JP4564006B2 - 脊椎安定化インプラントおよび適用するための方法 - Google Patents

脊椎安定化インプラントおよび適用するための方法 Download PDF

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Description

(クロスリファレンス)
これは、「SPINAL STABILIZATION IMPLANT AND METHOD OF APPLICATION」に対する2003年7月7日出願の米国特許出願番号10/615,196の部分継続出願である。
(発明の分野)
本発明は、全般的には脊椎の骨接合術用の固定システムに関し、特に脊椎インプラントシステムおよびこのインプラントを挿入し、適用するための手術法に関する。
(発明の背景)
腰部および胸部脊椎への脊椎外科手術は古典的には開放性手術であり、適切に可視化する必要性によって、器具取り付け対象の脊椎のすべて、ならびに器具取り付け対象の領域の上および下の脊椎の部分を露出する外科的創から使用器具が入れられるということを意味するものであった。この広範囲に及ぶ露出は、かなりの量の組織、特に露出するために脊椎骨から剥ぎ取る必要のある腰部傍脊椎筋系を分断する。この剥ぎ取りは、電気焼灼または手による切断により直接に生じるか、あるいは凝固による筋肉への血管供給の遮断または血管の切断により間接的に生じ、そして露出を維持するのに必要とされる筋肉上の開創器による圧縮による外科手術時の血管供給の困惑によっても生じる筋肉損傷をもたらす。加えて、脊椎インプラントは、脊椎の面関節、特に最上方のペディクルスクリュー対に影響を及ぼす可能性があり、関係する関節の痛みまたは機能障害を引き起こし得る。これは、一部には、このペディクルスクリューシステムが普通の解剖学を尊重せずに安定性を与えるように設計されているという事実によるものである。言い換えれば、脊椎に金属を合わせる代わりに、脊椎が金属に合わせられる。
それゆえ、今日の外科アプローチは、外科露出、露出時に主として脊椎の後方の長手方向の筋系に対してなされる組織損傷、血液損失および感染の危険性の範囲により患者の死亡率を増すものであった。大きな開放性手術は、また、顕著な手術後の苦痛および能力障害の原因となる傾向もある。したがって、これらの問題は、入院期間の延長、不動により引き起こされる静脈炎および肺炎などの手術後の合併症の増加、および手術後の医薬の消費の増加と結果としての副作用をもたらす。加えて、傍脊椎筋肉組織損傷は、手術後の痛み症候群または機能不全背部症候群を生じる手術後の腰部の力学的機能障害および硬直の起源に関係するものであった。また、金属インプラントによる頭側の面関節の正常な機能の妨害は、すべて他の関連の多い手術に至る可能性のある関節の早期の退化、ならびに痛みおよび能力障害に関係するものであった。
本発明の主目的は、この脊椎インプラント送達システムを含んで、脊椎の最少侵襲性留置を可能とさせ、先行技術の手術法の所望しない前述の難点を低減させるインプラントを適用するためのシステムを提供することである。
(発明の概要)
本発明は、これまで想定に入れられなかった最少侵襲性脊椎外科手術と一緒に脊椎の骨融合および安定化の補助として使用される脊椎器具システムを提供する。本発明の装置またはシステムは、留置、体内での操作および脊椎の分節に種々の圧力または力を及ぼすためのインプラントの伸縮を最少侵襲性の方法により可能とせしめるという点で独自である。このことは、本発明の新規な脊椎インプラント組立て体、ならびにこのような最少侵襲性の方法を可能とする本発明のインプラント組立て体の挿入ツールおよびシステムにより可能とされる。
インプラントプレート組立て体が本発明のシステムの一部として提供され、そしてこの遠位端における第1のねじ受入れ受口要素からなり、骨固定ねじにより脊椎に取り付けるためのねじ軸部通路とねじ頭座により構成され、そして細長アームが第1の受口から近位に延び、細長貫通スロットを有する。第2のねじ受入れ受口要素が設けられ、ねじ軸部通路とねじ頭座により構成される。下層の脊椎に取り付けるための固定ねじの軸部を受入れるために、第2のねじ受入れ受口要素がアームにかぶさってスライド可能なように受入れられ、通路がスロットにかぶさるように位置合わせされる。ねじを脊椎中に充分に固定する場合、第2の受口要素をこのアームにクランプするために、第2の受口要素中に着座した固定ねじのねじ頭の部分または延長部が第2の受口要素通路から突き出し、そしてスロットの縁を嵌め込むように、第2の受口要素と下層のスロットが構成され、寸法決めされている。ねじ頭の部分を選択的に着座させるために、固締めを確実にするようにスロットの縁に一連の隣接したねじ頭座凹みを設け、それによって2つのねじ受入れ受口要素の間の相対的な運動がもはや起こらないことを確保してもよい。
ねじ頭を嵌め、そして覆うために、キャップのこ歯ナットがねじ頭にかぶさって受口要素の各々にねじにより受入れられる。ねじ頭を固締め具として嵌めて、ねじの不測の外れまたは戻りを防止するために、ナットに底面隆起も設ける。
上述の本発明のインプラントプレート組立て体を挿入するために、あるいは異なる設計のインプラントプレート組立て体を挿入するために、本発明のシステムは挿入ツールまたは器具の使用を更に想定する。本発明の挿入ツールを使用する場合には、最少侵襲性の方法による挿入時に自己切断作用を提供し、そして前記プレート組立て体が関節の機能運動を妨げずに面関節に隣接して位置することができる輪郭も提供するためにテーパーを付けた横方向の前縁をプレート組立て体の遠位端に設ける。加えて、このプレート組立て体は特定の脊椎前彎曲線に一致するように長手方向に曲がっていてもよい。
本発明の挿入ツールは2つの異なる構成あるいは態様を有する。経皮的インプラントと呼ばれる第1の態様においては、インプラント組立て体は脊柱に一致して、あるいはそれと平行に経皮的に挿入される。第2の態様においては、プレート組立て体は、脊柱に実質的に垂直である接近点から挿入ツールにより挿入される。これ以降、この第1のバージョンあるいは態様を最初に議論する。
本発明の第1の態様の細長挿入ツールは、ツールと細長組立て体が伸長の方向に端と端をくっつけて一緒に延びるように、プレート組立て体の近位端に解除可能なように固定可能である。挿入ツールは、プレート組立て体を全体ユニットとして操作するために、そしてこれらの要素の間の距離を調整するためにプレート組立て体のねじ受入れ要素を遠隔操作するために構成される。挿入時のプレート組立て体のガイドを助けるために、ガイドワイヤが使用されてもよく、そしてこの場合には開放端のガイドワイヤ捕捉スロットがプレート組立て体の第1のねじ受入れ要素中のねじ軸部通路と連通するプレート組立て体の遠位端に設けられる。
