JP4564479B2 - 金型の表面処理装置及び該表面処理装置を用いる金型の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に凹部を有する金型の表面処理装置及び該表面処理装置を用いる金型の製造方法に関する。
例えば、自動車を構成するエンジン部品やその他の部品には、鋳造により製造された鋳造製品が多数使用されている。
この種の鋳造製品を成形する金型に関し、本出願人は、特許文献1において、金型の表面(キャビティ面)に窒化処理及びショットピーニング処理を施すことにより、前記キャビティ面に所望の圧縮残留応力及び表面粗さを形成(付与)することを提案している。これにより、金型の耐久性を向上させ、該金型の交換頻度が可及的に減少させることが可能となる。
特開2004−148362号公報
ところで、上記のような鋳造製品、例えば、アルミダイキャスト製品では、鋳造の際のアルミ流動時にピンホールや製品表面の油じわ、湯境が生じ易いことが指摘されている。
このような不具合の対策としては、例えば、放電皮膜処理により金型表面に凹部を形成する処理が挙げられる。これは、金型の表面に凹部を形成しておくと、金型に溶湯が注湯され、キャビティ内をアルミが流動する際、前記凹部によってピンホールや製品表面の油じわ、湯境等の発生が抑制されるという知見に基づいている。
なお、前記凹部の他の形成方法としては、微細な鋼玉(スチールメディア)を高速で金型表面に衝突させるショットブラスト処理や、特殊な小径孔が形成されたフィルムで金型表面を覆い、前記小径孔に対応する部分の金型表面を溶液で溶かすシボ処理等も挙げることができる。
しかしながら、上記放電皮膜処理による方法では、形成できる凹部の大きさが限定され、比較的大きな凹部を形成することが困難である。また、上記ショットブラスト処理やシボ処理では、凹部の形成が不要な部分、例えば、金型表面の溝部を構成する縦壁等を覆うマスキング工程が必要となり、工程数が増加するという問題がある。さらに、これらの各処理に係る設備は、相当に大掛かりなものが多く、結局、金型の製造コストが増大する原因となる。
本発明は上記課題を考慮してなされたものであり、金型に対して所望の大きさからなる凹部を容易に且つ低コストに形成可能であり、しかも、作業性や生産性を向上させることができる金型の表面処理装置及び該表面処理装置を用いる金型の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る金型の表面処理装置は、人手で把持及び操作して移動させることにより、金型の表面に斑点模様の凹部を形成する金型の表面処理装置であって、振動軸を軸線方向に前後して振動させる振動機構と、先端に曲面を有し、前記振動軸に取り付けられたツールとを備え、前記振動機構により、前記ツールの先端を金型の表面に当接させて該金型に凹部を連続的に形成することを特徴とする。
このような構成によれば、人手で把持及び操作して移動させることにより、金型の表面に斑点模様の凹部を形成する金型の表面処理装置において、振動機構によりツールの先端を金型の表面に当接させて該金型に凹部を連続的に形成するため、前記表面処理装置を小型軽量に構成可能であり、作業者が人手によって把持及び操作して所望の箇所へと移動させることができ、ショットブラスト処理等のように、凹部の形成が不要な部分、例えば、金型に形成された溝部の縦壁等にマスキング処理等を施すことが不要となり、金型に対して所望の形状からなる凹部を、容易にしかも低コストに形成することができ、金型への凹部形成のための作業性や生産性を大幅に向上させることが可能となる。
この場合、前記振動機構が、圧縮気体により前記振動軸を振動駆動するエアモータを有すると、極めて簡便な機構で振動を発生させることができる。
また、前記振動機構が、前記振動軸の軸線方向に変位可能に収納された磁歪部材と、前記磁歪部材に対して磁界を印加する電磁コイルとを有する磁歪駆動部を備え、前記電磁コイルに変動電流が供給されることによる前記磁歪部材の変位により前記振動軸を振動駆動するように構成されると、振動発生時の騒音が大幅に低減されるため、作業者や周囲環境への負荷を低減することができる。
この場合、前記振動機構では、前記磁歪駆動部が複数段連結されると共に、さらに、各磁歪部材の間に前記軸線方向に案内された状態で介装され、一の磁歪駆動部の磁歪部材の変位を隣接する他の磁歪駆動部の磁歪部材に対して伝達する伝達部材を備え、前記伝達部材により、各磁歪部材はその変位を前記軸線方向に相互に伝達可能に連結されていると、一層大きなストロークでツールを振動駆動させることが可能となる。
