるため好ましい。より好ましくは分子量が750以下、さらに好ましくは500以下のものである。
芳香族ポリイソシアネ−トとしては、例えば1,3−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルジイソシアネ−ト、1,4−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、4,4’−トルイジンジイソシアネ−ト、2,4,6−トリイソシアネ−トトルエン、1,3,5−トリイソシアネ−トベンゼン、ジアニシジンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネ−ト等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネ−トとしては、例えばω,ω’−ジイソシアネ−ト−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネ−ト−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネ−ト−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネ−ト、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネ−ト等が挙げられる。
ポリイソシアネ−トとしては、カラーフィルタの耐熱分解性や耐熱変色性のため、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、1,4−ビス(イソシアネ−トメチル)シクロヘキサン、2,5−(イソシアネートメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−(イソシアネートメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンが好ましい。
3級アミン系化合物としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−セン等が挙げられる。
錫系化合物としては、例えばジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエ−ト、ジブチル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテ−ト、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテ−ト、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。なかでも、ジブチル錫ジラウレ−ト、2−エチルヘキサン酸錫等が、少量で効果があるため好ましい。
触媒は、1種を単独で、もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタンプレポリマー(C)を製造するウレタン化反応は、1)全量仕込みで反応する方法と、2)ポリオ−ルまたはポリイソシアネ−トの一方を反応缶に仕込み、逆の一方を滴下缶から滴下する方法に大別されるが、とくに制限はない。2)の方法の場合で、滴下缶から滴下される原料が2種以上の場合は、混合して同時に滴下しても、順次変えて段階的に滴下しても、徐々に濃度を変えて滴下しても良い。
ポリオ−ルおよびポリイソシアネ−トの配合比は、末端にイソシアナト基が残るように、ポリオ−ルの水酸基モル数の合計に対して、ポリイソシアネ−トのイソシアナト基のモル数が1倍より大きくなることが必要である。適切な配合比は、化合物の反応性、3価以上の化合物の存在比などで左右される。
下記一般式(2)で表される二級アミノ基を有する化合物(M)は、一級アミノ基を一つ有する化合物(a)を、アクリロイル基を三つ以上有する化合物(x)にマイケル付加させることで製造することができる。この場合、一般式(2)において、R1は化合物(x)由来の有機残基、R2は化合物(a)由来の有機残基、(p+s)は化合物(x)の一分子中のアクリロイル基の数となる。
R6−NH2 ・・・一般式(4)
(式中、R6は、活性水素基を有さない1価の置換もしくは未置換の炭化水素基示す。)
上記一般式(4)で表される化合物として具体的には、ベンジルアミン、フェネチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−オクタデシルアミンなどの一級アミンが挙げられる。なかでも、炭素数5以上10以下の置換もしくは未置換の炭化水素基を有するアミン類が反応の制御の点で好ましく、さらにはシクロヘキシルアミンが好ましい。これらは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
5官能以上のアクリレ−ト類としては、例えばジペンタエリスリト−ルペンタアクリレ−トモノプロピオネ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト等が挙げられる。
4官能のアクリレ−ト類としては、例えばペンタエリスリト−ルテトラアクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラアクリレ−ト、オリゴエステルテトラアクリレ−ト等が挙げられる。
アクリロイル基を三つ以上有する化合物(x)は、上記化合物に限定されるわけではなく、上記化合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ε−カプロラクトンなどを任意の割合で付加させた化合物なども用いることができる。
これらは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタンウレア樹脂は、3以上の置換体からなる化合物(M)由来の構造を含んでいてもよい。
化合物(M)は、上記原料(化合物(a)および化合物(x))のみを用いて製造することも可能であるが、公知の溶剤を用いて行う方が局所的な反応を抑えられるため好ましい。溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メトキシプロピルアセテート、トルエン、キシレン等が挙げられる。
マイケル付加とは、一級もしくは二級アミノ基が、無触媒系、または必要ならば触媒存在下に、アクリロイル基のエチレン性不飽和二重結合に付加する求核的イオン反応のことである。一級アミノ基を一つ有する化合物(a)を、アクリロイル基を三つ以上有する化合物(x)にマイケル付加させて化合物(M)を製造する際には、化合物(a)が化合物(x)にマイケル付加して二級になったアミノ基が、更にマイケル付加して三級アミンとならないように、化合物(a)および化合物(x)の種類、反応比率、反応濃度、温度を制御することが好ましい。
ウレタンプレポリマー(C)と二級アミノ基を有する化合物(M)との反応は、局所的な反応を抑えるため、ウレタンプレポリマー(C)を含む反応液を攪拌している反応槽へ、化合物(M)を逐次滴下して行うことが好ましい。また、得られた化合物(M)の二級アミノ基がアクリロイル基にマイケル付加するのを防ぐため、反応は、80℃以下、更に70℃以下で行うことが好ましい。
ウレタンプレポリマー(C)と二級アミノ基を有する化合物(M)との反応比率は、ゲル化しなければどのような比でも構わないが、ウレタンプレポリマー(C)に存在するイソシアナト基のモル数を〈N〉、前記化合物(M)の二級アミノ基のモル数を〈H〉とするとき、〈H〉/〈N〉=1の比率で反応させることが最も好ましい。