第2の態様においては、挿入ツールは、小さくなった輪郭の向きから大きくなった輪郭の向きへと挿入ツールの長手方向の軸に関してインプラント組立て体が可動であるように、インプラントに解除可能なように嵌合可能であり、加えて、大きくなった輪郭の向きに位置決めされた場合、挿入ツールの長手方向の軸に対して側方に、そしてインプラント組立て体の長手方向の軸の方向にインプラント組立て体が可動である遠位端に隣接した関節型インプラントホルダーを含む。
本発明の挿入ツールおよびプレート組立て体の組み合わせによって、ヒト脊椎中の隣接した脊椎体を安定化するために、インプラントを挿入するための本発明の最少侵襲性手術を実施することができる。本発明の方法は、挿入ツールによりプレート組立て体を操作するために、挿入ツールをプレート組立て体の近位端に固定することを必要とする。インプラントプレート組立て体を挿入するために、第2の脊椎と命名されるものに隣接した体において切開を行い、挿入ツールの操作によって挿入ツールの遠位端が第2の脊椎にかぶせて要求通りに位置決めされることにより、挿入ツールを操作してインプラントプレート組立て体が外科的創の中に挿入され位置決めされる。適切に位置決めされたならば、インプラントは挿入器具により脊椎の長軸に平行に小さくなった輪郭位置から大きくなった輪郭位置へと操作され、第2のねじ受入れ受口要素は第2の脊椎にかぶさって適宜位置合わせされる。その後、プレート組立て体の遠位端は、挿入ツールの遠隔操作により近位のねじ受入れ受口要素に対して延ばされ、それによって隣接した第1の脊椎にかぶせて第1のねじ受入れ受口要素を位置決めする。次に、プレート組立て体の遠位端は、プレート組立て体の第1のねじ受入れ受口要素中に受入れられる骨固定ねじにより第1の脊椎に固定され、それに続いて第2の骨固定ねじにより第2の脊椎に第2のねじ受入れ要素を部分的に固定する。
その後、この2つの固定された脊椎の間の距離を調整し、配置した場合には脊椎円盤インプラントに所望の圧縮を加えるために、プレート組立て体の第1および第2の受口要素の間の距離は、挿入ツールを使用してプレート組立て体の受口要素を遠隔操作することにより所望の程度に調整される。次に、近位の第2のねじを充分に固定する。この点において、先行技術の方法または代替的な新規な方法を使用することにより、あるいは上述のように本発明の新規なプレート組立て体の教示によって近位の第2のねじを充分に固定することにより、プレート組立て体の2つの受口要素を更なる相対的運動から一緒に固締めする。最少侵襲性移植を完了したならば、挿入ツールはインプラントプレート組立て体から取り外され、その箇所から除かれる。この上述の本発明の手術法は、蛍光透視法を使用することにより脊椎に対してインプラントプレート組立て体の操作をガイドすることによって更に助けられてもよい。加えて、ねじに対してガイドチャンネルを提供するために第1および第2の脊椎に予備貫通することにより、ガイドワイヤも使用してもよい。これらのガイドワイヤにかぶさって受入れられ、ガイドされるセルフタッピング型カニューレ挿入ペディクルスクリューにより挿入、固定することにより、プレート組立て体を固定する段階の前にガイドチャンネル中にガイドワイヤを位置決めする。固定後、ガイドワイヤを除去する。
本発明の手術法は、前に示したプレート組立て体の遠位端中の開放端のガイドスロットを使用することにより更に増強され得る。ここでは、組立て体の遠位端は、プレート組立て体の第1のねじ受入れ受口要素中の遠位のねじ固定通路へのアクセスを提供する前縁中のガイドスロットを含む。挿入ツールによって、第1の受口要素の遠位通路を前記遠位のガイドワイヤにかぶせて中心合わせするまで、プレート組立て体の遠位端を延ばしながら、組立て体の遠位端がスロット中の予備挿入された遠位のガイドワイヤを捕捉するように、プレート組立て体をガイドする。
これ以降、他の目的および利点は次の説明および特許請求の範囲に現れる。添付の図面は、例示の目的で、本発明または添付の特許請求の範囲を限定することなく本発明のしかるべき実際的な態様を示す。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
最初に図1から11まで参照すると、脊椎を安定化するための本発明のインプラントプレート組立て体10は、2つの別々の部分、すなわち図1から3に別々に図示されている第1の部分11と、図4から6に図示されている第2の部分12から構成されている。この組立て体のこれらの2つの部分は図10および11に合体した形で図示されている。
第1の部分11は組立て体10の遠位端14において第1の受入れ受口要素13を含む。図11に図示されている骨固定ねじ17により脊椎に要素13を取り付けるために、第1のねじ受入れ受口要素13は、ねじ軸部通路15とねじ頭座16により構成されている。
第1の部分11は第1の受口要素13から近位に延びる細長アーム18を更に含む。細長アーム18には細長貫通スロット20が設けられている。組立て体10の第2の部分12は、ねじ軸部通路22により構成される第2のねじ受入れ受口要素21を備える。この場合、ねじ軸部通路22は、図11における骨固定ねじ23により図示されるように骨固定ねじ頭25の側部を緊密に嵌合して受入れるねじ頭座としても機能する。下層の脊椎に取り付けるための固定ねじ23の軸部24を受入れるために、第2のねじ受入れ受口要素21は、通路22をスロット20にかぶさって中心合わせされ、そして位置合わせされてアーム18にかぶさってスライド可能なように受入れられる。第2の受口要素12とスロット20は、ねじ23を下層の脊椎の中に充分に固定する場合、第2の受口要素21をアーム18にクランプするために、受口要素21中に着座したねじ頭25(図11を参照)の底面部分が第2の受口要素通路22から突き出し、そしてスロット20の縁26を嵌め込むように構成され、寸法決めされている。骨固定ねじ23の頭25の部分を選択的に着座させるために、スロット20の縁26は一連の隣接したねじ頭座凹み27を含む。ねじ頭を嵌め、覆うために、キャップのこ歯ナット28は、図7から9に独立に図示されるが、ねじ頭25にかぶさって第2の受口要素21のねじ山30にねじ切り可能に受入れられる。ねじ頭25を嵌め、それによってねじ頭を閉め切り、第2のねじ受入れ要素21中のねじを固締めして、骨固定ねじ23の不測の戻りまたは外れを防止するために、ナット28には底面隆起31も設けられている。類似の方法で、骨固定ねじ17の頭を嵌めるために、キャップのこ歯ナット28も第1のねじ受入れ受口要素13の中にねじにより固定される。
