JP4565099B2 - 変換方法ならびにそれを利用した変換装置および照明制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変換技術に関し、特に出力対象に対応するように色の測光量を変換する変換方法ならびにそれを利用した変換装置および照明制御装置に関する。
様々な照明環境における色の見え方を試験するために、任意の色の照明光を発生させるシステムが開発されている。このようなシステムでの照明光は、赤、緑、青の3種の蛍光灯からの光(以下、それぞれを「成分色光」という)を混合させることによって実現される。システムの動作を説明すれば、各成分光の強度は、計算機によって制御されている。また、計算機からの指示はD/A変換され、その制御電圧が調光装置に入力される。その結果、成分色光の発光強度が調節される。さらに、計算機には、モニタが接続されており、モニタには、フルカラーの色度図が表示されている。ユーザがモニタに表示された色度図上の任意の点を指定すると、当該点を表示している色と同等の色の照明が点灯される(例えば、非特許文献1参照。)。
高浜,「知覚色提示技術の目指すもの」,電子技術総合研究所大阪ライフエレクトロニクスセンター研究講演会、1996年11月,p.1−4
本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。背景技術のごとく、成分色光の発光量が調節され、かつ調節された成分色光が混合されることによって、任意の色の照明が実現される。そのような混合照明において、混合した結果得られる色の範囲を広くしたい要求と、白色領域において明るい照明を得たいという要求がある。しかしながら、これらふたつの要求は一般的に対立関係をなしている。すなわち、色の範囲を広くするためには、一般的に、成分色光として高純度の色光を使用すべきである。このような高純度の色光は照度が低いので、白色領域における高い照度の実現が困難になる。一方、白色領域における高い照度の発光を実現するためには、純度の低い成分色光の使用が適している。
このような課題を解決するために、3色の成分色光の他に白色光を追加して、4色光とすることが考えられる。その結果、色の範囲が広く、かつ明るい白色領域の照明が得られる。しかしながら、3色の成分色光から4色の成分色光への変換は、簡易なものでない。なぜなら、条件の数は色度座標のふたつと照度のひとつの合計「3つ」であるが、調節すべき変数は4成分色光の個別照度であり、その数は「4つ」である。すなわち、設定すべき変数の数が条件の数より多くなっている。このような状況下において、解を求めるひとつの方法として線形計画法が挙げられるが、線形計画法による計算は一般的に簡易なものでない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、条件の数よりも設定すべき変数の数が多い場合であっても、条件を満足するような解を簡易に導出する変換技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の変換装置は、表現すべき混合色として、3原色の測光量の値を取得する取得部と、取得部において取得した3原色の測光量の値から、出力対象における3原色の測光量の値と別の色の測光量の値への変換を実行する測光量変換部と、測光量変換部において変換した3原色の測光量の値と別の色の測光量の値を出力対象に出力する出力部とを備える。測光量変換部は、取得部において取得した3原色の測光量の値に応じて、出力対象における3原色の測光量の値と別の色の測光量の値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を定めており、当該拘束条件をもとに、出力対象における3原色の測光量の値と別の色の測光量の値のうち、ひとつの測光量の値を所定の値に固定する手段と、所定の値に固定した測光量以外の3つの測光量の値へ、取得部において取得した3原色の測光量の値を変換させる手段とを含む。
「測光量」とは、所定の方向に対する「光の強さ」を示す「光度」や、「面の明るさ」を表す「照度」や、光源の「輝き」の程度を示す「輝度」を含む概念である。
この態様によると、3原色の測光量の値から、4つの測光量の値への変換を行なう場合であっても、拘束条件によって4つの測光量の値のうちの3つを変換の対象にするので、条件の数と変数の数を等しくでき、3原色の測光量の値から4つの測光量の値への変換を簡易に実行できる。
取得部において取得した3原色の測光量の値は、赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値に対応し、測光量変換部での出力対象における3原色の測光量の値は、赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値に対応し、出力対象における別の色の測光量の値は、白色の測光量の値に対応してもよい。この場合、赤色、緑色、青色に、白色を加えることによって、色の範囲を狭くせずに、混合色を明るくできる。
測光量変換部では、赤色の測光量、緑色の測光量、青色の測光量をそれぞれ軸とする直交座標系において、出力対象における赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値、白色の測光量の値によって表現可能な混合色の範囲が立体として示されている場合に、当該立体を複数に分割した部分空間のそれぞれに対して、拘束条件を定めていてもよい。この場合、複数の部分空間のそれぞれに対して拘束条件を定めるので、複数の部分空間のうちのいずれかに含まれるかを判断するだけで拘束条件を決定でき、処理を簡易にできる。
測光量変換部は、部分空間として、出力対象における赤色の測光量の最高値、緑色の測光量の最高値、青色の測光量の最高値を頂点に含む直方体に対応した第1空間、直方体を構成する面のうち、赤色の測光量が最高値となる面に含まれた4点と、立体を構成する面のうち、白色の測光量のうちの赤色成分の測光量と赤色の測光量との和が最高値となる面に含まれた4点とを頂点とする6面体に対応した第2空間、第2空間の規定を緑色に対して行なった第3空間、第2空間の規定を青色に対して行なった第4空間とを規定し、拘束条件として、第1空間に対して白色の測光量の値を所定の値に固定し、第2空間に対して赤色の測光量の値を所定の値に固定し、第3空間に対して緑色の測光量の値を所定の値に固定し、第4空間に対して青色の測光量の値を所定の値に固定することを規定してもよい。この場合、直交座標系における各色の測光量の値の対称性を考慮しつつ、いずれかの測光量の値を所定の値に固定するように、複数の部分空間を規定するので、部分空間を特定することによって変数の数を減らすことができる。