また、本発明に係る金型の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型の表面処理装置を使用して金型を製造する金型の製造方法であって、前記表面処理装置の前記振動軸を振動させることにより前記ツールを軸線方向に振動させ、金型の所望の表面に前記ツールの先端を当接させて、該表面に凹部を形成することを特徴とする。
このような方法によれば、金型の所望の表面に対して所望の形状からなる凹部を、容易にしかも低コストに形成することができ、金型への凹部形成のための作業性や生産性を大幅に向上させることが可能となる。
この場合、前記金型の表面に凹部を形成した後、該凹部の粗さを測定し、次に凹部を形成する際に、前記振動機構によるツールの振幅を前記粗さの測定結果に応じた振幅に変化させるか、前記金型の表面に凹部を形成する際の形成力を計測し、該形成力を所望の範囲内に制御するようにすると、金型に対して所望の形状からなる凹部を一層高精度に形成することが可能となる。

本発明によれば、表面に凹部を有する金型を製造する場合に、金型に対して所望の形状からなる凹部を、容易にしかも低コストに形成することができる。このため、金型への凹部形成における作業性や生産性を大幅に向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る金型の製造方法について、その方法を実施する金型の表面処理装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る金型の製造方法により表面に凹部が形成される金型10を示す概略斜視図である。図2は、図1に示す金型10において、凹部が形成された表面周辺を拡大した平面図である。
本実施形態に係る金型の製造方法は、以下で説明する金型の表面処理装置11a、11b(単に、表面処理装置11a、11bともいう)により、前記金型10の表面(溶湯が流れる面、キャビティ面)の所望の位置に、所望の形状からなる凹部を形成(付与)するものである。前記金型10としては、自動車のエンジン部品であるシリンダブロックをアルミダイキャストにより成形するための金型(天キャビティ)を例示して説明するが、これ以外にも、例えば、トランスミッションケースを成形するための金型等、凹部の形成が有効な金型であれば本発明は適用可能である。また、金型10は、例えば、鋳鋼であるSKD61から形成される。
このような金型10では、例えば、図1中の斑点模様で示す各表面(キャビティ面)12に対して凹部14が形成(付与)される(図2参照)。また、金型10において、各表面12同士の間には、底面16a及び略鉛直な縦壁16bで構成された溝部16が形成されている。前記縦壁16bでは、上記ピンホール等の問題を生じる可能性が低いため凹部14を形成する必要はない。また、前記底面16aには必要に応じて凹部14を形成すればよい。
先ず、本発明の第1の実施形態に係る表面処理装置11aにつき、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本第1の実施形態に係る表面処理装置11aの構造を示す一部断面概略正面図である。図4は、図3に示す表面処理装置11aのツール18の先端側を拡大した一部省略正面図である。
表面処理装置11aは、作業者が手で掴んで操作できる小型軽量な装置であって、図3に示すように、金型10に凹部14を形成するためのツール18が本体20の先端側に取り付けられ、該本体20の後端側にはエア継手22が連結されている。前記本体20内には、ツール18を図3中の矢印の方向に振動駆動するための振動機構24と、該振動機構24の駆動を制御する制御部25とが収納されている。なお、制御部25は本体20内に収納せずに外付けとして、本体20をより小型軽量に構成してもよい。
前記振動機構24は、エア継手22からの供給流路26が連結されたエアモータ28と、該エアモータ28からの振動駆動力が伝達される振動軸30とを有する。該振動軸30の先端側にはチャック32が設けられ、前記ツール18が着脱自在に且つ同軸上に取り付けられる。前記振動軸30及びツール18は、リニアガイド34a〜34cにより軸線方向に案内されている。
従って、表面処理装置11aでは、図示しない圧縮気体供給源(例えば、エアボンベやエアポンプ)からの圧縮エアがエアホース36及び供給流路26を介してエアモータ28に供給され、該エアモータ28の運転スイッチ37がONにされると、制御部25の制御下に、前記振動軸30が軸線方向(前後方向)に振動駆動される。これにより、ツール18が本体20の先端側において振動駆動される。