このように、異なる所望の位置において骨固定ねじ23のねじ軸部24を受入れるために、第2のねじ受入れ要素2lは、プレート組立て体10の第1の部分11のアーム部分18に沿ってスライド可能であり、アーム部分18のスロット20は第2のボウル32の通路22の下にある。前に説明したように、固定ねじ23の頭25の部分は、第2のねじ受入れ要素21の第2のボウル32の通路22から突き出し、そして凹み27の1つに着座して、アーム部分18に、あるいはそれによって固定ねじ23を下にある脊椎の中に充分に固定する場合、全体として組立て体10に第2のねじ受入れ要素を固定的にクランプする。これは要素13および21の間の更なる相対的な運動を防止する固締め機構を提供する。
(インライン挿入ツール)
次に、図12から16を参照すると、本発明の細長挿入ガンあるいはツール40の第1の態様が図示されている。この態様はインライン経皮的バージョンと呼ばれる。図13および14に最もよく図示されているように、ツール40と細長プレート組立て体10がこれらの伸長の方向に端と端をくっつけて一緒に延びるように、挿入ツール40は、プレート組立て体10のアーム18の近位端41に解除可能なように固定可能である。細長挿入ツール40は、全体的にプレート組立て体10を操作するために、そしてこれらの要素の間の距離の調整にねじ受入れ要素13および21を遠隔操作するために構成されている。挿入ツール40の目的は、脊椎インプラントを保持し、制御するための便利なツールを外科医に提供し、このインプラントの最少侵襲性留置の機構を提供し、この脊椎インプラントが膨らみ、Kワイヤとして知られている予め配置されたペディクルワイヤーに嵌合することができる機構を提供し、骨固定あるいはペディクルスクリューの留置の後この脊椎インプラントが圧縮され得る機構を提供し、そしてこのインプラントが位置決めされ、適宜固定されたならば、このインプラントの容易な解除を更に可能とせしめることである。
挿入ツール40は、遠位端42において更に小さい直径まで細くなって、遠位端が取り付けられたプレート組立て体10の輪郭に合致する細長管状体41を有する。この設計はプレート組立て体10の留置の間、軟組織へのかく乱を最少とする。ぎごちない位置で操作者の手を有することなく、外科医が脊椎インプラント組立て体10を蛍光透視下に容易に取り付け、操作することができるように、遠位端42は図13に図示するように曲げられている。この湾曲に合わせるために、管状ハウジング41の遠位端42は、例えば内視鏡または直腸鏡について可能であるように、図示された構成に合わせて適度に曲げられ、そして選択された湾曲を保持するように記憶を有する材料で構築される。
挿入ツール40の近位端43(図12)にクッション性ハンドル44を設ける。挿入ガン40は2つの基本的な長手方向に変位可能なロッド45および46を含む。ロッド45および46は管状ハウジング41内で長手方向にスライドする。ロッド46はノブ47を操作することによりスライドされ、そして駆動ロッド45はハンドル48を回し、シャフト50により駆動あるいはピニオンギア49を回転させることにより長手方向に駆動される。駆動ロッド45を完全に取り巻き、そしてハンドル48を時計回りあるいは反時計回りに回した時、駆動ロッド45が長手方向に左あるいは右に対応して駆動される駆動ピニオンギア49とかみ合う、リングギアラック51を駆動ロッド45に設ける。このように、駆動ロッド45および46の両方はこれらの管状ハウジング41内で回転されてもよく、そして管状ハウジング41内で長手方向に更にスライド可能なように駆動される。駆動ロッド45はTハンドル52により回転されてもよい。
駆動ロッド45の遠位端55は、プレート組立て体10のアーム部分18中の近位のスロット56に嵌め合い、勘合するT型キー頭からなる。垂直に回した場合、T型固締め用頭55はスロット57に狭い輪郭を呈し、それによって駆動ロッド45の遠位端55は近位にスライドされ、そしてプレート組立て体10の近位端41から押しのけられるように、固締めスロット56に入口通路57も設けられる。駆動ロッド46をスライド運動させることにより、第2のねじ受入れ要素21を第1のねじ受入れ要素13と独立に操作してもよい。駆動ロッド46の遠位端58は受口要素21の受口60の中にねじにより受入れられる。挿入ツール40の近位端43でノブ47を時計回りあるいは反時計回りのいずれかに回すことにより、このねじによる嵌合を外してもよい。
第1の受口受入れ要素13の遠位端は、プレート組立て体10のその事項について、第1のねじ受入れ要素13の第1のボウル19の通路15と連通する開放端のガイドワイヤ捕捉スロット61を含む。これは、これ以降更に詳細に説明するように、手術時にプレート組立て体10のガイドおよび位置決めを助けるために脊椎中に予め埋め込まれたKワイヤを捕捉するためである。加えて、脊椎に沿って体中にプレート組立て体10を進める時に軟組織の分離を助け、そしてインプラントの遠位端が関節の機能運動を妨げずに面関節に隣接して位置できるように設計されているテーパー付きの横縁を第1のねじ受入れ要素13の横方向の前縁62に設ける。このことは関節炎または関節弛緩などの後で起こる合併症を回避し得る。
挿入ツール40によって、圧潰した脊椎インプラント組立て体10の制御された伸長が可能となる。組立て体10は、通常、図14に見られるように移植時には圧潰された状態にある。手術部位の中に挿入ツール40を挿入することにより、インプラント組立て体10を最初に配置したならば、キーT頭55の正固締め機構と受口60中の駆動ロッド46のねじ付きの近位端正固締め機構を使用して、第2のねじ受入れ要素21を所定の位置に維持しながら第1のねじ受入れ要素を前方に駆動する。これは、駆動ロッド45による第2のねじ受入れ要素21からアーム18をスライド可能なように押すことにより行われ、ひるがえって、これは挿入ツール40の近位端43でハンドル48を反時計回りに回転することにより行われる。
遠位の第1の受入れねじ要素13が適当な位置まで延び、そして骨固定ねじ17がねじ受入れ要素13および21の両方に嵌合したならば、外科医は駆動ロッド45の駆動を逆にし、それにより挿入ツール40の中に駆動ロッド45を引き戻すことにより、脊椎インプラントプレート組立て体10を圧縮することができる。インプラント組立て体を外科医の所望の程度まで圧縮したならば、プレート組立て体は、組立て体10にねじ受入れ要素12をクランプするアーム18の下にある凹み27の中に近位ねじ23を充分に駆動することにより固締めされる。この固締め機構は脊椎を圧縮下に保持する。
