JP4557304B2

JP4557304B2 - Method for surface modification of emulsion adhesives

Info

Publication number: JP4557304B2
Application number: JP2000139387A
Authority: JP
Inventors: 喜博南崎; 紀秀馬場
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 2000-05-08
Filing date: 2000-05-08
Publication date: 2010-10-06
Anticipated expiration: 2020-05-08
Also published as: JP2001316640A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エマルジヨン系粘着剤の表面改質方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
粘着テ―プや粘着シ―トは、金属、ガラス、木材、紙、ダンボ―ル、プラスチツク材料などの種々の被着体面への接着に広く使用されている。この粘着テ―プや粘着シ―トには、アクリル酸アルキルエステルを主モノマ―とするアクリル系ポリマ―をベ―スポリマ―としたアクリル系粘着剤や、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロツク共重合体などのゴム系ポリマ―をベ―スポリマ―としたゴム系粘着剤が用いられてきた。
【０００３】
これらの粘着剤を用いる場合、古くは、ベ―スポリマ―をトルエンや酢酸エチルなどの有機溶剤に溶解した粘着剤溶液とし、これをフイルム状基材に塗工し、オ―ブンで加熱して有機溶剤を揮散したのち、ロ―ル状に巻回して、粘着テ―プや粘着シ―トを製造していた。しかし、近年、地球環境問題、作業環境問題、火災、爆発の危険性から、粘着剤の塗工工程に有機溶剤を用いない、エマルジヨン系、ホツトメルト系、紫外線重合系、放射線架橋系粘着剤や、有機溶剤の使用量を削減するハイソリツド系粘着剤などが開発されてきた。
【０００４】
これらのなかでも、エマルジヨン系粘着剤は、水を分散媒としたものであり、アクリル系粘着剤、天然ゴムラテツクス、スチレン−ブタジエンゴムラテツクスなどをベ―スとしたゴム系粘着剤などに広く使われている。しかし、この種のエマルジヨン系粘着剤は、ベ―スポリマ―を水中に安定に分散させるため、種々の乳化剤や粘度調整剤などの配合剤を加えており、これらの配合剤は粘着剤層の形成後、その層表面にブリ―ドアウトしやすく、このため、これらの配合剤を加えない、ベ―スポリマ―を有機溶剤に溶解した粘着剤溶液を用いたものに比べて、粘着特性が低下したり、耐水性が低下するという欠点があつた。
【０００５】
このようなエマルジヨン系粘着剤の欠点を改良する方法として、重合反応性の乳化剤を使用する技術が提案されているが（特開平６−６５５５１、特開平６−１２８５４３）、乳化剤の一部が未反応で残存するおそれがあり、上記改良効果が十分とはいえない。また、粘着剤層を多層化して上記改良をはかる技術も提案されているが（ＰＣＴ／ＵＳ８１／０１０６２）、各層間の密着強度が不十分なため、応力が加わつた際に各層間で破壊が生じやすい。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このようなエマルジヨン系粘着剤の問題点を克服するものであり、ごく僅かな有機溶剤を使用することにより、エマルジヨン系粘着剤の粘着特性を大きく向上する表面改質方法を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意検討した結果、エマルジヨン系粘着剤層の表面に有機溶剤可溶粘着剤薄層を化学反応により固定すると、ごく僅かな有機溶剤の使用で粘着テ―プや粘着シ―トの粘着特性を大きく向上できるものであることを見い出し、本発明を完成した。
【０００８】
すなわち、本発明は、基材上にエマルジョン系粘着剤を塗工し、乾燥して、エマルジョン系粘着剤層を形成し、この粘着剤層の表面にこの粘着剤層の表面を溶解、膨潤させることのない、反応性中間層を構成させるポリマーの希薄溶液を接触させて、界面接触反応により、上記粘着剤層の表面に反応性中間層を形成し、この反応性中間層上にこの中間層の反応性官能基と反応する官能基を有する有機溶剤可溶粘着剤を薄層塗工して、エマルジョン系粘着剤層の表面に上記の反応性中間層を介して有機溶剤可溶粘着剤薄層を化学反応により固定することを特徴とするエマルジョン系粘着剤の表面改質方法に係るものであり、とくに、上記の有機溶剤可溶粘着剤薄層の厚さが０．００５〜５μｍである上記構成のエマルジョン系粘着剤の表面改質方法に係るものである。
【０００９】
また、本発明は、上記の反応性中間層が、エマルジョン系粘着剤層との界面接触反応により形成される第１級または第２級アミノ基を有するポリマー薄層からなる上記構成のエマルジョン系粘着剤の表面改質方法に係るものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明では、まず、基材上にエマルジヨン系粘着剤を塗工し、乾燥して、エマルジヨン系粘着剤層を形成する。基材は自己支持性を有するものであればよく、ポリエチレンテレフタレ―トなどのポリエステル、ポリプロピレンなどのオレフイン系ポリマ―などからなるプラスチツクフイルム、紙、布、金属箔などが用いられる。基材は粘着剤層から剥離可能なセパレ―タであつてもよい。
【００１１】
エマルジヨン系粘着剤には、アクリル系粘着剤、天然ゴムラテツクス、スチレン−ブタジエンゴムラテツクスなどをベ―スとしたゴム系粘着剤があり、これらは水分散物として基材上に塗工される。この水分散物中には、安定な分散状態を確保するため、また安定な塗工性を確保するため、通常は、粘着特性を阻害する配合剤として乳化剤や粘度調整剤などが添加されている。
【００１２】