取得部は、赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値に対応すべき少なくともふたつの色度の値を受けつけ、ふたつの色度をそれぞれ軸とする色度座標系に、立体に含まれた複数の頂点をそれぞれ投影させた場合において、複数の頂点の接続によって形成される複数の領域のうち、取得部において受けつけたふたつの色度の値が含まれる領域を特定する特定部と、特定部における複数の領域のそれぞれに対して、ふたつの色度の値によって表現可能な測光量の最大値を導出するための変換式を記憶する記憶部と、記憶部に記憶された変換式の中から、特定部において特定された領域に対応した変換式を選択し、選択した変換式をもとに、測光量の最大値を導出する導出部とをさらに備えてもよい。この場合、取得したふたつの色度の値が含まれる領域に応じた変換式を使用し、かつ変換式によって変数の数が少なくなるので、表現可能な測光量の最大値を簡易に導出できる。
記憶部に記憶された変換式は、複数の領域のそれぞれにおいて、出力対象における赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値、白色の測光量の値のうち、ふたつを所定の値に固定するように規定されていてもよい。この場合、4つの測光量の値のうちのふたつを所定の値に固定するので、変数の数を低減でき、測光量の値を容易に導出できる。
測光量変換部において変換した3原色の測光量の値と別の色の測光量の値を受けつける出力対象では、測光量変換部において変換した3原色の測光量の値と別の色の測光量の値に応じて、照度が変化し、かつ色度が略一定の値を維持してもよい。
本発明のさらに別の態様は、照明制御装置である。この装置は、表現すべき混合色として、ふたつの色度の値とひとつの照度の値とを受けつけ、受けつけたふたつの色度の値とひとつの照度の値から、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値への変換を実行する第1変換部と、第1変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値から出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値への変換を実行する第2変換部と、第2変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値によって、出力対象を点灯させる制御部とを備える。第2変換部は、第1変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値に応じて、出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を予め定めており、当該拘束条件をもとに、出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値のうち、ひとつの照度の値を所定の値に固定する手段と、所定の値に固定した照度以外の3つの照度の値へ、第1変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値を変換させる手段とを含む。制御部によって点灯される出力対象では、第2変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値に応じて、照度が変化し、かつ色度が略一定の値を維持する。
この態様によると、3原色の照度の値から、4つの照度の値への変換を行なう場合であっても、拘束条件によって4つの照度の値のうちの3つを変換の対象にするので、条件の数と変数の数を等しくでき、3原色の照度の値から4つの照度の値への変換を簡易に実行できる。
本発明のさらに別の態様は、変換方法である。この方法は、表現すべき混合色として、3原色の測光量の値を取得し、取得した3原色の測光量の値から、出力対象における3原色の測光量の値と別の色の測光量の値への変換を実行する変換方法であって、取得した3原色の測光量の値に応じて、出力対象における3原色の測光量の値と別の色の測光量の値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を予め定めており、当該拘束条件をもとに、出力対象における3原色の測光量の値と別の色の測光量の値のうち、ひとつの測光量の値を所定の値に固定するステップと、所定の値に固定した測光量以外の3つの測光量の値へ、取得した3原色の測光量の値を変換させるステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、条件の数よりも設定すべき変数の数が多い場合であっても、条件を満足するような解を簡易に導出できる。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、蛍光灯が設置された部屋(以下、「照明室」という)において、蛍光灯の照度を調節する照明制御システムに関する。照明室に設置された蛍光灯は、赤色(以下、「赤色蛍光灯」という)、緑色(以下、「緑色蛍光灯」という)、青色(以下、「青色蛍光灯」という)、白色(以下、「白色蛍光灯」という)の成分色光に対応しており、本実施例に係る照明制御システムでは、各蛍光灯の照度をそれぞれ制御する。その結果、これらの成分色光を混合させた混合色の光が点灯される。照明制御システムは、ユーザから、表現すべき混合色として、ふたつの色度の値とひとつの照度の値を受けつける。ふたつの色度の値とひとつの照度の値より、受けつけた条件の数は「3」つであり、制御すべき蛍光灯の種類は「4」つである。これは、「3」つの条件式によって、「4」つの解を導出することに相当する。本実施例に係る照明制御システムは、このような解を導出する際の演算量を低減させるために、以下の処理を実行する。