固締め操作を行ったならば、キャップナット28は、それぞれのねじ受入れ要素13および21中に嵌合され、キャップナットドライバーによるトルクの予め決めたレベルまで締められる。この過程の間嵌合された挿入ガン40は外科医により保持され、それによって反トルク器具として作用する間インプラントを安定化することができる。インプラントを適当な量のトルクにより固定したならば、駆動ロッド45をハンドル52の操作により90度左あるいは右に回して、キーT頭55が垂直に位置決めされ、アーム18の近位端41においてクリアランススロット56と位置合わせされることにより、駆動ロッド45は埋め込まれたプレート組立て体10から外される。挿入ツール40の近位端43においてノブ47を反時計回りに回すことにより、駆動ロッド46をねじ受入れ要素21の受口60とねじ嵌合することによりもたらされる固締め具も外される。この点において、挿入ツール20を手術箇所から取り外すのは自由である。
以降に本発明の外科方法の詳細な説明を述べる。
(外科的な方法)
本発明のシステムは蛍光透視法の援用により挿入するように設計され、それゆえ、全身麻酔の後、患者は蛍光透視適合したORテーブル上でうつぶせの位置でのせられる。ここで説明する方法はL4および5レベル用のものであるが、すべてのコメントはすべての脊椎レベルに一般に適用可能である。ここで説明する方法は、別の手術の一部として前出のPLIF無しで本発明の器具の挿入を行うことができるが、L4/5PLIFがMetr−xシステム(Danek Trademark)などのアクセス器具を使用して最少侵襲性の方法で既に行われ、あるいは挿入されるものであったということも前提とする。
AP蛍光透視像によって、腰椎はL4/5レベルへの注意をもって映像化される。このシステムによるペディクルスクリュー挿入点は、他の点も許容されるが、横断法(TP)の後方3分の1の交差点と面関節の側方の面により記述される更に側方の侵入点を使用する。しかしながら、この侵入点を使用する場合には、インプラント組立て体10の第1のねじ受入れ要素は面関節の隣で最もよく合うように遠位端14において丸められているので、この侵入点が理想的である。この侵入点によれば、インプラント組立て体10をインプラントの遠位の形状により関節の運動を妨げずに上方面関節に隣接して位置させることができ、施術面の痛み、弛緩または関節炎などの後で起こる合併症を回避し得る。
この交差点と一緒に、X線でL4とL5のペディクルを側方で横断するようにKワイヤを患者の背部に配置する。このワイヤの軌跡を皮膚上にマークする。引き続いて、側方のX線でL5ペディクルを指し、背部腰椎に向けてほぼ45度で後方に傾斜するようにKワイヤを患者にかぶせて配置する。Kワイヤが皮膚上に引かれた線を横断する場合には、交差マークを配置し、そしてこれが挿入ツール40の侵入点を表す。この挿入点から、L5レベルでJamshade針などのTハンドル付きの骨針を挿入点まで進める。Kワイヤをこの針から進め、そしてこの針を取り除く。穿刺切開をKワイヤ挿入の点で行い、そして増加する直径の2つあるいは3つの小さな拡張器をKワイヤにかぶせて通し、インプラントプレート組立て体を遠位端に固定しながら挿入ツール40の遠位端の通路を促進する。
L4/5のレベルで図17および18に示すように、Metr−Xアクセス管59はL4ペディクルにおける点まで進める。AP図における蛍光透視像によって、骨針をMetr−X管から挿入点、TPの後方3分の1と面関節の側方の面まで進める。骨針を骨点から突き刺し、管に入らないように注意して、ペディクルを通って側方から中央に、そして脊椎体の中に進める。この針の探り針を取り除き、Kワイヤを針から、そしてL4脊椎体の中に進め、そして針を取り除く。図19を参照のこと。
Kワイヤを所定の位置に残し、Metr−Xアクセス管をL5ペディクルを指向して進め、そしてL4において行われた厳密な過程をここで繰り返す。最終結果は、2つのKワイヤがMetr−Xアクセス管から突き出し、両方がねじ付きペディクルをマークするということである。
外科医が望むならば、別々のカニューレ挿入タップをKワイヤをわたって受け渡すことができ、そしてL4およびL5のペディクルをねじ留置の準備においてねじ切りする。本発明のシステムの最少侵襲性留置を容易にするために、タップは攻撃的なドリルタップである必要があることに注目のこと。しかしながら、更に良好な代替策は、挿入過程における段階を無用にし、図面にそのように図示されている攻撃的な自己タップ型のカニューレ挿入ペディクルスクリューの使用である。
図18に示すように、L5レベルでKワイヤの定位的ガイド63をKワイヤ62にかぶせてスリップさせ、そして定位的ガイドに取り付けられている調整可能なアーム64を締め、これを所定の位置に固締めすることにより、定位的ガイドとKワイヤの軌跡を固定する。定位的ガイド63を所定の位置に残し、Kワイヤを図19に示すようにL5ペディクルから取り除く。
次に図20に示すように、インプラントプレート組立て体10を取り付けた挿入ツール40の遠位端をアクセスチャンネルから配置し、蛍光透視ガイドの下に進めて、L4−L5ペディクルラインに位置合わせする。挿入ツール40を第2のねじ受入れ要素21が図21に図示するようにL5ペディクルに直接にかぶさるまで進める。これは蛍光透視またはMetr−Xアクセス管による直視により確認可能である。第2のねじ受入れ要素21をL5ペディクルにかぶせて位置決めしたならば、定位的ガイドから取り除かれたKワイヤをガイドから再挿入し、KワイヤがL5ペディクルの中に継続するにしたがって、下方ねじ受入れ要素を捕捉する。Kワイヤはインプラントプレート組立て体10の第1の部分のアーム18中のスロット20も通る。次に、定位的ガイド63を取り除き、そして自己タップ型のカニューレ挿入ペディクルスクリューをKワイヤにかぶせてL5ペディクルの中に駆動するが、充分に締め付けられず、ねじ23の軸部24は下方のねじ受入れ要素21と下層のスロット20中に延びる。
次に、Metr−X管をL4ペディクルに向かって逆に進める。進行をガイドするためにAP蛍光透視法を用いて、挿入ガン40上のラック・ピニオン駆動をハンドル48を反時計回りに回転することにより作動させ、そして第1のねじ受入れ要素13が第2のねじ受入れ要素21から前方に進められるように、脊椎インプラント組立て体10を膨らます。蛍光透視法を使用して、図23に概略図示するようにインプラントプレート組立て体10の遠位前縁14においてスロット61のKワイヤ67との嵌合を助ける。嵌合したならば、Kワイヤ67を第1のねじ受入れ要素13の通路15と位置合わせするように、Kワイヤ67にかぶせ、そしてL4ペディクルの中への途上の第1のねじ受入れ要素13の通路15を通って自己タップ型カニューレ挿入ペディクルスクリューを駆動する。