アクリル系粘着剤は、一般に、エチルアクリレ―ト、ブチルアクリレ―ト、２−エチルヘキシルアクリレ―ト、イソオクチルアクリレ―ト、イソノニルアクリレ―トなどのアクリル酸アルキルエステルを主モノマ―とし、これらにアクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレンなどの芳香族ビニル化合物、メチルメタクリレ―トなどのメタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸などのカルボキシル基含有ビニル化合物、無水マレイン酸などの酸無水物基含有ビニル化合物、ビニルピロリドンなどのビニル基含有複素環化合物、グリシジルメタクリレ―トなどのエポキシ基含有ビニル化合物、ジメチルアミノエチルメタクリレ―トなどのアミノ基含有ビニル化合物、ヒドロキシエチルアクリレ―トなどのヒドロキシル基含有ビニル化合物、アクリルアミドなどのアミド基含有ビニル化合物などの改質用モノマ―を加えた単量体混合物の共重合体をベ―スポリマ―としたものである。これらポリマ―の水分散物は、乳化剤の存在下、乳化重合用の重合開始剤を用いて、重合して得られる。
また、必要により、粘度調整剤や安定剤などが添加される。
【００１３】
ゴム系粘着剤は、一般に、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロツク共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロツク共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロツク共重合体、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコ―ンゴムなどのゴム系ポリマ―をベ―スポリマ―としたものである。これらポリマ―の水分散物は、乳化重合により、また生成ポリマ―の後乳化により、さらには天然ゴムラレツクスのような天然物として、得られる。
【００１４】
これらのアクリル系やゴム系の粘着剤には、ロジン系、テルペン系、スチレン系、脂肪族石油系、芳香族石油系、キシレン系、フエノ―ル系、クマロンインデン系、それらの水素添加物などの粘着付与樹脂や、液状樹脂、液状ゴム、ポリブテン、プロセスオイル、ジオクチルフタレ―トなどの軟化剤、酸化防止剤、充填剤、顔料、架橋剤などの添加剤を適宜配合することができる。これらの添加剤は、水分散物として、上記ポリマ―の水分散物に配合される。
【００１５】
本発明において、これらの粘着剤には、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アジリジン基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ビニル基などの反応性官能基が含有される。これら反応性官能基は、粘着剤のベ―スポリマ―中に共重合、グラフト反応、側鎖変性反応などにより導入してもよいし、ベ―スポリマ―とは別に配合する化合物中に含有させてもよい。
【００１６】
本発明においては、基材上に上記のようなエマルジヨン系粘着剤を慣用のコ―タで塗工したのち、乾燥して水を除去することにより、エマルジヨン系粘着剤層を形成する。このエマルジヨン系粘着剤層の厚さは、使用目的、被着体の種類、必要とされる粘着強度などにより、適宜選択できるが、通常、１〜１０，０００μｍ、好ましくは１０〜１，０００μｍとするのがよい。
【００１７】
また、本発明においては、このようなエマルジヨン系粘着剤層とその上に設ける有機溶剤可溶粘着剤薄層との密着性を高めるため、上記両層の反応性官能基の双方との反応性の高い官能基を有する反応性中間層を設けるのが望ましい。上記反応性の高い第１級または第２級のアミノ基を有するポリアミン類などは、このような反応性中間層を形成するポリマ―としてとくに望ましいものである。このような反応性中間層の厚さは、エマルジヨン系粘着剤層の粘着特性を損なわない範囲で、適宜選択することができるが、一般には、０．００１〜１μｍ、好ましくは０．００１〜０．１μｍの薄層とするのがよい。
【００１８】
反応性中間層の形成方法としては、エマルジヨン系粘着剤層を形成したのち、この粘着剤層の表面を溶解、膨潤させることのない、反応性中間層を構成させるポリマ―の希薄溶液を接触させて、界面接触反応により、上記粘着剤層の表面に反応性中間層を固定すればよい。上記希薄溶液の接触方法としては、デイツピング法、スクイズコ―タ、バ―コ―タ、キスコ―タ、スピンコ―タなど慣用のコ―タによる塗工法が挙げられる。この界面接触反応に際して、粘着剤層の表面が溶解、膨潤してしまうと、形成される反応性中間層の厚さが厚くなりすぎ、最終的な粘着性能の改良が不十分になつたり、反応性中間層の反応性官能基がエマルジヨン系粘着剤層中に内部拡散してしまい、その上層に形成する有機溶剤可溶粘着剤薄層の固定が十分に行えなくなるため、好ましくない。
【００１９】
たとえば、エマルジヨン系粘着剤層が反応性官能基としてカルボキシル基を含有するときは、反応性中間層を構成させるポリマ―として、上記カルボキシル基に対し高い反応性を示す第１級または第２級アミノ基を含有するポリアリルアミンを使用し、このポリマ―の０．００１〜１重量％の希薄水溶液をデイツピング法などにより上記粘着剤層の表面に接触させると、上記粘着剤層の表面のカルボキシル基とポリアリルアミン中の第１級または第２級アミノ基が反応し、ポリアリルアミンが表面に吸着固定され、反応性中間層の薄層が形成される。その際、ポリアリルアミン中の一部の第１級または第２級のアミノ基は上記粘着剤層のカルボキシル基との反応により消費されるが、残存する第１級または第２級アミノ基の高い反応により、この上に設けられる有機溶剤可溶粘着剤薄層中のイソシアネ―ト基、酸ハライド基、エポキシ基、酸無水物基などと化学反応を起こして、有機溶剤可溶粘着剤薄層を強固に固定できるものである。
【００２０】
本発明では、基材上に形成したエマルジヨン系粘着剤層の表面に、好ましくは上記の反応性中間層を介した状態で、有機溶剤可溶粘着剤を薄層塗工して、上記エマルジヨン系粘着剤層の表面に有機溶剤可溶粘着剤薄層を化学反応により固定することを特徴としたものであり、これによれば、ごく僅かな有機溶剤の使用でエマルジヨン系粘着剤の粘着特性を大きく改良することができる。