この場合、前記エア継手22の一端部には、エアホース36からの圧縮エアのエアモータ28への供給をON−OFFすると共に、その供給量を調整可能に構成されたバルブ38が配設されている。また、エアモータ28で使用された圧縮エアの排気は、例えば、排気流路40を介して図示しない排気口により外部に排出される。
前記ツール18は、その後端側が前記チャック32に取付可能に構成され、その先端側は、先細りテーパ状であって先端が曲面18aにより形成されている(図4参照)。このようなツール18は、金型10に形成される所望の凹部14の形状に対応するものに適宜変更可能である。なお、前記ツール18としては、例えば、前記金型10と同材料により形成されるものとすればよい。
さらに、本体20内には、振動機構24と隣接してセンサ41が配設される。該センサ41は、例えば、加速度ピックアップで構成され、金型10の表面12に接触して跳ね上げられたツール18の跳ね上がり速度を検出するために用いられる。
次に、以上のように構成される表面処理装置11aにより、金型10の表面12に対して凹部14を形成(付与)する金型の製造方法につき、図5を参照して説明する。
図5に示すように、本第1の実施形態に係る金型の製造方法では、前記表面処理装置11aを作業者が手で把持、操作して、金型10の表面12に対し凹部14を形成する。
すなわち、先ず、表面処理装置11aにエアホース36及び所望の形状(サイズ)からなるツール18をセットした後、バルブ38を所定開度とし、運転スイッチ37をONにする。これにより、制御部25の制御下に、振動機構24においてエアモータ28により振動軸30が振動駆動され、ツール18が振動駆動される。そして、作業者が所望の表面12に対してツール18の先端の曲面18aを当接させながら、該表面12に凹部14を連続的に形成することにより、所望の凹部14が形成された金型10を得ることができる。
この場合、制御部25の制御下に、前記センサ41によって金型10の表面12によって跳ね上げられるツール18の跳ね上がり速度を測定しておくとよい。そうすると、金型10を構成する材料に応じた反発率から、ツール18が金型10に当接する速度を算出することができ、ツール18と、チャック32と、振動軸30と、エアモータ28等の振動部との慣性質量が分かれば、ツール18による金型10への形成力(付与力)を演算することが可能となる。これにより、所望の形成力(付与力)の範囲内でツール18を金型10へと当接させることができ、一層高精度に所望の形状からなる凹部14を形成することができる。
例えば、前記形成力(付与力)をF[N]とし、金型10の反発率をe(0≦e≦1)、ツール18の初速をv0[m/sec]、ツール18の跳ね上がり速度をv1[m/sec]、ツール18及びチャック32及び振動軸30及びエアモータ28等(これらに取り付けられた各種部品等を含む)の質量をm[kg]、時間をt[sec]とすると、形成力Fは、次式(1)〜(3)に示すように算出することができる。
v1/v0=−e (1)
F=v0/t・m(1−e) (2)
ところで、表面処理装置11aでは、図5に示すように、金型10に形成された凹部14の粗さを測定する粗さ測定器42を併用し、該粗さ測定器42を前記制御部25に接続したシステムとして構成することもできる。
この場合、制御部25の制御下に、金型10に形成された凹部14の粗さを前記粗さ測定器42により測定し、測定結果(測定値)に応じて振動機構24での振動条件、例えば、振幅や周波数等を変化させるとよい。そうすると、一層高精度に所望の形状からなる凹部14を形成することが可能となる。
なお、前記粗さ測定器42としては、図5に示す触針42aを備える触針式粗さ測定器以外にも、例えば、レーザ反射光を受光する機構からなるものや、電磁歪をセンシングするセンサ機構等を備えた非接触式の粗さ測定器等を用いることもできる。
以上のように、本第1の実施形態に係る表面処理装置11aを用いた金型の製造方法によれば、ツール18を凹部14の所望の形状に対応させて交換することができる。このため、金型10に対して所望の形状からなる凹部14を容易に形成することができる。このため、金型10の表面12での湯流れや湯廻りがよくなり、製品品質を向上させることができる。