第1のねじ受入れ要素13が適当な位置まで延ばされ、そして自己タップ型のカニューレ挿入ペディクルスクリューが第1の受入れ要素13と第2の受入れ要素21の両方に嵌合されたならば、外科医は、ハンドル48を時計回りに回すことによって挿入ツール40の駆動を逆にし、それにより駆動ロッド45を挿入ツール40の中に引き込むことにより脊椎インプラント組立て体10を圧縮することができる。これは、第1のねじ受入れ要素13を第2のねじ受入れ要素21に向かってスライドさせることにより脊椎インプラント組立て体10を圧縮する。インプラント組立て体10を外科医の希望まで圧縮したならば、近位のカニューレ挿入スクリュー23を第2のねじ受入れ要素21とアーム部分18のスロット20の中に充分に進め、プレート組立て体をこの位置に固締めする。プレート組立て体10は圧縮された位置にあるので、脊椎は圧縮下に保持される。
次に、2つのキャップナット28をそれぞれKワイヤにかぶせて置き、キャップナットの頂部の六角の開口の中に合う適当なキャップナットドライバーによりそれぞれのねじ受入れ要素21および13中に締め込む。予め決められたトルクのレベルに達し、ドライバーが自動的にゆるむまでドライバーを回す。この締め込み操作時、挿入ガンは、インプラントを固定し、反トルク器具(またはハンドル)として作用するように外科医により保持される。
この操作を完了したならば、前に説明したように、駆動ロッド45をハンドル52により90度回転して、駆動ロッド45用の解除機構を外す。駆動ロッド46の固締め機構も挿入ツール40のノブ47を反時計周りに回転して、第2のねじ受入れ要素2lの受口60から遠位端46をねじにより外すことにより、嵌合させる。次に、挿入ツールを手術箇所から取り除くことができる。完了したならば、Kワイヤを取り除き、そしてこの2つの外科的創を表皮下の縫合糸により閉じる。
本発明の方法は腰椎における以前の外科的開口無しでも実施可能である。この場合には、AP蛍光透視像によって、腰椎をL4/5レベルへの注意をもって画像化する。このシステムによるペディクルスクリュー挿入点は、他の点も許容できるが、横断法(TP)の後方3分の1の交差と面関節の側方の面により記述される更に側方の侵入点を使用する。
この交差点と一緒に、X線でL4とL5のペディクルを側方で横断するようにKワイヤを患者の背部に配置する。このワイヤの軌跡を皮膚上にマークする。引き続いて、側方のX線でL5ペディクルを指し、背部腰椎に向けてほぼ45度で後方に傾斜するように、Kワイヤを患者にかぶせて配置する。図24に図示したKワイヤ70が皮膚上に引かれた線を横断する場合交差マークを配置し、そしてこれが挿入ツール40の侵入点を表す。この挿入点から、骨針をL5レベルにおける挿入点まで進める。Kワイヤ70をこの針から進め、そしてこの針を取り除く。穿刺切開をKワイヤ挿入の点で行い、そして増加する直径の2つあるいは3つの小さな拡張器をKワイヤにかぶせて通して、挿入ツール40の遠位端の通路を促進する。
第2の侵入点をL5ペディクルスクリューの挿入に対してマークする。この点はAP蛍光透視法でL5ペディクルの3時の位置に対して側方ほぼ1cmに見られる。この侵入点をマークし、そしてL5レベルでこの挿入点から骨針を進める。APおよび側方の蛍光透視法を用いてこのペディクルから脊椎体の丁度内側まで針を駆動する。この針の探り針を引き抜き、そしてKワイヤ71をこの針から脊椎体の中に進める。次に、この針を取り出す。穿刺切開をKワイヤ挿入の点で行い、そして増加する直径の2つあるいは3つの小さな拡張器をKワイヤ71にかぶせて通して、カニューレ挿入ペディクルスクリューの通路を促進する。カニューレの大部分を所定の位置に残し、Kワイヤはその中心から突き出す。
第3の侵入点をL4ペディクルスクリューの挿入に対してマークする。この点はAP蛍光透視法でL5ペディクルの5時の位置に対して側方ほぼ1cmに見られる。この侵入点をマークし、そしてL4レベルでこの挿入点から骨針を進める。APおよび側方の蛍光透視法を用いて、このペディクルから脊椎体の丁度内側までこの針を駆動する。この針の探り針を引き抜き、そしてKワイヤ72をこの針から脊椎体の中に進める。次に、この針を取り出す。穿刺切開をKワイヤ挿入の点で行い、そして増加する直径の2つあるいは3つの小さな拡張器をKワイヤにかぶせて通して、カニューレ挿入されたペディクルスクリューの通路を促進する。カニューレの大部分を所定の位置に残し、図24に図示するようにKワイヤはその中心から突き出す。Kワイヤの最終の留置を図25に図示する。この目的に設計された調整可能なアームにより最終の拡張器管を所定の位置に保持する。
この方法を用いて、ペディクルスクリューはそれぞれのペディクルから若干内向きに突き出て、このことによりインプラント組立て体10は面関節の若干側方に、そしてこれから外れて位置決めされることが可能となる。
レベルL5で、Kワイヤの定位的ガイド73をKワイヤ71にかぶせてスリップさせ、そして定位的ガイド73に取り付けられている調整可能なアーム74を締め、これを所定の位置に固締めすることにより定位的ガイドとKワイヤの軌跡を固定する。定位的ガイドを所定の位置に残して、Kワイヤ71をL5ペディクルから取り除く。手順の残りは、Metr−X管が前述のように所定の位置にある場合と同一の方法で進行し、定位的ガイドを下部のペディクル拡張カニューレにより方向付けし、そしてねじとキャップ付きナットを拡張カニューレにより配置する。
種々の、異なる態様を本明細書で教示される本発明の概念の範囲内とし得る。例えば、2つ以上の脊椎、例えばL3、L4およびL5を外科的に修復することが望ましいこともある。したがって、本発明のインプラント10は、合計2つの近位のボウル22に対して余分なスライド可能な近位のねじ受入れ要素12を有するように構成可能である。この方法で、インプラント10は、すべての3つの脊椎に固定され、上述のように調整されるように構成可能である。この場合には、中間近位のねじ受入れ要素12を挿入ツール40により固定対象(この例においてはL4)の中心の脊椎にかぶせて中心合わせする必要があるので、この外科的方法を僅かに変え、第1の近位のねじ受入れ要素12について前述したのと同一の方法で位置合わせされた予め設定された定位的ホルダーからKワイヤにより中心のねじ受入れ要素12のボウルを捕捉する。次に、挿入ツール40を引き抜いて、最も近位のねじ受入れ要素13を下部の脊椎(この例においてはL5)と位置合わせさせるのにしたがって、インプラント10を膨らませ、そして最も近位のねじ受入れ要素12のボウルを第2の定位的ホルダーを介して別のKワイヤにより捕捉する。2つのねじ受入れ要素12を捕捉したならば、この器具を前方に膨らませて、最後の最も遠位のKワイヤを通常の方法で前縁スロット61により捕捉する。この方法によれば、市販されている現在の最少侵襲性システムにより可能でない1つ以上のレベル(2つの脊椎)が外科的に固定可能である。