直交座標系のそれぞれの軸に、赤色、緑色、青色を対応づけた場合、赤色蛍光灯、緑色蛍光灯、青色蛍光灯、白色蛍光灯によって表現可能な混合色の範囲は、当該直交座標系において、所定の立体によって示される。このような立体の形状と、赤色蛍光灯、緑色蛍光灯、青色蛍光灯、白色蛍光灯のそれぞれの最大照度との関係を考慮すれば、赤色蛍光灯の照度、緑色蛍光灯の照度、青色蛍光灯の照度、白色蛍光灯の照度のうちのいずれかが所定の値に固定される(以下、このような条件を「拘束条件」という)。本実施例に係る照明制御システムは、立体を4つの部分空間に分割する。なお、4つの部分空間のそれぞれにおいて、赤色蛍光灯の照度、緑色蛍光灯の照度、青色蛍光灯の照度、白色蛍光灯の照度のうちのいずれかが所定の値に固定されている。照明制御システムでは、受けつけたふたつの色度の値とひとつの照度の値から、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値への変換を実行し、変換された赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値が属すべき部分空間を特定する。さらに、特定された部分空間における拘束条件を使用することによって、解を「3」つに限定してから、赤色蛍光灯の照度の値、緑色蛍光灯の照度の値、青色蛍光灯の照度の値、白色蛍光灯の照度の値を導出する。
図1は、本発明の実施例に係る照明制御システム100の構成を示す。照明制御システム100は、照明室10、赤色蛍光灯12と総称される第1赤色蛍光灯12a、第2赤色蛍光灯12b、緑色蛍光灯14と総称される第1緑色蛍光灯14a、青色蛍光灯16と総称される第1青色蛍光灯16a、白色蛍光灯44と総称される第1白色蛍光灯44a、第N白色蛍光灯44n、赤色調光部18、緑色調光部20、青色調光部22、白色調光部40、赤色用D/A24、緑色用D/A26、青色用D/A28、白色用D/A42、計算部30、モニタ32、操作部34を含む。また、計算部30は、照度変換部36、取得部38を含む。
モニタ32は、照明制御システム100において表現すべき混合色について、表現可能な混合色を色度図によって示す。図2(a)−(b)は、モニタ32に表示されている画面を示す。図2(a)は、マウスによって色度等を選択する場合に対応する。図2(a)のごとく、色度図と照度バーが表示されている。ユーザは、マウスを使用しながら、色度図のポイントを移動することによって色度を指定し、照度バーのポイントを移動することによって照度を指定する。図2(b)は、キーボードによって色度等を選択する場合に対応する。図2(b)のごとく、2つの色度と1つの照度を指定可能な入力窓が表示される。ユーザは、キーボードを使用しながら、数値を入力する。ここで、マウスやキーボードは、図1の操作部34に相当する。
図1に戻る。取得部38は、操作部34から、ふたつの色度の値とひとつの照度の値とを受けつける。取得部38は、受けつけたふたつの色度の値とひとつの照度の値から、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値への変換を実行する。以下、3原色によって示される赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値を変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値という。なお、取得部38における変換については、後述する。
照度変換部36は、取得部38において変換した3原色の照度の値、すなわち変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値から、後述の赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16における3原色の照度の値と別の色、ここでは白色の照度の値への変換を実行する。以下、赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16における3原色の照度の値を変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値といい、白色の照度の値を変換後白色照度値という。なお、前述のごとく、この変換は、「3」つの値から「4」つの値への変換であるので、多くの解が存在する。しかしながら、照度変換部36は、簡易な処理によって変換を実行するために、以下のような処理を実行する。
照度変換部36では、変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値に応じて、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を予め定めている。照度変換部36は、このような拘束条件を使用しながら、前述の変換を実行する。そのため、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値のうち変換対象となる値の数は、「3」つとなり、多くの解が存在するという問題を回避できる。最終的に、計算部30は、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値をデジタル信号として出力する。
赤色用D/A24は、デジタル信号としての変換後赤色照度値を入力し、変換後赤色照度値をアナログ信号に変換する。その結果、赤色用D/A24は、変換後赤色照度値に対応した電位を出力する。赤色調光部18は、変換後赤色照度値に対応した電位によって、赤色蛍光灯12を点灯させる。すなわち、赤色調光部18は、電位に応じて赤色蛍光灯12の照度を調節する。例えば、電位が高ければ、赤色蛍光灯12を明るく点灯させる。また、緑色用D/A26、緑色調光部20は、緑色蛍光灯14に対して、赤色用D/A24、赤色調光部18と同様の動作を行ない、青色用D/A28、青色調光部22は、青色蛍光灯16に対して、赤色用D/A24、赤色調光部18と同様の動作を行ない、白色用D/A42、白色調光部40は、白色蛍光灯44に対して、赤色用D/A24、赤色調光部18と同様の動作を行なう。
