JP4563038B2 - 硬質活性炭吸着剤及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、活性炭とその製造方法に関し、アルミナ,シリカ,チタニア,ジルコニア,炭化ケイ素(以下、アルミナ等という)の無機又は有機の多孔質粒子を骨格とした硬質の活性炭で、吸着能力に優れ、強度が強く、吸着能力が低下した場合には容易に再生可能な硬質活性炭吸着剤とその製造方法に関する。
活性炭は、その内部に無数の微細孔をもつ多孔性の炭素物質で、内部表面積が極めて大きく有機物質の吸着力に優れており、活性炭に接触するガス、蒸気、或は、溶液中の溶質分子は活性炭の表面に引き付けられて保持(吸着)される。この吸着の度合いは吸着される分子の大きさや形状、活性炭の細孔構造により異なってくる。活性炭は、工業的製造では、原料として鋸屑、木炭、泥炭、石炭、ヤシ殻などが使われ、それらを炭化した後、更に熱処理することにより作られている。この熱処理は賦活と呼ばれ、これにより原料の炭素骨格が壊れていき、微細な孔が生じることにより表面積が広がることとなる。
ところで、活性炭の製造において、ヤシ殻などの高価な原料を使用しないで安価に活性炭を製造するため、可燃性廃棄物を原料に活性炭を製造する技術が数々提案されている。例えば、原料として、コーヒー滓、おから、厨芥、汚泥、古紙などが提案されており、特許文献1(特開平5−301704号公報)には、草や葉や樹脂等の微細な植物を主原料とした活性炭の製造方法が提案されている。この提案に係る特許文献1の発明は、所定量の微細な植物からなる原料の内部を金網で複数に仕切り、かつ、表面を金網で被覆した状態でプレスにより任意形状に圧縮した圧縮成型体を加熱窯に収容し、不燃焼ガスを封入又は送風することにより、型が崩れず硬質の炭に近い強度を有する活性炭を製造する方法である。
また、特許文献2(特開2003−292318号公報)には、可燃性廃棄物の一種であるプラスチック類を原料とするが、プラスチック類のみであると乾留中に揮発するため、乾留処理後に残存する炭素量が少なく、活性炭の収率が低いという問題があったことから、この問題を解決するため、プラスチック類(合成樹脂類)を、コーヒー滓や竹を含む木類、古紙等の紙類、とうもろこしの芯部の粉砕物などの他の可燃性廃棄物と一定の比率で混合して乾留し、共炭化現象によりプラスチック類の炭化を促進し、活性炭の収率を高めるようにした発明が提案されている。
更に、活性炭は、一般的には、炭化と賦活の2工程を経て製造されるが、特許文献3(特開平7−69614号公報)には、紙基材フェノール樹脂成形品又はその粉砕物を活性炭前駆体とし、この前躯体を炭化及び賦活処理を一工程で行うようにして、製造効率を高めた活性炭の製造方法に係る発明が提案されている。また、特許文献4(特開平9−20511号公報)には、活性炭の製造において、高速で賦活反応を進行させ、賦活反応器のコンパクト化を図るようにしたり、炭化炉(熱分解炉)と賦活反応器を一体に組み込み、炭化材料の搬送装置及び賦活反応ガスの搬送装置を省略するようにした発明が提案されている。
また、特許文献5(特開平6−256009号公報)には、原料として、コールタールピッチや石油ピッチを使用した活性炭の製造方法の発明が、特許文献6(特開平6−144819号公報)には、廃タイヤを原料とする活性炭の製造方法の発明が、特許文献7(特開平9−241015号公報)には、下水道汚泥を原料とする活性炭の製造方法の発明が、それぞれ提案されている。
上記の特許文献1〜特許文献7で提案されている発明は、従来の活性炭とその製造方法のうちの数例でしかないが、これらに共通する問題として、製造された活性炭の骨格が炭素で形成され、比表面積を大きくするために微細多孔構造になっているため、強度が劣り、強度が要求されるところでは使用できないという問題があった。なお、特許文献1では、所定形状に成型した活性炭の強度を高めるように金網で補強しているが、金網があるため、逆にその使用範囲が狭くなってしまうという問題があった。また、賦活処理は、従来の活性炭の製造に不可欠であるが、この処理のために、活性炭の製造効率を上げることが難しいという問題があった。特許文献3、特許文献4で提案されている発明では、この賦活処理に起因する製造効率の低下の問題を解決しようとしているが、賦活処理自体は省略できないため、限界があった。