(垂直挿入ツール)
次に、図26、27および28を参照すると、この挿入ツールの第2の態様が図示されている。この態様においては、例えば、米国特許出願公報2003/0208203に見られるように、脊柱におおむね垂直の姿勢で接近することにより患者の皮膚と組織を通しての最少侵襲性アクセスで挿入するために、プレート組立て体10は挿入ツール40’の遠位端において解除可能なように保持される。
プレート組立て体10が図28に図示する小さくなった輪郭の向きにある場合には、プレート組立て体10の遠位端、近位端83および84をそれぞれ覆う対向する前部および後方プローブ壁81および82を持つ管状プローブハウジング80を本発明のこの挿入ツール40’に設ける。
図28に図示する小さくなった輪郭の向きから図31に図示する挿入ツール40’の遠位端85に関して大きくなった輪郭の向きの配備位置への挿入ツールの近位端86からの操作によりプレート組立て体10が遠隔配向され得るように、挿入ツール40’の遠位端85をプレート組立て体10に接続する。挿入ツール40’は、近位端86からの操作により小さくなった輪郭の向きから大きくなった輪郭の向きへとプレート組立て体10を配向させるのみならず、図31に図示するようにプレート組立て体10の伸長の方向でプローブ壁81および82を同時に膨らますように操作可能である。
管状プローブハウジング80の中空の内部88を通しての挿入ツール40’の近位端86からねじアクセスするために近位ねじ受入れ要素12が正確に位置決めされるように、図28に図示する小さくなった輪郭の向きから図31に図示する完全配備の大きくなった輪郭の向きに近位ねじ受入れ要素12をガイドするために、挿入ツール40’にガイド手段あるいは機構87(図28を参照)を設ける。また、後方プローブ壁82を動かすことによりこのプレート組立て体が大きくなった輪郭の向きとなる場合にねじ受入れ要素12および13の間の距離を調整するために、後方プローブ壁82の遠位端85は、プレート組立て体10の近位端84と解除可能なように嵌合可能である。更に詳細な説明は次の通りである。
挿入ツール40’の遠位端の後方壁を形成し、遠位端が実質的に長方形で、中空断面である伸長式の後方プローブ壁82に90でヒンジ取り付けすることにより、インプラント組立て体は所定の位置に保持される。この後方の伸長式プローブ壁82は、駆動ギア92を連接、かみ合わせ、ノブ93により回転するギアアーム91により機械化されている。アーム91は可動プローブ壁82の内部に固定され、これから延び、そして駆動ギア92は固定後壁94中で回転するように搭載される。したがって、ノブ93と駆動ギア92から、内側あるいは外側に動くように、したがってこのプレート組立て体の長手方向の軸に沿って伸長あるいは圧縮でインプラント組立て体10を操作するように、プローブ壁82を操作することができる。
インプラントプレート組立て体10は、近位のねじ受入れ要素12の対向する側から突き出す2つのペグ95により更に所定の位置に保持される。これらのペグ95は、プローブハウジング80の固定側壁94および97の内部の溝またはチャンネル96内をスライドする。この組み合わせは、インプラント組立て体10の近位のねじ受入れ要素12の正制御を可能とするのみならず、挿入時のインプラントプレート組立て体10の操作の段階時の近位のねじ受入れ要素12の正確な位置決めも保証するガイド機構87を提供する。ガイド機構87のために、中空の内部88を通して挿入ツール40’の近位端86からねじアクセスがねじ受入れ要素12にもたらされるように、インプラントプレート組立て体10を図31に図示するように水平位置または大きくなった輪郭の向きに完全配備あるいは操作する場合に、近位のねじ受入れ要素12はこの挿入器具の中心の中に正確にスライドする。
小さくなった輪郭の向きから大きくなった輪郭の向きへとプレート組立て体10を配備するための機構は、挿入ツール40’の上端または近位端86で具体化される。この駆動機構は、クロスピン101により固定され、中空のハウジング80の上方の体部分103中の垂直溝102にまたがる駆動アーム100を含む。ハンドル104は、ねじ105により示されるように上方ハウジング部分103にねじにより受入れられる。
時計周りに回し、そして上方の体部分105にねじ込むことにより、ハンドル104を進める場合、ハンドル86の底面106は、クロスピン101に嵌合し、したがって駆動アーム100を駆動するか、あるいは押し下げ、次に駆動アーム100はプレート組立て体の遠位端83を押し下げて、インプラントはガイド機構87によりガイドされて、図31に図示するように大きくなった輪郭の向きの水平方向の姿勢を得る。
この配備を行うにしたがって、前部プローブ壁81は、インプラントプレート組立て体10の遠位端83によりヒンジ107のまわりで外向きに押し出される。また、図32に図示するように、前部プローブ壁81の底面端108は、挿入ツール40’の長手方向の軸に対してガイドワイヤ72に向かって引き続いて進めることができるように、遠位縁またはインプラントプレート組立て体10の端83を前部プローブ壁81の下でスリップすることを可能とする後方プローブ壁82よりも若干短い。また、前に説明したように、プレート組立て体10の遠位端83を押し下げるにしたがって、近位のねじ受入れ要素12上のペグ95は要素12を適正な位置合わせするようにガイドする。また、プレート組立て体10のこの操作の間、後方プローブ壁82は、図31に図示するようにヒンジ109で後方に動くようにされる。
図28、30、31、32および33に図示されるように、ガイドワイヤ71(Kワイヤと一般に呼ばれる)はねじ受入れ通路22(図29)から通路22の軸に対して大きな角度で延びる。挿入プローブハウジング80の寸法をできるだけ小さくするようにするか、あるいは挿入のために小さい輪郭または断面を設けるためには、このことが必要である。この角度は、逃し切り欠きまたは図29中の110で示されるようにスリットをねじ受入れ要素12中に設けることにより得られる。
(外科的な技術)