また、表面処理装置11aは小型軽量であり、作業者が容易に操作して所望の個所へと移動させることができるため、例えば、金型10に形成された溝部16の縦壁16b等にマスキング処理等を施す必要がない。さらに、表面処理装置11aは容易に持ち運びができ、使用方法も簡単である。このため、例えば、量産鋳造の際、金型10をプラテンから解体することなく凹部14の形成を行うことができると共に、例えば、金型10の凹部14を再形成(再付与)するメンテナンス作業等も容易に行うことができる。すなわち、金型10に凹部14を形成する際の作業性や生産性を向上させることができる。
さらにまた、表面処理装置11aは、上記ショットブラスト処理等のように大掛かりな設備を必要とせず、しかも、前記圧縮エアは一般の工場等で容易に且つ安価に得ることができるため、低コストで凹部14を形成することができ、このため、金型10の製造コストを低減させることができる。
なお、表面処理装置11aでは、前記エアモータ28の代わりに図示しない電動モータを用いた電動式のものとして構成してもよいことは言うまでもない。電動モータの場合、エアモータのものに比して、ツール速度がコントロールし易く、形成力(付与力)を制御し易いという利点がある。
次に、本発明の第2の実施形態に係る表面処理装置11bにつき、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、本第2の実施形態に係る表面処理装置11bの構造を示す一部断面概略正面図である。図7は、図6に示す表面処理装置11bの要部を拡大した一部省略断面図である。なお、図6及び図7において、図1〜図5に示される参照符号と同一の参照符号は、同一又は同様な構成を示し、このため同一又は同様な機能及び効果を奏するものとして詳細な説明を省略する。
表面処理装置11bは、前記表面処理装置11aと比較して、振動機構24の代わりに、複数段(本実施形態では2段)の磁歪駆動部44a、44bが振動軸30の軸線方向に連結された振動機構46を有する点が相違する。
図6及び図7に示すように、前記磁歪駆動部44aは、合成樹脂等から形成される円筒形状のコイルボビン48と、該コイルボビン48の外周面上に巻回された電磁コイル50とからなる電磁コイル体52とを有する。前記コイルボビン48の内周側には、半径方向に余裕を有した状態で、円柱形状の磁歪部材54が挿通される。該磁歪部材54は、例えば、超磁歪材料として認められる大きな変位量を備える材料で構成されることが好ましいが、磁歪特性を有する材料であれば用いることができる。このような磁歪部材54の材料としては、例えば、ランタノイド元素と鉄族元素との2元系立方晶、擬2元系立方晶等が挙げられる。
前記磁歪駆動部44bは、前記磁歪駆動部44aと略同様に構成される。そして、これら磁歪駆動部44a、44bの間には、円盤状の磁性体からなるヨーク部材56と、該ヨーク部材56の中心に形成された軸孔56a内に配置された円柱状の伝達部材58が介装される。
前記伝達部材58は、黄銅や非磁性ステンレス鋼等の非磁性体により形成され、前記軸孔56aの内部を軸線方向に摺動自在に案内される。
前記ヨーク部材56は、外周側が本体20に固定されると共に、上下両面には同心円状の凹凸形状が形成される。前記凹凸形状により前記コイルボビン48が嵌合され位置決めされると共に、前記電磁コイル50の位置決めがなされる。
また、上段側の磁歪駆動部44aの上端側は閉塞板60により位置決めされ、固定されている。一方、下段側の磁歪駆動部44bの下端側には前記ヨーク部材56及び伝達部材58が備えられ、該伝達部材58の他端(下端)には、振動軸30が連結されている。
従って、表面処理装置11bでは、図示しない電源装置、例えば、交流電流を給電する電源装置からの交流電流(変動電流)が、電源ケーブル62から連結部64内の電源ケーブル66を介して電磁コイル50に供給され、運転スイッチ37がONにされると、制御部25の制御下に、該電磁コイル50から磁歪部材54に対して磁界が印加される。これにより、前記磁歪部材54がその軸線方向に伸縮する。そうすると、前記伸縮によって前記磁歪部材54の端部は移動し、伝達部材58を介して隣接する伝達部材58を移動させるため、各段の磁歪部材54の変位量が重畳され、積算されて振動軸30に伝達される。これにより、各磁歪駆動部44a、44bによって拡大された振幅(ストローク)で振動軸30が振動駆動され、ツール18が振動駆動されることになる。
このように構成される表面処理装置11bによる金型10への凹部14の形成方法については、図5に示す第1の実施形態に係る金型の製造方法と略同様であるため詳細な説明は省略する。
以上のように、本第2の実施形態に係る表面処理装置11bでは、磁歪駆動部44a等を収納した振動機構46を備えるため、上記表面処理装置11aに比べて低騒音であり、作業者や周囲環境への負荷を減少させることができる。