【００２１】
有機溶剤可溶粘着剤としては、エマルジヨン系粘着剤の場合と同様のベ―スボリマ―を使用したアクリル系粘着剤やゴム系粘着剤などが用いられる。ただし、これらの粘着剤は、通常、重合媒体として有機溶剤を使用した溶液重合法により得られるもので、エマルジヨン系粘着剤に配合されるような乳化剤や粘度調整剤などの粘着特性を低下させる配合剤を実質的に含まないものである。
【００２２】
このような有機溶剤可溶粘着剤には、エマルジヨン系粘着剤（ないし反応性中間層）の反応性官能基と反応する官能基として、アミノ基、カルボキシル基、イソシアネ―ト基、酸ハライド基、酸無水物基、エポキシ基、アジリジン基、ヒドロシリル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ビニル基などの反応性官能基が、含有される。これらの反応性官能基は、粘着剤のベ―スポリマ―中に共重合、グラフト反応、側鎖変性反応などにより導入してもよいし、上記のベ―スポリマ―とは別に配合する化合物中に含有させてもよい。
【００２３】
エマルジヨン系粘着剤の反応性官能基と有機溶剤可溶粘着剤の反応性官能基との組み合わせは、両官能基が室温でまたは短時間の加熱で速やかに反応する組み合わせが望ましい。具体的には、（１）第１級または第２級アミノ基とイソシアネ―ト基、酸ハライド基、エポキシ基または酸無水物基との組み合わせ、（２）カルボキシル基とアジリジン基または第１級もしくは第２級アミノ基との組み合わせ、（３）ヒドロシリル基とヒドロキシル基またはビニル基との組み合わせ、（４）エポキシ基と酸無水物基との組み合わせ、（５）酸ハライド基または酸無水物基とヒドロキシル基またはメルカプト基との組み合わせ、（６）ヒドロキシル基とイソシアネ―ト基との組み合わせなどが挙げられる。
【００２４】
上記（１）〜（６）の組み合わせにおいて、エマルジヨン系粘着剤と有機溶剤可溶粘着剤のそれぞれの反応性官能基は、左右のどちらの基でもよいが、酸ハライド基、ヒドロシリル基、イソシアネ―ト基などの水と化学反応を起こす反応性官能基は、有機溶剤可溶粘着剤の反応性官能基として用いるのが望ましい。
【００２５】
有機溶剤可溶粘着剤薄層の形成は、粘着剤溶液を慣用の方法で塗工したのち、オ―ブン内で加熱して有機溶剤を揮散除去する方法により、行うことができる。粘着剤薄層の厚さは、０．００５〜５μｍであるのが好ましい。本発明の目的とするところは、ごく僅かな有機溶剤の使用でエマルジヨン系粘着剤の粘着特性を改良する点にあり、上記よりも厚くなると、用いる有機溶剤量も多くなるので、好ましくない。また、上記よりも薄くなると、エマルジヨン系粘着剤の影響が現れて、粘着性能の向上が不十分となるため、やはり好ましくない。
【００２６】
このようにエマルジヨン系粘着剤層の表面に好ましくは反応性中間層を介して有機溶剤可溶粘着剤薄層を形成すると、その形成過程において、または形成後、室温に放置したり、短時間の加熱処理を施すことで、エマルジヨン系粘着剤層の表面に有機溶剤可溶粘着剤薄層が化学反応によつて強固に固定され、これによりエマルジヨン系粘着剤の粘着特性が大きく改質される。
【００２７】
すなわち、このようにして得られる粘着テ―プや粘着シ―トは、エマルジヨン系粘着剤をベ―スとしているにもかかわらず、ごく僅かな有機溶剤の使用にて、上記粘着剤の乳化剤や粘度調整剤などに起因した欠点を回避でき、これにより、粘着特性にすぐれるものとして、工業用や商業用の各種分野、また家庭用などとして有効に利用することができる。なお、この粘着テ―プや粘着シ―トは、上記各層を基材の片面にのみ設けたもののほか、基材の両面に設けた両面粘着テ―プや両面粘着シ―トとしても、利用できることはいうまでもない。
【００２８】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例によりなんら限定されるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味する。また、以下の実施例で使用したエマルジヨン系粘着剤、有機溶剤可溶アクリル系粘着剤および有機溶剤可溶ゴム系粘着剤は、それぞれ、下記の調製例１〜３により調製したものである。
【００２９】
調製例１
乳化装置により、乳化剤としてポリオキシエチレンノニルフエニルエ―テル硫酸ナトリウム１５．１ｇ〔花王（株）製の「レベノ―ルＷＺ」、固形分２６重量％の水溶液〕を用い、純水３７９ｇ中にブチルアクリレ―ト１９６ｇ、アクリル酸９．８ｇ、重合開始剤として過硫酸アンモニウム０．２ｇを分散させた。この分散液を、撹拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた１，０００ｍｌの四つ口フラスコに仕込み、撹拌させながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を７０℃に上げた。数分後に発熱が始まり、フラスコの外浴温度をコントロ―ルして、フラスコ内の液温を７０℃付近に保つた。６時間重合を続けて、固形分３５重量％のエマルジヨン系アクリル粘着剤分散物を得た。その後、アンモニア液でｐＨ８に調整して、エマルジヨン系粘着剤を調製した。
【００３０】
調製例２
酢酸エチルを重合溶媒、アゾビスイソブチロニトリルを重合開始剤として重合した、モノマ―重量組成がブチルアクリレ―ト／アクリル酸＝９５／５で、ＧＰＣ（ゲルパ―ミエ―シヨンクロマトグラフイ）で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が１３０万であるアクリル系ポリマ―を、酢酸エチルで希釈して、固形分１０重量％の溶液とした。この溶液に、その固形分１００部あたり、３官能性イソシアネ―ト化合物〔日本ポリウレタン工業（株）製の「コロネ―トＬ」（トリメチロ―ルプロパン１モルと２，４−トリレンジイソシアネ―ト３モルとの付加反応物、固形分７５重量％の酢酸エチル溶液）〕を、その固形分が５部となるように配合し、撹拌して、有機溶剤可溶アクリル系粘着剤を調製した。
【００３１】
調製例３