図28から33に図示するインプラントシステムの外科的な適用に関しての説明は次の通りである。この外科的な開口は近位のペディクル領域の露出のみを必要とするが、近位および遠位の両方を露出してもよい。骨針と蛍光透視法を使用して、このペディクルを前述の本発明の経皮的バージョンまたはシステムの方法に同一の方法で突き刺す。両方のペディクルを露出する場合には、ガイドワイヤ71および72の両方が外科的創から突き出す。近位のペディクルのみを露出する場合には、遠位のペディクルを経皮的穿刺によりカニューレ挿入する。骨針を取り出して、ガイドワイヤ71および72を残す。図28に図示するように、挿入ツール40’を近位のガイドワイヤ71にかぶせて手術創のなかに進め、脊椎骨と接触させる。
挿入ツール40’が所定の位置にあるならば、ねじハンドル86を時計方向に、したがって下方に進め、アーム100をプレート組立て体10の前方の遠位縁または端83の中に下方に駆動することにより、インプラントプレート組立て体10が配備される。インプラントプレート組立て体10は図31に図示するように下向きに押され、その間にペグガイドスロット96によりツール40’の中空の内部88の中心の中に要素12をガイドする近位ねじ受入れ要素12のペグ95の周りに旋回する。この動作は、前部プローブ壁81をして前方に旋回せしめ、そして後方プローブ壁82をして後方に旋回せしめて、これによって、このプローブ壁をプレート組立て体10の伸長の方向に膨らませて、インプラントプレート組立て体10が図31に図示するように水平位置に挿入ツール40’に直角あるいは垂直で充分に配備される。
プレート組立て体10は、ツール40’の近位端86において遠隔操作により延ばされて、プレート組立て体10の遠位端83が図32に図示するように遠位ガイドワイヤ72に達するように位置決めされる。
このことは、ノブ93を反時計周りに回転して、ギア92を反時計周りに駆動することにより行われる。ひるがえって、ギア92はアーム91の上方縁の歯とかみ合わされ、そしてこの回転によって、プローブ壁82が図31から32に順番に見られるように左に動かされ、それによってプレート組立て体10のスロット付きの遠位端83を左に進め、本発明の経皮的インラインバージョンに関して述べた手順に類似した方法でガイドワイヤ72に対して所定の位置にガイドする。この手順の間近位のねじ受入れ要素12は所定の位置に留まり、ガイドワイヤ71とペグ95により所定の位置に保持される。したがって、プレート組立て体10は、特に、遠位のガイドワイヤ72を経皮的に配置する場合には蛍光透視法を用いて、本発明の経皮的バージョンに類似する方法でガイドワイヤ72を捕捉するまで延ばされる。
挿入ツール40に関して述べられた本発明の経皮的インラインバージョンについては、カニューレ挿入されたペディクルスクリュー17および23をそれぞれガイドワイヤ72および71にかぶせて進め、その後外科医が望むならばプレート組立て体10を圧縮してもよい。ギア92とアーム91により設けられるラチェット機構を逆にして、駆動ギア92がギアアーム91を背面方向に押し、次に後方プローブ壁82を膨らませ、このインプラントプレート組立て体を一緒にするか、あるいはねじ受入れ要素12および13を相互に引くことにより、圧縮を行う。このインプラントを充分に圧縮したならば、この経皮的インプラントに関して述べたのと同一の方法で、あるいは他の固締め方法あるいは機構により、近位のねじ受入れ要素12をプレート組立て体10のアーム18に固締めする。
ペディクルスクリュー23は、ツール40’の中空の内部88を通ってガイドワイヤ71にかぶさってはまる中空の軸部を有するねじドライバーにより所定の位置にねじ込まれる。したがって、挿入ツール40’は所定の位置に留まってもよく、この手順を完了し、そしてインプラントプレート組立て体10が成功裡に配置されるまで除去の必要がない。
インプラントプレート組立て体10が成功裡に位置決めされ、固締めされたならば、ツール40’の中空の内部88の中に挿入された挿入ツール40’を細長プローブウエッジ(図示せず)により解除し、位置決めし、駆動して、それによってペグ95を保持し、側壁94および97も同時に膨らまして、プレート組立て体10からツール40’の遠位端をゆるめる耳111を膨らまして、このツールをこの部位から取り出してもよい。
本発明のシステムは脊椎前彎、脊椎後彎および真っ直ぐなインプラント配列物に適用可能であることも留意すべきである。また、本発明の装置およびシステムは胸部および腰部脊椎の両方で使用可能である。
図1は、第1のねじ受入れ受口要素を組み込んだ本発明のインプラントプレート組立て体の第1の部分を示す平面図である。 図2は、切断線II−IIに沿って見た図1に示したインプラントプレート組立て体の垂直中間断面の正面図である。 図3は、下向きの脊椎前彎の曲線を持つ図1に示したインプラントプレート組立て体の改変されたバージョンの正面図である。 図4は、図1に図示した第1の部分と合体される第2のねじ受入れ受口要素を組み込んだ本発明のインプラントプレート組立て体の第2の部分の端面図である。 図5は、図4に示した第2のねじ受入れ受口要素の右側立面図である。 図6は、図5に示した第2のねじ受入れ受口要素の平面あるいは上面図である。 図7は、図1から6に図示したねじ受入れ受口要素をねじにより閉め切るためのキャップのこ歯ナットの上面図である。 図8は、図7に示したキャップのこ歯ナットの側面図である。 図9は、図7および8に示したキャップのこ歯ナットの底面図である。 図10は、図4、5および6に図示した第2の部分と合体された図1および2に図示した第1の部分を組み合わせで示す、本発明のインプラントプレート組立て体の平面図である。 図11は、骨固定ねじと上方の脊椎前彎の曲線との更なる組み合わせで示される図10に図示したタイプの完成したインプラント組立て体の正面図である。 図12は、図10に図示したような完成したインプラントプレート組立て体に固定し、そしてこれを操作するための本発明の細長挿入ツールの第1の態様の近位端の内部を露出するために主要部分を垂直中間断面で示した内側図である。 図13は、内部を露出するためにこの主要部分を垂直中間断面で示した図12の細長挿入ツールの遠位端の側面図である。 図14は、内部を露出するためにこの外部部分を水平中間断面で示した図13に示した挿入ツールの遠位部分の上面あるいは平面図である。 図15は、図13に示した細長挿入ツールの遠位部分の切断線XV−XVに沿って見た垂直断面の端面図である。 