特開平5−301704号公報 特開2003−292318号公報 特開平7−69614号公報 特開平9−20511号公報 特開平6−256009号公報 特開平6−144819号公報 特開平9−241015号公報
従って、本発明は、従来技術による活性炭とその製造方法には上記のような問題があったことに鑑み、従来の炭素を骨格とする活性炭を見直し、骨格として強度があり、しかも賦活処理をする必要のない多孔質の物質を基体とする新たな硬質活性炭吸着剤の製造方法を提供することを、その課題とするものである。
上記課題を解決することができる硬質活性炭吸着剤の構成は、アルミナ等の多孔質粒子を基体とし、該基体の外表面及び細孔の内表面に炭素がコーティングされているものである。
記課題を解決することを目的としたなされた本発明硬質活性炭吸着剤の製造方
法の構成は、アルミナ等の多孔質粒子を基体として流動層ガス化・熱分解炉に投入し、その炉内で前記基体に流動層を形成させると共に、当該炉内を非酸化性雰囲気下において500〜1200℃の温度で加熱し、この炉内の前記流動層に炭化水素成分含有物質による原料を供給し、その原料から発生される未燃タール又は未燃炭化水素成分を、流動している前記基体の外表面とその基体の細孔に、細孔の容量効果によって当該基体の外表面と細孔内表面に補集させ、その細孔の内表面と基体の外表面に炭素を折出させることを特徴とするものである。上記構成において、原料は、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン等のプラスチック、合成繊維、合成ゴム、又は、ナフサ,重質油,廃油のように炭化水素成分を多く含むものを使用するのが好ましい。
また、上記課題を解決することを目的としたなされた本発明硬質活性炭吸着剤の製造方
法の他の構成は、原料とするバイオマス、炭素含有廃棄物非酸化性雰囲気下の炭化炉で加熱して活性炭を製造するとき、前記炭化炉多孔質粒子による基体を投入して流動させ、前記原料の加熱中に発生する未燃炭素成分や未燃炭化水素成分を前記粒子の外表面と細孔の容量効果により当該細孔内表面に捕集すると共に、炉内を500〜1200℃に加熱することにより、前記細孔の内表面と基体の外表面に炭素を折出させることを特徴とするものである。
本発明は、上記の通りであって、本発明によれば、活性炭の骨格がアルミナ等の多孔質粒子であるため、強度が高く、例えば、重量のある部材間に装填しても、その形態が崩れることはなく、吸着力を発揮することができるという効果が得られる。
また、本発明硬質活性炭吸着剤は、アルミナ等の多孔質粒子を基体としているため、基体の製造段階において分子設計によりその大きさや形状、細孔の径,長さをある程度予め設計できるので、吸着する分子の大きさや形状等に対応する活性炭吸着剤を製造することができる。
更に、本発明吸着剤の製造方法においては、アルミナ等の多孔質粒子を基体とし、多孔質の細孔による容量効果により、従来の活性炭の製造方法では揮発して捕集できなかった炭化水素成分、具体的には、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン等のプラスチック、合成繊維、合成ゴム、又は、ナフサ,重質油,廃油などを熱分解してガス化された炭化水素成分を好適に捕集できるので、原料の選択肢が格段に広がるという効果が得られる。また、細孔内に捕集した炭素や炭化水素成分、タールから細孔の内表面や基体の外表面に炭素を析出させてコーティングするため、比表面積を広げるための賦活処理を行う必要がなく、活性炭吸着剤を効率的に製造することができる。
