JP4564835B2 - 回転工具 - Google Patents

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    • B25B21/00Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose

Description

本発明は、モータの回転力を工具ビットに伝達し、あるいは当該回転力の伝達を遮断する噛み合いクラッチを有する回転工具に関する。
従来、噛み合いクラッチを有する回転工具として、例えば特開2000−246657号公報(特許文献1)には、ネジの締付け作業に用いられる電動スクリュドライバが開示されている。特許文献1に開示された電動スクリュドライバにおいては、モータによって駆動される駆動側クラッチ体に対し、スピンドルと一体に回転する被動側クラッチ体を対向状に配置し、ねじ締め作業時において、ドライバビットを加工材に押し付けて当該スピンドルとともに被動側クラッチ体を駆動側クラッチ体側へ移動(後退)させて両クラッチ体のクラッチ歯を互いに噛み合い係合させ、これによってスピンドル先端部に保持されたドライバビットを回転駆動する構成である。
特許文献1の電動スクリュドライバは、スピンドルが高速回転(例えば、6000rpm)する形式であり、このため、駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体との噛み合い係合に際し、当該被動側クラッチ体を駆動側クラッチ体に同期回転させるための同期機構を備えている。この同期機構は、駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体との間に付勢バネとしての圧縮コイルバネが弾発状に介在されるとともに、当該圧縮コイルバネの端部が駆動側クラッチ体および従動側クラッチ体に対してそれぞれ座金を介して摺動自在に係合された構成とされる。そしてねじ締め作業を行っていない状態では、被動側クラッチ体がゴム製のストップリングに押し付けられて回転規制状態に保持されるが、ねじ締め作業を行うべく加工材にドライバビットを押し付けたとき、すなわちスピンドルとともに被動側クラッチ体が駆動側クラッチ体に向って移動されたときには、被動側クラッチ体がストップリングから離間することで回転規制が解除される。その結果、当該被動側クラッチ体が付勢バネを介して駆動側クラッチ体の回転に対し追従して同期回転し、これにより駆動側クラッチ体のクラッチ歯と被動側クラッチ体のクラッチ歯との噛み合い係合を円滑に行うことができる。
ところで、上記のような同期機構を有する噛み合いクラッチにおいては、圧縮コイルバネと両クラッチ体との間に関する摺動部位の摩耗を低減するべく、当該摺動部位に潤滑油としてのグリースを塗布するが、特許文献1のように、圧縮コイルバネをクラッチ体の内周側に配置する構成の場合、噛み合いクラッチの高速回転に伴う遠心力でグリースが外周側へと移動し、摺動部位の潤滑不足を来す可能性がある。そこで、潤滑不足を補うべく座金に滑りのよい表面処理を施すことが考えられるが、当該表面処理層が剥離した場合、摩耗が進行してしまう。このようなことから、従来の噛み合いクラッチでは、摺動部位の潤滑に関し、なお改良の余地がある。
特開2000−246657号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、回転工具の噛み合いクラッチにおける摺動部位の摩耗を低減する上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、モータと、工具ビットと、駆動側クラッチ体と、被動側クラッチ体と、付勢バネと、規制部材と、を有する回転工具が構成される。駆動側クラッチ体は、モータによって回転駆動される。被動側クラッチ体は、駆動側クラッチ体に対向状に配置され、当該駆動側クラッチ体に近接して当該駆動側クラッチ体と噛み合い係合することで工具ビットに回転力を伝達する動力伝達位置と、駆動側クラッチ体から離間して当該駆動側クラッチとの噛み合い係合を解除することで工具ビットに対する回転力の伝達を遮断する動力遮断位置との間で移動可能とされる。付勢バネは、駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体との間に弾発状に介在され、当該被動側クラッチ体を動力遮断位置へ移動するべく付勢力を作用する。規制部材は、動力遮断位置へ移動された被動側クラッチ体と係合することで当該被動側クラッチ体の回転を規制する。そして被動側クラッチ体は、駆動側クラッチ体の回転駆動時において、動力遮断位置に置かれた状態では、付勢バネの付勢力によって規制部材に係合されることで回転を規制され、動力遮断位置から動力伝達位置へ移動されたときには、規制部材から離間して回転規制を解除され、これにより付勢バネを介して駆動側クラッチ体に追従して回転した後、駆動側クラッチ体に噛み合い係合される構成とされる。本発明における「回転工具」としては、典型的には、工具ビットが周方向に回転動作することでネジの締付け作業を行う電動スクリュドライバがこれに該当するが、これに限らず、噛み合いクラッチを有する回転工具であれば、広く適用することが可能である。