また、表面処理装置11bでは、前記電源装置から電磁コイル50に供給される交流電流の周波数を変更すれば、ツール18の振動の周波数を容易に変化させることができる。このため、一層容易に所望の形状からなる凹部14を所望の個所へと形成することができるようになり、作業性を向上させることができる。
さらに、表面処理装置11bでは、ツール18の形成力(付与力)を変更する場合には、前記表面処理装置11aの場合と同様にセンサ41での検出に基づき変更する方法以外にも、前記電源装置からの交流電流値から換算して形成力(付与力)を算出し、その算出値に基づいて変更することも可能である。
なお、上記では、表面処理装置11bの振動機構46として磁歪駆動部を2段連結した構成を例示して説明したが、これに限らず、ツール18の所望の振幅条件に応じて1段や3段で構成してもよい。
また、上記表面処理装置11a、11bにおいて、振動機構としては、前記振動機構24、46以外にも、ツール18を所望の振動条件で振動駆動可能なものであれば適用可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
本発明の実施形態に係る金型の製造方法により表面に凹部が形成される金型を示す概略斜視図である。 図1に示す金型において、凹部が形成された表面周辺を拡大した平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面処理装置の構造を示す一部断面概略正面図である。 図3に示す表面処理装置のツールの先端側を拡大した一部省略正面図である。 図3に示す表面処理装置により、金型の表面に凹部を形成する方法を説明するための一部断面正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る表面処理装置の構造を示す一部断面概略正面図である。 図6に示す表面処理装置の要部を拡大した一部省略断面図である。
符号の説明
10…金型 11a、11b…金型の表面処理装置
12…表面 14…凹部
16…溝部 18…ツール
20…本体 24…振動機構
25…制御部 28…エアモータ
30…振動軸 37…運転スイッチ
38…バルブ 41…センサ
42…粗さ測定器 44a、44b…磁歪駆動部
46…振動機構 50…電磁コイル
52…電磁コイル体 54…磁歪部材
56…ヨーク部材 58…伝達部材

Claims (5)

  1. 人手で把持及び操作して移動させることにより、金型の表面に斑点模様の凹部を形成する金型の表面処理装置であって、
    振動軸を軸線方向に前後して振動させる振動機構と、
    先端に曲面を有し、前記振動軸に取り付けられたツールと、
    を備え、
    前記振動機構により、前記ツールの先端を金型の表面に当接させて該金型に凹部を連続的に形成することを特徴とする金型の表面処理装置。
  2. 請求項1記載の金型の表面処理装置において、
    前記振動機構は、圧縮気体により前記振動軸を振動駆動するエアモータを有することを特徴とする金型の表面処理装置。
  3. 請求項1記載の金型の表面処理装置において、
    前記振動機構は、前記振動軸の軸線方向に変位可能に収納された磁歪部材と、前記磁歪部材に対して磁界を印加する電磁コイルとを有する磁歪駆動部を備え、
    前記電磁コイルに変動電流が供給されることによる前記磁歪部材の変位により前記振動軸を振動駆動することを特徴とする金型の表面処理装置。
  4. 請求項3記載の金型の表面処理装置において、
    前記振動機構では、前記磁歪駆動部が複数段連結されると共に、
    さらに、各磁歪部材の間に前記軸線方向に案内された状態で介装され、一の磁歪駆動部の磁歪部材の変位を隣接する他の磁歪駆動部の磁歪部材に対して伝達する伝達部材を備え、
    前記伝達部材により、各磁歪部材はその変位を前記軸線方向に相互に伝達可能に連結されていることを特徴とする金型の表面処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型の表面処理装置を使用して金型を製造する金型の製造方法であって、
    前記表面処理装置の前記振動軸を振動させることにより前記ツールを軸線方向に振動させ、金型の所望の表面に前記ツールの先端を当接させて、該表面に凹部を形成することを特徴とする金型の製造方法。
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