更には、本発明吸着剤の製造は、従来の流動層燃焼炉や焼却炉、熱分解炉などを用いて容易に製造することができ、また、吸着能力が低下したときも、基体を高温で加熱処理するか又は化学的に処理して炭素を除去した後、再度、基体を流動媒体として上記炉中に投入して再生、製造することができる。
次に、本発明の実施の形態例を図により説明する。図1は本発明硬質活性炭吸着剤の一部を切開した部分拡大正面図、図2は本発明硬質活性炭吸着剤を製造するための装置の一例の概略図、図3は本発明における流動媒体である基体の性能についての実験装置の一例を示す概略図、図4は多孔質粒子である基体の炭素保持効果を示す線図、図5は本発明硬質活性炭吸着剤による有機ガス捕集の例を示す線図である。
図1において、1は本発明の一例のアルミナを基体1aとした硬質活性炭吸着剤、2はこの吸着剤1の細孔、3は基体の外表面や細孔2の内表面にコーティングされた炭素である。なお、基体1aとなる多孔質粒子は、アルミナの他、シリカ,チタニア,ジルコニア,炭化ケイ素などの無機又は有機の多孔質粒子を使用することができる。
図2は、本発明の硬質活性炭吸着剤を製造するための装置の一例で、ここでは流動層ガス化・熱分解炉4を用いているが、流動層燃焼炉、焼却炉、固定層燃焼炉などの各種炉を用いることができる。5はこの流動層ガス化・熱分解炉4の下段に設けたガス分散板で、この分散板5の上に多数の基体1aが流動媒体として投入され、流動層6が形成される。7は原料供給装置で、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン等のプラスチック、合成繊維、合成ゴム、又は、ナフサ,重質油,廃油などの炭化水素成分を多く含むものを流動層6内に供給する。なお、原料の供給の形態は、気体でも液状でもよく、原料を粉砕した状態でも供給することができる。また、原料としては、上記以外に、灯油,軽油,木材,バイオマス,新聞古紙などの紙類,各種廃棄物などを使用することができる。
8は流動層ガス化・熱分解炉4の底部などにガス化剤加熱装置9を介して接続されているガス化剤供給装置で、例えば、ガス化剤供給装置8から供給される水をガス化剤加熱装置9で水蒸気にして炉4内に供給し、原料を水蒸気分解する。なお、ガス化剤には、水蒸気のほか、水素などを用いることもある。また、流動層ガス化・熱分解炉4内の流動層6の下部にスタートアップバーナーを取り付け、このバーナーにガス化・熱分解開始用の燃料を吹き込んで燃焼させて加熱するようにしてもよい(図示せず)。
流動層ガス化・熱分解炉4では、加熱されている流動層6に原料供給装置7から原料として例えばナフサが供給されると、流動層6において基体1aと共に流動しながら熱分解し、メタン,エチレン,プロピレンなどのガス或はブタンガスとなって当該炉4の上部の排出部10から排出され、セラミックなどによるフィルタ11を経て貯蔵タンク12内に貯蔵される。この熱分解の過程で、原料を過剰に供給するか、排出部10からのガスの排出量を制限すると、未燃焼の炭化水素成分やタールが炉4内に充満するが、これらは多孔質の細孔による容量効果により、アルミナ等の多孔質粒子を基体1aとする流動媒体の細孔に捕集されるので、その状態で炉4内を非酸化性雰囲気下において約500〜1200℃に加熱すると、細孔2の内表面や基体1aの外表面に炭素が析出し、表面コーティングされ、本発明の硬質活性炭吸着剤が製造される。なお、原料としては、炉4により熱分解して製造され、貯蔵タンク12内に貯蔵されたガスを使用することもできる。
13はフリーボードで、流動層6から細かい基体1a′が舞い上がるように流動しているので、流動層6における基体1aの細孔で捕捉されなかった炭化水素成分やタールを好適に捕集することができる。14は流動層ガス化・熱分解炉4において原料を燃焼したときに発生する熱を取り出すための熱交換器である。