上記のように構成された回転工具によれば、被動側クラッチ体が動力遮断位置から動力伝達位置へと移動されるとき、付勢バネを介して被動側クラッチ体の回転速度を駆動側クラッチ体の回転速度に同期させ、あるいは近づけることが可能となり、その結果、被動側クラッチ体と駆動側クラッチ体との噛み合い係合動作を円滑に行うことができる。すなわち、本発明における「付勢バネ」は、被動側クラッチ体の回転速度を駆動側クラッチ体の回転速度に同期させ、あるいは近づける手段として備えられる。
本発明においては、付勢バネは、駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体間の外周側に配置されるとともに、付勢バネの外周領域における当該付勢バネの周方向および軸方向の少なくとも一部が囲いによって囲まれている。更に付勢バネは、その回転動作によって囲いの内壁面に付着した潤滑油を駆動側クラッチ体との摺動部位または被動側クラッチ体との摺動部位のいずれか一方へ供給する構成としている。本発明における「付勢バネ」としては、典型的には圧縮コイルバネが好適に用いられる。また「少なくとも一部が囲いによって囲まれる」とは、周方向および軸方向の全体が完全に囲まれる態様、周方向の一部が囲まれる態様、軸方向の一部が囲まれる態様、周方向の一部と軸方向の一部がそれぞれ囲まれる態様のいずれをも包含する。また「付勢バネの回転動作によって潤滑油を供給する」とは、いわゆるポンプ作用を利用して潤滑油を摺動部位へと移送する態様がこれに該当し、その場合の移動方向については、駆動側クラッチ体の回転方向と付勢バネの巻き方向との関係によって定められる。例えば、駆動側クラッチ体の回転方向に対し付勢バネの巻き方向を逆方向に設定すれば、潤滑油を被動側クラッチ体との摺動部位へ移送することが可能とされる。したがって、付勢バネの外周領域における少なくとも一部を囲いによって囲むに際しては、囲む範囲につき、および付勢バネの外周面と囲いの内壁面との間隙につき、囲いによる潤滑油の飛散防止効果、および付勢バネによる潤滑油の供給効果が好適となるように設定される。
本発明によれば、駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体間の外周側に付勢バネを配置するとともに、当該付勢バネの外周領域における少なくとも一部を囲いによって囲む構成としている。このため、駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体との噛み合い係合部位に塗布された潤滑油(グリース)が、駆動側クラッチ体の回転駆動に伴い外周側へと飛散されて囲いの内壁面に付着した場合、当該内壁面に付着した潤滑油を付勢バネの回転動作を利用して当該付勢バネに関する駆動側クラッチ体との摺動部位あるいは被動側クラッチ体との摺動部位へ積極的に供給し、これにより、当該摺動部位の潤滑効果を高めて摩耗の低減を図ることができる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の回転工具における付勢バネは、一端が駆動側クラッチ体または被動側クラッチ体のいずれか一方に固定され、他端がいずれか他方に複数の座金を介して周方向に摺動自在に係合されている。かかる構成によれば、付勢バネに関する摺動部位が駆動側クラッチ体と被動側クラッチ体とのいずれか一方に特定されることで、その特定された摺動部位のみに潤滑油を積極的に供給することが可能となり、当該摺動部をより効率的に潤滑することができる。また本発明では、付勢バネと駆動側クラッチ体あるいは被動側クラッチ体との摺動部位に複数の座金を介在する構成のため、座金相互間、座金と付勢バネとの間、座金とクラッチ体との間等、摺動面が複数に分散化する結果、単位摺動面当りの摺動速度を低減して摩耗を低減できる。