素練り天然ゴム（ＧＰＣで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が６２万）１００部、石油炭化水素粘着付与樹脂〔ト―ネツクス（株）製の「エスコレツツ１３１０」〕１００部を、トルエンに固形分が１５重量％となるように溶解した。この溶液に、その天然ゴム固形分１００部あたり、３官能性イソシアネ―ト化合物〔前出の「コロネ―トＬ」〕を、その固形分が５部となるように配合し、撹拌して、有機溶剤可溶ゴム系粘着剤を調製した。
【００３２】
参考例１
調製例１で得たエマルジヨン系粘着剤を、厚さが３８μｍのポリエステルフイルム上に、乾燥後の厚さが４０μｍとなるように、アプリケ―タで塗工し、乾燥機中、１２０℃の熱風で３分間乾燥し、水およびアンモニアを揮散して、エマルジヨン系粘着剤層を形成し、粘着テ―プを作製した。
【００３３】
実施例１
参考例１で得た粘着テ―プを、ポリアリルアミン〔日東紡績（株）製の「ＰＡＡ−１０Ｃ」、分子量約１万〕の固形分を１，０００ｍｌ中に０．２ｇ含む水溶液中に、約１分間浸漬後、引き上げて乾燥して、エマルジヨン系粘着剤層の表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を形成した。
【００３４】
つぎに、この反応性中間層上に、調製例２で得た有機溶剤可溶アクリル系粘着剤を、乾燥後の厚さが約２μｍとなるように、バ―コ―タで塗工し、乾燥機中、１２０℃の熱風で３分間乾燥して、酢酸エチルを揮散し、エマルジヨン系粘着剤層の表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を介して有機溶剤可溶アクリル系粘着剤薄層を形成し、粘着テ―プを作製した。
【００３５】
上記の参考例１および実施例１の両粘着テ―プについて、作製後、４日以上、室温に放置したのち、下記の方法により、対アクリル板定荷重剥離テストおよび対ベ―クライト板８０℃保持力テストを行い、粘着特性を評価した。これらの結果は、表１に示されるとおりであつた。
【００３６】
＜対アクリル板定荷重剥離テスト＞
表面を清浄にしたポリメチルメタクリレ―ト製板に、２０mm幅に切り出した粘着テ―プを貼り付け、２Kg重さのゴム製ロ―ラで１往復圧着後、テ―プの片端に１００ｇ重さの荷重を吊るしたのち、室温（約２３℃）に放置して、４８時間後における剥がれ長さ（mm）を測定する。この剥がれ長さ（mm）が短いほど、粘着特性が性良好であることを意味している。
【００３７】
＜対ベ―クライト板８０℃保持力テスト＞
表面を清浄にしたベ―クライト板に、１０mm幅に切り出した粘着テ―プを、貼り付け面積が１０mm幅、２０mm長さとなるように貼り付け、８０℃の恒温槽に投入し、３０分後に５００ｇ重さの荷重を吊るして、粘着テ―プが剥がれて落下するまでの保持時間（分）を測定する。
【００３８】
表１

【００３９】
上記の表１の結果から明らかなように、エマルジヨン系粘着剤層の表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を介して有機溶剤可溶アクリル系粘着剤薄層を化学反応により固定した実施例１の粘着テ―プは、上記の有機溶剤可溶アクリル系粘着剤薄層を設けなかつた参考例１の粘着テ―プに比べて、粘着特性が大幅に改善されていることがわかる。
【００４０】
なお、上記の有機溶剤可溶アクリル系粘着剤薄層を反応性中間層を介することなく、エマルジヨン系粘着剤層の表面に直接設けるようにした粘着テ―プでは、有機溶剤可溶アクリル系粘着剤薄層を化学反応により十分に固定できず、対アクリル板定荷重剥離テストでは剥がれ長さが５０mm以上、対ベ―クライト板８０℃保持力テストでは保持時間が２３分となり、参考例１よりもむしろ劣つており、実施例１のように粘着特性を改善することはできなかつた。
【００４１】
実施例２
実施例１と同様にして、参考例１で得た粘着テ―プのエマルジヨン系粘着剤層の表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を形成したのち、この反応性中間層上に調製例３で得た有機溶剤可溶ゴム系粘着剤を、乾燥後の厚さが約２μｍとなるように、バ―コ―タで塗工し、乾燥機中１２０℃の熱風で３分間乾燥し、トルエンを揮散して、エマルジヨン系粘着剤層の表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を介して有機溶剤可溶ゴム系粘着剤薄層を形成し、粘着テ―プを作製した。
【００４２】
上記の実施例２および参考例１の両粘着テ―プについて、作製後、４日以上、室温に放置したのち、下記の方法により、対ポリエチレンフイルム１８０°ピ―ルテストを行つた。結果は、表２に示されるとおりであつた。
【００４３】
＜対ポリエチレンフイルム１８０°ピ―ルテスト＞
表面を清浄にした厚さが６０μｍの低密度ポリエチレンフイルム上に、２０mm幅に切り出した粘着テ―プを貼り付け、２Kg重さのゴム製ロ―ラで１往復圧着後、室温（約２３℃）に約３０分放置し、引張り試験機により、３００mm／分の引張り速度で１８０°ピ―ル強度を測定する。
【００４４】
表２

【００４５】
上記の表２から明らかなように、エマルジヨン系粘着剤層の表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を介して有機溶剤可溶ゴム系粘着剤薄層を化学反応により固定した実施例２の粘着テ―プでも、上記の有機溶剤可溶ゴム系粘着剤薄層を設けなかつた参考例１の粘着テ―プに比べて、粘着特性が大幅に改善されていることがわかる。
【００４６】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、基材上のエマルジヨン系粘着剤層の表面に有機溶剤可溶粘着剤薄層を化学反応により強固に固定したことにより、ごく僅かな有機溶剤を使用するだけで、エマルジヨン系粘着剤層の乳化剤などの悪影響が回避されて、エマルジヨン系粘着剤の粘着特性を大きく向上できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a surface modification method for an emulsion adhesive.