実施例1では、主に炭化水素成分の多い原料から硬質活性炭吸着剤を製造したが、本発明は、従来の活性炭を製造する方法に適用し、従来の活性炭を製造する過程において発生する揮発炭素,炭化水素成分や未燃タールを、多孔質の細孔による容量効果により、前記基体の細孔内に捕集し、硬質活性炭吸着剤を製造することができる。即ち、原料としてバイオマス、廃棄物を使用し、炭化炉において前記原料を非酸化性雰囲気下で加熱することにより活性炭を製造する方法において、前記炭化炉中にアルミナ等の多孔質粒子を基体とする流動媒体を投入し、多孔質の細孔による容量効果により、前記原料の加熱中に発生する炭素成分や炭化水素成分、タールを前記基体の細孔内に捕集し、該基体を500〜1200℃の温度で加熱することにより前記細孔の内表面及び基体の外表面に炭素を析出させることで、従来の活性炭と本発明の硬質活性炭吸着剤を同時に製造することができる(図示せず)。
次に、本発明において使用する基体である多孔質アルミナや多孔質シリカが炭化水素成分やタールを捕集して炭素皮膜を粒子内部細孔表面あるいは外部表面上につくることができることを、図3に示した実験装置Aによる実験により実証した結果を示す。この実験装置Aでは、ポリスチレンの熱分解時に発生する揮発成分を固定層において、アルミナ又はシリカの細孔に保持して炭素被膜を作成し、それを燃焼させたときに発生する一酸化炭素と二酸化炭素の量から炭素量を測定した。
実験装置Aは全て石英製である。試料流動媒体を充填した内径27mmの多孔質分散板付反応管に、各種の試料粒子(多孔質アルミナMS、多孔質アルミAB、多孔質シリカG251)を20gを充填した固定層にN2ガスを流通し、約20mgのポリスチレンペレットを上から1個投入した。ポリスチレンは100%揮発分であるので、ここでは直接ポリスチレンを粒子の上に投入した。温度は800℃とした。粒子上に保持された炭素を酸素で燃焼して生成したCO2から粒子上に析出した炭素量を測定した。
上記の実験装置Aにおいて、比較に用いた多孔質粒子の性状(wt-%、細孔表面積)を下記の表1に示す。なお、多孔質粒子の効果を明らかにする為に、細孔を持たない緻密な石英砂(QS)を比較のために用いた。
Figure 0004563038
ここで、多孔質粒子である基体の炭素保持効果を図4に示す。図4には、基体に捕集された炭素とプラスチック(ポリスチレン)の熱分解で生成し、細孔の内表面及び基体の外表面に析出した固体炭素の合計を示す。細孔を持たない緻密な砂(QS)では基体に炭素が捕集されずにほとんど全て通過したため、固体炭素の回収率はプラスチックの熱分解で生成した固定炭素量に対し1%に過ぎなかった。これに対し、多孔質粒子では、固定炭素として回収される炭素量が極めて多いことが分る。従って、これまで活性炭を作るのに用いることができない極めて固定炭素の少ない原料からでも活性炭吸着剤を作ることができることが分る。
次に、図5により、本発明硬質活性炭吸着剤による有機ガス捕集の例を示す。60mgの硬質活性炭吸着剤を固定層に充填し、窒素で希釈したトルエン(入口濃度15g/Nm3)を流通して、トルエンを硬質活性炭吸着剤に吸着させた。出口濃度を連続的に測定して吸着量を求めた。吸着量とガス側除去率(1−出口濃度/入口濃度)の関係を求めたものを図5に示す。図3の方法で作成した炭素を担持した粒子と、担持しない粒子を比べると、炭素を担持したものの方が吸着容量は減るが吸着速度が速くなるために最大除去率が大きくなった。反応速度が早くなったため吸着装置出口での有機ガス濃度を低く抑えることができることが分った。
本発明は、原料中の揮発炭素,炭化水素成分又は未燃タール分を基体である多孔質粒子の細孔内に捕集し、加熱処理して細孔の内表面又は基体の外表面に炭素として析出させ硬質活性炭吸着剤をつくる方法で、ポリエチレン等の100%揮発性の原料からでも製造することができる。
また、従来技術のバイオマス、廃棄物を原料として活性炭を製造する方法において、その炭化炉に基体である多孔質粒子を流動媒体として投入することで、従来はガスとして排出されていた未使用のバイオマス、廃棄物原料中の揮発炭素,炭化水素成分及び未燃タールを基体の細孔内に捕集し、捕集した揮発炭素,炭化水素成分及び未燃タールから細孔内表面及びその外表面に炭素を析出させ表面コーティングして硬質活性炭吸着剤をつくることで、従来技術の活性炭製造における収率を向上させることができる。