本発明によれば、回転工具の噛み合いクラッチにおける摺動部位の摩耗を低減する上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施の形態につき、図1〜図3を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、回転工具の一例として電動スクリュドライバを用いて説明する。図1には電動スクリュドライバ101の全体構成が示されている。本実施の形態に係る電動スクリュドライバ101は、概括的に見て、本体部103、当該本体部103の先端領域(図示右側)にスピンドル117を介して着脱自在に取付けられたドライバビット119、本体部103におけるドライバビット119の反対側に連接されたハンドグリップ109を主体として構成される。ドライバビット119は、本発明における「工具ビット」に対応する。なお本実施の形態では、説明の便宜上、ドライバビット119側を前側とし、ハンドグリップ109側を後側とする。
本体部103は、駆動モータ111を収容するモータハウジング105と、駆動モータ111の回転出力をスピンドル117に伝達し、あるいは回転出力の伝達を遮断する噛み合いクラッチ131を収容するクラッチハウジング107を主体にして構成される。駆動モータ111は、ハンドグリップ109に設けたトリガ121を引き操作することで通電駆動され、トリガ121の引き操作を解除することで停止する。この駆動モータ111は、本発明における「モータ」に対応する。
噛み合いクラッチ131の詳細な構成が図2に示される。噛み合いクラッチ131は、駆動モータ111によって回転駆動される駆動側クラッチ部材133と、スピンドル117に設けられたスピンドル側クラッチ部材135とを主体にして構成され、駆動側クラッチ体133とスピンドル側クラッチ体135は、互いに対向して同軸上に配置されるとともに、対向面側に互いに噛み合い係合可能なクラッチ歯133a,135aを有する。駆動側クラッチ部材133は、本発明における「駆動側クラッチ体」に対応し、スピンドル側クラッチ部材135は、本発明における「被動側クラッチ体」に対応する。
噛み合いクラッチ131は、概略的には、被加工材(図示省略)にネジSを締付けるべくスピンドル117に保持されたドライバビット119がネジSを介して被加工材に押し付けられたときには、スピンドル側クラッチ部材135のクラッチ歯135aが駆動側クラッチ部材133のクラッチ歯133aに噛み合い係合し、ドライバビット119が押し付けられていないときには、弾性部材としての圧縮コイルバネ161の付勢力によって上記の噛み合い係合が解除される構成である。すなわち、スピンドル側クラッチ部材135は、スピンドル117とともに駆動側クラッチ部材133に接近(後退)して噛み合い係合する位置と、駆動側クラッチ部材133から離間(前進)して噛み合い係合が解除される位置との間で移動する構成である。上記の噛み合い係合位置は、本発明における「動力伝達位置」に対応し、噛み合い係合が解除される位置は、本発明における「動力遮断位置」に対応する。また圧縮コイルバネ161は、本発明における「付勢バネ」に対応する。なお以下の説明では、駆動側クラッチ部材133のクラッチ歯133aを駆動側クラッチ歯133aといい、スピンドル側クラッチ部材135のクラッチ歯135aを被動側クラッチ歯135aという。
以下、噛み合いクラッチ131の各部の詳細な構成につき説明する。スピンドル117は、軸受141を介してクラッチハウジング107に回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されている。なおスピンドル117の前方への移動は、当該スピンドル117に設けたフランジ部117aが軸受141の軸方向一端面に当接することで規制されている。スピンドル側クラッチ部材135は、スピンドル117の後端部に形成された筒部143に嵌合され、複数の鋼球(スチールボール)145を介して当該スピンドル117と一体に回転するよう取り付けられている。
駆動側クラッチ部材133は、支持軸147に遊嵌状に嵌合されるとともに、当該支持軸147に圧入固定された駆動ギア134に対して複数の鋼球(スチールボール)149を介して当該駆動ギア134と一体に回転するよう取付けられている。駆動ギア134は、駆動モータ111の出力軸113に設けたピニオンギア115と常時に噛み合い係合している。支持軸147は、一端がスピンドル117の筒部143の筒孔内に挿入されるとともに当該スピンドル117に軸受151を介して回転可能にかつ軸方向に相対移動可能に支持され、他端がファンハウジング106に支持リング155を介して回転可能に支持されている。なおファンハウジング106は、モータハウジング105とクラッチハウジング107との間に介在された状態で複数の締結ボルト108によって接合されている。駆動側クラッチ部材133の後面側には、スラスト軸受153が配置され、ネジSの締付作業時において、駆動側クラッチ部材133に入力されるスラスト荷重を受ける。