ここで、出力対象は、赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16、白色蛍光灯44であるので、赤色調光部18、緑色調光部20、青色調光部22、白色調光部40は、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値を出力対象に出力するといえる。また、赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16、白色蛍光灯44は、光源に相当する。なお、赤色蛍光灯12は、赤色に対応した周波数の光を主として透過させるフィルムを通常の蛍光灯に貼り付けたものでもよい。ここでは、赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16、白色蛍光灯44の色度恒常を想定している。それは、赤色用D/A24等からの電位の変化によって、照度のみが変化し、色度はほぼ一定の値を維持するという前提である。また、ほぼ一定の値には、誤差程度の変化が含まれる。さらに、この前提によって、成分色光の混合が、後述する照度空間での線形演算によって適切に記述される。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた変換機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
取得部38と照度変換部36における処理を以下に説明する。まずは、その前提として、3つの成分色光によって構成される混合色と、4つの成分色光によって構成される混合色に対する照度空間を説明する。照度空間は、3次元によって規定される。図3は、3次元の照度空間を示す。図示のごとく、照度変換部36は、赤色の照度、緑色の照度、青色の照度をそれぞれ軸とする直交座標系を予め定義している。以下、赤色の照度の軸を「赤色照度座標」といい、緑色の照度の軸を「緑色照度座標」といい、青色の照度の軸を「青色照度座標」という。また、赤色照度座標、緑色照度座標、青色照度座標をそれぞれEr, Eg, Ebと示す。
赤色蛍光灯12から赤色の成分色光を単独で照射することによって得られる照度の最大値は、erと示される。同様に、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16のそれぞれに対して、照度の最大値は、eg, eb と示される。また、赤色の成分色光に対する色度座標をxr, yrとし、緑色の成分色光に対する色度座標をxg, yとし、青色の成分色光に対する色度座標をxb, ybとする。以上のように定義すれば、図3の点Aはerに、点Bはegに、点Cはebに対応する。その結果、3つの成分色光の合成、すなわち赤色の成分色光、緑色の成分色光、青色の成分色光の合成によって得られる混合色の範囲は、図3において、O, A, D, B, C, F, N, Eを頂点とする直方体内の領域によって表される。このような直方体は、赤色の照度の最大値、緑色の照度の最大値、青色の照度の最大値を頂点に含んでいる。さらに、赤、緑、青の単位照度ベクトルをR、G、Bとすれば、合成色ベクトルFは次のように示される。
Figure 0004565099
なお、0 ≦ kr ≦ er , 0 ≦ kg ≦ eg , 0 ≦ kb ≦ ebとする。
以上の説明を4つの成分色光によって構成される混合色に拡張する。白色蛍光灯44から白色の成分色光を単独で照射することによって得られる照度の最大値はewと示される。また、白色の成分色光に対する色度座標はxw, ywと示され、白の単位照度ベクトルはWと示される。このように定義すると、白色の成分色光の最大照度ベクトルewWは、次のように示される。
Figure 0004565099
なお、ewrは、ewのEr成分を示し、ewgは、Eg成分を示し、ewbは、Eb成分を示す。ewr, ewg, ewbはすべて正であり、次のように示される。
Figure 0004565099
ここで、TはCIE XYZ系から色光のRGB系に三刺激値を変換するための行列であり、次のように示される。
Figure 0004565099
なお、以下の関係を使用する。
Figure 0004565099
図4は、4成分色光による照度空間を示す。この立体は、図3に示した直方体空間に、白色の成分色光の最大照度ベクトルを加えた領域によって示される。また、この立体は、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値によって表現可能な混合色の範囲を示す。
以上説明した照度空間を使用しながら、図1の取得部38において取得されたふたつの色度の値とひとつの照度の値から、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値に変換する処理を説明する。以下の処理は、取得部38と照度変換部36の処理に対応する。なお、取得部38において取得されたふたつの色度の値とひとつの照度の値は、色度座標x,yと照度Eによって示される。また、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値は、er, eg, eb, ewによって示される。取得部38は、ふたつの色度の値とひとつの照度の値から、変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値への変換を実行する。変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値もEr, Eg, Ebとすれば、(x, y, E)から(Er, Eg, Eb)への変換が次のように実行される。以下、赤色照度座標と変換前赤色照度値とを共にErと示すが、これらを区別せずに使用するものとする。Eg, Ebについても同様である。
Figure 0004565099
ここで、zは、次のように示される。
Figure 0004565099
照度変換部36は、変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値から、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値への変換を実行する。すなわち、(Er, Eg, Eb)から(er, eg, eb, ew)への変換が実行される。図4に示した4成分色光による照度空間、すなわち立体は、部分空間に分割される。図5は、照度空間に設けられる部分空間の設定を示す。図5は、部分空間欄110、部分空間の方程式欄112を含む。図5の部分空間欄110に示すように第1空間から第4空間までの4つの部分空間が設けられる。ここで、各部分空間を図4に対応づけると、第1空間は、直方体OBEC-ADNFに対応し、第2空間は、平行6面体ADNF-GJMLに対応し、第3空間は、平行6面体BDNE-HJMKに対応し、第4空間は、平行6面体CFNE-ILMKに対応する。