図16は、図13に示した細長挿入ツールの切断線XVI−XVIに沿って見た垂直断面の端面図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図17、18、19、20、21、22および23は、図13から16に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の第1の外科方法を順次図示するノンスケールの概略図である。 図24および25は、図12から16に図示した挿入ツールを使用するヒト脊椎への本発明のプレート組立て体の随意の外科的適用の概略図である。 図24および25は、図12から16に図示した挿入ツールを使用するヒト脊椎への本発明のプレート組立て体の随意の外科的適用の概略図である。 図26は、図10に例示したタイプのインプラントプレート組立て体に固定され、操作するための本発明の細長挿入ツールの第2の態様の側面図である。 図27は、図26の挿入ツールの正面図である。 図28は、内部を露出するために正面側壁を取り除いた図27に示した挿入ツールの側面図である。 図29は、図28に図示したプレート組立て体に対する近位のねじ受入れ要素の拡大端面図である。 図30はガイドワイヤと合体した図28に示したプレート組立て体の拡大図である。 図31、32および33は、図26、27および28に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の外科方法を順次図示する概略図である。 図31、32および33は、図26、27および28に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の外科方法を順次図示する概略図である。 図31、32および33は、図26、27および28に図示した細長挿入ツールにより図10に図示したタイプのプレート組立て体をヒト脊椎に挿入し、適用するための本発明の外科方法を順次図示する概略図である。

Claims (10)

  1. 脊椎の安定化のためのインプラントプレート組立体であって:
    該組立体の遠位端の第1のねじ受け入れ受口要素であって、骨固定ねじを用いて椎骨への取り付けのためにねじ軸部通路およびねじ頭座を備える形態である第1のねじ受け入れ受口要素;
    該第1のねじ受け入れ受口要素から近位方向に延びる細長アームであって、該細長アームに沿った細長貫通スロットを有し、該スロットが縁、およびねじ頭を有する骨固定ねじの部分を選択的に着座するための一連の隣接するねじ頭座凹みを有する細長アーム;
    ねじ軸部通路およびねじ頭座を備える形態である第2のねじ受け入れ受口要素であって、該アーム上にスライド可能に受け入れられ、該第2のねじ受け入れ受口要素の通路が椎骨への取り付けのために該第2のねじ受け入れ受口要素を通って固定ねじの軸部を受け入れるために該スロット上に整列される第2のねじ受け入れ受口要素;を備え、該第2のねじ受け入れ受口要素および該スロットが、該第2のねじ受け入れ受口要素に着座した固定ねじのねじ頭が該第2のねじ受け入れ受口要素の通路を通って突出し、そして該骨固定ねじが椎骨に完全に固定されるとき、該第2のねじ受け入れ受口要素を該アームにクランプするために該スロットの縁に係合する形態および寸法である、インプラントプレート組立体
  2. 前記ねじ頭を係合するために、該ねじ頭上に、前記第2のねじ受け入れ受口要素にねじによって受け入れられるキャップのこ歯ナットをさらに備える、請求項1に記載のインプラントプレート組立体
  3. 前記ナットが、前記ねじ頭を係合するために、底面隆起を有する、請求項2に記載のインプラントプレート組立体
  4. 脊椎の安定化のためのインプラントであって:
    遠位端および近位端を有する細長インプラントプレート組立体であって、遠位端および近位端が骨固定ねじを用いて間隔を置いた第1の椎骨および第2の椎骨に個々に取り付けるための形態であり、第1のねじ受け入れ要素および第2のねじ受け入れ要素を含み、該第1のねじ受け入れ要素および第2のねじ受け入れ要素間の距離を調節可能に変更するために互いに対してスライド可能に受け入れられる第1のねじ受け入れ要素および第2のねじ受け入れ要素を含む細長インプラントプレート組立体と;
    該第1のねじ受け入れ要素および該第2のねじ受け入れ要素がそれらの間でさらに相対的に移動しないように選択的に固締めするための固締め組立体と;を備え、そして該第1のねじ受け入れ要素が第1の受口ボウルを有し、そして該第2のねじ受け入れ要素が第2の受口ボウルを有し、該第1の受口ボウルおよび該第2の受口ボウルの各々が、骨固定ねじの軸部の通過のために底部にある通路と緊密に嵌合して骨固定ねじの頭を受け入れるための形態であり、該第2のねじ受け入れ要素が該細長インプラントプレート組立体のアーム部分に沿ってスライド可能であり、該固締め組立体がスロットを含み、該スロットが、該スロットを通り、かつ該スロットに沿って固定ねじの軸部を所望の位置で受け入れるために第2の受口ボウルの通路の下にあるアーム部分にあり、該第2の受口ボウルおよび該スロットのための通路が、該第2の受口ボウルに受け入れられた該固定ねじの頭の部分が該第2の受口ボウルの通路を通って突出して該スロットの縁と係合し、そして該骨固定ねじが椎骨に完全に固定されるとき、該第2のねじ受け入れ要素を該細長インプラントプレート組立体にクランプする形態および寸法であり、細長インプラントプレート組立体の遠位端が、該第1の受口ボウルと連通する開放端のガイドワイヤ捕捉スロットを有する、インプラント。
  5. 前記第1の受口ボウルおよび前記第2の受口ボウルに着座した前記骨固定ねじ頭で該第1の受口ボウルおよび該第2の受口ボウルを閉め切る形態および寸法である固締めキャップを含む、請求項4に記載のインプラント。
  6. 前記固締めキャップが前記第1の受口ボウルおよび前記第2の受口ボウル内にねじによって受け入れられ、そして前記骨固定ねじ頭を係合するための底面隆起を有する、請求項5に記載のインプラント。
  7. 前記遠位端が、先導するテーパー付けされた横方向の縁を有する、請求項4に記載のインプラント。
  8. 前記細長インプラントプレート組立体が、脊柱前湾の湾曲に勘合するために長手方向に湾曲している、請求項4に記載のインプラント。
  9. 前記スロットが、前記第2の受口ボウルから突出する骨固定ねじの頭の部分を着座するための寸法および輪郭である、請求項4に記載のインプラント。
  10. 前記スロットの縁が、前記スロットに沿った異なる位置で骨固定ねじの頭の部分を選択的に着座するために、整列された一連の隣接するねじ頭着座凹みを含む、請求項9に記載のインプラント。
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