駆動側クラッチ部材133とスピンドル側クラッチ部材135は、互いに対向状に配置され、その対向面間における外周領域、すなわち、駆動側クラッチ歯133aおよび被動側クラッチ歯135aよりも外周側に圧縮コイルバネ161が圧縮状態で弾発状に介在されている。スピンドル側クラッチ部材135は、常時には圧縮コイルバネ161によって駆動側クラッチ部材133から離間する前方向へと付勢されており、駆動側クラッチ歯133aに対する被動側クラッチ歯135aの噛み合い係合が解除されるとともに、クラッチハウジング107側に取付けられたゴム製のストップリング127に押し付けられて回転が規制される。ストップリング127は、本発明における「規制部材」に対応する。なおストップリング127は、クラッチハウジング107との接触面につき、凹凸形状によって互いに係合する構成とされており、これにより当該クラッチハウジング107に対して回り止めされている。
駆動側クラッチ部材133の外周面には、圧縮コイルバネ161の一端を受けるフランジ状のバネ受部133bが形成され、これに対応してスピンドル側クラッチ部材135の外周面にも、圧縮コイルバネ161の他端を受けるフランジ状のバネ受部135bが形成されている。圧縮コイルバネ161は、一端が駆動側クラッチ部材133のバネ受部133bに対して固定状に取付けられ、他端がスピンドル側クラッチ部材135のバネ受部135bに対して複数(2枚)の座金163を介して相対回転可能に取付けられている。すなわち、圧縮コイルバネ161は、スピンドル側クラッチ部材135側にのみ座金163を介しての摺動部位を有する構成とされる。また圧縮コイルバネ161の巻き方向は、本実施の形態では、左巻き、つまり噛み合いクラッチ131の回転方向と逆向きに設定されている。
クラッチハウジング107には、圧縮コイルバネ161の周り(外周領域)を囲うべくスピンドル側クラッチ部材135の外周面と駆動側クラッチ部材133の外周面との間に亘って当該圧縮コイルバネ161と平行に延在する円筒状の囲い165が形成されている。囲い165は、スピンドル側クラッチ部材135の外周面を覆うように形成された囲い部165aと、当該囲い部165aから後方へと延長して駆動側クラッチ部材133を覆う延出部165bとによって構成されている。囲い165は、その内壁面が圧縮コイルバネ161の外周面に対して干渉を回避し得る間隙を保有するように設定されている。クラッチハウジング107内には、噛み合いクラッチ131の噛み合い係合部位あるいは駆動ギア134とピニオンギア115との噛み合い係合部位、更には相対回転部材相互間の摺動部位等を潤滑するべく潤滑油(グリース)が封入されている。
スピンドル117の先端側(前端側)には、ドライバビット119が着脱自在に装着される。またクラッチハウジング107の先端部には、アジャスタスリーブ123が軸方向の位置調整可能に装着され、このアジャスタスリーブ123の先端にストッパスリーブ125が着脱自在に装着されている。アジャスタスリーブ123の軸方向の位置を調整することによってストッパスリーブ125先端からのドライバビット119の突出量を調整し、これによってネジSのねじ込み深さを調整することができる。
次に、上記のように構成された電動スクリュドライバ101の作用を説明する。図1および図2はねじ締め作業を行っていない状態を示している。この状態では、スピンドル側クラッチ部材135が圧縮コイルバネ161の付勢力によって駆動側クラッチ部材133から離間されてストップリング127に押し付けられている。このため、被動側クラッチ歯135aが駆動側クラッチ歯133aに噛み合っておらず、噛み合いクラッチ131は、遮断された状態にある。この状態において、トリガ121を引き操作して駆動モータ111を通電駆動すると、駆動側クラッチ133およびこれに固定された圧縮コイルバネ161が回転されるが、スピンドル側クラッチ部材135は、ストップリング127との係合面(当接面)の摩擦力が、圧縮コイルバネ161との摺動部位における摩擦力よりも大きく、ストップリング127による回転規制状態が維持される。したがって、圧縮コイルバネ161とスピンドル側クラッチ部材135とは座金163を介して相対回転し、スピンドル117の停止状態が維持される。