低分子量の二級アミン化合物としては、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。また、低分子量のアルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール等が挙げられる。
また、上記の方法で製造されたウレタンウレア樹脂に含まれるエチレン性不飽和二重結合の量は、使用に問題がなければどのような値でも構わないが、特にウレタンウレア樹脂1gあたり1.5mmol以上5.0mmol以下であることが好ましく、更に2.0mmol以上4.7mmol以下であることが好ましく、最も好ましくは2.5mmol以上4.5mmol以下である。1.5mmol/ウレタンウレア樹脂g未満の場合、紫外線硬化反応性が悪くなり、カラーフィルタ作成後の工程で使用されるN−メチルピロリドン溶剤によってフィルタセグメントの色度が大きく変化する場合がある。
感光性着色組成物中のウレタンウレア樹脂の含有量が10重量%より少ない場合には、感光性が低下し、NMP耐性を向上させ、塗膜の膨潤を小さくするのに十分な硬化性が得られない。また、感光性着色組成物中のウレタンウレア樹脂の含有量が80重量%よりも多い場合には、ウレタンウレア樹脂の黄変によりNMP耐性が低下する場合がある
着色剤は、感光性着色組成物の不揮発分重量を基準として、一般的に10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の割合で含有される。
以下に、本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物を用いてマゼンタ色フィルタセグメントを形成する場合には、例えば、C.I.Pigment Violet 1、19、C.I.Pigment Red 144、146、177、169、81等の紫色顔料および赤色顔料が用いられる。
本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物を用いてシアン色フィルタセグメントを形成する場合には、例えば C.I.Pigment Blue 15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、81等の青色顔料が用いられる。
本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
着色剤として顔料を用いる場合には、適宜、樹脂型顔料分散剤、色素誘導体、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料をウレタンウレア樹脂およびモノマーを含む組成物中に分散してなる感光性着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
光重合開始剤は、感光性着色組成物の不揮発分重量を基準として5〜25重量%の範囲で用いることができる。
増感剤は、光重合開始剤の重量を基準として、0.1〜30重量%の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタである。カラーフィルタは、透明基板上に一色または複数色のフィルタセグメントが形成されているものであり、一般的には、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備する加法混色型のものや、少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメント、および少なくとも1つのイエロー色フィルタセグメントを具備する減法混色型のものがある。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、感光性着色組成物を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
実施例に先立ち、実施例に用いたウレタンウレア樹脂、感光性透明樹脂および非感光性透明樹脂の合成例について説明する。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計、滴下ロ−トを備えた5口セパラブルフラスコに、ポリテトラメチレングリコール(商品名PTG850:保土ヶ谷化学株式会社製、水酸基価127.1mgKOH/g、数平均分子量880)25.6部、ジメチロ−ルブタン酸(日本化成株式会社製)38.6部、イソホロンジイソシアネ−ト(ヒュルスジャパン株式会社製)85.8部、メトキノン0.15部、シクロヘキサノン150部を仕込み、徐々に昇温して、窒素を導入しながら80℃で4時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確認した後、40℃まで冷却し、ウレタンプレポリマーの溶液(C−1)を得た。この反応溶液は黄色透明で固形分50重量%、重量平均分子量5500、溶液1gに対する残存イソシアナト基量は0.5203mmolであった。
次に、溶液(M−1)の約2gを三角フラスコに取り、精秤し、無水酢酸、酢酸混合液(重量比9:1)20mlを加え溶解し、室温で3時間放置した。続いて酢酸30mlを加え、電位差滴定装置にて0.1mol/L過塩素酸、酢酸溶液で滴定し、同時に空試験を行うことで三級アミン価を求めた。
上記操作により、(一級アミン価)=(全アミン価)−(部分アミン価)、(二級アミン価)=(部分アミン価)−(三級アミン価)の式により求められ、この結果、シクロヘキシルアミンが6官能アクリレ−トKAYARAD DPCA−20に反応したとき、目的の二級アミノ基を生成する転化率は、シクロヘキシルアミン基準で99.0%となることが確認された。これにより溶液(M−1)の1gに存在する二級アミン量は0.3823mmolとなった。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計、滴下ロ−トを備えた5口セパラブルフラスコに、プロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テルのアクリル酸2モル付加体(商品名エポキシエステル70PA:共栄社化学株式会社製、分子量332.3)20.2部、ジメチロ−ルブタン酸(日本化成株式会社製)37.2部、イソホロンジイソシアネ−ト(ヒュルスジャパン株式会社製)92.5部、メトキノン0.15部、シクロヘキサノン150部を仕込み、徐々に昇温して、乾燥空気を導入しながら80℃で4時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確認した後、40℃まで冷却し、ウレタンプレポリマーの溶液(C−2)を得た。この反応溶液は黄色透明で固形分50重量%、重量平均分子量5060、溶液1gに対する残存イソシアナト基量は0.5035mmolであった。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計、滴下ロ−トを備えた5口セパラブルフラスコに、プロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テルのアクリル酸2モル付加体(商品名エポキシエステル70PA:共栄社化学株式会社製、分子量332.3)21.5部、ポリテトラメチレングリコール(商品名PTG850:保土ヶ谷化学株式会社製、水酸基価127.1mgKOH/g)15.6部、ジメチロ−ルブタン酸(日本化成株式会社製)31.3部、イソホロンジイソシアネ−ト(ヒュルスジャパン株式会社製)81.6部、メトキノン0.15部、シクロヘキサノン150部を仕込み、徐々に昇温して、乾燥空気を導入しながら80℃で4時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確認した後、40℃まで冷却し、ウレタンプレポリマーの溶液(C−3)を得た。この反応溶液は黄色透明で固形分50重量%、重量平均分子量4720、溶液1gに対する残存イソシアナト基量は0.4975mmolであった。