第1空間は、前述の直方体に対応し、第2空間は、直方体を構成する面のうち、赤色の照度が最大値erとなる面に含まれた4点と、立体を構成する面のうち、赤色の照度ベクトルErが最大値となる面に含まれた4点とを頂点とする6面体に対応する。後者は、白色の照度のうちの赤色成分の照度と赤色の照度との和が最高値になる面ともいえる。また、第3空間は、第2空間の規定を緑色に対して行ない、第4空間は、第2空間の規定を青色に対して行なっている。
照度変換部36は、図5の部分空間の方程式欄112に示された不等式によって、照度ベクトル(Er, Eg, Eb)の端点、すなわち変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値が部分空間のいずれに含まれるかを判定する。また、変換後白色照度値ewベクトルの各色成分が,frew,fgew,fbewであれば、以下の関係が成立する。
Figure 0004565099
その結果、以下ように示される。
Figure 0004565099
式9において未知数はer, er, er, ewの4つであり、方程式の数は3つである。それゆえ、式9を満足するer, er, er, ewの組は無数に存在する。そのため、本実施例では、解を一義的に定めるために次の要請を定める。それは、4つの成分色光のうち、できるかぎり赤、緑、青の成分色光を優先して使用するものである。さらに、それら3つの成分色光による照度が、所望の照度に対して不十分なときに、第4の成分色光である白色の成分色光を追加する。例えば、端点が第1空間に含まれる場合、白色の成分光を必要とせず、赤、緑、青の成分色光の合成によって、混合色を実現できる。すなわち、補正後赤色照度値、補正後緑色照度値、補正後青色照度値が有効になる。その結果、ew = 0 と規定できる。
次に、端点が第2空間に含まれる場合を説明する。図6は、第1空間と第2空間の位置関係を示す。図中の点Pは、表現すべき混合色の端点であり、これは第2空間の内部に存在している。点Qは、面ADNF上の点である。また、面ADNFは、第1空間のうちのひとつの面である。点Qを面ADNFの中の適当な位置に定めれば、点Qから白色の成分色光に対応したベクトルを発することによって、ベクトルの端点は点Pに達する。こうして、表現すべき混合色は、点Qに対応した混合色、すなわち赤色の成分色光、緑色の成分色光、青色の成分色光と、白色の成分色光との合成によって示される。このとき、合成すべき混合色における赤色の成分色光の照度値は、点Qにおける赤色の成分色光の照度値に一致する。その結果、er = erと規定できる。
さらに、端点が第3空間に含まれる場合は、以上と同様に、eg = egと規定でき、端点が第4空間に含まれる場合は、eb = eb と規定できる。上記の結果をまとめると、各部分空間に対する拘束条件は、次のように示される。
Figure 0004565099
すなわち、照度変換部36は、部分空間のそれぞれに対して、拘束条件を定めている。その拘束条件は、第1空間に対して白色の照度の値を所定の値に固定し、第2空間に対して赤色の照度の値を所定の値に固定し、第3空間に対して緑色の照度の値を所定の値に固定し、第4空間に対して青色の照度の値を所定の値に固定することを規定する。以上のような処理によって、未知数が3つになり、未知数の数と方程式の数とが同一になる。
赤色用D/A24、緑色用D/A26、青色用D/A28、白色用D/A42は、照度変換部36において計算された変換後赤色照度値er、変換後緑色照度値eg、変換後赤色照度値eb、変換後白色照度値ewを制御電位に変換する。そのために、制御電位に対する赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16、白色蛍光灯44の照度を計測し、それらの関係が予め導出されている必要がある。関係を導出するために、次の計測がなされる。すなわち、赤色用D/A24だけが制御電位を印加し、赤色蛍光灯12のみを点灯させ、そのときの、照度が計測される。
この計測を通して、制御電位対照度の関係が把握できる。その関係を er = hr(Vr) で表す。緑色用D/A26、青色用D/A28、白色用D/A42についても同様の計測を行い、制御電位と照度の関係をそれぞれ eg = hg(Vg), eb = hb(Vb), ew = hw(Vw)として導出する。ここで、赤色用D/A24から出力される制御電位がVr、緑色用D/A26から出力される制御電位がVg、青色用D/A28から出力される制御電位がVb、白色用D/A42から出力される制御電位がVwと示される。その結果、これらの関係が定められると、制御電位は、計算された er, eg, eb. ew から次のように求められる。
Figure 0004565099
照度変換部36においては、これらの電位に対応するデジタル値を設定する。
図7は、計算部30における変換手順を示すフローチャートである。取得部38は、(x, y, E)を(Er, Eg, Eb)に変換する(S10)。(Er, Eg, Eb)が第1空間に存在すれば(S12のY)、照度変換部36は、ew = 0と設定する(S14)。また、(Er, Eg, Eb)が第1空間に存在せず(S12のN)、第2空間に存在すれば(S16のY)、照度変換部36は、er = erと設定する(S18)。これは、ew = (Er- er)/frに相当する。また、(Er, Eg, Eb)が第2空間に存在せず(S16のN)、第3空間に存在すれば(S20のY)、照度変換部36は、eg = egと設定する(S22)。これは、ew = (Eg- eg)/fgに相当する。また、(Er, Eg, Eb)が第3空間に存在せず(S20のN)、第4空間に存在すれば(S24のY)、照度変換部36は、eb = ebと設定する(S26)。これは、ew = (Eb- eb)/fbに相当する。照度変換部36は、以上の設定のもと、式9の関係を使用しながら、(Er, Eg, Eb)を(er, eg, eb, ew)に変換する(S30)。一方、(Er, Eg, Eb)が第4空間に存在しなければ(S24のN)、照度変換部36は、変換不可と判定する(S28)。