[0002]
[Prior art]
Adhesive tapes and adhesive sheets are widely used for bonding to various adherend surfaces such as metal, glass, wood, paper, cardboard and plastic materials. These adhesive tapes and adhesive sheets include acrylic adhesives based on acrylic polymers based on alkyl acrylate as the main monomer, natural rubber, styrene-butadiene rubber, styrene Rubber adhesives based on rubber polymers such as isoprene-styrene block copolymers have been used.
[0003]
When these adhesives are used, in the old days, a base polymer is made into an adhesive solution dissolved in an organic solvent such as toluene or ethyl acetate, which is applied to a film-like substrate and heated in an oven. After stripping the organic solvent, it was wound into a roll to produce an adhesive tape or an adhesive sheet. However, in recent years, due to the dangers of global environmental problems, work environment problems, fires and explosions, no organic solvent is used in the adhesive coating process, emulsion-based, hot-melt-based, UV-polymerized, radiation-crosslinked adhesives, High-solid adhesives that reduce the amount of organic solvents used have been developed.
[0004]
Among these adhesives, emulsion adhesives use water as a dispersion medium and are widely used for rubber adhesives based on acrylic adhesives, natural rubber latex, styrene-butadiene rubber latex, and the like. It has been broken. However, this type of emulsion adhesive adds various emulsifiers and viscosity modifiers in order to stably disperse the base polymer in water, and these additives form the adhesive layer. After that, it is easy to bleed out to the surface of the layer. Therefore, the adhesive properties are reduced as compared with those using an adhesive solution in which a base polymer is dissolved in an organic solvent without adding these compounding agents. However, there was a disadvantage that the water resistance was lowered.
[0005]
As a method for improving the disadvantages of such emulsion adhesives, a technique using a polymerization reactive emulsifier has been proposed (JP-A-6-65551, JP-A-6-128543). There is a risk of remaining in the reaction, and the above improvement effect is not sufficient. In addition, a technique for improving the above-mentioned improvement by multilayering the pressure-sensitive adhesive layer has been proposed (PCT / US81 / 01062), but the adhesion strength between the layers is insufficient, so that when the stress is applied, the layers are destroyed. Prone to occur.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention overcomes the problems of such emulsion adhesives, and provides a surface modification method that greatly improves the adhesive properties of emulsion adhesives by using very few organic solvents. The purpose is that.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that when an organic solvent-soluble adhesive thin layer is fixed to the surface of the emulsion adhesive layer by a chemical reaction, a very small amount of organic solvent is used. It was found that the adhesive properties of adhesive tapes and adhesive sheets can be greatly improved, and the present invention has been completed.
[0008]
That is, in the present invention, an emulsion-based pressure-sensitive adhesive is applied on a substrate and dried to form an emulsion-based pressure-sensitive adhesive layer, and the surface of this pressure-sensitive adhesive layer is dissolved and swollen on the surface of this pressure-sensitive adhesive layer. A reactive dilute solution of the polymer constituting the reactive intermediate layer is brought into contact, and a reactive intermediate layer is formed on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer by an interfacial contact reaction, and the intermediate layer is formed on the reactive intermediate layer. the reactive organic solvent-溶粘adhesive having a functional group reactive with the functional groups with a thin layer coating, an organic solvent-溶粘adhesive thin on the surface of the emulsion-based pressure-sensitive adhesive layer through the reactive intermediate layer The present invention relates to a surface modification method for an emulsion-based pressure-sensitive adhesive characterized in that the layer is fixed by a chemical reaction, and in particular, the organic solvent-soluble pressure-sensitive adhesive thin layer has a thickness of 0.005 to 5 μm. Surface modification of emulsion adhesive with the above structure It relates to the law.
[0009]
The present invention also provides the emulsion-based adhesive having the above-described structure, wherein the reactive intermediate layer comprises a polymer thin layer having a primary or secondary amino group formed by an interfacial contact reaction with the emulsion-based adhesive layer. The present invention relates to a surface modification method for an agent.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, first, an emulsion pressure-sensitive adhesive is coated on a substrate and dried to form an emulsion pressure-sensitive adhesive layer. The base material is not particularly limited as long as it has self-supporting properties, and a plastic film made of polyester such as polyethylene terephthalate, olefin-based polymer such as polypropylene, paper, cloth, metal foil, or the like is used. The substrate may be a separator that can be peeled off from the pressure-sensitive adhesive layer.
[0011]
The emulsion adhesives include rubber adhesives based on acrylic adhesives, natural rubber latex, styrene-butadiene rubber latex, and the like, and these are coated on a substrate as an aqueous dispersion. In this aqueous dispersion, in order to ensure a stable dispersion state and to ensure stable coating properties, an emulsifier, a viscosity modifier or the like is usually added as a compounding agent that inhibits adhesive properties. .
[0012]
Acrylic adhesives are generally composed of acrylic acid alkyl esters such as ethyl acrylate, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, isooctyl acrylate, and isononyl acrylate as the main monomers. Cyano group-containing vinyl compounds such as acrylonitrile, vinyl esters such as vinyl acetate, aromatic vinyl compounds such as styrene, alkyl methacrylate esters such as methyl methacrylate, vinyl compounds containing carboxyl groups such as acrylic acid, and maleic anhydride An acid anhydride group-containing vinyl compound such as an acid, a vinyl group-containing heterocyclic compound such as vinylpyrrolidone, an epoxy group-containing vinyl compound such as glycidyl methacrylate, an amino group-containing vinyl compound such as dimethylaminoethyl methacrylate, Hydroxyethyl Aqua Le - is obtained by a - hydroxyl group-containing vinyl compounds such as preparative, modifying monomers such as amide group-containing vinyl compound such as acrylamide - a copolymer of a monomer mixture was added base - Suporima. These polymer aqueous dispersions are obtained by polymerization using a polymerization initiator for emulsion polymerization in the presence of an emulsifier.
Moreover, a viscosity modifier, a stabilizer, etc. are added as needed.