上記ウレタンプレポリマーの溶液(C−3)295部の存在する4口フラスコを60℃で攪拌している中へ、合成例1と同様の製造法で得た二級アミノ基を有する化合物の溶液(M−2)354.0部を60分かけて滴下した。滴下終了後60℃のまま60分攪拌を続けた後、シクロヘキサノン15部およびメタノール10部を加え、さらに120分攪拌した。赤外線吸収スペクトルでイソシアナト基の特性吸収である2266cm-1のピ−クが消失していることを確認し、ウレタンウレア樹脂の溶液(U−3)を得た。この溶液は黄色透明で、固形分35重量%、重量平均分子量29700、乾燥重量あたりの酸価は50mgKOH/g、乾燥重量あたりのエチレン性不飽和二重結合の計算量は3.21mmol/gであった。得られたウレタンウレア樹脂の溶液にシクロヘキサノンを添加し、固形分20重量%に調製した。
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸34.0部、メチルメタクリレート23.0部、n−ブチルメタクリレート、23.0部、単量体(a)としてパラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(商品名アロニックスM110:東亜合成株式会社製)22.0部、グリセロールモノメタクリレート47.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、透明樹脂溶液を得た。
次に、得られた透明樹脂溶液338部に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート32.0部、ラウリン酸ジブチル錫0.4部、シクロヘキサノン120.0部の混合物を70℃で3時間かけて滴下して感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加した。得られた感光性透明樹脂の重量平均分子量は21000、乾燥重量あたりのエチレン性不飽和二重結合の計算量は2.13mmol/gであった。
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸20.0部、メチルメタクリレート10.0部、n−ブチルメタクリレート55.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、非感光性透明樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、非感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した非感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加した。得られた非感光性透明樹脂の重量平均分子量は40000であった。
(顔料分散体の製造方法)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体を作製した。
ジケトピロロピロール系赤色顔料(C.I.Pigment Red 254)
(チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガフォーレッドB−CF」)9.5部
リン酸エステル系顔料分散剤
(ビックケミー社製「BYK111」) 0.5部
合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液 28.0部
合成例5で得られた非感光性透明樹脂溶液 22.5部
シクロヘキサノン 39.5部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、感光性赤色着色組成物を得た。
顔料分散体 25.0部
合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液 29.2部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 4.2部
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 0.5部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.1部
シクロヘキサノン 41.0部
実施例1の感光性赤色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液の量を29.2部から13.2部に変更し、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液の量を0部から16.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
[実施例3]
実施例1の顔料分散体の製造方法で、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液に代えて合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
[実施例4]
実施例1の顔料分散体の製造方法で、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液および合成例5で得られた非感光性透明樹脂溶液に代えて合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
実施例1の感光性赤色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液に代えて合成例1で得られたウレタンウレア樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
[実施例6]
実施例1の感光性赤色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液に代えて合成例3で得られたウレタンウレア樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
(顔料分散体の製造方法)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体を作製した。
フタロシアニン系緑色顔料(C.I.Pigment Green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6YK」) 12.0部
リン酸エステル系顔料分散剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液 3.5部
合成例5で得られた非感光性透明樹脂溶液 17.5部