これまで、ふたつの色度の値とひとつの照度の値から、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値を導出するための処理を説明した。以下では、ふたつの色度の値を受けつけた場合において、その色度に対する最大の照度の値(以下、「可能最大照度値」という)を導出するための処理を説明する。そのため、計算部30には、図示しない特定部と記憶部と導出部が含まれるものとする。特定部は、公知の技術と同様に、ふたつの色度をそれぞれ軸とする色度座標系を予め定義する。
図8は、照度空間に含まれる頂点の色度図における位置関係を示す。これは、図4の4成分色光による照度空間、すなわち前述の立体の頂点を色度座標系に投影させた図形に相当する。特定部は、図8における頂点を接続することによって形成される領域を複数規定している。ここで、領域をp1, p2, ... , p9と示す。また、p1は、AGLFであり、p2は、ADJGであり、p3は、BHJDであり、p4は、BEKHであり、p5は、CIKEであり、p6は、CFLIであり、p7は、GJMLであり、p8は、HKMJであり、p9は、ILMKである。本実施例では、受けつけたふたつの色度の値が、領域p1からp9のいずれにあるかによって、異なった変換式によって可能最大照度値を導出する。その前提として、各頂点の色度を予め定める。
図9は、頂点における成分色光の照度を示す。図9は、頂点欄114、er欄116、eg欄118、eb欄120、ew欄122を含む。これらを使用しながら、各頂点の色度座標は、次のように示される。
Figure 0004565099
特定部では、各頂点の色度座標を使用しながら、領域p1からp9のうち、受けつけたふたつの色度の値が含まれる領域を特定する。特定の処理を説明するために、図10を使用する。図10は、領域に含まれるべき座標の判定方法の概念を示す。すべての領域は、四辺形であるので、ひとつの領域に着目し、その頂点をP1、P2、P3、P4と示す。ここで、頂点の列は時計と逆回りとし、それらの座標を (x1, y1), (x2, y2), (x3, y3), (x4, y4)とする。受けつけたふたつの色度の値を点Pと示し、その座標を (x, y)とする。座標 (x, y) が次の4つの不等式を同時に満足するとき、点Pは四辺形P1P2P3P4の内部に位置するといえる。
Figure 0004565099
以上の判定を各領域について行えば、特定部では、受けつけたふたつの色度の値が含まれる領域を判定できる。
記憶部は、特定部での複数の領域のそれぞれに対して、ふたつの色度の値によって表現可能な色度の値であって、かつ変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値を合計した照度の値を導出するための変換式を記憶する。変換式の詳細は後述するが、変換式は、複数の領域のそれぞれにおいて、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値のうち、ふたつを所定の値に固定するように規定されている。図11は、領域における成分色光の照度を示す。図11は、領域欄124、照度欄126を含む。前述のごとく、er,eg,eb,ewが未知数である。図11の照度欄126より各領域における未知数はふたつである。一方、x,yについて式12に示すふたつの関係式がある。それゆえ、ふたつの未知数は解くことができる。その結果、受けつけたふたつの色度の値に対応したer,eg,eb,ewの組み合わせが得られる。
変換式は、次のように示される。
Figure 0004565099
ここで、aij, bi (i = 3, 4; j = 1,...,4)はπ面によって異なる値である。図12は、最大照度を導出する際の変換式に含まれる成分を示す。図12は、π面欄128、第1設定値欄130、第2設定値欄132を含む。
導出部は、記憶部に記憶された変換式の中から、特定部において特定された領域に対応した変換式を選択し、選択した変換式をもとに、照度の値を導出する導出部は、第1設定値欄130と第2設定値欄132から、特定部において特定した領域に対応した値を抽出する。さらに、導出部は、抽出した値を式14に代入し、式14から変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値を導出する。最終的に、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値の和が、受けつけたふたつの色度の値に対する可能最大照度値となる。すなわち、可能最大照度値は、次のように示される。
Figure 0004565099
図13は、計算部30における最大照度の導出手順を示すフローチャートである。取得部38は、ふたつの色度の値として、(x, y)を受けつける(S40)。特定部は、領域p1からp9のうち、(x, y)が含まれる領域piを特定する(S42)。導出部は、特定した領域piに対応した変換式を使用しながら、可能最大照度値を導出する(S44)。
以上の構成による照明制御システム100の動作を説明する。ユーザは、操作部34を使用して、照度の値を入力する。モニタ32は、入力された照度の値に対応した色度図を表示する。ユーザは、操作部34を使用しながら、色度の値と照度の値を指定する。取得部38は、ふたつの色度の値として、指定された色度の値を取得する。取得部38は、ふたつの色度の値とひとつの照度の値を変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値に変換する。変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値が、立体における第2空間に含まれたときに、計算部30は、変換後赤色照度値を「er」に設定する。さらに、計算部30は、変換前赤色照度値、変換前緑色照度値、変換前青色照度値を変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値に変換する。赤色用D/A24から白色調光部40は、変換後赤色照度値、変換後緑色照度値、変換後青色照度値、変換後白色照度値をそれぞれアナログ信号に変換する。赤色調光部18、緑色調光部20、青色調光部22、白色調光部40は、印加されたアナログ信号をもとに、赤色蛍光灯12、緑色蛍光灯14、青色蛍光灯16、白色蛍光灯44をそれぞれ点灯させる。
