JP4562181B2 - スポンジ挟持体 - Google Patents

Description

本発明は、容器やグラスを洗浄する際に使用するスポンジを保持するための挟持体に関する。

筒長なタンブラーグラスや哺乳瓶のような口筒の狭い容器等の内部を洗浄する場合、底までは指では届かず、スポンジやブラシ等を用いることになる。
このスポンジやブラシ関する従来技術としては、例えば、以下の文献の如きである。
特許第３４５９２２６号公報 特開２００１−２１２０６５号公報

しかしながらブラシは毛の集合体であって、その先端で容器等の内面を擦るだけであるので、各毛の先端による線洗浄となってどうしても洗浄ムラが生じ、これを回避するべく毛の密度を高くするとブラシ全体の弾性変形がしにくく、使用しにくいばかりでなく、結果的には効果的な洗浄が得られなかった。

この点スポンジは弾性変形が自在で容器等の内面に面当接させることができるので、洗浄ムラが生じることはない。但しこの場合、スポンジ単体だけではタンブラーグラスや哺乳瓶等の内部底面まで完全に届かせて洗浄することはできず、口筒が狭い場合は内部に取り残してしまうこともある。そこでこの点に配慮して、スポンジに柄を一体化したものを用いることになる。

処が当然ながらタンブラーグラスや哺乳瓶には様々なサイズ、形態があり、特に内底面周縁や瓶の肩部内面等に確実に面当接させて洗浄するには、その形態に応じた大きさや厚みのスポンジを用いなければならず、従って柄のついた様々なスポンジを用意しなければならない点で、不経済で煩瑣なものであった。

そして、使用経時に従って最も消耗の激しいのはスポンジ部分であって、このスポンジが破れたり摩耗したり付着した汚れが落ちなくなったりすると、柄の部分が何ら損傷していなくても全体として交換せざるを得ず、この点でも極めて不経済である。

よって本発明は、この従来の不満点を解消し要求に応えるべく発明されたスポンジ挟持体であって、様々な形状のスポンジを簡単に交換できて且つその保持を確実にできるようにすることを目的とする。

上記課題を解決するため本発明は、一対の細板の基端を連結し、この両細板間に、細板の長さ方向に沿ってスライド自在に駒体を組付け、前記した両細板間の先端部に洗浄用のスポンジを挟持させることを特徴とする構成で、両細板の先端部を同一方向に曲げると良い。

本発明のスポンジ挟持体は上述したような構成であるので、駒体を一対の細板の基端近傍にスライドさせた状態で両細板間の先端部に洗浄用のスポンジを配置し、駒体を先端方向に前進スライドさせると、両細板は相互に近接するのでスポンジを確実且つ強固に挟持することができる。

従って、スポンジ自体が厚くても薄くても、或いは直方体や三角体、円柱体等の不規則な形状であっても、スポンジの一部を押し潰して保持することができ、しかも駒体を基端方向に後退スライドさせることにより、スポンジを外しての交換が容易に達成できるのである。

そして傷んだり汚れたりしたスポンジを容易に交換できるので、衛生的であり、柄の部分に相当する挟持体を交換する必要はなくて繰り返しての使用が可能なので、極めて経済的である。

また、両細板の先端部を同一方向に曲げると、挟持されたスポンジの軸心は細板の軸心から、この曲げられた角度だけ所定方向に傾くことになり、従って細長な壜体の口筒からスポンジを本発明の挟持体と共に挿入した姿勢では、スポンジの先端部が壜体の内面に確実に摺接し、極めて有効な洗浄が達成される等、本発明は多くの優れた作用効果を奏する。

合成樹脂製の細板を中央で反転屈曲して一対の細板２の基端を連結することによりピンセット状に挟持材１を構成し、夫々の細板２の両側面基端部に長さ方向に沿ってガイド溝３を刻設する。

一方駒体４は、上記した細板２の幅とほぼ同一長さで、この一対の細板２の間に配される連結板５の両側に側板６を連設したＨ型で、側板６の内面に於ける上下端には、前記したガイド溝３に対応し、このガイド溝３に係止する係止条７が設けられている。

従って、ガイド溝３に係止条７を夫々係止させる形態で駒体４を挟持材１に組み付けると、係止条７がガイド溝３にガイドされて、駒体４は挟持材１の長さ方向に沿ってスライド自在になり、両細板２間の先端部に洗浄用のスポンジＳを配して駒体４を先端部方向にスライドさせると、両細板２の間隔が狭まるので、スポンジＳを確固と挟持することができる。

また、両細板２の先端部を同一方向に曲げた屈曲部８とすることにより、挟持したスポンジＳの突出方向に方向性をもたせることができる。

一対の細板２の基端連結部は反転湾曲して穴部９となっており、不使用時に所定箇所に吊り下げることができるようになっている。

細板２の先端部内面には幅方向に沿って多数の突条１０が設けられ、この突条１０の上面には突起１１が設けられている。従ってスポンジＳを挟持した状態では、この突条１０や突起１１がスポンジＳの孔に食い込み、スポンジＳの挟持が更に強固に図られるようになっている。

尚、駒体４の側板６の外面には、駒体４のスライドを確実にするべく、滑り止め突条１２が設けられている。

本発明の挟持体は、前述したようにスポンジＳが肉厚・肉薄等いかなる形態であっても挟持保持することができるが、スポンジＳの形状として、先端の側縁を突出させると共に基端を削切する図４の如き構成とすれば、先端を容器等の内部底面の周縁部に当接させることができて確実に洗浄でき、或いは基端の削切部分を容器肩部の内面に当接させて確実に洗浄でき、しかも口筒から抜け出させ易くすることができる。

本発明のスポンジ挟持体の駒体の後退時を示す斜視図である。 駒体の前進時を示す斜視図である。 駒体が組み付いた部分の断面図である。 使用実施例を示す説明図である。

符号の説明

１ 挟持材
２ 細板
３ ガイド溝
４ 駒体
５ 連結板
６ 側板
７ 係止条
８ 屈曲部
９ 穴部
１０ 突条
１１ 突起
１２ 滑り止め突条
Ｓ スポンジ

Claims (1)

1. 一対の細板（２）の基端を連結し、該両細板（２）間に、細板（２）の長さ方向に沿ってスライド自在に駒体（４）を組付けると共に前記両細板（２）の先端部を同一方向に曲げ、前記両細板（２）間の先端部に洗浄用のスポンジ（Ｓ）を挟持させることを特徴とするスポンジ挟持体。
   

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