かかる状態において、ねじ締め作業を行うべく電動スクリュドライバ101を前方(被加工材側)へ移動させてドライバビット119に装着したネジSを被加工材に押し付けると、本体部103は移動するが、ドライバビット119およびスピンドル117は移動しない。したがって、ドライバビット119およびスピンドル117は、圧縮コイルバネ161を圧縮しつつ本体部103に対して相対的に後退動作(図示左側へ移動)し、それに伴いスピンドル側クラッチ部材135が駆動側クラッチ部材133に向って後退移動してストップリング127から離間する。このため、ストップリング127による回転規制を解除されたスピンドル側クラッチ部材135は、圧縮コイルバネ161の回転に追従して回転し、駆動側クラッチ部材133の回転と同期する。その後、被動側クラッチ歯135aが駆動側クラッチ歯133aに噛み合い係合する。このため、当該噛み合い係合が円滑に行われる。上記のように、圧縮コイルバネ161は、駆動側クラッチ部材133とスピンドル側クラッチ部材135との噛み合い係合に際し、両クラッチ部材133,135の回転数を同期させるべく機能するものであり、いわゆる同期手段を構成するものであり、スピンドル117が高速回転(例えば、6000rpm)する形式の電動スクリュドライバ101の噛み合いクラッチ131に特に有効とされる。
駆動側クラッチ部材133および圧縮コイルバネ161の回転動作、あるいは駆動側クラッチ部材133との噛み合い係合に基づくスピンドル側クラッチ部材135の回転動作によって潤滑油が径方向へと飛散し、図3に示すように、囲い165の内壁面に付着する。内壁面に付着された潤滑油Oは、圧縮コイルバネ161の回転動作に基づくポンプ作用によって前方の座金163側へと積極的に移送される。これにより、当該座金163に関する相対滑りを伴う摺動部位としての、2枚の座金163相互間、座金163と圧縮コイルバネ161との間、あるいは座金163とスピンドル側クラッチ部材135との間を潤滑することができる。この場合、囲い165の内壁面と圧縮コイルバネ161の外周面間の間隙については、囲い165の内壁面に付着した潤滑油を圧縮コイルバネ161が囲い165の内壁面に干渉することなく移送し得るように設定される。
上述したように、本実施の形態においては、圧縮コイルバネ161を噛み合いクラッチ131の外周領域に配置するとともに、当該圧縮コイルバネ161の周り(外周側)全体を円筒状の囲い165によって取り囲み、そして噛み合いクラッチ131の回転により飛散して囲い165の内壁面に付着した潤滑油Oを、当該圧縮コイルバネ161の回転動作を利用して積極的に座金163側へ移送して当該座金163を潤滑する構成としている。圧縮コイルバネ161を噛み合いクラッチ131の内周側に配置する構成の従来であれば、潤滑油が噛み合いクラッチ131の回転による遠心力で外側へと飛散し、その結果、摺動部位が潤滑油不足になるおそれがあるも、本実施の形態によれば、このような潤滑油不足問題を解消して座金163を効果的に潤滑することが可能となり、当該座金163の摩耗を低減できる。
また本実施の形態では、圧縮コイルバネ161の一端を駆動側クラッチ部材133に固定する構成である。すなわち、圧縮コイルバネ161に関する摺動部位をスピンドル側クラッチ部材133側のみとしている。このように、圧縮コイルバネ161の摺動部位をスピンドル側クラッチ部材135側に特定し、その特定された摺動部位に潤滑油Oを積極的に供給して潤滑する構成であり、合理的な潤滑方式が実現される。しかも摺動部位に2枚(複数)の座金163を介在する構成としている。このため、座金163相互間、座金163と圧縮コイルバネ161との間、座金163とスピンドル側クラッチ部材135との間等、摺動面が複数に分散化する結果、単位摺動面当りの摺動速度が低減され、摩耗の進行をより効果的に低減できる。
なお座金163は、高炭素クロム軸受鋼鋼材(JIS記号、SUJ)によって形成することが好ましい。高炭素クロム軸受鋼鋼材を使用したときは、摺動面につき、油膜がなくなったような場合においても焼付き難く、耐摩耗性の面で有効とされる。
なお本実施の形態において、圧縮コイルバネ161は、駆動側クラッチ部材133とスピンドル側クラッチ部材135との双方に対してそれぞれ相対回転する構成に変更してもよい。また圧縮コイルバネ161による潤滑油の積極的な供給は、スピンドル側クラッチ部材135に変えて駆動側クラッチ体133側に変更してもよい。また駆動ギア134と駆動側クラッチ部材133は、一体成形、あるいは固定状に接合された構成に変更してもよい。また同様にスピンドル117とスピンドル側クラッチ部材135は、一体成形、あるいは固定状に接合された構成に変更してもよい。また囲い165によって圧縮コイルバネ161の外周領域を囲むに際して、当該外周領域の一部を囲む構成に変更してもよい。