[0013]
Generally, rubber adhesives are natural rubber, styrene-isoprene-styrene block copolymer, styrene-butadiene-styrene block copolymer, styrene-ethylene-butylene-styrene block copolymer, styrene-butadiene rubber, polybutadiene, Base polymers are rubber polymers such as isoprene, polyisobutylene, butyl rubber, chloroprene rubber, and silicone rubber. Aqueous dispersions of these polymers are obtained by emulsion polymerization, by post-emulsification of the resulting polymer, and as a natural product such as natural rubber lalex.
[0014]
These acrylic and rubber adhesives include rosin, terpene, styrene, aliphatic petroleum, aromatic petroleum, xylene, phenol, coumarone indene, and their hydrogenated products. Additives such as tackifier resins such as, liquid resins, liquid rubbers, polybutenes, process oils, dioctyl phthalates, and other softeners, antioxidants, fillers, pigments, crosslinking agents, etc. . These additives are blended in the polymer aqueous dispersion as an aqueous dispersion.
[0015]
In the present invention, these pressure-sensitive adhesives contain reactive functional groups such as amino groups, carboxyl groups, acid anhydride groups, epoxy groups, aziridine groups, hydroxyl groups, mercapto groups, and vinyl groups. These reactive functional groups may be introduced into the base polymer of the pressure-sensitive adhesive by copolymerization, graft reaction, side chain modification reaction, etc., or may be contained in a compound to be blended separately from the base polymer. Also good.
[0016]
In the present invention, the above-mentioned emulsion adhesive is coated on a substrate with a conventional coater, and then dried to remove water, thereby forming an emulsion adhesive layer. The thickness of the emulsion adhesive layer can be appropriately selected depending on the purpose of use, the type of adherend, the required adhesive strength, etc., but is usually 1 to 10,000 μm, preferably 10 to 1,000 μm. It is good to do.
[0017]
In the present invention, in order to enhance the adhesion between such an emulsion-based pressure-sensitive adhesive layer and the organic solvent-soluble pressure-sensitive adhesive thin layer provided thereon, the reactivity with both of the reactive functional groups of the two layers is used. It is desirable to provide a reactive intermediate layer having a high functional group. The highly reactive polyamines having primary or secondary amino groups are particularly desirable as a polymer for forming such a reactive intermediate layer. The thickness of such a reactive intermediate layer can be appropriately selected as long as it does not impair the adhesive properties of the emulsion adhesive layer, but is generally 0.001 to 1 μm, preferably 0.001 to 0. A thin layer of 1 μm is preferable.
[0018]
As a method for forming the reactive intermediate layer, after forming an emulsion adhesive layer, a dilute solution of the polymer constituting the reactive intermediate layer is brought into contact without dissolving or swelling the surface of the adhesive layer. Then, the reactive intermediate layer may be fixed to the surface of the pressure-sensitive adhesive layer by an interface contact reaction. Examples of the contact method of the dilute solution include a coating method using a conventional coater such as a dipping method, a squeeze coater, a bar coater, a kiss coater, and a spin coater. When the surface of the pressure-sensitive adhesive layer dissolves and swells during this interfacial contact reaction, the thickness of the formed reactive intermediate layer becomes too thick, resulting in insufficient improvement in the final pressure-sensitive adhesive performance. This is not preferable because the reactive functional group of the adhesive intermediate layer internally diffuses into the emulsion adhesive layer and the organic solvent-soluble adhesive thin layer formed thereon cannot be fixed sufficiently.
[0019]
For example, when the emulsion pressure-sensitive adhesive layer contains a carboxyl group as a reactive functional group, a primary or secondary amino having a high reactivity with respect to the carboxyl group is used as a polymer constituting the reactive intermediate layer. When a polyallylamine containing a group is used and a 0.001 to 1% by weight dilute aqueous solution of this polymer is brought into contact with the surface of the pressure-sensitive adhesive layer by a dipping method or the like, carboxyl groups on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer The primary or secondary amino group in the polyallylamine reacts, and the polyallylamine is adsorbed and fixed on the surface to form a thin reactive intermediate layer. At that time, some primary or secondary amino groups in the polyallylamine are consumed by the reaction with the carboxyl groups of the pressure-sensitive adhesive layer, but the remaining primary or secondary amino groups are high. The organic solvent-soluble adhesive thin layer undergoes a chemical reaction with the isocyanate group, acid halide group, epoxy group, acid anhydride group, etc. in the organic solvent-soluble adhesive thin layer provided thereon by the reaction. Can be firmly fixed.
[0020]
In the present invention, a thin layer of an organic solvent soluble pressure-sensitive adhesive is applied to the surface of the emulsion-based pressure-sensitive adhesive layer formed on the substrate, preferably through the reactive intermediate layer, and the emulsion-based pressure-sensitive adhesive layer is coated. The organic solvent-soluble adhesive thin layer is fixed to the surface of the adhesive layer by a chemical reaction. According to this, the adhesive properties of the emulsion adhesive can be improved by using a very small amount of organic solvent. It can be greatly improved.
[0021]
As the organic solvent-soluble pressure-sensitive adhesive, an acrylic pressure-sensitive adhesive or a rubber pressure-sensitive adhesive using a base polymer similar to the case of the emulsion-based pressure-sensitive adhesive is used. However, these pressure-sensitive adhesives are usually obtained by a solution polymerization method using an organic solvent as a polymerization medium, and are formulated to reduce the pressure-sensitive adhesive properties such as emulsifiers and viscosity modifiers that are blended in emulsion adhesives. It contains substantially no agent.
[0022]
Such organic solvent-soluble adhesives include amino groups, carboxyl groups, isocyanate groups, acid halide groups, functional groups that react with the reactive functional groups of emulsion adhesives (or reactive intermediate layers), Reactive functional groups such as acid anhydride groups, epoxy groups, aziridine groups, hydrosilyl groups, hydroxyl groups, mercapto groups, vinyl groups are contained. These reactive functional groups may be introduced into the base polymer of the pressure-sensitive adhesive by copolymerization, graft reaction, side chain modification reaction, or the like, or in a compound to be blended separately from the above base polymer. You may make it contain.