シクロヘキサノン 66.0部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、感光性緑色着色組成物を得た。
顔料分散体 12.5部
合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液 37.6部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 4.5部
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.1部
シクロヘキサノン 44.3部
(顔料分散体の製造方法)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体を作製した。
フタロシアニン系青色顔料(C.I.Pigment Blue15:6)
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」) 9.0部
リン酸エステル系顔料分散剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液 20.5部
合成例5で得られた非感光性透明樹脂溶液 18.5部
シクロヘキサノン 51.0部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、青色着色組成物を得た。
顔料分散体 12.5部
合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液 40.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3.6部
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.1部
シクロヘキサノン 42.8部
実施例1の顔料分散体の製造方法で、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液に代えて、合成例5で得られた非感光性透明樹脂溶液を使用し、感光性赤色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液に代えて合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
[比較例2]
実施例1の感光性赤色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液に代えて、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
実施例1の感光性赤色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液29.2部に代えてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5.84部を使用し、シクロヘキサノンの量を41.0部から64.36部に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性赤色着色組成物を得た。
[比較例4]
実施例7の感光性緑色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液に代えて、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性緑色着色組成物を得た。
[比較例5]
実施例8の感光性青色着色組成物の製造方法で、合成例2で得られたウレタンウレア樹脂溶液に代えて、合成例4で得られた感光性透明樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感光性青色着色組成物を得た。
(耐溶剤性評価)
感光性着色組成物を100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、厚さ2.0μmの塗膜を形成した。次に、70℃で20分間のプリベークを行った後、超高圧水銀ランプを用いて、ストライプ状パターンを露光するようなマスクを介して飽和露光量+100mJ/cm2で紫外線露光を行った。露光後、アルカリ現像液にて90秒間現像して、基板上にストライプ形状の各色フィルタセグメントを形成した。現像した基板は、230℃で60分間加熱処理した。基板の一部をN−メチルピロリドン(NMP)に30分間浸漬後、浸漬前後の色度を顕微分光光度計(商品名OSP−SP100:オリンパス光学株式会社)でC光源を用いて測定し、色度変化ΔEを算出した。また、浸漬前後の膜厚を表面形状測定装置(商品名DEKTAK8:アルバック株式会社)で測定し、膜厚膨潤量を下記式で算出した。
[膜厚膨潤量]=[浸漬後の膜厚] − [浸漬前の膜厚]
さらに、光学顕微鏡によりパターン表面の状態(耐クラック性)を観察し、パターン表面の状態は変化が認められなかったものを○、僅かだがクラック等が認められたものを△、ひどいクラック等が認められたものを×として評価した。
感光性着色組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度をE型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数20rpmという条件で測定した。この初期粘度から経時粘度への増粘率を下記の式で算出した。
[粘度率]=|([初期粘度]−[経時粘度])/[初期粘度]×100|
一方、実施例1〜8に示すようにウレタンウレア樹脂を含有するカラーフィルタ用感光性着色組成物では、塗膜の耐クラック性、分散安定性を低下させることなくNMP耐性を向上させることができた。
Claims (8)
- 一般式(1)におけるR3が、側鎖に少なくとも一つのアニオン性官能基を有し、主鎖にウレタン結合を有する2価の有機残基であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用感光性着色組成物。
- 一般式(1)におけるR3が、側鎖に少なくとも一つのエチレン性不飽和二重結合を有し、主鎖にウレタン結合を有する2価の有機残基であることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタ用感光性着色組成物。
- 化合物(M)が、一級アミノ基を一つ有する化合物(a)を、アクリロイル基を三つ以上有する化合物(x)にマイケル付加させてなる化合物であることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ用感光性着色組成物。
- ポリオールが、少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリオール(E)およびポリオール(E)以外のポリオ−ルであることを特徴とする請求項4または5記載のカラーフィルタ用感光性着色組成物。
- ウレタンウレア樹脂の含有量が、感光性着色組成物の着色剤を除く不揮発分重量を基準として10〜80重量%であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載のカラーフィルタ用感光性着色組成物。
- 請求項1ないし7いずれか記載のカラーフィルタ用感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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