従来の技術において、合成樹脂から薬品炭化又は空気中炭化により活性炭がつくられている例があるが、その製造方法から大量生産には向かず、高価になってしまうが、本発明の硬質活性炭吸着剤は、流動層燃焼炉や焼却炉、熱分解・ガス化炉において容易に大量生産することができるので、安価に製造することができる。
更に、従来技術でつくられた活性炭は骨格が炭素であり、製造された活性炭の強度は活性炭製造の原料に依存し、強度が低く、高強度が要求される用途には使用できないが、本発明により製造された硬質活性炭吸着剤は、高強度の多孔質粒子を基体として用い、その細孔内の表面や基体の外表面に炭素が析出し表面コーティングされているので、高強度が要求される用途にも使用可能となる。
更には、従来技術でつくられた活性炭は骨格が炭素であり、粒子密度は原料性状に依存し制御ができないため、例えば高流速のガス、液体中では流れに随伴して装置から飛び出してしまうなどの問題があった。これに対し、本発明で製造された硬質活性炭吸着剤は、密度の高い多孔質を選択することで密度の高いものを製造できるので、高流速の装置内においても飛び出すのを抑制することができる。
更には、従来技術でつくられた活性炭は骨格が炭素であり、吸着等に使用した後に焼却処理する際のCO2発生が多い。これに対し、本発明でつくられた硬質活性炭吸着剤は吸着等に使用した後、表面コーティングされた炭素成分のみを燃焼させて多孔質粒子を再生し、再度、細孔内に炭素を析出させることにより新しい硬質活性炭吸着剤をつくることができるのでCO2排出削減にも貢献する。
本発明硬質活性炭吸着剤の一部を切開した部分拡大正面図である。 本発明硬質活性炭吸着剤を製造するための装置の一例の概略図である。 本発明における流動媒体である基体の性能についての実験装置の一例を示す概略図である。 多孔質粒子である基体の炭素保持効果を示す線図である。 本発明硬質活性炭吸着剤による有機ガス捕集の例を示す線図である。
符号の説明
1 硬質活性炭吸着剤
1a 基体
2 細孔
3 炭素
4 流動層ガス化・熱分解炉
5 ガス分散板
6 流動層
7 原料供給装置
8 空気供給装置
9 熱風炉等加熱装置
10 排出部
11 フィルタ
12 貯蔵タンク
13 フリーボード
14 熱交換器

Claims (3)

  1. アルミナ等の多孔質粒子を基体として流動層ガス化・熱分解炉に投入し、その炉内で前記基体に流動層を形成させると共に、当該炉内を非酸化性雰囲気下において500〜1200℃の温度で加熱し、この炉内の前記流動層に炭化水素成分含有物質による原料を供給し、その原料から発生される未燃タール又は未燃炭化水素成分を、流動している前記基体の外表面とその基体の細孔に、細孔の容量効果によって当該基体外表面と細孔内表面に補集させ、その細孔の内表面と基体の外表面に炭素を折出させることを特徴とする硬質活性炭吸着剤の製造方法。
  2. 原料は、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレンを含むプラスチック、合成繊維、合成ゴム、又は、ナフサ,重質油,廃油のように炭化水素成分を多く含むものである請求項1の硬質活性吸着剤の製造方法。
  3. 原料とするバイオマス、炭素含有廃棄物非酸化性雰囲気下の炭化炉で加熱して活性炭を製造するとき、前記炭化炉多孔質粒子による基体を投入して流動させ、前記原料の加熱中に発生する未燃炭素成分や未燃炭化水素成分を前記粒子の外表面と細孔の容量効果により当該細孔内表面に捕集すると共に、炉内を500〜1200℃に加熱することにより、前記細孔の内表面と基体の外表面に炭素を折出させることを特徴とする硬質活性炭吸着剤の製造方法。
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