本発明の実施例によれば、3原色の照度の値から、4つの照度の値への変換を行なう場合であっても、拘束条件によって4つの照度の値を3つの値に限定するので、3原色の照度の値から3つの値への変換を簡易に実行できる。3原色の照度の値から、4つの照度の値への変換を行なう場合であっても、拘束条件によって4つの照度の値のうちの3つを変換の対象にするので、条件の数と変数の数を等しくでき、3原色の照度の値から4つの照度の値への変換を簡易に実行できる。また、拘束条件を使用することによって、3原色の照度の値から4つの照度の値へ、線形計画法よりも容易に変換できる。また、変換を容易にできるので、処理を簡易にできる。また、赤色、緑色、青色に、白色を加えることによって、色の範囲を狭くせずに、混合色の照度を明るくできる。また、モニタに表示された色度図上の座標を指示しながら、表現すべき混合色を指定できるので、指定を容易にできる。また、計算部がパーソナルコンピュータによって構成される場合、パーソナルコンピュータに取り付けられるD/A変換器が偶数の出力端子を有していれば、4つの成分色光に対応した電圧を出力端子から出力するような構成にすることによって、A/D変換器における出力端子を有効に利用できる。
また、複数の部分空間に対して拘束条件を定めるので、複数の部分空間のうちのいずれかに含まれるかを判断するだけで拘束条件を決定でき、処理を簡易にできる。また、直交座標系における各色の照度の値の対称性を考慮しつつ、いずれかの照度の値を所定の値に固定するように、複数の部分空間を規定するので、部分空間を特定することによって変数の数を減らすことができる。また、直交座標系における各色の照度の値の対称性を考慮しながら、複数の部分空間を規定するので、制御すべき4つの照度の値のうちのひとつを定数にできる。また、取得したふたつの色度の値が含まれる領域に応じた変換式を使用するので、取得したふたつの色度の値が含まれる領域の特定によって、表現可能な照度の値を簡易に導出できる。また、表現可能な照度の値を導出できるので、それ以上の照度の値を指定されたときに、ユーザに対して、点灯不可能である旨を通知できる。また、4つの照度の値のうちのふたつを所定の値に固定するので、変数の数を低減でき、表現可能な照度の値を容易に導出できる。また、照明光制御をリアルタイムに実行できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、取得部38は、3原色として、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値を取得し、照度変換部36は、これらから、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値への変換を実行している。すなわち、別の色を白色としている。しかしながらこれに限らず、取得部38は、3原色としてピンク色、薄緑色、薄青色を取得してもよい。さらに、このような場合において、別の色は、白色の代わりに、3原色の混合で実現可能な色であってもよい。本変形例によれば、ピンク色、薄緑色、薄青色によって混合色を表現する場合であっても、本発明を適用可能である。つまり、拘束条件が成り立つときに、3色を4色に変換する場合であればよい。
本発明の実施例において、計算部30は、測光量として照度を処理の対象にしている。しかしながらこれに限らず例えば、測光量が輝度であってもよい。その場合は、赤色蛍光灯12等の代わりに、ディスプレイ等に混合色が表示される。本変形例によれば、さまざまな表示手段に本発明を適用できる。つまり、混合色に含まれた成分色光を制御する場合であればよい。
本発明の実施例に係る照明制御システムの構成を示す図である。 図2(a)−(b)は、図1のモニタに表示されている画面を示す図である。 本発明の実施例に係る3次元の照度空間を示す図である。 本発明の実施例に係る4成分色光による照度空間を示す図である。 図4の照度空間に設けられる部分空間の設定を示す図である。 図5の部分空間の性質を示す図である。 図1の計算部における変換手順を示すフローチャートである。 図4の照度空間に含まれる頂点の色度図における位置関係を示す図である。 図8の頂点における成分色光の照度を示す図である。 図8の領域に含まれるべき座標の判定方法の概念を示す図である。 図8の領域における成分色光の照度を示す図である。 本発明の実施例に係る最大照度を導出する際の変換式に含まれる成分を示す図である。 図1の計算部における最大照度の導出手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 照明室、 12 赤色蛍光灯、 14 緑色蛍光灯、 16 青色蛍光灯、 18 赤色調光部、 20 緑色調光部、 22 青色調光部、 24 赤色用D/A、 26 緑色用D/A、 28 青色用D/A、 30 計算部、 32 モニタ、 34 操作部、 36 照度変換部、 38 取得部、 40 白色調光部、 42 白色用D/A、 44 白色蛍光灯、 100 照明制御システム。

Claims (7)

  1. 表現すべき混合色として、赤色、緑色、及び青色から成る3原色の測光量の値を取得する取得部と、
    前記取得部において取得した3原色の測光量の値から、出力対象における3原色の測光量の値と色の測光量の値への変換を実行する測光量変換部と、
    前記測光量変換部において変換した3原色の測光量の値と色の測光量の値を前記出力対象に出力する出力部とを備え、
    前記測光量変換部は、赤色の測光量、緑色の測光量、青色の測光量をそれぞれ軸とする直交座標系において、出力対象における赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値、白色の測光量の値によって表現可能な混合色の範囲が立体として示されている場合に、当該立体を複数に分割した部分空間のそれぞれに対して、前記取得部において取得した3原色の測光量の値に応じて、出力対象における3原色の測光量の値と色の測光量の値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を定めており、当該拘束条件をもとに、出力対象における3原色の測光量の値と色の測光量の値のうち、ひとつの測光量の値を所定の値に固定する手段と、所定の値に固定した測光量以外の3つの測光量の値へ、前記取得部において取得した3原色の測光量の値を変換させる手段とを含むことを特徴とする変換装置。