[0023]
The combination of the reactive functional group of the emulsion adhesive and the reactive functional group of the organic solvent-soluble adhesive is preferably a combination in which both functional groups react quickly at room temperature or with short heating. Specifically, (1) a combination of primary or secondary amino group and isocyanate group, acid halide group, epoxy group or acid anhydride group, (2) carboxyl group and aziridine group or primary group Or a combination with a secondary amino group, (3) a combination of a hydrosilyl group and a hydroxyl group or a vinyl group, (4) a combination of an epoxy group and an acid anhydride group, (5) an acid halide group or an acid anhydride group And a combination of a hydroxyl group or a mercapto group, and (6) a combination of a hydroxyl group and an isocyanate group.
[0024]
In the combinations (1) to (6) above, each reactive functional group of the emulsion adhesive and the organic solvent-soluble adhesive may be either the left or right group, but an acid halide group, hydrosilyl group, isocyanate. It is desirable to use a reactive functional group that causes a chemical reaction with water such as a reactive group as a reactive functional group of an organic solvent-soluble adhesive.
[0025]
The organic solvent-soluble pressure-sensitive adhesive thin layer can be formed by a method in which the pressure-sensitive adhesive solution is applied by a conventional method and then heated in an oven to volatilize and remove the organic solvent. The thickness of the adhesive thin layer is preferably 0.005 to 5 μm. The object of the present invention is to improve the adhesive properties of the emulsion adhesive by using a very small amount of organic solvent, and if it is thicker than the above, the amount of organic solvent to be used increases, which is not preferable. On the other hand, if it is thinner than the above, the influence of the emulsion adhesive appears and the improvement of the adhesive performance becomes insufficient, which is also not preferable.
[0026]
Thus, when an organic solvent-soluble adhesive thin layer is formed on the surface of the emulsion adhesive layer preferably through a reactive intermediate layer, it can be left at room temperature during or after the formation, By performing the heat treatment, the organic solvent-soluble adhesive thin layer is firmly fixed to the surface of the emulsion adhesive layer by a chemical reaction, whereby the adhesive properties of the emulsion adhesive are greatly modified.
[0027]
That is, the adhesive tape and the adhesive sheet obtained in this way are based on emulsion adhesives, but with the use of a slight amount of organic solvent, The disadvantages caused by viscosity modifiers can be avoided, and as a result, they can be effectively used for various industrial and commercial fields, household use, etc. as having excellent adhesive properties. This adhesive tape or adhesive sheet can be used as a double-sided adhesive tape or double-sided adhesive sheet provided on both sides of the substrate, in addition to the above layers provided on only one side of the substrate. Needless to say, it can be done.
[0028]
【Example】
Next, examples of the present invention will be described in more detail. However, the present invention is not limited to the following examples. In the following, “parts” means parts by weight. In addition, the emulsion adhesive, the organic solvent-soluble acrylic adhesive, and the organic solvent-soluble rubber adhesive used in the following examples were prepared by the following Preparation Examples 1 to 3, respectively.
[0029]
Preparation Example 1
Using an emulsifier, 15.1 g of sodium polyoxyethylene nonyl phenyl sulfate as an emulsifier (“Lebenol WZ” manufactured by Kao Corporation, 26 wt% solid solution) in 379 g of pure water 196 g of butyl acrylate, 9.8 g of acrylic acid, and 0.2 g of ammonium persulfate as a polymerization initiator were dispersed. This dispersion was charged into a 1,000 ml four-necked flask equipped with a stirring blade, a thermometer, a nitrogen gas inlet tube, and a cooler, and nitrogen gas was introduced while stirring, so that the liquid temperature in the flask reached 70 ° C. Raised. After a few minutes, an exotherm started, and the temperature of the outer bath of the flask was controlled to keep the liquid temperature in the flask at around 70 ° C. Polymerization was continued for 6 hours to obtain an emulsion acrylic adhesive dispersion having a solid content of 35% by weight. Thereafter, the pH was adjusted to 8 with an ammonia solution to prepare an emulsion adhesive.
[0030]
Preparation Example 2
Polymerized using ethyl acetate as the polymerization solvent and azobisisobutyronitrile as the polymerization initiator, monomer weight composition is butyl acrylate / acrylic acid = 95/5, measured by GPC (gel permeation chromatography) The acrylic polymer having a polystyrene-reduced weight average molecular weight of 1.3 million was diluted with ethyl acetate to obtain a solution having a solid content of 10% by weight. To this solution, trifunctional isocyanate compound ["Colonate L" (manufactured by Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. (1 mol of trimethylolpropane and 2,4-tolylene diisocyanate) per 100 parts of its solid content] 3 mol of addition reaction product, ethyl acetate solution having a solid content of 75% by weight)] was mixed so that the solid content was 5 parts and stirred to prepare an organic solvent-soluble acrylic pressure-sensitive adhesive.
[0031]
Preparation Example 3
100 parts of natural rubber (polystyrene-converted weight average molecular weight measured by GPC is 620,000), 100 parts of petroleum hydrocarbon tackifying resin [“Escoletsu 1310” manufactured by Tonex Co., Ltd.], solid content in toluene Was dissolved to 15% by weight. In this solution, the trifunctional isocyanate compound (the above-mentioned “Colonate L”) per 100 parts of the natural rubber solid content is blended so that the solid content is 5 parts, and stirred. An organic solvent-soluble rubber adhesive was prepared.
[0032]
Reference example 1
The emulsion adhesive obtained in Preparation Example 1 was applied onto a polyester film having a thickness of 38 μm with an applicator so that the thickness after drying was 40 μm, and hot air at 120 ° C. in a dryer. Was dried for 3 minutes, and water and ammonia were volatilized to form an emulsion adhesive layer to prepare an adhesive tape.
[0033]
Example 1
The adhesive tape obtained in Reference Example 1 was placed in an aqueous solution containing 0.2 g of a solid content of polyallylamine [“PAA-10C” manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd., molecular weight of about 10,000] in 1,000 ml. After being immersed for about 1 minute, it was pulled up and dried to form a reactive intermediate layer made of polyallylamine on the surface of the emulsion adhesive layer.