また本実施の形態は、回転工具の一例としてネジSの締付作業に用いられる電動スクリュドライバ101で説明したが、これに限られるものではなく、噛み合いクラッチ131を介して駆動モータ111の回転力を工具ビットに伝達する構成の回転工具であれば、広く適用可能である。
上記発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能とされる。
(態様1)
「請求項2に記載の回転工具であって、
前記付勢バネは、一端が駆動側クラッチ体に固定され、他端が被動側クラッチ体に複数の座金を介して周方向に摺動自在に係合されていることを特徴とする回転工具。」
態様1に記載の発明によれば、付勢バネが駆動側クラッチ体側に固定された構成とすることにより、付勢バネの回転機会が多くなり、その分、被動側クラッチ体との摺動部位に対する潤滑油の供給量を増大できる。
本実施の形態に係る電動スクリュドライバの全体構成を示す一部切断側面図である。 図1のA部拡大図であり、ドライバビットの駆動機構部を示す。 噛み合いクラッチにおける潤滑油流れを説明する図である。
符号の説明
101 電動スクリュドライバ(回転工具)
103 本体部
105 モータハウジング
106 ファンハウジング
107 クラッチハウジング
108 締結ボルト
109 ハンドグリップ
111 駆動モータ(モータ)
113 出力軸
115 ピニオンギア
117 スピンドル
117a フランジ部
119 ドライバビット(工具ビット)
121 トリガ
123 アジャスタスリーブ
125 ストッパスリーブ
127 ストップリング
131 噛み合いクラッチ
133 駆動側クラッチ部材(駆動側クラッチ体)
133a 駆動側クラッチ歯
133b バネ受部
134 駆動ギア
135 スピンドル側クラッチ部材(被動側クラッチ体)
135a 被動側クラッチ歯
135b バネ受部
141 軸受
143 筒部
145 鋼球
147 支持軸
149 鋼球
151 軸受
153 スラスト軸受
155 支持リング
161 圧縮コイルバネ(付勢バネ)
163 座金
165 囲い
165a 囲い部
165b 延出部

Claims (2)

  1. モータと、
    工具ビットと、
    前記モータによって回転駆動される駆動側クラッチ体と、
    前記駆動側クラッチ体に対向状に配置され、当該駆動側クラッチ体に近接して当該駆動側クラッチ体と噛み合い係合することで前記工具ビットに回転力を伝達する動力伝達位置と、前記駆動側クラッチ体から離間して当該駆動側クラッチ体との噛み合い係合を解除することで前記工具ビットに対する回転力の伝達を遮断する動力遮断位置との間で移動可能とされた被動側クラッチ体と、
    前記駆動側クラッチ体と前記被動側クラッチ体との間に弾発状に介在され、当該被動側クラッチ体を前記動力遮断位置へと移動するべく付勢力を作用する付勢バネと、
    前記動力遮断位置へ移動された被動側クラッチ体と係合して当該被動側クラッチ体の回転を規制する規制部材と、を有し、
    前記被動側クラッチ体は、前記駆動側クラッチ体の回転駆動時において、前記動力遮断位置に置かれた状態では、前記付勢バネの付勢力によって前記規制部材に係合されることで回転を規制され、前記動力遮断位置から前記動力伝達位置へ移動されたときには、前記規制部材から離間して当該規制部材による回転規制を解除され、これにより前記付勢バネを介して駆動側クラッチ体の回転に追従して回転した後、前記駆動側クラッチ体に噛み合い係合される構成とした回転工具であって、
    前記付勢バネは、前記駆動側クラッチ体と前記被動側クラッチ体間の外周側に配置されるとともに、前記付勢バネの外周領域における当該付勢バネの周方向および軸方向の少なくとも一部が囲いによって囲まれており、更に前記付勢バネは、その回転動作によって前記囲いの内壁面に付着した潤滑油を前記駆動側クラッチ体または被動側クラッチ体との摺動部位へ供給する構成としたことを特徴とする回転工具。
  2. 請求項1に記載の回転工具であって、
    前記付勢バネは、一端が前記駆動側クラッチ体または被動側クラッチ体のいずれか一方に固定され、他端がいずれか他方に複数の座金を介して周方向に摺動自在に係合されていることを特徴とする回転工具。
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