  2. 請求項に記載の変換装置において、
    前記測光量変換部は、部分空間として、出力対象における赤色の測光量の最高値、緑色の測光量の最高値、青色の測光量の最高値を頂点に含む直方体に対応した第1空間、前記直方体を構成する面のうち、赤色の測光量が最高値となる面に含まれた4点と、前記立体を構成する面のうち、白色の測光量のうちの赤色成分の測光量と赤色の測光量との和が最高値となる面に含まれた4点とを頂点とする6面体に対応した第2空間、前記第2空間の規定を緑色に対して行なった第3空間、前記第2空間の規定を青色に対して行なった第4空間とを規定し、拘束条件として、前記第1空間に対して白色の測光量の値を所定の値に固定し、前記第2空間に対して赤色の測光量の値を所定の値に固定し、前記第3空間に対して緑色の測光量の値を所定の値に固定し、前記第4空間に対して青色の測光量の値を所定の値に固定することを規定することを特徴とする変換装置。
  3. 請求項またはに記載の変換装置において、
    前記取得部は、赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値に対応すべき少なくともふたつの色度の値を受けつけ、
    ふたつの色度をそれぞれ軸とする色度座標系に、前記立体に含まれた複数の頂点をそれぞれ投影させた場合において、複数の頂点の接続によって形成される複数の領域のうち、前記取得部において受けつけたふたつの色度の値が含まれる領域を特定する特定部と、
    前記特定部における複数の領域のそれぞれに対して、ふたつの色度の値によって表現可能な測光量の最大値を導出するための変換式を記憶する記憶部と、
    記憶部に記憶された変換式の中から、前記特定部において特定された領域に対応した変換式を選択し、選択した変換式をもとに、測光量の最大値を導出する導出部とをさらに備えることを特徴とする変換装置。
  4. 前記記憶部に記憶された変換式は、複数の領域のそれぞれにおいて、出力対象における赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値、白色の測光量の値のうち、ふたつを所定の値に固定するように規定されていることを特徴とする請求項に記載の変換装置。
  5. 前記測光量変換部において変換した3原色の測光量の値と別の色の測光量の値を受けつける出力対象では、前記測光量変換部において変換した3原色の測光量の値と別の色の測光量の値に応じて、照度が変化し、かつ色度が略一定の値を維持することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の変換装置。
  6. 表現すべき混合色として、ふたつの色度の値とひとつの照度の値とを受けつけ、受けつけたふたつの色度の値とひとつの照度の値から、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値への変換を実行する第1変換部と、
    前記第1変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値から出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値への変換を実行する第2変換部と、
    前記第2変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値によって、前記出力対象を点灯させる制御部とを備え、
    前記第2変換部は、赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値をそれぞれ軸とする直交座標系において、出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値によって表現可能な混合色の範囲が立体として示されている場合に、当該立体を複数に分割した部分空間のそれぞれに対して、前記第1変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値に応じて、出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を予め定めており、当該拘束条件をもとに、出力対象における赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値のうち、ひとつの照度の値を所定の値に固定する手段と、所定の値に固定した照度以外の3つの照度の値へ、前記第1変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値を変換させる手段とを含み、
    前記制御部によって点灯される出力対象では、前記第2変換部において変換した赤色の照度の値、緑色の照度の値、青色の照度の値、白色の照度の値に応じて、照度が変化し、かつ色度が略一定の値を維持することを特徴とする照明制御装置。
  7. 表現すべき混合色として、赤色、緑色、及び青色から成る3原色の測光量の値を取得し、取得した3原色の測光量の値から、出力対象における3原色の測光量の値と色の測光量の値への変換を実行する変換方法であって、
    赤色の測光量、緑色の測光量、青色の測光量をそれぞれ軸とする直交座標系において、出力対象における赤色の測光量の値、緑色の測光量の値、青色の測光量の値、白色の測光量の値によって表現可能な混合色の範囲が立体として示されている場合に、当該立体を複数に分割した部分空間のそれぞれに対して、取得した3原色の測光量の値に応じて、出力対象における3原色の測光量の値と色の測光量の値のいずれかが所定の値に固定される拘束条件を予め定めており、当該拘束条件をもとに、出力対象における3原色の測光量の値と色の測光量の値のうち、ひとつの測光量の値を所定の値に固定するステップと、
    所定の値に固定した測光量以外の3つの測光量の値へ、取得した3原色の測光量の値を変換させるステップと、
    を備えることを特徴とする変換方法。
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