[0034]
Next, on this reactive intermediate layer, the organic solvent-soluble acrylic pressure-sensitive adhesive obtained in Preparation Example 2 was coated with a bar coater so that the thickness after drying was about 2 μm. Dry in a dryer with hot air at 120 ° C. for 3 minutes, volatilize ethyl acetate, and organic solvent-soluble acrylic adhesive thin layer through reactive intermediate layer made of polyallylamine on the surface of the emulsion adhesive layer To form an adhesive tape.
[0035]
About both the adhesive tapes of the above Reference Example 1 and Example 1, after the production, the samples were allowed to stand at room temperature for 4 days or more, and then subjected to a constant load peeling test against an acrylic plate and 80 ° C. against a bakelite plate by the following methods. A holding force test was performed to evaluate the adhesive properties. These results were as shown in Table 1.
[0036]
<Acrylic plate constant load peel test>
Adhesive tape cut to a width of 20 mm is attached to a polymethyl methacrylate plate with a clean surface, and after a single reciprocating press with a rubber roller weighing 2 kg, 100 g is applied to one end of the tape. After suspending a heavy load, the sample is allowed to stand at room temperature (about 23 ° C.) and the peeling length (mm) after 48 hours is measured. The shorter the peeling length (mm), the better the adhesive properties.
[0037]
<Bakelite plate 80 ° C holding strength test>
Adhesive tape cut to a width of 10mm is pasted on a Bakelite plate with a clean surface so that the pasting area is 10mm wide and 20mm long, put into a constant temperature bath at 80 ° C, 30 minutes later Suspend a load weighing 500 g and measure the holding time (minutes) until the adhesive tape peels off and falls.
[0038]
Table 1

[0039]
As is apparent from the results in Table 1 above, Example 1 in which an organic solvent-soluble acrylic pressure-sensitive adhesive thin layer was fixed to the surface of the emulsion adhesive layer through a reactive intermediate layer made of polyallylamine by a chemical reaction. It can be seen that this adhesive tape has greatly improved adhesive properties compared to the adhesive tape of Reference Example 1 in which the organic solvent-soluble acrylic adhesive thin layer is not provided.
[0040]
In the adhesive tape in which the organic solvent-soluble acrylic adhesive thin layer is provided directly on the surface of the emulsion adhesive layer without a reactive intermediate layer, the organic solvent-soluble acrylic adhesive layer is provided. The thin agent layer could not be fixed sufficiently by chemical reaction, the peeling length was 50 mm or more in the constant load peeling test against acrylic plate, and the holding time was 23 minutes in the holding power test against the bakelite plate at 80 ° C. From Reference Example 1 However, it was inferior, and the adhesive properties as in Example 1 could not be improved.
[0041]
Example 2
In the same manner as in Example 1, a reactive intermediate layer composed of polyallylamine was formed on the surface of the emulsion adhesive layer of the adhesive tape obtained in Reference Example 1, and then Preparation Example 3 was formed on this reactive intermediate layer. The organic solvent-soluble rubber-based pressure-sensitive adhesive obtained in 1 above was coated with a bar coater so that the thickness after drying was about 2 μm, and then dried with hot air at 120 ° C. for 3 minutes in a dryer. Then, an organic solvent-soluble rubber-based adhesive thin layer was formed on the surface of the emulsion adhesive layer through a reactive intermediate layer made of polyallylamine to prepare an adhesive tape.
[0042]
Both adhesive tapes of Example 2 and Reference Example 1 were left at room temperature for 4 days or more after production, and then subjected to a 180 ° peel test for polyethylene film by the following method. The results were as shown in Table 2.
[0043]
<For polyethylene film 180 ° peel test>
Adhesive tape cut to a width of 20 mm is pasted on a low-density polyethylene film with a clean surface of 60 μm, and after one reciprocating with a rubber roller weighing 2 kg, room temperature (about 23 ° C) ) For about 30 minutes, and measure the 180 ° peel strength at a tensile speed of 300 mm / min with a tensile tester.
[0044]
Table 2

[0045]
As is clear from Table 2 above, the adhesive of Example 2 in which the organic solvent-soluble rubber adhesive thin layer was fixed to the surface of the emulsion adhesive layer by a chemical reaction through a reactive intermediate layer made of polyallylamine. It can be seen that the adhesive properties of the tape are greatly improved as compared with the adhesive tape of Reference Example 1 in which the organic solvent-soluble rubber-based adhesive thin layer is not provided.
[0046]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, the organic solvent-soluble pressure-sensitive adhesive thin layer is firmly fixed to the surface of the emulsion pressure-sensitive adhesive layer on the base material by a chemical reaction, so that only a very small amount of organic solvent is used. Thus, adverse effects such as emulsifiers in the emulsion adhesive layer can be avoided, and the adhesive properties of the emulsion adhesive can be greatly improved.

Claims

Emulsion adhesive is coated on the substrate and dried to form an emulsion adhesive layer . The reactivity of the adhesive layer does not dissolve or swell on the surface of the adhesive layer. A reactive intermediate layer is formed on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer by interfacial contact reaction by contacting a dilute solution of a polymer constituting the intermediate layer, and the reactive functional group of the intermediate layer is formed on the reactive intermediate layer. Apply a thin layer of an organic solvent-soluble adhesive having a functional group that reacts, and fix the organic solvent-soluble adhesive thin layer to the surface of the emulsion-based adhesive layer via the reactive intermediate layer by a chemical reaction. A method for modifying the surface of an emulsion-based pressure-sensitive adhesive.

The method for modifying the surface of an emulsion adhesive according to claim 1, wherein the organic solvent-soluble adhesive thin layer has a thickness of 0.005 to 5 µm.

The surface of the emulsion adhesive according to claim 1 or 2, wherein the reactive intermediate layer comprises a thin polymer layer having a primary or secondary amino group formed by an interfacial contact reaction with the emulsion adhesive layer. Modification method.